JPH10181169A - 字輪およびその製造方法ならびに字輪に用いられる字輪リングおよび字輪リングの製造方法 - Google Patents

字輪およびその製造方法ならびに字輪に用いられる字輪リングおよび字輪リングの製造方法

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JPH10181169A
JPH10181169A JP34408496A JP34408496A JPH10181169A JP H10181169 A JPH10181169 A JP H10181169A JP 34408496 A JP34408496 A JP 34408496A JP 34408496 A JP34408496 A JP 34408496A JP H10181169 A JPH10181169 A JP H10181169A
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Kazunosuke Makino
和之助 牧野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ゴム製の字輪リングを簡単かつ安価に精度よく
製造でき、インキとの馴染み性が良好で鮮明かつ明瞭な
印字を施すことができるナンバリングマシン等で使用す
る字輪およびその製造方法ならびに字輪リングおよび字
輪リングの製造方法を提供することにある。 【解決手段】加硫プレスによりゴム製の字輪プレートを
加硫成形し、この字輪プレートの両端部を接合して字輪
スリーブを構成する。続いて字輪スリーブの弱化領域を
引き裂いて無端帯状の可撓性字輪帯リングから字輪リン
グ29を形成する。字輪リング29は複数の印字部67
を連接部68で一体に接続し無端帯状に構成されたもの
で、この字輪リング29を字輪ディスク28の外周部に
装着して字輪27を構成する。字輪27は字輪ディスク
28の外周面に形成される位置決めガイド用係合部59
に字輪リング29のリング裏面側に形成される係合部6
9を凹凸係合させることにより製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ナンバリングマシ
ンやデータ印字スタンプ等の印字装置に用いられる字輪
およびその製造方法ならびに字輪に用いられる字輪リン
グおよび字輪リングの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ナンバリングマシンは、事務書類等の被
印字用紙にナンバリングを施す印字装置として広く利用
されている。従来のナンバリングマシンは、フレーム構
造のナンバリング本体内に字輪装置を昇降可能に収容し
ており、この字輪装置を構成する各桁の字輪から所望す
る印字面を選択し、この印字面を被印字用紙に押圧して
ナンバリングを施すようになっている。
【0003】字輪装置を構成する各桁の字輪は、実開昭
62−15961号公報に示すように印字面を含む字輪
全体をダイキャストで一体成形したものや、実開昭57
−167869号公報や実開昭58−69446号公報
に示すように、字輪ディスクの外周部に可撓性字輪帯を
巻き付け、この可撓性字輪帯の両端部を係止部材で固定
させたものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】字輪装置を構成する各
桁の字輪を前者のようにダイキャストで一体成形したも
のでは、ダイキャスト一体成形品がアルミ、亜鉛、鉄等
の金属材料あるいはプラスチック材料で形成されるた
め、インキとの馴染みが悪く、撥水性が大きい。このた
め、インキをはじいたり、飛ばして印字面に一様に塗布
されず、印字がかすれたりして鮮明で明瞭な印字を一様
に施すことができないという課題があった。
【0005】また、後者のように、字輪ディスクの外周
部に可撓性字輪帯を巻き付け、両端部を係止部材で固定
したものでは、可撓性字輪帯を固定する独立した係止部
材が必要となり、部品点数が増えるとともに、字輪ディ
スクに装着される可撓性字輪帯の装着精度を保持するの
に困難性を伴い、字輪の組立作業に手間隙がかかる問題
があり、さらに、可撓性字輪帯を係止部材で固定してい
るために、可撓性字輪帯に形成される印字ブロックのピ
ッチ間隙が係止部材装着部分で一定とならず、バラツキ
が生じる不都合がある。また、可撓性字輪帯は加硫成形
された字輪プレートをカッタにて細断して形成される
が、字輪プレートの可撓性字輪帯間にカッタを挿入して
可撓性印字帯幅を正確に精度よく切断するのに困難性を
伴うため、字輪プレートの切断作業には細心の注意と多
大の労力が必要となる一方、切断して得られる個々の可
撓性字輪帯は、帯幅にバラツキがあり、しかも、このバ
ラツキが大きいため歩留りが悪い等の欠点があった。
【0006】また可撓性字輪帯の端部は係止部材を使用
して固定しているため、ナンバリングマシンの字輪とし
て使用できないものである。
【0007】本発明は上述した事情を考慮したもので、
ゴム製字輪リングを精度よく簡単かつ安価に製造でき、
インキとの馴染み性が良好で鮮明かつ明瞭な印字を施す
ことができる字輪およびその製造方法ならびに字輪リン
グおよび字輪リングの製造方法を提供するにある。
【0008】本発明の他の目的は、印字部のピッチ間隔
を全周にわたって均一かつ正確に形成できる一方、帯幅
も一様でバラツキのない字輪リングを簡単かつ容易に提
供できる字輪およびその製造方法ならびに字輪リングお
よび字輪リングの製造方法を提供するにある。
【0009】また本発明の別の目的は、ゴム製の可撓性
字輪帯の両端接合部(無端帯状字輪リングの接合部)を
多角形状字輪ディスクの隣り合う載置面と載置面の間の
連絡部に配置し、数字・記号等の印字を連続して順々に
施すことのできる字輪およびその製造方法を提供するに
ある。
【0010】さらに、本発明の他の目的は、カッタ等の
機械的切断手段を用いることなく、字輪スリーブから帯
幅が一様な無端帯状の可撓性字輪帯リングを簡単かつ容
易に製造することができる字輪リングおよびその製造方
法を提供するにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る字輪は、上
述した課題を解決するために、ディスクの外周面に形成
される印字部の載置面と載置面の間に連絡部を設けた多
角形状の字輪ディスクと、この字輪ディスクの印字部の
載置面と載置面の間の連絡部に可撓性字輪帯の両端接合
部を位置させたものである。
【0012】また、本発明に係る字輪は、上述した課題
を解決するために、ディスク外周面に周方向に間隔をお
いて位置決めガイド用係合部を形成した字輪ディスク
と、この字輪ディスクの外周部に装着されるゴム製の字
輪リングとを有し、上記字輪リングは数字、文字または
記号等の複数の印字部を連接部で一体接続した可撓性字
輪帯の両端部を接合して無端帯状に構成し、前記字輪リ
ングは印字部に対応するリング裏面側に字輪ディスクの
位置決めガイド用係合部に凹凸係合する係合部を一体に
備えたものである。
【0013】また、本発明に係る字輪の製造方法は、上
述した課題を解決するために、位置決めガイド用係合部
をディスク外周面に備えた字輪ディスクを型成形により
一体成形する一方、天然ゴム,合成ゴム等のゴム材料を
加硫成形して可撓性字輪帯を形成し、この字輪帯の両端
部を接合して無端帯状の字輪リングを形成し、この字輪
リングを字輪ディスク外周部に装着する際、字輪リング
のリング裏面側に形成した位置決め係合部を字輪ディス
クの位置決めガイド用係合部に凹凸係合させて装着する
方法である。
【0014】さらに、本発明に係る字輪リングは、上述
した課題を解決するために、未加硫ゴムシートを加硫プ
レスにより加硫成形して、複数の可撓性字輪帯を並列状
に弱化領域を介して相互に一体連接したゴム製字輪プレ
ートを成形し、この字輪プレートの両端部を接合して字
