JPH10175535A - 車両用制動力制御装置 - Google Patents

車両用制動力制御装置

Info

Publication number
JPH10175535A
JPH10175535A JP28576097A JP28576097A JPH10175535A JP H10175535 A JPH10175535 A JP H10175535A JP 28576097 A JP28576097 A JP 28576097A JP 28576097 A JP28576097 A JP 28576097A JP H10175535 A JPH10175535 A JP H10175535A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
port
master cylinder
valve
passage
wheel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP28576097A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroaki Takeuchi
内 裕 明 竹
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin Seiki Co Ltd filed Critical Aisin Seiki Co Ltd
Priority to JP28576097A priority Critical patent/JPH10175535A/ja
Publication of JPH10175535A publication Critical patent/JPH10175535A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Regulating Braking Force (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 リリーフ弁が開状態のまま故障した場合に、
通常ブレーキを適切に行うことができる車両用制動力制
御装置を提供すること。 【解決手段】 マスタシリンダ12に接続された第1ポ
ート51,第1開閉弁V1及び電動ポンプ21の吐出側
に接続された第2ポート52及びリリーフ弁R1に接続
された第3ポート53を有し、第2ポートを第1ポート
に連通し且つ第3ポートから遮断する第1位置と、第2
ポートを第1ポートから遮断し且つ第3ポートに連通す
る第2位置とに切換可能な切換弁V5を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、ブレーキ
操作時にホイールシリンダの液圧を調節でき、且つ、ブ
レーキ非操作時にも車輪ブレーキに液圧を供給し調節で
きる車両用制動力制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の技術として特開平6−1
56244号公報に示されるものが知られている。この
ものは、ブレーキペダルの操作に応じた液圧を発生する
マスタシリンダと、車輪に装着されそれに制動力を付与
するホイールシリンダとを備えている。マスタシリンダ
は、第1通路を介してホイールシリンダに接続され、第
1通路には常開型の第1開閉弁が配設されている。ホイ
ールシリンダは、第2通路を介して補助リザーバに接続
され、第2通路には常閉型の第2開閉弁が配設されてい
る。補助リザーバには、電動ポンプが接続され、この電
動ポンプにより補助リザーバ内のブレーキ液が吸入昇圧
され、それが第1開閉弁を介してホイールシリンダに供
給される。
【0003】マスタシリンダの外部には、マスタシリン
ダに供給するブレーキ液を蓄えるマスタシリンダリザー
バが取り付けられ、このマスタシリンダリザーバは第3
通路を介して電動ポンプの吸入側に接続されている。マ
スタシリンダ及び電動ポンプの吐出側との接続部間の第
1通路には、ブレーキ非操作時にホイールシリンダに自
動的にブレーキ液を供給する場合に閉作動する常開型の
第3開閉弁が配設されている。これら第3通路及び第3
開閉弁により、ブレーキ非操作時に車輪に制動力を付与
しそれを調整する制御(トラクション制御、制動操舵制
御、自動ブレーキ制御等)を行うことができる。また、
