JPH08269338A - 離型性オルガノポリシロキサン組成物 - Google Patents

離型性オルガノポリシロキサン組成物

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JPH08269338A
JPH08269338A JP7294795A JP7294795A JPH08269338A JP H08269338 A JPH08269338 A JP H08269338A JP 7294795 A JP7294795 A JP 7294795A JP 7294795 A JP7294795 A JP 7294795A JP H08269338 A JPH08269338 A JP H08269338A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた離型耐久性を有する複製品製造用型を
製造することができるオルガノポリシロキサン組成物を
提供すること。 【構成】 (a)成分:1分子中に2個以上のアルケニ
ル基を有するジオルガノポリシロキサン 100重量部と、
(b)成分:ケイ素原子に直接結合した水素原子を1分
子中に少なくとも3個有するオルガノハイドロジェンポ
リシロキサンよりなり、(a)成分のアルケニル基1モ
ルに対してケイ素原子に直接結合した水素原子が 0.4〜
4.0モルとなる量と、(c)成分:比表面積が50m3
g以上の微粉末シリカ5〜50重量部と、(d)成分:白
金または白金化合物と、(e)成分:式(A)に示す単
位Aおよび式(B)に示す単位Bのうち1種の単位を含
み、1分子中の単位Aおよび単位Bの数がそれぞれ 200
以下であるオルガノポリシロキサン0.01〜10重量部とを
含有する。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、離型性オルガノポリシ
ロキサン組成物に関し、詳しくは、硬化されることによ
り優れた離型耐久性を有するシリコーンゴムとなり、複
製品の製造に使用される複製品製造用型の形成材料とし
て好適な離型性オルガノポリシロキサン組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】複製品を製造する方法として、硬化性の
オルガノポリシロキサン組成物をマスターモデルに塗布
して硬化させることにより、複製品製造用型を作製し、
この複製品製造用型内に、注型樹脂として例えば熱硬化
性樹脂を注入して硬化させることにより成型品を得る方
法が知られている。上記のオルガノポリシロキサン組成
物としては、得られる複製品製造用型の離型耐久性を向
上させるため、従来、離型剤として非反応性のジメチル
ポリシロキサンが添加されてなるものが知られている。
【0003】しかしながら、このようなオルガノポリシ
ロキサン組成物から得られる複製品製造用型は、離型耐
久性が十分なものではない。また、この複製品製造型に
より複製品を製造すると、離型剤であるジメチルポリシ
ロキサンが当該複製品製造型から分離して次のような問
題が生じる。 (1)ジメチルポリシロキサンが成型品の表面に付着す
るため、当該成型品に塗装を施すことが著しく困難とな
る。 (2)目的とする複製品に透明性が要求される場合に
は、注型樹脂として透明性を有する樹脂が用いられる
が、この場合には、得られる成型品の透明性が著しく損
なわれる。
【0004】一方、複製品製造用型を作製するためのマ
スターモデルとしては、損傷を防止するため、一般に、
表面にアクリルラッカーが塗布されてなるものが用いら
れている。然るに、用いるアクリルラッカーの種類によ
っては、上記のオルガノポリシロキサン組成物を塗布し
て硬化させると、アクリルラッカー塗膜の表面に接着し
てしまい、複製品製造用型を得ることが困難となる、と
いう問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な事情に基づいてなされたものであって、その目的は、
優れた離型耐久性を有する複製品製造用型を製造するこ
とができる離型性オルガノポリシロキサン組成物を提供
することにある。本発明の他の目的は、表面にアクリル
ラッカーが塗布されたマスターモデルに対しても、当該
アクリルラッカー塗膜に接着することなしに硬化させる
ことができ、複製品製造用型を容易に製造することがで
きる離型性オルガノポリシロキサン組成物を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の離型性オルガノ
ポリシロキサン組成物は、1分子中に少なくとも2個以
上のアルケニル基を有するジオルガノポリシロキサンよ
