JP5592217B2 - トラック・バス用タイヤ - Google Patents

トラック・バス用タイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP5592217B2
JP5592217B2 JP2010221201A JP2010221201A JP5592217B2 JP 5592217 B2 JP5592217 B2 JP 5592217B2 JP 2010221201 A JP2010221201 A JP 2010221201A JP 2010221201 A JP2010221201 A JP 2010221201A JP 5592217 B2 JP5592217 B2 JP 5592217B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
styrene
layer
tire
rubber
air
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010221201A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012076505A (ja
Inventor
智史 川崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP2010221201A priority Critical patent/JP5592217B2/ja
Publication of JP2012076505A publication Critical patent/JP2012076505A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5592217B2 publication Critical patent/JP5592217B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Tires In General (AREA)

Description

本発明は空気遮断層を備えたトラック・バス用タイヤに関する。
近年、車の低燃費化に対する強い社会的要請から、タイヤの軽量化が図られており、タイヤ部材のなかでも、タイヤの内部に配され、空気入りタイヤ内部から外部への空気の漏れを低減(耐空気透過性)する空気遮断層においても、その軽量化が求められている。
現在、空気遮断層用ゴム組成物は、たとえばブチルゴム70〜100質量%および天然ゴム30〜0質量%を含むブチルゴムを主体とするゴム配合を使用することで、タイヤの耐空気透過性を向上させることが行われている。また、ブチルゴムを主体とするゴム配合はブチレン以外に約1質量%のイソプレンを含み、これが硫黄・加硫促進剤・亜鉛華と相俟って、隣接ゴム層との分子間の共架橋を可能にしている。上記ブチル系ゴムは、通常の配合では乗用車用タイヤでは0.6〜1.0mm、トラック・バス用タイヤでは1.0〜2.0mm程度の厚みが必要となるが、タイヤの軽量化を図るために、ブチル系ゴムより耐空気透過性に優れ、空気遮断層の厚みをより薄くできるポリマーが要請されている。
特許文献1には、空気遮断層とゴム層の接着性を改善するための積層体が開示されている。これは空気遮断層の両側に接着層を設けることで、空気遮断層の重ね合わせ部において接着層同士が接触するようになり、加熱によって強固に接着されるので、空気圧保持性を向上させている。しかし、この空気遮断層の重ね合わせのための接着層は、加硫工程においてブラダーと加熱状態で接触することになり、ブラダーに粘着、接着するという問題がある。
特許文献2は、空気透過性の良好なナイロン樹脂とブチルゴムを動的架橋により混合物を作成し、厚み100μmの空気遮断層を作製している。しかしナイロン樹脂は室温では硬くタイヤ用空気遮断層としては不向きである。また、この動的架橋による混合物だけではゴム層との加硫接着はしないため、空気遮断層とは別に加硫用接着層を必要とするため、空気遮断層部材としては構造が複雑で工程が多くなり、生産性の観点から不利である。
先行文献3は、空気遮断性の良好なエチレン−ビニルアルコール共重合体中に無水マレイン酸変性水素添加スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体を分散させ、柔軟なガスバリア層を作製している。また、熱可塑性ポリウレタン層では挟み込みサンドイッチ構造、さらにタイヤゴムと接着する面にゴム糊(ブチルゴム/天然ゴムの70/30をトルエンに溶解させる)を塗布させて空気遮断層を作製している。しかし、柔軟樹脂分散の変性エチレン−ビニルアルコール共重合体は接着力が低く、熱可塑性ポリウレタン層と剥離するおそれがある。また柔軟樹脂分散の変性エチレン−ビニルアルコール共重合体は柔軟樹脂が分散されているが、マトリックスのEVOHは屈曲疲労性に乏しく、タイヤ走行中に破壊してしまう。さらにタイヤゴムと接着する面にゴム糊を塗布しているが、通常の空気遮断層の製造工程とは別の工程が必要となり生産性が劣ることになる。
先行文献4は、インナーライナーの内側又はインナーライナーに代えて、変性エチレン−ビニルアルコール共重合体からなるマトリクス中に該共重合体よりヤング率が低い柔軟樹脂を分散させた、特定の酸素透過量の樹脂組成物からなる層を含む所定の厚さの空気遮断層を、少なくともタイヤビード部のトウ先端部近傍に配置することでタイヤの空気保持性及びビード部の耐久性の向上を意図した重荷重用タイヤに関する。
しかし、この技術においても空気遮断層とインナーライナーまたはカーカスゴムとの接着性が不十分で屈曲疲労性が必ずしも満足できるものではない。
特開平9−19987号公報 特許第2999188号 特開2008−24219号公報 特開2009−173114号公報
本発明は空気遮断層を備えたトラック・バス用タイヤにおいて、耐空気透過性および屈曲疲労性および耐クラック性を改善することを目的とする。
本発明は、タイヤ内面が空気遮断層で覆われたトラック・バス用タイヤにおいて、前記空気遮断層は、厚さが1mm以下で、ビード部のトウ先端からビードベースラインに沿って120mm以下の領域に、その端部が位置しており、且つ、該空気遮断層は、スチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体からなる厚さ0.05mm〜0.6mmの第1層と、スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体およびスチレン−イソブチレンジブロック共重合体の少なくともいずれかを含み、厚さが0.01mm〜0.3mmである第2層とからなるポリマー積層体で構成され、前記第2層がカーカスプライの側に配置されていることを特徴とするトラック・バス用タイヤである。
