JPH10181225A - 感熱転写シート - Google Patents

感熱転写シート

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JPH10181225A
JPH10181225A JP8343880A JP34388096A JPH10181225A JP H10181225 A JPH10181225 A JP H10181225A JP 8343880 A JP8343880 A JP 8343880A JP 34388096 A JP34388096 A JP 34388096A JP H10181225 A JPH10181225 A JP H10181225A
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JP
Japan
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group
dye
alkyl group
optionally substituted
transfer sheet
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Application number
JP8343880A
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English (en)
Inventor
Takashi Morishima
高志 森嶋
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Mitsubishi Chemical Corp
Toppan Inc
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Toppan Printing Co Ltd
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Publication date
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Priority to US08/839,804 priority patent/US5916842A/en
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感度、耐光性、保存性に優れた黄色色材層を
有する感熱転写シートを供給する。 【解決手段】 基材の少なくとも一方の面に色材層を設
けた感熱転写シートにおいて、前記色材層がキノフタロ
ン系色素とピラゾロメチン系色素とを含有することを特
徴とする感熱転写シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、いわゆる熱転写記
録方式によるカラーハードコピーに使用される転写シー
トに関するものであり、特に昇華転写記録方式に使用さ
れる感熱転写シートに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ビデオ画像等の電気信号によるカ
ラー画像をカラーハードコピーに変換するための技術が
進歩してきており、例えば、電子写真、インクジェッ
ト、感熱転写等の方式が検討されている。これらのなか
でも、特に感熱転写方式は、装置の保守や操作の容易な
点、装置の小型化の可能な点等から有利である。
【0003】感熱転写方式には、基材上の色材層を加熱
によって溶融させ、それを被記録材に転写する溶融転写
方式と、色材層中の色素のみを被記録材に移行させるい
わゆる昇華転写方式とが知られている。昇華転写方式
は、移行する色素の量を加熱の程度で制御することがで
きることから、濃度階調性の有る表現が可能であり、フ
ルカラープリントをはじめ、精細な画像を得ることに適
している。
【0004】通常のカラープリントは、イエロー、マゼ
ンタ、シアンの3原色によって表現され、昇華転写方式
に用いられる転写シートも通常は、イエロー、マゼン
タ、シアンの3色の色材層が基材上に面順次に配置され
ている。消費電力の低減や印画スピードの高速化を目指
すには、より少ないエネルギーでより高濃度の出る材料
が必要であり、またできあがった画像には光に対する耐
性などの画像安定性が求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】より少ないエネルギー
でより高濃度の画像を得るためには、色材層、受像層の
構成材料はもちろん、使用する色素についても、良好な
性能を有するものが求められている。画像の保存安定性
においても色素の持つ性能が重要である。しかるに、こ
れまでには、高濃度と画像の保存安定性の両者を満足で
きる色素の組み合わせが十分には検討されていなかっ
た。
【0006】一般に高濃度が出る色素は保存性が低く、
耐光性の良いものは感度が出ない傾向にある。また、濃
度を出すひとつの手段として、色材層の色素の含有比率
を高めることが知られているが、その手段は往々にして
色材層中での色素の再結晶を引き起こし、かえって濃度
の低下を起こしてしまう。例えば、キノフタロン系の黄
色色素は耐光性が極めて良好な色素であるが、分子吸光
係数が小さく、かつ溶解性が低いことから高濃度を得る
ことができない。そのために、キノフタロン色素単独で
は昇華転写用のメディアとして十分な性能を得ることが
困難である。ピリドン系黄色色素を配合使用することが
特開昭63−71392号公報に記載されているが、ピ
リドン系色素との組み合わせは耐光性の点では十分な処
方とは言えない。
【0007】また、色素同士の組み合わせによっては、
光退色が著しく進むキャタリティクフェード現象が知ら
れており、特に黄色色素とシアン色素の組み合わせには
注意を要する。この様に、昇華転写に用いられる感熱転
写シートにおける黄色処方には耐光性と感度とを満足す