電動ポンプの吐出側は、リリーフ弁を介してマスタシリ
ンダリザーバに接続され、このリリーフ弁により電動ポ
ンプの吐出圧が設定圧を越えたときに電動ポンプの吐出
液がマスタシリンダリザーバに逃される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このものでは、電動ポ
ンプの吐出側が常開型の第3開閉弁を介してマスタシリ
ンダに接続され、電動ポンプの吐出側にリリーフ弁が接
続されている。つまり、リリーフ弁は第3開閉弁を介し
てマスタシリンダに接続されている。このため、リリー
フ弁が開状態のまま故障した場合に、通常ブレーキに移
行するため第3開閉弁を開放したときには、マスタシリ
ンダが第3開閉弁及びリリーフ弁を介してマスタシリン
ダリザーバに連通する。結果、運転者の要求に合うブレ
ーキ液圧をホイールシリンダに供給することはできな
い。
【0005】この出願の発明は、リリーフ弁が開状態の
まま故障した場合に、通常ブレーキを適切に行うことが
できる車両用制動力制御装置を提供することを、その技
術的課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記技術的課題を解決す
るために、この出願の発明の車両用制動力制御装置は、
ブレーキペダルの操作に応じた液圧を発生するマスタシ
リンダと、車輪に装着されそれに制動力を付与するホイ
ールシリンダと、前記マスタシリンダを前記ホイールシ
リンダに接続する第1通路と、ブレーキ液を蓄えるため
の補助リザーバと、前記ホイールシリンダを前記補助リ
ザーバに接続する第2通路と、前記第1通路に配設され
た常開型の第1開閉弁と、前記第2通路に配設された常
閉型の第2開閉弁と、前記補助リザーバ内のブレーキ液
を吸入昇圧し、それを前記第1開閉弁を介して前記ホイ
ールシリンダに吐出する電動ポンプと、前記マスタシリ
ンダに供給するブレーキ液を蓄えるマスタシリンダリザ
ーバと、前記マスタシリンダリザーバを前記電動ポンプ
の吸入側に接続する第3通路と、前記電動ポンプの吐出
圧が設定圧を越えたときに前記電動ポンプの吐出液をマ
スタシリンダリザーバに逃すためのリリーフ弁とを備え
た車両用制動力制御装置において、前記電動ポンプの吐
出側を前記マスタシリンダに連通し且つ前記リリーフ弁
から遮断する第1位置と、前記電動ポンプの吐出側を前
記マスタシリンダから遮断し且つ前記リリーフ弁に連通
する第2位置とに切換可能な切換弁手段を更に備えたも
のである。
【0007】請求項1の発明の作用を以下に示す。
【0008】通常、運転者がブレーキペダルを操作する
と、マスタシリンダがそれに応じたブレーキ液圧を発生
し、そのブレーキ液圧が第1通路を介してホイールシリ
ンダに付与される。一方、ブレーキペダルを解放した場
合には、マスタシリンダの液圧の低下に追従してホイー
ルシリンダのブレーキ液がマスタシリンダに戻される。
【0009】また、ブレーキ操作時において、例えば車
輪のスリップ率が大きくなり、車輪がロック傾向にある
場合には、電動ポンプを作動させ、第1開閉弁を閉作動
させると共に第2開閉弁を開作動させる。すると、ホイ
ールシリンダのブレーキ液が第2通路を介して補助リザ
ーバに排出され、ホイールシリンダの液圧が減少する。
このとき、補助リザーバに排出されたブレーキ液は、電
動ポンプにより吸入される。一方、車輪スリップ率が小
さくなり過ぎた場合には、電動ポンプを作動させた状態
で、第1開閉弁を開作動させると共に第2開閉弁を閉作
動させる。すると、ホイールシリンダがリザーバから遮
断され、電動ポンプの吐出側に連通する。結果、電動ポ
ンプにより補助リザーバから吸入昇圧されたブレーキ液
が、ホイールシリンダに供給され、ホイールシリンダの
液圧が増加する。このように、アンチスキッド制御を行
うことができる。尚、上記アンチスキッド制御中、切換
弁手段は第1位置のままでも良く、第2位置に切換えら
れても良い。切換弁手段が第1位置に存在する場合、マ
スタシリンダ内のブレーキ液もホイールシリンダに付与
される。
【0010】また、ブレーキペダルの操作とは無関係に
車輪に対し自動的にブレーキ制御を行う場合には、切換
弁手段を第1位置から第2位置に切換えると共に、電動
ポンプを駆動する。すると、電動ポンプによりマスタシ
リンダリザーバ内のブレーキ液が第3通路を介して吸入
