JP5048881B1 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】インナーライナーの屈曲亀裂成長を抑制するとともに、耐久性を高め、さらに耐候性を改善した空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】カーカスプライ6の内側にインナーライナー9を備えた空気入りタイヤ1であって、インナーライナーは、タイヤ内側に配置される第1層と、カーカスプライのゴム層と接するように配置される第2層で構成され、第1層は、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体および、そのスチレンブロック部分が不飽和結合を有する酸塩化物もしくは酸無水物で変性されたSIBS変性共重合体の少なくともいずれかを含む熱可塑性エラストマーと紫外線吸収剤または酸化防止剤の少なくともいずれかとを含む熱可塑性エラストマー組成物であり、第2層は、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体およびスチレン−イソブチレンブロック共重合体の少なくともいずれかを含む熱可塑性エラストマー組成物である。
【選択図】図1

Description

本発明はインナーライナーを備えた空気入りタイヤに関し、特に、タイヤ走行時の繰り返し屈曲変形に伴うインナーライナーの屈曲亀裂成長を抑制するとともに、耐久性を高め、さらに耐候性を改善した空気入りタイヤに関する。
近年、車の低燃費化に対する強い社会的要請から、タイヤの軽量化が図られており、タイヤ部材のなかでも、タイヤの内部に配され、空気入りタイヤ内部から外部への空気の漏れの量(空気内圧低下)を軽減して耐空気透過性を向上させるインナーライナーにおいても、軽量化などが行われるようになってきた。
現在、インナーライナー用ゴム組成物は、たとえばブチルゴム70〜100質量%および天然ゴム30〜0質量%を含むブチルゴムを主体とするゴム配合を使用することで、タイヤの耐空気透過性を改善している。また、ブチルゴムを主体とするゴム配合はブチレン以外に約1質量%のイソプレンを含み、これが硫黄・加硫促進剤・亜鉛華と相まって、ゴム分子間の架橋を可能にしている。上記ブチル系ゴムは、通常では乗用車用タイヤでは0.6〜1.0mm、トラック・バス用タイヤでは1.0〜2.0mm程度の厚みが必要となるが、タイヤの軽量化を図るために、ブチル系ゴムより耐空気透過性に優れ、インナーライナー層の厚みをより薄くできるポリマーが要請されている。
従来、タイヤの軽量化を図るために、前記ゴム組成物にかえて熱可塑性樹脂を含む材料からなるフィルムが提案されている。しかしタイヤ輸送中または販売店の店頭での展示中に屋外にさらされ、太陽光の紫外線による劣化を受け、熱可塑性エラストマーが劣化して亀裂が発生し内観が悪いという印象を与えてしまう。また空気入りタイヤは、使用時にはその内部空間に空気が充填されているため、空気中の酸素がタイヤ構成部材の内部に浸透して経時的に酸化が進行し空気入りタイヤの耐久性に悪影響を及ぼすことになる。特に、インナーライナーに亀裂が発生するとユーザーには内観が悪いという印象を与える。さらに部分的にガスバリア性が悪くなりタイヤ内圧が低下する。
またインナーライナーはタイヤ走行時にショルダー部近傍に大きなせん断歪みが作用する。熱可塑性樹脂を含む材料をインナーライナーとして使用した場合、このせん断歪みによって、インナーライナーとカーカスプライの接着界面で剥離が発生しやすくなり、タイヤの空気漏れが発生するという問題があった。
またインナーライナーの軽量化のため、熱可塑性エラストマー材料を用いる技術も提案されている。しかしブチルゴムのインナーライナーよりも厚みを薄くし、また高い耐空気透過性を示す材料は、インナーライナーに隣接するインスレーションゴムまたはカーカスプライゴムとの加硫接着力がブチルゴムのインナーライナーよりも劣ることが判っている。
インナーライナーの加硫接着力が低いと、インナーライナーとインスレーションゴム、またはカーカスゴムの間に空気が混入し、小さな風船のようなものが現れる、所謂エアーイン現象が生じる。タイヤの内側に小さな斑模様が多数あることで、ユーザーには外観が悪いという印象を与えるほかに、走行中にエアが起点となり剥離が生じてインナーライナーに亀裂が生じタイヤ内圧が低下する。
特許文献1(特開2009−298986号公報)には、ブチル系ゴムとナイロン樹脂のブレンド物に対して、紫外線劣化防止のために酸化チタンを配合している。しかし紫外線劣化以外にも屈曲疲労によりナイロン樹脂のラジカル発生による劣化で耐久性が低下する問題がある。
また特許文献2(WO2007/116983号公報)には、熱可塑性エラストマー層の紫外線劣化防止のために離型剤にカーボンブラックを配合した遮光層を表面層に設けている。しかし離型剤として塗布する工程のバラツキで、タイヤ内面に均一に塗布できないことや、工程での作業者やユーザーの手、その他の原因で擦傷が生じると遮光層としての機能を果たさず紫外線劣化により耐久性が低下する問題がある。
特開2009−298986号公報 WO2007/116983号公報
本発明はインナーライナーを備えた空気入りタイヤにおいて、タイヤ走行時の繰り返し屈曲変形に伴うインナーライナーの屈曲亀裂成長性を抑制するとともに、耐久性を高め、さらに耐候性を改善することである。
本発明は、一対のビード部の間に装架されたカーカスプライのタイヤ内側にインナーライナーを備えた空気入りタイヤであって、前記インナーライナーは、タイヤ内側に配置される第1層と、前記カーカスプライのゴム層と接するように配置される第2層で構成されており、前記第1層は、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体および、そのスチレンブロック部分が不飽和結合を有する酸塩化物もしくは酸無水物で変性されたSIBS変性共重合体の少なくともいずれかを含む熱可塑性エラストマーと紫外線吸収剤および酸化防止剤の少なくともいずれかを含む熱可塑性エラストマー組成物であり、前記第2層は、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体およびスチレン−イソブチレンブロック共重合体の少なくともいずれかを含む熱可塑性エラストマー組成物であることを特徴とする空気入りタイヤに関する。
本発明の空気入りタイヤにおいて、前記第1層は、紫外線吸収剤および酸化防止剤の少なくともいずれかが熱可塑性エラストマー成分の0.5質量%〜40質量%配合されていることが好ましい。また、前記第1層および前記第2層のいずれかの熱可塑性エラストマー組成物は、SIBS変性共重合体が熱可塑性エラストマー成分の5質量%〜100質量%配合されていることが好ましい。
本発明の空気入りタイヤにおいて、前記第1層の熱可塑性エラストマー組成物は、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体とSIBS変性共重合体の混合物であることが好ましい。また、前記第1層および前記第2層のいずれかの熱可塑性エラストマー組成物は、粘着付与剤が配合されていることが好ましい。
スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体を含む熱可塑性エラストマー組成物は、紫外線光の波長290nm以上の波長領域で劣化を受けやすい。そこで紫外線吸収剤を熱可塑性エラストマー組成物に配合することで、最も劣化を受けやすい320nm〜350nm付近の光を吸収し、分子の振動エネルギーまたは熱エネルギーに変換することで、熱可塑性エラストマーを紫外線から保護する機能を有する。ここで紫外線吸収剤には光安定剤も含まれる。