るものが無かった。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち本発明の要旨は、基
材の少なくとも一方の面に色材層を設けた転写シートを
用い、加熱手段によって色材層中の色素を被記録体に転
写して記録を得る感熱転写記録方式に使用される感熱転
写シートにおいて、前記色材層がキノフタロン系色素と
ピラゾロンメチン系色素を含有することを特徴とする感
熱転写シートに存する。
【0009】本発明者らは、検討の結果、感熱転写記録
方式に用いる転写シートの色材層に、キノフタロン系色
素とピラゾロンメチン系色素を含有させることにより、
より高い黄色濃度が達成され、色材層中の色素の保存性
が良好であり、かつより高い耐光性の感熱転写記録が可
能になることを見出した。以下、本発明を詳細に説明す
る。
【0010】本発明における感熱転写シートは、基材
と、その少なくとも一方の面に設けられた色材層から構
成されている。一般には基材の一方の面、通常は色材層
の反対面に耐熱滑性層を設ける。基材としては、薄葉状
フィルムが用いられ、ポリエチレンテレフタレートフィ
ルム、ポリアミドフィルム、ポリアラミドフィルム、ポ
リイミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリフ
ェニレンサルファイドフィルム、ポリスルホンフィル
ム、セロファン、トリアセテートフィルム、ポリプロピ
レンフィルムなどが挙げられる。中でもポリエチレンテ
レフタレートフィルムは、機械的強度、寸法安定性、耐
熱性、価格などの面から好ましく、特に2軸延伸ポリエ
チレンテレフタレートフィルムが好ましく、これらの基
材の厚さは、通常、1〜30μm、好ましくは2〜10
μmである。
【0011】基材には、色材層との接着性を向上させる
ために、ベースフィルムの表面にコロナ処理を行った
り、あるいはポリエステル系樹脂、セルロース系樹脂、
ポリビニルアルコール系樹脂、ウレタン樹脂、ポリ塩化
ビニリデン系樹脂などによるアンカーコートを設けても
良い。色材層は色素とバインダー樹脂とをその主要構成
要素としており、本願においては色材層に少なくともキ
ノフタロン系色素とピラゾロンメチン系色素を含むこと
をその特徴としている。
【0012】キノフタロン系色素とピラゾロンメチン系
色素は本発明の目的に合う限り、いずれの色素も用いる
ことができ、各色素を複数配合して用いることも可能で
ある。特に下記一般式(1)で示されるキノフタロン系
色素と、下記一般式(2)で示されるピラゾロンメチン
系色素の組み合わせがより好ましい。
【0013】
【化3】
【0014】
【化4】
【0015】一般式(1)で示されるキノフタロン系色
素の置換基において、低級とは炭素数1〜8を意味す
る。好ましくは、R1は水素原子、または低級アルキル
基を表し、R2は水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ
基、または置換されていても良いフェノキシ基を表し、
Aは−COOR3基、または−CONR45基を表し、
3は置換されていても良いアルキル基、置換されてい
てもよい低級アルケニル基、または置換されていてもよ
いアリール基を表し、R4及びR5は、独立して、水素原
子、置換されていても良い低級アルキル基、置換されて
いてもよい低級アルケニル基、または置換されていても
よいアリール基を表し、R4 及びR5 は同時に水素原子
ではない。
【0016】より好ましくは、R1は水素原子、または
炭素数1から4のアルキル基を表し、R2は水素原子、
またはハロゲン原子を表し、Aは−COOR3基、また
は−CONR45基を表し、R3は置換されていても良
い炭素数3〜12のアルキル基、または置換されていて
もよいフェニル基を表し、R4及びR5は、独立に、置換
されていても良い低級アルキル基、または置換されてい
てもよいアリール基を表す。
【0017】さらに好ましくは、R1は水素原子、また
は炭素数1から4のアルキル基を表し、R2は水素原
子、または臭素原子を表し、Aは−COOR3基、また
は−CONR45基を表し、R3は炭素数3〜8のアル
キル基、または総炭素数3から8のアルコキシアルキル
基を表し、R4、R5は、独立に、低級アルキル基を表
す。キノフタロン系色素の溶解度の低さは分子内に水酸
基やカルボニル結合、芳香環を複数含むためで、例えば
一般式(1)において、Aが水素原子であったり、R3
が水素原子であったり、R4とR5が同時に水素原子で有
ると溶解度的にかなり不利になる。
【0018】尚、上記各置換基を、それぞれに溶解度的
に見ると、好ましくは、R1はアルキル基で有り、R2
臭素原子であり、Aは−CONR45基であり、−CO
OR3 基に於けるR3は炭素数4以上のアルキル基、ま
たは総炭素数6以上のアルコキシアルキル基であって炭
素数の大きい方が良く、−CONR4 5に於けるR4
5は炭素数2以上のアルキル基で有って、炭素数の大
きい方が良い。R1がアルキル基であることは、溶解性
の上では有利に働くが、合成上は、R1は水素の場合に
比較して、多段階の合成経路を必要とするのでコスト的
にはかなり不利である。
【0019】一般式(2)で示されるピラゾロンメチン
系色素の置換基において、低級とは炭素数1〜8を意味
する。好ましくは、R6、R7は、独立に、置換されてい
てもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級ア
ルケニル基、または置換されていてもよいアリール基を
表し、R8、R9は、独立に、置換されていてもよい低級
アルキル基、ジアルキルアミノ基、−COOY基、また
は−CONZW基を表し、Yは置換されていても良い低
級アルキル基、置換されていてもよい低級アルケニル
基、または置換されていてもよいアリール基を表し、
Z、Wは、独立に、水素原子、置換されていても良い低
