JPWO2007116983A1 - 表面に遮光層を有する空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

熱可塑性樹脂の層又は熱可塑性樹脂中にエラストマー成分が分散してなる熱可塑性エラストマー組成物の層が空気透過防止層として表面に配置され、その熱可塑性樹脂の層又は熱可塑性エラストマー組成物の層の表面に波長280〜400nmの範囲での光透過率が10%未満である遮光層を更に有する、熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマー組成物を用いて空気透過防止層の日光照射による劣化を防止した、空気入りタイヤ。

Description

本発明は、表面に遮光層を有する空気入りタイヤに関し、更に詳しくは空気透過防止層として空気入りタイヤに配した熱可塑性樹脂の層又は熱可塑性樹脂中にエラストマー成分を分散させてなる熱可塑性エラストマー組成物の層の日光による劣化の問題を改良した空気入りタイヤに関する。
タイヤ内面に熱可塑性樹脂の層又は熱可塑性樹脂中にエラストマー成分を分散させてなる熱可塑性エラストマー組成物の層を空気透過防止層(インナーライナー)として配し、タイヤの軽量化をはかることが提案されている(例えば特開平8−216610号公報参照)。しかし、このようにして加硫成型された熱可塑性樹脂の層又は熱可塑性エラストマー組成物の層が表面に配置された空気入りタイヤを屋外に置いた場合、熱可塑性樹脂の層又は熱可塑性エラストマー組成物の層に直射日光が当たり、熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマー組成物が劣化してしまうという問題がある。
従って、本発明の目的は熱可塑性樹脂層又は熱可塑性樹脂中にエラストマー成分を分散させてなる熱可塑性エラストマーの層を空気透過防止層として用いる空気入りタイヤの空気透過防止層が日光の照射によって劣化するのを防止することにある。
本発明に従えば、熱可塑性樹脂の層又は熱可塑性樹脂中にエラストマー成分が分散してなる熱可塑性エラストマー組成物の層が空気透過防止層として表面に配置され、その熱可塑性樹脂の層又は熱可塑性エラストマー組成物の層の表面に波長280〜400nmの範囲での光透過率が10%未満である遮光層を更に有する空気入りタイヤが提供される。
本発明によれば、例えば加硫成型時にタイヤ加硫成型用ブラダーの表面に接するグリーンタイヤの表面に適用する離型剤中に遮光性物質としてカーボンブラックを配合することによって、熱可塑性樹脂又は熱可塑性樹脂中にエラストマー成分を分散させてなる熱可塑性エラストマー組成物を含む空気透過防止層の表面(タイヤ表面)に遮光層を形成し、タイヤ表面の耐候性を高めることにより、日光の照射による劣化を防止した空気入りタイヤを提供することができる。
本発明者らは、前述の課題、即ち熱可塑性樹脂の層又は熱可塑性樹脂中にエラストマー成分が分散してなる熱可塑性エラストマー組成物の層が空気透過防止層として製品表面に配置される空気入りタイヤを屋外に置いた場合に、太陽光、特にその紫外線によりタイヤ表面が劣化してしまうという問題、を解決すべく研究を進めた結果、熱可塑性樹脂の層又は熱可塑性樹脂中にエラストマー成分を分散させてなる熱可塑性エラストマー組成物の層自体に、光老化防止剤などを配合することなく、光劣化を抑制するため、成型品表面に遮光層を設けることによって、耐候性の良好な空気入りタイヤを得ることに成功した。
このように、本発明によれば、熱可塑性樹脂又は熱可塑性樹脂中にエラストマー成分が分散してなる熱可塑性エラストマー組成物の光劣化を抑制するために、空気透過防止層の表面に遮光層を配置することを見出した。かかる遮光層の適用方法には特に限定はなく、例えば溶媒に溶解又は分散させた状態で空気透過防止層の表面に適用することができる。
しかしながら、本発明の好ましい態様では、空気入りタイヤを加硫成形するときに、グリーンタイヤ内面とタイヤ加硫成型用ブラダーとの離型性を良好にするため、グリーンタイヤ内面(ブラダーとの接触面)には予め例えばシリコーンを主剤とする離型剤を塗布するのが一般的である。しかし、かかる一般的なタイヤ用離型剤は黒色度が低く遮光性に乏しいため、熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマー組成物の層を表面に配置して、タイヤに使用した場合には、従来の離型剤の薄膜は耐候性向上に寄与することはない。
