JPH10176109A - シリコーンオイル含有離型剤 - Google Patents
シリコーンオイル含有離型剤Info
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- JPH10176109A JPH10176109A JP8339987A JP33998796A JPH10176109A JP H10176109 A JPH10176109 A JP H10176109A JP 8339987 A JP8339987 A JP 8339987A JP 33998796 A JP33998796 A JP 33998796A JP H10176109 A JPH10176109 A JP H10176109A
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Abstract
や熱可塑性エラストマー組成物の層に穴が開くなどの製
品不良を惹き起すことのない、ゴム、樹脂製品の加熱加
圧成型に適した離型剤を提供する。 【解決手段】 ジメチルシロキサン構造を有するシリコ
ーンオイルを乳化剤で乳化した水中油滴型エマルジョン
に、該エマルジョン中のシリコーンオイル100重量部
に対して、表面にシラノール(SiOH)基を有するシ
リカ粒子を4重量部以上配合して増粘性を付与してな
る、ゴム、樹脂製品の加熱加圧成型に適した離型剤。
Description
熱加圧成型に適した離型剤に関し、更に詳しくはゴム、
樹脂製品の加熱加圧成型に適した、離型性に優れ、最終
製品の美観を損なうことなく、かつ製品不良を惹き起す
ことのないシリコーンオイル含有離型剤に関する。
たはゴムと熱可塑性樹脂の複合製品等を加熱加圧(加
硫)成型する際には金型との離型性を良くするために、
各種の離型剤をあらかじめ塗布している。例えばタイヤ
の内面離型剤としては、ジメチルシキロサンの水中油滴
型エマルジョン(シリコーンエマルジョン)に、マイ
カ、タルクなどのような滑性の大きい無機化合物の微粉
末と界面活性剤を配合して用いている。また黒色製品の
外観改良の目的で、離型剤の黒色化を必要とする場合に
は上記配合物にカーボンブラック等の黒色染料を加える
ことも行なわれている。
な色彩や模様を施してあるゴムや樹脂製品の製造過程に
おいて、前述のような離型剤を用いると、加熱加圧(加
硫)成型完了後の製品の表面が離型剤のために、白色も
しくは黒色に染まって、製品の価値が低下してしまうと
いう問題があった。
ーンエマルジョンのみを使用して、ゴムと熱可塑性樹脂
の薄膜の積層体や、ゴムと熱可塑性樹脂中に少なくとも
その一部が架橋されたエラストマー成分が分散している
熱可塑性エラストマー組成物の薄膜の積層体を加熱加圧
(加硫)成型すると、シリコーンエマルジョンと熱可塑
性樹脂、シリコーンエマルジョンと熱可塑性エラストマ
ー組成物とが非相溶系であるために、加熱加圧成型時の
温度上昇によって、例えばナイロン11などのフィルム
の融解が起きた際にシリコーンオイルが流動し、偏存化
した場合、ナイロン11とシリコーンオイルが非相溶成
分であるために、両者の間で相分離現象が起きて、熱可
塑性樹脂または熱可塑性エラストマー組成物の層に穴が
開くことがあり、製品不良となることがあった。
昭60−36563号公報に分子量50.000以上の
ヒドロキシル末端ポリジオルガノシロキサンの水性乳濁
液に、シリコーン樹脂、触媒化合物、チキソトロープ充
填剤、非チキソトロープ充填剤を含む、安定なシリコー
ン乳濁液が開示されている。しかしながら、この公報