輪スリーブを構成し、この字輪スリーブを弱化領域を利
用して引き裂いて無端帯状の可撓性字輪帯リングを構成
したものである。
【0015】さらにまた、本発明に係る字輪リングの製
造方法は、上述した課題を解決するために、天然ゴム,
合成ゴム等の未加硫ゴムシートを加硫プレスの金型内に
セットして加硫プレスによりゴム製の字輪プレートを加
硫成形し、この字輪プレートの周辺余肉をカットして両
端を一体に接合して字輪スリーブを構成し、この字輪ス
リーブの弱化領域を引き裂いて無端状の可撓性字輪帯リ
ングを形成する方法である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て添付図面を参照して説明する。
【0017】図1および図2は本発明に係る字輪を備え
た印字装置としてのナンバリングマシンを例示する正面
図および縦断面図である。ナンバリングマシンは事務書
類等の被印字用紙にナンバリングを施す印字装置であ
り、全体を符号10で示す。ナンバリングマシン10は
7桁のナンバリングを施すものでは、例えば、一例とし
て横幅が67mm、高さ143mm、奥行40mm程度に構成
される。
【0018】ナンバリングマシン10はフレーム構造の
ナンバリング本体11と、このナンバリング本体11内
に印字位置と収納位置との間を昇降自在に収容された字
輪装置12と、この字輪装置12を復帰スプリング13
のばね力に抗して押圧操作する操作ノブ14を備えた操
作手段15と、この操作ノブ14の押圧操作に連動して
揺動可能な揺動アーム機構16と、この揺動アーム機構
16の下部に脱着可能に保持されたカセット式のインキ
ローラ装置17と、字輪装置12による印字回数を選択
する印字回数選択装置18(図2参照)とを有する。
【0019】ナンバリング本体11は補強側板20を両
側に備えた門型フレーム21と、門型フレーム21の下
端に固着された底板22とを一体的に組み立てて構成さ
れる。底板22には印字窓23が形成される。ナンバリ
ング本体11の補強側板20には対抗する内側に字輪装
置12の昇降を案内する昇降ガイド溝(図示せず)が形
成され、この昇降ガイド溝に字輪装置12の字輪シャフ
ト25の両端部が摺動自在に係合し、昇降が案内され
る。補強側板20は門型フレーム21に固定されるが、
両者は一体成形により構成してもよい。
【0020】一方、字輪装置12は、図2に示すよう
に、門型フレーム構造の字輪ホルダ26と、この字輪ホ
ルダ26に支持された字輪シャフト25と、この字輪シ
ャフト25に回転可能に軸装され、シャフト軸方向に相
互に重ね合された複数個の字輪27とを有する。各桁の
字輪27は字輪シャフト25に挿通支持される字輪ディ
スク28と、この字輪ディテスク28の外周部に装着さ
れるゴム製の字輪リング29とを有し、字輪ディスク2
8のディスク側面には送りラチェット板30が固定ピン
等の固着手段で一体的に固定される。送りラチェット板
30は抑えスプリング31でばね付勢された揺動アーム
状の逆回転防止メンバー32に係合しており、この逆回
転防止メンバー32により字輪27の逆回転が防止され
る。
【0021】字輪装置12の昇降は操作手段15を手動
操作することにより行なわれる。操作手段15は字輪装
置12の字輪ホルダ26の頂部に固定される操作シャフ
ト35と、この操作シャフト35の頂部にねじ結合され
る操作ノブ14と、操作ノブ14を初期位置(復帰位
置)側にばね付勢する復帰スプリング13とを有する。
操作シャフト35は下端が字輪ホルダ26に固着され
る。操作シャフト35はナンバリング本体11の頂部に
立設された保護筒36内を貫いて上方に延び、シャフト
上端部に操作ノブ14がねじ結合されて装着される。復
帰スプリング13は保護筒36の基部側と操作シャフト
35の上部に装着されたばね受け37との間に介装さ
れ、操作ノブ14を常時復帰位置側にばね付勢してい
る。復帰スプリング13は操作ノブ14の保護スリーブ
14bと保護筒36で常時覆われ、外部に露出するのが
防止される。
【0022】しかして、操作ノブ14を復帰スプリング
13のばね力に抗して押し込むことにより、操作ノブ1
4の動きに字輪装置12が一体に動き、字輪装置12は
ナンバリング本体11の図示しない昇降ガイド溝に案内
されて印字ストロークS分下降し、図3に示すように、
印字位置まで移動せしめられる。この印字位置で字輪装
置12の所望する印字面は被印字用紙に印字窓23を通
過して押圧することによりナンバリングされ、印字が施
される。操作ノブ14による押圧操作を中止すると、字
輪装置12は復帰スプリング13のばね力により印字位
置から図3に示す収納位置(初期位置)に復帰せしめら
れる。
【0023】また、操作手段15には、操作シャフト3
5の途中に括れ部38が形成されており、この括れ部3
8により操作シャフト35に肩部が形成される。この肩
部にロックレバー39のロック部39aが係合可能に構
成される。ロックレバー39はナンバリング本体11の
頂部の垂直支軸40廻りに回動自在に支持され、ロック
位置と解放位置との間を回動するようになっている。
【0024】操作手段15の操作シャフト35をロック
レバー39のロック操作によりロックすると、ナンバリ
ングマシン10は、揺動アーム機構16が拡開した状態
(図3参照)でロックされ、このロック状態に保持され
る。
【0025】揺動アーム機構16は、図1、図2および
図3に示すように、ナンバリング本体11の背側に配置
される。揺動アーム機構16はナンバリング本体11の
背側上部に揺動自在に設けられた揺動アーム43と、字
輪装置12の字輪ホルダ26の背部両側に揺動自在に設
けられた対の連接リンク44とを有する。揺動アーム4
3はナンバリング本体11の背側上部に設けられた水平
支軸45廻りに回転自在に支持され、常時は抑えスプリ
ング46により、図において時計方向にばね付勢されて
いる。
【0026】揺動アーム43は図2および図3に示すよ
うに側面視がほぼ逆L字状に形成され、揺動アーム43
の下部は連接リンク44の自由端部との間でスライド自
在にピン結合され、揺動アーム43に所望の揺動ストロ
ークを与えている。
【0027】揺動アーム機構16の下部にはカセット式
のインキローラ装置17が脱着自在に保持されている。
インキローラ装置17は図2および図3に示すように、
揺動アーム機構16にワンタッチで着脱自在に保持され
た枠体構造のローラ保持枠48と、このローラ保持枠4
8にインキローラ軸49aを介して着脱自在に支持され
たインキローラ49と、インキローラ49の両側に装着
されたサイドディスク50とを有する。サイドディスク
50はインキローラ49のローラ径より大きな径を有
し、このサイドディスク50の存在によりインキローラ
49の脱着時に周囲を汚したり、手を汚すのを未然に防
止できるようになっている。
【0028】また、ローラ保持枠48にはインキローラ
装置17の脱着操作を行なう操作把手部51とインキロ
ーラ装置17を所定位置に係止させる弾性係止部52と
が、インキローラ49装着側の反対側に突出している。
操作把手部51および弾性係止部52は、ローラ保持枠
48と一体成形により、あるいは一体的に構成される。
弾性係止部52は揺動アーム機構16の揺動アーム43
下部の係止孔53に係止される係止爪54を備え、この
係止爪54が揺動アーム43の係止孔53に係合するこ
とにより、インキローラ装置17がロックされて安定的
に保持され、その抜出しが防止される。
【0029】ところで、ナンバリングマシン10に組み
込まれる字輪装置12は、字輪シャフト25の軸方向に
各桁の字輪27を重ね合せて所望桁、例えば7桁の印字
を施すことができるように構成される。各桁の字輪27
を重ね合せて支持したとき、各字輪27が独立してスム
ーズに回転し得るように、図4に示す薄肉金属のプレー
ト状、リング状あるいはワッシャ状のスペーサ55が字
輪27間に介装される。各桁の字輪27間にスペーサ5
