JPH1017703A - 熱可塑性樹脂フィルム - Google Patents

熱可塑性樹脂フィルム

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JPH1017703A
JPH1017703A JP19393896A JP19393896A JPH1017703A JP H1017703 A JPH1017703 A JP H1017703A JP 19393896 A JP19393896 A JP 19393896A JP 19393896 A JP19393896 A JP 19393896A JP H1017703 A JPH1017703 A JP H1017703A
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fatty acid
condensed
acid
thermoplastic resin
hydroxy fatty
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JP19393896A
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Inventor
Yoshinobu Mizutani
良信 水谷
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Taiyo Kagaku KK
Original Assignee
Taiyo Kagaku KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外観や機械的性質を低下することなく、成型
加工性及び靭性が改良された熱可塑性樹脂フィルムを得
ることで上記課題を解決する。 【解決手段】 (A)熱可塑性樹脂に(B)多価アルコ
ール縮合ヒドロキシ脂肪酸エステル及び/又は(C)縮
合ヒドロキシ脂肪酸を含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外観や機械的性質
を低下することなく、成形加工性及び靭性が改良された
熱可塑性樹脂フィルム及び熱可塑性樹脂フィルム用改質
剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィンやポリ塩化ビニルに代表
される熱可塑性樹脂は成形加工が容易であることから包
装材料として多量に使用されている。しかしながら、熱
可塑性樹脂を成形加工する場合、熱可塑性樹脂と加工機
械との接触面や樹脂相互間で摩擦が起こり、均一な製品
が得られなかったり、生産性が低下するという問題点が
生じる。そのため熱可塑性樹脂の成形加工性を改良する
目的で種々の方法が開示されている。例えば、ステアリ
ン酸、ステアリン酸アミド、メチレンビスステアリン酸
アミド、ステアリン酸カルシウムに代表される滑剤と呼
ばれる加工助剤を添加する方法が古くから行われてい
る。このような滑剤の添加はシートもしくはフィルムの
表面状態を滑らかにする効果はあるものの、フィルムの
厚さが不均一であったり、製品に暗褐色に着色して外観
を悪くしたり、フィルムの強度を低下させてしまうとい
う問題点がある。また、オレフィン樹脂や塩化ビニル樹
脂に二塩基性有機酸エステルを添加して加工性を改良す
る方法(特開昭50−35248)、ポリカーボネート
にグリセリン脂肪酸エステルを添加して成形性を改良す
る方法(特開昭49−55752)などが開示されてい
るが、フィルムの成形については満足できるものではな
かった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、フィルムに
成形加工される熱可塑性樹脂に関して、外観や機械的性
質や外観を損なうことなく、成形加工性及び靭性が改良
されたフィルムを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは多価アルコ
ール縮合ヒドロキシ脂肪酸エステル及び/又は縮合ヒド
ロキシ脂肪酸を熱可塑性樹脂フィルムに混合させること
により上記課題を効果的に解決できることを見い出し本
発明に至った。すなわち、(A)熱可塑性樹脂、(B)
多価アルコール縮合ヒドロキシ脂肪酸エステル及び/又
は(C)縮合ヒドロキシ脂肪酸を含有することを特徴と
し、外観や機械的性質を低下することなく、成形加工性
及び靭性が改良された熱可塑性樹脂フィルムに関するも
のである。
【0005】
【発明の実施の形態】
(1)多価アルコール縮合ヒドロキシ脂肪酸エステル 本発明に使用される多価アルコール縮合ヒドロキシ脂肪
酸エステルとは、縮合ヒドロキシ脂肪酸と多価アルコー
ルとを反応して得られるエステルである。本発明に使用
される多価アルコール縮合ヒドロキシ脂肪酸エステルの
原料として用いられる多価アルコールを具体的に示す
と、例えば、ペンタエリスリトール、グリセリンなどの
アルカンポリオール、ショ糖などの糖類、ソルビトー
ル、マンニトールなどの糖アルコールに代表される糖誘
導体、ペンタグリセリン、ヘキサグリセリン、デカグリ
セリンなどのポリグリセリン及びジペンタエリスリトー
ル、トリペンタエリスリトールに代表されるポリアルカ
ンポリオール等が挙げられ、これらの1種又は2種以上
の混合物として利用される。多価アルコールの中ではポ
リグリセリン、ペンタエリスリトールが好ましく、特に