また、熱可塑性エラストマーは、タイヤ走行時の屈曲疲労によってラジカルを発生し、ラジカルが主鎖の連鎖的な劣化を誘発し、熱可塑性エラストマー組成物で作製されたインナーライナーの亀裂、破壊を招来する。そこで酸化防止剤を配合することで屈曲疲労により発生したラジカルを捕捉し、劣化を防ぐ働きをする。ここで酸化防止剤には酸素吸収剤も含まれる。
本発明の空気入りタイヤの右半分の概略断面図である。 インナーライナーとカーカスの接合状態を示す概略断面図である。 インナーライナーとカーカスの接合状態を示す概略断面図である。 インナーライナーとカーカスの接合状態を示す概略断面図である。 インナーライナーとカーカスの接合状態を示す概略断面図である。
<タイヤの構造>
本発明はタイヤ内側にインナーライナーを備えた空気入りタイヤを図に基づいて説明する。図1は、空気入りタイヤの右半分の概略断面図である。図において空気入りタイヤ1は、トレッド部2と、該トレッド部両端からトロイド形状を形成するようにサイドウォール部3とビード部4とを有している。さらに、ビード部4にはビードコア5が埋設される。また、一方のビード部4から他方のビード部に亘って設けられ、両端をビードコア5のまわりに巻き返して係止されるカーカスプライ6と、該カーカスプライ6のクラウン部外側には、少なくとも2枚のプライよりなるベルト層7とが配置されている。
前記ベルト層7は、通常、スチールコードまたはアラミド繊維等のコードよりなるプライの2枚をタイヤ周方向に対して、コードが通常5〜30°の角度になるようにプライ間で相互に交差するように配置される。なおベルト層の両端外側には、トッピングゴム層を設け、ベルト層両端の剥離を軽減することができる。またカーカスプライはポリエステル、ナイロン、またはアラミド等の有機繊維コードがタイヤ周方向にほぼ90°に配列されており、カーカスプライとその折り返し部に囲まれる領域には、ビードコア5の上端からサイドウォール方向に延びるビードエーペックス8が配置される。また前記カーカスプライ6のタイヤ半径方向内側には一方のビード部4から他方のビード部4に亘るインナーライナー9が配置されている。
<インナーライナー>
本発明においてインナーライナーは、タイヤ内側に配置され、且つ熱可塑性エラストマー組成物よりなる第1層と、前記カーカスプライのゴム層と接して配置される熱可塑性エラストマー組成物よりなる第2層で構成されている。ここで熱可塑性エラストマー組成物とは、ポリマー成分として熱可塑性エラストマーまたはゴム成分を含む組成物を意味する。但し、添加剤として配合するゴム成分、例えば、ポリイソブチレンは、本発明においては、熱可塑性エラストマー成分には含めないものとする。
<第1層>
本発明において前記第1層は、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体(以下、「SIBS」ともいう。)および、そのスチレンブロック部分が不飽和結合を有する酸塩化物もしくは酸無水物で変性されたスチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体(以下、「SIBS変性共重合体」ともいう。)の少なくともいずれかを含む熱可塑性エラストマー組成物で形成される。
<スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体(SIBS)>
SIBSは、分子鎖中にイソブチレンブロックを含んでいるため、そのポリマーフィルムは優れた耐空気透過性を有する。したがって、SIBSをインナーライナーに用いた場合には耐空気透過性に優れた空気入りタイヤを得ることができる。さらに、SIBSは、その分子構造において、芳香族単位以外は飽和しているため、酸化劣化が抑制される。
SIBSの分子量は、流動性、成形化工程およびゴム弾性などの観点から、GPC測定による重量平均分子量が50,000〜400,000であることが好ましい。重量平均分子量が50,000未満であると引張強度、引張伸びが低下するおそれがあり、400,000を超えると押出加工性が悪くなるおそれがある。SIBSは耐空気透過性と耐久性をより良好にする観点から、SIBS中のスチレン成分の含有量は10〜30質量%が好ましい。
SIBSにおいては、分子鎖中における各ブロックの重合度は、イソブチレン単位が10,000〜150,000程度、またスチレン単位が5,000〜30,000程度であることが好ましい。SIBSの製造は、一般的なビニル系化合物のリビングカチオン重合法により得ることができる。例えば特開昭62−48704号公報および特開昭64−62308号公報には、イソブチレンと他のビニル化合物とのリビングカチオン重合が開示されている。
<SIBS変性共重合体>
前記第1層は、SIBS変性共重合体を熱可塑性エラストマー成分の10質量%〜100質量%含む組成物である。ここでSIBS変性共重合体は、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体(SIBS)のスチレンブロック部分が不飽和結合を有する酸塩化物もしくは酸無水物で変性されたものであり、分子鎖中に次の式(1)の化学構造を含んでいる。
Figure 0005048881
式中(1)において、nは整数、R1は官能基を有する一価の有機基である。
本発明で変性に用いられる不飽和結合を有する酸塩化物とは、メタクリル酸クロライド、メタクリル酸ブロマイド、メタクリル酸ヨウダイド、アクリル酸クロライド、アクリル酸ブロマイド、アクリル酸ヨウダイド、クロトニル酸クロライドおよびクロトニル酸ブロマイドが例示される。特に、メタクリル酸クロライド、アクリル酸クロライドが好適である。
また酸無水物とは、無水酢酸、無水マレイン酸、無水フタル酸等が例示されるが、特に、無水酢酸が好適である。これらの化合物は、二種類以上を併用することも可能である。係る変性により不飽和基がSIBSに導入されるため、架橋剤を用いた架橋を可能とすることができる。
前述の如く、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体を、不飽和結合を有する酸塩化物及び酸無水物にて変性したSIBS変性共重合体の配合量は、熱可塑性エラストマー成分の10〜100質量%、好ましくは30〜100質量%の範囲である。SIBS変性共重合体の配合量が、熱可塑性エラストマー成分の10質量%未満の場合は、第2層およびカーカスプライゴムとの加硫接着が十分でないことがある。
SIBS変性共重合体における、不飽和結合を有する酸塩化物及び酸無水物の含量は、1%重量以上、好ましくは5重量%以上であり、30重量%以下である。
SIBS変性共重合体を架橋するには、従来の方法を用いることができ、例えば、加熱による熱架橋、架橋剤による架橋を行うことができる。ここで架橋剤としては、有機パーオキサイド、例えば、ジクミルパーオキサイド、ジ‐tert‐ブチルパーオキサイド、2,5‐ジメチル‐2,5‐ジ‐(tert‐ブチルパーオキシ)ヘキサンなどが使用できる。
有機パーオキサイドの配合量は、熱可塑性エラストマー成分100質量部に対して0.1〜3.0質量部の範囲が好ましい。
なお、本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、多官能性ビニルモノマー(例えばジビニルベンゼン)、トリアリルシアヌレート、又は多官能性メタクリレートモノマー(例えばエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、もしくはアリルメタクリレート)を架橋剤として併用することができ、この場合、架橋後における組成物の屈曲亀裂特性の向上が期待できる。
SIBS変性共重合体は、イソブチレンブロック由来により、SIBS変性共重合体からなるフィルムは優れた耐空気透過性を有する。またSIBS変性共重合体は、不飽和基がISBSに導入されているため、熱架橋および架橋剤による架橋が可能となり、引張強度、破断時伸および永久歪などの基本特性とともに、屈曲亀裂特性および耐空気透過性が改善されインナーライナーとしての特性が改善される。
SIBS変性共重合体を含む熱可塑性エラストマー組成物からなるポリマーフィルムをインナーライナーに適用して空気入りタイヤを製造した場合には、耐空気透過性を確保できる。したがってハロゲン化ブチルゴム等の、従来耐空気透過性を付与するために使用されてきた高比重のハロゲン化ゴムを使用する必要がなく、使用する場合にも使用量の低減が可能である。これによってタイヤの軽量化が可能であり、燃費の向上効果が得られる。
SIBS変性共重合体の分子量は特に制限はないが、流動性、成形化工程、ゴム弾性などの観点から、GPC測定による重量平均分子量が50,000〜400,000であることが好ましい。重量平均分子量が50,000未満であると引張強度、引張伸びが低下するおそれがあり、400,000を超えると押出加工性が悪くなるおそれがあるため好ましくない。SIBS変性共重合体は耐空気透過性と耐久性をより良好にする観点から、SIBS中のスチレン成分の含有量は10〜30質量%、好ましくは14〜23質量%であることが好ましい。
該SIBSは、その共重合体において、各ブロックの重合度は、ゴム弾性と取り扱い(重合度が10,000未満では液状になる)の点からイソブチレンでは10,000〜150,000程度、またスチレンでは5,000〜30,000程度であることが好ましい。
<SIBS変性共重合体の製造>
SIBSは、一般的なビニル系化合物のリビングカチオン重合法により得ることができ。例えば、特開昭62−48704号公報および特開昭64−62308号公報には、イソブチレンと他のビニル化合物とのリビングカチオン重合が可能であり、ビニル化合物にイソブチレンと他の化合物を用いることでポリイソブチレン系のブロック共重合体を製造できることが開示されている。
SIBS変性共重合体の製造は、例えば次の方法が採用できる。セパラブルフラスコにスチレン―イソブチレンースチレンブロック共重合体を入れた後、重合容器内を窒素置換する。その後モレキュラーシーブスで乾燥した、有機溶剤(例えば、n−ヘキサン及びブチルクロリド)を加え、さらにメタクリル酸クロライドを加える。最後に、溶液を攪拌しながら三塩化アルミニウムを加えて反応させる。反応開始から一定時間後に反応溶液に所定量の水を加えて攪拌して反応を終了させる。反応溶液を多量の水で数回以上水洗を行い、さらに大量のメタノールとアセトン混合溶媒にゆっくりと滴下して重合体を沈殿させ、得られた重合体を真空乾燥することにより得られる。なおSIBS変性共重合体の製法は、例えば特許第4551005号公報に開示されている。
<SIBS変性共重合体を含む熱可塑性エラストマー組成物>
前記第1層はSIBS変性共重合体を主体とする熱可塑性エラストマー組成物である。即ち、熱可塑性エラストマー成分中にSIBS変性共重合体を90質量%以上含む。ここで熱可塑性エラストマーは、スチレン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマーなどが好適に使用できる。
第1層の熱可塑性エラストマー組成物には、ゴム成分を配合することができる。ゴム成分の配合によって、隣接するカーカスプライとの未加硫状態での粘着性を付与し、加硫によりカーカスプライまたはインスレーションとの加硫接着性を高めることができる。
ゴム成分は天然ゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴムおよびブチルゴムよりなる群から選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。ゴム成分の配合量は、エポリマー成分中、5〜75質量%の範囲が好ましい。
<紫外線吸収剤>
本発明において、エラストマー組成物は紫外線吸収剤が配合されている。紫外線吸収剤は、波長290nm以上の紫外線領域の光を吸収し高分子化合物の分子鎖の劣化を防止する。例えば、ベンゾフェノン系、サリチレート系およびベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤は高分子化合物が最も劣化を受けやすい波長320nm〜350nm付近の紫外線光を吸収する。この波長域の光を振動エネルギーまたは熱エネルギーに変換することで高分子化合物への吸収を防止する機能を有する。特に、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が幅広い紫外線光を吸収できる。ここで、紫外線吸収剤を例示すれば次のとおりである。
[ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤]
TINUVIN P/FL(BASF社製、分子量225、融点128〜132℃、最大吸収波長341nm)(2−(2−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール)
TINUVIN 234(BASF社製、分子量447.6、融点137〜141℃、最大吸収波長343nm)(2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α、α’ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール)
TINUVIN 326/FL(BASF社製、分子量315.8、融点138〜141℃、最大吸収波長353nm)、アデカスタブLA−36((株)ADEKA製)(2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール)
TINUVIN 237(BASF社製、分子量338.4、融点139〜144℃、最大吸収波長359nm)(2,4−ジ−t−ブチル−6−(5−クロロベンゾトリアゾール−2−イル−)フェノール)
TINUVIN 328(BASF社製、分子量351.5、融点80〜88℃、最大吸収波長347nm)(2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール)
TINUVIN 329/FL(BASF社製、分子量323、融点103〜105℃、最大吸収波長343nm)(2−(2−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−tert−オクチルフェノール)。
[液状紫外線吸収剤]
TINUVIN 213(BASF社製、融点−40℃、最大吸収波長344nm)(5−(2−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシ−3−tert−ブチルベンゼンプロパン酸メチル)
TINUVIN 571(BASF社製、分子量393.6、融点−56℃、最大吸収波長343nm)(2−(2−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メチル−6−ドデシルフェノール)。
[トリアジン系紫外線吸収剤]
TINUVIN 1577FF(BASF社製、分子量425、融点148℃、最大吸収波長274nm)(2−[4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル]−5−(ヘキシルオキシ)フェノール)。
[ベンゾフェノン系紫外線吸収剤]
CHIMASSORB 81/FL(BASF社製、分子量326.4、融点48〜49℃)(2−ヒドロキシ−4−(オクチルオキシ)ベンゾフェノン)。
[ベンゾエート系紫外線吸収剤]
TINUVIN 120(BASF社製、分子量438.7、融点192〜197℃、最大吸収波長265nm)(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート)。
[ヒンダードアミン系安定剤]
