JP3353530B2 - 転写シート - Google Patents

転写シート

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JP3353530B2
JP3353530B2 JP08151695A JP8151695A JP3353530B2 JP 3353530 B2 JP3353530 B2 JP 3353530B2 JP 08151695 A JP08151695 A JP 08151695A JP 8151695 A JP8151695 A JP 8151695A JP 3353530 B2 JP3353530 B2 JP 3353530B2
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JP
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dye
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alkyl group
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高志 森嶋
勉 瀧
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Chemical Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、いわゆる熱転写記録方
式によるカラーハードコピーに使用される転写シートに
関する。特に昇華転写記録方式に使用される転写シート
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ビデオ画像等の電気信号によるカ
ラー画像をカラーハードコピーに変換するための技術が
進歩してきており、例えば、電子写真、インクジェッ
ト、感熱転写等の方式が検討されている。これらの内、
特に感熱転写方式は装置の保守や操作の容易なこと、装
置の小型化の可能なことから有利である。
【0003】感熱転写方式には、基材上の色材層を加熱
によって溶融させ、それを被記録材に転写する溶融転写
方式と、色材層中の色素のみを被記録材に移行させるい
わゆる昇華転写方式とが知られている。昇華転写方式
は、移行する色素の量を加熱の程度で制御することがで
きることから、濃度階調性の有る表現が可能であり、フ
ルカラープリントをはじめ、精細な画像を得ることに適
している。
【0004】通常のカラープリントは、イエロー、マゼ
ンタ、シアンの3色を持って表現され、昇華転写方式に
用いられる転写シートもイエロー、マゼンタ、シアンの
3色の色材層を基材上に面順次に保有するものが多い。
一方で、黒をより良く表現するために、黒色専用の色材
層を加えた4色の色材層を保有する転写シートや、ある
いは、例えばレントゲンの様な、モノクロ画像を再現し
複製するための黒色の色材層のみを有する黒色専用の転
写シートの需要もある。これら黒色用の色材層中の色素
は、通常イエロー、マゼンター、シアンの各色相の色素
が混合されており、例えば、特開昭61−148096
号公報、特開平1−136787、特開平3−7387
号公報を挙げることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】良い黒の転写シートで
あるためには、濃い黒が表現できること、無彩色に近い
こと、濃度で色質が変化しないこと、耐候性が良いこ
と、保存性が優れていること等の要求性能があるがその
全てを満足することはきわめて困難である。濃い黒が表
現できるためには、転写濃度の高い色素の組合せを用い
る必要がある。転写感度の低い組合せでは、もとより高
濃度の黒は期待できないが、配合される色素のいずれか
が、転写感度が低く高濃色が出せない場合も、高濃度に
おいて、他の配合色素の色質が強く表れることになるた
め無彩色の濃い黒を得る事ができない。
【0006】また黒が表現できるためには、色素の配合
を十分に考慮し、配合された結果の色材層を被転写材に
転写した際の色調が特定の色に偏らない無彩色に近くな
るようにする必要がある。無彩色とされるためには、C
IELAB表色系でa* 値、b* 値を測定したときのa
* = 0、b* = 0からの△Ec値(a* ×a* + b* ×
* の平方根)が小さいことが必要であり、かなり厳し
い選択組合せが必要であり容易に達成することができな
い。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる課
題を解決すべく鋭意検討の結果、色材層を設けた転写シ
ートを加熱して色素を被記録体に転写して記録を得る感
熱転写記録方式に使用される転写シートにおいて、前記
一般式(1)で表されるジスアゾ系色素とジシアノイミ
ダゾールアゾ系色素とインドアニリン系色素およびニト
ロチアゾールアゾ色素とを含有する色材層を有する転写
シートを用いて記録を行う事に依って、高い黒濃度が達
成され、無彩色に近い記録が得られ、濃度による色質の
変化が少なく、かつ高い耐光性を示す黒色の記録を可能
にすることを見出し本発明に到達した。
【0008】本発明の目的は、高い黒濃度が達成され、
無彩色に近い記録が得られ、濃度による色質の変化が少
なく、かつ高い耐光性を示す黒色の記録を可能にする転
写シートを提供することに存する。すなわち本発明は、
薄様状基材に色材層を設けた転写シートを加熱して色素
を被記録体に転写して記録を得る感熱転写記録方式に使
用される転写シートにおいて、下記一般式(1)で表さ
れるジスアゾ系色素、ジシアノイミダゾールアゾ系色
素、インドアニリン系色素およびニトロチアゾールアゾ
系色素を含有する色材層を有する転写シート、
【0009】
【化2】
【0010】(式中、X1 、X2 、X3 及びX4 は、水
素原子、アルキル基、アルコキシ基、水酸基、ニトロ
基、シアノ基、アシル基、アシルアミノ基、アルコキシ
カルボニル基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルキ
ルスルホニル基、アルキルで置換されていても良いスル