5を介装したとき、逆回転防止メンバ32がスペーサ5
5の端縁に乗り上げることがないように、スペーサ55
の逆回転防止メンバ32の係合側端縁に膨らみ55aを
持たせ、逆転防止機能が損われない配慮をしている。ま
た、各桁の字輪27のうち1桁目の字輪27のシャフト
挿通孔56は、全体としてほぼ真円構造に形成される。
2桁目以降の各字輪27のシャフト挿通孔57は全て同
一形状に形成され、特定桁の未使用状態を考慮して半径
方向外方に局所的に膨出する膨出部57a(図5および
図7参照)を持たせ、字輪27が字輪シャフト25の特
定の半径方向にシフト可能に構成される。
【0030】一方、字輪27を構成する字輪ディスク2
8は、図5および図6に示すように、アルミ、亜鉛や鉄
等の金属材料あるいはプラスチック材料を型成形により
ホイール状あるいはディスク状に形成され、スタンプホ
イールを構成している。字輪ディスク28は円形に近い
多角形、例えば変形10角形構造をなし、中央部にはシ
ャフト挿通孔57(56)が形成され、外周部に字輪リ
ング29の印字部67を載置する載置面58が所要のピ
ッチで等間隔をおいて複数個、例えば10個形成され
る。字輪ディスク28の載置面58と載置面58との間
は連絡部58aとして形成され、各載置面58に凹溝状
の位置決めガイド用係合部59が幅方向に形成される。
位置決めガイド用係合部59は送りラチェット板30の
反対側に開口しているが、この係合部59は凹溝状に代
えて幅方向に延びる凸条としてもよい。
【0031】また、字輪ディスク28の外周部に字輪リ
ング29が外嵌されるが、字輪リング29の両端接合部
66が字輪ディスク28の載置面58間の連絡部58a
上に位置される。字輪リング29は図9および図10に
示す可撓性字輪帯65の両端を接合することにより無端
リング状に構成される。字輪ディスク28の載置面58
と載置面58の間の連絡部58a上に両端接合部66を
配置し、載置面58上には10文字(例えば0〜9まで
の数字)を配置させることができ、ナンバリングマシン
に適する字輪を供給することができる。字輪ディスク2
8を例えば12角形構造とすれば、月数表示を行なうデ
ータ印字スタンプ用字輪に適用することができる。
【0032】なお、図4および図5において、符号33
は印字内部選択機構(図示せず)により字輪27の印字
を選択するための複数の選択溝である。位置決めガイド
用係合部59は字輪ディスク28を幅方向に横切るよう
にほぼ全幅に亘って形成され、一方のディスク側面に開
口している係合溝である。位置決めガイド用係合部59
を係合溝に代えて係合突起としてもよい。
【0033】字輪ディスク28の他方のディスク側面に
は複数のガイドピン60が一体に設けられ、このガイド
ピン60により送りラチェット板30が装着される。送
りラチェット板30は全体として円弧状に、周方向の一
部に桁上り用開口61が形成され、その外周面にスタン
プホイールカムとしての送りラチェット62が形成され
る。この送りラチェット62が逆回転防止メンバ32と
選択的に係合して字輪27の逆回転が防止できるように
なっている。
【0034】送りラチェット板30は、字輪ディスク2
8のディスク側面に重ね合され、例えば金属製のリベッ
ト63等の固着手段によりカシメて固定され、一体化さ
れる。図5および図6には字輪ディスク28と送りラチ
ェット板30とを別体で形成し、重ね合せて固着して一
体化した例を示したが、字輪ディスク28と送りラチェ
ット板30とは予め型成形で一体成形してもよい。
【0035】字輪ディスク28の外周部にゴム製の字輪
リング29が装着され、図7および図8に示すように字
輪27が構成される。字輪リング29は図9に示すよう
に、無端帯状の可撓性字輪帯リングであり、図10
(A)および(B)に示す可撓性字輪帯65の両端部を
接合して無端帯状に一体化したものである。可撓性字輪
帯65の両端部に表面側あるいは裏面側に切り欠かれた
段差部66a,66bが形成され、これらの段差部66
a,66bを重ね合せて接合させることにより字輪リン
グ29が構成される。
【0036】可撓性字輪帯65は表面側に数字・文字ま
たは記号等を形成した印字部67が所望のピッチをおい
て等間隔に複数個形成され、各印字部67は連接部68
で一体に連接されて例えば一例では幅3.1mmの帯状に
形成される。可撓性字輪帯65の印字部67は図9に示
すように例えば10個等間隔に列状に設けられ、各印字
部67に例えば0〜9の数字が施される。各印字部67
はブロック状をなすように構成し、各印字ブロックを連
接部で一体に連接してもよい。印字部67の背面側に字
輪ディスク28の位置決めガイド用係合部59と凹凸係
合可能な位置決め係合部69が形成される。位置決め係
合部69は位置決めガイド用係合部59が係合溝である
場合、突起状に形成され、凹凸係合するようになってい
る。
【0037】また、字輪ディスク28の位置めガイド用
係合部59に対応して字輪リング29の印字部67が形
成される一方、この印字部67や位置決めガイド用係合
部59にそれぞれ対応して字輪ディスク28の中央部に
選択溝33が形成され、この選択溝33に図示しない印
字内部選択機構が係合可能に構成される。各選択溝33
は字輪ディスク28のシャフト挿通孔57廻りに所要の
間隔をおいて放射状に配設され、シャフト挿通孔57側
に開口している。
【0038】字輪リング29は各位置決め係合部69を
字輪ディスク28の位置決めガイド用係合部59に凹凸
係合させて装着することにより、字輪リング29は字輪
ディスク28の外周部に位置決めされて正しく装着さ
れ、字輪27が構成される。字輪リング29を字輪ディ
スク28の外周部に装着するだけで、字輪27を簡単か
つ容易に作ることができる。
【0039】また、字輪27を構成するゴム製字輪リン
グ29は可撓性字輪帯65の両端部を接合することによ
り構成されるが、可撓性字輪帯65は加硫プレスで加硫
成形された字輪プレート70から得られる。字輪プレー
ト70は図11および図12に示すように、加硫プレス
で加硫成形された成形プレートの周辺のはみ出し部分を
切断して矩形状に構成される。この字輪プレート70は
複数、例えば8本の可撓性字輪帯65を,図13および
図14に拡大して示す線状の弱化領域71を介して並列
状に一体連接したものであり、字輪プレート70の両端
部を接合することにより、図15に示すように字輪スリ
ーブ72が形成される。
【0040】字輪プレート70は図16ないし図18に
示すように加硫プレスの金型75,76を用いて未加硫
ゴムシートを加硫成形することにより形成される。金型
75,76は上下2分割の鉄(炭素鋼)、銅合金、アル
ミ等の金属製の割り型であり、下方の金型76の四隅部
に型合せ用ガイドピン77が植設され、このガイドピン
77に上方の金型75のガイド孔78が係合して上下の
金型75,76が型合せされる。上下の金型75,76
の中央部には字輪プレート70を形成する型成形面であ
る加工面80,81が形成され、その加工面80,81
の周りには留り溝82が少なくとも一方の金型に形成さ
れる。この金型75,76を140℃〜155℃、好ま
しくは150℃に加熱して加硫プレスで加硫成形する
と、一度の成形で2枚の字輪プレート70を製造でき
る。各字輪プレート70は可撓性字輪帯65が図13お
よび図14に示す弱化領域(弱化線)71を介して並列
状に連接されるが、この弱化領域71は上下の金型7
5,76間の隙間をほぼゼロとすることにより形成され
る。上下の金型75,76の上下関係は、図14〜図1
6に限定されず、金型75,76の上下を逆にして入れ
換えてもよい。
【0041】字輪プレート70の製造は次のようにして
行なわれる。
【0042】下方の金型76の各加工面上に合成ゴム,
天然ゴム等の未加硫のゴムシートを載置する。その後、
上下の金型75,76をガイドピン77を利用して型合