CHIMASSORB 2020 FDL(BASF社製、分子量2600〜3400、融点130〜136℃)(ジブチルアミン1,3,5−トリアジン・N,N−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミン・N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物)
CHIMASSORB 944 FDL(BASF社製、分子量2000〜3100、融点100〜135℃)(ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}])
TINUVIN 622 LD(BASF社製、分子量3100〜4000、融点55〜70℃)(ブタン二酸1−[2−(4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジノ)エチル])
TINUVIN 144(BASF社製、分子量685、融点146〜150℃)(2−ブチル−2−[3,5−ジ(tert−ブチル)−4−ヒドロキシベンジル]マロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)
TINUVIN 292(BASF社製、分子量509)(セバシン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル))
TINUVIN 770 DF(BASF社製、分子量481、融点81〜85℃)(セバシン酸ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)。
本発明において、熱可塑性エラストマー組成物に酸化チタンを配合することにより、紫外線透過を抑制するため、紫外線照射による劣化を防ぐことができる。また酸化チタンを熱可塑性エラストマー中に配合する場合は、分散不良により耐久性が悪化する虞があるため、混合する際には均一な分散をさせることに注意すべきである。
<酸化防止剤>
本発明において、エラストマー組成物は酸化防止剤が配合されている。酸化防止剤は、ラジカル補足剤として機能し、主に炭素ラジカルを補足することで、高分子の分子鎖の劣化を防止できる。酸化防止剤を以下に例示する。
[ヒンダードフェノール系酸化防止剤]
IRGANOX1010(BASF製)、アデカスタブAO−60((株)ADEKA製)、スミライザーBP−101(住友化学(株)製)(ペンタエリスリチル・テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート])、
IRGANOX1035(BASF製)(2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート])、
IRGANOX1076(BASF製)(オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、
IRGANOX1098(BASF製)(N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド))、
IRGANOX1135(BASF製)(イソオクチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート])、
IRGANOX1330(BASF製)(1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン)、
IRGANOX1726(BASF製)(4,6−ビス(ドデシルチオメチル)−O−クレゾール)、
IRGANOX1425(BASF製)(ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチル)カルシウム(50%)、ポリエチレンワックス(50%))
IRGANOX1520(BASF製)(2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル]−O−クレゾール)、
IRGANOX245(BASF製)(トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート])、
IRGANOX259(BASF製)(1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート])、
IRGANOX3114(BASF製)(トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレイト)、
IRGANOX5057(BASF製)(オクチル化ジフェニルアミン)、
IRGANOX565(BASF製)(2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン)
サイアノックスCY1790(サンケミカル(株)製)(1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸)
アデカスタブAO−40((株)ADEKA製)、スミライサーBBM(住友化学(株)製)(4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール))
アデカスタブAO−50((株)ADEKA製)、スミライザーBP-76(住友化学(株)製)(ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)
アデカスタブAO−80((株)ADEKA製)、スミライザーGA-80(住友化学(株)製)(3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフィエニル)プロピオニルオキシ]エチル]2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]−ウンデカン)。
[リン系酸化防止剤]
リン系酸化防止剤は、過酸化物分解剤として使用され、熱加工成型時の酸化防止機能に優れており、例えば、以下のものがある
IRGAFOS12(BASF製、分子量1462.9)(6,6’,6’’−[ニトリロトリス(エチレンオキシ)]トリス(2,4,8,10−テトラ−tert−ブチルベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン))、
IRGAFOS38(BASF製、分子量514)(亜リン酸エチルビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル))、
IRGAFOS168(BASF製、分子量646)、アデカスタブ2112((株)ADEKA製)、スミライザーP−16(住友化学(株)製)(トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト)
アデカスタブPEP−8((株)ADEKA製)(ジステアリルペンタエリスリトールジフォスファイト)
アデカスタブPEP−36((株)ADEKA製)(サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェイニル)フォスファイト)。
[ヒドロキシルアミン系]
IRGASTAB FS 042(BASF製)(N,N−ジオクタデシルヒドロキシルアミン)。
[ヒンダードフェノール/リン混合系酸化防止剤]
IRGANOX B 225(BASF製)(IRGAFOS168:IRGANOX1010=1:1)
IRGANOX215(BASF製)(IRGAFOS168:IRGANOX1010=2:1)
IRGANOX220(BASF製)(IRGAFOS168:IRGANOX1010=3:1)
IRGANOX921(BASF製)(IRGAFOS168:IRGANOX1076=2:1)。
[酸素吸収剤]