級アルキル基、置換されていてもよい低級アルケニル
基、または置換されていてもよい低級アリール基を表
す。
【0020】より好ましくは、R6、R7は、独立に、低
級アルキル基、置換されていてもよいフェニル基、また
はアラルキル基を表し、R8、R9は、独立に、低級アル
キル基、または−COOY基を表し、Yは低級アルキル
基、置換されていても良いフェニル基、またはアラルキ
ル基を表す。さらに好ましくは、R6、R7は、独立に、
低級アルキル基、メチル基またはハロゲン原子で置換さ
れていても良いフェニル基、またはベンジル基を表し、
8、R9は、独立に、低級アルキル基、または−COO
Y基を表し、Yは低級アルキル基、メチル基またはハロ
ゲン原子で置換されていても良いフェニル基、またはベ
ンジル基を表す。
【0021】最も好ましい組み合わせは、キノフタロン
系色素が一般式(1)で表される色素の内、R1は水素
原子、または炭素数1から4のアルキル基を表し、R2
は水素原子、または臭素原子を表し、Aは−COOR3
基、または−CONR45基を表し、R3は炭素数3か
ら8のアルキル基、または炭素数3から8のアルコキシ
エチル基を表し、R4、R5は、独立に、炭素数2から8
のアルキル基を表す色素であり、ピラゾロンメチン系色
素が前記一般式(2)で示される色素の内、R6、R7
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、フェニル
基、またはトルイル基を表し、R8、R9はメチル基、−
またはCOOY基を表し、Yはエチル基、プロピル基、
またはブチル基を表す色素である組み合わせで有る。
【0022】本発明の一般式(1)で示されるキノフタ
ロン系色素は、既に特開昭60−53565号公報、特
開昭63−182193号公報等によって感熱転写に使
用することが公知であるが、一般式(2)で示されるピ
ラゾロンメチン系色素は感熱転写に使用することは知ら
れていない。本発明は、これらの色素の単独での特性を
生かしつつ、配合によってより良い成果を得ようとする
ものである。
【0023】配合する利点としては、例えば色素のバイ
ンダー中での溶解度が向上する事を上げることができ
る。溶解性が高まれば保存性の向上や、転写濃度の向上
が期待できる。これは溶解性にある程度の独立性が有る
ためと解釈されるが、構造の近しい物同士ではこの効果
は期待できないとされ、どの色素の組み合わせが適当か
は検討の結果で明らかになるものである。
【0024】本発明においては、キノフタロン系色素と
ピラゾロンメチン系色素が重量比で0.3:1〜1:
0.5の比率で含有されることが好ましい。さらに好ま
しい比率は、色材層に一般式(1)記載のキノフタロン
系色素と一般式(2)記載のピラゾロンメチン系色素が
重量比で0.3:1〜1:0.5の比率で、更に好まし
くは、0.5:1〜1:0.6である。
【0025】これら配合比率は、それぞれ1種類の色素
で対応する必要はなく、例えば一般式(1)及び(2)
のそれぞれに該当する色素をそれぞれ2種以上使用して
もよい。色材層の色素以外の主成分はバインダー樹脂で
ある。この場合のバインダー樹脂としては、ポリカーボ
ネート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリビニルブチラール
樹脂、フェノキシ樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリアミ
ド樹脂、ポリアラミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエー
テルイミド樹脂、ポリエステル樹脂、アクリロニトリル
ースチレン樹脂およびアセチルセルロース、メチルセル
ロース、エチルセルロースなどのようなセルロース系樹
脂が例として挙げられる。色材層は、通常、色素とバイ
ンダー樹脂とを溶剤に溶解または分散させて得られるイ
ンクを基材に塗工乾燥することによって形成される。
【0026】インクに使用される溶剤としては、トルエ
ン、キシレンなどの芳香族系溶剤;メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどの
ケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル
系溶剤;イソプロパノール、ブタノール、メチルセロソ
ルブなどのアルコール系溶剤;ジオキサン、テトラヒド
ロフランなどのエーテル系溶剤;ジメチルホルムアミ
ド、Nーメチルピロリドンなどのアミド系溶剤などを挙
げることができる。上記のインキの中には上記成分の他
に、必要に応じて有機または無機の非昇華性粒子、分散
剤、帯電防止剤、ブロッキング防止剤、消泡剤、酸化防
止剤、粘度調節剤などの添加剤を添加することが出来
る。また、レーザー光を用いる昇華転写方式に用いるた
めに赤外線吸収剤やカーボンブラックを添加することも
できる。これらのインキを塗布して色材層を設ける方法
に特に制限はないが、例えば、グラビアコーター、リバ
ースロールコーター等を用いることができ、例えば、
「印刷インキハンドブック」(印刷インキ工業連合会編
集・発行、1978年)に記載の方法を参考にすること
ができる。塗布膜厚は乾燥膜厚で0.1〜5μmが適当
であり、より好ましくは、0.5〜2μmである。塗布
量としては、0.3〜1.5g/m2である。
【0027】バインダー樹脂中の色素の比率が高い方が
一般に転写感度や最高到達濃度が高く、色素の比率が低
いと感度、到達濃度が低くなる。しかし、色素の比率が
極端に高くなってくると、高温下、高湿度下、あるいは
長期保存下で色素がバインダー中から析出してくること
になり、転写画像に悪影響をもたらす。従って、感熱転
写シートの保存安定性と転写性とのかねあいから、バイ
ンダーと色素の混合比は、重量比で、1:2〜2:1の
範囲が適当であり、より好ましくは、1:1.5〜1.