昇圧され、昇圧されたブレーキ液が第1開閉弁を介して
ホイールシリンダに供給される。このとき、切換弁手段
が第2位置に存在するため、電動ポンプの吐出側がマス
タシリンダから遮断され、結果、電動ポンプにより昇圧
されたブレーキ液がマスタシリンダに流出するのを防止
できる。これにより、ホイールシリンダの液圧が確実に
増加する。一方、電動ポンプを駆動した状態で第1及び
第2開閉弁を作動させることによりホイールシリンダの
液圧を減少させることができる。このように、ブレーキ
ペダルの操作とは無関係に車輪に対し自動的にブレーキ
制御を行うことができる。即ち、トラクション制御、制
動操舵制御(車両の制動旋回時等に車両のオーバーステ
ア又はアンダーステアを抑制するように少なくとも1つ
の車輪を制動する制御)、自動ブレーキ制御等が実現可
能となる。
【0011】また、上記自動的なブレーキ制御中に、電
動ポンプの吐出圧が設定値を越えると、リリーフ弁が開
放し、電動ポンプの吐出ブレーキ液が第2位置にある切
換弁手段を介してマスタシリンダリザーバに逃される。
ここで、リリーフ弁が開状態のまま故障した場合、通常
ブレーキに移行するため切換弁が第1位置に切換えられ
(電動ポンプも停止)ても、マスタシリンダはリリーフ
弁から遮断された状態であるため、通常ブレーキ時にマ
スタシリンダの出力ブレーキ液がリリーフ弁を介してマ
スタシリンダリザーバに流出するのを防止でき、通常ブ
レーキを適切に行うことができる。
【0012】このように、請求項1の発明によれば、切
換弁手段により常にマスタシリンダがリリーフ弁から遮
断されるので、前述したように、リリーフ弁が開状態の
まま故障した場合にも、マスタシリンダがリリーフ弁を
介してマスタシリンダリザーバに連通することが防が
れ、結果、通常ブレーキを適切に行うことができる。
【0013】請求項1において、請求項2に示すよう
に、前記マスタシリンダに接続された第1ポート,前記
第1開閉弁及び前記電動ポンプの吐出側に接続された第
2ポート及び前記リリーフ弁に接続された第3ポートを
有し、前記第2ポートを前記第1ポートに連通し且つ前
記第3ポートから遮断する第1位置と、前記第2ポート
を前記第1ポートから遮断し且つ前記第3ポートに連通
する第2位置とに切換可能な切換弁を更に備えると、好
ましい。
【0014】この構成によれば、単一の切換弁が、マス
タシリンダをリリーフ弁から遮断する機能と、自動的な
ブレーキ制御時に電動ポンプの吐出側をマスタシリンダ
から遮断する機能とを兼用している。従って、部品点数
を削減でき、コスト的に有利となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この出願に係る車両用制動
力制御装置の実施形態について、添付図面を参照して説
明する。
【0016】図1は本実施形態の車両用制動力制御装置
をFF駆動の自動車に適用した例(X配管構成を示す)
である。図1において、11はブレーキペダル、12は
ブレーキペダルの操作力に対応した液圧を発生し出力す
るタンデム型のマスタシリンダ(以下単にマスタシリン
ダと称する)である。マスタシリンダ12の一方の圧力
室(図示せず)は、第1通路P1を介して左前ホイール
シリンダ13及び右後ホイールシリンダ14に接続され
ている。左前ホイールシリンダ13は、左前輪に装着さ
れ、それに制動力を付与し、右後ホイールシリンダ14
は、右後輪に装着され、それに制動力を付与する。第1
通路P1は、マスタシリンダ12側の主通路P11と、
主通路P11から分岐し且つ左前ホイールシリンダ1
3,右後ホイールシリンダ14に夫々接続された第1分
岐通路P12及び第2分岐通路P13とから構成されて
いる。分岐通路P12,P13には、常開型の開閉電磁
弁(第1開閉弁)V1,V2が夫々配設されている。開
閉電磁弁V1,V2には、夫々戻し用の逆止弁C1,C
2が並列接続されている。
【0017】ホイールシリンダ13,14は、第2通路
P2を介して補助リザーバ21に接続されている。低圧
リザーバ24は、ホイールシリンダ13,14のブレー
キ液圧の減少時にそのブレーキ液を蓄えるもので、マス
タシリンダ12に供給するためのブレーキ液を蓄えるマ
スタシリンダリザーバ26とは別個に設置されている。
第2通路P2は、補助リザーバ24側の主通路P21
