JP4720340B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、接着性、転がり抵抗や耐久性を悪化させることなく、タイヤの軽量化を図ることができる空気入りタイヤに関する。
地球の温暖化防止の観点から、自動車の部品であるタイヤに対しては、その軽量化や転がり抵抗の低減の要請がある。かかる要請に基づき、タイヤの軽量化を図るべく、例えば、特許文献1には、カーカス層にイソモノオレフィンとp−アルキルスチレンとからなる共重合体をハロゲン化してなる変性共重合体、具体的にはエクソン社製のブロモブチルゴム、EXXPROなどを配合して耐空気透過性を向上させ、代わりにブチルゴムからなるインナーライナーやタイゴムを除去することが提案されている。しかしながら、本発明者らはかかるチューブレス空気入りタイヤに、軽量化の改善効果はあるものの、発熱性の比較的高いブチルゴムをカーカスコートに多量配合するため、接着性が不十分になると共に、空気入りタイヤの転がり抵抗が大きくなり、また、耐久性についても従来のタイヤに比べて劣るなどの問題があることを認めた。
特開平8−157648号公報
従って、本発明の目的は、接着性、転がり抵抗や耐久性に実質的に悪影響を及ぼすことなく、タイヤの軽量化を図ることにある。
本発明に従えば、ゴム成分100重量部中にブチルゴム10重量部以上を配合したゴム組成物をカーカス層に使用すると共に、タイゴムを使用することなく、熱可塑性樹脂又は熱可塑性樹脂とエラストマーとのブレンドを含む熱可塑性エラストマー組成物を空気透過防止層として使用した空気入りタイヤが提供される。
本発明に従って、カーカス用ゴム組成物のゴム成分中にゴム100重量部当りブチルゴムを10重量部以上(即ち10phr以上)配合することによって、転がり抵抗の悪化や耐久性の低下を実質的に生ずることなく、軽量なタイヤを得ることができる。
本発明によれば、ブチルゴムを、ゴム100重量部当り10重量部(10phr)以上配合したゴム組成物を、空気入りタイヤのカーカスコートゴムに用いると共に、空気透過防止層として熱可塑性樹脂又は熱可塑性樹脂とエラストマーとのブレンドを含む熱可塑性エラストマー組成物を少なくとも1層使用することによって前記目的を達成することができる。
本発明に従った空気入りタイヤのカーカス層の厚さは0.8〜2.3mmであるのが好ましく、更に好ましくは1.0〜2.0mmである。この厚さが薄すぎるとタイヤを製造する際に、コードがコートゴムから浮き出るおそれがあり、逆に厚過ぎると、当然のことながら、軽量化の効果が少なくなる。
本発明に従ったカーカス層に使用するゴム組成物に配合するブチルゴムとしては、いわゆるブチルゴムを用いることができ、ブロモ化ブチルゴム(BIIR)やクロロ化ブチルゴム(CIIR)など(好ましくは接着性の観点からBIMS)を用いることができ、具体的にはエクソン社より市販されているBIMS(商品名:EXXPRO)を用いることができる。
本発明に従ったカーカス用ゴム組成物に配合するブチルゴムはゴム組成物中のゴム100重量部に対し、10重量部以上(10phr以上)、好ましくは10〜65phr、更に好ましくは10〜30phr使用する。接着性の観点からはブチルゴムは65phr以下にあるのが好ましく、転がり抵抗の改善効果の観点から30phr以下が好ましい。一方、ブチルゴムの配合量が10phr未満では耐空気漏れの改善効果が小さいので好ましくない。
本発明に係る空気入りタイヤの空気透過防止層は0.05〜0.7mmの厚さであるのが好ましく、更に好ましくは0.05〜0.3mmである。この厚さが0.05mm未満では、耐空気透過性が不足するおそれがあるので好ましくなく、更に0.7mmを越えると、軽量化の効果が不足するおそれがあるので好ましくない。
本発明に係る空気入りタイヤは、従来ブチルゴム層とカーカス層との接着力を確保する目的で使用されているタイゴムは使用する必要がない。なお、本発明の空気透過防止層には、カーカス層側にカーカス層との接着機能を持つ接着層(例えば通常のゴム系、フェノール樹脂系、アクリル共重合体型、イソシアネート系ポリマーと架橋剤を溶剤に溶かしたものや、スチレンブタジエンスチレン共重合体(SBS)、エチレンエチルアクリレート(EEA)、スチレンエチレンブロック共重合体(SEBS)等の接着用樹脂を空気透過防止層と共押出し又はラミネートしたもの等)を設けてもよい。
