JP2014040217A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Koji Fujisawa
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Abstract

【課題】タイヤの内圧低下を軽減し、タイヤ走行に伴う繰り返し屈曲変形に伴うインナーライナーの亀裂成長を軽減し、さらに転がり抵抗を低減した空気入りタイヤを提供することを目的とする。
【解決手段】空気入りタイヤのインナーライナーは、タイヤ内側に配置される第1層と、カーカスプライのゴム層と接するように配置される第2層とで構成されている。第1層は、所定量のスチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体、カルボキシル基を有する液状ポリイソプレンおよびイミダゾール類を含む。第2層は、所定量のスチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体およびエポキシ化されたジエン系ゴムを含む。
【選択図】図1

Description

本発明はインナーライナーを備えた空気入りタイヤに関し、特に、タイヤ走行時の繰り返し屈曲変形に伴うインナーライナーの亀裂成長を軽減し、タイヤ内圧低下を軽減するとともに転がり抵抗を低減した空気入りタイヤに関する。
近年、車の低燃費化に対する強い社会的要請から、タイヤの軽量化が図られており、タイヤ部材のなかでも、タイヤの内部に配され、空気入りタイヤ内部から外部への空気の漏れの量(空気内圧低下)を軽減して耐空気透過性を向上させる機能を有するインナーライナーにおいても、軽量化などが行われるようになってきた。
現在、インナーライナー用ゴム組成物は、たとえばブチルゴム70〜100質量%および天然ゴム30〜0質量%を含むブチルゴムを主体とするゴム配合を使用することで、タイヤの耐空気透過性を向上させることが行われている。また、ブチルゴムを主体とするゴム配合はブチレン以外に約1質量%のイソプレンを含み、これが硫黄・加硫促進剤・亜鉛華と相まって、ゴム分子間の架橋を可能にしている。上記ブチル系ゴムは、通常の配合では乗用車用タイヤでは0.6〜1.0mm、トラック・バス用タイヤでは1.0〜2.0mm程度の厚みが必要となるが、タイヤの軽量化を図るために、ブチル系ゴムより耐空気透過性に優れ、インナーライナー層の厚みをより薄くできるポリマーが要請されている。
従来、タイヤの軽量化を図るために、ブチル系ゴム組成物にかえて熱可塑性樹脂を含む材料からなるフィルムが提案されている。しかし薄い熱可塑性樹脂のインナーライナーを用いてタイヤを製造すると、加硫工程の圧力で部分的に薄くなりすぎてタイヤ製品のインナーライナーの仕上がりゲージが設計より薄くなってしまう。仕上がりが薄いインナーライナーは、その箇所ではカーカスコードが浮き出て見える現象(オープンスレッド)が発生し、ユーザーには外観が悪いという印象を与えてしまう。さらに、インナーライナーが薄いと、部分的にガスバリア性が悪くなってしまい、タイヤ内圧が低下し、最悪な場合にはタイヤがバーストしてしまうおそれがある。
またインナーライナーはタイヤ走行時にショルダー部近傍に大きなせん断歪が作用する。熱可塑性樹脂を含む材料をインナーライナーとして使用した場合、このせん断歪みによって、インナーライナーとカーカスプライの接着界面で剥離が発生しやすくなり、タイヤの空気漏れが発生するという問題があった。
またインナーライナーの軽量化のため、熱可塑性エラストマー材料を用いる技術も提案されている。しかしブチルゴムのインナーライナーよりも厚みを薄くし、また高い耐空気透過性を示す材料は、インナーライナーに隣接するインスレーションゴムやカーカスプライゴムとの加硫接着力がブチルゴムのインナーライナーよりも劣ることが分かっている。
インナーライナーの加硫接着力が低いと、インナーライナーとインシュレーションゴム、またはカーカスゴムの間に空気が混入し、小さな風船のようなものが現れる、所謂エアーイン現象が生じる。タイヤの内側に小さな斑模様が多数あることで、ユーザーには外観が悪いという印象を与えるほかに、走行中にエアが起点となり剥離が生じてインナーライナーに亀裂が生じタイヤ内圧が低下し、最悪な場合はタイヤがバーストしてしまうおそれがある。
特許文献1(特開2010−013646号公報)には、熱可塑性エラストマーであるSIBSに粘着付与剤として石油樹脂、テルペン樹脂を用いて接着力を向上することが提案されている。しかしSIBSのほかにポリアミド系ポリマーをブレンドしており、耐屈曲亀裂性が低下するという問題がある。
また特許文献2(特開2010−100675号公報)には、SIBSと硫黄架橋可能な重合体のブレンド物に粘着付与剤として、天然ロジン、テルペン、クロマンインデン樹脂、石油樹脂またはアルキルフェノール樹脂などを用いて、カーカスプライゴムの接着性を向上することが提案されている。