5:1の範囲である。
【0028】これらの点を考慮すれば、より色素との相
溶性が高く、高い濃度で色素を含有しても問題の無いバ
インダー樹脂を用いることが好ましく、前述したバイン
ダー樹脂の中でも、好ましくは、Tgが50℃以上の、
フェノキシ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、塩酢ビ樹
脂、AS樹脂が良い。特に好ましくは、高い濃度が得ら
れ易いことからフェノキシ樹脂、ポリビニルブチラール
樹脂である。
【0029】感熱転写シートの色材層とは反対の面に必
要に応じて耐熱滑性層を設けても良い。耐熱滑性層とし
ては特に制限は無いが、例えば紫外線硬化樹脂等の硬化
樹脂を用いたものやTgの高い熱可塑性樹脂を用いたも
のが知られている。耐熱滑性層は、サーマルヘッドの熱
に対する耐熱性の他に、サーマルヘッドに対する滑り性
が必要とされることから、シリコーンオイルの様な滑剤
が添加されていることが一般的である。
【0030】感熱転写記録を行うには、感熱転写シート
の色材面と、基材の片面に受像層を設けた被記録材の受
像面とを向かい合うように重ね合わせ、感熱転写シート
の色材面とは反対側からライン型サーマルヘッド等の熱
源を用いて、画像信号に応じた熱を加え、色材層中の色
素を受像層に移行させるのが一般的である。その際、加
えられる熱量に応じて、移行する色素量が変更出来るこ
とから、濃淡の表現が可能であり、精細な画像を得るこ
とが可能である。イエロー、マゼンタ、シアンの三色、
または、黒を加えた4色について同様の操作を繰り返す
ことで、写真調の画像を得ることができる。
【0031】マゼンタの色材層には、マゼンタ色素とし
て、アントラキノン系色素、イミダゾールアゾ色素、チ
アジアゾールアゾ系色素などを好適に用いることができ
る。シアンの色材層には、シアン色素として、アントラ
キノン系色素、チアゾールアゾ系色素、インドフェノー
ル系色素が好適に用いられる。シアン色素としては、特
開昭60−239289号公報、特開昭61−3599
4号公報、特開昭61−148269号公報などに記載
されるインドフェノール系色素が最適であるが、この色
素は黄色色素との併用で耐光性が悪くなる現象(キャタ
リティックフェード現象)を示すことが有る。本願発明
のキノフタロン系色素とピラゾロンメチン系色素との配
合された色材層は、インドフェノール系色素を用いた色
材層との併用しても耐光性の劣化を招かない点でも好ま
しい。
【0032】キノフタロン系色素が、インドフェノール
系色素と併用されてもインドフェノール系色素の耐光性
の低下をもたらさないことは、既に特開昭63−713
93号公報で知られているが、キノフタロン系色素と一
般式(2)で示されるピラゾロンメチン系色素との配合
に置いても同様の効果が期待できる事が本発明の結果わ
かった。
【0033】色素を移行させるための熱源としては、ラ
イン型サーマルヘッドが一般的であるが、レーザー光線
を使用することも知られている。その際には、レーザー
光を熱に変換するための、光熱変換材を使用する必要が
あり、赤外線吸収剤やカーボンブラックを感熱転写シー
トの色材層中、色材層と基材との間、あるいは色材層と
は反対面に添加させることが知られている。
【0034】本発明の受像体は、基材の少なくとも一方
の面に受像層が設けられている。基材は、合成紙、セル
ロース紙、キャストコート紙、フィルム、セルロース紙
の両側に合成紙を貼り合わせた基材等が使用される。色
材層との密着性が高い方が記録時の色素の転写が均一に
行われることから、その表面は平滑であることが好まし
く、できればベック平滑度で10000秒以上の基材を
用いることが好ましい。この点から合成紙やフィルムを