りなる(a)成分100重量部と、ケイ素原子に直接結
合した水素原子を1分子中に少なくとも3個有するオル
ガノハイドロジェンポリシロキサンよりなり、前記
(a)成分中のアルケニル基1モルに対して当該ケイ素
原子に直接結合した水素原子が0.4モル以上4.0モ
ル以下の範囲となる量の(b)成分と、比表面積が50
3 /g以上である微粉末シリカよりなる(c)成分5
〜50重量部と、白金または白金化合物よりなる(d)
成分と、下記式(A)で表される構造単位Aおよび下記
式(B)で表される構造単位Bの中から選ばれる1種の
構造単位を含み、1分子中における当該構造単位Aおよ
び構造単位Bの数がそれぞれ200以下であるオルガノ
ポリシロキサンよりなる(e)成分0.01〜10重量
部とを含有することを特徴とする離型性オルガノポリシ
ロキサン組成物。
【0007】
【化3】
【0008】(上記式(A)、式(B)および式(C)
において、R1 は、炭素数が1〜7のアルキル基、R2
は、炭素数が8〜20のアルキル基、R3 は、フェニル
基、2−フェニルプロピル基および2−フェニルエチル
基から選ばれる1種以上の有機基、R4 は、炭素数が1
〜7のアルキル基である。)
【0009】本発明の離型性オルガノポリシロキサン組
成物においては、(e)成分であるオルガノポリシロキ
サンが、下記式(C)で表される構造単位Cを更に含有
してなるものであることが好ましい。
【0010】
【化4】
【0011】(上記式(C)において、R1 およびR4
は、それぞれ炭素数が1〜7のアルキル基である。)
【0012】また、上記の離型性オルガノポリシロキサ
ン組成物においては、(e)成分として、上記式(C)
におけるR1 がメチル基であって、R4 がメチル基また
はエチル基である構造単位Cを含むオルガノポリシロキ
サンを用いることが好ましい。
【0013】
【作用】本発明の離型性オルガノポリシロキサン組成物
によれば、(e)成分として、構造単位Aまたは構造単
位Bを含むオルガノポリシロキサンが特定の割合で含有
されているので、それ自体が十分な離型性を有し、得ら
れる複製品製造用型は、離型耐久性の高いものとなる。
また、本発明の離型性オルガノポリシロキサン組成物
は、アクリルラッカー塗膜の表面に塗布された場合に
も、当該塗膜の表面に接着することなく硬化させること
ができる。
【0014】以下、本発明の離型性オルガノポリシロキ
サン組成物について具体的に説明する。本発明の離型性
オルガノポリシロキサン組成物は、特定のジオルガノポ
リシロキサンよりなる(a)成分と、特定のオルガノハ
イドロジェンポリシロキサンよりなる(b)成分と、微
粉末シリカよりなる(c)成分と、白金または白金化合
物よりなる(d)成分と、特定のオルガノポリシロキサ
ンよりなる(e)成分とを含有してなるものである。
【0015】(a)成分として用いられるジオルガノポ
リシロキサンは、1分子中に少なくも2個以上のアルケ
ニル基を有するものである。このようなジオルガノポリ
シロキサンとしては、下記一般式(1)で表される組成
のものが好ましい。
【0016】
【化5】
【0017】(上記一般式(1)において、R5 はアル
ケニル基、R6 は炭素数が1〜3のアルキル基を表し、
aは1分子中にR5 が少なくとも2個以上存在するのに
必要な数であり、a+bは1.8〜2.3である。)
【0018】上記一般式(1)で表されるジオルガノポ
リシロキサンとしては、25℃における粘度が100〜
100000cpのものが好ましく、より好ましくは1
00〜50000cp、さらに好ましくは300〜10
000cpである。上記一般式(1)で表されるジオル
ガノポリシロキサンの具体例を下記化6および下記化7
にに示す。
【0019】
【化6】
【0020】(上記化6において、qおよびrは、上記
一般式(1)の条件を満たす範囲の数である。)
【0021】
【化7】
【0022】(上記化7において、sおよびtは、上記
一般式(1)の条件を満たす範囲の数である。)
【0023】(b)成分として用いられるオルガノハイ
ドロジェンポリシロキサンは、ケイ素原子に直接結合し
た水素原子を1分子中に少なくとも3個有するものであ
る。このようなオルガノハイドロジェンポリシロキサン
としては、下記一般式(2)で表される組成のものが好
ましい。
【0024】
【化8】
【0025】(上記一般式(2)において、R7 は炭素
数が1〜3のアルキル基を表し、bは1分子中に水素原
子が少なくとも3個以上存在するのに必要な数であり、
a+bは1.8〜2.3である。)
【0026】上記一般式(2)で表されるオルガノハイ
ドロジェンポリシロキサンとしては、25℃における粘