しかしSIBSの100重量部に対して硫黄架橋可能な重合体を10〜300重量部ブレンドする技術では、硫黄架橋可能な重合体が100重量部以下の場合、SIBSがマトリックス(海部分)で、硫黄架橋可能な重合体がドメイン構造(島部分)となり、カーカスゴムへの接触界面での接着力が向上しない。また硫黄架橋可能な重合体が100重量部以上の場合、ブチルゴム以外ではガスバリア性が低下し、ブチルゴムでは接着力が低下し、更にはブレンドする重合体によっては、粘着性が高くなり厚さ600μm以下のフィルムを作製できないという問題がある。
特許文献3(国際公開第2008/029781号)は、熱可塑性樹脂と熱可塑性エラストマーをブレンドしたフィルム積層体のストリップでタイヤを製造している。積層体にすることで、ガスバリア性、接着性を改善することができ、リボン状のストリップ間の接合を可能にしている。しかし、この技術はフィルム積層体の未加硫生カバーでのゲージは一定であり、ゲージを薄くするとバットレス部などで加硫後のタイヤ仕上がりが薄くなってしまう可能性がある。
特開2010−013646号公報 特開2010−100675号公報 国際公開第2008/029781号
本発明はインナーライナーを備えた空気入りタイヤにおいて、タイヤの内圧低下を軽減し、タイヤ走行に伴う繰り返し屈曲変形に伴うインナーライナーの亀裂成長を軽減し、さらに転がり抵抗を低減した空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、一対のビード部の間に装架されたカーカスプライのタイヤ内側にインナーライナーを備えた空気入りタイヤであって、インナーライナーは、タイヤ内側に配置される第1層と、カーカスプライのゴム層と接するように配置される第2層とで構成されている。第1層は第1熱可塑性エラストマー組成物よりなり、第1熱可塑性エラストマー組成物は、熱可塑性エラストマー成分中、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体を90質量%以上含み、かつ、熱可塑性エラストマー成分100質量部に対して、カルボキシル基を有する液状ポリイソプレン0.1質量部以上35質量部以下と、イミダゾール類0.1質量部以上10質量部以下とを含む。第2層は第2熱可塑性エラストマー組成物よりなり、第2熱可塑性エラストマー組成物は、熱可塑性エラストマー成分中、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体を10質量%以上80質量%以下含み、かつ、熱可塑性エラストマー成分100質量部に対して、エポキシ化されたジエン系ゴム5質量部以上30質量部以下を含む。
本発明の空気入りタイヤにおいて、イミダゾール類は、2−メチルイミダゾールであることが好ましい。
本発明の空気入りタイヤにおいて、第2熱可塑性エラストマー組成物は、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体およびスチレン−イソブチレンブロック共重合体の少なくともいずれかを含むことが好ましい。
本発明の空気入りタイヤにおいて、第1層の厚さは0.05mm以上0.6mm以下であり、第2層の厚さは0.01mm以上0.3mm以下であることが好ましい。
本発明の空気入りタイヤにおいて、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体は、スチレン成分含有量が10質量%以上30質量%以下であり、重量平均分子量が50,000以上400,000以下であることが好ましい。
本発明の空気入りタイヤにおいて、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体は、スチレン成分含有量が10質量%以上30質量%以下であり、重量平均分子量が100,000以上290,000以下であることが好ましい。
本発明の空気入りタイヤにおいて、スチレン−イソブチレンブロック共重合体は直鎖状であり、スチレン成分含有量が10質量%以上35質量%以下であり、重量平均分子量が40,000以上120,000以下であることが好ましい。
本発明に係る空気入りタイヤは、タイヤの内圧低下を軽減し、タイヤ走行に伴う繰り返し屈曲変形に伴うインナーライナーの亀裂成長を軽減し、さらに転がり抵抗を低減することができる。
本発明の一実施の形態における空気入りタイヤの右半分の概略断面図である。 本発明の一実施の形態におけるインナーライナーとカーカスの配置状態を示す概略断面図である。
<タイヤの構造>