と、主通路P21から分岐し且つ左前ホイールシリンダ
13,右後ホイールシリンダ14に夫々接続された第1
分岐通路P22及び第2分岐通路P23とから構成され
ている。分岐通路P22,P23には、常閉型の開閉電
磁弁(第2開閉弁)V3,V4が夫々配設されている。
【0018】補助リザーバ24には、液圧ポンプ(電動
ポンプ)21の吸入側が接続され、液圧ポンプ21の吐
出側は第1通路P1の主通路P11に接続されている。
この液圧ポンプ21は、モータ(図示せず)により駆動
され、補助リザーバ24内のブレーキ液を吸入昇圧し、
それを開閉電磁弁V1,V2を介してホイールシリンダ
13,14に供給する。液圧ポンプ21は、プランジャ
型の一方向液圧ポンプである。液圧ポンプ21の前後に
は、夫々吸入弁(図示せず)、吐出弁(図示せず)が配
設されている。
【0019】液圧ポンプ21の吸入側は、第3通路P3
を介してマスタシリンダリザーバ26に接続され、液圧
ポンプ21はマスタシリンダリザーバ26内のブレーキ
液を吸入可能になっている。第3通路P3には、アンチ
スキッド制御中に補助リザーバ24内のブレーキ液がマ
スタシリンダリザーバ26へ流出するのを阻止するため
の逆止弁C3が配設されている。
【0020】第1通路P1の主通路P11には、切換弁
V5が配設されている。この切換弁V5は、第1ポート
51と、第2ポート52と、第3ポート53を有する。
第1ポート51は、マスタシリンダ12に接続され、第
2ポート52は、開閉電磁弁V1,V2及び液圧ポンプ
21の吐出側に接続されている。また、第3ポート53
は、リリーフ弁R1を介して第3通路P3(つまりマス
タシリンダリザーバ26)に接続されている。切換弁V
5は、第2ポート52を第1ポート51又は第3ポート
53に選択的に連通接続し、第1ポート51を常に第3
ポート53から遮断する。具体的には、第2ポート52
を第1ポート51に連通し且つ第3ポート53から遮断
する非作動位置(第1位置)と、第2ポート52を第3
ポート53に連通し且つ第1ポート51から遮断する作
動位置(第2位置)とに切換可能である。リリーフ弁R
1は、液圧ポンプ21の吐出圧が所定上限値を越えて上
昇しようとした場合に開いて吐出液をマスタシリンダリ
ザーバ26に逃すためのものである。尚、切換弁V5に
は、マスタシリンダ12からホイールシリンダ側へのブ
レーキ液の流通のみを許容する逆止弁C4が並列接続さ
れ、切換弁V5が作動位置に存在する場合でも、運転者
による増し踏み可能となる。
【0021】マスタシリンダ12の他方の圧力室(図示
せず)は、第4通路(第1通路)P4を介して左後ホイ
ールシリンダ15及び右前ホイールシリンダ16に接続
されている。左後ホイールシリンダ15は、左後輪に装
着され、それに制動力を付与し、右前ホイールシリンダ
16は、右前輪に装着され、それに制動力を付与する。
第4通路P4は、マスタシリンダ12側の主通路P41
と、主通路P41から分岐し且つ左後ホイールシリンダ
15,右前ホイールシリンダ16に夫々接続された第1
分岐通路P42及び第2分岐通路P43とから構成され
ている。分岐通路P42,P43には、常開型の開閉電
磁弁(第1開閉弁)V6,V7が夫々配設されている。
開閉電磁弁V6,V7には、夫々戻し用の逆止弁C5,
C6が並列接続されている。
【0022】ホイールシリンダ13,14は、第5通路
(第2通路)P5を介して補助リザーバ21に接続され
ている。補助リザーバ25は、ホイールシリンダ15,
16のブレーキ液圧の減少時にそのブレーキ液を蓄える
もので、マスタシリンダ12マスタシリンダリザーバ2
6とは別個に設置されている。第5通路P5は、補助リ
ザーバ25側の主通路P51と、主通路P51から分岐
し且つ左前ホイールシリンダ15,右後ホイールシリン
ダ16に夫々接続された第1分岐通路P52及び第2分
岐通路P53とから構成されている。分岐通路P52,
P53には、常閉型の開閉電磁弁(第2開閉弁)V8,
V9が夫々配設されている。
【0023】補助リザーバ25には、液圧ポンプ(電動
ポンプ)22の吸入側が接続され、液圧ポンプ22の吐
出側は第4通路P4の主通路P41に接続されている。
この液圧ポンプ22は、前述のモータ(図示せず)によ
り液圧ポンプ21と一体的に駆動され、補助リザーバ2
5内のブレーキ液を吸入昇圧し、それを開閉電磁弁V