然るに本発明によれば、かかる離型剤に例えばカーボンブラックなどの遮光性物質(遮光剤)を配合し、加硫成型時には離型剤として作用させ、加硫後は空気透過防止層を被う遮光層として作用させることによって前記課題を解決することができる。
本発明に係る空気入りタイヤの遮光層は光の透過率が波長280〜400nmの範囲で10%未満であることが好ましく、1%未満であることが更に好ましい。なお、この測定は一般的な分光光度計を用い、280〜400nmの範囲で10nm毎の平均値を算出して行う。この波長域は紫外線の範囲であり、紫外線は光劣化の主要因であるためである。
本発明において使用する遮光性物質としては、特に制限はないが、例えばカーボンブラック、アニリンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛、金属粉末(鱗片状アルミ)などを挙げることができ、中でもカーボンブラックは、各種遮光性物質の中でも高い遮光効果を有するため、カーボンブラックの使用が好ましい。遮光性物質、特にカーボンブラックの配合量は遮光層中、好ましくは離型剤の固形分に対する割合が1.1〜50重量%、より好ましくは3〜15重量%、更に好ましくは5〜10重量%である。この配合量が少ないと所望の遮光効果が得られないおそれがあり、逆に多過ぎると離型性が悪化するので好ましくない。カーボンブラックを使用する場合には、カーボンブラック粒子の窒素を使用したBET法による比表面積が30〜400m/g、好ましくは100〜400m/gで、かつ1次粒子の平均粒子径が10〜80nm、好ましくは10〜30nmの未造粒のものが良い。一次粒子径が大き過ぎると分散性が悪く、また遮光性も低くなるおそれがあるので好ましくない。一方、比表面積が小さ過ぎると増粘効果が低下するおそれがあるので好ましくなく、逆に大き過ぎると増粘し過ぎるおそれがあるので好ましくない。
本発明の好ましい態様で遮光層として用いる離型剤としては、従来通り、シリコーンオイルの水中油滴型エマルジョン(シリコーンエマルジョン)に、マイカ、タルクなどのような滑性の大きい無機粉体と界面活性剤、そして更に本発明に従った遮光性物質を配合し、遮光性を増加させて使用することができる。このようにして、本発明の好ましい態様に係る空気入りタイヤは、シリコーンエマルジョン及び無機粉体を主剤とし、更に遮光性物質を配合した離型剤が遮光層としてタイヤ内壁面(空気透過防止層表面)に塗布されていることを特徴とするものである。
本発明に使用する離型剤は、粘度100〜100万cst(25℃)、好ましくは10万〜100万cst(25℃)のシリコーンオイルを乳化剤で乳化した水中油滴型エマルジョン及び無機粉体(例えばタルク、マイカ)、界面活性剤(例えば陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤)、及び水等からなる水系離型剤に対して、遮光性物質が配合されたものである。
また、本発明に従った離型剤には、前記したシリコーンオイルエマルジョン、無機粉体、各種界面活性剤、水、カーボンブラックのほか、本発明の効果を損なわない範囲で各種添加剤を加えることができる。そのような添加剤としては、例えば防腐剤(例えば亜硝酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム)や、バインダー(例えば、カゼイン、レシチン、アルブミン、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、粉末ポリオレフィン系樹脂)などを挙げることができる。