は、塗料やシーラント用のコーティング組成物を得るこ
とを目的としており、このシリコーン乳濁液を離型剤に
用いるという記載はなく本発明とは全く異なるものであ
る。
樹脂、または熱可塑性樹脂中に少なくともその一部が架
橋されたエラストマー成分が分散してなる熱可塑性エラ
ストマー組成物、またはそれらの積層体等の加熱・加圧
成型時に、型との離型性が良く、かつ製品のもつ本来の
色彩を損なうことなく、かつ製品不良の発生を防ぐ離型
剤を提供することを目的とする。
ルシロキサン構造を有するシリコーンオイルを乳化剤で
乳化した水中油滴型エマルジョンに、該エマルジョン中
のシリコーンオイル100重量部に対して、表面にシラ
ノール(SiOH)基を有するシリカ粒子を4重量部以
上配合して増粘性を付与してなる、ゴム、樹脂製品の加
熱加圧成型に適した離型剤が提供される。
如く、好ましくは粘度100〜100万cst(25℃)のシ
リコーンオイルを乳化剤で乳化した水中油滴型エマルジ
ョン、該シリコーンエマルジョン中のシリコーンオイル
分100重量部に対し、チキソトロピック性を付与する
ために、表面にシラノール基(SiOH)を有するシリ
カ粒子を4重量部以上、好ましくは離型剤の透明性が必
要な場合には4〜40重量部配合し、更に必要に応じ
て、水、分散剤、防腐剤を配合することができる。
オイルの水中油滴型エマルジョンに配合されるシリコー
ンオイルは、好ましくは、例えば下記式(I)の構造を
有するものである。
の粘度は100〜100万cSt(25℃) であるのが好まし
く、更に好ましくは10万〜100万cSt(25℃) であ
る。このようなシリコーンエマルジョンは、例えば東芝
シリコーン(株)製TSF451、東レ・ダウコーニン
グ・シリコーン(株)製SH490,SM8701,S
H203などの市販品を用いることができる。また、上
記式(1)のnは、上述した粘度のなるように設定すれ
ばよく、例えばn=2.1×103 〜1.3×103 で
ある。
ール基を有するシリカ粒子は、一次粒子径が5〜50n
m、好ましくは7〜30nmで、BET(窒素)法で測定
した比表面積が50〜380m2 /g、好ましくは20
0〜380m2 /gであるのが好ましい。一次粒子径が
大き過ぎると水中での分散性が悪化するので好ましくな
い。一方、シリカ粒子の比表面積が低過ぎると増粘効果
が低下するので好ましくない。
少ないと増粘効果が不十分であるため、熱可塑性樹脂ま
たは熱可塑性エラストマー組成物に穴が開き、また以下
に説明するように、製品仕上がり時にべたつきがでるお
それがある。逆に多過ぎると、製品仕上がり時に白くな
る(透明性が無くなる)ので製品の美観上好ましくない
場合がある。なお、表面にシラノール基が存在しない場
合には水素架橋結合による相互作用が起こらず、三次元
的な網の目構造ができないので増粘効果が得られないた
め好ましくない。
するのに使用される典型的な材料としては、エラストマ
ー成分(ゴムも含む)(例えば特に制限はないが、ジエ
ン系ゴム及びその水素添加物(例えば天然ゴム、ポリイ
ソプレンゴム、エポキシ化天然ゴム、スチレン−ブタジ
エン共重合体ゴム、ポリブタジエンゴム(高シスBR、
低シスBR)、NBR、水素化NBR、水素化SB
R)、各種エラストマー、例えばオレフィン系ゴム(例
えばエチレンプロピレン共重合ゴム(EPDM,EP
M)、マレイン酸変性エチレンプロピレン共重合ゴム
(M−EPM)、IIR、イソブチレンと芳香族ビニル
またはジエン系モノマー共重合体)、含ハロゲン系ゴム
(例えば臭素化ブチルゴム、塩素化ブチルゴム、イソブ
チレン−p−メチルスチレン共重合体の臭素化物(Br