ファモイル基、またはハロゲン原子を表し、Y1
2 、Y3 、Y4 、Y5 及びY6 は水素原子、アルキル
基、アルコキシ基、ハロゲン原子または水酸基を表わ
し、Y1 とY2 、またはY4 とY5 は、互いに連結して
芳香環を形成していてもよい。)を用いて記録を行う事
に依って、高い黒濃度で無彩色に近い記録が得られ、濃
度による色質の変化が少なく、かつ高い耐光性を示す黒
色の記録を達成するものである。
【0011】尚、一般式(1)で表されるジスアゾ系色
素は橙色系色素であり、ジシアノイミダゾールアゾ系色
素は赤色系色素であり、インドアニリン系色素とニトロ
チアゾールアゾ系色素は青色系色素である。以下発明を
詳細に説明する。本発明の転写シートは基本的に薄葉状
基材とその片面に設けられた色材層とその反対面に設け
られた耐熱層からなる。
【0012】色材層は、主に色素とバインダー樹脂を含
んでいる。本発明に用いられる色素は、一般式(1)で
表されるジスアゾ系色素、ジシアノイミダゾールアゾ系
色素、インドアニリン系色素及びニトロチアゾールアゾ
系色素であり、本発明の目的に合う限り、いずれの色素
も用いることができ、各系統の色素を複数配合して用い
ることも可能である。
【0013】前記一般式(1)において、X1 、X2
3 及びX4 は、水素原子、アルキル基、アルコキシ
基、水酸基、ニトロ基、シアノ基、アシル基、アシルア
ミノ基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニ
ルアミノ基、アルキルスルホニル基、アルキルで置換さ
れていても良いスルファモイル基、またはハロゲン原子
を表し、Y1 、Y2 、Y3 、Y4 、Y5 及びY6 は水素
原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子または
水酸基を表わし、Y1 とY2 、またはY4 とY5は、互
いに連結して芳香環を形成していてもよい。
【0014】なかでも、X1 、X2 、X3 及びX4 が、
水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、水酸
基、ニトロ基、シアノ基、アシル基、低級アシルアミノ
基、低級アルコキシカルボニル基、低級アルコキシカル
ボニルアミノ基、メチルスルホニル基、エチルスルホニ
ル基、ジメチルスルファモイル基、弗素原子、塩素原子
または臭素原子を表すことが好ましく、Y1 、Y2 、Y
3 、Y4 、Y5 及びY6は水素原子、低級アルキル基、
低級アルコキシ基、弗素原子、塩素原子または臭素原子
または水酸基を表わすか、Y1 とY2 、またはY4 とY
5 は、互いに連結して芳香環を形成していることが好ま
しい。
【0015】さらに、X1 、X2 、X3 及びX4 が、水
素原子、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ
基、水酸基、ニトロ基、アセチルアミノ基、メトキシカ
ルボニル基、エトキシカルボニル基、メトキシカルボニ
ルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、塩素原子を
表すことが特に好ましく、Y1 、Y2 、Y3 、Y4 、Y
5 及びY6 が、水素原子、メチル基、エチル基、メトキ
シ基、エトキシ基、塩素原子または水酸基を表すか、Y
1 とY2 、及びまたはY4 とY5 が互いに連結して芳香
環を形成していることが特に好ましい。本発明における
ジシアノイミダゾールアゾ系色素としては特に制限はな
いが、通常下記一般式(2)で示される色素である。
【0016】
【化3】
【0017】なお、一般式(2)において、特に制限は
ないが、X5 は水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル
基、低級アルコキシ基、ホルミルアミノ基、低級アシル
アミノ基、低級アルキルスルホニルアミノ基、または低
級アルコキシカルボニルアミノ基を表し、Y7 は水素原
子、ハロゲン、メチル基、または低級アルコキシ基を表
し、R1 は低級アルキル基、低級アルケニル基、アラル
キル基、ヒドロキシ低級アルキル基、シアノ低級アルキ
ル基、ハロゲノアルキル基、低級アルコキシ低級アルキ
ル基、低級アルコキシカルボニル低級アルキル基、低級
アルキルカルボニルオキシ低級アルキル基、または低級
アシルアルキル基を表し、R2 、R3 は低級アルキル
基、低級アルケニル基、アラルキル基、アリール基、ハ
ロゲノ低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、シ
アノ低級アルキル基、テトラヒドロフルフリル基、低級
アルコキシ低級アルキル基、アラルキルオキシ低級アル
キル基、アリールオキシ低級アルキル基、アルケニルオ
キシ低級アルキル基、テトラヒドロフルフリルオキシ低
級アルキル基、低級アルコキシカルボニル低級アルキル
基、低級アルキルカルボニルオキシ低級アルキル基、ア
リールカルボニルオキシ低級アルキル基、低級アルコキ
シカルボニルオキシ低級アルキル基、低級アルコキシエ
トキシ低級アルキル基、または低級アルコキシエトキシ
カルボニル低級アルキル基を表すことが一般的である。
【0018】なかでも、X5 は水素原子、塩素原子、メ
チル基、メトキシキ基、低級アシルアミノ基、または低
級アルコキシカルボニルアミノ基を表し、Y7 は水素原
子、塩素原子、メチル基、またはメトキシ基を表し、R
1 は低級アルキル基、低級アルケニル基、アラルキル
基、ヒドロキシ低級アルキル基、モノクロル低級アルキ
ル基、シアノ低級アルキル基、低級アルコキシ低級アル
キル基、アルコキシカルボニル低級アルキル基、低級ア
ルキルカルボニルオキシ低級アルキル基、低級アルコキ
シエトキシカルボニル低級アルキル基、または低級アシ
ルアルキル基を表し、R2 、R3 は低級アルキル基、低
級アルケニル基、アラルキル基、アリール基、ハロゲノ
低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、シアノ低
級アルキル基、低級アルコキシ低級アルキル基、アラル