度が1〜100000cpのものが好ましく、より好ま
しくは1〜50000cp、さらに好ましくは1〜10
000cpである。上記一般式(2)で表されるオルガ
ノハイドロジェンポリシロキサンの具体例を下記化9お
よび下記化10に示す。
【0027】
【化9】
【0028】(上記化9において、xおよびyは、上記
一般式(2)の条件を満たす範囲の数である。)
【0029】
【化10】
【0030】(上記化10において、nおよびmは、上
記一般式(2)の条件を満たす範囲の数である。)
【0031】この(b)成分は、(a)成分中における
アルケニル基1モルに対して当該(b)成分中のケイ素
原子に直接結合した水素原子が0.4モル以上4.0モ
ル以下の範囲となる割合で含有される。(b)成分の割
合が過小である場合には、実用上、十分な強度を有する
シリコーンゴムが得られない。一方、(b)成分の割合
が過大である場合には、実用上、十分な柔軟性を有する
シリコーンゴムが得られない。
【0032】本発明のオルガノポリシロキサン組成物に
は、補強性充填剤として(c)成分である微粉末シリカ
が含有されている。この微粉末シリカは、その比表面積
が50m3 /g以上、好ましくは100〜300m3
gのものとされる。(c)成分の使用割合は、(a)成
分100重量部に対して5〜50重量部、好ましくは1
0〜30重量部である。この割合が5重量部未満である
場合には、得られるシリコーンゴムは、物理的強度が不
十分なものとなる。一方、この割合が50重量部を超え
る場合には、硬化する前の組成物の流動性が著しく低い
ものとなるため、マスターモデル全体に十分に塗布する
ことが困難となり、マスターモデルに対して高い寸法精
度を有する複製品製造用型を得ることが困難となる。
【0033】(d)成分である白金または白金化合物
は、上記(a)成分と(b)成分との反応触媒として用
いられる。白金化合物の具体例としては、塩化白金酸、
塩化白金酸とアルコールとの反応生成物、白金−オレフ
ィン錯体、白金−ビニルシロキサン錯体、白金−ホスフ
ィン錯体などが挙げられる。(d)成分は、(a)成分
と(b)成分との合計量に対して、1.0〜1000p
pmとなる割合で含有されることが好ましい。
【0034】本発明のオルガノポリシロキサン組成物に
は、(e)成分として、上記式(A)で表される構造単
位Aおよび上記式(B)で表される構造単位Bの中から
選ばれる1種の構造単位を含む特定のオルガノポリシロ
キサンが含有されている。この特定のオルガノポリシロ
キサンには、上記式(C)で表される構造単位Cが含ま
れていてもよい。(e)成分として用いられる特定のオ
ルガノポリシロキサンは、1分子中における構造単位
A、構造単位Bおよび構造単位Cの数が、それぞれ20
0以下のものとされる。また、(e)成分として用いら
れる特定のオルガノポリシロキサンとしては、構造単位
Aを含む場合には、当該構造単位Aの数が1〜100の
ものが好ましく、構造単位Bを含む場合には、当該構造
単位Bの数が1〜50のものが好ましく、構造単位Cを
含む場合には、当該構造単位Cの数が1〜100のもの
が好ましい。
【0035】(e)成分の使用割合は、(a)成分10
0重量部に対して0.01〜10重量部とされる。この
ような割合で(e)成分が含有されることにより、十分
な離型耐久性を有する複製品製造型を得ることができ
る。この割合が0.01重量部未満である場合には、当
該オルガノポリシロキサン組成物から得られる複製品製
造型は、十分な離型耐久性を有するものとはならない。
一方、この割合が10重量部を超える場合には、得られ
るシリコーンゴムは不透明なものあるいは白濁したもの
となる。また、硬化する前の組成物の流動性が損なわれ
る。
【0036】本発明の離型性オルガノポリシロキサン組
成物においては、必要に応じて種々の添加剤を加えるこ
とができる。この添加剤としては、顔料、酸化防止剤、
帯電防止剤、粘着防止剤、熱安定剤などが挙げられる。
【0037】本発明の離型性オルガノポリシロキサン組
成物によれば、例えばマスターモデルに塗布した後、加
熱して硬化させることにより、複製品製造用型を製造す
ることができる。加熱条件としては、例えば40〜12
0℃で、1〜60分間である。このようにして得られる
複製品製造用型は、成型品に離型剤が付着することがな
く、成型品の透明性を低下させることがなく、しかも、
優れた離型耐久性を有するものである。
【0038】また、本発明の離型性オルガノポリシロキ
サン組成物においては、アクリルラッカー塗膜の表面に
塗布された場合にも、当該塗膜の表面に接着することな
く硬化させることができ、従って、アクリルラッカーが
塗布されたマスターモデルに対しても、複製品製造用型