重合度2〜10、より好ましくは重合度4〜8のポリグ
リセリンが好ましい。
【0006】本発明に使用される多価アルコール縮合ヒ
ドロキシ脂肪酸エステルのもう一方の原料として用いら
れる縮合ヒドロキシ脂肪酸とは、ヒドロキシ脂肪酸の縮
合体である。本発明でいうところの縮合度は下記の
(1)式で求められる。 (縮合度)=(脂肪酸の酸価)/(縮合後の脂肪酸の酸価) (1) ここで、酸価とは脂肪酸を中和するのに必要な水酸化カ
リウム(化学式はKOHであり、分子量は56.11で
ある)のミリグラム数をいい、下記の(2)式で求めら
れる。 (酸価)=[KOH]/[脂肪酸]×1000 (2) ここで、[KOH]:水酸化カリウムの分子量(=5
6.11) [脂肪酸]:脂肪酸の平均分子量 また、脂肪酸の分子量は、脂肪酸が複数の混合物である
場合は各脂肪酸の混合割合から計算された平均分子量で
ある。例えば、12−ヒドロキシステアリン酸(分子量
=298)50重量%、リシノール酸(分子量=30
0)30重量%、ステアリン酸(分子量=284)20
重量%からなる混合脂肪酸の平均分子量は295.8と
して酸価を求めた。縮合ヒドロキシ脂肪酸の酸価は好ま
しくは10〜100の範囲、更に好ましくは20〜50
の範囲内である。
【0007】本発明の多価アルコール縮合ヒドロキシ脂
肪酸エステルで使用される縮合ヒドロキシ脂肪酸の縮合
度は通常1より大であり、好ましくは縮合度3以上であ
り、特に好ましくは縮合度3.5〜7である。上記ヒド
ロキシ脂肪酸とは分子内に1個以上の水酸基を有する脂
肪酸であり、具体的に示すと例えば、リシノレイン酸、
12−ヒドロキシステアリン酸、水素添加ヒマシ油脂肪
酸(12−ヒドロキシステアリン酸の外に少量のステア
リン酸及びパルミチン酸を含有する脂肪酸)、サビニン
酸、2−ヒドロキシテトラデカン酸、イソプール酸、2
−ヒドロキシヘキサデカン酸、ヤラピノール酸、ユニペ
リン酸、アンブレットール酸、アリューリット酸、2−
ヒドロキシオクタデカン酸、18−ヒドロキシオクタデ
カン酸、9,10−ジヒドロキシオクタデカン酸、カム
ロレン酸、フェロン酸、セレブロン酸、9−ヒドロキシ
ステアリン酸、10−ヒドロキシステアリン酸等が挙げ
られ、これらの1種又は2種以上の混合物として利用さ
れる。ヒドロキシ脂肪酸の中では炭素数8〜22のもの
が好ましく、より好ましくは炭素数12〜20である。
その中でもリシノレイン酸、12−ヒドロキシステアリ
ン酸、9−ヒドロキシステアリン酸、10−ヒドロキシ
ステアリン酸、水素添加ヒマシ油脂肪酸が好ましく、リ
シノレイン酸と12−ヒドロキシステアリン酸が特に好
ましい。
【0008】本発明の多価アルコール縮合ヒドロキシ脂
肪酸エステルは上記原料を用いてリン酸、p−トルエン
スルホン酸、苛性ソーダ等触媒の存在下もしくは無触媒
で100℃〜300℃、好ましくは120℃〜250℃
の範囲で加熱し生成水を系外に除去することによって得
られる。反応は不活性ガスの存在下で行うのが好まし
い。またトルエン又はキシレン等の共沸溶剤中で行って
も良い。これらの反応の進行度合いは、生成した水の量
と反応物の酸価を測定することで確認することができ
る。このようにして合成された多価アルコール縮合ヒド
ロキシ脂肪酸エステルを具体的に例示すると、ポリグリ
セリン縮合ヒドロキシ脂肪酸エステル、ペンタエリスリ
トール縮合ヒドロキシ脂肪酸エステル、ジペンタエリス
リトール縮合ヒドロキシ脂肪酸エステル、トリペンタエ
リスリトール縮合ヒドロキシ脂肪酸エステル、ショ糖縮
合ヒドロキシ脂肪酸エステル、ソルビトール縮合ヒドロ
キシ脂肪酸エステル、マンニトール縮合ヒドロキシ脂肪
酸エステルなどが挙げられ、例えば、テトラグリセリン
縮合リシノレイン酸エステル、テトラグリセリン縮合1
2−ヒドロキシステアリン酸エステル、ヘキサグリセリ
ン縮合リシノレイン酸エステル、ヘキサグリセリン縮合
12−ヒドロキシステアリン酸エステル、オクタグリセ
リン縮合リシノレイン酸エステル、オクタグリセリン縮
合12−ヒドロキシステアリン酸エステル、デカグリセ
リン縮合リシノレイン酸エステル、デカグリセリン縮合
12−ヒドロキシステアリン酸エステル、ペンタエリス
リトール縮合リシノレイン酸エステル、ペンタエリスリ
トール縮合12−ヒドロキシステアリン酸エステル、ジ
ペンタエリスリトール縮合リシノレイン酸エステル、ジ
ペンタエリスリトール縮合12−ヒドロキシステアリン
酸エステル、トリペンタエリスリトール縮合リシノレイ
ン酸エステル、トリペンタエリスリトール縮合12−ヒ
ドロキシステアリン酸エステル等を挙げることができ、
これらの1種又は2種以上の混合物として利用される。
なかでも縮合リシノレイン酸又は縮合12−ヒドロキシ
ステアリン酸と重合度が2〜10のポリグリセリンとの
エステルが好ましく、テトラグリセリン縮合リシノレイ
ン酸エステル、テトラグリセリン縮合12−ヒドロキシ
ステアリン酸エステル、ヘキサグリセリン縮合リシノレ
イン酸エステル、ヘキサグリセリン縮合12−ヒドロキ
システアリン酸エステル、オクタグリセリン縮合リシノ
レイン酸エステル、オクタグリセリン縮合12−ヒドロ
キシステアリン酸エステル、デカグリセリン縮合リシノ
レイン酸エステル、デカグリセリン縮合12−ヒドロキ
システアリン酸エステル等を挙げることができる。本発
明の多価アルコール縮合ヒドロキシ脂肪酸エステルの好
ましい添加量は、熱可塑性樹脂100重量部あたり0.