本発明の一実施の形態における空気入りタイヤの構造を図1に基づいて説明する。図1は、空気入りタイヤの右半分の概略断面図である。空気入りタイヤ1は、トレッド部2と、該トレッド部両端からトロイド形状を形成するようにサイドウォール部3とビード部4とを有している。さらに、ビード部4にはビードコア5が埋設される。また、一方のビード部4から他方のビード部に亘って設けられ、両端をビードコア5のまわりに巻き返して係止されるカーカスプライ6と、該カーカスプライ6のクラウン部外側には、少なくとも2枚のプライよりなるベルト層7とが配置されている。
前記ベルト層7は、通常、スチールコードまたはアラミド繊維等のコードよりなるプライの2枚をタイヤ周方向に対して、コードが通常5〜30°の角度になるようにプライ間で相互に交差するように配置される。なおベルト層の両端外側には、トッピングゴム層を設け、ベルト層両端の剥離を軽減することができる。またカーカスプライはポリエステル、ナイロン、アラミド等の有機繊維コードがタイヤ周方向にほぼ90°に配列されており、カーカスプライとその折り返し部に囲まれる領域には、ビードコア5の上端からサイドウォール方向に延びるビードエーペックス8が配置される。また前記カーカスプライ6のタイヤ半径方向内側には一方のビード部4から他方のビード部4に亘るインナーライナー9が配置されている。
<インナーライナー>
本発明においてインナーライナーは、タイヤ内側に配置される第1層と、カーカスプライのゴム層と接するように配置される第2層とで構成されている。
<第1層>
第1層は、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体(以下、「SIBS」ともいう)、カルボキシル基を有する液状ポリイソプレンおよびイミダゾール類を含む第1熱可塑性エラストマー組成物よりなる。
(SIBS)
SIBSのイソブチレンブロック由来により、SIBSを含むポリマーフィルムは優れた耐空気透過性を有する。したがって、SIBSを含む第1熱可塑性エラストマー組成物をインナーライナーに用いた場合、耐空気透過性に優れた空気入りタイヤを得ることができる。
さらに、SIBSは芳香族以外の分子構造が完全飽和であることにより、劣化硬化が抑制され、優れた耐久性を有する。したがって、SIBSを含むポリマーフィルムをインナーライナーに用いた場合、耐久性に優れた空気入りタイヤを得ることができる。
SIBSを含むポリマーフィルムをインナーライナーに適用して空気入りタイヤを製造した場合には、耐空気透過性を確保できる。したがってハロゲン化ブチルゴム等の、従来から耐空気透過性を付与するために使用されてきた高比重のハロゲン化ゴムを使用する必要がなく、使用する場合にも使用量の低減が可能である。これによってタイヤの軽量化が可能であり燃費が向上する。
SIBSの分子量は特に制限はないが、流動性、成形化工程、ゴム弾性などの観点から、GPC測定による重量平均分子量が50,000以上400,000以下であることが好ましい。重量平均分子量が50,000未満であると引張強度、引張伸びが低下するおそれがあり、400,000を超えると押出加工性が悪くなるおそれがあるため好ましくない。SIBSは耐空気透過性と耐久性をより良好にする観点から、SIBS中のスチレン成分の含有量は10質量%以上30質量%以下、好ましくは14質量%以上23質量%以下であることが好ましい。
該SIBSは、その共重合体において、各ブロックの重合度は、ゴム弾性と取り扱い(重合度が10,000未満では液状になる)の点からイソブチレンでは10,000〜150,000程度、またスチレンでは5,000〜30,000程度であることが好ましい。
SIBSは、一般的なビニル系化合物のリビングカチオン重合法により得ることができ。例えば、特開昭62−48704号公報および特開昭64−62308号公報には、イソブチレンと他のビニル化合物とのリビングカチオン重合が可能であり、ビニル化合物にイソブチレンと他の化合物を用いることでポリイソブチレン系のブロック共重合体を製造できることが開示されている。
SIBSは分子内に芳香族以外の二重結合を有していないために、分子内に二重結合を有している重合体、例えばポリブタジエンに比べて紫外線に対する安定性が高く、従って耐候性が良好である。さらに分子内に二重結合を有しておらず、飽和系のゴム状ポリマーであるにも関わらず、波長589nmの光の20℃での屈折率(nD)は、ポリマーハンドブック(1989年:ワイリー(Polymer Handbook, Willy,1989))によると、1.506である。これは他の飽和系のゴム状ポリマー、例えば、エチレン−ブテン共重合体に比べて有意に高い。
第1熱可塑性エラストマー組成物は、熱可塑性エラストマー成分中、SIBSを90質量%以上含む。SIBSの含有量が90質量%未満であると、十分な耐空気透過性能を得ることができない。