6,V7を介してホイールシリンダ15,16に供給す
る。液圧ポンプ22も、プランジャ型の一方向液圧ポン
プである。液圧ポンプ22の前後には、夫々吸入弁(図
示せず)、吐出弁(図示せず)が配設されている。
【0024】液圧ポンプ22の吸入側は、第6通路P6
を介してマスタシリンダリザーバ26に接続され、液圧
ポンプ22はマスタシリンダリザーバ26内のブレーキ
液を吸入可能になっている。第6通路P6には、アンチ
スキッド制御中に補助リザーバ25内のブレーキ液がマ
スタシリンダリザーバ26へ流出するのを阻止するため
の逆止弁C7が配設されている。
【0025】第4通路P4の主通路P41には、切換弁
V10が配設されている。この切換弁V10は、第1ポ
ート51’と、第2ポート52’と、第3ポート53’
とを有する。第1ポート51’は、マスタシリンダ12
に接続され、第2ポート52’は、開閉電磁弁V6,V
7及び液圧ポンプ22の吐出側に接続されている。ま
た、第3ポート53’は、リリーフ弁R2を介して第6
通路P6(つまりマスタシリンダリザーバ26)に接続
されている。切換弁V10は、第2ポート52’を第1
ポート51’又は第3ポート53’に選択的に連通接続
し、第1ポート51’を常に第3ポート53’から遮断
する。具体的には、第2ポート52’を第1ポート5
1’に連通し且つ第3ポート53’から遮断する非作動
位置(第1位置)と、第2ポート52’を第3ポート5
3’に連通し且つ第1ポート51’から遮断する作動位
置(第2位置)とに切換可能である。リリーフ弁R2
は、液圧ポンプ21の吐出圧が所定上限値を越えて上昇
しようとした場合に開いて吐出液をマスタシリンダリザ
ーバ26に逃すためのものである。尚、切換弁V10に
は、マスタシリンダ12からホイールシリンダ側へのブ
レーキ液の流通のみを許容する逆止弁C8が並列接続さ
れ、切換弁V10が作動位置に存在する場合でも、運転
者による増し踏み可能となる。
【0026】各ホイールシリンダ13〜16には、対応
する車輪の速度を検出する車輪速度センサS1〜S4が
装着されている。S5は、ブレーキペダルの操作時にO
N作動するブレーキスイッチである。これらのセンサS
1〜S5は、電子制御装置30に電気的に接続されてい
る。電子制御装置30は、上記したセンサ信号に基づ
き、アンチスキッド制御、ブレーキトラクション制御、
制動力配分制御、自動ブレーキ制御、制動操舵制御を行
う。
【0027】次に、上記の如く構成した車両用制動力制
御装置の作用について説明する。左前ホイールシリンダ
13及び右後ホイールシリンダ14を一系統とする車両
用制動力制御装置を例にとって説明する。
【0028】(通常ブレーキ)通常、運転者がブレーキ
ペダル11を操作すると、マスタシリンダ12がそれに
応じたブレーキ液圧を発生し、そのブレーキ液圧が主通
路P11及び各分岐通路P12,P13を介してホイー
ルシリンダ13,14に付与される。これにより、対応
する車輪を制動できる。
【0029】一方、運転者がブレーキペダル11を完全
に解放した場合には、マスタシリンダ12内の液圧が減
少するため、両ホイールシリンダ13,14のブレーキ
液が第1通路P1を介してマスタシリンダ12に戻さ
れ、最後にマスタシリンダリザーバ26に戻される。
【0030】(アンチスキッド制御)ブレーキ操作時に
おいて、例えば左前輪のスリップ率が大きくなった場合
(左前輪がロックする傾向にある場合)には、車輪速度
センサS1の出力信号に基づき電子制御装置30により
モータがフル通電されて液圧ポンプ21が駆動され、切
換弁V5が作動位置に切り換えられ、開閉電磁弁V1が
閉作動され、開閉電磁弁V3が開作動される。すると、
ホイールシリンダ13が第2通路P2を介して補助リザ
ーバ24に連通し、ホイールシリンダ13内のブレーキ
液が補助リザーバ24に排出される。その結果、両ホイ
ールシリンダ13,14の液圧が減少する。このとき、
液圧ポンプ21により補助リザーバ内のブレーキ液が汲
み上げられる。
【0031】一方、左前輪のスリップ率が小さくなり過
ぎた場合には、電子制御装置30により液圧ポンプ21
が駆動され且つ切換弁V5が作動された状態で、開閉電
磁弁V3が閉作動されると共に、開閉電磁弁V1が開作
動される。すると、液圧ポンプ21の吐出圧がホイール
シリンダ13に供給される。これにより、ホイールシリ
