JPH10180060A - 無機分離膜シール用組成物 - Google Patents

無機分離膜シール用組成物

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JPH10180060A
JPH10180060A JP35622296A JP35622296A JPH10180060A JP H10180060 A JPH10180060 A JP H10180060A JP 35622296 A JP35622296 A JP 35622296A JP 35622296 A JP35622296 A JP 35622296A JP H10180060 A JPH10180060 A JP H10180060A
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久富 田口
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C8/00Enamels; Glazes; Fusion seal compositions being frit compositions having non-frit additions
    • C03C8/24Fusion seal compositions being frit compositions having non-frit additions, i.e. for use as seals between dissimilar materials, e.g. glass and metal; Glass solders
    • C03C8/245Fusion seal compositions being frit compositions having non-frit additions, i.e. for use as seals between dissimilar materials, e.g. glass and metal; Glass solders containing more than 50% lead oxide, by weight

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Abstract

(57)【要約】 【課題】高温で気密性と強度のある高温ガス用無機分離
膜の端部をシールするシール用組成物を提供する。 【解決手段】必須成分としてPbO、B23、Si
2、Al23を少なくとも含有し、重量でSiO2
5〜20重量%、Al23 3 〜5重量%、B23
15〜25重量%、PbO 55〜65重量%の組成範
囲を有し、軟化点が400℃以上600℃以下で、40
0℃における熱膨張係数が6.0〜7.5×10-6(/
℃)であるガラスの粉末に、フィラー材として平均粒子
径が1.5〜10μmであるアルミナ粉末を内掛けで1
0〜25重量%混合した組成物を使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、比較的温度が高い
ガス分離に使用される無機分離膜の端部等のシールに使
用するシール用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、アルミナ膜をはじめとする無機分
離膜は、多孔質のセラミックス支持体に担持されてお
り、これに緻密でガス不透過性のセラミックスのガス導
管を取り付けて使用される。従来、無機分離膜のシール
材には樹脂が広く用いられ、代表的なシール用樹脂とし
ては、耐熱性のエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂があげら
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般のガス分離は、常
温から1300℃の間にてガス分離作業が行われるが、
無機分離膜そのものの耐熱温度は、膜組成、性状等によ
って決まるが、一般に高く、例えばアルミナでは〜10
00℃まで可能であり、また、500℃前後の連続使用
に充分耐えることができる。
【0004】しかし、シール材に有機物、例えば、耐熱
性のエポキシ樹脂を用いても、その耐熱温度は180℃
であり、この温度以上では熱分解が起きてシール材の接
着強度が低下し、シール部からガスの漏洩が生じる。ま
た、耐熱性がエポキシ樹脂より高いポリイミド樹脂で
は、セラミックスの表面に対する樹脂の濡れ性が悪いた