前記熱可塑性エラストマー成分としては、SIBS以外に、スチレン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマーなどを使用することができる。
(カルボキシル基を有する液状ポリイソプレン)
第1熱可塑性エラストマー組成物は、熱可塑性エラストマー成分100質量部に対して、カルボキシル基を有する液状ポリイソプレン(以下、カルボキシル基変性LIRともいう)を0.1質量部以上35質量部以下含む。
カルボキシル基変性LIRとしては、たとえば液状ポリイソプレンのマレイン酸モノメチルエステル付加物(以下、マレイン酸変性LIRともいう)や液状ポリイソプレンの無水マレイン酸付加物(以下、無水マレイン酸変性LIRともいう)を用いることができる。
マレイン酸変性LIRは、下記式(I)で表わされる。
Figure 2014040217
式(I)中、m、nの比率および数は特に限定されないが、加硫後の接着性および流動性の観点から、たとえばm/n=1〜750、m=20〜750、n=1〜20が好ましい。
無水マレイン酸変性LIRは、下記式(II)で表わされる。
Figure 2014040217
式(II)中、m、nの比率および数は特に限定されないが、加硫後の接着性および流動性の観点から、たとえばm/n=1〜750、m=20〜750、n=1〜20が好ましい。
カルボキシル基変性LIRは、加硫接着性に優れているという特性を有する。したがって、カルボキシル基変性LIRを含む第1熱可塑性エラストマー組成物は、第2熱可塑性エラストマー組成物との接着性に優れている。したがって、インナーライナーにおいて第1層と第2層とが良好に接着し、第1層および第2層間のエアーインの発生を防止することができ、タイヤ耐久性能が向上する。
カルボキシル基変性LIRは、加硫後の接着性および流動性の観点から、GPC測定による重量平均分子量が5,000以上50,000以下であることが好ましい。重量平均分子量が5,000未満であると、粘度が小さくなり、熱可塑性エラストマーとの混合性が悪く、ブリードするおそれがある。一方、重量平均分子量が50,000を超えると、シート成形性が悪化する。重量平均分子量は、10,000以上40,000以下であることがより好ましい。
第1ポリマー組成物中のカルボキシル基変性LIRの含有量は、熱可塑性エラストマー成分100質量部に対して、0.1質量部以上35質量部以下である。カルボキシル基変性LIRの含有量が0.1質量部以上であると、第1層と第2層との接着性が優れたインナーライナーを得ることができる。またカルボキシル基変性LIRの含有量が35質量部以下であると、第1熱可塑性エラストマー組成物中のSIBSの含有量を十分に確保することができるため、優れた耐空気透過性と耐屈曲亀裂性を有するインナーライナーを得ることができる。カルボキシル基変性LIRの含有量は、第1熱可塑性エラストマー組成物100質量部に対して、2質量部以上15質量部以下がさらに好ましい。
(イミダゾール類)
第1熱可塑性エラストマー組成物は、熱可塑性エラストマー成分100質量部に対してイミダゾール類を0.1質量部以上10質量部以下含む。イミダゾール類の含有量が10質量部を超えると、タイヤの転がり抵抗が悪化する傾向にある。一方、イミダゾール類の配合量が0.1質量部未満であると、第2熱可塑性エラストマー組成物との十分な接着性を得ることができない。
イミダゾール類としては、たとえば、イミダゾール、1−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、N−アセチルイミダゾール、2−メルカプト−1−メチルイミダゾール、ベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾールなどがあげられる。なかでも、構造が単純であり、窒素に酸が近づき、水素結合を形成しやすいことから、2−メチルイミダゾール、イミダゾールまたは1−メチルイミダゾールを用いることが好ましく、特に2−メチルイミダゾールを用いることが好ましい。
第1層の厚さは、0.05mm以上0.6mm以下が好ましい。第1層の厚さが0.05mm未満であると、インナーライナーを備えた生タイヤの加硫時に、第1層がプレス圧力で破れてしまい、得られたタイヤにおいてエアーリーク現象が生じるおそれがある。一方、第1層の厚さが0.6mmを超えるとタイヤ重量が増加し、低燃費性能が低下する。第1層の厚さは、さらに0.05mm以上0.4mm以下であることが好ましい。
第1層は、第1熱可塑性エラストマー組成物を押出成形、カレンダー成形などの熱可塑性エラストマーをフィルム化する通常の方法によって成形できる。
<第2層>
第2層は、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体(SIBS)およびエポキシ化されたジエン系ゴム(以下、「エポキシ化ジエン系ゴム」ともいう)を含む第2熱可塑性エラストマー組成物よりなる。