01〜20重量部であり、より好ましくは0.05〜5
重量部であり、添加量がその範囲より少ない場合には当
該化合物を添加した効果がなく、添加量がその範囲より
多い場合には、フィルムの機械的性質を損ない好ましく
ない。また、本発明においては多価アルコール縮合ヒド
ロキシ脂肪酸エステルと縮合ヒドロキシ脂肪酸を併用す
ることもできる。この際の両者の配合比については特に
限定されるものではない。
【0009】(2)縮合ヒドロキシ脂肪酸 本発明に使用される縮合ヒドロキシ脂肪酸とは、ヒドロ
キシ脂肪酸の縮合物である。本発明でいうところの縮合
度は前項で記した計算方法で同様にして求められる。本
発明に使用されるヒドロキシ脂肪酸の縮合度は1より大
であり、好ましい縮合度は3以上であり、特に好ましく
は3.5〜7である。また、縮合ヒドロキシ脂肪酸の酸
価は好ましくは10〜100の範囲、更に好ましくは2
0〜50の範囲である。上記のヒドロキシ脂肪酸とは分
子内に1個以上の水酸基を有する脂肪酸であり、具体的
に示すと例えば、リシノレイン酸、12−ヒドロキシス
テアリン酸、水素添加ヒマシ油脂肪酸(12−ヒドロキ
システアリン酸の外に少量のステアリン酸及びパルミチ
ン酸を含有する脂肪酸)、サビニン酸、2−ヒドロキシ
テトラデカン酸、イソプール酸、2−ヒドロキシヘキサ
デカン酸、ヤラピノール酸、ユニペリン酸、アンブレッ
トール酸、アリューリット酸、2−ヒドロキシオクタデ
カン酸、18−ヒドロキシオクタデカン酸、9,10−
ジヒドロキシオクタデカン酸、カムロレン酸、フェロン
酸、セレブロン酸、9−ヒドロキシステアリン酸、10
−ヒドロキシステアリン酸等が挙げられ、これらの1種
又は2種以上の混合物として利用される。ヒドロキシ脂
肪酸の中では炭素数8〜22のものが好ましく、より好
ましくは炭素数12〜20である。その中でもリシノレ
イン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、9−ヒドロキ
システアリン酸、10−ヒドロキシステアリン酸、水素
添加ヒマシ油脂肪酸が好ましく、リシノレイン酸と12
−ヒドロキシステアリン酸が特に好ましい。
【0010】上記縮合ヒドロキシ脂肪酸の製造方法は特
に限定するものではないが、例えばヒドロキシカルボン
酸又はその混合物を、エステル化触媒の存在下で好まし
くは160〜220℃の範囲内の温度で、所定の縮合度
(1より大、好ましくは3以上、特に好ましくは3.5
〜7)となるまで加熱することにより得ることができ
る。エステル化の経過は生成物の酸価を測定することに
より推定することができる。エステル化反応で生成した
水は反応系から除去することが好ましい。生成水の除去
は窒素気流を反応混合物上に通すか又は反応を溶剤(例
えばトルエン又はキシレン)の存在で行い、水を生成す
るに従って留去することにより行うことができる。次い
で得られた縮合ヒドロキシ脂肪酸は通常の方法で単離す
ることができる。本発明の縮合ヒドロキシ脂肪酸の好ま
しい添加量は、熱可塑性樹脂100重量部あたり0.0
1〜20重量部であり、より好ましくは0.05〜5重
量部であり、添加量がその範囲より少ない場合には当該
化合物を添加した効果がなく、添加量がその範囲より多
い場合には、フィルムの機械的性質を損ない好ましくな
い。また、本発明においては縮合ヒドロキシ脂肪酸エス
テルと多価アルコール縮合ヒドロキシ脂肪酸エステルを
併用することもできる。
【0011】(3)熱可塑性樹脂 本発明で対象となる熱可塑性樹脂としては、加熱により
溶融し、冷却すると再び固化し、溶融と冷却が可逆的に
繰り返される性質を有する樹脂であれば特に制限はな
い。熱可塑性樹脂の例示としては、次のような樹脂が挙
げられる。低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、
直鎖状ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリブタジエ
ン、ポリメチルペンテン−1、ポリブテン−1、ポリペ
ンテン−1及びこれらの共重合体などを含むポリオレフ
ィン系樹脂、塩化ビニル、塩化ビニル共重合体、例えば
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化ビ
ニリデン共重合体、塩化ビニル−エチレン共重合体、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体に塩化ビニルをグラフトし
た共重合体などを含む塩化ビニル系樹脂、ポリスチレ
ン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体
などのスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネ
ート、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレート、ポリフェニレンオキサイドや