使用した基材が好ましい。
【0035】受像層は樹脂を主体とした層で、色素を受
容して画像を形成する役目を持つ。樹脂としては色素の
染まりやすい樹脂が好ましく。例えば、酢ビ樹脂、塩酢
ビ樹脂、ポリエステル樹脂、AS樹脂、ポリビニルアセ
タール樹脂等をあげることができる。これらは併用して
用いることが可能である。ガラス転移点の低すぎる樹脂
を使用すると画像が保存時ににじんでしまうので、好ま
しくない。受像層として、ガラス転移点が35℃以上の
受像層が好ましい。
【0036】受像層には樹脂の他に、必要に応じて添加
剤を加えることができる。添加剤としては、樹脂を硬化
させるためのイソシアネート等の硬化剤、熱転写時の色
材層との融着防止の為に添加されるシリコーンなどの剥
離剤、耐光性を上げるための紫外線吸収剤、耐候性向上
の為の酸化防止剤等を挙げることができるがこの限りで
はない。
【0037】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例
に限定されるものではない。なお、以下において特に明
記しない限り、「%」、「部数」は重量換算で示す。
【0038】実施例1 (a)感熱転写シートの作製 色素1−1(一般式(1)に於いて、R1は水素原子、
2は臭素原子、AはCONR45、R4とR5はプロピ
ル基)50部、色素2−1(一般式(2)に於て、
6、R7がフェニル基、R8、R9がメチル基)50部、
フェノキシ樹脂(商品名:PKHH、ユニオンカーバイ
ド株式会社製)100部、メチルエチルケトン125
部、およびトルエン450部、テトラハイドロフラン
(THF)300部とを混合撹拌して得られたインクを
6μmのポリエステルフィルムにバーコーターを用いて
乾燥膜厚が1μmになるように塗工乾燥した。その背面
にアクリル樹脂(商品名:BR−80、三菱レイヨン
(株)製)10重量部、アミノ変性シリコーンオイル
(商品名:KF393、信越化学(株)製)1重量部、
およびトルエン89重量部を混合した液をバーコーター
を用いて乾燥厚みが1μmになるように塗工乾燥し、耐
熱層を設けた。
【0039】(b) 受像体の作製 ポリビニルフェニルアセタール樹脂46部、塩化ビニル
/酢酸ビニル/ビニルアルコール共重合樹脂(商品名:
VAGD、ユニオンカーバイド社製)20部、シリコー
ンワニス(商品名:KR311、不揮発分60%、東芝
シリコーン(株)製)30部、ポリオキシエチレンアル
キルフェニルエーテル(商品名:OP−10、日光ケミ
カルズ(株)製)6部、アミノ変性シリコーンオイル
(商品名:KF393、信越化学工業(株)製)1部、
ヘキサメチレンジイソシアネート系多官能イソシアネー
ト化合物(商品名:マイテックNY−710A、固形分
濃度75%、三菱化学(株)製)12部、メチルエチル
ケトン200部、トルエン200部を混合攪拌して得ら
れた液を、厚み150μmのポリプロピレン製合成紙
(商品名:ユポFPG150、王子油化合成紙(株)
製)にワイヤーバーで塗布、乾燥し(乾燥膜厚約5μ
m)、さらにオーブン中で80℃で12時間熱処理する
ことにより受像体を作製した。上記のポリビニルフェニ
ルアセタール樹脂はポリビニルアルコール(鹸化度99
モル%、重合度1700)をフェニルアセトアルデヒド
でアセタール化することにより得たものであり、下記式
で示される構造であった。
【0040】
【化5】
【0041】(c)印字記録 上記(a)の様にして作製された熱転写記録用シートの
色材層面と、上記(b)の様にして作成された受像体の
樹脂塗布面を重ね、5.6ドット/mmの発熱抵抗体密
度を有する部分グレース型ラインサーマルヘッドを使用
して、送り方向に6ライン(ドット)/mmで、16.