本発明において空気透過防止層を構成するのに使用する典型的な熱可塑性樹脂としては、ポリアミド系樹脂(例えばナイロン6(N6)、ナイロン66(N66)、ナイロン46(N46)、ナイロン11(N11)、ナイロン12(N12)、ナイロン610(N610)、ナイロン612(N612)、ナイロン6/66共重合体(N6/66)、ナイロン6/66/610共重合体(N6/66/610)、ナイロンMXD6(MXD6)、ナイロン6T、ナイロン6/6T共重合体、ナイロン66/PP共重合体、ナイロン66/PPS共重合体及びそれらのN−アルコキシアルキル化物)、ポリエステル系樹脂(例えばポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンイソフタレート(PE10)、PET/PEI共重合体、ポリアリレート(PAR)、ポリブチレンナフタレート(PBN)、液晶ポリエステル、ポリオキシアルキレンジイミド酸/ポリブチレートテレフタレート共重合体などの芳香族ポリエステル)、ポリニトリル系樹脂(例えばポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメチクリロニトリル、アクリロニトリル/スチレン共重合体(AS)、メタクリロニトリル/スチレン共重合体、メタクリロニトリル/スチレン/ブタジエン共重合体)、ポリメタクリレート系樹脂(例えばポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリメタクリル酸エチル)、ポリ酢酸ビニル系樹脂(例えば酢酸ビニル(PVA)、エチレン/酢酸ビニル共重合体(EVA))、ポリビニルアルコール系樹脂(例えばポリビニルアルコール(PVOH)、ビニルアルコール/エチレン共重合体(EVOH))、ポリ塩化ビニル系樹脂(例えばポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリ塩化ビニル(PVC)、塩化ビニル/塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニリデン/メチルアクリレート共重合体、塩化ビニリデン/アクリロニトリル共重合体)、セルロース系樹脂(例えば酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース)、フッ素系樹脂(例えばポリフッ素化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリクロルフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフロロエチレン/エチレン共重合体)、イミド系樹脂(例えば芳香族ポリイミド(PI))などを挙げることができ、これらは単独又は任意のブレンドとして使用することができる。
一方、本発明において空気透過防止層を構成する他の材料である熱可塑性エラストマー組成物は、前述のような熱可塑性樹脂中にエラストマー成分を分散させたものであり、前記熱可塑性樹脂とエラストマー成分とをそれぞれ1種又はそれ以上組合せたものなどをあげることができる。そのようなエラストマー成分としては、特に限定されるものではないが、ジエン系ゴム及びその水添物(例えばNR,IR、エポキシ化天然ゴム、SBR,BR(高シスBR及び低シスBR)、NBR、水素化NBR、水素化SBR)、オレフィン系ゴム(例えばエチレンプロピレンゴム(EPDM,EPM)、マレイン酸変性エチレンプロピレンゴム(M−EPM)、IIR、イソブチレンと芳香族ビニル又はジエン系モノマー共重合体、アクリルゴム(ACM)、含ハロゲンゴム(例えばBr−IIR,Cl−IIR、イソブチレンパラメチルスチレン共重合体の臭素化物(Br−IPMS)、CR、ヒドリンゴム(CHR・CHC);クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、塩素化ポリエチレン(CM)、マレイン酸変性塩素化ポリエチレン(M−CM))、シリコンゴム(例えばメチルビニルシリコンゴム、ジメチルシリコンゴム、メチルフェニルビニルシリコンゴム)、含イオウゴム(例えばポリスルフィドゴム)、フッ素ゴム(例えばビニリデンフルオライド系ゴム、含フッ素ビニルエーテル系ゴム、テトラフルオロエチレン−プロピレン系ゴム、含フッ素シリコン系ゴム、含フッ素ホスファゼン系ゴム)、熱可塑性エラストマー(例えばスチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ポリアミド系エラストマー)などを挙げることができ、これらは単独又は任意のブレンドとして使用することができる。
前記熱可塑性樹脂や熱可塑性エラストマー組成物は前記必須成分に加えて、本発明のタイヤ用ポリマー組成物の必要特性を損なわない範囲で、相溶化剤、老化防止剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、加硫遅延剤、可塑剤、充填剤、着色剤、加工助剤、などの他の添加剤を適宜配合することができる。