ポリフェニレンサルファイド等のエンジニアリングプラ
スチックなどの樹脂のほかに、更には各種ポリマーを1
種以上ブレンドしたものも含まれる。これらの熱可塑性
樹脂の中で、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレ
ン、直鎖状ポリエチレン、エチレンとビニルアルコール
共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビ
ニルがフィルム適性の点から好ましい。
【0012】(4)樹脂組成物の製造方法 本発明の組成物には更にその目的に応じ所望の特性を付
与するため、一般に熱可塑性樹脂に添加される公知の物
質、すなわち酸化防止剤や熱安定剤、紫外線吸収剤等の
安定剤、帯電防止剤、発泡剤、難燃助剤、潤滑剤、可塑
剤及び結晶化促進剤、結晶核剤、またその他の無機充填
剤や有機充填剤を配合することも勿論可能である。本発
明における熱可塑性樹脂フィルムとは上記で例示した熱
可塑性樹脂からなるフィルムをいい、フィルムは長さ及
び幅に比べて厚さが極めて小さく、最大厚さが任意に限
定されている薄い平らな製品であり、その厚さは通常
0.25mm以下と定義されている。本発明における熱可
塑性樹脂フィルムの成形加工性とは、フィルムを成形加
工する時の流動性や離型性をいい、更には、成形加工時
にフィルム厚さを均一にする性質も含まれる。
【0013】本発明のフィルムを得る方法としては特に
限定されるものではなく、通常の加工機械が使用できる
が、押出機およびTダイを用いて溶融押出し、50℃以
下に保った冷却ロールに(エアナイフまたはエアチャン
バーを用いて)接触させ急冷したのち未延伸フィルムを
巻き取るTダイ・チルロール冷却法あるいは押出機およ
び円形ダイを用いて溶融押出し、溶融チューブ内に空気
またはガスを入れ膨脹させ連続的に巻き取るインフレー
ション法などを挙げることができる。また、本発明で熱
可塑性樹脂に添加される多価アルコール縮合ヒドロキシ
脂肪酸エステル及び/又は縮合ヒドロキシ脂肪酸はフィ
ルム製品において製造のどの時点で添加されても構わな
いが、成形加工機に投入する前に熱可塑性樹脂と多価ア
ルコール縮合ヒドロキシ脂肪酸エステル及び/又は縮合
ヒドロキシ脂肪酸をヘンシェル型混合機、V型ブレンダ
ーやタンブラー型ブレンダーなどの一般に知られている
混合機にて予備混合して添加するのが好ましい。
【0014】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。 (1)縮合ヒドロキシ脂肪酸の製造 製造例1 1リットルの四つ口フラスコに12−ヒドロキシステア
リン酸(分子量=300、酸価=187.0)500g
とp−トルエンスルホン酸0.5gを加えて、窒素気流
下で生成水を除去しながら180℃、15時間反応して
縮合12−ヒドロキシステアリン酸475gを得た。こ
のものの酸価は45.5であり、エステル化されている
ことを確認した。このものの縮合度は4.1であった。
(縮合度は前述のとおり、[脂肪酸の酸価]/[縮合後
の脂肪酸の酸価]の式より、187.0/45.5=
4.1と算出される。)
【0015】製造例2 1リットルの四つ口フラスコにリシノレイン酸(分子量
=298、酸価=188.3)500gを加えて、窒素
気流下で生成水を除去しながら200℃、6時間反応し
て縮合リシノール酸480gを得た。このものの酸価は
40.5であり、エステル化されていることを確認し
た。このものの縮合度は4.6であった。(縮合度は前
述のとおり、[脂肪酸の酸価]/[縮合後の脂肪酸の酸
価]の式より、188.3/40.5=4.6と算出さ
れる。)
【0016】(2)多価アルコール縮合ヒドロキシ脂肪
酸エステルの製造 製造例3 製造例1にて製造された12−ヒドロキシステアリン酸
縮合物400gとヘキサグリセリン30gを混合し窒素
気流下で生成水を除去しながら190℃、10時間反応
して本発明の多価アルコール縮合ヒドロキシ脂肪酸エス
テルを412g得た。このものの酸価は4.3でありエ
ステル化されていることを確認した。 製造例4 製造例2にて製造されたリシノレイン酸縮合物400g
とヘキサグリセリン30gを混合し窒素気流下で生成水
を除去しながら190℃、10時間反応して本発明の多
価アルコール縮合ヒドロキシ脂肪酸エステルを412g
得た。このものの酸価は4.1でありエステル化されて
いることを確認した。
【0017】(3)評価方法 なお、本発明の実施例と比較例における評価項目及び評
価方法は下記のとおりである。 1.引張り試験 JIS K−7113に準拠して引張り強度を測定し
た。 2.靭性の測定 製造されたフィルムを手で引っ張り、その破壊状態を目
視により判定した。 (判定基準)
【0018】3.成形加工性の測定方法 1)混練トルク 縮合ヒドロキシ脂肪酸及び/又は多価アルコール縮合ヒ
ドロキシ脂肪酸エステルと各種の樹脂をヘンシェルミキ
サーにて表1〜3に示す所定の配合量とした。この予備