本発明において酸化防止剤は酸素吸収剤を包含する概念である。酸素吸収剤は空気中の酸素捕捉能がある一般的な酸素吸収剤を用いることができ、例えば、鉄粉の酸化反応を利用して空気中の酸素を吸収する鉄粉末酸素吸収剤をあげることができ、通常、表面積が0.5m2/g以上の鉄粉100重量部に対し、0.1〜50重量部のハロゲン化金属、例えば塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウムなどのアルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン化物を組合せて用いる。これは両者の混合物として、また鉄粉表面をハロゲン化金属で被覆したものでもよい。なお、本発明に用いる酸素吸収剤にはさらにゼオライトなどの多孔性粒子に水分を含浸させたものをさらに組合せて前記酸素による鉄の酸化をさらに促進させることができる。特に、炭素ラジカルのラジカルトラップ剤としてヒンダードフェノール系酸化防止剤が好ましい。
本発明において、上記紫外線吸収剤および酸化防止剤について、これらのうち少なくとも1種、もしくは2種以上を組合せて使用できる。特に、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤とヒンダードフェノール系酸化防止剤を組合せて使うことが好ましい。そして、第1層は、上記紫外線吸収剤および酸化防止剤の少なくともいずれかが熱可塑性エラストマー成分の0.5質量%〜40質量%配合されていることが好ましい。この配合割合が0.5質量%未満であれば、上記紫外線吸収剤または上記酸化防止剤の添加により期待される効果が十分に発揮されないことがある。また、この配合割合が40質量%を超えると、第1層の本来の機能の低下を招くことがある。好ましくは、上記紫外線吸収剤および酸化防止剤の少なくともいずれかは、熱可塑性エラストマー成分の2.0質量%〜20質量%配合されていることである。
<第1層の厚さ>
第1層の厚さは、0.05〜0.6mmである。第1層の厚さが0.05mm未満であると、第1層と第2層よりなるポリマー積層体をインナーライナーに適用した生タイヤの加硫時に、第1層がプレス圧力で破れてしまい、得られたタイヤにおいてエアーリーク現象が生じる虞がある。一方、第1層の厚さが0.6mmを超えるとタイヤ重量が増加し、低燃費性能が低下する。第1層の厚さは、さらに0.05〜0.4mmであることが好ましい。第1層は、押出成形、またはカレンダー成形といった熱可塑性樹脂、もしくは熱可塑性エラストマーをフィルム化する通常の方法が採用できる。
<第2層>
前記第2層は、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(以下、「SIS」ともいう。)およびスチレン−イソブチレンブロック共重合体(以下、「SIB」ともいう。)の少なくともいずれかを含む熱可塑性エラストマー組成物である。
また第2層はSIBS変性共重合体、スチレン系熱可塑性エラストマーまたはゴム成分を含むことができる。SIBS変性共重合体は、熱可塑性エラストマー成分全体の5〜80質量%、好ましくは10〜80質量%の範囲である。SIBS変性体共重合体が、5質量%未満の場合は、第1層との加硫接着力が低下する可能性があり、80質量%を超えるとカーカスプライとの接着力が低下する可能性がある。
ここでスチレン系熱可塑性エラストマーは、ハードセグメントとしてスチレンブロックを含む共重合体をいう。例えば、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(以下、「SIS」ともいう。)、スチレン−イソブチレンブロック共重合体(以下、「SIB」ともいう。)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(以下、「SBS」ともいう。)、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体(以下、「SIBS」ともいう。)、スチレン−エチレン・ブテン−スチレンブロック共重合体(以下、「SEBS」ともいう。)、スチレン−エチレン・プロピレン−スチレンブロック共重合体(以下、「SEPS」ともいう。)、スチレン−エチレン・エチレン・プロピレン−スチレンブロック共重合体(以下、「SEEPS」ともいう。)、スチレン−ブタジエン・ブチレン−スチレンブロック共重合体(以下、「SBBS」ともいう。)がある。
また、スチレン系熱可塑性エラストマーは、その分子構造において、エポキシ基を有してもよく、例えば、ダイセル化学工業(株)社製、エポフレンドA1020(重量平均分子量が10万、エポキシ当量が500)のエポキシ変性スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(エポキシ化SBS)が使用できる。
スチレン−イソプレン−スチレン共重合体(SIS)のイソプレンブロックはソフトセグメントであるため、SISからなるポリマーフィルムはゴム成分と加硫接着しやすい。したがって、SISからなるポリマーフィルムをインナーライナーに用いた場合、該インナーライナーは、たとえばカーカスプライのゴム層との接着性に優れているため、耐久性に優れた空気入りタイヤを得ることができる。
前記SISの分子量は特に制限はないが、ゴム弾性および成形性の観点から、GPC測定による重量平均分子量が100,000〜290,000であることが好ましい。重量平均分子量が100,000未満であると引張強度が低下するおそれがあり、290,000を超えると押出加工性が悪くなるため好ましくない。SIS中のスチレン成分の含有量は、粘着性、接着性およびゴム弾性の観点から10〜30質量%が好ましい。
本発明において、SISにおける、各ブロックの重合度は、ゴム弾性と取り扱いの観点からイソプレンでは500〜5,000程度、またスチレンでは50〜1,500程度であることが好ましい。
前記SISは、一般的なビニル系化合物の重合法により得ることができ、例えば、リビングカチオン重合法により得ることができる。SIS層は、SISを押出成形、またはカレンダー成形といった熱可塑性樹脂、もしくは熱可塑性エラストマーをフィルム化する通常の方法によってフィルム化して得ることができる。
スチレン−イソブチレンブロック共重合体(SIB)のイソブチレンブロックはソフトセグメントであるため、SIBからなるポリマーフィルムはゴム成分と加硫接着しやすい。したがって、SIBからなるポリマーフィルムをインナーライナーに用いた場合、該インナーライナーは、たとえばカーカスまたはインスレーションを形成する隣接ゴムとの接着性に優れているため、耐久性に優れた空気入りタイヤを得ることができる。
SIBとしては、直鎖状のものを用いることがゴム弾性および接着性の観点から好ましい。SIBの分子量は特に制限はないが、ゴム弾性および成形性の観点から、GPC測定による重量平均分子量が40,000〜120,000であることが好ましい。重量平均分子量が40,000未満であると引張強度が低下するおそれがあり、120,000を超えると押出加工性が悪くなるおそれがあるため好ましくない。SIB中のスチレン成分の含有量は、粘着性、接着性およびゴム弾性の観点から10〜35質量%であることが好ましい。本発明において、SIBにおける、各ブロックの重合度は、ゴム弾性と取り扱いの観点からイソブチレンでは300〜3,000程度、またスチレンでは10〜1,500程度であることが好ましい。
前記SIBは、一般的なビニル系化合物のリビング重合法により得ることができ、例えば、攪拌機にメチルシクロヘキサン、n−ブチルクロライド、クミルクロライドを加え、−70℃に冷却した後、2時間反応させ、その後に大量のメタノールを添加して反応を停止させ、60℃で真空乾燥してSIBを得ることができる。