め、接着不良が生じやすく、また、温度も250℃を越
えることはできない。一般にこれらの樹脂はセラミック
スと比べて熱膨張係数が大きく、特に150℃以上で硬
化したり、あるいは200℃以上でガス分離に使用する
際、シール部にクラックが発生しやすいという問題があ
る。
【0005】上記とは別に無機材料、即ち細かく粉砕し
たガラスのフリットをシール材に用いてシールする手法
もあるが、この手法では、ある特定の温度域における熱
膨張係数を被シール材と同じにしても、シールを行うと
クラックや強度低下が生じることが多い。これは、無機
分離膜が担持された多孔質セラミックスの支持体と緻密
質セラミックスからなるガス導管の昇温、降温時での熱
変形挙動に相違があり、シール部に過大な熱応力が発生
してクラックが生じるためと考えられる。
【0006】本発明は、上記問題点を解決しうる、高温
における気密性と機械的強度に優れた、高温ガス分離用
無機分離膜、より好適にはゼオライトを分離膜とする無
機分離膜の端部をシールするシール用組成物の提供を目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は以下のシール組成物を提案する。本発明の
無機分離膜シール用組成物は、必須成分としてPbO、
23、SiO2、Al23を少なくとも含有し、その
含有量がSiO2 15〜20重量%、Al233 〜5
重量%、B23 15〜25重量%、PbO 55〜6
5重量%の組成範囲を有し、軟化点が400℃以上60
0℃以下で、400℃における熱膨張係数が6.0〜
7.5×10-6(/℃)であるガラスの粉末に、フィラ
ー材として平均粒径が1.5〜10μmであるアルミナ
粉末を、ガラス粉末とアルミナ粉末が90:10〜7
5:25の重量比で混合されてなる。
【0008】SiO2 15〜20重量%、Al23
3〜5重量%、B23 15〜25重量%、PbO 5
5〜65重量%の組成範囲を有するガラスは、軟化点が
400℃以上600℃以下であり、400℃における熱
膨張係数が6.0〜7.5×10-6(/℃)であるガラ
スを得ることができ、600℃以下の温度で無機分離膜
の端部等を封着する目的に好適なガラス粉末が得られ
る。本発明のシール用組成物には、シール後のシール強
度を高め、シール部分の熱膨張率を被シール材の熱膨張
率に近づける為、フィラーとしてアルミナ粉末を混合す
る。即ち、このガラスの粉末に、平均粒径が1.5〜1
0μmであるアルミナ粉末をガラス粉末とアルミナ粉末
が90:10〜75:25の重量比で混合してシール用
組成物とする。
【0009】
【作用】本発明は、上記シール用組成物に溶剤、ビヒク
ル等を加えて混練し、ペースト状にしたものを、部材の
所望の部位に塗布し、部材を組み合わせた状態で熱処理
してシールを行う。
【0010】シール材は膜が担持された多孔質セラミッ
クスの支持体および緻密質セラミックスのガス導管と化
学的に結合し、かつ、多孔質支持体の気孔内にガラスが
入り込むことによる機械的な嵌合が期待できる。これに
よって、シール材は気密性を保ちながら、高温まで機械
的強度を保持できる。
【0011】従来のように熱膨張率が緻密質アルミナと
ほぼ一致するガラスのみの組成物を使用してシールする
場合、シール部分にクラックが生じていた。これは、多
孔質支持体と緻密質ガス導管の熱変形挙動の相違による
と考えられる。
【0012】本発明のシール用組成物によるシール材で
は、400℃において、熱膨張率が6.0〜7.5×1
-6(/℃)であるガラス粉末に前記の割合で平均粒径
が1.5〜10μmのアルミナ粉末を混合することによ
り、支持体とガス導管の熱変形挙動のギャップを緩和す
ることができる。この範囲をはずれた場合、シール部で
クラックが発生して、シールが不良となったり、残留歪
の存在によって僅かな外部応力でシール部が破壊する可
能性がある。
【0013】熱膨張率の差を400℃に求めた理由は、
本発明のガラス軟化点よりも十分に低いので、室温〜4
00℃の間では熱膨張曲線はほぼ均一な直線となり、同
定が容易にできる。一方、実際の熱処理温度は400℃
以上となり、熱処理温度近辺で熱膨張係数は急変するの
で、正確な熱膨張係数が決定できない。ガスの分離は高
温ほど効率が高くなるが、ゼオライトを使用する場合6
00℃が最高で、それ以上ではゼオライト自身が変質す
る可能性が大きくなり、一方、350℃以下では効率が
大幅に低下してしまう。
【0014】上記ガラス粉末とアルミナ粉末を混合する