−IPMS)、クロロスルホン化ポリエチレン(CS
M)、塩素化ポリエチレン(CM)、マレイン酸変性塩
素化ポリエチレン(M−CM)、熱可塑性エラストマー
(例えばスチレン系エラストマー、オレフィン系エラス
トマー、エステル系エラストマー)等が挙げられ、カー
ボンブラック、プロセスオイル、加硫剤等の配合剤を添
加した組成物としてもよい)、熱可塑性樹脂(例えば特
に制限はないが、ポリアミド系樹脂(ナイロン)、ポリ
オレフィン系樹脂(ポリエチレン、ホリプロピレン
等)、ポリエステル系樹脂(ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンテレフタレート等)、ビニール系樹脂
(塩化ビニル、塩化ビニリデン等)が挙げられる)、熱
可塑性エラストマー組成物(熱可塑性樹脂中に少なくと
もその一部が架橋された上記エラストマー成分が分散さ
せたもの)などをあげることができる。
コーンオイルエマルジョン、及びシリカ粒子に加えて、
水、分散剤(例えば各種界面活性剤)、防腐剤(例えば
亜硝酸ナトリウム)を必要に応じて配合することができ
る。
が、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでな
いことは言うまでもない。従来例1、実施例1〜4及び比較例1〜2 離型剤の透明性を要求されない場合の例として、特に着
色されていないナイロン11フィルムとテキスタイル補
強ゴムとの積層体を、加熱加圧成型する際に使用した例
(熱可塑性樹脂及びゴムの離型剤として有効であること
を示す実施例)として以下の例を示す。なお、離型剤の
配合(重量部)は表Iに示した通りであり、配合成分の
詳細は以下の通りである。 シリコーンエマルジョン:東レ・ダウ・コーニングシリ
コーン製 SH490シリカ粉:日本アエロジル製 A
EROSIL200(一次粒子径約12nm、比表面積2
00±25m2 /g) 評価結果は表Iに示す。
オン系界面活性剤を撹拌下に添加して分散液とした後、
これにマイカ微粉末、タルク微粉末を徐々に加えて離型
剤を得た。比較例1〜2及び実施例1〜4の離型剤 上表Iの配合に従いシリコーンエマルジョン、水、シリ
カ粉を撹拌下に添加して離型剤を得た。
(株)製 リルサンBESN O TL製)に厚さ30
μmの粘接着剤フィルムを貼り合わせた積層フィルムを
作製した。一方、表IIに示す配合内容のゴム組成物を、
引き揃えたポリエステルコード両面にコーティングして
繊維補強ゴムを作製した。次いで積層フィルムの粘接着
剤側が繊維補強ゴムに接するようにして貼り合わせたも
のを用意し、さらにナイロンフィルム面と繊維補強ゴム
面に刷毛を用いて離型剤を塗布し、室温で乾燥後に金型
に入れて、190℃で10分間プレスすることにより試
験用積層体を得た。
したマスターバッチを作製した。標準の混合時間は3.
5分で放出温度は150℃であった。オープンロールに
て残りの配合剤をマスターバッチに添加し未加硫のゴム
を調製した。
(株)製 FEF カーボンブラック:HTC100 中部カーボン(株)製 ステアリン酸 :ルナックYA 花王(株)製 酸化亜鉛 :銀嶺亜鉛華 東邦亜鉛(株)製 硫黄 :粉末硫黄 軽井沢精錬所(株)
製 加硫促進剤(NS) :ノクセラーNS−P 大内新興化
学工業(株)製 アロマオイル :コウモレックス300 日本石油
(株)製
した後、Tダイ押出し機で30μmのフィルムを調製し
た。
(株)製
では、ナイロンフィルムの穴開きは発生しないが、完成
品のナイロンフィルム側及びゴム側に触れると、表面の