を容易に製造することができる。
【0039】
【実施例】以下、本発明の離型性オルガノポリシロキサ
ン組成物の実施例について説明するが、本発明はこれら
に限定されるものではない。また、以下の実施例におい
て、(a)成分、(b)成分、(c)成分および(d)
成分として、次のものを用いた。
【0040】(a)成分:分子鎖両末端がジメチルビニ
ルシロキシ基で封鎖されたジメチルポリシロキサン(2
5℃における粘度が約5000cp) (b)成分:分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基で封
鎖されたメチルハイドロジェンポリシロキサン(25℃
における粘度が約5cp) (c)成分:BET比表面積が約200m3 /gである
微粉末シリカ「Aerosil 200(日本アエロジ
ル社製)」 (d)成分:白金−1,3−ジビニルテトラメチルシロ
キサン錯体
【0041】〈実施例1〉(a)成分800gおよび
(c)成分200gをニーダー中に投入し、十分に攪拌
混合しながら、ヘキサメチルジシラザン80gおよび水
10gを添加し、常温で1時間混合した。次いで、ニー
ダー中の内容物を150℃に昇温し、この温度で2時間
加熱処理を行い、その後、常温になるまで冷却した。こ
の(a)成分および(c)成分を含有してなる混合物9
9.8gに、(b)成分5g((a)成分中のアルケニ
ル基1モルに対して当該ケイ素原子に直接結合した水素
原子が2.3モルとなる量)を加えて十分に攪拌し、更
に、(e)成分として下記化11で表されるオルガノポ
リシロキサン0.2g、および(d)成分を白金換算で
50ppm添加して十分に攪拌することにより本発明の
離型性オルガノポリシロキサン組成物を調製した。この
オルガノポリシロキサン組成物における(a)成分、
(c)成分および(e)成分の割合は、重量比で(a)
成分:(c)成分:(e)成分=100:25:0.2
7である。
【0042】
【化11】
【0043】〈実施例2〉実施例1において、(e)成
分として下記化12で示されるオルガノポリシロキサン
を用いたこと以外は同様にして本発明の離型性オルガノ
ポリシロキサン組成物を調製した。
【0044】
【化12】
【0045】〈実施例3〉実施例1において、(e)成
分として下記化13で示されるオルガノポリシロキサン
を用いたこと以外は同様にして本発明の離型性オルガノ
ポリシロキサン組成物を調製した。
【0046】
【化13】
【0047】〈実施例4〉(a)成分800gおよび
(c)成分200gをニーダー中に投入し、十分に攪拌
混合しながら、ヘキサメチルジシラザン80gおよび水
10gを添加し、常温で1時間混合した。次いで、ニー
ダー中の内容物を150℃に昇温し、この温度で2時間
加熱処理を行い、その後、常温になるまで冷却した。こ
の(a)成分および(c)成分を含有してなる混合物9
9.5gに、(b)成分5g((a)成分中のアルケニ
ル基1モルに対して当該ケイ素原子に直接結合した水素
原子が2.3モルとなる量)を加えて十分に攪拌し、更
に、(e)成分として下記化14で表されるオルガノポ
リシロキサン0.5g、および(d)成分を白金換算で
50ppm添加して十分に攪拌することにより本発明の
離型性オルガノポリシロキサン組成物を調製した。この
オルガノポリシロキサン組成物における(a)成分、
(c)成分および(e)成分の割合は、重量比で(a)
成分:(c)成分:(e)成分=100:25:0.6
8である。
【0048】
【化14】
【0049】〈実施例5〉実施例4において、(e)成
分として下記化15で示されるオルガノポリシロキサン
を用いたこと以外は同様にして本発明の離型性オルガノ
ポリシロキサン組成物を調製した。
【0050】
【化15】
【0051】〈実施例6〉実施例4において、(e)成
分として下記化16で示されるオルガノポリシロキサン
を用いたこと以外は同様にして本発明の離型性オルガノ
ポリシロキサン組成物を調製した。
【0052】
【化16】
【0053】〈比較例1〉実施例1と同様にして調製し
た(a)成分および(c)成分を含有してなる混合物1
00gに、(b)成分5gを加えて十分に攪拌し、更
に、(d)成分を白金換算で50ppm添加して十分に
攪拌することにより比較用のオルガノポリシロキサン組
成物を調製した。この比較例は、(e)成分を含有して
いないオルガノポリシロキサン組成物の例である。
【0054】〔離型耐久性試験〕実施例1〜6および比
較例1に係るオルガノポリシロキサン組成物を用い、次
のようにしてシリコーンゴム型を作製し、その離型耐久
性試験を行った。オルガノポリシロキサン組成物を真空