6ms/ラインの速度で、印加電力0.20W/ドット
で印字を行った。1ライン当たりのヘッドに印加する時
間を12msにすることで濃色の印字を得た。
【0042】(d)濃度、色の測定 上記(c)の様にして印字された印字物の濃度を反射濃
度計(商品名:マクベスRD−920型、SPI分光感
度特性を有するフィルター内蔵、マクベス社製)で測定
した。その結果、濃度は1.9であった。
【0043】(e)耐光性試験1 上記(c)の様にして印字された転写物の濃色のサンプ
ルを、キセノンランプを用いた耐光性試験機(商品名:
アトラスCi35Aウェザオメータ 株式会社東洋精機
製作所製)を用いて、3.5kw/m2の照度で、72
時間耐光性試験を行い。試験前の印字物と試験後のそれ
とを、JIS Z−8722に準拠する光学系を有する
色差計(商品名:分光色差計SZ−Σ80、日本電色工
業(株)製)を用いて、C光源、視野角2度で測定し
た。そのCIELAB色差は、6.0と小さかった。
【0044】(f)耐光性試験2 下記構造式で示されるインドフェノール系色素を60部
使用する以外は、(a)と同様にして作成した感熱転写
シートを用い、(b)で作成した受像体に、(c)の条
件で記録を行いシアン色の印字物を得た。そのシアン色
の上に、(a)の熱転写記録シートを用いて(c)の印
字を行い緑色の印字物を得た。それを(e)と同じ条件
で耐光性の試験を行を行い、試験前の印字物と試験後の
それとを、(c)で用いたのと同じ色差計で、同条件で
測定した。そのCIELAB色差は、12.0と小さか
った。なお、シアン色単独での耐光性を同じ条件で測定
した結果は、CIELAB色差は、8.0と小さかっ
た。
【0045】
【化6】
【0046】(g)保存性試験 (a)で得られた熱転写シートを40℃、相対湿度80
%の環境下に1週間保管した後、(c)の印字試験を行
い、保存前後の濃度の変化を測定し、%で表示した。そ
の結果は−5%でほとんど変化しなかった。
【0047】実施例2〜7 実施例1で使用した色素の組合せの代わりに、下記の表
−1に示した色素の組合せで用いた他は、実施例1と同
様に試験を行い、その結果を表−2に示した。いずれ
も、高濃度でかつ耐光性は良好であった。
【0048】
【表1】
【0049】色素1−2は、一般式(1)に於いて、R
1は水素原子、R2は臭素原子、AはCOOR3、R3は2
−エチルヘキシル基である。色素1−3は、一般式
(1)に於いて、R1はイソプロピル基、R2は水素原
子、AはCONR45、R4とR5はブチル基である。色
素1−4は、一般式(1)に於いて、R1は水素原子、
2は水素原子、AはCOOR3、R3はオクチル基であ
る。色素1−5は、一般式(1)に於いて、R1は水素
原子、R2は臭素原子、AはCOOR3、R3はブトキシ
エチル基である。色素1−6は、一般式(1)に於い
て、R1は水素原子、R2は水素原子、AはCONR
45、R4とR5はブチル基である。色素1−7は、一般
式(1)に於いて、R1は水素原子、R2は臭素原子、A
はCOOR3、R3はブチル基である。色素1−8は、一
般式(1)に於いて、R1は水素原子、R2は臭素原子、
AはCONR45、R4とR5はエチル基、R5はブチル
基である。色素1−9は、一般式(1)に於いて、R1
は水素原子、R2は臭素原子、AはCOOR3、R3はヘ
キシル基である。
【0050】色素2−2は、一般式(2)に於いて、R
6、R7はo−トルイル基、R8、R9はメチル基である。
色素2−3は、一般式(2)に於いて、R6、R7
8、R9はメチル基である。色素2−4は、一般式
(2)に於いて、R6、R7はプロピル基、R8、R9はメ
チル基である。色素2−5は、一般式(2)に於いて、
6、R7はフェニル基、R8はメチル基、R9はエトキシ
カルボニル基である。色素2−6は、一般式(2)に於
いて、R6はフェニル基、R7はo−トルイル基、R8
9はメチル基である。色素2−7は、一般式(2)に
於いて、R6、R7はフェニル基、R8、R9はブトキシカ
ルボニル基である。
【0051】実施例8〜10 実施例1で色材層のバンダーとして用いたフェノキシ樹
脂(商品名:PKHH、ユニオンカーバイド株式会社
製)の代わりに、以下の樹脂を用いた他は同様にし、実
施例1の耐光性試験を除いた試験を行った。その結果を
表−2にまとめた。
【0052】実施例8 ポリビニルブチラール樹脂(商
品名:BX−1、積水化学株式会社製) 実施例9 塩酢ビ樹脂(商品名:VYHD、ユニオンカ
ーバイド株式会社製) 実施例10 AS樹脂(商品名:セビアン-N020、ダイ
セル化学工業株式会社製)
【0053】比較例1 色素1−1を90部、色素2−1を0部用いた他は、実
施例1と同様にして試験を行なった。色材層の塗工液は
色素の溶解性不足から不均一系になったため、溶剤量を
1.5に増量して塗工を行った。乾燥された色材層は不
透明であり、顕微鏡で観察すると色素1−1と思われる
結晶が多数析出していた。濃度は、1.4と低い結果と
なった。この結果から、色素1−1で色材層中の色素含
有量を上げて濃度向上を図ることが困難と判明した。単
色の耐光性は色差が5.0、緑の混色の結果は12.0
と満足な結果であった。その結果を表−2に示した。
【0054】比較例2 色素1−1を50部、色素2−1を0部用いた他は、実
施例1と同様にして試験を行なった。乾燥された色材層
は透明であった。顕微鏡で観察しても色素1−1と思わ
れる結晶は無かった。濃度は、1.2と低い結果となっ