キルオキシ低級アルキル基、アリールオキシ低級アルキ
ル基、低級アルケニルオキシ低級アルキル基、テトラヒ
ドロフルフリルオキシ低級アルキル基、低級アルキルカ
ルボニルオキシ低級アルキル基、アリールカルボニルオ
キシ低級アルキル基、低級アルコキシカルボニル低級ア
ルキル基、低級アルコキシカルボニルオキシ低級アルキ
ル基、または低級アルコキシエトキシ低級アルキル基を
表すことが好ましい。
【0019】さらに、X5 はメチル基、低級アシルアミ
ノ基、または低級アルコキシカルボニルアミノ基を表
し、Y7 は水素原子を表し、R1 は低級アルキル基、低
級アルケニル基、アラルキル基、クロルエチル基、また
は低級アルコキシエチル基を表し、R2 、R3 は低級ア
ルキル基、低級アルケニル基、アラルキル基、クロルエ
チル基、ヒドロキシエチル基、シアノエチル基、低級ア
ルコキシエチル基、低級アラルキルオキシエチル基、ア
リールオキシエチル基、低級アルケニルオキシエチル
基、テトラヒドロフルフリルオキシエチル基、低級アル
コキシカルボニルエチル基、アリールカルボニルオキシ
エチル基、低級アルキルカルボニルオキシエチル基、低
級アルコキシカルボニルオキシエチル基、または低級ア
ルコキシエトキシエチル基を表すことが特に好ましい。
本発明におけるインドアニリン系色素とは、特に限定さ
れないが、例えば一般式(3)と一般式(4)で表され
る色素が挙げられる。
【0020】
【化4】
【0021】
【化5】
【0022】一般式(3)における置換基の例として
は、X6 は水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基、
低級アルコキシ基、ホルミルアミノ基、低級アシルアミ
ノ基、低級アルキルスルフォニルアミノ基、または低級
アルコキシカルボニルアミノ基を表し、Y7 は水素原
子、ハロゲン原子、メチル基、または低級アルコキシ基
を表し、−A−は、−CO−または−COO−を表し、
4 は低級アルキル基、低級アルケニル基、アラルキル
基、アリール基、ハロゲノ低級アルキル基、ヒドロキシ
低級アルキル基、シアノ低級アルキル基、テトラヒドロ
フルフリル基、低級アルコキシ低級アルキル基、アラル
キルオキシ低級アルキル基、アリールオキシ低級アルキ
ル基、アルケニルオキシ低級アルキル基、低級アルコキ
シエトキシ低級アルキル基、テトラヒドロフルフリルオ
キシ低級アルキル基、ヘテロ環、またはヘテロ環で置換
されたアルキル基を表し、R5 、R6 は低級アルキル
基、低級アルケニル基、アラルキル基、アリール基、ハ
ロゲノ低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、シ
アノ低級アルキル基、テトラヒドロフルフリル基、低級
アルコキシ低級アルキル基、アラルキルオキシ低級アル
キル基、アリールオキシ低級アルキル基、アルケニルオ
キシ低級アルキル基、テトラヒドロフルフリルオキシ低
級アルキル基、低級アルコキシカルボニル低級アルキル
基、低級アルキルカルボニルオキシ低級アルキル基、ア
リールカルボニルオキシ低級アルキル基、低級アルコキ
シカルボニルオキシ低級アルキル基、低級アルコキシエ
トキシ低級アルキル基、または低級アルコキシエトキシ
カルボニル低級アルキル基を表し、R 7 、R8 は、水素
原子、弗素原子で置換されていてもよいアルキル基、ア
ルコキシ基、ハロゲン原子または−NH−A−Rを表す
ことが一般的である。
【0023】なかでも、X6 は水素原子、塩素原子、メ
チル基、エチル基、メトキシキ基、エトキシ基を表し、
8 は水素原子、塩素原子、メチル基、またはメトキシ
基を表し、−A−は、−CO−または−COO−を表
し、R4 は低級アルキル基、低級アルケニル基、アラル
キル基、アリール基、ハロゲノ低級アルキル基、ヒドロ
キシ低級アルキル基、シアノ低級アルキル基、テトラヒ
ドロフルフリル基、低級アルコキシ低級アルキル基、ア
ラルキルオキシ低級アルキル基、アリールオキシ低級ア
ルキル基、アルケニルオキシ低級アルキル基、低級アル
コキシエトキシ低級アルキル基、またはテトラヒドロフ
ルフリルオキシ低級アルキル基、R5 、R 6 は低級アル
キル基、低級アルケニル基、アラルキル基、ハロゲノ低
級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、シアノ低級
アルキル基、テトラヒドロフルフリル基、低級アルコキ
シ低級アルキル基、アラルキルオキシ低級アルキル基、
アリールオキシ低級アルキル基、低級アルケニルオキシ
低級アルキル基、テトラヒドロフルフリルオキシ低級ア
ルキル基、低級アルキルカルボニルオキシ低級アルキル
基、アリールカルボニルオキシ低級アルキル基、低級ア
ルコキシカルボニル低級アルキル基、低級アルコキシカ
ルボニルオキシ低級アルキル基、または低級アルコキシ
エトキシ低級アルキル基を表す。R7 、R8 は、水素原
子、アルキル基、またはハロゲン原子を表すことが好ま
しい。
【0024】さらに、X6 は水素原子、メチル基、また
はエチル基を表し、Y8 は水素原子を表し、−A−は、
−CO−または−COO−を表し、R4 は低級アルキル
基、低級アルケニル基、アラルキル基、アリール基、ク
ロロエチル基、低級アルコキシエチル基、テトラヒドロ
フルフリル基、アラルキルオキシエチル基、アリールオ
キシエチル基、アルケニルオキシエチル基、またはテト
ラヒドロフルフリルオキシエチル基を表し、R5 、R6
は低級アルキル基、低級アルケニル基、アラルキル基、
テトラヒドロフルフリル基、クロルエチル基、ヒドロキ
シエチル基、シアノエチル基、低級アルコキシエチル
基、低級アラルキルオキシエチル基、アリールオキシエ
チル基、低級アルケニルオキシエチル基、テトラヒドロ
フルフリルオキシエチル基、低級アルコキシカルボニル
エチル基、アリールカルボニルオキシエチル基、低級ア
ルキルカルボニルオキシエチル基、低級アルコキシカル
ボニルオキシエチル基、または低級アルコキシエトキシ
エチル基を表し、R7 は水素原子、または塩素原子を表
し、R8 は水素原子、塩素原子、メチル基、またはエチ
ル基を表すことが特に好ましい。