また本発明は、タイヤ内面にインナーライナーを有するトラック・バス用タイヤにおいて、前記インナーライナーのタイヤ内面側に接して重なり部分を形成する空気遮断層が配置され、該空気遮断層は、厚さが1mm以下で、前記重なり部分からビード部のトウ先端を経てビードベースラインの沿って120mm以下の領域に、その端部が位置しており、且つ、該空気遮断層は、スチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体からなる厚さ0.05mm〜0.6mmの第1層と、スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体およびスチレン−イソブチレンジブロック共重合体の少なくともいずれかを含み、厚さが0.01mm〜0.3mmである第2層とからなるポリマー積層体で構成されていることを特徴とする。
さらに、タイヤ内面にインナーライナーを有し、前記インナーライナーが空気遮断層で覆われたトラック・バス用タイヤにおいて、前記空気遮断層は、厚さが1mm以下で、ビード部のトウ先端からタイヤ内面に沿う方向に35mm以下の領域にトウ端部が位置しており、且つ、該空気遮断層は、スチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体からなる厚さ0.05mm〜0.6mmの第1層と、スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体およびスチレン−イソブチレンジブロック共重合体の少なくともいずれかを含み、厚さが0.01mm〜0.3mmである第2層とからなるポリマー積層体で構成され、前記第2層が前記インナーライナーに隣接して配置されていることを特徴とする。
本発明において、前記スチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体はスチレン成分含有量が10〜30質量%であることが望ましい。また前記スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体は、スチレン成分含有量が10〜30質量%であり、重量平均分子量が100,000〜290,000であることが望ましい。さらに前記スチレン−イソブチレンジブロック共重合体は直鎖状であり、スチレン成分含有量が10〜35質量%であり、重量平均分子量が40,000〜120,000であることが望ましい。
本発明のトラック・バス用タイヤのトウ部において前記空気遮断層の端部を被覆するようにトウゴムが配置されていることが、好ましく、該トウゴムは、ゴム成分の20〜40質量%がブチルゴムおよびハロゲン化ブチルゴムの少なくとも一方からなるゴム組成物である。
本発明のトラック・バス用タイヤは、前記ポリマー積層体を空気遮断層に用いることで、タイヤ内腔の空気をタイヤ外部から遮断し内圧を維持するために、その厚みを薄くでき、さらに隣接ゴム層との接着性を高めることができる。そしてこのポリマー積層体をビード部の所定位置に空気遮断層として用いたトラック・バス用タイヤは、隣接するインナーライナーとの剥離力に優れ、屈曲疲労性および空気遮断性が改善される。
本発明の実施の形態におけるトラック・バス用タイヤの右半分を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態におけるトラック・バス用タイヤのビード部拡大断面図である。 本発明の実施の形態におけるトラック・バス用タイヤのビード部拡大断面図である。 本発明の実施の形態におけるトラック・バス用タイヤのビード部拡大断面図である。 本発明の実施の形態におけるトラック・バス用タイヤのビード部拡大断面図である。 本発明の実施の形態におけるトラック・バス用タイヤのビード部拡大断面図である。 本発明の実施の形態における空気遮断層の概略断面図である。 本発明の実施の形態における空気遮断層の概略断面図である。 本発明の実施の形態における空気遮断層の概略断面図である。 本発明の実施の形態における空気遮断層の概略断面図である。
本発明は、タイヤ内面に空気遮断層を備えた空気入りタイヤであって、前記空気遮断層は、少なくとも2層のポリマー積層体で形成される。第1層は、スチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体(SIBS)からなり、厚さが0.05mm〜0.6mmの範囲である。第2層は、スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体(SIS)およびスチレン−イソブチレンジブロック共重合体(SIB)の少なくともいずれかを含み、厚さが0.01mm〜0.3mmである。前記第2層はカーカスプライのゴム層と接するように配置されている。
<実施の形態1>
本発明のトラック・バス用タイヤの概略断面図を図に基づいて説明する。図1は、トラック・バス用タイヤの右半分の断面図であり、図2はそのビード部拡大図である。トラック・バス用タイヤ1は、トレッド部2と、該トレッド部両端からトロイド形状を形成するようにサイドウォール部3とビード部4とを有している。さらに、ビード部4にはビードコア5が埋設される。また、一方のビード部4から他方のビード部に亘って設けられ、両端をビードコア5のまわりに折り返して係止されるカーカスプライ6と、該カーカスプライ6のクラウン部外側には、4枚のプライよりなるベルト層7とが配置されている。
前記ベルト層7は、通常、スチールコードまたはアラミド繊維等のコードよりなるプライの4枚をタイヤ周方向に対して、コードが通常5〜30°の角度になるようにプライ間で相互に交差、または一部同方向に配列される。なおベルト層の両端外側には、トッピングゴム層を設け、ベルト層両端の剥離を軽減することができる。またカーカスプライは一般にスチールコードがタイヤ周方向にほぼ90°に配列されており、カーカスプライとその折り返し部に囲まれる領域には、ビードコア5の上端からサイドウォール方向に延びるビードエーペックス8が配置される。また前記カーカスプライ6のタイヤ半径方向内側には一方のビード部4から他方のビード部4に亘る空気遮断層9が配置されている。
さらにカーカスプライ6がビードコア5を折り返す領域には、スチールコード、アラミド繊維コードまたはナイロン繊維コードよりなるビード補強層10が配置される。
なお、本発明のトラック・バス用タイヤにおいては、図に示すようにインナーライナーを設けなくてもよいが、この場合、カーカスプライ6のタイヤ内側に直接配置された空気遮断層9でタイヤ内面を被覆することになる。