離型剤の粉が著しく脱落し、取扱者の手が白く汚れると
いう問題がある。これに対し、本発明に従った離型剤を
用いた実施例1〜4では、ナイロンフィルムの穴開き、
完成品表面のべたつきが共になく、良好な結果が得られ
た。一方、比較例1は、シリカ粉が入っていないため、
シリコーンエマルジョンが増粘されず、そのためにナイ
ロンフィルムの穴開きが発生し、かつ完成品表面がシリ
コーンオイルによりべたつく。また、比較例2は、シリ
カ粉の配合量が少ないためシリコーンエマルジョンの増
粘効果が不十分であり、そのためナイロンフィルムの穴
開きが発生し、かつ完成品のナイロンフィルム側及びゴ
ム側表面がシリコーンオイルによりべたつきがでる。
ーフィルムをインナーライナーとしてタイヤを加硫する
際に、タイヤの内面離型剤として使用する例(離型剤の
透明性が要求されない場合の例)を以下に示す。
形で、幅360mm及び厚さ100μmの帯状フィルムと
した。使用した熱可塑性ポリエステルエラストマーはハ
イトレル5577 東レ・デュポン(株)製で、この熱
可塑性エラストマーフィルムと粘接着剤フィルムを積層
して一体型フィルムとした後、これを、熱可塑性エラス
トマーフィルムがドラム側、粘接着剤がタイヤ部材側に
なるようにタイヤ成型ドラムに巻き付け、その上にタイ
ヤ部材を積層し、インフレートさせてグリーンタイヤを
成型後、タイヤ内面のインナーライナーに離型剤を塗布
・乾燥してから加硫し(条件:180℃×10分)、タ
イヤサイズ165SR13のタイヤを作製した。評価結
果は表IVに示す。
ライナーの穴開きは発生しないが、加硫後タイヤ内面に
触れると表面の離型剤の粉が取扱者の手に付着して黒く
汚れる。これに対して、実施例5〜8は、シリカ粉によ
る増粘が十分に行われているためインナーライナーの穴
開きがなく、また加硫後タイヤ内面のべたつきもなく、
良好な製品タイヤが得られた。一方、比較例3は、シリ
カ粉が入っていないため、シリコーンエマルジョンが増
粘されず、そのためにインナーライナーの穴開きが発生
し、かつ完成品表面がシリコーンオイルによりべたつ
く。また比較例4は、シリカ粉の配合量が少量なためシ
リコーンエマルジョンの増粘効果が不十分となり、その
ためインナーライナーの穴開きが発生し、かつ加硫後タ
イヤ内面がシリコーンオイルによりべたつきがでる。
6 本例は、通常のブチルゴムをインナーライナーとしてタ
イヤを加硫する際に、タイヤの内面離型剤として使用し
た例(離型剤の透明性が要求されない場合の例)を示
す。
水、界面活性剤を撹拌下に添加して分散液とした後、こ
れにマイカ微粉末、タルク微粉末、カーボンブラックを
徐々に加えて離型剤を得た。比較例及び実施例の離型剤 表Vの配合(重量部)に従いシリコーンエマルジョン、
水及びシリカ粉を撹拌下に添加して離型剤を得た。
て、表VIに示す配合の未加硫ブチルゴムからなるインナ
ーライナー層(厚さ500μm)を設けた。タイヤ内面
のインナーライナーに離型剤を塗布・乾燥してから加硫
し(条件:180℃×10分)、タイヤサイズ165S
R13のタイヤを作製した。
硫促進剤と硫黄以外の原料を混合したマスターバッチを
作製した。標準の混合時間は3.5分で放出温度は15
0℃であった。オープンロールにて残りの配合剤をマス
ターバッチに添加し未加硫のゴムを調製した。
クソン化学(株)製 FEF カーボンブラック:HTC100 中部カーボン(株)製 ステアリン酸 :ルナックYA 花王(株)製 酸化亜鉛 :銀嶺亜鉛華 東邦亜鉛(株)製 硫黄 :粉末硫黄 軽井沢精錬所(株)
製 加硫促進剤(NS) :ノクセラーNS−P 大内新興化