SIBSは第1層と同様のものを用いることができる。第2層にSIBSを配合しているために、第1層との接着性がさらに改善され、第1層および第2層間の接着強化を一層向上することができる。
第2熱可塑性エラストマー組成物中のSIBSの含有量は、熱可塑性エラストマー成分中、10質量%以上80質量%以下である。SIBSが10質量%未満であると、第1層との接着性が低下し、SIBSが80質量%を超えるとカーカスプライとの接着性が低下する傾向がある。SIBSの含有量は、さらに30質量%以上70質量%以下が好ましい。
第2熱可塑性エラストマー組成物は、SIBSに加えて、他のスチレン系熱可塑性エラストマー組成物を含むことができる。ここでスチレン系熱可塑性エラストマーは、ハードセグメントとしてスチレンブロックを含む共重合体をいう。たとえば、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(以下、「SIS」ともいう。)、スチレン−イソブチレンブロック共重合体(以下、「SIB」ともいう。)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(以下、「SBS」ともいう。)、スチレン−エチレン・ブテン−スチレンブロック共重合体(以下、「SEBS」ともいう。)、スチレン−エチレン・プロピレン−スチレンブロック共重合体(以下、「SEPS」ともいう。)、スチレン−エチレン・エチレン・プロピレン−スチレンブロック共重合体(以下、「SEEPS」ともいう。)、スチレン−ブタジエン・ブチレン−スチレンブロック共重合体(以下、「SBBS」ともいう。)がある。
また、スチレン系熱可塑性エラストマーは、その分子構造において、エポキシ基を有してもよく、例えば、ダイセル化学工業(株)社製、エポフレンドA1020(重量平均分子量が10万、エポキシ当量が500)のエポキシ変性スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(エポキシ化SBS)を使用できる。
上記のスチレン系熱可塑性エラストマー組成物のなかで、特にSISおよびSIBを用いることが好適である。
(SIS)
SISのイソプレンブロックはソフトセグメントであるため、SISを含むポリマーフィルムはゴム成分と加硫接着しやすい。したがって、SISを含むポリマーフィルムをインナーライナーに用いた場合、該インナーライナーは、たとえばカーカスプライのゴム層との接着性に優れているため、耐久性に優れた空気入りタイヤを得ることができる。
前記SISの分子量は特に制限はないが、ゴム弾性および成形性の観点から、GPC測定による重量平均分子量が100,000以上290,000以下であることが好ましい。重量平均分子量が100,000未満であると引張強度が低下するおそれがあり、290,000を超えると押出加工性が悪くなるため好ましくない。SIS中のスチレン成分の含有量は、粘着性、接着性およびゴム弾性の観点から10質量%以上30質量%以下が好ましい。
SISにおける、各ブロックの重合度は、ゴム弾性と取り扱いの観点からイソプレンでは500〜5,000程度、またスチレンでは50〜1,500程度であることが好ましい。
SISは、一般的なビニル系化合物の重合法により得ることができ、例えば、リビングカチオン重合法により得ることができる。
(SIB)
スチレン−イソブチレンブロック共重合体(SIB)のイソブチレンブロックはソフトセグメントであるため、SIBを含むポリマーフィルムはゴム成分と加硫接着しやすい。したがって、SIBを含むポリマーフィルムをインナーライナーに用いた場合、該インナーライナーは、たとえばカーカスやインスレーションを形成する隣接ゴムとの接着性に優れているため、耐久性に優れた空気入りタイヤを得ることができる。
SIBとしては、直鎖状のものを用いることがゴム弾性および接着性の観点から好ましい。SIBの分子量は特に制限はないが、ゴム弾性および成形性の観点から、GPC測定による重量平均分子量が40,000以上120,000以下であることが好ましい。重量平均分子量が40,000未満であると引張強度が低下するおそれがあり、120,000を超えると押出加工性が悪くなるおそれがあるため好ましくない。
SIB中のスチレン成分の含有量は、粘着性、接着性およびゴム弾性の観点から10質量%以上35質量%以下であることが好ましい。
本発明において、SIBにおける、各ブロックの重合度は、ゴム弾性と取り扱いの観点からイソブチレンでは300〜3,000程度、またスチレンでは10〜1,500程度であることが好ましい。