【0025】この場合、R7 とR8 の両方、あるいは、
6 とR8 の両方が水素原子であることは好ましくな
い。それは、本発明において、R7 とR8 の両方、及
び、またはX6 とR8 の両方が水素原子であると、そう
でない場合に比べ耐光性がやや劣るためである。一般式
(4)において、特に限定はされないが、X7 は水素原
子、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ
基、ホルミルアミノ基、低級アシルアミノ基、低級アル
キルスルフォニルアミノ基、または低級アルコキシカル
ボニルアミノ基を表し、Y9 は水素原子、ハロゲン原
子、メチル基、または低級アルコキシ基を表し、R9
低級アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリー
ル基、ハロゲノ低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキ
ル基、シアノ低級アルキル基、テトラヒドロキシフルフ
リル基、低級アルコキシ低級アルキル基、アラルキルオ
キシ低級アルキル基、アリールオキシ低級アルキル基、
低級アルケニルオキシ低級アルキル基、テトラヒドロフ
ルフリルオキシ低級アルキル基、または低級アルコキシ
エトキシ低級アルキル基を表わし、R10、R11は低級ア
ルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基、
ハロゲノ低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、
シアノ低級アルキル基、テトラヒドロキシフルフリル
基、低級アルコキシ低級アルキル基、アラルキルオキシ
低級アルキル基、アリールオキシ低級アルキル基、低級
アルケニルオキシ低級アルキル基、テトラヒドロフルフ
リルオキシ低級アルキル基、アリールカルボニルオキシ
低級アルキル基、低級アルキルカルボニルオキシ低級ア
ルキル基、低級アルコキシカルボニル低級アルキル基、
アラルキルオキシカルボニル低級アルキル基、低級アル
コキシカルボニルオキシ低級アルキル基、アラルキルオ
キシカルボニルオキシ低級アルキル基、または低級アル
コキシエトキシ低級アルキル基を表すことが一般的であ
る。
【0026】なかでも、X7 は水素原子、塩素原子、メ
チル基、エチル基、メトキシキ基、低級アシルアミノ
基、または低級アルコキシカルボニルアミノ基を表し、
9 は水素原子、塩素原子、メチル基、またはメトキシ
基を表し、R9 は低級アルキル基、低級アルケニル基、
アラルキル基、アリール基、ハロゲノ低級アルキル基、
ヒドロキシ低級アルキル基、シアノ低級アルキル基、テ
トラヒドロキシフルフリル基、低級アルコキシ低級アル
キル基、アラルキルオキシ低級アルキル基、アリールオ
キシ低級アルキル基、低級アルケニルオキシ低級アルキ
ル基、テトラヒドロフルフリルオキシ低級アルキル基、
または低級アルコキシエトキシ低級アルキル基を表し、
10、R11は低級アルキル基、低級アルケニル基、アラ
ルキル基、アリール基、ハロゲノ低級アルキル基、ヒド
ロキシ低級アルキル基、シアノ低級アルキル基、テトラ
ヒドロフルフリル基、低級アルコキシ低級アルキル基、
アラルキルオキシ低級アルキル基、アリールオキシ低級
アルキル基、アルケニルオキシ低級アルキル基、テトラ
ヒドロフルフリルオキシ低級アルキル基、低級アルコキ
シカルボニル低級アルキル基、低級アルキルカルボニル
オキシ低級アルキル基、アリールカルボニルオキシ低級
アルキル基、低級アルコキシカルボニルオキシ低級アル
キル基、低級アルコキシエトキシ低級アルキル基、また
は低級アルコキシエトキシカルボニル低級アルキル基を
表すことが好ましい。
【0027】さらに、X7 は水素原子、塩素原子、メチ
ル基、エチル基、メトキシキ基を表し、Y9 は水素原子
を表し、R9 は低級アルキル基、低級アルケニル基、ア
ラルキル基、アリール基、ハロゲノ低級アルキル基、低
級アルコキシエチル基、テトラヒドロフルフリル基、ア
ラルキルオキシエチル基、アリールオキシエチル基、ア
ルケニルオキシエチル基、またはテトラヒドロフルフリ
ルオキシエチル基を表し、R10、R11は低級アルキル
基、低級アルケニル基、アラルキル基、テトラヒドロフ
ルフリル基、クロルエチル基、ヒドロキシエチル基、シ
アノエチル基、低級アルコキシエチル基、低級アラルキ
ルオキシエチル基、アリールオキシエチル基、低級アル
ケニルオキシエチル基、テトラヒドロフルフリルオキシ
エチル基、低級アルコキシカルボニルエチル基、アリー
ルカルボニルオキシエチル基、低級アルキルカルボニル
オキシエチル基、低級アルコキシカルボニルオキシエチ
ル基、または低級アルコキシエトキシエチル基を表すこ
とが特に好ましい。
【0028】一般式(3)で表される色素と一般式
(4)で表される色素とでは、一般的に一般式(3)で
表される色素の方が、溶解度が高く、かつ吸収される光
の中で目に感じる割合が高いことから有利である。本発
明におけるニトロチアゾールアゾ系系色素としては特に
制限はないが、例えば下記一般式(5)で表される色素
を挙げることが出来る。
【0029】
【化6】
【0030】一般式(5)において、特に限定はない
が、X8 は水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基、
低級アルコキシ基、ホルミルアミノ基、低級アシルアミ
ノ基、低級アルキルスルフォニルアミノ基、または、低
級アルコキシカルボニルアミノ基を表し、Y10は水素原
子、ハロゲン原子、低級アルキル基、または、低級アル
コキシ基を表わし、R12及びR13は、置換されていても
よい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルケ
ニル基、置換されていてもよいアリール基、置換されて
いてもよいアラルキル基を表し、さらに、R12、R13
結合して環を形成していても良い。
【0031】なかでも、X8 は水素原子、塩素原子、メ
チル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基または低級