せし、加硫プレスで押圧するとともに、熱板あるいはヒ
ータを用いて金型75,76を140℃〜155℃、例
えば150℃に加熱し、未加硫ゴムシートを加硫成形す
る。この加硫成形時に、成形される字輪プレート70に
ガス等が混入しないように上下の金型75,76による
加圧作用時に繰り返してガス抜きを行なう。
【0043】上下の金型75,76を用いて未加硫ゴム
シートを加熱加圧する加硫プレスで加硫成形した後、上
下の金型75,76を離し、加硫成形された成形プレー
トを金型75,76から取り除く。金型75,76から
取り出された成形プレートは、周辺部をカッティングす
ることにより、図11および図12に示すように矩形の
字輪プレート70が構成される。
【0044】続いて、矩形の字輪プレート70の両端部
を接合して図15に示すように、字輪スリーブ72を形
成する。字輪プレート70の両端部の接合は、未加硫ゴ
ムを溶剤で溶かした接着剤を塗布して、加圧加硫を行な
って接着するか、常温で使用する接着剤を使用して行な
われる。
【0045】図15に示された字輪スリーブ72は各弱
化領域(弱化線)71を利用して手で簡単に引き裂くこ
とができ、この引き裂きにより、無端帯状の可撓性字輪
帯リングであるゴム製の字輪リング29が形成される。
字輪リング29の製造にカッタ等の切断装置を使用する
必要がなく、字輪スリーブ72の各弱化領域71を引き
裂くことにより無端帯状のゴム製字輪リング29を容易
に得ることができる。この字輪リング29を字輪ディス
ク28の外周部に装着することにより、字輪27が簡単
かつ容易に製造できる。
【0046】その際、字輪リング29はゴム製であるの
で、インキとの馴染み性が良好となり、字輪リング29
の印字部には所望の印字面にインキがむらなく一様に塗
布される。したがって、このゴム製の字輪リング29を
字輪27に使用すると鮮明で明瞭かつ綺麗な印字を施す
ことができる。
【0047】
【発明の効果】以上に述べたように本発明に係る字輪お
よびその製造方法においては、字輪ディスクの外周部に
ゴム製の無端帯状字輪リングを装着して字輪が構成さ
れ、この字輪は字輪リングの裏面側に形成される位置決
め係合部を字輪ディスクの外周面に形成された位置決め
ガイド用係合部に凹凸係合させるだけで、字輪リングを
字輪ディスクの外周部に精度よく位置決めさせて簡単に
装着でき、独立した係止部材を用いることなく字輪を精
度よくかつ安価に製造できる。製造された字輪は部品点
数が少なく、字輪の製造が簡単かつ容易になる。
【0048】また、本発明に係る字輪は、ゴム製の無端
帯状字輪リングの接合部を、字輪リングの載置面と載置
面の間に連絡部上に配置することにより、例えば10角
型の字輪ディスクには10文字の数字・記号等を配置す
ることが可能となり、数字・記号等を連続して印字する
ナンバリングマシンやデータ印字スタンプ等の印字装置
に適する字輪である。
【0049】また、本発明に係る字輪およびその製造方
法においては、字輪ディスクの外周部に装着される字輪
リングはゴム製であるので、字輪リングに形成される印
字部はインキとの馴染み性が良好で、印字部にインキむ
らなく一様に塗布することができ、鮮明で明瞭な印字を
施すことができる。
【0050】一方、本発明に係る字輪リングおよびその
製造方法においては、未加硫ゴムシートを加硫プレスに
より加硫成形してゴム製の字輪プレートが形成される一
方、この字輪プレートの両端部を接合して字輪スリーブ
を構成し、各字輪スリーブの弱化領域を利用して引き裂
いて無端帯状の可撓性字輪帯リングを構成したので、無
端帯状可撓性字輪帯リングからなる字輪リングをカッタ
等の切断手段を使用して細断することなく製造でき、字
輪リングの製造が簡単かつ安価であるとともに、字輪ス
リーブの各弱化領域を引き裂くことにより字輪リングが
簡単に得られる。また、各字輪リングの帯幅も加硫プレ
スによる加硫成形時の型精度と同等の精度を保って一様
でバラツキがなく、さらに、字輪リングに成形される各
印字部のピッチ間隔も字輪プレートの両端部の接合を精
度よく行なうだけで、全周に亘って均一かつ正確に形成
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る字輪を備えた印字装置としてのナ
ンバリングマシンを示す正面図。
【図2】図1に示されたナンバリングマシンの縦断面
図。
【図3】図1に示されたナンバリングマシンの印字状態
を示す縦断面図。
【図4】図1に示されたナンバリングマシン用字輪装置
を構成する各桁の字輪の重ね合せ状態を分解して示す斜
視図。
【図5】本発明に係る字輪を構成する字輪ディスクを示
す正面図。
【図6】図5のVI−VI線に沿う側面図。
【図7】本発明に係る字輪の一実施形態を示す正面図。
【図8】図7のVIII−VIII線に沿う断面図。
【図9】本発明に係る字輪を構成する字輪リングの正面
図。
【図10】(A)は図9の字輪リングを展開状態で示す
可撓性字輪帯の側面図、(B)は可撓性字輪帯の一方の
端部を裏面側から見た図。
【図11】加硫プレス成形により形成される字輪プレー
トを示す平面図。
【図12】図11に示された字輪プレートの側面図。
【図13】図11に示された字輪プレートを拡大(例え
ば10倍に拡大)して示す斜視図。
【図14】図13に示された字輪プレートの側断面図。
【図15】図11に示された字輪プレートの両端部を接
合して得られる字輪スリーブを示す斜視図。
【図16】図11に示された字輪プレートを製造する加
硫プレスの上下のプレス型を示す図。
【図17】加硫プレスの上型(あるいは下型)を示す
図。
【図18】加硫プレスの下型(あるいは上型)を示す
図。
【符号の説明】
10 ナンバリングマシン(印字装置) 11 ナンバリング本体 12 字輪装置 13 復帰スプリング 14 操作ノブ 14b 保護スリーブ 15 操作手段 16 揺動アーム機構 17 インキローラ装置 18 印字回数選択装置 20 補強側板 21 門型フレーム 22 底板 23 印字窓 25 字輪シャフト 26 字輪ホルダ 27 字輪 28 字輪ディスク 29 字輪リング 30 送りラチェット板 31 抑えスプリング 32 逆回転防止メンバ 35 操作シャフト 36 保護筒 37 ばね受け 38 括れ部 39a ロック部 39 ロックレバー 43 揺動アーム 44 連接リンク 46 押えスプリング 48 ローラ保持枠 49 インキローラ 49a インキローラ軸 50 サイドディスク 51 操作把手部 52 弾性係止部 53 係止孔 54 係止爪 55 スペーサ 56,57 シャフト挿通孔 56a 膨出部 58a 連絡部 59 位置決めガイド用係合部 60 ガイドピン 61 桁上り用開口 62 送りラチェット 63 リベット 65 可撓性字輪帯 66 両端接合部 66a,66b 段差部 67 印字部 68 連接部 69 位置決め係合部 70 字輪プレート 71 弱化領域(弱化線) 72 字輪スリーブ 75,76 金型 77 ガイドピン 78 ガイド孔 80,81 加工面(型成形面) 82 留り溝
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年4月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 字輪およびその製造方法ならびに字輪
に用いられる字輪リングおよび字輪リングの製造方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ナンバリングマシ
ンやデータ印字スタンプ等の印字装置に用いられる字輪
およびその製造方法ならびに字輪に用いられる字輪リン
グおよび字輪リングの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ナンバリングマシンは、事務書類等の被
印字用紙にナンバリングを施す印字装置として広く利用