ンダ13の液圧が増加する。ここで、切換弁V5により
マスタシリンダ12が開閉電磁弁V1から遮断されてい
るため、マスタシリンダ12の出力液圧はホイールシリ
ンダ13には供給されない。尚、開閉電磁弁V1〜V4
を個別に開作動、閉作動によりホイールシリンダ13,
14のブレーキ液圧を独立的に制御できる。
【0032】尚、切換弁V5を非作動位置にしたまま上
記アンチスキッド制御を行っても良い。
【0033】(ブレーキトラクション制御)例えば車両
の発進時において、駆動輪である左前輪のスリップ率が
大きくなった場合には、車輪速度センサS1の出力信号
に基づき電子制御装置30によりモータがフル通電され
て液圧ポンプ21が駆動されると共に、切換弁V5が作
動位置に切換えられる。すると、液圧ポンプ21により
マスタシリンダリザーバ26内のブレーキ液が第3通路
P3を介して吸入昇圧され、ホイールシリンダ13に供
給される。ここで、補助リザーバ24内にブレーキ液が
蓄えられておれば、そのブレーキ液も液圧ポンプ21に
より吸入昇圧され、ホイールシリンダ13に供給され
る。このとき、切換弁V5により液圧ポンプ21の吐出
側はマスタシリンダ12とは遮断されているため、液圧
ポンプ21により昇圧されたブレーキ液がマスタシリン
ダ12側に流出するのが防がれる。これにより、ホイー
ルシリンダ13の液圧を確実に増加させることができ
る。
【0034】一方、左前輪のスリップ率が小さくなり過
ぎた場合、電子制御装置30により液圧ポンプ21が駆
動され且つ切換弁V5が作動された状態で、開閉電磁弁
V1が閉作動されると共に、開閉電磁弁V3が開作動さ
れる。すると、前述したアンチスキッド制御時の減圧時
と同様に、ホイールシリンダ13が補助リザーバ24に
連通するので、ホイールシリンダ13の液圧が減少す
る。
【0035】ここで、上記トラクション制御中には、非
駆動輪に対応する右後ホイールシリンダ14に接続され
た開閉電磁弁V2が閉作動され、結果、右後ホイールシ
リンダ14のブレーキ液圧が保持され、余分なブレーキ
液圧がホイールシリンダ14に付与されない。
【0036】(自動ブレーキ制御)前方障害物との間の
距離が所定値よりも小さい場合には、電子制御装置30
によりモータがデューティ制御され、液圧ポンプ21が
リニア駆動されると共に、切換弁V5が作動位置に切り
換えられる。これにより、ホイールシリンダ13,14
のブレーキ液圧を増加及び減少させることができる。
【0037】上記トラクション制御や自動ブレーキ制御
中にリリーフ弁R1が開状態のまま故障した場合には、
通常ブレーキに移行するため、液圧ポンプ21が停止さ
れると共に、切換弁V5が非作動位置に切換えられる。
このとき、切換弁V5によりマスタシリンダ12はリリ
ーフ弁R1から遮断されているため、通常ブレーキ時に
マスタシリンダ12の出力ブレーキ液がリリーフ弁R1
を介してマスタシリンダリザーバ26に流出するのを防
止でき、結果、通常ブレーキを適切に行うことができ
る。このように、リリーフ弁R1が開状態のまま故障し
た場合にも、通常ブレーキを適切に行うことができる。
【0038】尚、上記制御以外にも、制動操舵制御等が
可能である。
【0039】また、本実施形態では、3ポート2位置の
切換弁V5を採用したが、その代わりに2ポート2位置
の開閉電磁弁を2つ設けても良い。この場合、マスタシ
リンダ12及び液圧ポンプ21の吐出側との接続部間の
第1通路P1に常開型の開閉電磁弁を設け、リリーフ弁
R1を液圧ポンプ21の吐出側に接続する通路に常閉型
の開閉電磁弁を設け、両者を同時に切換えるように構成
すれば良い。切換弁V10についても同様である。
【0040】また、本実施形態では、左前ホイールシリ
ンダ13及び右後ホイールシリンダ14を一系統とし、
左後ホイールシリンダ15及び右前ホイールシリンダ1
6を一系統とするX配管構成のFF駆動車に適用した
が、本発明はこれに限定される必要もなく、左前ホイー
ルシリンダ及び右前ホイールシリンダを一系統とし、左
後ホイールシリンダ及び右後ホイールシリンダを一系統
とする前後配管構成のFR駆動車にも適用できる。
【0041】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、切換弁手段に
より通常ブレーキ時にはマスタシリンダをリリーフ弁か