SIB層は、SIBを押出成形またはカレンダー成形などのスチレン系熱可塑性エラストマーをフィルム化する通常の方法によって成型できる。第2層の厚さは、0.01mm〜0.3mmが好ましい。ここで第2層の厚さとは、例えば第2層がSIS層、SIBなどの1層のみからなる場合は、その厚さをいう。一方、第2層が例えば、SIS層およびSIB層などを含む複数層の場合は、これらの合計厚さを意味する。第2層の厚さが0.01mm未満であると、ポリマー積層体をインナーライナーに適用した生タイヤの加硫時に、第2層がプレス圧力で破れてしまい、加硫接着力が低下する虞がある。一方、第2層の厚さが0.3mmを超えるとタイヤ重量が増加し低燃費性能が低下する可能性がある。第2層の厚さは、さらに0.05〜0.2mmであることが好ましい。
なお、第2層はSIS層とSIB層の複合層で構成されることが好ましいが、第1層とSIS層の間、第1層とSIB層の間またはSIS層とSIB層の間に、さらに第3層として、ウレタンゴム、シリコーンゴムよりなるフィルムを配置することができる。
<SIBSとの混合物>
本発明では第2層をSISとSIBSの混合物、またはSIBとSIBSの混合物で構成することができる。この場合、SIBSの配合量は、熱可塑性エラストマー成分の10〜80質量%、好ましくは30〜70質量%の範囲で調整される。SIBSが10質量%より少ないと第1層との接着性が低下し、SIBSが80質量%を超えるとカーカスプライとの接着性が低下する傾向がある。
<粘着付与剤>
本発明において、前記第1層及び第2層の少なくともいずれかは、熱可塑性エラストマー成分100質量に対し、粘着付与剤が0.1〜100質量部は配合される。ここで粘着付与剤とは、熱可塑性エラストマー組成物の粘着性を増進するための配合剤をいい、例えば次の粘着付与剤が例示される。
典型的には、C9石油樹脂、C5石油樹脂がある。ここでC9石油樹脂は、ナフサを熱分解して、エチレン、プロピレン、ブタジエンなどの有用な化合物を得ているが、それらを取り去った残りのC5〜C9留分(主としてC9留分)を混合状態のまま重合して得られた芳香族石油樹脂である。例えば、商品名として、アルコンP70、P90、P100、P125、P140、M90、M100、M115、M135(いずれも、荒川化学工業(株)社製、軟化点70〜145℃)、またアイマーブS100、S110、P100、P125、P140(いずれも出光石油化学(株)製、芳香族共重合系水添石油樹脂、軟化点100〜140℃、重量平均分子量700〜900、臭素価2.0〜6.0g/100g)、さらに、ペトコールXL(東ソー(株)製)がある。
またC5石油樹脂とは、ナフサを熱分解して、エチレン、プロピレンやブタジエンなどの有用な化合物を得ているが、それらを取り去った残りのC4〜C5留分(主としてC5留分)を混合状態のまま重合して、得られた脂肪族石油樹脂である。商品名として、ハイレッツG100(三井石油化学(株)製、軟化点が100℃)、またマルカレッツT100AS(丸善石油(株)製、軟化点100℃)、さらにエスコレッツ1102(トーネックス(株)製、軟化点が110℃)がある。
テルペン樹脂は、例えば、商品名として、YSレジンPX800N、PX1000、PX1150、PX1250、PXN1150N、クリアロンP85、P105、P115、P125、P135、P150、M105、M115、K100(いずれもヤスハラケミカル(株)製、軟化点は75〜160℃)がある。
芳香族変性テルペン樹脂は、例えば、商品名として、YSレジンTO85、TO105、TO115、TO125(いずれもヤスハラケミカル(株)製、軟化点75〜165℃)がある。
テルペンフェノール樹脂は、例えば商品名として、タマノル803L、901(荒川化学工業(株)製、軟化点120℃〜160℃)、またYSポリスターU115、U130、T80、T100、T115、T145、T160(いずれもヤスハラケミカル(株)製、軟化点75〜165℃)がある。
クマロン樹脂は、例えば、軟化点90℃のクマロン樹脂(神戸油化学工業(株)製)がある。
クマロンインデンオイルは、例えば商品名として、15E(神戸油化学工業(株)製、流動点15℃)がある。
ロジンエステルは、例えば商品名として、エステルガムAAL、A、AAV、105、AT、H、HP、HD(いずれも荒川化学工業(株)製、軟化点68℃〜110℃)、またハリエスターTF、S、C、DS70L、DS90、DS130(いずれもハリマ化成(株)製、軟化点68℃〜138℃)がある。
水添ロジンエステルは、例えば商品名として、スーパーエステルA75、A100、A115、A125(いずれも荒川化学工業(株)製、軟化点70℃〜130℃)がある。
アルキルフェノール樹脂は、例えば商品名として、タマノル510(荒川化学工業(株)製、軟化点75℃〜95℃)がある。
DCPDは、商品名として、エスコレッツ5300(トーネックス(株)製、軟化点105℃)がある。
粘着付与剤は、C9石油樹脂の完全水添系石油樹脂がSIBと相溶性がよく、またガスバリア性も低下することなく、接着性を高めることができる。また粘度も下げる効果もあり、フィルム押出成形にも有利に使用できる。
前記粘着付与剤は、第1層の熱可塑性エラストマー成分100質量部に対して、0.1〜100質量部、好ましくは、1〜50質量部の範囲で配合される。粘着付与剤が0.1質量部未満の場合は、第2層との加硫接着力が十分でなく、一方、100質量部を超えると粘着性が高くなりすぎて、加工性、生産性を低下し、更にガスバリア性が低下することになる。
第2層は、タイヤ内側の第1層とカーカスプライの間に配置され、これら両者との接着性が要求される。そこで前記粘着付与剤は、第2層の熱可塑性エラストマー成分100質量部に対して、0.1〜100質量部、好ましくは、1〜50質量部の範囲で配合される。粘着付与剤が0.1質量部未満の場合は、第1層との加硫接着力が十分でなく、一方、100質量部を超えると粘着性が高くなりすぎて、加工性、生産性を低下し、更にガスバリア性が低下することになる。
第2層の厚さは、0.05〜0.3mmの範囲に調整される。尚、第2層を複数層にする場合は合計の厚さが、0.05〜0.3mmの範囲に調整することが好ましい。
<ポリマー積層体>
本発明において、インナーライナーは前記第1層と第2層で構成されるポリマー積層体が使用される。ここで第1層、第2層は熱可塑性エラストマーの組成物であり、加硫温度、例えば150℃〜180℃において、金型中で軟化状態にある。軟化状態とは分子運動性が向上し固体と液体の中間状態を意味する。また、熱可塑性エラストマー組成物が軟化状態では、固体状態よりも反応性が向上するため、隣接する部材と粘着、または接着する。そのため熱可塑性エラストマー組成物の形状変化、隣接部材との粘着、および隣接部材との融着を防止するために、タイヤの製造の際には冷却工程を設けることが好ましい。冷却工程は、タイヤ加硫後に、10〜300秒間、50〜120℃に急冷しブラダー部内を冷却することができる。冷却媒体としては、空気、水蒸気、水およびオイルより選択される1種以上が使用される。かかる冷却工程を採用することで、インナーライナーを0.05〜0.6mmの範囲の薄いインナーライナーを形成することが容易となる。
つぎに、インナーライナーの加硫タイヤにおけるカーカスプライとの配置状態を図2において示す。図2において、ポリマー積層体PLは、第1層としてSIBS層またはSIBS変性共重合体層PL1および第2層としてSIS層PL2から構成される。該ポリマー積層体PLを空気入りタイヤのインナーライナーに適用する場合、SIS層PL2がカーカスプライ6に接するようにタイヤ半径方向外側に向けて設置すると、タイヤの加硫工程において、SIS層PL2とカーカス61との接着強度を高めることができる。したがって得られた空気入りタイヤは、インナーライナーとカーカスプライ6のゴム層とが良好に接着しているため、優れた耐空気透過性および耐久性を有することができる。
図3において、ポリマー積層体PLは、第1層としてSIBS層またはSIBS変性共重合体層PL1および第2層としてSIB層PL3から構成される。該ポリマー積層体PLを空気入りタイヤのインナーライナーに適用する場合、SIB層PL3の面を、カーカスプライ6に接するようにタイヤ半径方向外側に向けて設置すると、タイヤの加硫工程において、SIB層PL3とカーカス61との接着強度を高めることができる。したがって得られた空気入りタイヤは、インナーライナーとカーカスプライ6のゴム層とが良好に接着しているため、優れた耐空気透過性および耐久性を有することができる。