SIBは、一般的なビニル系化合物のリビング重合法により得ることができる。たとえば、攪拌機にメチルシクロヘキサン、n−ブチルクロライド、クミルクロライドを加え、−70℃に冷却した後、2時間反応させ、その後に大量のメタノールを添加して反応を停止させ、60℃で真空乾燥してSIBを製造できる。
(エポキシ化ジエン系ゴム)
第2熱可塑性エラストマー組成物は、熱可塑性エラストマー成分100質量部に対して、エポキシ化ジエン系ゴムを5質量部以上30質量部以下含む。エポキシ化ジエン系ゴムの含有量が5質量部未満であると、接着性の向上効果が十分に得られない。一方、エポキシ化ジエン系ゴムの含有量が30質量部を超えると、転がり抵抗が悪化する傾向がある。
エポキシ化ジエン系ゴムとしては、たとえばエポキシ化天然ゴムが挙げられる。エポキシ化天然ゴムは、市販のエポキシ化天然ゴムを用いてもよいし、天然ゴムをエポキシ化して用いてもよい。天然ゴムをエポキシ化する方法としては特に限定されるものではなく、クロルヒドリン法、直接酸化法、過酸化水素法、アルキルヒドロペルオキシド法、過酸法などの方法を用いて行なうことができ、例えば、天然ゴムに過酢酸や過ギ酸などの有機過酸を反応させる方法などがあげられる。
エポキシ化天然ゴムのエポキシ化率は5モル%以上であることが好ましく、10モル%以上であることがより好ましい。また、エポキシ化率は80モル%以下であることが好ましく、60モル%以下であることがより好ましい。エポキシ化率が80モル%をこえると、ポリマー成分がゲル化してしまうため好ましくない。
第2層の厚さは、0.01mm以上0.3mm以下が好ましい。第2層の厚さが0.01mm未満であると、インナーライナーを備えた生タイヤの加硫時に、第2層がプレス圧力で破れてしまい、加硫接着力が低下するおそれがある。一方、第2層の厚さが0.3mmを超えるとタイヤ重量が増加し低燃費性能が低下する可能性がある。第2層の厚さは、さらに0.05mm以上0.2mm以下であることが好ましい。
第2層は、第2熱可塑性エラストマー組成物を押出成形、カレンダー成形などの熱可塑性エラストマーをフィルム化する通常の方法によって成形できる。
<インナーライナーの配置>
加硫タイヤにおけるインナーライナーとカーカスプライとの配置状態を図2において例示する。
図2において、インナーライナー9は、第1層PL1および第2層PL2から構成される。該インナーライナー9を空気入りタイヤのインナーライナーに適用する場合、第2層PL2がカーカスプライ61に接するようにタイヤ半径方向外側に向けて設置すると、タイヤの加硫工程において、第2層PL2とカーカスプライ61との接着強度を高めることができる。したがって得られた空気入りタイヤは、インナーライナーとカーカスプライ61のゴム層とが良好に接着しているため、優れた耐空気透過性および耐久性を有することができる。
<インナーライナーの製造方法>
インナーライナーは、たとえば以下の方法で製造することができる。押出成形やカレンダー成形などによって第1層および第2層を作製する。第1層と第2層とを貼り合わせて、インナーライナーを作製する。また、第1熱可塑性エラストマー組成物および第2熱可塑性エラストマー組成物のそれぞれのペレットをラミネート押出や共押出などの積層押出をして作製することもできる。
<空気入りタイヤの製造方法>
本発明の空気入りタイヤは、一般的な製造方法を用いて製造することができる。空気入りタイヤ1の生タイヤに前記インナーライナーを適用して他の部材とともに加硫成形することによって製造することができる。
インナーライナーを生タイヤに配置する際は、第2層が、カーカスプライに接するようにタイヤ半径方向外側に向けて配置する。このように配置すると、タイヤ加硫工程において、第2層とカーカスとの接着強度を高めることができる。得られた空気入りタイヤは、インナーライナーとカーカスプライのゴム層とが良好に接着しているため、優れた耐空気透過性および耐久性を有することができる。
本発明において、インナーライナーは第1層および第2層から構成される。ここで第1層および第2層は熱可塑性エラストマー組成物からなり、加硫温度、例えば150℃〜180℃において、金型中で軟化状態にある。軟化状態とは分子運動性が向上し、固体と液体の中間状態を意味する。また、熱可塑性エラストマー組成物は軟化状態では隣接する部材と粘着、接着しやすい。そのため、熱可塑性エラストマーの形状変化や隣接部材との粘着、融着を防止するために、タイヤの製造の際には、冷却工程を必要とする。冷却工程は、タイヤ加硫後に、10〜300秒間、50〜120℃に急冷し、ブラダー内を冷却する。冷却媒体としては、空気、水蒸気、水およびオイルより選択される1種以上が使用される。かかる冷却工程を採用することで、薄いインナーライナーを形成することができる。
<インナーライナーの製造>
インナーライナーの製造に用いた各種配合剤は、以下のとおり準備した。
[SIB]