重量比を、90:10〜75:25(好ましくは88:
12〜80:20)とすると、シール部にクラックが発
生しないシールを得ることができる。アルミナ粉末の混
合量が10重量%以下では、熱膨張率の調整幅が小さ
く、充分なギャップ緩和効果が得られず、クラックが生
ずる。また、アルミナ粉末の混合量が25重量%以上で
は、ペースト内でアルミナ粉末の分離や凝集が起きやす
く、ペーストの流動性が悪くなるのでシール用組成物に
は適さなくなる。
【0015】混合するアルミナ粉末は、レーザー光回折
式粒度分布測定器(英国マルバーン社製マスターサイザ
ー)による平均粒径(積算重量が全重量の1/2のとき
の粒径)が1.5〜10μm(BET法による比表面積
1〜5m2/g)のアルミナ粉末を用いる。平均粒径が
1.5μm未満(比表面積が5m2/g超)のアルミナ
粉末では、熱処理時にガラス粉末とアルミナ粉末が反応
しやすく、反応するとガラスの組成に変動が生じ、ガラ
スの性状が変化してしまう。また、平均粒径10μm超
(比表面積1m2/g未満)のアルミナ粉末を用いる
と、アルミナ粉末のペースト内での沈降分離が発生しや
すくなり、この結果、長期の保存に耐えられず、また分
散も不良となるので、それにともなうシール不良が発生
するため、好ましくない。アルミナ粉末の好ましい平均
粒径は2〜5μmである。アルミナ粉末としては高温で
も安定なα−Al23の粉末を使用するのが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい形態では、無機
分離膜の多孔質支持体及びガス導管がアルミナ質セラミ
ックスである。アルミナ質セラミックスは高い耐熱性を
有すると同時に、有用な無機分離膜の一種であるゼオラ
イト膜との密着性が良く、本発明のシール用組成物は、
特にアルミナ質セラミックスの支持体に担持された無機
分離膜と導管を相互に気密にシールするのに好適なシー
ル用組成物である。
【0017】
【実施例】以下本発明を実施例によって具体的に説明す
る。
【0018】
【実施例1〜3】本発明のシール用組成物のペーストを
作成し、管状のアルミナ質多孔体の内周にゼオライト膜
を担持した無機分離膜とアルミナ質導管(緻密なアルミ
ナ質セラミックス)および無機分離膜と端板(緻密なア
ルミナ質セラミックス)との間をシールした。
【0019】すなわち、管状のアルミナ質多孔体は、以
下のようにして作成した。まず、原料として、アルミナ
粉末(α−Al23平均粒径約3μm)100部、メチ
ルセルロース2部、水20部を混練機で30分混練し
た。次に、この混練物をパイプ状に押出成形し、乾燥さ
せた。その後、1300℃で2時間焼成し、管状のアル
ミナ質多孔体を得た。このアルミナ質多孔体は、焼結助
剤を含まないアルミナ単味のセラミックスで、気孔率約
35%、平均細孔径約1μmのものである。このアルミ
ナ質多孔体の外周に水熱法によってゼオライト膜を形成
し、供試用無機分離膜とした。
【0020】次に、緻密なアルミナ質導管に市販の高純
度のアルミナ質セラミックス(Al23 99.9重量
%、(株)ニッカトー・(R)SSA−999)を使用
し、また、端板に市販のアルミナ質セラミックス(Al
23 96重量%、ノリタケカンパニー・(R)NA−
96)を使用した。
【0021】シール用のぺーストを、以下のようにして
作成した。バイヤー法によるアルミナ粉(日本軽金属
(株)、LS−20、平均粒径2.5μm、比表面積2
2/gのα−Al23)13重量%と、SiO2−Al
23−PbO−B23系ガラス粉末A(SiO2:1
7、Al23:3、PbO:60、B23:20wt
%、平均粒径5μm)87重量%からなるシール用組成
物(A2)100重量部に、アクリル系樹脂バインダー
およびターピネオールをそれぞれ10重量部と90重量
部加えた後、3本ロールのミルで混練してペーストとし
た。
【0022】次に、図1に示すように前記管状のアルミ
ナ質多孔体(平均細孔径1μm、外径10mm、内径6
mm、長さ50mm)の内周に水熱合成でゼオライト膜
を形成した無機分離膜2の一端に緻密なアルミナ質ガス
導管3(外径5mm、内径33mm、長さ50mm)を
5mm差し込み、合わせ部に上記シール用ペースト5を
塗布した。また、無機分離膜2の他の端の開口はアルミ
ナ質端板4(厚さ0.7mm)にシール用ペースト5を
塗布して塞いだ。
【0023】ペーストを塗布して、110℃で20分乾
燥した後、15℃/min.の速度で580℃まで昇温
し、580℃で、20分間保持後、自然放冷する熱処理