本発明に係る空気透過防止層に用いる熱可塑性樹脂又は熱可塑性樹脂とエラストマーとのブレンドは、例えば特開平10−16082号公報などに記載のものを用いることができる。具体的には、空気透過係数が50×10-12[cm3・cm/cm2・sec・cmHg]以下、好ましくは25×10-12[cm3・cm/cm2・sec・cmHg]以下である。空気透過係数が50×10-12[cm3・cm/cm2・sec・cmHg]を越えると、タイヤ空気圧を保持するために空気透過防止層が前記カーカス層の厚さを厚くしなければならず、タイヤの軽量化の目的に反することになる。
前記熱可塑性樹脂としては例えば、ポリアミド系樹脂(例えば、ナイロン6(N6)、ナイロン66(N66)、ナイロン46(N46)、ナイロン11(N11)、ナイロン12(N12)、ナイロン610(N610)、ナイロン612(N612)、ナイロン6/66共重合体(N6/66)、ナイロン6/66/610共重合体(N6/66/610)、ナイロンMXD6(MXD6)、ナイロン6T、ナイロン6/6T共重合体、ナイロン66/PP共重合体、ナイロン66/PPS共重合体)及びそれらのN−アルコキシアルキル化物、例えば6−ナイロンのメトキシメチル化物、6−610−ナイロンのメトキシメチル化物、612−ナイロンのメトキシメチル化物、ポリエステル系樹脂(例えばポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンイソフタレート(PE10)、PET/PEI共重合体、ポリアリレート(PAR)、ポリブチレンナフタレート(PBN)、液晶ポリエステル、ポリオキシアルキレンジイミド酸/ポリブチレートテレフタレート共重合体などの芳香族ポリエステル)、ポリニトリル系樹脂(例えばポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメチクリロニトリル、アクリロニトリル/スチレン共重合体(AS)、メタクリロニトリル/スチレン共重合体、メタクリロニトリル/スチレン/ブタジエン共重合体)、ポリメタクリレート系樹脂(例えばポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリメタクリル酸エチル)、ポリビニル系樹脂(例えば酢酸ビニル、ポリビニルアルコール(PVA)、ビニルアルコール/エチレン共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PDVC)、ポリ塩化ビニル(PVC)、塩化ビニル/塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニリデン/メチルアクリレート共重合体、塩化ビニリデン/アクリロニトリル共重合体)、セルロース系樹脂(例えば酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース)、フッ素系樹脂(例えばポリフッ素化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリクロルフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフロロエチレン/エチレン共重合体)、イミド系樹脂(例えば、芳香族ポリイミド(PI))などを挙げることができ、これらは2種以上用いてもよい。また、本発明に用いられる熱可塑性樹脂樹脂フィルムとしては、上記の熱可塑性にエラストマーをブレンドしたフィルムでもよい。
前記熱可塑性樹脂とブレンドすることができるエラストマー成分としては熱可塑性樹脂成分とブレンドした状態で組成物をなし、結果として上記空気透過係数及びヤング率を有するものであれば、その種類及び量は特に限定されない。この熱可塑性樹脂とブレンドするエラストマーとしては、例えばジエン系ゴム及びその水添物(例えばNR、IR、エポキシ化天然ゴム、SBR、BR(高ジスBR及び低ジスBR)、NBR、水素化NBR、水素化SBR)、オレフィン系ゴム(例えばエチレンプロピレンゴム(EPDM、EPM)、マレイン酸変性エチレンプロピレンゴム(M−EPM)、IIR、イソブチレンと芳香族ビニル又はジエン系モノマー共重合体)、アクリルゴム(ACM),アイオノマー、含ハロゲンゴム(例えば、Br−IIR、CI−IIR、イソブチレンパラメチルスチレン共重合体の臭素化物(Br−IPMS)、CR、ヒドリンゴム(CHR・CHC)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、塩素化ポリエチレン(CM)、マレイン酸変性塩素化ポリエチレン(M−CM)、シリコンゴム(例えばメチルビニルシリコンゴム、ジメチルシリコンゴム、メチルフェニルビニルシリコンゴム)、含イオウゴム(例えばポリスルフィドゴム)、フッ素ゴム(例えばビニリデンフルオライド系ゴム、含フッ素ビニルエーテル系ゴム、テトラフルオロエチレン−プロピレン系ゴム、含フッ素シリコン系ゴム、含フッ素ホスファゼン系ゴム)、熱可塑性エラストマー(例えばスチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、エステル系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ポリアミド系エラストマー)などを挙げることができ、これらは2種以上用いてもよい。
前記した特定の熱可塑性樹脂とエラストマー成分との相溶性が異なる場合は、第3成分として適当な相溶化剤を添加するのが好ましい。系に相溶化剤を混合することにより、熱可塑性樹脂とエラストマー成分との界面張力が低下し、その結果、分散層を形成しているゴムの粒子が微細になることから両成分の特性はより有効に発現されることになる。そのような相溶化剤としては一般的に熱可塑性樹脂及びエラストマー成分の両方又は片方の構造を有する共重合体、或いは熱可塑性樹脂又はエラストマー成分と反応可能なエポキシ基、カルボニル基、ハロゲン基、アミノ基、オキサゾリン基、水酸基等を有した共重合の構造をとるものとすることができる。これらは混合される熱可塑性樹脂とエラストマー成分の種類によって選定すれば良いが、通常使用されるものにはスチレン/エチレン・ブチレンブロック共重合体(SEBS)及びそのマレイン酸変性物、EPDM:EPDM/スチレン又EPDM/アクリロニトリルグラフト共重合体及びそのマレイン酸変性物、スチレン/マレイン酸共重合体、反応性フェノキシン等を挙げることができる。かかる相溶化剤の配合量には特に限定はないが、好ましくはポリマー成分(熱可塑性樹脂とエラストマー成分の緩和)100重量部に対して、0.5〜10重量部である。
熱可塑性樹脂とエラストマーとをブレンドする場合の特定の熱可塑性樹脂(A)とエラストマー成分(B)との組成比は、特に限定はなく、フィルムの厚さ、耐空気透過性、柔軟性のバランスで適宜決めればよいが、好ましい範囲は重量比(A)/(B)で10/90〜90/10、更に好ましくは15/85〜90/10である。
本発明に係わるポリマー組成物(樹脂フィルム30)は、上記必須ポリマー成分に加えて、本発明のタイヤ用ポリマー組成物の必要特性を損なわない範囲で前記した相溶化剤ポリマーなどの他のポリマーを混合することができる。他ポリマーを混合する目的は、熱可塑性樹脂とエラストマー成分との相溶性を改良するため、材料のフィルム成型加工性を良くするため、耐熱性向上のため、コストダウンのため等であり、これに用いられる材料としては、例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ABS、SBS、ポリカーボネート(PC)等が挙げられる。また、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン共重合体、そのマレイン酸変性体、又はそのグリシジル基導入体なども挙げることができる。本発明に係わるポリマー組成物には、更に一般的にポリマー配合物に配合される充填剤、カーボンブラック、石英粉体、炭酸カルシウム、アルミナ、酸化チタンなどを上記空気透過係数及びヤング率の要件を損なわない限り任意に配合することもできる。
また、前記エラストマー成分は熱可塑性樹脂との混合の際、動的に加硫することもできる。動的に加硫する場合の加硫剤、加硫助剤、加硫条件(温度、時間)等は、添加するエラストマー成分の組成に応じて適宜決定すればよく、特に限定されるものではない。加硫剤としては、一般的なゴム加硫剤(架橋剤)を用いることができる。具体的には、イオン系加硫剤としては粉末イオウ、沈降イオウ、高分散性イオウ、表面処理イオウ、不溶性イオウ、ジモルフォリンジサルファイド、アルキルフェノールジサルファイド等を例示でき、例えば0.5〜4phr〔ゴム成分(ポリマー)100重量部あたりの重量部〕程度用いることができる。
また、有機過酸化物系の加硫剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、2,4−ビクロロベンゾイルパーオキサイド、2,Te−ジエチルジチオカーバメート、Cu−ジメチルジチオカーバメート、Fe−ジメチルジチオカーバメート、ピペコリンピペコリルジチオカーバメート等、チオウレア系加硫促進剤としては、エチレンチオウレア、ジエチルチオウレア等を挙げることができる。