混合物をラボプラストミル((株)東洋精機製作所、ス
クリュ径=20mmの単軸押出機)に投入し、溶融混練に
かかるトルクを測定して成形加工性を評価した。混練ト
ルクが低いほど成形加工性が良好である。なお、溶融混
練条件は、スクリュ回転数を100rpmとし、混練温
度はポリエチレンとポリ塩化ビニルの場合が170℃、
ポリプロピレンの場合が210℃とした。 2)インフレーション成形性 単軸押出機で加熱溶融してリングダイから押出されたチ
ューブの一端を2本のピンチロールに通して閉じた後、
下から圧縮空気を吹き込み、リングダイのスリット径に
対して3倍に膨らませてフィルムを製造した。製造され
たフィルムについて、両端部分2箇所と中央部分2箇所
の計4点で厚みを測定し、フィルム厚さの均一性を判定
した。 (判定基準)
【0019】4.外観の評価 3.2)で製造されたフィルムの外観状態を目視にて評価
した。 (判定基準) (4)実施例 実施例1〜6 ポリプロピレン(FB3、三菱化学(株))に対して製
造例1〜4の縮合ヒドロキシ脂肪酸もしくは多価アルコ
ール縮合ヒドロキシ脂肪酸エステルを表1に示す配合量
を添加し、ヘンシェルミキサーで高速攪拌して予備混合
を行った。この予備混合物を用いて混練トルクと成形性
を評価し、また、成形性の評価で得られたフィルムにて
引張り試験、靭性の評価、外観の評価を行った。評価結
果を表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】比較例1〜3 本発明の改質剤(縮合ヒドロキシ脂肪酸及び多価アルコ
ール縮合ヒドロキシ脂肪酸エステル)の無添加(比較例
1)、更に改質剤の添加量変更(比較例2,3)したこ
と以外は実施例1〜6と同様に測定を行った。結果を表
1に示す。表1から明らかなように縮合ヒドロキシ脂肪
酸及び/又は多価アルコール縮合ヒドロキシ脂肪酸エス
テルを添加することにより外観や機械的性質を低下する
ことなく、成形加工性及び靭性が改良された。 実施例7〜12 樹脂をポリエチレン(LF525H、三菱化学(株))
に変えたこと以外は実施例1〜6と同様にして成形加工
性等を測定した。結果を表2に示す。
【0022】
【表2】
【0023】比較例4〜6 本発明の改質剤(縮合ヒドロキシ脂肪酸及び多価アルコ
ール縮合ヒドロキシ脂肪酸エステル)の無添加(比較例
4)、更に改質剤の添加量変更(比較例5,6)以外は
実施例7〜12と同様に測定を行なった。結果を表2に
示す。表2から明らかなように縮合ヒドロキシ脂肪酸及
び/又は多価アルコール縮合ヒドロキシ脂肪酸エステル
を添加することにより外観や機械的性質を低下すること
なく、成形加工性及び靭性が改良された。
【0024】実施例13〜18 樹脂をポリ塩化ビニル(TH−1000、東ソー
(株))に変え、更に可塑剤としてDOP(ビニサイザ
ー80K、花王(株))を樹脂100重量部に対し50
重量部を添加したこと以外は実施例1〜6と同様にして
成形加工性等を測定した。結果を表3に示す。
【0025】
【表3】
【0026】比較例7〜9 本発明の改質剤(縮合ヒドロキシ脂肪酸及び多価アルコ
ール縮合ヒドロキシ脂肪酸エステル)の無添加(比較例
7)、更に改質剤の添加量変更(比較例8,9)以外は
実施例13〜18と同様に測定を行なった。結果を表3
に示す。表3から明らかなように縮合ヒドロキシ脂肪酸
及び/又は多価アルコール縮合ヒドロキシ脂肪酸エステ
ルを添加することにより外観や機械的性質を低下するこ
となく、成形加工性及び靭性が改良された。
【0027】本発明における実施態様を示すと以下のこ
とが挙げられる。 (1)(A)熱可塑性樹脂、(B)多価アルコール縮合
ヒドロキシ脂肪酸エステルを含有することを特徴とする
熱可塑性樹脂フィルム。 (2)多価アルコール縮合ヒドロキシ脂肪酸エステルを
含有することを特徴とする熱可塑性樹脂フィルムの改質
剤。 (3)多価アルコール縮合ヒドロキシ脂肪酸エステルの
脂肪酸が炭素数12〜20の脂肪酸より選ばれる1種又
は2種以上の混合物である前記(1)項に記載の熱可塑
性樹脂フィルム。 (4)多価アルコール縮合ヒドロキシ脂肪酸エステルの
脂肪酸が炭素数12〜20の脂肪酸より選ばれる1種又
は2種以上の混合物である前記(2)項に記載の熱可塑
性樹脂フィルムの改質剤。 (5)多価アルコール縮合ヒドロキシ脂肪酸エステルの
脂肪酸が9−ヒドロキシステアリン酸、10−ヒドロキ
システアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、リシ
ノレイン酸及び水素添加ヒマシ油脂肪酸より選ばれる1
種又は2種以上の混合物である前記(1)項に記載の熱
可塑性樹脂フィルム。
【0028】(6)多価アルコール縮合ヒドロキシ脂肪
酸エステルの脂肪酸が9−ヒドロキシステアリン酸、1
0−ヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキシステア
リン酸、リシノレイン酸及び水素添加ヒマシ油脂肪酸よ
り選ばれる1種又は2種以上の混合物である前記(2)
項に記載の熱可塑性樹脂フィルムの改質剤。 (7)多価アルコール縮合ヒドロキシ脂肪酸エステルの
脂肪酸が縮合度1より大である前記(1)項に記載の熱
可塑性樹脂フィルム。 (8)多価アルコール縮合ヒドロキシ脂肪酸エステルの
脂肪酸が縮合度1より大である前記(2)項に記載の熱
可塑性樹脂フィルムの改質剤。 (9)多価アルコール縮合ヒドロキシ脂肪酸エステルの
脂肪酸が縮合度3より大である前記(1)項に記載の熱
可塑性樹脂フィルム。 (10)多価アルコール縮合ヒドロキシ脂肪酸エステル
の脂肪酸が縮合度3より大である前記(2)項に記載の
熱可塑性樹脂フィルムの改質剤。
【0029】(11)多価アルコール縮合ヒドロキシ脂
肪酸エステルの脂肪酸が縮合度3.5〜7である前記
(1)項に記載の熱可塑性樹脂フィルム。 (12)多価アルコール縮合ヒドロキシ脂肪酸エステル
の脂肪酸が縮合度3.5〜7である前記(2)項に記載
の熱可塑性樹脂フィルムの改質剤。 (13)多価アルコール縮合ヒドロキシ脂肪酸エステル
の脂肪酸が9−ヒドロキシステアリン酸、10−ヒドロ
キシステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、リ
シノレイン酸及び水素添加ヒマシ油脂肪酸より選ばれる
1種又は2種以上の混合物であり、縮合度3.5〜7で
ある前記(1)項に記載の熱可塑性樹脂フィルム。 (14)多価アルコール縮合ヒドロキシ脂肪酸エステル
の脂肪酸が9−ヒドロキシステアリン酸、10−ヒドロ
キシステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、リ
シノレイン酸及び水素添加ヒマシ油脂肪酸より選ばれる
1種又は2種以上の混合物であり、縮合度3.5〜7で
ある前記(2)項に記載の熱可塑性樹脂フィルムの改質
剤。 (15)多価アルコール縮合ヒドロキシ脂肪酸エステル
の多価アルコールがポリグリセリンとペンタエリスリト
ールより選ばれる1種又は2種以上の混合物である前記
(1)項に記載の熱可塑性樹脂フィルム。
【0030】(16)多価アルコール縮合ヒドロキシ脂
肪酸エステルの多価アルコールがポリグリセリンとペン
タエリスリトールより選ばれる1種又は2種以上の混合
物である前記(2)項に記載の熱可塑性樹脂フィルムの
改質剤。 (17)多価アルコール縮合ヒドロキシ脂肪酸エステル
の多価アルコールがジグリセリン、トリグリセリン、テ
トラグリセリン、ペンタグリセリン、ヘキサグリセリ
ン、オクタグリセリン、デカグリセリンより選ばれる1
種又は2種以上の混合物である前記(1)項に記載の熱
可塑性樹脂フィルム。 (18)多価アルコール縮合ヒドロキシ脂肪酸エステル
の多価アルコールがジグリセリン、トリグリセリン、テ
トラグリセリン、ペンタグリセリン、ヘキサグリセリ
ン、オクタグリセリン、デカグリセリンより選ばれる1
種又は2種以上の混合物である前記(2)項に記載の熱
可塑性樹脂フィルムの改質剤。
【0031】(19)多価アルコール縮合ヒドロキシ脂
肪酸エステルの多価アルコールがジグリセリン、トリグ
リセリン、テトラグリセリン、ペンタグリセリン、ヘキ
サグリセリン、オクタグリセリン、デカグリセリンより
選ばれる1種又は2種以上のポリグリセリンであり、脂
肪酸が9−ヒドロキシステアリン酸、10−ヒドロキシ
ステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、リシノ
レイン酸及び水素添加ヒマシ油脂肪酸より選ばれる1種
又は2種以上の混合物であり、かつ縮合度が3.5〜7
である前記(1)項に記載の熱可塑性樹脂フィルム。 (20)多価アルコール縮合ヒドロキシ脂肪酸エステル
の多価アルコールがジグリセリン、トリグリセリン、テ
トラグリセリン、ペンタグリセリン、ヘキサグリセリ
ン、オクタグリセリン、デカグリセリンより選ばれる1
種又は2種以上のポリグリセリンであり、脂肪酸が9−
ヒドロキシステアリン酸、10−ヒドロキシステアリン
酸、12−ヒドロキシステアリン酸、リシノレイン酸及
び水素添加ヒマシ油脂肪酸より選ばれる1種又は2種以
上の混合物であり、かつ縮合度が3.5〜7である前記
(2)項に記載の熱可塑性樹脂フィルムの改質剤。
【0032】(21)多価アルコール縮合ヒドロキシ脂
肪酸エステルがジグリセリン縮合12−ヒドロキシステ
アリン酸エステル、ジグリセリン縮合リシノレイン酸エ
ステル、トリグリセリン縮合12−ヒドロキシステアリ
ン酸エステル、トリグリセリン縮合リシノレイン酸エス
テル、テトラグリセリン縮合12−ヒドロキシステアリ
ン酸エステル、テトラグリセリン縮合リシノレイン酸エ
ステル、ペンタグリセリン縮合12−ヒドロキシステア
リン酸エステル、ペンタグリセリン縮合リシノレイン酸
エステル、ヘキサグリセリン縮合12−ヒドロキシステ
アリン酸エステル、ヘキサグリセリン縮合リシノレイン