中で脱泡処理した後、60℃、2時間の条件で硬化させ
ることにより、凹状のシリコーンゴム型を作製した。こ
の凹状のシリコーンゴム型内にウレタン樹脂を流し込
み、オーブンにより、70℃、30分間の条件でウレタ
ン樹脂を硬化させ、その後、硬化したウレタン樹脂をシ
リコーンゴム型から離型させた。この操作をシリコーン
ゴム型が破損するまで繰り返してその回数を求めた。結
果を表1に示す。
【0055】〔アクリルラッカー塗膜に対する剥離性試
験〕実施例4〜6および比較例1に係るオルガノポリシ
ロキサン組成物について、次のようにして、アクリルラ
ッカー塗膜に対する剥離性試験を行った。50mm×5
0mm×2mmのABS樹脂板の表面に、ユニオン社製
のアクリルラッカー(ラッカーシンナー50重量%溶
液)をエアースプレーガンを用いて塗布することによ
り、膜厚が20μm±5μmの塗膜を形成し、オーブン
により40℃で1時間乾燥することにより、表面にアク
リルラッカー塗膜が形成されてなる試験片を作製した。
上記のオルガノポリシロキサン組成物を真空中で脱泡処
理した後、作製した試験片上に流し込み、70℃、1時
間の条件で硬化させ、これを冷却した。その後、硬化し
たシリコーンゴムを試験片から手で剥離させることによ
り、試験片に対するシリコーンゴムの剥離性を調べ、簡
単に剥離するものを○、試験片に接着しているものを×
として評価した。結果を表1に示す。
【0056】
【表1】
【0057】
【発明の効果】本発明の離型性オルガノポリシロキサン
組成物によれば、複製品製造用型の形成材料として供さ
れた場合に、優れた離型耐久性を有する複製品製造用型
を製造することができる。また、本発明の離型性オルガ
ノポリシロキサン組成物によれば、表面にアクリルラッ
カーが塗布されたマスターモデルに対しても、当該アク
リルラッカー塗膜の表面に接着することなく硬化させる
ことができ、複製品製造用型を容易に製造することがで
きる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 83:05 83:06)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1分子中に少なくとも2個以上のアルケ
    ニル基を有するジオルガノポリシロキサンよりなる
    (a)成分100重量部と、 ケイ素原子に直接結合した水素原子を1分子中に少なく
    とも3個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン
    よりなり、前記(a)成分中のアルケニル基1モルに対
    して当該ケイ素原子に直接結合した水素原子が0.4モ
    ル以上4.0モル以下の範囲となる量の(b)成分と、 比表面積が50m3 /g以上である微粉末シリカよりな
    る(c)成分5〜50重量部と、 白金または白金化合物よりなる(d)成分と、 下記式(A)で表される構造単位Aおよび下記式(B)
    で表される構造単位Bの中から選ばれる1種の構造単位
    を含み、1分子中における当該構造単位Aおよび構造単
    位Bの数がそれぞれ200以下であるオルガノポリシロ
    キサンよりなる(e)成分0.01〜10重量部とを含
    有することを特徴とする離型性オルガノポリシロキサン
    組成物。 【化1】 (上記式(A)および式(B)において、R1 は、炭素
    数が1〜7のアルキル基、R2 は、炭素数が8〜20の
    アルキル基、R3 は、フェニル基、2−フェニルプロピ
    ル基および2−フェニルエチル基から選ばれる1種以上
    の有機基である。)
  2. 【請求項2】(e)成分であるオルガノポリシロキサン
    が、下記式(C)で表される構造単位Cを更に含有して
    なるものであることを特徴とする請求項1に記載の離型
    性オルガノポリシロキサン組成物。 【化2】 (上記式(C)において、R1 およびR4 は、それぞれ
    炭素数が1〜7のアルキル基である。)
  3. 【請求項3】(e)成分として、式(C)におけるR1
    がメチル基であって、R4 がメチル基またはエチル基で
    ある構造単位Cを含むオルガノポリシロキサンを用いる
    ことを特徴とする請求項2に記載の離型性オルガノポリ
    シロキサン組成物。
JP07294795A 1995-03-30 1995-03-30 複製品製造用型製造用の離型性オルガノポリシロキサン組成物 Expired - Lifetime JP3547836B2 (ja)

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