図1及び図2において空気遮断層9は、タイヤ内面を被覆すると共にトウ先端Pからタイヤ幅方向に折り返されており、さらにトウ先端PからビードベースラインLに沿って、ビードベースライン幅Wbの領域に、その下端部9eが位置するように配置される。ここで、ビードベースライン幅Wbは、トラック・バス用タイヤでは、通常100〜120mm範囲となる。ここで空気遮断層9をトウ先端PからビードベースラインLに沿う方向120mmを超える領域まで配置すると、空気遮断層9がリムと接する部分に達してしまい、リム装着性が悪化する可能性がある。
前記空気遮断層9を配設することで、タイヤ層走行時のビード部の繰り返し変形が生じビード部とビードベース部の間を通って、タイヤ外部から空気がタイヤ内部に進入するのが抑制でき内圧維持を可能にする。更に、タイヤ外部から酸素の進入を抑制することで、空気遮断層の劣化を軽減し、ビード部の耐久性を大幅に向上させることができる。
なお、ビードベースおよびリムフランジと接するビード領域は、ビード部を補強するためのゴムチェーファ12が配置されている。またトウ部には空気遮断層の下端部9eを被覆するようにトウゴム13が配置されている。該トウゴム13は、ゴム成分の20〜40質量%がブチルゴムおよびハロゲン化ブチルゴムの少なくとも一方からなるゴム組成物である。
<実施の形態2>
図3は、本発明の他の実施形態を示す。ビード部に位置するインナーライナーの下端部11eは少なくともビード部領域において、インナーライナー11と重複部分を形成するように空気遮断層9が配置されている。ここでインナーライナー11は、カーカスプライ6と空気遮断層9の間に配置されている。そして空気遮断層9は、インナーライナーの下端部11eからトウ先端PをとおりビードベースラインLに沿ってビードベースライン幅Wbの領域に、その下端部9eが位置している。ここで、ビードベースライン幅Wbは、通常120mmである。
図3に示すように、空気遮断層9がインナーライナーの一部と重なり部分を形成することで未加硫時における空気遮断層の収縮に伴う空気遮断層端の不均一を補うことができる。なお、空気遮断層9をトウ先端PからビードベースラインLに沿う方向120mmを超える領域まで配置すると、空気遮断層9がリムと接する部分に達してしまい、リム装着性が悪化する可能性がある。またトウ部には、空気遮断層の下端部9eを被覆するようにトウゴム13が配置されている。該トウゴム13は、ゴム成分の20〜40質量%がブチルゴムおよびハロゲン化ブチルゴムの少なくとも一方からなるゴム組成物である。
本発明においてインナーライナーは、一般に用いられているゴム組成物、たとえば、ブチルゴムまたはハロゲン化ブチルゴムのゴムブチル系ゴム、イソプレンゴム、天然ゴムなどのほか、熱可塑性エラストマーなども使用できる。
<実施の形態3>
図4において、空気遮断層9はタイヤ幅方向内側に位置するようにインナーライナー下端部11eを被覆するように配置されている。
空気遮断層9は、重なり部分を形成する一方の端部からトウ先端PをとおりビードベースラインLに沿う方向にビードベースライン幅Wbの領域に、他方の下端部9eが位置するのが好ましい。ここで、ビードベースライン幅Wbは、通常120mmである。
図4に示すように空気遮断層9がインナーライナーの一部と重なり部分を形成することで、未加硫時における空気遮断層の収縮に伴う空気遮断層端の不均一を補うことができる。なお、空気遮断層9をトウ先端PからビードベースラインLに沿う方向120mmを超える領域まで配置すると、空気遮断層9がリムと接する部分に達してしまい、リム装着性が悪化する可能性がある。そしてトウ部において該下端部9eを被覆するようにトウゴム13が配置されている。該トウゴム13は、ゴム成分の20〜40質量%がブチルゴムおよびハロゲン化ブチルゴムの少なくとも一方からなるゴム組成物である。
<実施の形態4>
図5において本発明のトラック・バス用タイヤは、カーカスプライ6の内側に隣接してインナーライナー11が配置されており、その内側に空気遮断層9が配置されている。該空気遮断層9は、トウ先端Pからタイヤ内面に沿う方向に35mm以下の領域(Hb)にその端部9eが位置するように配設される。そしてトウ部において空気遮断層の下端部9eを被覆するようにトウゴム13が配置されている。該トウゴム13は、ゴム成分の20〜40質量%がブチルゴムおよびハロゲン化ブチルゴムの少なくとも一方からなるゴム組成物である。
<実施の形態5>
図6において、空気遮断層9はインナーライナーのタイヤ幅方向内側に位置するように配設されている。空気遮断層9は、ビード部に位置するインナーライナーの下端部11eを被覆するようにインナーライナー11との重なり部分を形成している。そして空気遮断層9の下端部9eは、トウ先端Pからタイヤ内面に沿う方向に35mm以下の領域(Hb)に位置する。なおトウ部において前記空気遮断層の下端部9eを被覆するようにトウゴム13が配置されている。該トウゴム13は、ゴム成分の20〜40質量%がブチルゴムおよびハロゲン化ブチルゴムの少なくとも一方からなるゴム組成物である。
<空気遮断層>
本発明において、空気遮断層には特定のポリマー積層体が用いられる。ポリマー積層体は、スチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体(SIBS)からなる厚さ0.05mm〜0.6mmの第1層と、スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体(SIS)およびスチレン−イソブチレンジブロック共重合体(SIB)の少なくともいずれかを含む第2層とからなり、前記第2層の厚さが0.01mm〜0.3mmである。
<第1層>
本発明の一実施の形態において、第1層は、スチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体(SIBS)からなる。SIBSのイソブチレンブロック由来により、SIBSからなるポリマーフィルムは優れた耐空気透過性を有する。したがって、SIBSからなるポリマーフィルムを空気遮断層に用いた場合、耐空気透過性に優れた空気入りタイヤを得ることができる。
さらに、SIBSは芳香族以外の分子構造が完全飽和であることにより、劣化硬化が抑制され、優れた耐久性を有する。したがって、SIBSからなるポリマーフィルムを空気遮断層に用いた場合、耐久性に優れた空気入りタイヤを得ることができる。