酸エステル、オクタグリセリン縮合12−ヒドロキシス
テアリン酸エステル、オクタグリセリン縮合リシノレイ
ン酸エステル、デカグリセリン縮合12−ヒドロキシス
テアリン酸エステル、デカグリセリン縮合リシノレイン
酸エステルより選ばれる1種又は2種以上の混合物であ
る前記(1)項に記載の熱可塑性樹脂フィルム。 (22)多価アルコール縮合ヒドロキシ脂肪酸エステル
がジグリセリン縮合12−ヒドロキシステアリン酸エス
テル、ジグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、トリ
グリセリン縮合12−ヒドロキシステアリン酸エステ
ル、トリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、テト
ラグリセリン縮合12−ヒドロキシステアリン酸エステ
ル、テトラグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ペ
ンタグリセリン縮合12−ヒドロキシステアリン酸エス
テル、ペンタグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、
ヘキサグリセリン縮合12−ヒドロキシステアリン酸エ
ステル、ヘキサグリセリン縮合リシノレイン酸エステ
ル、オクタグリセリン縮合12−ヒドロキシステアリン
酸エステル、オクタグリセリン縮合リシノレイン酸エス
テル、デカグリセリン縮合12−ヒドロキシステアリン
酸エステル、デカグリセリン縮合リシノレイン酸エステ
ルより選ばれる1種又は2種以上の混合物である前記
(2)項に記載の熱可塑性樹脂フィルムの改質剤。
【0033】(23)多価アルコール縮合ヒドロキシ脂
肪酸エステルがテトラグリセリン縮合12−ヒドロキシ
ステアリン酸エステル、テトラグリセリン縮合リシノレ
イン酸エステル、ペンタグリセリン縮合12−ヒドロキ
システアリン酸エステル、ペンタグリセリン縮合リシノ
レイン酸エステル、ヘキサグリセリン縮合12−ヒドロ
キシステアリン酸エステル、ヘキサグリセリン縮合リシ
ノレイン酸エステル、オクタグリセリン縮合12−ヒド
ロキシステアリン酸エステル、オクタグリセリン縮合リ
シノレイン酸エステル、デカグリセリン縮合12−ヒド
ロキシステアリン酸エステル、デカグリセリン縮合リシ
ノレイン酸エステルより選ばれる1種又は2種以上の混
合物であり、かつ脂肪酸の縮合度が3.5〜7である前
記(1)項に記載の熱可塑性樹脂脂フィルム。 (24)多価アルコール縮合ヒドロキシ脂肪酸エステル
がテトラグリセリン縮合12−ヒドロキシステアリン酸
エステル、テトラグリセリン縮合リシノレイン酸エステ
ル、ペンタグリセリン縮合12−ヒドロキシステアリン
酸エステル、ペンタグリセリン縮合リシノレイン酸エス
テル、ヘキサグリセリン縮合12−ヒドロキシステアリ
ン酸エステル、ヘキサグリセリン縮合リシノレイン酸エ
ステル、オクタグリセリン縮合12−ヒドロキシステア
リン酸エステル、オクタグリセリン縮合リシノレイン酸
エステル、デカグリセリン縮合12−ヒドロキシステア
リン酸エステル、デカグリセリン縮合リシノレイン酸エ
ステルより選ばれる1種又は2種以上の混合物であり、
かつ脂肪酸の縮合度が3.5〜7である前記(2)項に
記載の熱可塑性樹脂フィルムの改質剤。
【0034】(25)(A)熱可塑性樹脂、(C)縮合
ヒドロキシ脂肪酸を含有することを特徴とする熱可塑性
樹脂フィルム。 (26)縮合ヒドロキシ脂肪酸を含有することを特徴と
する熱可塑性樹脂フィルムの改質剤。 (27)縮合ヒドロキシ脂肪酸の脂肪酸が炭素数12〜
20の脂肪酸より選ばれる1種又は2種以上の混合物で
ある前記(25)項に記載の熱可塑性樹脂フィルム。 (28)縮合ヒドロキシ脂肪酸の脂肪酸が炭素数12〜
20の脂肪酸より選ばれる1種又は2種以上の混合物で
ある前記(26)項に記載の熱可塑性樹脂フィルムの改
質剤。 (29)縮合ヒドロキシ脂肪酸の脂肪酸が9−ヒドロキ
システアリン酸、10−ヒドロキシステアリン酸、12
−ヒドロキシステアリン酸、リシノレイン酸及び水素添
加ヒマシ油脂肪酸より選ばれる1種又は2種以上の混合
物である前記(25)項に記載の熱可塑性樹脂フィル
ム。
【0035】(30)縮合ヒドロキシ脂肪酸の脂肪酸が
9−ヒドロキシステアリン酸、10−ヒドロキシステア
リン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、リシノレイン
酸及び水素添加ヒマシ油脂肪酸より選ばれる1種又は2
種以上の混合物である前記(26)項に記載の熱可塑性
樹脂フィルムの改質剤。 (31)縮合ヒドロキシ脂肪酸の脂肪酸が縮合度1より
大である前記(25)項に記載の熱可塑性樹脂フィル
ム。 (32)縮合ヒドロキシ脂肪酸の脂肪酸が縮合度1より
大である前記(26)項に記載の熱可塑性樹脂フィルム
の改質剤。 (33)縮合ヒドロキシ脂肪酸の脂肪酸が縮合度3より
大である前記(25)項に記載の熱可塑性樹脂フィル