アシルアミノ基を表し、Y10は水素原子、メチル基また
はメトキシ基を表し、R12、R13は低級アルキル基、低
級アルケニル基、アラルキル基、アリール基、ハロゲノ
低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、シアノ低
級アルキル基、低級アルコキシ低級アルキル基、低級ア
ルケニルオキシ低級アルキル基、低級アラルキルオキシ
低級アルキル基、アリールオキシ低級アルキル基、テト
ラヒドロフルフリルオキシ低級アルキル基、低級アルコ
キシカルボニル低級アルキル基、アリールカルボニルオ
キシ低級アルキル基、低級アルキルカルボニルオキシ低
級アルキル基、低級アルコキシカルボニルオキシ低級ア
ルキル基、低級アルコキシエトキシ低級アルキル基を表
すことが好ましい。
【0032】さらに、X8 は水素原子、メチル基、塩素
原子、低級アシルアミノ基を表し、Y10は水素原子また
はメトキシ基を表し、R12、R13は低級アルキル基、低
級アルケニル基、アラルキル基、モノクロル低級アルキ
ル基、ヒドロキシ低級アルキル基、シアノエチル基、低
級アルコキシエチル基、低級アルケニルオキシエチル
基、低級アラルキルオキシエチル基、アリールオキシエ
チル基、テトラヒドロキシフルフリルオキシエチル基、
低級アルコキシエトキシエチル基を表すことが特に好ま
しい。
【0033】なお、一般式(1)〜(5)で示される色
素の置換基における低級とは、炭素数1〜8を意味す
る。アリール基、アラルキル基としては、炭素数10以
下のものが用いるのが一般的である。本発明の黒色の転
写シートは、種々の考えられる色素の組合せの中から選
ばれたものであり、前記一般式(1)で表されるジスア
ゾ系色素とジシアノイミダゾールアゾ系色素とインドア
ニリン系色素を配合し、さらに、必要に応じて、ニトロ
チアゾールアゾ系色素を添加した色材層を薄葉状基体上
に設けることで得られる。
【0034】色素の配合には、それぞれの単独での転写
感度を考慮し、さらに得られる黒の記録の色相が安定し
たものになるように配合することが必要である。そのた
め、各色素の配合比率は、色材層中の全色素100重量
%中に、通常一般式(1)で表されるジスアゾ系色素が
25〜55重量%、ジシアノイミダゾールアゾ系色素が
5〜35重量%、インドアニリン系色素が5〜35重量
%、ニトロチアゾールアゾ系色素が20〜50重量%の
比率で含有されることが好ましい。特にインドアニリン
系色素とニトロチアゾールアゾ系の色素の合計が70重
量%を以下であると中庸の黒を得ることができるので好
ましい。
【0035】より好ましくは一般式(1)で示されるジ
スアゾ系色素を30〜50重量%、ジシアノイミダゾー
ルアゾ系色素を5〜30重量%、インドアニリン系色素
を5〜25重量%、ニトロチアゾールアゾ系色素が20
〜45重量%の比率で含有されることが望ましい。更に
好ましくは、一般式(1)で示されるジスアゾ系色素が
30〜45重量%、ジシアノイミダゾールアゾ系色素が
5〜20重量%、インドアニリン系色素が10〜25重
量%、ニトロチアゾールアゾ系色素25〜40重量%で
ある。
【0036】インドアニリン系色素とニトロチアゾール
アゾ系色素を比べると、一般に、インドアニリン系色素
の方が長波長に吸収を持つ。すなわち、目に感じない領
域にも吸収を持っているために、その分黒の配合成分と
しては不利である。一方ニトロチアゾールアゾ系色素は
吸収波長が短いため、吸収の全部が目に感じるため、黒
の配合成分として用いた場合に濃度を得るのに有利に働
く。従って、ニトロチアゾーロアゾ系色素の多い方が濃
度的には有利になる。しかし、ニトロチアゾールアゾ系
色素は長波長の吸収が十分でないから、無彩色の黒、す
なわち全波長で均等な吸収を示す黒を得ることが簡単で
ない。無彩色の黒を出すためには、長波長に十分な吸収
のあるインドアニリン系色素が配合成分として重要とな
る。
【0037】この様な配合比率で配合された色素を用い
て作られた転写シートを用いて得られる黒は、特定の色
に偏らない無彩色に近くなり、CIELAB表色系でa
* 値、b* 値を測定したときのa* = 0、b* = 0から
の△Ec値((a* ×a* +b* ×b* ) の平方根)が
10以下、好ましくは6以下となる。また、その耐光性
は極めて良好であり、通常の室内では、ほとんど変色、
退色が無く、またキセノンフェドメーターを用いての促
進試験においても、40時間の試験でその変化したCI
ELAB色差(△E* ab) は、12以下、好ましくは6
以下になる。
【0038】本発明の色材層に含まれるバインダー樹脂
としては、ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、
ポリビニルブチラール樹脂、フェノキシ樹脂、ポリアリ
レート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアラミド樹脂、ポリ
イミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエステル樹
脂、アクリロニトリルースチレン樹脂およびアセチルセ
ルロース、メチルセルロース、エチルセルロースなどの
ようなセルロース系樹脂が例として挙げられる。感熱転
写シートの保存性を考慮して、ガラス転移点が50℃以
上、できれば60℃以上であることが好ましい。また、
基材上にインクとして塗工することを考慮し、溶剤に対
する溶解度が高い樹脂が好ましい。
【0039】バインダー樹脂中の色素の比率が高い方が
一般に転写感度や最高到達濃度が高く、色素の比率が低
いと感度、到達濃度が低くなる。従って、色素の比率が
高い方が有利である。しかし、色素の比率が極端に高く
なってくると、高温下、高湿度下、時には室温下でも色
素がバインダー中から析出してくることになり、転写画
像に悪影響をもたらす。色素は均一には析出してこない
から、転写画像に転写のむらを生じる。従って、転写シ
ートの転写感度と転写の均一性のかねあいから、バイン
ダーと色素の混合比は、重量比で、1:2〜2:1の範
囲が適当であり、より好ましくは、1:1.5〜1.