図4において、ポリマー積層体PLは、第1層としてSIBS層またはSIBS変性共重合体層PL1、第2層としてSIS層PL2およびSIB層PL3が前記の順に積層されて構成される。該ポリマー積層体PLを空気入りタイヤのインナーライナーに適用する場合、SIB層PL3の面を、カーカスプライ6に接するようにタイヤ半径方向外側に向けて設置すると、タイヤの加硫工程において、SIB層PL3とカーカスプライ6との接着強度を高めることができる。したがって得られた空気入りタイヤは、インナーライナーとカーカスプライ6のゴム層とが良好に接着しているため、優れた耐空気透過性および耐久性を有することができる。
図5において、ポリマー積層体PLは、第1層としてSIBS層またはSIBS変性共重合体層PL1、第2層としてSIB層PL3およびSIS層PL2が前記の順に積層されて構成される。該ポリマー積層体PLを空気入りタイヤのインナーライナーに適用する場合、SIS層PL2の面を、カーカスプライ6に接するようにタイヤ半径方向外側に向けて設置すると、タイヤの加硫工程において、SIS層PL2とカーカスプライ6との接着強度を高めることができる。したがってインナーライナーとカーカスプライ6のゴム層とが良好に接着しているため、優れた耐空気透過性および耐久性を有することができる。
<空気入りタイヤの製造方法>
本発明の空気入りタイヤは、一般的な製造方法を用いることができる。まず前記ポリマー積層体PLを用いてインナンーライナーを製造する。空気入りタイヤ1の生タイヤに前記インナーライナーを適用して他の部材とともに加硫成形することによって製造することができる。ポリマー積層体PLを生タイヤに配置する際は、ポリマー積層体PLの第2層であるSIS層PL2またはSIB層PL3が、カーカスプライ6に接するようにタイヤ半径方向外側に向けて配置する。このように配置すると、タイヤ加硫工程において、SIS層PL2またはSIB層PL3とカーカス61との接着強度を高めることができる。得られた空気入りタイヤは、インナーライナーとカーカスプライ6のゴム層とが良好に接着しているため、優れた耐空気透過性および耐久性を有することができる。
<ポリマー積層体>
本発明の第1層および第2層よりなるポリマー積層体の製造に用いた熱可塑性エラストマー(SIB、SIBS、SIS及びSIBS変性共重合体)、紫外線吸収剤、酸化防止剤は以下のとおり調整した。
[SIB]
攪拌機付き2L反応容器に、メチルシクロヘキサン(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)589mL、n−ブチルクロライド(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)613ml、クミルクロライド0.550gを加えた。反応容器を−70℃に冷却した後、α−ピコリン(2−メチルピリジン)0.35mL、イソブチレン179mLを添加した。さらに四塩化チタン9.4mLを加えて重合を開始し、−70℃で溶液を攪拌しながら2.0時間反応させた。次に反応容器にスチレン59mLを添加し、さらに60分間反応を続けた後、大量のメタノールを添加して反応を停止させた。反応溶液から溶剤などを除去した後に、重合体をトルエンに溶解して2回水洗した。このトルエン溶液をメタノール混合物に加えて重合体を沈殿させ、得られた重合体を60℃で24時間乾燥することによりスチレン−イソブチレンジブロック共重合体を得た(スチレン成分含有量:15質量%、重量平均分子量:70,000)。
[SIBS]
カネカ(株)社製の「シブスターSIBSTAR 102T(ショアA硬度25、スチレン成分含有量25質量%、重量平均分子量:100,000)」を用いた。
[SIS]
クレイトンポリマー社製のD1161JP(スチレン成分含有量15質量%、重量平均分子量:150,000)を用いた。
[SIBS変性共重合体の製造]
2リットルのセパラブルフラスコにスチレン―イソブチレンブロック共重合体75g(スチレン含量30%、スチレンユニットのモル数0.216モル)を入れて、容器内を窒素で置換した。注射器を用いて、モレキュラーシーブスで乾燥したn−ヘキサン1200mL及びモレキュラーシーブスで乾燥したn−ブチルクロリド1800ミリリットルを加えた。
次に、シリンジを用いてメタクリル酸クロライド30g(0.291モル)を加えた。そして溶液を攪拌しながら三塩化アルミニウム39.4g(0.295モル)を加えて反応を開始した。30分の反応の後、反応溶液に約1000ミリリットルの水を加えて激しく攪拌し反応を終了させた。反応溶液を多量の水で数回水洗を行い、さらに大量のメタノールとアセトン混合溶媒(1:1)に徐々に滴下して反応生成物を沈殿させ、その後反応生成物を60℃で24時間真空乾燥して、SIBS変性共重合体(重量平均分子量:150,000、スチレン含量:20重量%、酸塩化物:1.0重量%)を得た。
[紫外線吸収剤]
(株)ADEKA社製のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤として「アデカスタブLA−36」(2−(2’−ヒドロキシ−3’−ter−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール)を用いた。この紫外線吸収剤は融点が138〜141℃、分子量315.8、最大吸収波長が353nmである。
[酸化防止剤]
BASF社製のヒンダードフェノール系酸化防止剤として「IRGANOX 1010」(ペンタエリスリチル・テトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)を用いた。この酸化防止剤の融点は110〜125℃であり、比重が1.15、分子量が117.7である。
Figure 0005048881
Figure 0005048881
(注1)粘着付与剤:C9石油樹脂、アルコンP140(荒川化学工業(株)社製、軟化点140℃、重量平均分子量Mw:900)。
(注2)ポリイソブチレン:新日本石油(株)社製、「テトラックス3T」(粘度平均分子量30,000、重量平均分子量、49,000)。
<インナーライナーの製造方法>
表1、表2の実施配合、比較配合に基づき、SIBS変性共重合体、SIBS、SISおよびSIBなどの熱可塑性エラストマー組成物を、2軸押出機(スクリュ径:φ50mm、L/D:30、シリンダ温度:220℃)にてペレット化した。その後、Tダイ押出機(スクリュ径:φ80mm、L/D:50、ダイリップ幅:500mm、シリンダ温度:220℃、フィルムゲージ:第1層は0.25mm、第2a層及び第2b層は、いずれも0.05mm)にてインナーライナーを作製した。
<空気入りタイヤの製造>
空気入りタイヤは、図1に示す基本構造を有する195/65R15サイズのものを製造した。上記ポリマー積層体をインナーライナーに用いて生タイヤを製造し、170℃で20分間プレス加硫を行った。加硫タイヤを加硫金型から取り出すことなく、110℃で3分間冷却した後に加硫金型から取り出した。冷却媒体としては水を使用した。
表1に第1層の比較配合1〜6および実施配合1〜8、表2に第2層の比較配合7〜13および実施配合9〜17の内容が記載されている。第1層及び第2層にこれらの配合を用いて実施例および比較例のタイヤを製造した。その仕様及び性能評価の結果を表3〜表4に示す。
<比較例1〜10>
比較例1〜3は、第1層にSIBSを、第2層にSISを用いたインナーライナーの例である。比較例4は、第1層にSIBS変性共重合体を、第2層にSISを用いたインナーライナーの例である。比較例5、6は、第1層にSIBSとSIBS変性共重合体の混合物を、第2層にSISを用いたインナーライナーの例である。比較例7は、第1層にSIBSを、第2層としてSIS(第2a層)と、SIB(第2b層)の複合層を用いたインナーライナーの例である。