されている。従来のナンバリングマシンは、フレーム構
造のナンバリング本体内に字輪装置を昇降可能に収容し
ており、この字輪装置を構成する各桁の字輪から所望す
る印字面を選択し、この印字面を被印字用紙に押圧して
ナンバリングを施すようになっている。
【0003】字輪装置を構成する各桁の字輪は、実開昭
62−15961号公報に示すように印字面を含む字輪
全体をダイキャストで一体成形したものや、実開昭57
−167869号公報や実開昭58−69446号公報
に示すように、字輪ディスクの外周部に可撓性字輪帯を
巻き付け、この可撓性字輪帯の両端部を係止部材で固定
させたものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】字輪装置を構成する各
桁の字輪を前者のようにダイキャストで一体成形したも
のでは、ダイキャスト一体成形品がアルミ、亜鉛、鉄等
の金属材料あるいはプラスチック材料で形成される。金
属材料製等の字輪にはメッキ等が施されるため、インキ
との馴染みが悪く、撥水性が大きい。このため、インキ
をはじいたり、飛ばして印字面に一様に塗布されず、印
字がかすれたりして鮮明で明瞭な印字を一様に施すこと
ができないという課題があった。プラスチック材料で形
成された字輪もインキとの馴染が悪く、撥水性が大き
い。
【0005】また、後者のように、字輪ディスクの外周
部に可撓性字輪帯を巻き付け、両端部を係止部材で固定
したものでは、可撓性字輪帯を固定する独立した係止部
材が必要となり、部品点数が増えるとともに、字輪ディ
スクに装着される可撓性字輪帯の装着精度を保持するの
に困難性を伴い、字輪の組立作業に手間隙がかかる問題
があり、さらに、可撓性字輪帯を係止部材で固定してい
るために、可撓性字輪帯に形成される印字ブロックのピ
ッチ間隙が係止部材装着部分で一定とならず、バラツキ
が生じる不都合がある。また、可撓性字輪帯は加硫成形
された字輪プレートをカッタにて細断して形成される
が、字輪プレートの可撓性字輪帯間にカッタを挿入して
可撓性印字帯幅を正確に精度よく切断するのに困難性を
伴うため、字輪プレートの切断作業には細心の注意と多
大の労力が必要となる一方、切断して得られる個々の可
撓性字輪帯は、帯幅にバラツキがあり、しかも、このバ
ラツキが大きいため歩留りが悪い等の欠点があった。
【0006】また可撓性字輪帯の端部は係止部材を使用
して固定しているため、ナンバリングマシンの字輪とし
て使用できないものである。
【0007】本発明は上述した事情を考慮したもので、
ゴム製字輪リングを精度よく簡単かつ安価に製造でき、
インキとの馴染み性が良好で鮮明かつ明瞭な印字を施す
ことができる字輪およびその製造方法ならびに字輪リン
グおよび字輪リングの製造方法を提供するにある。
【0008】本発明の他の目的は、印字部のピッチ間隔
を全周にわたって均一かつ正確に形成できる一方、帯幅
も一様でバラツキのない字輪リングを簡単かつ容易に提
供できる字輪およびその製造方法ならびに字輪リングお
よび字輪リングの製造方法を提供するにある。
【0009】また本発明の別の目的は、ゴム製の可撓性
字輪帯の両端接合部(無端帯状字輪リングの接合部)を
多角形状字輪ディスクの隣り合う載置面と載置面の間の
連絡部に配置し、数字・記号等の印字を連続して順々に
施すことのできる字輪およびその製造方法を提供するに
ある。
【0010】さらに、本発明の他の目的は、カッタ等の
機械的切断手段を用いることなく、字輪スリーブから帯
幅が一様な無端帯状の可撓性字輪帯リングを簡単かつ容
易に製造することができる字輪リングおよびその製造方
法を提供するにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る字輪は、上
述した課題を解決するために、ディスクの外周面に形成
される印字部の載置面と載置面の間に連絡部を設けた多
角形状の字輪ディスクと、この字輪ディスクの印字部の
載置面と載置面の間の連絡部に可撓性字輪帯の両端接合
部を位置させたものである。
【0012】また、本発明に係る字輪は、上述した課題
を解決するために、ディスク外周面に周方向に間隔をお
いて位置決めガイド用係合部を形成した字輪ディスク
と、この字輪ディスクの外周部に装着されるゴム製の字
輪リングとを有し、上記字輪リングは数字、文字または
記号等の複数の印字部を連接部で一体接続した可撓性字
輪帯の両端部を接合して無端帯状に構成し、前記字輪リ
ングは印字部に対応するリング裏面側に字輪ディスクの
位置決めガイド用係合部に凹凸係合する係合部を一体に
備えたものである。
【0013】また、本発明に係る字輪の製造方法は、上
述した課題を解決するために、位置決めガイド用係合部
をディスク外周面に備えた字輪ディスクを型成形により
一体成形する一方、天然ゴム,合成ゴム等のゴム材料を
加硫成形して可撓性字輪帯を形成し、この字輪帯の両端
部を接合して無端帯状の字輪リングを形成し、この字輪
リングを字輪ディスク外周部に装着する際、字輪リング
のリング裏面側に形成した位置決め係合部を字輪ディス
クの位置決めガイド用係合部に凹凸係合させて装着する
方法である。
【0014】さらに、本発明に係る字輪リングは、上述
した課題を解決するために、未加硫ゴムシートを加硫プ
レスにより加硫成形して、複数の可撓性字輪帯を並列状
に弱化領域を介して相互に一体連接したゴム製字輪プレ
ートを成形し、この字輪プレートの両端部を接合して字
輪スリーブを構成し、この字輪スリーブを弱化領域を利
用して引き裂いて無端帯状の可撓性字輪帯リングを構成
したものである。
【0015】さらにまた、本発明に係る字輪リングの製
造方法は、上述した課題を解決するために、天然ゴム,
合成ゴム等の未加硫ゴムシートを加硫プレスの金型内に
セットして加硫プレスによりゴム製の字輪プレートを加
硫成形し、この字輪プレートの周辺余肉を引き裂いて両
端を一体に接合して字輪スリーブを構成し、この字輪ス
リーブの弱化領域を引き裂いて無端状の可撓性字輪帯リ
ングを形成する方法である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て添付図面を参照して説明する。
【0017】図1および図2は本発明に係る字輪を備え
た印字装置としてのナンバリングマシンを例示する正面
図および縦断面図である。ナンバリングマシンは事務書
類等の被印字用紙にナンバリングを施す印字装置であ
り、全体を符号10で示す。ナンバリングマシン10は
7桁のナンバリングを施すものでは、例えば、一例とし
て横幅が67mm、高さ143mm、奥行40mm程度に構成
される。
【0018】ナンバリングマシン10はフレーム構造の
ナンバリング本体11と、このナンバリング本体11内
に印字位置と収納位置との間を昇降自在に収容された字
輪装置12と、この字輪装置12を復帰スプリング13
のばね力に抗して押圧操作する操作ノブ14を備えた操
作手段15と、この操作ノブ14の押圧操作に連動して
揺動可能な揺動アーム機構16と、この揺動アーム機構
16の下部に脱着可能に保持されたカセット式のインキ
ローラ装置17と、字輪装置12による印字回数を選択
する印字回数選択装置18(図2参照)とを有する。
【0019】ナンバリング本体11は補強側板20を両
側に備えた門型フレーム21と、門型フレーム21の下
端に固着された底板22とを一体的に組み立てて構成さ
れる。底板22には印字窓23が形成される。ナンバリ
ング本体11の補強側板20には対抗する内側に字輪装
置12の昇降を案内する昇降ガイド溝(図示せず)が形
成され、この昇降ガイド溝に字輪装置12の字輪シャフ
ト25の両端部が摺動自在に係合し、昇降が案内され
る。補強側板20は門型フレーム21に固定されるが、
両者は一体成形により構成してもよい。
【0020】一方、字輪装置12は、図2に示すよう
に、門型フレーム構造の字輪ホルダ26と、この字輪ホ
ルダ26に支持された字輪シャフト25と、この字輪シ