5:1の範囲であり、さらに好ましくは1:1〜1.
5:1の範囲である。
【0040】色素のバインダーからの析出を避けるため
に、最初から色素をバインダーに分散させて色材層を形
成する事が考えられるが、色素の溶解に熱エネルギーが
必要なため、低エネルギーでの転写濃度が低いことが知
られており、その点で色素が溶解した色材層の方が好ま
しい。また、前述した問題は、バインダーに対する溶解
度の低い色素で問題となりやすいことから、バインダー
に対する溶解性の高い色素を用いることが有利である。
バインダーに対する溶解性は、一般に溶剤に対する溶解
性と相関があるので、インクに用いる溶剤に対する色素
の溶解性が目安となる。本発明においては、メチルエチ
ルケトン、トルエン等の溶剤に対し2%以上、好ましく
は4%以上の溶解度を持つことが好ましい。
【0041】本発明において用いられる薄葉状基材とし
ては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリアミ
ドフィルム、ポリアラミドフィルム、ポリイミドフィル
ム、ポリカーボネートフィルム、ポリフェニレンサルフ
ァイドフィルム、ポリスルホンフィルム、セロファン、
トリアセテートフィルム、ポリプロピレンフィルムなど
が挙げられるが、中でもポリエチレンテレフタレートフ
ィルムは、機械的強度、寸法安定性、耐熱性、価格など
の面から好ましく、特に2軸延伸ポリエチレンテレフタ
レートフィルムが好ましい。これらの薄葉状基材の厚さ
は通常1〜30μm、好ましくは2〜10μmである。
【0042】薄葉状基材には、色材層や耐熱層との接着
性を向上させるために、ベースフィルムの表面にコロナ
処理を行ったり、あるいはポリエステル系樹脂、セルロ
ース系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ウレタン系
樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂などによるアンカーコ
ートを設けても良い。薄葉状基材への色材層の形成は通
常の方法で行なうことができる。例えば、色素と耐熱性
の良好なバインダー樹脂を、適当な溶媒に溶解あるいは
分散させてインキを調製し、このインキをベースフィル
ムに塗布し、乾燥することにより形成される。
【0043】この場合のインクに使用される溶剤として
は、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶剤;メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノ
ンなどのケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチルなどの
エステル系溶剤;イソプロパノール、ブタノール、メチ
ルセロソルブなどのアルコール系溶剤;ジオキサン、テ
トラヒドロフランなどのエーテル系溶剤;ジメチルホル
ムアミド、Nーメチルピロリドンなどのアミド系溶剤な
どを挙げることができる。
【0044】上記の色材層を形成するインキの中には色
素、バインダー樹脂、溶剤の他に、必要に応じて有機ま
たは無機の非昇華性粒子、分散剤、帯電防止剤、ブロッ
キング防止剤、消泡剤、酸化防止剤、粘度調節剤などの
添加剤を添加することが出来る。また、レーザー光を用
いる昇華転写方式に用いるために赤外線吸収剤やカーボ
ンブラックを添加することもできる。
【0045】これらのインキを塗布して色材層を設ける
方法に特に制限はないが、例えば、グラビアコーター、
リバースロールコーター等を用いることができ、例え
ば、「印刷インキハンドブック」(印刷インキ工業連合
会編集・発行、1978年)に記載の方法を参考にする
ことができる。塗布膜厚は乾燥膜厚で0.1〜5μmが
適当であり、より好ましくは、0.5〜2μmである。
薄すぎると十分な転写濃度を得られないし、厚すぎる
と、熱伝導的に不利になって、感度が低くなる。また、
必要以上に色材層を厚く塗ることはコスト的にも不利で
ある。
【0046】転写シートの色材層とは反対の面に必要に
応じて耐熱層を設けても良い。耐熱層としては特に制限
は無いが、例えば紫外線硬化樹脂等の硬化樹脂を用いた
ものやTgの高い熱可塑性樹脂を用いたものが知られて
いる。耐熱層は、サーマルヘッドの熱に対する耐熱性の
他に、サーマルヘッドに対する滑り性が必要とされるこ
とから、シリコーンオイルの様な滑剤が添加されている
ことが一般的である。真球状の耐熱性粒子を添加する
と、サーマルヘッドの対する滑り性確保と、サーマルヘ
ッドと耐熱層との融着防止に効果があり、有効である。
【0047】感熱転写記録を行うには、転写シートの色
材面と、基材の片面に受像層を設けた被記録材の受像面
とを向かい合うように重ね合わせ、転写シートの色材面
とは反対側からライン型サーマルヘッド等の熱源を用い
て、画像信号に応じた熱を加え、色材層中の色素を受像
層に移行させるのが一般的である。その際、加えられる
熱量に応じて、移行する色素量が調整できることから、
濃淡の表現が可能であり、精細な画像を得ることが可能
である。イエロー、マゼンタ、シアンの三色、または、
黒を加えた4色について同様の操作を繰り返すことで、
写真調の画像を得ることができる。
【0048】色素を移行させるための熱源としては、ラ
イン型サーマルヘッドが一般的であるが、レーザー光線
を使用することも知られている。その際には、レーザー
光を熱に変換するための、光熱変換材を使用する必要が
あり、赤外線吸収剤やカーボンブラックを転写シートの
色材層中あるいは、色材層とは反対面に添加させること