SIBSからなるポリマーフィルムを空気遮断層に適用して空気入りタイヤを製造した場合には、耐空気透過性を確保できる。したがってハロゲン化ブチルゴム等の、従来耐空気透過性を付与するために使用されてきた高比重のハロゲン化ゴムを使用する必要がなく、使用する場合にも使用量の低減が可能である。これによってタイヤの軽量化が可能であり、燃費の向上効果が得られる。
SIBSの分子量は特に制限はないが、流動性、成形化工程、ゴム弾性などの観点から、GPC測定による重量平均分子量が50,000〜400,000であることが好ましい。重量平均分子量が50,000未満であると引張強度、引張伸びが低下するおそれがあり、400,000を超えると押出加工性が悪くなるおそれがあるため好ましくない。SIBSは耐空気透過性と耐久性をより良好にする観点から、SIBS中のスチレン成分の含有量は10〜30質量%、好ましくは14〜23質量%であることが好ましい。
該SIBSは、その共重合体において、各ブロックの重合度は、ゴム弾性と取り扱い(重合度が10,000未満では液状になる)の点からイソブチレンでは10,000〜150,000程度、またスチレンでは5,000〜30,000程度であることが好ましい。
SIBSは、一般的なビニル系化合物のリビングカチオン重合法により得ることができ。例えば、特開昭62−48704号公報および特開昭64−62308号公報には、イソブチレンと他のビニル化合物とのリビングカチオン重合が可能であり、ビニル化合物にイソブチレンと他の化合物を用いることでポリイソブチレン系のブロック共重合体を製造できることが開示されている。
SIBSは分子内に芳香族以外の二重結合を有していないために、分子内に二重結合を有している重合体、例えばポリブタジエンに比べて紫外線に対する安定性が高く、従って耐候性が良好である。さらに分子内に二重結合を有しておらず、飽和系のゴム状ポリマーであるにも関わらず、波長589nmの光の20℃での屈折率(nD)は、ポリマーハンドブック(1989年:ワイリー(Polymer Handbook, Willy,1989))によると、1.506である。これは他の飽和系のゴム状ポリマー、例えば、エチレン−ブテン共重合体に比べて有意に高い。
SIBSからなる第1層の厚さT1は、0.05〜0.6mmである。第1層の厚さが0.05mm未満であると、ポリマー積層体を空気遮断層に適用した生タイヤの加硫時に、第1層がプレス圧力で破れてしまい、得られたタイヤにおいてエアーリーク現象が生じる恐れがある。一方、第1層の厚さが0.6mmを超えるとタイヤ重量が増加し、低燃費性能が低下する。第1層の厚さは、さらに0.05〜0.4mmであることが好ましい。第1層は、SIBSを押出成形、カレンダー成形といった熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマーをフィルム化する通常の方法によってフィルム化して得ることができる。
<第2層>
本発明において、第2層はスチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体(以下、「SIS」ともいう。)からなるSIS層およびスチレン−イソブチレンジブロック共重合体(以下、「SIB」ともいう。)からなるSIB層の少なくともいずれかを含む。
スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体(SIS)のイソプレンブロックはソフトセグメントであるため、SISからなるポリマーフィルムはゴム成分と加硫接着しやすい。したがって、SISからなるポリマーフィルムを空気遮断層に用いた場合、該空気遮断層は、たとえばカーカスプライのゴム層との接着性に優れているため、耐久性に優れた空気入りタイヤを得ることができる。
前記SISの分子量は特に制限はないが、ゴム弾性および成形性の観点から、GPC測定による重量平均分子量が100,000〜290,000であることが好ましい。重量平均分子量が100,000未満であると引張強度が低下するおそれがあり、290,000を超えると押出加工性が悪くなるため好ましくない。SIS中のスチレン成分の含有量は、粘着性、接着性およびゴム弾性の観点から10〜30質量%であることが好ましい。
本発明においてSISの各ブロックの重合度は、ゴム弾性と取り扱いの観点からイソプレンでは500〜5,000程度、またスチレンでは50〜1,500程度であることが好ましい。
前記SISは、一般的なビニル系化合物の重合法により得ることができ、例えば、リビングカチオン重合法により得ることができる。SIS層は、SISを押出成形、カレンダー成形といった熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマーをフィルム化する通常の方法によってフィルム化して得ることができる。
スチレン−イソブチレンジブロック共重合体(SIB)のイソブチレンブロックはソフトセグメントであるため、SIBからなるポリマーフィルムはゴム成分と加硫接着しやすい。したがって、SIBからなるポリマーフィルムを空気遮断層に用いた場合、該空気遮断層は、たとえばカーカスやインスレーションを形成する隣接ゴムとの接着性に優れているため、耐久性に優れた空気入りタイヤを得ることができる。
SIBとしては、直鎖状のものを用いることがゴム弾性および接着性の観点から好ましい。SIBの分子量は特に制限はないが、ゴム弾性および成形性の観点から、GPC測定による重量平均分子量が40,000〜120,000であることが好ましい。重量平均分子量が40,000未満であると引張強度が低下するおそれがあり、120,000を超えると押出加工性が悪くなるおそれがあるため好ましくない。
SIB中のスチレン成分の含有量は、粘着性、接着性およびゴム弾性の観点から10〜35質量%であることが好ましい。
本発明において、SIBにおける、各ブロックの重合度は、ゴム弾性と取り扱いの観点からイソブチレンでは300〜3,000程度、またスチレンでは10〜1,500程度であることが好ましい。
前記SIBは、一般的なビニル系化合物の重合法により得ることができ、例えば、リビングカチオン重合法により得ることができる。たとえば、国際公開第2005/033035号には、攪拌機にメチルシクロヘキサン、n−ブチルクロライド、クミルクロライドを加え、−70℃に冷却した後、2時間反応させ、その後に大量のメタノールを添加して反応を停止させ、60℃で真空乾燥してSIBを得るという製造方法が開示されている。
SIB層は、SIBを押出成形、カレンダー成形といった熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマーをフィルム化する通常の方法によってフィルム化して得ることができる。