ャフト25に回転可能に軸装され、シャフト軸方向に相
互に重ね合された複数個の字輪27とを有する。各桁の
字輪27は字輪シャフト25に挿通支持される字輪ディ
スク28と、この字輪ディテスク28の外周部に装着さ
れるゴム製の字輪リング29とを有し、字輪ディスク2
8のディスク側面には送りラチェット板30が固定ピン
等の固着手段で一体的に固定される。送りラチェット板
30は抑えスプリング31でばね付勢された揺動アーム
状の逆回転防止メンバー32に係合しており、この逆回
転防止メンバー32により字輪27の逆回転が防止され
る。
【0021】字輪装置12の昇降は操作手段15を手動
操作することにより行なわれる。操作手段15は字輪装
置12の字輪ホルダ26の頂部に固定される操作シャフ
ト35と、この操作シャフト35の頂部にねじ結合され
る操作ノブ14と、操作ノブ14を初期位置(復帰位
置)側にばね付勢する復帰スプリング13とを有する。
操作シャフト35は下端が字輪ホルダ26に固着され
る。操作シャフト35はナンバリング本体11の頂部に
立設された保護筒36内を貫いて上方に延び、シャフト
上端部に操作ノブ14がねじ結合されて装着される。復
帰スプリング13は保護筒36の基部側と操作シャフト
35の上部に装着されたばね受け37との間に介装さ
れ、操作ノブ14を常時復帰位置側にばね付勢してい
る。復帰スプリング13は操作ノブ14の保護スリーブ
14bと保護筒36で常時覆われ、外部に露出するのが
防止される。
【0022】しかして、操作ノブ14を復帰スプリング
13のばね力に抗して押し込むことにより、操作ノブ1
4の動きに字輪装置12が一体に動き、字輪装置12は
ナンバリング本体11の図示しない昇降ガイド溝に案内
されて印字ストロークS分下降し、図3に示すように、
印字位置まで移動せしめられる。この印字位置で字輪装
置12の所望する印字面は被印字用紙に印字窓23を通
過して押圧することによりナンバリングされ、印字が施
される。操作ノブ14による押圧操作を中止すると、字
輪装置12は復帰スプリング13のばね力により印字位
置から図3に示す収納位置(初期位置)に復帰せしめら
れる。
【0023】また、操作手段15には、操作シャフト3
5の途中に括れ部38が形成されており、この括れ部3
8により操作シャフト35に肩部が形成される。この肩
部にロックレバー39のロック部39aが係合可能に構
成される。ロックレバー39はナンバリング本体11の
頂部の垂直支軸40廻りに回動自在に支持され、ロック
位置と解放位置との間を回動するようになっている。
【0024】操作手段15の操作シャフト35をロック
レバー39のロック操作によりロックすると、ナンバリ
ングマシン10は、揺動アーム機構16が拡開した状態
(図3参照)でロックされ、このロック状態に保持され
る。
【0025】揺動アーム機構16は、図1、図2および
図3に示すように、ナンバリング本体11の背側に配置
される。揺動アーム機構16はナンバリング本体11の
背側上部に揺動自在に設けられた揺動アーム43と、字
輪装置12の字輪ホルダ26の背部両側に揺動自在に設
けられた対の連接リンク44とを有する。揺動アーム4
3はナンバリング本体11の背側上部に設けられた水平
支軸45廻りに回転自在に支持され、常時は抑えスプリ
ング46により、図において時計方向にばね付勢されて
いる。
【0026】揺動アーム43は図2および図3に示すよ
うに側面視がほぼ逆L字状に形成され、揺動アーム43
の下部は連接リンク44の自由端部との間でスライド自
在にピン結合され、揺動アーム43に所望の揺動ストロ
ークを与えている。
【0027】揺動アーム機構16の下部にはカセット式
のインキローラ装置17が脱着自在に保持されている。
インキローラ装置17は図2および図3に示すように、
揺動アーム機構16にワンタッチで着脱自在に保持され
た枠体構造のローラ保持枠48と、このローラ保持枠4
8にインキローラ軸49aを介して着脱自在に支持され
たインキローラ49と、インキローラ49の両側に装着
されたサイドディスク50とを有する。サイドディスク
50はインキローラ49のローラ径より大きな径を有
し、このサイドディスク50の存在によりインキローラ
49の脱着時に周囲を汚したり、手を汚すのを未然に防
止できるようになっている。
【0028】また、ローラ保持枠48にはインキローラ
装置17の脱着操作を行なう操作把手部51とインキロ
ーラ装置17を所定位置に係止させる弾性係止部52と
が、インキローラ49装着側の反対側に突出している。
操作把手部51および弾性係止部52は、ローラ保持枠
48と一体成形により、あるいは一体的に構成される。
弾性係止部52は揺動アーム機構16の揺動アーム43
下部の係止孔53に係止される係止爪54を備え、この
係止爪54が揺動アーム43の係止孔53に係合するこ
とにより、インキローラ装置17がロックされて安定的
に保持され、その抜出しが防止される。
【0029】ところで、ナンバリングマシン10に組み
込まれる字輪装置12は、字輪シャフト25の軸方向に
各桁の字輪27を重ね合せて所望桁、例えば7桁の印字
を施すことができるように構成される。各桁の字輪27
を重ね合せて支持したとき、各字輪27が独立してスム
ーズに回転し得るように、図4に示す薄肉金属のプレー
ト状、リング状あるいはワッシャ状のスペーサ55が字
輪27間に介装される。各桁の字輪27間にスペーサ5
5を介装したとき、逆回転防止メンバ32がスペーサ5
5の端縁に乗り上げることがないように、スペーサ55
の逆回転防止メンバ32の係合側端縁に膨らみ55aを
持たせ、逆転防止機能が損われない配慮をしている。ま
た、各桁の字輪27のうち1桁目の字輪27のシャフト
挿通孔56は、全体としてほぼ真円構造に形成される。
2桁目以降の各字輪27のシャフト挿通孔57は全て同
一形状に形成され、特定桁の未使用状態を考慮して半径
方向外方に局所的に膨出する膨出部57a(図5および
図7参照)を持たせ、字輪27が字輪シャフト25の特
定の半径方向にシフト可能に構成される。
【0030】一方、字輪27を構成する字輪ディスク2
8は、図5および図6に示すように、アルミ、亜鉛や鉄
等の金属材料あるいはプラスチック材料を型成形により
ホイール状あるいはディスク状に形成され、スタンプホ
イールを構成している。字輪ディスク28は円形に近い
多角形、例えば変形10角形構造をなし、中央部にはシ
ャフト挿通孔57(56)が形成され、外周部に字輪リ
ング29の印字部67を載置する載置面58が所要のピ
ッチで等間隔をおいて複数個、例えば10個形成され
る。字輪ディスク28の載置面58と載置面58との間
は連絡部58aとして形成され、各載置面58に凹溝状
の位置決めガイド用係合部59が幅方向に形成される。
位置決めガイド用係合部59は送りラチェット板30の
反対側に開口しているが、この係合部59は凹溝状に代
えて幅方向に延びる凸条としてもよい。
【0031】また、字輪ディスク28の外周部に字輪リ
ング29が外嵌されるが、字輪リング29の両端接合部
66が字輪ディスク28の載置面58間の連絡部58a
上に位置される。字輪リング29は図9および図10に
示す可撓性字輪帯65の両端を接合することにより無端
リング状に構成される。字輪ディスク28の載置面58
と載置面58の間の連絡部58a上に両端接合部66を
配置し、載置面58上には10文字(例えば0〜9まで
の数字)を配置させることができ、ナンバリングマシン
に適する字輪を供給することができる。字輪ディスク2
8を例えば12角形構造とすれば、月数表示を行なうデ
ータ印字スタンプ用字輪に適用することができる。
【0032】なお、図4および図5において、符号33
は印字内部選択機構(図示せず)により字輪27の印字
を選択するための複数の選択溝である。位置決めガイド
用係合部59は字輪ディスク28を幅方向に横切るよう