前記空気透過防止層は熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマー組成物のみの熱可塑性フィルムとすることもできるが、熱可塑性フィルムと、ゴムに対して粘着性を有する接着層との積層体を用いるのが作業上好ましい。このような接着層としては例えばゴム分(例えば天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、イソブチレン−イソプレンゴム、ブタジエンゴム、ポリイソブチレン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、これらのエポキシ変性品及びマレイン酸変性品)対しゴム配合補強剤(例えばカーボンブラック、炭酸カルシウム)、接着性樹脂(例えばRF樹脂)、粘着付与剤(例えばテルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、変性テルペン樹脂、水添テルペン樹脂、ロジンエステル、脂環族飽和炭化水素樹脂)などを配合し、更にこれに加硫剤、加硫促進剤、オイル、老化防止剤、可塑剤などを適宜配合した組成物又はフェノール樹脂系(ケムロック220)、塩化ゴム系(ケムロック205)及びイソシアネート系(ケムロック402)の接着剤などを挙げることができる。
以下、実施例によって本発明を更に説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでないことはいうまでもない。
標準例1、実施例1並びに比較例1及び2
遮光性の乏しい従来の標準例1、本発明の実施例1並びに遮光性のない比較例1及び2について、以下に示す配合の離型剤(表I参照)を用いて試験した。
Figure 2007116983
表I脚注
*1:東レ・ダウ・コーニングシリコーン製シリコーンエマルジョン SH490
*2:三信鉱工製マイカ微粉末 FSマルアイ
*3:富士タルク工業製タルク微粉末 SP50A
*4:東レ・ダウ・コーニングシリコーン製界面活性剤 BY−22−721
*5:三菱カーボン製カーボンブラック MA−600
離型剤の作製
標準例1の離型剤
表Iの標準例1の配合に従い、シリコーンエマルジョン、水、界面活性剤を攪拌して分散液とした後、これにマイカ微粉末、タルク微粉末を徐々に加えて離型剤を得た。
実施例1の離型剤
表Iの実施例1の配合に従い、シリコーンエマルジョン、水、界面活性剤を攪拌して分散液とした後、これにマイカ微粉末、タルク微粉末、更にカーボンブラックを除々に加えて離型剤を得た。
比較例1及び2の離型剤
表Iの比較例1及び2の配合に従い、シリコーンエマルジョン、水を攪拌して分散液とし、離型剤を得た。
評価タイヤの作製
熱可塑性エラストマー組成物の作製
表IIに示す配合割合(重量部)で、樹脂、ゴム材料及び動的架橋に必要な架橋系配合剤を2軸混練押出機にて温度230℃で混合し、連続相を成す熱可塑性樹脂中にゴムが微細に分散した状態の熱可塑性エラストマー組成物を得、2軸混練押出機の吐出口よりストランド状に押出し、得られたストランドをカッターでペレット状にし、本発明の熱可塑性エラストマー組成物のペレットを作製した。ここで、標準例1、実施例1及び比較例1には表IIの組成物1を用い、比較例2には光老化防止剤などを配合した組成物2を使用した。
Figure 2007116983
粘接着剤組成物の作製
前記熱可塑性エラストマー組成物をタイヤ内面に貼り付けるため、表IIIに示す配合割合(重量部)で、2軸混練押出機を使用し、熱架橋性ポリマーとタッキファイヤーを十分混練せしめ、吐出口よりストランド状に押出し、得られたストランドを水冷後、カッターでペレット状となし、粘接着剤組成物のペレットを作製した。
Figure 2007116983
インフレーション成形
前記の熱可塑性エラストマー組成物と粘接着剤組成物のペレットを使用し、一般的な2層インフレーション成形装置を使用し温度230℃で積層フィルムのインフレーション成形を行ない、熱可塑性エラストマー組成物と粘接着剤組成物の積層フィルムを得た。熱可塑性エラストマー組成物厚みは200μmであり、粘接着剤組成物成厚みは50μmであった。
タイヤ作製