第2層の厚さT2は、0.01mm〜0.3mmである。ここで第2層の厚さとは、第2層がSIS層のみからなる場合は該SIS層の厚さを、第2層がSIB層のみからなる場合は該SIB層の厚さを、第2層がSIS層およびSIB層の2層からなる場合は、該SIS層および該SIB層の合計の厚さを意味する。第2層の厚さが0.01mm未満であると、ポリマー積層体を空気遮断層に適用した生タイヤの加硫時に、第2層がプレス圧力で破れてしまい、加硫接着力が低下する虞がある。一方、第2層の厚さが0.3mmを超えるとタイヤ重量が増加し低燃費性能が低下する。第2層の厚さは、さらに0.05〜0.2mmであることが好ましい。
<ポリマー積層体の形態>
本発明において空気遮断層に用いられるポリマー積層体の構造は各種の形態を採用できる。これらの形態を空気遮断層の概略断面図で示す、図7〜図10に基づき説明する。
形態1
ポリマー積層体PLは、図7に示すように、第1層としてのSIBS層PL1および第2層としてのSIS層PL2から構成される。該ポリマー積層体PLを空気入りタイヤの空気遮断層に適用する場合、SIS層PL2がインナーライナーまたはカーカスプライ61に接するようにタイヤ半径方向外側に向けて設置すると、タイヤの加硫工程において、SIS層PL2とインナーライナーまたはカーカスプライ61との接着強度を高めることができる。したがって得られた空気入りタイヤは、空気遮断層とインナーライナーまたはカーカスプライ61のゴム層とが良好に接着しているため、優れた耐空気透過性および耐久性を有することができる。
形態2
ポリマー積層体PLは、図8に示すように、第1層としてのSIBS層PL1および第2層としてのSIB層PL3から構成される。該ポリマー積層体PLを空気入りタイヤの空気遮断層に適用する場合、SIB層PL3の面を、インナーライナーまたはカーカスプライ61に接するようにタイヤ半径方向外側に向けて設置すると、タイヤの加硫工程において、SIB層PL3とインナーライナーまたはカーカス61との接着強度を高めることができる。したがって得られた空気入りタイヤは、空気遮断層とインナーライナーまたはカーカスプライ61のゴム層とが良好に接着しているため、優れた耐空気透過性および耐久性を有することができる。
形態3
ポリマー積層体PLは、図9に示すように、第1層としてのSIBS層PL1、第2層としてのSIS層PL2およびSIB層PL3が前記の順に積層されて構成される。該ポリマー積層体PLを空気入りタイヤに適用する場合、SIB層PL3の面を、インナーライナーまたはカーカスプライ61に接するようにタイヤ半径方向外側に向けて設置すると、タイヤの加硫工程において、SIB層PL3とインナーライナーまたはカーカスプライ61との接着強度を高めることができる。したがって得られた空気入りタイヤは、空気遮断層とインナーライナーまたはカーカスプライ61のゴム層とが良好に接着しているため、優れた耐空気透過性および耐久性を有することができる。
形態4
ポリマー積層体PLは、図10に示すように、第1層としてのSIBS層PL1、第2層としてのSIB層PL3およびSIS層PL2が前記の順に積層されて構成される。該ポリマー積層体PLを空気入りタイヤの空気遮断層に適用する場合、SIS層PL2の面を、インナーライナーまたはカーカスプライ61に接するようにタイヤ半径方向外側に向けて設置すると、タイヤの加硫工程において、SIS層PL2とインナーライナーまたはカーカスプライ61との接着強度を高めることができる。したがって得られた空気入りタイヤは、空気遮断層とインナーライナーまたはカーカスプライ61のゴム層とが良好に接着しているため、優れた耐空気透過性および耐久性を有することができる。
<ポリマー積層体の製造方法>
ポリマー積層体PLは、SIBSと、SISおよびSIBの少なくともいずれかを、たとえば形態1〜4のいずれかに記載された順序でラミネート押出や共押出などの積層押出をして得ることができる。
<トラック・バス用タイヤの製造方法>
本発明のトラック・バス用タイヤは一般的な製造方法を用いることができる。前記ポリマー積層体PLをトラック・バス用タイヤ1の生タイヤの空気遮断層に適用して他の部材とともに加硫成形することによって製造することができる。ポリマー積層体PLを生タイヤに配置する際は、ポリマー積層体PLの第2層であるSIS層PL2またはSIB層PL3が、インナーライナーまたはカーカスプライに接するようにタイヤ半径方向外側に向けて配置する。このように配置することでタイヤ加硫工程において、SIS層PL2またはSIB層PL3とインナーライナーまたはカーカスプライとの接着強度を高めることができる。得られたタイヤは、空気遮断層とインナーライナーまたはカーカスプライとが良好に接着しているため、優れた耐空気透過性および耐久性を有することができる。
表1、表2および表3に示す仕様で、実施例、参考例および比較例のトラック・バス用タイヤを製造して、性能を評価した。第1層、第2層に用いるSIB、SIBSおよびSISは以下のとおり調製した。
<SIB>
攪拌機付き2L反応容器に、メチルシクロヘキサン(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)589mL、n−ブチルクロライド(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)613ml、クミルクロライド0.550gを加えた。反応容器を−70℃に冷却した後、α−ピコリン(2−メチルピリジン)0.35mL、イソブチレン179mLを添加した。さらに四塩化チタン9.4mLを加えて重合を開始し、−70℃で溶液を攪拌しながら2.0時間反応させた。次に反応容器にスチレン59mLを添加し、さらに60分間反応を続けた後、大量のメタノールを添加して反応を停止させた。反応溶液から溶剤などを除去した後に、重合体をトルエンに溶解して2回水洗した。このトルエン溶液をメタノール混合物に加えて重合体を沈殿させ、得られた重合体を60℃で24時間乾燥することによりスチレン−イソブチレンジブロック共重合体を得た。
スチレン成分含有量:15質量%
重量平均分子量 :70,000
<SIBS>
カネカ(株)社製のシブスターSIBSTAR 102T(ショアA硬度25、スチレン成分含有量25質量%、重量平均分子量:100,000)を用いた。
<SIS>
クレイトンポリマー社製のD1161JP(スチレン成分含有量15質量%、重量平均分子量:150,000)を用いた。
<トラック・バス用タイヤの製造>
上記、SIBS、SISおよびSIBを、2軸押出機(スクリュ径:φ50mm、L/D:30、シリンダ温度:220℃)にてペレット化した。その後、Tダイ押出機(スクリュ径:φ80mm、L/D:50、ダイリップ幅:500mm、シリンダ温度:220℃、フィルムゲージ:0.3mm)、またはインフレーション共押出機にて空気遮断層を作製した。