学工業(株)製 アロマオイル :コウモレックス300 日本石油
(株)製
ヤ内面に触れると表面の離型剤の粉が取扱者の手に付着
して黒く汚れる。これに対し、実施例9〜12では、シ
リカ粉が十分に配合されているため加硫後タイヤ内面の
べたつきがなく、きれいな内面の製品タイヤが得られ
た。一方、比較例5では、加硫後タイヤ内面に触れると
シリコーンオイルによりべたつき、比較例6では、シリ
カ粉が少ないため、加硫後タイヤ内面に触れるとシリコ
ーンオイルによりべたついた。
〜9 本例は、青色に着色した熱可塑性エラストマーフィルム
をインナーライナーとしてタイヤを加硫する際に、タイ
ヤの内面離型剤として表VII に示す離型剤を使用した例
(離型剤の透明性が要求される場合の例)を示す。
ミカル製)100重量部、パラフィン系プロセス油20
重量部を密閉型ミキサー中で混合してゴムマスターバッ
チを作製し、ゴム用ペレタイザーでペレット化した。そ
の後、表VIIIに示す配合を2軸混合機で混練し、樹脂用
ペレタイザーでペレット化した後、Tダイ押し出し成形
で、幅360mm及び厚さ100μmの帯状熱可塑性エラ
ストマーフィルム(青色に着色)を作製した。
製 色マスターバッチ:PAM(F)10989 BLUE (ナイロン12ベース)
大日精化(株)製 酸化亜鉛 :銀嶺亜鉛華 東邦亜鉛(株)製 ステアリン酸 :ルナックYA 花王(株)製 ステアリン酸亜鉛:ステアリン酸亜鉛 正同化学工業
(株)製
着剤フィルムを積層して一体型フィルムとした後、これ
を、熱可塑性エラストマーフィルムがドラム側、粘接着
剤がタイヤ部材側になるようにタイヤ成型ドラムに巻き
付け、その上にタイヤ部材を積層し、インフレートさせ
てグリーンタイヤを成型後、タイヤ内面のインナーライ
ナーに離型剤を塗布・乾燥してから加硫し(条件:18
0℃×10分)、タイヤサイズ165SR13のタイヤ
を作製した。
ナーライナーの穴開きは発生しないが、インナーライナ
ーの色が離型剤のために全く見えず、また、加硫後タイ
ヤ内面に触れると表面の離型剤の粉が取扱者の手に付着
して黒く汚れる。これに対し、実施例13〜15では、
離型剤が透明なため、インナーライナーの色が見え、ま
たインナーライナーの穴開き、加硫後タイヤ内面のべた
つきが共になく、良好な製品タイヤが得られた。一方、
比較例7は、シリカ粉が入っていないため、シリコーン
エマルジョンが増粘されず、そのためにインナーライナ
ーの穴開きが発生し、かつ完成品表面がシリコーンオイ
ルによりべたつき、また比較例8では、シリカ粉による
シリコーンエマルジョンの増粘効果が不十分なためイン
ナーライナーの穴開きが発生し、かつ完成品表面がシリ
コーンオイルによりべたつきがでる。更に、比較例9で
は、インナーライナーの穴開きは発生しないが、シリカ
粉の配合量が40重量部を超えるためシリカ粉の色
(白)が目立ち、インナーライナーの色が見えない。な
お、離型剤及び粘接着剤は、前記従来例2、実施例9〜
12及び比較例5〜6と同じものを用いた。
0〜12 青色に着色した熱可塑性エラストマーフィルムをタイヤ
外面サイド部に貼り付けたタイヤを加硫する際に、タイ
ヤの外面サイド部離型剤として表IXに示す離型剤を使用
した例(離型剤の透明性が要求される場合の例)を示
す。
ミカル製)100重量部及びパラフィン系プロセス油2
0重量部を密閉型ミキサー中で混合してゴムマスターバ
ッチを作製し、ゴム用ペレタイザーでペレット化した。
その後、表Xに示す配合(重量部)の各成分を2軸混合
機で混練し、樹脂用ペレタイザーでペレット化した後、
Tダイ押し出し成形で、幅360mm及び厚さ100μm