また、加硫促進助剤としては、一般的なゴム用助剤を併せて用いることができ、例えば、亜鉛華(5phr程度)、ステアリン酸やオレイン酸及びこれらのZn塩(2〜4phr程度)等が使用できる。熱可塑性エラストマー組成物の製造方法は、予め熱可塑性樹脂成分とエラストマー成分(ゴムの場合は未加硫物)とを2軸混練押出機等で溶融混練し、連続相(マトリックス相)を形成する熱可塑性樹脂中にエラストマー成分を分散相(ドメイン)として分散させることによる。エラストマー成分を加硫する場合には、混練下で加硫剤を添加し、エラストマー成分を動的に加硫させてもよい。また、熱可塑性樹脂又はエラストマー成分への各種配合剤(加硫剤を除く)は、上記混練中に添加してもよいが、混練の前に予め混合しておくことが好ましい。熱可塑性樹脂とエラストマー成分の混練に使用する混練機としては、特に限定はなく、スクリュー押出機、ニーダ、バンバリミキサー、2軸混練押出機等が使用できる。なかでも熱可塑性樹脂とエラストマー成分の混練及びエラストマー成分の動的加硫には、2軸混練押出機を使用するのが好ましい。更に、2種類以上の混練機を使用し、順次混練してもよい。溶融混練の条件としては、温度は熱可塑性樹脂が溶融する温度以上であればよい。また、混練時の剪断速度は1000〜7500sec-1であるのが好ましい。混練全体の時間は30秒から10分、また加硫剤を添加した場合には、添加後の加硫時間は15秒から5分であるのが好ましい。上記方法で作製されたポリマー組成物は、次に押出し成形又はカレンダー成形によってシート状のフィルムに形成される。フィルム化の方法は、通常の熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマーをフィルム化する方法にすればよい。
このようにして得られるフィルムは、熱可塑性樹脂(A)のマトリクス中にエラストマー成分(B)が分散相(ドメイン)として分散した構造をとる。かかる状態の分散構造をとることにより、熱可塑の加工が可能となり、かつベルト補強層としてのフィルムに十分な柔軟性と連続相としての樹脂層の効果により十分な剛性を併せ付与することができると共に、エラストマー成分の多少によらず、成形に際し、熱可塑性樹脂と同等の成形加工性を得ることができるため、通常の樹脂用成形機、即ち押出し成形、又はカレンダー成形によって、フィルム化することが可能となる。
これらのフィルムと相対するゴム層との接着は通常のゴム系、フェノール樹脂系、アクリル共重合体系、イソシアネート系等のポリマーと架橋剤を溶剤に溶かした接着剤をフィルムに塗布し、加硫成形時の熱と圧力により接着させる方法、又はスチレンブタジエンスチレン共重合体(SBS)、エチレンエチルアクリレート(EEA)、スチレンエチレンブチレンブロック共重合体(SEBS)等の接着用樹脂を熱可塑性フィルムと共に共押出又はラミネートして多層フィルムを作製しておき、加硫時にゴム層と接着させる方法がある。溶剤系接着剤としては、例えばフェノール樹脂系(ケムロック220・ロード社)、塩化ゴム系(ケムロック205、ケムロック234B)、イソシアネート系(ケムロック402)等を用いることができる。
本発明に従って空気入りタイヤのカーカス層に使用するブチルゴム以外のゴム成分としては、例えば各種天然ゴム(NR)、各種ポリイソプレンゴム(IR)、各種スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、各種ポリブタジエンゴム(BR)、各種アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)などをあげることができ、これらは単独又は任意のブレンドとして使用することができる。
本発明に係るゴム組成物には、前記した必須成分に加えて、カーボンブラックやシリカなどのその他の補強剤(フィラー)、加硫又は架橋剤、加硫又は架橋促進剤、各種オイル、老化防止剤、可塑剤などのタイヤ用、その他一般ゴム用に一般的に配合されている各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練、加硫して組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの添加剤の配合量は本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
以下、実施例によって本発明を更に説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでないことはいうまでもない。