た。耐光性は良好な結果が得られた。比較例1及び2か
ら、キノフタロン系色素単独で高濃度と保存性を両立す
ることは困難で有る。その結果を表−2に示した。
【0055】比較例3 色素1−1を0部、色素2−1を100部用いた他は、
実施例1と同様にして試験を行なった。濃度は、1.9
となった。耐光性については単色の色差が7.0、緑の
混色の結果は16.0と十分な結果を示した。保存性は
−20%となり不十分であった。これは顕微鏡で色材層
を観察した所、色素2−1と思われる結晶が多数見られ
たことから、色素2−1の溶解性不足によるものと思わ
れる。その結果を表−2に示した。
【0056】比較例4 色素1−1を0部、色素2−1を60部用いた他は、実
施例1と同様にして試験を行なった。濃度は、1.5と
なった。耐光性については単色の色差が7.0、緑の混
色の結果は16.0と十分な結果を示した。保存性は−
5%となり十分であった。比較例3及び4から、ピラゾ
ロンメチン系色素単独で高濃度と保存性を両立すること
は困難で有る。その結果を表−2に示した。
【0057】比較例5 色素1−1を50部、下記構造式で示されるピリドン系
色素を50部用いた他は、実施例1と同様にして試験を
行なった。濃度は、1.9と良い結果となった。単色の
耐光性は色差が16.0、緑の混色の結果は30.0と
不十分な結果が得られた。これは単独の耐光性の不足の
他に、キャタリティックフェード現象による緑色での耐
光性の不良化の結果と考えられる。その結果を表−2に
示した。
【0058】
【化7】
【0059】比較例6 一般式(1)において、R1は水素原子、R2は水素原
子、Aが水素原子である下記構造式で示されるキノフタ
ロン系色素を50部、比較例5で用いたピリドン系色素
5を50部用いた他は、実施例1と同様にして試験を行
なった。濃度は、1.5と低い結果が得られた。単色の
耐光性は色差が16.0、緑の混色の結果は30.0と
不満足な結果となった。これは単独の耐光性の不足の他
に、キャタリティックフェード現象による緑色での耐光
性の不良化の結果と考えられる。保存性は−15%であ
った。その結果を表−2に示した。
【0060】
【化8】
【0061】比較例7 色素1−2を50部、下記構造式で示されるスチリル系
色素を50部用いた他は、実施例1と同様にして試験を
行なった。濃度は、2.3と高い結果が得られた。単色
の耐光性は色差が20.0、緑の混色の結果は45.0
と不満足な結果となった。これは単独の耐光性の不足の
他に、キャタリティックフェード現象による緑色での耐
光性の不良化の結果と考えられる。保存性は−5%であ
った。その結果を表−2に示した。
【0062】
【化9】
【0063】比較例8 色素2−1を50部、比較例5で使用されたピリドン系
色素を50部用いた他は、実施例1と同様にして試験を
行なった。濃度は、1.5と低い結果が得られた。単色
の耐光性は色差が12.0、緑の混色の結果は24.0
と不満足な結果となった。これは単独の耐光性の不足の
他に、キャタリティックフェード現象による緑色での耐
光性の不良化の結果と考えられる。保存性は−5%であ
った。その結果を表−2に示した。
【0064】比較例9 色素1−2を50部、下記構造式で示されるピラゾロン
アゾ系色素を50部用いた他は、実施例1と同様にして
試験を行なった。濃度は、1.9と高い結果が得られ
た。単色の耐光性は色差が15.0、緑の混色の結果は
30.0と不満足な結果となった。これは単独の耐光性
の不足の他に、キャタリティックフェード現象による緑
色での耐光性の不良化の結果と考えられる。保存性は−
5%であった。その結果を表−2に示した。
【0065】
【化10】
【0066】
【表2】
【0067】
【発明の効果】本発明によれば、感度、耐光性、保存性
に優れた黄色色材層を有する感熱転写シートを供給する
ことができる。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の少なくとも一方の面に色材層を設
    けた感熱転写シートを用いて、加熱手段によって色材層
    中の色素を被記録体に転写して記録を得る感熱転写記録
    方式に使用される感熱転写シートにおいて、前記色材層
    がキノフタロン系色素とピラゾロンメチン系色素とを含
    有することを特徴とする感熱転写シート。
  2. 【請求項2】 キノフタロン系色素が下記一般式(1)
    で示される色素であることを特徴とする請求項1記載の
    感熱転写シート。 【化1】 (R1は水素原子または低級アルキル基を表し、R2は水
    素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、または置換され
    ていても良いフェノキシ基を表し、Aは−COOR3
    または−CONR45基を表し、R3は置換されていて
    も良いアルキル基、置換されていてもよい低級アルケニ
    ル基、または置換されていてもよいアリール基を表し、
    4及びR5は、独立に、水素原子、置換されていても良
    い低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルケニ
    ル基、または置換されていてもよいアリール基を表し、
    4 及びR5 は同時に水素原子ではない。)
  3. 【請求項3】 前記一般式(1)において、R1は水素
    原子または炭素数1から4のアルキル基を表し、R2
    水素原子またはハロゲン原子を表し、Aは−COOR3