の帯状熱可塑性エラストマーフィルム(青色に着色)を
作製した。
製 色マスターバッチ:PAM(F)10989 BLUE (ナイロン12ベース)
大日精化(株)製 酸化亜鉛 :銀嶺亜鉛華 東邦亜鉛(株)製 ステアリン酸 :ルナックYA 花王(株)製 ステアリン酸亜鉛:ステアリン酸亜鉛 正同化学工業
(株)製
着剤フィルムを積層して一体型フィルムとした。未加硫
タイヤ用各部材ゴムを成型ドラムの上で常法に従って成
型し、タイヤサイド用ゴムの上に上記の一体型フィルム
の粘接着剤がサイド用ゴム側になるように貼り付けた。
インフレートさせてグリーンタイヤを成型後、タイヤ外
面のサイド部に離型剤を塗布、乾燥してから加硫(条
件:180℃×10分)し、タイヤサイズ165SR1
3のタイヤを作製した。なお、使用した離型剤及び粘接
着剤は前記従来例3、実施例9〜12及び比較例5〜6
と同じものを用いた。
タイヤのサイド部表面に触れると、離型剤の粉が取扱者
の手に付着して黒く汚れた。これに対し、実施例16〜
18では、離型剤が透明なためタイヤサイドに貼ったフ
ィルムの色が見え、また加硫後タイヤサイド部のべたつ
きがなく、良好な製品タイヤが得られた。一方、比較例
10と11は、シリカ粉が入っていないか、入っていて
も少量であるため、透明であり、そのため熱可塑性フィ
ルムの色が見えるが、タイヤのサイド部の表面がシリコ
ーンオイルによりべたついた。また比較例12では、シ
リカ粉の配合量が40重量部を超えるため、シリカ粉の
色(白)が目立ち、インナーライナーの色が見えなかっ
た。
ムまたは、熱可塑性樹脂、または熱可塑性樹脂中に少な
くともその一部が架橋されたエラストマー成分が分散し
てなる熱可塑性エラストマー組成物、またはそれらの積
層体等の加熱・加圧成型時に、型との離型性が良く、か
つ製品のもつ本来の色彩を損なうことなく、かつ製品不
良の発生を防ぐシリコーンオイル含有離型剤が得られ
る。
Claims (5)
- 【請求項1】 ジメチルシロキサン構造を有するシリコ
ーンオイルを乳化剤で乳化した水中油滴型エマルジョン
に、該エマルジョン中のシリコーンオイル100重量部
に対して、表面にシラノール(SiOH)基を有するシ
リカ粒子を4重量部以上配合して増粘性を付与してな
る、ゴム、樹脂製品の加熱加圧成型に適した離型剤。 - 【請求項2】 シリカ粒子の配合量がエマルジョン中の
シリコーンオイル100重量部に対して、4〜40重量
部である請求項1に記載の透明な離型剤。 - 【請求項3】 表面にシラノール基を有するシリカ粒子
のBET窒素法による比表面積が50〜380m2 /g
で、かつ1次粒子の平均粒子径が5〜50nmである請求
項1又は2に記載の離型剤。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の離
型剤を用いて製造した、加熱加圧成型により成型したゴ
ム、または熱可塑性樹脂、または熱可塑性樹脂中に少な
くともその一部が架橋されたエラストマー成分が分散し
てなる熱可塑性エラストマー組成物、またはゴムと熱可
塑性樹脂の積層体、またはゴムと熱可塑性樹脂中に少な
くともその一部が架橋されたエラストマー成分が分散し
てなる熱可塑性エラストマー組成物の積層体。 - 【請求項5】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の離
型剤を用いて、加熱加圧成型により成型した空気入りタ
イヤ。
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