攪拌機付き2L反応容器に、メチルシクロヘキサン(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)589mL、n−ブチルクロライド(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)613ml、クミルクロライド0.550gを加えた。反応容器を−70℃に冷却した後、α−ピコリン(2−メチルピリジン)0.35mL、イソブチレン179mLを添加した。さらに四塩化チタン9.4mLを加えて重合を開始し、−70℃で溶液を攪拌しながら2.0時間反応させた。次に反応容器にスチレン59mLを添加し、さらに60分間反応を続けた後、大量のメタノールを添加して反応を停止させた。反応溶液から溶剤などを除去した後に、重合体をトルエンに溶解して2回水洗した。このトルエン溶液をメタノール混合物に加えて重合体を沈殿させ、得られた重合体を60℃で24時間乾燥することによりスチレン−イソブチレンブロック共重合体を得た(スチレン成分含有量:15質量%、重量平均分子量:70,000)。
[SIBS]
カネカ(株)社製の「シブスターSIBSTAR 102(ショアA硬度25、スチレン成分含有量25質量%、重量平均分子量:100,000)」を用いた。
[SIS]
クレイトンポリマー社製の「D1161JP(スチレン成分含有量15質量%、重量平均分子量:150,000)」を用いた。
[2−メチルイミダゾール]
油化シェルエポキシ(株)製の「エピキュアMI−2(2−メチルイミダゾール)」を用いた。
[液状ポリイソプレン]
LIR(1):液状ポリイソプレン(クラレ(株)社製、クラプレンLIR−30、重量平均分子量28,000)。
LIR(2):マレイン酸変性液状ポリイソプレン(クラレ(株)社製、クラプレンLIR−410、重量平均分子量30,000)。
[エポキシ化天然ゴム]
クンプーランガスリー社製の「ENR25(エポキシ化率:25モル%)」を用いた。
表1および表2の配合に従って、上記の配合剤を2軸押出機(スクリュ径:φ50mm、L/D:30、シリンダ温度:220℃)にてペレット化した。その後、Tダイ押出機(スクリュ径:φ80mm、L/D:50、ダイリップ幅:500mm、シリンダ温度:220℃、フィルムゲージ:0.3mm)にてインナーライナーを作製した。
<空気入りタイヤの製造>
空気入りタイヤは、図1に示す基本構造を有する195/65R15サイズのものに、上記インナーライナーを設置して生タイヤを製造し、次に加硫工程において、170℃で20分間プレス加硫を行った。そしてタイヤを加硫金型から取り出すことなく、100℃で3分間冷却した後、加硫金型から取り出した。冷却媒体としては水を使用した。かかる冷却工程を採用することで、インナーライナーの厚みを0.3mmとすることができた。
<性能試験>
インナーライナーおよび空気入りタイヤに関し、以下の性能評価をおこなった。
<加硫接着力>
未加硫のインナーライナーと、カーカスプライ層の未加硫ゴムシート(配合:NR/BR/SBR=40/30/30)を、第2層がカーカスプライ層と接するように張り合わせて170℃×20分で加硫し、加硫接着力測定用のサンプルを作製する。引張試験機により剥離力を測定することで加硫接着力とした。下記計算式により、比較例15を基準として各実施例、比較例の加硫接着力を指数で表示した。なお加硫接着力指数が大きいほど、加硫接着力が大きいことを示す。
加硫接着力指数=(各実施例、比較例の加硫接着力)/(比較例15の加硫接着力)×100
<屈曲亀裂成長試験>
屈曲亀裂成長試験は、インナーライナーが割れたり剥がれたりするかどうかで評価した。試作タイヤをJIS規格リム15×6JJに組み付け、タイヤ内圧は150KPaで通常よりも低内圧に設定し、荷重は600kg、速度100km/h、走行距離20,000kmでタイヤの内部を観察し、亀裂および剥離の数を測定した。比較例15を基準として、各実施例、比較例の亀裂成長性を指数で表示した。指数の値が大きいほど、屈曲亀裂成長が少ないことを示す。
屈曲亀裂成長性指数=(比較例15の亀裂および剥離の数)/(各実施例、比較例の亀裂および剥離の数)×100
<転がり抵抗指数>
(株)神戸製鋼所製の転がり抵抗試験機を用いて、試作タイヤをJIS規格リム15×6JJに組み付け、荷重3.4kN、空気圧230kPa、速度80km/hの条件で、室温(30℃)にて走行させて転がり抵抗を測定した。そして、下記の計算式に基づき比較例15を基準100として、各実施例、比較例の転がり抵抗変化率(%)を指数で表示した。転がり抵抗変化率が大きいほど、転がり抵抗が低減されていることを示す。
転がり抵抗指数=(比較例15の転がり抵抗/各実施例、比較例の転がり抵抗)×100
<静的空気圧低下率試験>
試作タイヤをJIS規格リム15×6JJに組み付け、初期空気圧300kPaを封入し、90日間室温で放置して空気圧の低下率を計算した。数値が小さいほど空気圧が減りにくい。