ら遮断することができるので、リリーフ弁が開状態のま
ま故障した場合にも、マスタシリンダがリリーフ弁を介
してマスタシリンダリザーバに連通することが防がれ、
結果、通常ブレーキを適切に行うことができる。
【0042】また、切換弁手段により電動ポンプの吐出
側をマスタシリンダから遮断することもできるため、自
動的なブレーキ制御時に確実にホイールシリンダにブレ
ーキ液を供給することができる。
【0043】請求項2の発明によれば、切換弁手段を3
ポート2位置の切換弁から構成したので、単一の切換弁
により、マスタシリンダをリリーフ弁から遮断する機能
と、自動ブレーキ時に電動ポンプの吐出側をマスタシリ
ンダから遮断する機能とを兼用でき、結果、部品点数を
削減でき、コスト的に有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明の実施形態に係る車両用制動力
制御装置を示す全体構成図である。
【符号の説明】
11 ブレーキペダル 12 マスタシリンダ 13〜16 ホイールシリンダ P1 第1通路 P2 第2通路 P3 第3通路 P4 第4通路(第1通路) P5 第5通路(第2通路) P6 第6通路(第3通路) 21,22 液圧ポンプ(電動ポンプ) 24,25 補助リザーバ 26 マスタシリンダリザーバ V1,V2,V6,V7 開閉電磁弁(第1開閉弁) V3,V4,V8,V9 開閉電磁弁(第2開閉弁) V5,V10 切換弁(切換弁手段)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキペダルの操作に応じた液圧を発
    生するマスタシリンダと、車輪に装着されそれに制動力
    を付与するホイールシリンダと、前記マスタシリンダを
    前記ホイールシリンダに接続する第1通路と、ブレーキ
    液を蓄えるための補助リザーバと、前記ホイールシリン
    ダを前記補助リザーバに接続する第2通路と、前記第1
    通路に配設された常開型の第1開閉弁と、前記第2通路
    に配設された常閉型の第2開閉弁と、前記補助リザーバ
    内のブレーキ液を吸入昇圧し、それを前記第1開閉弁を
    介して前記ホイールシリンダに吐出する電動ポンプと、
    前記マスタシリンダに供給するブレーキ液を蓄えるマス
    タシリンダリザーバと、前記マスタシリンダリザーバを
    前記電動ポンプの吸入側に接続する第3通路と、前記電
    動ポンプの吐出圧が設定圧を越えたときに前記電動ポン
    プの吐出液をマスタシリンダリザーバに逃すためのリリ
    ーフ弁とを備えた車両用制動力制御装置において、 前記電動ポンプの吐出側を前記マスタシリンダに連通し
    且つ前記リリーフ弁から遮断する第1位置と、前記電動
    ポンプの吐出側を前記マスタシリンダから遮断し且つ前
    記リリーフ弁に連通する第2位置とに切換可能な切換弁
    手段を更に備えたことを特徴とする車両用制動力制御装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記切換弁手段は、前記マスタシリンダに接続された第
    1ポート,前記第1開閉弁及び前記電動ポンプの吐出側
    に接続された第2ポート及び前記リリーフ弁に接続され
    た第3ポートを有し、前記第2ポートを前記第1ポート
    に連通し且つ前記第3ポートから遮断する前記第1位置
    と、前記第2ポートを前記第1ポートから遮断し且つ前
    記第3ポートに連通する前記第2位置とに切換可能な3
    ポート2位置の切換弁から構成されることを特徴とする
    車両用制動力制御装置。
JP28576097A 1996-10-18 1997-10-17 車両用制動力制御装置 Pending JPH10175535A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28576097A JPH10175535A (ja) 1996-10-18 1997-10-17 車両用制動力制御装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27617796 1996-10-18
JP8-276177 1996-10-18