実施例1〜2及び比較例1〜2
表Iに示すカーカス、タイゴム、接着層及び空気透過防止層の組合せからなる空気入りタイヤ(タイヤサイズ:195/65R15)を常法に従って作製し、以下の試験方法で評価した。
タイヤ特性評価試験法
耐空気漏れ性:195/65R15(リム15×6JJ)を使用して、初期圧力220kPa、無負荷条件にて室温21℃で3ヶ月間放置して測定間隔1日毎に圧力を測定した。測定圧力Pt、初期圧力Poおよび経過日数tとして、
関数:Pt/Po=exp(−αt)
に回帰してα値を求める。得られたαを用い、t=30を下式に代入し、
β=〔1−exp(−αt)〕×100
β値を得る。このβ値を1ヶ月当りの圧力低下率(%/月)を求める。
この圧力低下率を比較例1を基準「○」として、その差が0.1%/月以下では「○」に、その差が0.2%以上低い(漏れ難い)結果であった場合に「◎」とした。
耐久性:各試験タイヤをリムサイズ15×6JJリムに装着した後、空気圧140kPa、室温38℃、荷重6.1kNの条件にて、直径1707mmのドラム上を速度80km/hで最大走行距離1万kmまで走行させ、タイヤが故障するまで走行させた。測定結果は、完走した場合を「○」とし、完走せずに途中で故障が発生し走行不能となった場合には「×」とした。
軽量化:比較例1のタイヤを基準とし、カーカス層、タイゴム層、接着層と空気透過防止層の合計の厚さ(ゲージ)が基準より薄く軽量化されたものを○とした。
転がり抵抗:各試験タイヤをリムサイズ15×6JJのリムに装着した後、空気圧200kPa、室温25℃、荷重4.5kNの条件にて、直径1707mmのドラム上を1時間予備走行させた後、時速80km/hで転がり抵抗を測定した。測定結果は比較例1のタイヤを基準「○」として、2%以上転がり抵抗が高い(悪い)ものを「×」とした。
Figure 0004720340
表Iの組成A
1)樹脂成分
N11(ナイロン11):リルサンBMN O(アトケム製) 16phr
N6/66(ナイロン6/66共重合体):アミランCM6001(東レ製) 24phr
2)ゴム(エラストマー)成分
BIMS:EXXPRO 89−4(エクソンケミカル製) 60phr
3)加硫系成分
亜鉛華:亜鉛華3号(正同化学製) 0.3phr
ステアリン酸亜鉛:(正同化学製) 1.2phr
ステアリン酸:ビーズステアリン酸NY(日本油脂製) 0.6phr
表Iの組成Aの熱可塑性エラストマー組成物の作製
上に示す配合で、所定のエラストマー成分と加硫系をバンバリーミキサーに投入し、約2分間混練し、120℃で放出して加硫系入りエラストマー成分を調整し、ゴム用ペレタイザーでペレット化した。その後、エラストマー成分と樹脂成分を所定の配合にてドライブレンドし、2軸混練機に投入し、動的加硫して熱可塑性エラストマー組成物を作製した。この時の混練条件は、温度230℃、剪断速度1000s-1で行なった。得られた熱可塑性エラストマー組成物は2軸押出機によって混合し、混合後組成物をペレットとして切断した。次に、このペレットからTダイを備えた単軸押出機を用いて厚さ100μmのフィルムを製造した。2軸混練によって作製された熱可塑性エラストマー組成物は、水冷した後、ペレット化して、次に単軸押出機でTダイを通して、厚さ100μmのフィルム化を実施した。
本発明に従えば、カーカス層にブチルゴムを10phr以上配合することにより、タイゴムを使用することなく、接着性、転がり抵抗、耐久性などを低下させることなく、タイヤの軽量化を変成することができるので、地球の温暖化防止に有用である。

Claims (3)

  1. ゴム成分100重量部中にブチルゴム10重量部以上を配合したゴム組成物をカーカス層に使用すると共に、タイゴムを使用することなく、熱可塑性樹脂又は熱可塑性樹脂とエラストマーとのブレンドを含む熱可塑性エラストマー組成物を空気透過防止層として使用したことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記ブチルゴムがハロゲン化ブチルゴムである請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記カーカス層の厚さが0.8〜2.3mmである請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
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