ム。 (34)縮合ヒドロキシ脂肪酸の脂肪酸が縮合度3より
大である前記(26)項に記載の熱可塑性樹脂フィルム
の改質剤。
【0036】(35)縮合ヒドロキシ脂肪酸の脂肪酸が
縮合度3.5〜7である前記(25)項に記載の熱可塑
性樹脂フィルム。 (36)縮合ヒドロキシ脂肪酸の脂肪酸が縮合度3.5
〜7である前記(26)項に記載の熱可塑性樹脂フィル
ムの改質剤。 (37)縮合ヒドロキシ脂肪酸の脂肪酸が9−ヒドロキ
システアリン酸、10−ヒドロキシステアリン酸、12
−ヒドロキシステアリン酸、リシノレイン酸及び水素添
加ヒマシ油脂肪酸より選ばれる1種又は2種以上の混合
物であり、縮合度3.5〜7である前記(25)項に記
載の熱可塑性樹脂フィルム。 (38)縮合ヒドロキシ脂肪酸の脂肪酸が9−ヒドロキ
システアリン酸、10−ヒドロキシステアリン酸、12
−ヒドロキシステアリン酸、リシノレイン酸及び水素添
加ヒマシ油脂肪酸より選ばれる1種又は2種以上の混合
物であり、縮合度3.5〜7である前記(26)項に記
載の熱可塑性樹脂フィルムの改質剤。
【0037】(39)多価アルコール縮合ヒドロキシ脂
肪酸エステルの添加量が熱可塑性樹脂に対して0.01
〜20重量部である前記(1)項に記載の熱可塑性樹脂
フィルム。 (40)縮合ヒドロキシ脂肪酸の添加量が熱可塑性樹脂
に対して0.01〜20重量部である前記(25)項に
記載の熱可塑性樹脂フィルム。 (41)熱可塑性樹脂が低密度ポリエチレン、高密度ポ
リエチレン、直鎖状ポリエチレン、ポリビニルアルコー
ル、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルから選ばれる1種
又は2種以上の混合物である前記(1)又は(25)項
に記載の熱可塑性樹脂フィルム。 (42)フィルムの流動性、離型性及びフィルム厚さの
均一性が改良された前記(1)又は(25)項に記載の
熱可塑性樹脂フィルム。 (43)前記(2)又は(26)項に記載の改質剤によ
るフィルムの流動性、離型性及びフィルム厚さの均一性
の改良方法。
【0038】(44)押出機およびTダイを用いて溶融
押出し、50℃以下に保った冷却ロールに接触させ急冷
したのち未延伸フィルムを巻き取る方法で製造された前
記(1)又は(25)項に記載の熱可塑性樹脂フィル
ム。 (45)押出機およびTダイを用いて溶融押出し、50
℃以下に保った冷却ロールに接触させ急冷したのち巻き
取って製造される前記(44)項に記載の熱可塑性樹脂
フィルムの製造方法。 (46)押出機および円形ダイを用いて溶融押出し、溶
融チューブ内に空気またはガスを入れ膨脹させて連続的
に巻き取る方法で製造された前記(1)又は(25)項
に記載の熱可塑性樹脂フィルム。 (47)押出機および円形ダイを用いて溶融押出し、溶
融チューブ内に空気またはガスを入れ膨脹させて連続的
に巻き取って製造される前記(46)項に記載の熱可塑
性樹脂フィルムの製造方法。
【0039】(48)押出機に投入する前に多価アルコ
ール縮合ヒドロキシ脂肪酸エステル及び/又は縮合ヒド
ロキシ脂肪酸を熱可塑性樹脂に予備混合して添加するこ
とにより製造された前記(45)又は(47)項に記載
の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。 (49)押出機に投入する前に多価アルコール縮合ヒド
ロキシ脂肪酸エステル及び/又は縮合ヒドロキシ脂肪酸
と熱可塑性樹脂との予備混合物を押出機およびTダイを
用いて溶融押出し、50℃以下に保った冷却ロールに接
触させ急冷したのち未延伸フィルムを巻き取る方法で製
造された前記(45)項に記載の熱可塑性樹脂フィルム
の製造方法。 (50)押出機に投入する前に多価アルコール縮合ヒド
ロキシ脂肪酸エステル及び/又は縮合ヒドロキシ脂肪酸
と熱可塑性樹脂との予備混合物を、押出機および円形ダ
イを用いて溶融押出し、溶融チューブ内に空気またはガ
スを入れ膨脹させて連続的に巻き取る方法で製造された
前記(47)項に記載の熱可塑性樹脂フィルムの製造方
法。
【0040】
【発明の効果】熱可塑性樹脂に多価アルコール縮合ヒド
ロキシ脂肪酸エステル及び/又は縮合ヒドロキシ脂肪酸
を含有することにより、外観や機械的性質を低下するこ
となく、成形加工性及び靭性が改良された熱可塑性樹脂
フィルムを得ることができた。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)熱可塑性樹脂、(B)多価アルコ
    ール縮合ヒドロキシ脂肪酸エステル及び/又は(C)縮
    合ヒドロキシ脂肪酸を含有することを特徴とする熱可塑
    性樹脂フィルム。
  2. 【請求項2】 (B)多価アルコール縮合ヒドロキシ脂
    肪酸エステル及び/又は(C)縮合ヒドロキシ脂肪酸か
    らなることを特徴とする熱可塑性樹脂フィルム用改質
    剤。
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