が知られている。
【0049】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本実施例は本発明を何等限定するものではない。
なお、特に明記しない限り、%、部数は重量換算であ
る。 実施例1 (a)転写シートの作製 色素1−1(一般式(1)に於て、X1 、X2 、X3
4 、Y3 、Y4 、Y5、及びY6 は水素原子、Y1
2 は、結合して6員環の芳香環を形成し、その環上に
水素原子以外の置換基を持たない。)40部、色素2−
1(一般式(2)に於て、X5 がアセチルアミノ基、Y
7 が水素原子、R1 がアリル基、R2 とR 3 がノルマル
プロピル基)10部、色素3−1(一般式(3)に於
て、X6 がメチル基、Y8 が水素原子、Aが−CO−、
4 がメチル基、R5 とR6 がエチル基、R7 が水素原
子、R8 がメチル基)15部、色素5−1(一般式
(5)において、X8 がアセチルアミノ基、Y10が水素
原子、R12とR13がブトキシエチル基)35部とAS樹
脂(商品名サンレックスSAN−A、モンサント化成株
式会社製)125部とメチルエチルケトン200部、ト
ルエン500部を混合撹拌して得られたインクを6μm
のポリエステルフィルムにバーコーターを用いて乾燥膜
厚が2μmになるように塗工乾燥した。その背面にアク
リル樹脂(商品名BR−80、三菱レイヨン株式会社
製)10重量部、アミノ変性シリコーンオイル(商品名
KF393、信越化学株式会社製)1重量部、トルエン
89重量部を混合溶解した液をバーコーターを用いて乾
燥厚みが1μになるように塗工乾燥し、耐熱層を設け
た。
【0050】(b)受像体の作製 ポリビニルフェニルアセタール樹脂70部、塩化ビニル
/酢酸ビニル/ビニルアルコール共重合樹脂(商品名エ
スレックA、積水化学株式会社製)30部、シリコーン
ワニス(商品名TSR−160、固形分濃度60%、東
芝シリコーン株式会社製)30部、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート系多官能イソシアネート化合物(商品名マ
イテックNY−710A、固形分濃度75%、三菱化成
株式会社製)15部、アミノ変性シリコーンオイル(商
品名KF393、信越化学工業株式会社製)2.5部、
メチルエチルケトン600部、トルエン600部からな
る液を合成紙(商品名ユポFPG150、王子油化合成
紙株式会社製)にワイヤーバーで塗布、乾燥し(乾燥膜
厚約5μm)、さらにオーブン中で80℃で2時間熱処
理することにより受像体を作製した。上記のポリビニル
フェニルアセタール樹脂はポリビニルアルコール(鹸化
度99モル%、重合度1700)をフェニルアセトアル
デヒドでアセタール化することにより得たものであり、
下記構造式(6)で表わされる。
【0051】
【化7】
【0052】(c)印字記録 上記(a)の様にして作製された熱転写記録用シートの
色材層面と、上記(b)の様にして作成された受像体の
樹脂塗布面を重ね、5.6ドット/mmの発熱抵抗体密
度を有する部分グレース型ラインサーマルヘッドを使用
して、送り方向に6ライン(ドット)/mmで、16m
s/ラインの速度で、印可電力0.20W/ドットで印
字を行った。1ライン当たりのヘッドに印可する時間を
それぞれ13ms、8msにすることでそれぞれ濃色、
および淡色の印字を得た。
【0053】(d)濃度、色度の測定 上記(c)の様にして印字された印字物の濃色の反射濃
度計(商品名マクベスRD−927型、マクベス社製)
で、フィルターをオルソマッチクで測定した。その結
果、濃度1.76を得ることができた。さらに淡色と濃
色のそれぞれのCIELAB色度をJIS Z−872
2に準拠する光学系を有する色差計(商品名:分光色差
計SZ−Σ80、日本電色工業株式会社製)を用いて、
C光源、視野角2度で測定した。その結果、濃色では、
* = 3.1、b* = −0.7、淡色では、a* = −
0.7、b* = 0.5であり、a* = 0、b* = 0から
の色質の差は、それぞれ3.2、0.9であり、無彩色
に近かった。
【0054】(e)耐光性試験 上記(c)の様にして印字された印字物の濃色のサンプ
ルを、キセノンランプを用いた耐光性試験機(商品名キ
セノンフェードメーターFAL−25AX、スガ試験機
株式会社製)を用いて、40時間耐光性試験を行い、試
験前の印字物と試験後のそれとを、(d)で用いたのと
同じ色差計で、同条件で測定した。そのCIELAB色
差は、5.6と小さかった。
【0055】実施例2〜8 実施例1で使用した色素の組合せと配合率の代わりに、
下記の表−1に示した色素の組合せと配合率とした他
は、実施例1と同様に試験を行い、その結果を表−3に
示した。いずれも、高濃度で中庸に近い黒が得られ、か
つ耐光性は良好であった。
【0056】
【表1】
【0057】色素1−2は、一般式(1)に於て、
1 、X2 、X3 、X4 、Y2 、Y4 、Y5 及びY6
水素原子、Y1 とY3 がメトキシ基である。色素1−3
は、一般式(1)に於て、X1 、X2 、X3 、X4 、Y
1 、Y2 、Y3 、Y5 及びY6 が水素原子、Y4 がメチ
ル基である。色素2−2は、一般式(2)に於て、X5
がアセチルアミノ基、Y7 が水素原子、R1 、R2 及び
3 がブチル基である。色素2−3は、一般式(2)に
於て、X5 がアセチルアミノ基、Y7 が水素原子、R1
がアリル基、R2 がエチル基、R3 がブチル基である。
色素2−4は、一般式(2)に於て、X5 がホルミルア