図1に示す基本構造及び図2〜図6に示すビード部構造を有する11R22.5 14PRサイズのトラック・バス用タイヤにおいて、上記ポリマー積層体を空気遮断層に用いて生タイヤを製造し、次に加硫工程において150℃で35分間プレス成型して加硫タイヤを製造した。なお表1〜表3において、ビード部構造の図が示されていない比較例、実施例、参考例はいずれも図2〜図6に対応しない構造を採用したものである。
Figure 0005592217
Figure 0005592217
Figure 0005592217
<比較例1〜3>
比較例1〜3は空気遮断層を配置せず、インナーライナーとして次の成分をバンバリーミキサーで混合し、カレンダーロールにてシート化して厚さ1.0mmのポリマーフィルムを得た。
IIR (注1) 90質量部
天然ゴム(注2) 10質量部
フィラー(注3) 50質量部
(注1)IIR:エクソンモービル(株)社製の「エクソンクロロブチル 1068」。
(注2)TSR20。
(注3)東海カーボン(株)社製の「シーストV」(N660、窒素吸着比表面積:27m2/g)。
<実施例2、4、5、参考例1、2、比較例4>
実施例2、4、5、参考例1、2及び比較例4は、インナーライナーを配置しない構造である。実施例2、4、5、参考例1、2は、空気遮断層として第1層にSIBSを、第2層にSISまたはSIBを用いている。比較例4は、空気遮断層としてSIBS層のみを配置している。
<実施例6〜16>
実施例6〜8は、インナーライナーを配置しない構造であり、空気遮断層の第1層にSIBSを、第2層にSISとSIBの複合層を用いている。空気遮断層は、タイヤ内面全体に亘って配置されている。
実施例9〜16は、インナーライナーが配置され、空気遮断層の第1層にSIBSを、第2層にSISとSIBの複合層を用いている。空気遮断層は、実施例9から11はタイヤ内面全体に亘って配置されており、実施例12〜16は、その空気遮断層の上端は、トウ先端Pから50mmに位置している。なおインナーライナーの配合は、比較例1〜3と同じものを用いた。
<実施例17〜20>
実施例17〜20は、インナーライナーを配置しない構造であり、空気遮断層の第1層にSIBSを、第2層にSISとSIBの複合層を用いている。そしてトウゴムのブチルゴムの混合割合を変更させている。
<性能試験>
実施例、参考例、比較例のトラック・バス用タイヤを、上述の如く製造し以下の性能試験を行った。
<剥離試験>
空気遮断層(ポリマー積層体またはポリマーシート)と、カーカス用ゴムシート(成分:天然ゴムおよびSBR)を重ねて170℃の条件下で12分間加圧加熱することによって剥離用試験片を作製した。なお、ポリマー積層体は、SIS層またはSIB層がゴムシートと接触するように重ねた。得られた試験片を用いて、JIS K 6256「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−接着性の求め方」にしたがって剥離試験を行い、空気遮断層とゴムシートの剥離力を測定した。試験片の大きさは25mm幅で、剥離試験は23℃の室温条件下で行った。数値が大きいほど空気遮断層とゴムシートの剥離力は大きい。
<屈曲疲労性試験>
JIS K 6260「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムのデマチャ屈曲亀裂試験方法」に準じて、中央に溝のある所定の試験片を作製した。空気遮断層は、厚さ0.3mmシートをゴムに貼り付けて加硫し、所定の試験片を作製した。試験片の溝の中心にあらかじめ切り込みを入れ、繰り返し屈曲変形を与え亀裂成長を測定する試験を行った。雰囲気温度23℃、歪30%、周期5Hzで、70万回、140万回、210万回時に亀裂長さを測定し、亀裂が1mm成長するのに要した屈曲変形の繰り返し回数を算出した。比較例1の値を基準(100)として、実施例、参考例および比較例のポリマー積層体の屈曲疲労性について指数表示した。数値が大きい方が、亀裂が成長しにくく良好といえる。例えば、参考例1の指数は以下の式で求められる。
(屈曲疲労性指数)=(参考例1の屈曲変形の繰り返し回数)/(比較例1の屈曲変形の繰り返し回数)×100
<静的空気圧低下率試験>
上述の方法で製造した11R22.5PRトラック・バス用タイヤをJIS規格リムに組み付け、初期空気圧900Kpaを封入し、90日間室温で放置し、空気圧の低下率を計算した。
<性能評価結果>
<実施例2、4、5、参考例1、2、比較例4>
実施例2、4、5、参考例1、2及び比較例4はインナーライナーを配置しない構造である。実施例2、4、5、参考例1、2は、空気遮断層として第1層にSIBSを、第2層にSISまたはSIBを用い、かつ、その下端部がトウ先端近傍まで延びる構成としているため、これらの実施例は剥離力、屈曲疲労性および静的空気低下率が総合的に優れている。
比較例4は、空気遮断層に第2層を用いていないため、剥離力は著しく劣っている。
<実施例6〜16>
実施例6〜8はインナーライナーを配置しない構造である。空気遮断層は、第1層にSIBSを、第2層にSISとSIBの複合層を用いるとともに、タイヤ内面全体に亘って配置されている。これらの実施例は比較例1に比べ、剥離力、屈曲疲労性および静的空気低下率が総合的に優れている。
実施例9〜16はインナーライナーが配置された構造である。空気遮断層は、第1層にSIBSを、第2層にSISとSIBの複合層を用いとともに、タイヤ内面全体に亘って配置されている。比較例1に比べ、剥離力、屈曲疲労性および静的空気低下率が総合的に優れている。これらの実施例は比較例1に比べ、剥離力、屈曲疲労性および静的空気低下率が総合的に優れている。
<実施例17〜20>
実施例17〜20は、インナーライナーを配置しない構造であり、空気遮断層の第1層にSIBSを、第2層にSISとSIBの複合層を用いている。そしてトウゴムのブチルゴムの混合割合が20〜40質量%である実施例18,19は剥離力、屈曲疲労性および静的空気低下率の総合的なバランスで優れている。
本発明のトラック・バス用タイヤは、所謂、重車両用タイヤなどを含む概念であり、これらタイヤに適用できる。
1 空気入りタイヤ、2 トレッド部、3 サイドウォール部、4 ビード部、5 ビードコア、6 カーカスプライ、7 ベルト層、8 ビードエーペックス、9 空気遮断層、9e 空気遮断層の下端、10 ビード補強層、11 インナーライナー、12 ゴムチェーファ、13 トウゴム、P トウ先端、PL ポリマー積層体、PL1 SIBS層、PL2 SIS層、PL3 SIB層。