にほぼ全幅に亘って形成され、一方のディスク側面に開
口している係合溝である。位置決めガイド用係合部59
を係合溝に代えて係合突起としてもよい。
【0033】字輪ディスク28の他方のディスク側面に
は複数のガイドピン60が一体に設けられ、このガイド
ピン60により送りラチェット板30が装着される。送
りラチェット板30は全体として円弧状に、周方向の一
部に桁上り用開口61が形成され、その外周面にスタン
プホイールカムとしての送りラチェット62が形成され
る。この送りラチェット62が逆回転防止メンバ32と
選択的に係合して字輪27の逆回転が防止できるように
なっている。
【0034】送りラチェット板30は、字輪ディスク2
8のディスク側面に重ね合され、例えば金属製のリベッ
ト63等の固着手段によりカシメて固定され、一体化さ
れる。図5および図6には字輪ディスク28と送りラチ
ェット板30とを別体で形成し、重ね合せて固着して一
体化した例を示したが、字輪ディスク28と送りラチェ
ット板30とは予め型成形で一体成形してもよい。
【0035】字輪ディスク28の外周部にゴム製の字輪
リング29が装着され、図7および図8に示すように字
輪27が構成される。字輪リング29は図9に示すよう
に、無端帯状の可撓性字輪帯リングであり、図10
(A)および(B)に示す可撓性字輪帯65の両端部を
接合して無端帯状に一体化したものである。可撓性字輪
帯65の両端部に表面側あるいは裏面側に切り欠かれた
段差部66a,66bが形成され、これらの段差部66
a,66bを重ね合せて接合させることにより字輪リン
グ29が構成される。
【0036】可撓性字輪帯65は表面側に数字・文字ま
たは記号等を形成した印字部67が所望のピッチをおい
て等間隔に複数個形成され、各印字部67は連接部68
で一体に連接されて例えば一例では幅3.1mmの帯状に
形成される。可撓性字輪帯65の印字部67は図9に示
すように例えば10個等間隔に列状に設けられ、各印字
部67に例えば0〜9の数字が施される。各印字部67
はブロック状をなすように構成し、各印字ブロックを連
接部で一体に連接してもよい。印字部67の背面側に字
輪ディスク28の位置決めガイド用係合部59と凹凸係
合可能な位置決め係合部69が形成される。位置決め係
合部69は位置決めガイド用係合部59が係合溝である
場合、突起状に形成され、凹凸係合するようになってい
る。
【0037】また、字輪ディスク28の位置めガイド用
係合部59に対応して字輪リング29の印字部67が形
成される一方、この印字部67や位置決めガイド用係合
部59にそれぞれ対応して字輪ディスク28の中央部に
選択溝33が形成され、この選択溝33に図示しない印
字内部選択機構が係合可能に構成される。各選択溝33
は字輪ディスク28のシャフト挿通孔57廻りに所要の
間隔をおいて放射状に配設され、シャフト挿通孔57側
に開口している。
【0038】字輪リング29は各位置決め係合部69を
字輪ディスク28の位置決めガイド用係合部59に凹凸
係合させて装着することにより、字輪リング29は字輪
ディスク28の外周部に位置決めされて正しく装着さ
れ、字輪27が構成される。字輪リング29を字輪ディ
スク28の外周部に装着するだけで、字輪27を簡単か
つ容易に作ることができる。
【0039】また、字輪27を構成するゴム製字輪リン
グ29は可撓性字輪帯65の両端部を接合することによ
り構成されるが、可撓性字輪帯65は加硫プレスで加硫
成形された字輪プレート70から得られる。字輪プレー
ト70は図11および図12に示すように、加硫プレス
で加硫成形された成形プレートの周辺のはみ出し部分を
引き裂いてあるいはカット矩形状に構成される。この字
輪プレート70は複数、例えば8本の可撓性字輪帯65
を,図13および図14に拡大して示す線状の弱化領域
71を介して並列状に一体連接したものであり、字輪プ
レート70の両端部を接合することにより、図15に示
すように字輪スリーブ72が形成される。
【0040】字輪プレート70は図16ないし図18に
示すように加硫プレスの金型75,76を用いて未加硫
ゴムシートを加硫成形することにより形成される。金型
75,76は上下2分割の鉄、銅合金、アルミ等の金属
製の割り型であり、下方の金型76の四隅部に型合せ用
ガイドピン77が植設され、このガイドピン77に上方
の金型75のガイド孔78が係合して上下の金型75,
76が型合せされる。上下の金型75,76の中央部に
は字輪プレート70を形成する型成形面である加工面8
0,81が形成され、その加工面80,81の周りには
留り溝82が少なくとも一方の金型に形成される。この
金型75,76を140℃〜155℃、好ましくは15
0℃に加熱して加硫プレスで加硫成形すると、一度の成
形で2枚の字輪プレート70を製造できる。各字輪プレ
ート70は可撓性字輪帯65が図13および図14に示
す弱化領域(弱化線)71を介して並列状に連接される
が、この弱化領域71は上下の金型75,76間の隙間
をほぼゼロとすることにより形成される。上下の金型7
5,76の上下関係は、図14〜図16に限定されず、
金型75,76の上下を逆にして入れ換えてもよい。
【0041】字輪プレート70の製造は次のようにして
行なわれる。
【0042】下方の金型76の各加工面上に合成ゴム,
天然ゴム等の未加硫のゴムシートを載置する。その後、
上下の金型75,76をガイドピン77を利用して型合
せし、加硫プレスで押圧するとともに、金型75,76
を140℃〜155℃、例えば150℃に加熱し、未加
硫ゴムシートを加硫成形する。この加硫成形時に、成形
される字輪プレート70にガス等が混入しないように上
下の金型75,76による加圧作用時に繰り返してガス
抜きを行なう。
【0043】上下の金型75,76を用いて未加硫ゴム
シートを加熱加圧する加硫プレスで加硫成形した後、上
下の金型75,76を離し、加硫成形された成形プレー
トを金型75,76から取り除く。金型75,76から
取り出された成形プレートは、周辺部をカッティングす
ることにより、図11および図12に示すように矩形の
字輪プレート70が構成される。
【0044】続いて、矩形の字輪プレート70の両端部
を接合して図15に示すように、字輪スリーブ72を形
成する。字輪プレート70の両端部の接合は、未加硫ゴ
ムを溶剤で溶かした接着剤を塗布して、加圧加硫を行な
って接着するか、常温で使用する接着剤を使用して行な
われる。
【0045】図15に示された字輪スリーブ72は各弱
化領域(弱化線)71を利用して手で簡単に引き裂くこ
とができ、この引き裂きにより、無端帯状の可撓性字輪
帯リングであるゴム製の字輪リング29が形成される。
字輪リング29の製造にカッタ等の切断装置を使用する
必要がなく、字輪スリーブ72の各弱化領域71を引き
裂くことにより無端帯状のゴム製字輪リング29を容易
に得ることができる。この字輪リング29を字輪ディス
ク28の外周部に装着することにより、字輪27が簡単
かつ容易に製造できる。
【0046】その際、字輪リング29はゴム製であるの
で、インキとの馴染み性が良好となり、字輪リング29
の印字部には所望の印字面にインキがむらなく一様に塗
布される。したがって、このゴム製の字輪リング29を
字輪27に使用すると鮮明で明瞭かつ綺麗な印字を施す
ことができる。
【0047】
【発明の効果】以上に述べたように本発明に係る字輪お
よびその製造方法においては、字輪ディスクの外周部に
ゴム製の無端帯状字輪リングを装着して字輪が構成さ
れ、この字輪は字輪リングの裏面側に形成される位置決
め係合部を字輪ディスクの外周面に形成された位置決め
ガイド用係合部に凹凸係合させるだけで、字輪リングを
字輪ディスクの外周部に精度よく位置決めさせて簡単に
装着でき、独立した係止部材を用いることなく字輪を精
度よくかつ安価に製造できる。製造された字輪は部品点
数が少なく、字輪の製造が簡単かつ容易になる。