ミノ基、Y7 が水素原子、R1 がブチル基、R2 及びR
3 がエチル基である。
【0058】色素3−2は、一般式(3)に於て、X6
がメチル基、Y8 が水素原子、Aが−COO−、R4
5 とR6 がエチル基、R7 が水素原子、R8 がメチル
基である。色素3−3は、一般式(3)に於て、X6
8 が水素原子、Aが−COO−、R4 がプロピル基、
5 とR6 がエチル基、R7 が塩素原子、R8 がメチル
基である。色素3−4は、一般式(3)に於て、X6
メチル基、Y8 が水素原子、Aが−CO−、R4 がフェ
ニル基、R5 とR6 がエチル基、R7 が水素原子、R8
がメチル基である。色素3−5は、一般式(3)に於
て、X6 がメチル基、Y8 が水素原子、Aが−COO
−、R4 がエチル基、R5 がエチル基、R6 がクロロエ
チル基、R7 が塩素原子、R8 がメチル基である。
【0059】色素4−1は、一般式(4)に於て、X7
とY9 が水素原子、R9 がメチル基、R10とR11がエチ
ル基である。色素5−2は、一般式(5)において、X
8 がメチル基、Y10が水素原子で、R12とR13がブチル
基である。色素5−3は、一般式(5)において、X8
とY10が水素原子、R12とR13がブチル基である。色素
5−4は、一般式(5)において、X8 がメチル基、Y
10が水素原子で、R12がエチル基、R13がブチル基であ
る。
【0060】比較例1〜3 実施例1で使用した色素の組合せと配合率の代わりに、
下記の表−2に示した色素の組合せと配合率とした他
は、実施例1と同様に試験を行い、その結果を表−3に
示した。比較例1と2においては、中庸の黒が得られた
ものの、感度と耐光性は不十分であった。比較例3にお
いては、耐光性は良好であったものの、感度が低く、ま
た濃度が異なるときの色質の差が大きかった。尚、色素
6は黄色系色素であり、色素7は赤色系色素であり、色
素8は青色系色素である。
【0061】
【表2】
【0062】なお色素6は下記構造式(7)で表わされ
る色素であり、色素7は下記構造式(8)、また、色素
8は下記構造式(9)で表わされる色素である。
【0063】
【化8】
【0064】
【化9】
【0065】
【化10】
【0066】
【表3】
【0067】
【発明の効果】本発明の転写シートを用いれば、濃い黒
が表現でき、その色は無彩色に近く、かつ、耐光性に優
れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−136787(JP,A) 特開 平5−201147(JP,A) 特開 昭60−180889(JP,A) 特開 昭61−227091(JP,A) 特開 昭60−239291(JP,A) 特開 平8−11442(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/38 - 5/40 CAPLUS(STN) REGISTRY(STN)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄葉状基材に色材層を設けた転写シート
    を加熱して色材層中の色素を被記録体に転写して記録を
    得る感熱転写記録方式に使用される転写シートにおい
    て、下記一般式(1)で表されるジスアゾ系色素、ジシ
    アノイミダゾールアゾ系色素、インドアニリン系色素及
    びニトロチアゾールアゾ系色素を含有する黒色用色材層
    を有することを特徴とする転写シート。 【化1】 (式中、X1、X2、X3及びX4は、水素原子、アルキル
    基、アルコキシ基、水酸基、ニトロ基、シアノ基、アシ
    ル基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニル基、アル
    コキシカルボニルアミノ基、アルキルスルホニル基、ア
    ルキルで置換されていても良いスルファモイル基、また
    はハロゲン原子を表し、Y1、Y2、Y3、Y4、Y5及び
    6は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン
    原子または水酸基を表わし、Y1とY2、またはY4とY5
    は、互いに連結して芳香環を形成していてもよい。)
  2. 【請求項2】 前記黒色用色材層に含まれる色素100
    重量%中に、一般式(1)で表されるジスアゾ系色素が
    25〜55重量%、ジシアノイミダゾールアゾ系色素が
    5〜35重量%、インドアニリン系色素が5〜35重量
    %、ニトロチアゾールアゾ系色素が20〜50重量%の
    比率で含有される請求項1記載の転写シート。
  3. 【請求項3】 前記黒色用色材層中の色素100重量%
    中に占めるインドアニリン系色素とニトロチアゾール系
    色素の合計が70重量%以下である請求項2記載の転写
    シート。
  4. 【請求項4】 前記黒色用色材層に含まれる色素100
    重量%中に、一般式(1)で示されるジスアゾ系色素を
    30〜50重量%、ジシアノイミダゾールアゾ系色素を
    5〜30重量%、インドアニリン系色素を5〜25重量
    %、ニトロチアゾールアゾ系色素が20〜45重量%の
    比率で含有される請求項1記載の転写シート。
  5. 【請求項5】 前記黒色用色材層がCIELAB表色系
    でのΔEc値が10以下の黒色を与えるものである請求
    項1ないし4のいずれかに記載の転写シート。
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