    基、または−CONR45基を表し、R3は置換されて
    いても良い炭素数3から12のアルキル基、置換されて
    いてもよいフェニル基を表し、R4及びR5は、独立に、
    置換されていても良い低級アルキル基、または置換され
    ていていても良いアリール基を表すことを特徴とする請
    求項2記載の感熱転写シート。
  4. 【請求項4】 前記一般式(1)において、R1は水素
    原子または炭素数1から4のアルキル基を表し、R2
    水素原子または臭素原子を表し、Aは−COOR3基、
    または−CONR45基を表し、R3は炭素数3から8
    のアルキル基または炭素数3から8のアルコキシアルキ
    ル基を表し、R4、R5は、独立に、低級アルキル基を表
    すことを特徴とする請求項2記載の感熱転写シート
  5. 【請求項5】 ピラゾロンメチン系色素が下記一般式
    (2)で示される色素であることを特徴とする請求項1
    乃至2に記載の感熱転写シート。 【化2】 (式中、R6及びR7は、独立に、置換されていてもよい
    低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルケニル
    基、または置換されていてもよいアリール基を表し、R
    8及びR9は、独立に、置換されていてもよい低級アルキ
    ル基、ジアルキルアミノ基、−COOY基、または−C
    ONZW基を表し、Yは置換されていても良い低級アル
    キル基、置換されていてもよい低級アルケニル基、また
    は置換されていてもよいアリール基を表し、Z及びW
    は、独立に、水素原子、置換されていても良い低級アル
    キル基、置換されていてもよい低級アルケニル基、また
    は置換されていてもよいアリール基を表す。)
  6. 【請求項6】 前記一般式(2)において、R6及びR7
    は、独立に、低級アルキル基、置換されていてもよいフ
    ェニル基、またはアラルキル基を表し、R8及びR9は、
    独立に、低級アルキル基または−COOY基を表し、Y
    は低級アルキル基、置換されていても良いフェニル基、
    またはアラルキル基で有ることを特徴とする請求項5記
    載の感熱転写シート。
  7. 【請求項7】 前記一般式(2)において、R6、R
    7は、独立に、低級アルキル基、メチル基またはハロゲ
    ン原子で置換されていても良いフェニル基、またはベン
    ジル基を表し、R8、R9は、独立に、低級アルキル基、
    または−COOY基を表し、Yは低級アルキル基、メチ
    ル基またはハロゲン原子で置換されていても良いフェニ
    ル基、またはベンジル基であることを特徴とする請求項
    5記載の感熱転写シート。
  8. 【請求項8】 キノフタロン系色素が前記一般式(1)
    で表される色素であって、R1は水素原子または炭素数
    1から4のアルキル基を表し、R2は水素原子または臭
    素原子を表し、Aは−COOR3基、または−CONR4
    5基を表し、R3は炭素数3から8のアルキル基、また
    は炭素数3から8のアルコキシエチル基を表し、R4
    5は、独立に、炭素数2から8のアルキル基を表す色
    素であり、ピラゾロンメチン系色素が前記一般式(2)
    で示される色素であって、R6、R7はメチル基、エチル
    基、プロピル基、ブチル基、フェニル基、またはトルイ
    ル基を表し、R8、R9は、独立に、メチル基、または−
    COOY基を表し、Yはエチル基、プロピル基、または
    ブチル基を表す色素であることを特徴とする請求項1記
    載の感熱転写シート。
  9. 【請求項9】 色材層にキノフタロン系色素とピラゾロ
    ン系色素が重量比で0.3:1〜1:0.5の比率で含
    有されていることを特徴とする請求項1乃至8に記載の
    感熱転写シート。
  10. 【請求項10】 色材層のバインダー樹脂が、フェノキ
    シ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、塩酢ビ樹脂、AS
    樹脂のいずれかで有ることを特徴とする請求項1乃至9
    に記載の感熱転写シート。
  11. 【請求項11】 感熱転写シートが、基材の一方の面に
    複数の色材層が面順次に設けられている感熱転写シート
    であって、一つの色材層にインドフェノール系色素が含
    有されており、他の少なくとも一つの色材層にキノフタ
    ロン系色素とピラゾロンメチン系色素が含有されている
    ことを特徴とする請求項1乃至10記載の感熱転写シー
    ト。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2015129371A1 (ja) * 2014-02-28 2015-09-03 キヤノン株式会社 感熱転写記録用シート
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US9592695B2 (en) 2014-02-28 2017-03-14 Canon Kabushiki Kaisha Thermal transfer recording sheet

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