【0048】また、本発明に係る字輪は、ゴム製の無端
帯状字輪リングの接合部を、字輪リングの載置面と載置
面の間に連絡部上に配置することにより、例えば10角
型の字輪ディスクには10文字の数字・記号等を配置す
ることが可能となり、数字・記号等を連続して印字する
ナンバリングマシンやデータ印字スタンプ等の印字装置
に適する字輪である。
【0049】また、本発明に係る字輪およびその製造方
法においては、字輪ディスクの外周部に装着される字輪
リングはゴム製であるので、字輪リングに形成される印
字部はインキとの馴染み性が良好で、印字部にインキむ
らなく一様に塗布することができ、鮮明で明瞭な印字を
施すことができる。
【0050】一方、本発明に係る字輪リングおよびその
製造方法においては、未加硫ゴムシートを加硫プレスに
より加硫成形してゴム製の字輪プレートが形成される一
方、この字輪プレートの両端部を接合して字輪スリーブ
を構成し、各字輪スリーブの弱化領域を利用して引き裂
いて無端帯状の可撓性字輪帯リングを構成したので、無
端帯状可撓性字輪帯リングからなる字輪リングをカッタ
等の切断手段を使用して細断することなく製造でき、字
輪リングの製造が簡単かつ安価であるとともに、字輪ス
リーブの各弱化領域を引き裂くことにより字輪リングが
簡単に得られる。また、各字輪リングの帯幅も加硫プレ
スによる加硫成形時の型精度と同等の精度を保って一様
でバラツキがなく、さらに、字輪リングに成形される各
印字部のピッチ間隔も字輪プレートの両端部の接合を精
度よく行なうだけで、全周に亘って均一かつ正確に形成
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る字輪を備えた印字装置としてのナ
ンバリングマシンを示す正面図。
【図2】図1に示されたナンバリングマシンの縦断面
図。
【図3】図1に示されたナンバリングマシンの印字状態
を示す縦断面図。
【図4】図1に示されたナンバリングマシン用字輪装置
を構成する各桁の字輪の重ね合せ状態を分解して示す斜
視図。
【図5】本発明に係る字輪を構成する字輪ディスクを示
す正面図。
【図6】図5のVI−VI線に沿う側面図。
【図7】本発明に係る字輪の一実施形態を示す正面図。
【図8】図7のVIII−VIII線に沿う断面図。
【図9】本発明に係る字輪を構成する字輪リングの正面
図。
【図10】(A)は図9の字輪リングを展開状態で示す
可撓性字輪帯の側面図、(B)は可撓性字輪帯の一方の
端部を裏面側から見た図。
【図11】加硫プレス成形により形成される字輪プレー
トを示す平面図。
【図12】図11に示された字輪プレートの側面図。
【図13】図11に示された字輪プレートを拡大(例え
ば10倍に拡大)して示す斜視図。
【図14】図13に示された字輪プレートの側断面図。
【図15】図11に示された字輪プレートの両端部を接
合して得られる字輪スリーブを示す斜視図。
【図16】図11に示された字輪プレートを製造する加
硫プレスの上下の金型を示す図。
【図17】加硫プレスの上型(あるいは下型)を示す
図。
【図18】加硫プレスの下型(あるいは上型)を示す
図。
【符号の説明】 10 ナンバリングマシン(印字装置) 11 ナンバリング本体 12 字輪装置 13 復帰スプリング 14 操作ノブ 14b 保護スリーブ 15 操作手段 16 揺動アーム機構 17 インキローラ装置 18 印字回数選択装置 20 補強側板 21 門型フレーム 22 底板 23 印字窓 25 字輪シャフト 26 字輪ホルダ 27 字輪 28 字輪ディスク 29 字輪リング 30 送りラチェット板 31 抑えスプリング 32 逆回転防止メンバ 35 操作シャフト 36 保護筒 37 ばね受け 38 括れ部 39a ロック部 39 ロックレバー 43 揺動アーム 44 連接リンク 45 水平支軸 46 押えスプリング 48 ローラ保持枠 49 インキローラ 49a インキローラ軸 50 サイドディスク 51 操作把手部 52 弾性係止部 53 係止孔 54 係止爪 55 スペーサ 56,57 シャフト挿通孔 56a 膨出部 58a 連絡部 59 位置決めガイド用係合部 60 ガイドピン 61 桁上り用開口 62 送りラチェット 63 リベット 65 可撓性字輪帯 66 両端接合部 66a,66b 段差部 67 印字部 68 連接部 69 位置決め係合部 70 字輪プレート 71 弱化領域(弱化線) 72 字輪スリーブ 75,76 金型 77 ガイドピン 78 ガイド孔 80,81 加工面(型成形面) 82 留り溝
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図18
【補正方法】変更
【補正内容】
【図18】

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスクの外周面に形成される印字部の
    載置面と載置面の間に連絡部を設けた多角形状の字輪デ
    ィスクと、この字輪ディスクの印字部の載置面と載置面
    の間の連絡部に可撓性字輪帯の両端接合部を位置させた
    ことを特徴とする字輪。
  2. 【請求項2】 ディスク外周面に周方向に間隔をおいて
    位置決めガイド用係合部を形成した字輪ディスクと、こ
    の字輪ディスクの外周部に装着されるゴム製の字輪リン
    グとを有し、上記字輪リングは数字、文字または記号等
    の複数の印字部を連接部で一体接続した可撓性字輪帯の
    両端部を接合して無端帯状に構成し、前記字輪リングは
    印字部に対応するリング裏面側に字輪ディスクの位置決
    めガイド用係合部に凹凸係合する位置決め係合部を一体
    に備えたことを特徴とする字輪。
  3. 【請求項3】 字輪ディスクは中央部に字輪シャフトを
    挿通可能なシャフト挿通孔を有するとともに、字輪ディ
    スクのディスク側面に送りラチェット板を一体あるいは
    一体的に設けた請求項2記載の字輪。
  4. 【請求項4】 位置決めガイド用係合部をディスク外周
    面に備えた字輪ディスクを型成形により一体成形する一
    方、天然ゴム,合成ゴム等のゴム材料を加硫成形して可
    撓性字輪帯を形成し、この字輪帯の両端部を接合して無
    端帯状の字輪リングを形成し、この字輪リングを字輪デ
    ィスク外周部に装着する際、字輪リングのリング裏面側
    に形成した位置決め係合部を字輪ディスクの位置決めガ
    イド用係合部に凹凸係合させて装着することを特徴とす
    る字輪の製造方法。
  5. 【請求項5】 字輪ディスクは字輪シャフトを挿通可能
    なシャフト挿通孔を型成形時に形成する一方、字輪ディ
    スクのディスク側面に送りラチェット板を固着手段によ
    り一体的に、あるいは字輪ディスクと型成形により一体
    に設ける請求項4記載の字輪の製造方法。
  6. 【請求項6】 未加硫ゴムシートを加硫プレスにより加
    硫成形して、複数の可撓性字輪帯を並列状に弱化領域を
    介して相互に一体連接したゴム製字輪プレートを成形
    し、この字輪プレートの両端部を接合して字輪スリーブ
    を構成し、この字輪スリーブを弱化領域を利用して引き
    裂いて無端帯状の可撓性字輪帯リングを構成したことを
    特徴とする字輪リング。
  7. 【請求項7】 天然ゴム,合成ゴム等の未加硫ゴムシー
    トを加硫プレスの金型内にセットして加硫プレスにより
    ゴム製の字輪プレートを加硫成形し、この字輪プレート
    の周辺余肉をカットして両端を一体に接合して字輪スリ
    ーブを構成し、この字輪スリーブの弱化領域を引き裂い
    て無端状の可撓性字輪帯リングを形成することを特徴と
    する字輪リングの製造方法。
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