過程を2回繰り返してシールの完全性を期した。
【0024】シール部のクラックやシール部の発泡の有
無は、サンプルの目視観察と、実体顕微鏡(×20)に
よる観察で調べたその後、レッドチェック試験を実施し
た。これは、ローダミンB溶液にシール部を浸漬して染
色し、ついで流水に晒し、残った染色部に顕在化したク
ラックの有無を調査する方法である。
【0025】また、接合した無機分離膜のサンプルのガ
ス導管にHeガスボンベからの配管を接続し、水中に静
置してHeガスの吹き込みを行い、気泡発生の有無を観
察してガス気密性を評価した。レッドチェック試験では
シール部のクラックは認められなかった。また、Heガ
スの吹き込みを行ったが、ガス漏れは観察されず良好な
シールが確認された。
【0026】
【実施例2〜4】上記ガラス粉末と上記アルミナ粉末を
重量比90:10(組成物A1)87:13(組成物A
2)および75:25(組成物A3)の割合で混合し、
これらシール用混合物からなるシール材の熱膨張係数を
測定した。これらの混合物をガラス管に詰めてロッド状
に成形後、550℃で焼成し、端面を研磨して熱膨張係
数α×10-6(/℃)を測定し、結果を表1に示した。
また、A1、A2、A3および粉末ガラスAのみによる
シール及びHeガス吸込みによるガス漏れテストを行い
その結果を表2に示す。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
【実施例5】アルミナ粉末に、電融法によるアルミナ粉
末(平均粒径5μm)15重量部と、上記ガラス粉末8
5重量部からなる混合物に、アクリル系バインダーとタ
ーピネオールをそれぞれ10重量部と90重量部加えて
混練しペーストとした。
【0030】実施例1と同じ管状のアルミナ質多孔体に
ゼオライト膜を担持した無機分離膜、緻密なアルミナ質
ガス導管およびアルミナ質端板のシール部に上記ガラス
ペーストを用い、同様にしてシールした。
【0031】実施例1と同様にして調べた結果、シール
部にはクラックやシール不良は観察されなかった。ま
た、このサンプルを水中に入れた状態で導管からHeガ
スの吹き込みを行ったが、ガス漏れは観察されずシール
が良好であることを確認できた。本実施例は、実施例1
のフィラー材を平均粒径の異なるアルミナ粉末に変化さ
せたものであるが、この混合物も無機分離膜のシール用
組成物として好ましいものである。
【0032】
【比較例1〜6】アルミナ粉末を混合しないガラス粉末
のみのペーストを作成し、実施例1と同様にして管状の
アルミナ質多孔体にゼオライト膜を担持した無機分離
膜、緻密なアルミナ質ガス導管およびアルミナ質端板と
の間のシールを行った。
【0033】使用したガラスペーストは、以下のように
作成した。すなわち、平均粒径が6〜10μmの表3に
示す組成を有する各種のガラス粉末(A、B、C、D、
EおよびF)の100重量部に、アクリル系バインダー
とターピネオールをそれぞれ10重量部と90重量部加
えた後、混練してペーストを得た。
【0034】次に、実施例1と同じ管状のアルミナ質多
孔体にゼオライト膜を担持した無機分離膜、緻密なアル
ミナ質ガス導管及びアルミナ質端板を上記ガラスペース
トを用い、実施例1と同様にしてシールした。
【0035】
【表3】
【0036】次に、クラックや発泡の有無を、実施例1
と同様にして目視観察と、顕微鏡観察およびレッドチェ
ック試験によって調べた。得られた結果を表4にまとめ
て示す。得られた無機分離膜サンプル(接合体)には、
シール部に極めて細いクラックの発生が観察され、いず
れのガラスも気密なシールを達成できず無機分離膜シー
ル用ガラスとして不適であった。
【0037】
【表4】
【0038】
【比較例7〜18】アルミナ粉末の種類と混合量を変え
たシール用混合物のペーストを作成し、管状のアルミナ
質多孔体にゼオライト膜を担持した無機分離膜、緻密質
アルミナのガス導管および端板を一体にシールし、その
性状を調べた。
【0039】ペーストは、以下のようにして作成した。
実施例1のガラス粉末に、各種アルミナ粉(平均粒径1
μmの(株)昭和電工AL−45−A、平均粒径2μm
の(株)日本軽金属LS−20、平均粒径15μmの
(株)昭和電工#1000砥材)を表5に示したように
それぞれ90:10、87:13、75:25、65:
35、55:45の割合で混合した混合物100重量部
に対し、アクリル系バインダーとターピネオールをそれ
ぞれ10重量部と90重量部加えた後、混練してペース