前記の複層フィルムを熱可塑性エラストマー組成物がドラム側、粘接着剤がタイヤ部材側になるようにタイヤ成型ドラムに巻き付け、その上にタイヤ部材を積層し、インフレートさせてグリーンタイヤを成型後、タイヤ内面のインナーライナーに離型剤をスプレーガンにて塗布し、乾燥してから加硫し(条件:180℃×10分)、タイヤサイズ165SR13のタイヤを作製した。
遮光性評価
無色透明な石英板に対し、前記のタイヤ試作に使用した塗布条件で、標準例1、実施例1及び比較例1、比較例2の離型剤を塗布し、一般的な分光光度計(島津製作所製UV−1600)を用いて280〜400nmの範囲で10nm毎に吸光度を測定した。離型剤を塗布しない場合の吸光度も測定し、離型剤を塗布しない場合を透過率100%として離型剤を塗布した場合の石英板の光透過率を算出した。この各波長の透過率を平均し、280〜400nmの光透過率とした。光透過率測定の結果を表IVに示した。
耐候性評価
前記標準例1、実施例1及び比較例1、比較例2の離型剤を使用して、前記方法により作成したタイヤを地面に横置きにして3ヶ月屋外に放置した後、以下の耐久試験により、耐候性の評価を行った。
タイヤ耐久試験法
165SR13 スチールラジアルタイヤ(リム 13×41/2−J)を用い、空気圧140kPaで荷重5.5kNを与え実路上を10000km走行する。走行後に、タイヤをリムから外し、タイヤ内面のインナーライナー層を目視観測し、インナーライナー層に亀裂、クラック、目視できる皺、インナーライナー層の剥離・浮き上がりがあるものを不合格(不良)、ないものを合格(良好)と判定する。結果を表IVに示す。耐久試験の結果、遮光性の乏しい標準例1と比較例1はライナー層に亀裂、クラックが観察されたが、実施例1では欠陥は観察されなかった。また、比較例2において、光老化防止剤(紫外線吸収剤及び光安定剤)を熱可塑性エラストマーに配合しても、遮光性の乏しい離型剤を使用した場合は、耐光性の向上は見られなかった。
Figure 2007116983
以上の通り、本発明に従えば、空気透過防止層の表面に、例えばタイヤの加硫成型時に使用する離型剤中に遮光性物質を配合して遮光層を形成することにより、日光に照射された場合の劣化を防止することができる。

Claims (7)

  1. 熱可塑性樹脂の層又は熱可塑性樹脂中にエラストマー成分が分散してなる熱可塑性エラストマー組成物の層が空気透過防止層として表面に配置され、その熱可塑性樹脂の層又は熱可塑性エラストマー組成物の層の表面に波長280〜400nmの範囲での光透過率が10%未満である遮光層を更に有する空気入りタイヤ。
  2. 前記遮光層が遮光性物質を含む請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記遮光性物質がカーボンブラックである請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 遮光層中のカーボンブラックの配合量が遮光層中の固形分に対して1.1〜50重量%である請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記カーボンブラックのBET窒素法による比表面積が30〜400m/gで、かつ1次粒子の平均粒子径が10〜80nmである請求項1〜4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記熱可塑性樹脂がポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリニトリル系樹脂、ポリメタクリレート系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、セルロース系樹脂、フッ素系樹脂及びイミド系樹脂の群から選ばれた少なくとも一種である請求項1〜5のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記エラストマー成分がジエン系ゴム、オレフィン系ゴム、含イオウゴム、フッ素ゴム及び熱可塑性エラストマーの群から選ばれた少なくとも一種である請求項1〜6のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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