JP28576097A JPH10175535A (ja) 1996-10-18 1997-10-17 車両用制動力制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10175535A true JPH10175535A (ja) 1998-06-30

Family

ID=26551787

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28576097A Pending JPH10175535A (ja) 1996-10-18 1997-10-17 車両用制動力制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10175535A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014519436A (ja) * 2011-05-17 2014-08-14 ローベルト ボッシュ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 車両のブレーキシステムのための制御装置および車両のブレーキシステムを運転するための方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014519436A (ja) * 2011-05-17 2014-08-14 ローベルト ボッシュ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 車両のブレーキシステムのための制御装置および車両のブレーキシステムを運転するための方法
US9539990B2 (en) 2011-05-17 2017-01-10 Robert Bosch Gmbh Control device for a vehicle brake system and method for operating a vehicle brake system

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3384125B2 (ja) 車両用ブレーキ圧力制御装置
JP2003226232A (ja) 車両用電子制御式ブレーキシステム
JPH0611269Y2 (ja) 液圧ブレ−キ装置
JPH06171487A (ja) アンチスキッド装置用液圧調節装置
JPH0620878B2 (ja) 自動車の推進制御装置
JPH02171375A (ja) トラクションスリップ制御装置を備えるアンチロックブレーキシステム
US6796619B1 (en) Hydraulic brake system with a precharging device
JPS6341271A (ja) ブレ−キシステム
GB2244315A (en) A hydraulic dual-circuit braking system
JPH0834338A (ja) 車両用液圧制御装置
JPH06316254A (ja) 油圧式の2回路ブレーキ装置
US6196365B1 (en) Braking hydraulic pressure control apparatus and method of use for vehicle
JPH10175535A (ja) 車両用制動力制御装置
JP2581065B2 (ja) 液圧ブレ−キ装置
JP3655385B2 (ja) 車両用制動制御装置
JPH06508579A (ja) 特に自動車に用いられる、アンチロックブレーキング・トラクションコントロール装置を備えたハイドロリック式のブレーキ装置
JP4484986B2 (ja) ブレーキ液圧源装置およびブレーキ装置
JPH1086805A (ja) 車両用制動力制御装置
JP3518145B2 (ja) 車両用ブレーキ装置
US6336688B1 (en) Hydraulic brake system with bleed valve
JPH04221266A (ja) 2回路式油圧ブレーキ装置
JPH1081222A (ja) 車両用制動力制御装置
JPH1053115A (ja) 車両用制動力制御装置
JPH1053113A (ja) 車両用制動力制御装置
JPH1053114A (ja) 車両用制動力制御装置