Figure 2014040217
Figure 2014040217
<評価結果>
各実施例および比較例を、比較例15(第1層がSIBS100質量部、マレイン酸変性LIR10質量部を含み、第2層がSIS20質量部およびSIBS80質量部を含む)と比較して評価した。
実施例1〜実施例6は、第1層が2−メチルイミダゾールを3〜5質量部、第2層がエポキシ化天然ゴムを10〜80質量部含む。比較例15と同等の耐空気透過性を維持したまま、接着性、耐屈曲亀裂成長性が向上し、転がり抵抗が低減した。
比較例1および2は、第2層がSIBSを含まない。比較例15と比べて、加硫接着力が劣る。
比較例3〜7は、第1層がマレイン酸変性LIRを含まない。比較例15と比べて、加硫接着力が劣っていた。
比較例8は、第1層がマレイン酸変性LIRを0.5質量部含む。比較例15と比べて、加硫接着力が劣っていた。
比較例9は、第1層がマレイン酸変性LIRを40質量部含む。比較例15と比べて、転がり抵抗が増加した。
比較例10および11は、第2層がSIBSを含まない。比較例15と比べて、加硫接着力が劣っていた。
比較例12〜14、16〜19は、比較例15と同等の性能を示した。
本発明の空気入りタイヤは、乗用車用空気入りタイヤ、トラック・バス用タイヤ、軽トラック用タイヤ、更に重車両用空気入りタイヤに適用できる。
1 空気入りタイヤ、2 トレッド部、3 サイドウォール部、4 ビード部、5 ビードコア、6,61 カーカスプライ、7 ベルト層、8 ビードエーペックス、9 インナーライナー、PL1 第1層、PL2 第2層。

Claims (7)

  1. 一対のビード部の間に装架されたカーカスプライのタイヤ内側にインナーライナーを備えた空気入りタイヤであって、
    前記インナーライナーは、タイヤ内側に配置される第1層と、前記カーカスプライのゴム層と接するように配置される第2層とで構成されており、
    前記第1層は第1熱可塑性エラストマー組成物よりなり、
    前記第1熱可塑性エラストマー組成物は、熱可塑性エラストマー成分中、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体を90質量%以上含み、かつ、前記熱可塑性エラストマー成分100質量部に対して、カルボキシル基を有する液状ポリイソプレン0.1質量部以上35質量部以下と、イミダゾール類0.1質量部以上10質量部以下とを含み、
    前記第2層は第2熱可塑性エラストマー組成物よりなり、
    前記第2熱可塑性エラストマー組成物は、熱可塑性エラストマー成分中、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体を10質量%以上80質量%以下含み、かつ、前記熱可塑性エラストマー成分100質量部に対して、エポキシ化されたジエン系ゴム5質量部以上30質量部以下を含む、
    空気入りタイヤ。
  2. 前記イミダゾール類は、2−メチルイミダゾールである、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記第2熱可塑性エラストマー組成物は、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体およびスチレン−イソブチレンブロック共重合体の少なくともいずれかを含む、請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記第1層の厚さは0.05mm以上0.6mm以下であり、第2層の厚さは0.01mm以上0.3mm以下である、請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体は、スチレン成分含有量が10質量%以上30質量%以下であり、重量平均分子量が50,000以上400,000以下である、請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体は、スチレン成分含有量が10質量%以上30質量%以下であり、重量平均分子量が100,000以上290,000以下である、請求項3〜5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記スチレン−イソブチレンブロック共重合体は直鎖状であり、スチレン成分含有量が10質量%以上35質量%以下であり、重量平均分子量が40,000以上120,000以下である、請求項3〜6のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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