Claims (6)

  1. タイヤ内面が空気遮断層で覆われたトラック・バス用タイヤにおいて、
    前記空気遮断層は、厚さが1mm以下で、ビード部のトウ先端からビードベースラインに沿って120mm以下の領域に、その端部が位置しており、且つ、
    前記空気遮断層は、スチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体からなる厚さ0.05mm〜0.6mmの第1層と、スチレン−イソブチレンジブロック共重合体または、スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体およびスチレン−イソブチレンジブロック共重合体を含み、厚さが0.01mm〜0.3mmである第2層とからなるポリマー積層体で構成され、
    前記スチレン−イソブチレンジブロック共重合体は直鎖状であり、スチレン成分含有量が10〜35質量%であり、
    前記第2層がカーカスプライの側に配置されている、トラック・バス用タイヤ。
  2. タイヤ内面にインナーライナーを有するトラック・バス用タイヤにおいて、
    前記インナーライナーのタイヤ内面側に接して重なり部分を形成する空気遮断層が配置され、
    前記空気遮断層は、厚さが1mm以下で、前記重なり部分からビード部のトウ先端を経てビードベースラインの沿って120mm以下の領域に、その端部が位置しており、且つ、
    前記空気遮断層は、スチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体からなる厚さ0.05mm〜0.6mmの第1層と、スチレン−イソブチレンジブロック共重合体または、スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体およびスチレン−イソブチレンジブロック共重合体を含み、厚さが0.01mm〜0.3mmである第2層とからなるポリマー積層体で構成され、
    前記スチレン−イソブチレンジブロック共重合体は直鎖状であり、スチレン成分含有量が10〜35質量%である、トラック・バス用タイヤ。
  3. タイヤ内面にインナーライナーを有し、前記インナーライナーが空気遮断層で覆われたトラック・バス用タイヤにおいて、
    前記空気遮断層は、厚さが1mm以下で、ビード部のトウ先端からタイヤ内面に沿う方向に35mm以下の領域にトウ端部が位置しており、且つ、
    前記空気遮断層は、スチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体からなる厚さ0.05mm〜0.6mmの第1層と、スチレン−イソブチレンジブロック共重合体または、スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体およびスチレン−イソブチレンジブロック共重合体を含み、厚さが0.01mm〜0.3mmである第2層とからなるポリマー積層体で構成され、
    前記スチレン−イソブチレンジブロック共重合体は直鎖状であり、スチレン成分含有量が10〜35質量%であり、
    前記第2層が前記インナーライナーに隣接して配置されている、トラック・バス用タイヤ。
  4. 前記スチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体はスチレン成分含有量が10〜30質量%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のトラック・バス用タイヤ。
  5. 前記スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体は、スチレン成分含有量が10〜30質量%である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のトラック・バス用タイヤ。
  6. ゴム成分の20〜40質量%がブチルゴムおよびハロゲン化ブチルゴムの少なくとも一方からなるゴム組成物よりなるトウゴムで、前記空気遮断層の端部が被覆されている請求項1〜のいずれか1項に記載のトラック・バス用タイヤ。
JP2010221201A 2010-09-30 2010-09-30 トラック・バス用タイヤ Active JP5592217B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010221201A JP5592217B2 (ja) 2010-09-30 2010-09-30 トラック・バス用タイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010221201A JP5592217B2 (ja) 2010-09-30 2010-09-30 トラック・バス用タイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012076505A JP2012076505A (ja) 2012-04-19
JP5592217B2 true JP5592217B2 (ja) 2014-09-17