比較例8、9は、第1層にSIBSを、第2層にSISとSIBSの混合物を基本配合とするインナーライナーを用いた例である。比較例10は、第1層にSIBSを用い、第2a層にSIS、SIBSおよびSIBS変性共重合体を用いたインナーライナーの例である。
<実施例1〜12>
第1層及び第2層に紫外線吸収剤または酸化防止剤のいずれかが、若しくは両者の合計が熱可塑性エラストマー100質量%に対し、0.5〜40質量%となるように混合した例である。
実施例1〜5は、第1層にSIBSを、第2層にSISを用いたインナーライナーの例である。実施例6は、第1層にSIBS変性共重合体を、第2層にSISを用いたインナーライナーの例である。実施例7、8は、第1層にSIBSとSIBS変性共重合体との混合物を、第2層にSISを用いたインナーライナーの例である。
実施例9は、第1層にSIBSを、第2a層にSISを、第2b層にSIBを用いたインナーライナーの例である。実施例10、11は、第1層にSIBSを、第2層にSISとSIBSの混合を用いたインナーライナーの例である。実施例12は、第1層にSIBSを、第2層にSIS、SIBSおよびSIBS変性共重合体の混合を用いたインナーライナーの例である。本発明の実施例は、いずれも各比較例よりも、耐候性指数、屈曲亀裂成長指数、弾性率変化指数が改善していることが認められる。
実施例1と実施例2は、第1層の酸化防止剤の配合量を変えた例である。また実施例3と実施例4は、第1層の紫外線吸収剤の配合量を変えた例である。また実施例5は、第1層および第2層のいずれにも酸化防止剤と紫外線吸収剤を0.5質量%配合した例である。
Figure 0005048881
Figure 0005048881
<性能試験>
前述の如く製造された空気入りタイヤに関し、以下の性能試験をおこなった。
<耐候性試験>
インナーライナー内部について、スガ試験機(株)製サンシャインスーパーロングライフウェザーメーターを用いて、次の条件で耐候性試験を行った。槽内温度63℃、湿度50%、60℃中、12分間降雨の条件で60時間照射し、試験後のインナーライナーの亀裂個数を求めた。比較例1を基準として、他の比較例、実施例との亀裂個数の相対値を求め、以下の式に基づき耐候性指数を算出した。数値が大きいほど耐候性に優れている
耐候性指数=(比較例1の亀裂個数)/(各実施例の亀裂個数)×100。
<屈曲亀裂成長試験>
耐久走行試験は、インナーライナーが割れたり剥がれたりするかどうかで評価した。試作タイヤをJIS規格リム15×6JJに組み付け、タイヤ内圧は150KPaで通常よりも低内圧に設定し、荷重は600kg、速度100km/h、走行距離20,000kmでタイヤの内部を観察し、亀裂、剥離の数を測定した。比較例1を基準として、各比較例、実施例の亀裂成長性を指数で表示した。指数の値が大きいほど、屈曲亀裂成長が小さいことを示す
屈曲亀裂成長指数=(比較例1の亀裂の数)/(各実施例の亀裂の数)×100。
<弾性率変化指数>
屈曲亀裂成長試験と同様な条件で、走行する前と20,000km走行した後において、空気入りタイヤのインナーライナーを粘弾性スペクトロメータVES((株)岩本製作所)を用いて、温度70℃、初期歪10%、動歪2%の条件下で動的弾性率(E’)の上昇率を評価した。
比較例1を基準として、各比較例、実施例の動的弾性率(E’)の値との相対値として弾性率変化指数を求めた。指数の値が大きいほど、弾性率の上昇率が小さく優れていることを示す
弾性率の変化率=(走行後の弾性率)/(走行前の弾性率)×100
弾性率変化指数=(比較例1の弾性率の変化率)/(各実施例の弾性率の変化率)×100。
<耐久走行試験>
耐久走行試験は、酸素注入下でタイヤが損傷するまでの走行距離を測定した。試作タイヤを酸素90%、相対湿度70%雰囲気下で336時間放置し、その後、リム組みを行い100%酸素注入し、内圧350kPaで酸素90%、相対湿度70%の雰囲気下において336時間放置する。その後、JIS規格リム15×6JJに組み付け、100%酸素を注入しタイヤ内圧は280kPaに設定しタイヤを準備する。
走行条件は、荷重は500kg、速度170km/hで走行開始し、ならし走行を10分行い、その後冷却して、サイド170km/hから走行開始し、20分ごとに速度を10km/hずつ増加して走行させ、タイヤが故障するまで走行速度を測定した。
各比較例、実施例の故障時の走行距離を求め、比較例1を基準として、その相対値を指数として求めた。指数の値が大きいほど耐久走行速度が高く、優れていることを示す
耐久走行速度指数=(各実施例の故障時の走行速度)/(比較例1の故障時の走行速度)×100。
<総合判定>
判定Aは、次の条件をすべて満たしたものをいう
(a)耐候性指数が100以上
(b)屈曲亀裂成長指数が100以上
(c)弾性率変化指数が100以上
(d)耐久走行速度指数が100より大きい。
判定Bは、次の条件のいずれか1つを満たす場合をいう。複数の判定に該当する場合は、評価の低い方を採用した
(a)耐候性指数が100以下
(b)屈曲亀裂成長指数が100以下
(c)弾性率変化指数が100以下
(d)耐久走行速度指数が100より大きい。
1 空気入りタイヤ、2 トレッド部、3 サイドウォール部、4 ビード部、5 ビードコア、6 カーカスプライ、7 ベルト層、8 ビードエーペックス、9 インナーライナー、PL ポリマー積層体、PL1 SIBS層、PL2 SIS層、PL3 SIB層。

Claims (5)

  1. 一対のビード部の間に装架されたカーカスプライのタイヤ内側にインナーライナーを備えた空気入りタイヤであって、
    前記インナーライナーは、タイヤ内側に配置される第1層と、前記カーカスプライのゴム層と接するように配置される第2層で構成されており、
    前記第1層は、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体および、そのスチレンブロック部分が不飽和結合を有する酸塩化物もしくは酸無水物で変性されたSIBS変性共重合体の少なくともいずれかを含む熱可塑性エラストマーと紫外線吸収剤および酸化防止剤の少なくともいずれかを含む熱可塑性エラストマー組成物であり、
    前記第2層は、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体およびスチレン−イソブチレンブロック共重合体の少なくともいずれかを含む熱可塑性エラストマー組成物であることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記第1層は、紫外線吸収剤および酸化防止剤の少なくともいずれかが熱可塑性エラストマー成分の0.5質量%〜40質量%配合されている請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記第1層および前記第2層のいずれかの熱可塑性エラストマー組成物は、SIBS変性共重合体が熱可塑性エラストマー成分の5質量%〜100質量%配合されている請求項1記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記第1層の熱可塑性エラストマー組成物は、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体とSIBS変性共重合体の混合物である請求項1記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記第1層および前記第2層のいずれかの熱可塑性エラストマー組成物は、粘着付与剤が配合されている請求項1記載の空気入りタイヤ。
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