トを得た。
【0040】次に、実施例1と同じ管状のアルミナ質多
孔体にゼオライト膜を担持した無機分離膜、緻密なアル
ミナ質ガス導管およびアルミナ質端板と上記ガラスペー
ストを用い、シールした。
【0041】シール状態を、実施例1と同様にして調
べ、結果を表5に併せて示した。即ち、アルミナ粉末の
平均粒径が2μmの場合、混合割合が87:13および
75:25で良好な結果を得た。他方、平均粒径が1μ
mのアルミナ粉末では、混合割合87:13および7
5:25でシール可能であったが、シール部に歪みが残
留し、シール部に極めて微細なクラックが発生した。こ
の理由として、アルミナ粉末のガラス中への溶解量が平
均粒径2μmのアルミナ粉末の場合よりも多くなり、ガ
ラス組成が変動したためと考えられる。また、アルミナ
粉末の平均粒径を15μmとした場合は、いずれもシー
ル不良が発生するとともに、シール部分にアルミナ粉末
粒子が遍在する部分が認められ、フィラー材としては不
適である。
【0042】
【表5】
【0043】
【比較例19〜24】ガラス粉末の種類と混合量を変化
させたシール用混合物のペーストを作成し、管状のアル
ミナ質多孔体にゼオライト膜を担持した無機分離膜、緻
密質アルミナのガス導管および端板をシールし、その性
状を調べた。
【0044】まず、ペーストは、以下のようにして作成
した。即ち、SiO2−Al23−PbO−B23系の
2種類のガラス(粉末B:SiO2 7重量%、Al2
3 13重量%、PbO 70重量%、B23 10重
量%と粉末G:SiO2 3重量%、Al23 2重量
%、PbO 75重量%、B23 8重量%、その他1
2重量%)の粉末に、アルミナ粉末(平均粒径2μmの
(株)日本軽金属LS−20)をそれぞれ87:13、
75:25、65:35の重量割合で混合した混合物1
00重量部に、アクリル系バインダーとターピネオール
をそれぞれ10重量部と90重量部加え、混練してペー
ストを得た。
【0045】次に、これらのペーストを用いて実施例1
と同様にして無機分離膜のシールを行い、シールの特性
を調べた。その結果を表6に示す。その結果、前者のガ
ラス粉末Bを用いた混合物の場合は、いずれも熱膨張係
数の適合性不良のため、Heガス試験において気泡の発
生が観察され、シール不良であった。また、後者のガラ
ス粉末Gを用いた混合物の場合は、軟化点が約390℃
と低くなり、ガラスの耐久性に劣る。また、粉末ガラス
Gの組成および熱膨張係数を表7に示す。
【0046】
【表6】
【0047】
【表7】
【0048】
【発明の効果】本発明のシール用組成物を用いて無機分
離膜をシールすることにより、多孔質支持体に担持され
た無機分離膜と緻密なガス導管の熱変形挙動が緩和さ
れ、高温の使用条件下において気密のシールができる。
かくして、高温ガス用無機分離膜の、使用温度範囲にお
いて気密性と機械的強度および信頼性に優れたシールが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で試作した無機分離膜担持フィ
ルターの概要を示す正面図。
【符号の説明】
1 無機分離膜担持フィルター 2 アルミナ質多孔支持体にゼオライト分離膜が担持さ
れた無機分離膜 3 ガス導管 4 端板 5 シール部 6 アルミナ質多孔支持体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安藤 泰典 愛知県名古屋市西区則武新町三丁目1番36 号 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】SiO215〜20重量%、Al23
    〜5重量%、B23 15〜25重量%、PbO 55
    〜65重量%の組成範囲であり、軟化点が400℃以上
    600℃以下で、400℃における熱膨張係数が6.0
    〜7.5×10-6(/℃)であるガラスの粉末に、フィ
    ラー材として平均粒子径が1.5〜10μmであるアル
    ミナ粉末を、ガラス粉末とアルミナ粉末が90:10〜
    75:25の重量比で混合されてなる無機分離膜シール
    用組成物。
  2. 【請求項2】無機分離膜がゼオライトの膜であり、該膜
    の多孔質支持体とガス導管がいずれもアルミナ質セラミ
    ックスである請求項1に記載の無機分離膜シール用組成
    物。
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