Family

ID=46237261

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010221201A Active JP5592217B2 (ja) 2010-09-30 2010-09-30 トラック・バス用タイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5592217B2 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3107491B2 (ja) * 1993-11-16 2000-11-06 株式会社クラレ 重合体組成物および粘着剤
CA2539719A1 (en) * 2003-10-02 2005-04-14 Kaneka Corporation Sealing material for double-glazing pane comprising resin composition with excellent gas-barrier property and hot-melt tackiness
JP2006256557A (ja) * 2005-03-18 2006-09-28 Bridgestone Corp 重荷重用タイヤ
FR2916679B1 (fr) * 2007-05-29 2009-08-21 Michelin Soc Tech Objet pneumatique pourvu d'une couche etanche aux gaz a base d'un elastomere thermoplastique
JP5172597B2 (ja) * 2008-10-21 2013-03-27 株式会社カネカ 空気入りタイヤ用インナーライナー
FR2939076B1 (fr) * 2008-12-03 2011-10-21 Michelin Soc Tech Stratifie multicouche etanche a l'air pour objet pneumatique

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012076505A (ja) 2012-04-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4831706B2 (ja) ポリマー積層体およびそれをインナーライナーに用いた空気入りタイヤ
JP5330350B2 (ja) インナーライナー用ポリマーシートおよびそれを用いた空気入りタイヤ
JP5243512B2 (ja) 空気入りタイヤの製造方法および空気入りタイヤ
JP5670699B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5349630B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5632684B2 (ja) 空気入りタイヤおよびその製造方法
JP5632686B2 (ja) 空気入りタイヤ
US20140048192A1 (en) Pneumatic tire
JP6141143B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5592217B2 (ja) トラック・バス用タイヤ
JP5592420B2 (ja) トラックまたはバス用タイヤ
JP5566430B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5575056B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5466288B1 (ja) 空気入りタイヤ
JP5342683B1 (ja) 空気入りタイヤ
JP5575054B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5068875B1 (ja) 空気入りタイヤの製造方法
JP5215438B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5342636B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5053452B1 (ja) 空気入りタイヤ
JP5809118B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2013001184A (ja) 空気入りタイヤ
JP2014040217A (ja) 空気入りタイヤ
JP2015110700A (ja) インナーライナー層用ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130718

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131128

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140401

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140715

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140731

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5592217

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250