JPH1053115A - 車両用制動力制御装置 - Google Patents

車両用制動力制御装置

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JPH1053115A
JPH1053115A JP21028496A JP21028496A JPH1053115A JP H1053115 A JPH1053115 A JP H1053115A JP 21028496 A JP21028496 A JP 21028496A JP 21028496 A JP21028496 A JP 21028496A JP H1053115 A JPH1053115 A JP H1053115A
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JP
Japan
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passage
brake
reservoir
hydraulic pressure
brake fluid
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JP21028496A
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English (en)
Inventor
Keiichi Koga
賀 慶 一 古
Hiroaki Takeuchi
内 裕 明 竹
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁弁を新設することなく、ブレーキ操作と
は無関係に車輪ブレーキにブレーキ液を供給し得る車両
用制動力制御装置を提供すること 【解決手段】 マスタシリンダ12と、車輪ブレーキ1
3〜16と、マスタシリンダを車輪ブレーキに接続する
第1通路P1と、ブレーキ液を蓄えるためのMCリザー
バ26と、車輪ブレーキをMCリザーバに接続する第2
通路P2と、第2通路に配設された常閉型の開閉電磁弁
V1と、開閉電磁弁及びMCリザーバ間の第2通路を第
1通路に接続する第3通路P3と、第3通路に配設され
MCリザーバ内のブレーキ液を吸入昇圧しそれを車輪ブ
レーキに供給する液圧ポンプ21と、第3通路との接続
部よりもマスタシリンダ側の第1通路に配設され、車輪
ブレーキ側からマスタシリンダへのブレーキ液の流通の
みを阻止する逆止弁C1と、車輪ブレーキのブレーキ液
をマスタシリンダに戻すための第4通路P4とを備えた
こと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、ブレーキ
操作が行われている時において車輪ブレーキの液圧を調
節することができ、且つ、ブレーキ操作が行われていな
い時においても車輪ブレーキに液圧を供給し調節するこ
とができる車両用制動力制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の技術として特開平6−1
56244公報に示されるものが知られている。このも
のは、ブレーキ操作力に対応した液圧を発生するマスタ
シリンダと、マスタシリンダの出力液圧を受けて車両の
車輪を制動する車輪ブレーキと、マスタシリンダを車輪
ブレーキに接続するための第1通路と、第1通路に配設
された常開型の第1開閉電磁弁と、ブレーキ液を蓄える
ための補助リザーバと、車輪ブレーキを補助リザーバに
接続するための第2通路と、第2通路に配設された常閉
型の第2開閉電磁弁と、補助リザーバを第1開閉電磁弁
及びマスタシリンダ間の第1通路に接続するための第3
通路と、第3通路に配設され補助リザーバ内のブレーキ
液を昇圧しそれを第1開閉電磁弁及びマスタシリンダ間
の第1通路に供給する電動ポンプとを備えたものであ
る。また、このものでは、ブレーキ操作とは無関係に車
輪ブレーキにブレーキ液を供給するために(即ちトラク
ション制御を行うために)、電動ポンプの吸入側がマス
タシリンダリザーバに接続され、第3通路の第1通路と
の接続部よりもマスタシリンダ側の第1通路に常開型の
第3開閉電磁弁が設けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このも
のでは、前述したように、ブレーキ操作とは無関係に車
輪ブレーキにブレーキ液を供給するために、第3開閉電
磁弁を用いているため、装置全体が大型化すると共に、
コスト的に不利である。
【0004】この出願の発明は、電磁弁を新設すること
なく、ブレーキ操作とは無関係に車輪ブレーキにブレー
キ液を供給することのできる車両用制動力制御装置を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この出願の請求項1の発
明の車両用制動力制御装置は、ブレーキ操作力に対応し
た液圧を発生する液圧発生装置と、前記液圧発生装置の
出力液圧を受けて車両の車輪を制動する車輪ブレーキ
と、前記液圧発生装置を前記車輪ブレーキに接続するた
めの第1通路と、ブレーキ液を蓄えるためのリザーバ
と、前記車輪ブレーキを前記リザーバに接続するための
第2通路と、前記第2通路に配設された常閉型の開閉電
磁弁と、前記リザーバを前記第1通路に接続するための
第3通路と、前記第3通路に配設され前記リザーバ内の
ブレーキ液を吸入昇圧しそれを前記車輪ブレーキに供給
する電動ポンプと、前記第3通路との接続部よりも前記
液圧発生装置側の前記第1通路に配設され、前記車輪ブ
レーキ側から前記液圧発生装置へのブレーキ液の流通の
みを阻止する逆止弁と、前記車輪ブレーキのブレーキ液
を前記液圧発生装置に戻すための第4通路とを備えたも
のである。
【0006】請求項1の発明の作用を以下に示す。
【0007】運転者がブレーキペダルを操作すると、液
圧発生装置がそれに応じたブレーキ液圧を発生し、その
ブレーキ液圧が第1通路を介して車輪ブレーキに付与さ
れる。このとき、常閉型の開閉電磁弁により第2通路が
閉じているため、車輪ブレーキのブレーキ液圧がリザー
バに流入するのを防ぐことができる。これにより、車輪
を確実に制動できる。一方、運転者がブレーキペダルを
戻した場合には、液圧発生装置内の液圧が減少するが、
車輪ブレーキのブレーキ液が第4通路を介して液圧発生
装置に戻るため、液圧発生装置内の減圧に追従して車輪
ブレーキの液圧を減少させることができる。
【0008】また、制動時において、例えば車輪のスリ
ップ率が大きくなった場合(車輪がロックする傾向にあ
る場合)には、開閉電磁弁が開状態とされる。すると、
開閉電磁弁により第2通路が開放し、結果、車輪ブレー
キ内のブレーキ液が第2通路を介してリザーバに排出さ
れる。これにより、車輪ブレーキの液圧が減少する。一
方、車輪のスリップ率が小さくなり過ぎた場合には、開
閉電磁弁が閉状態とされる。すると、開閉電磁弁により
第2通路が閉じ、車輪ブレーキとリザーバとの連通が遮
断されるため、液圧発生装置内のブレーキ液圧が車輪ブ
レーキに付与される。これにより、車輪ブレーキの液圧
が増圧する。このように、開閉電磁弁を開作動及び閉作
動することにより、アンチスキッド制御を行うことがで
きる。
【0009】また、制動操作が行われていない時に、電
動ポンプが駆動されると、電動ポンプによりリザーバ内
のブレーキ液が第2通路を介して吸入昇圧され、それが
逆止弁よりも下流側の第1通路を介して車輪ブレーキに
供給される。このとき、逆止弁の存在により、電動ポン
プにより昇圧されたブレーキ液が液圧発生装置側に流入
するを防ぐことができる。これにより、車輪ブレーキの
液圧が確実に増加する。一方、電動ポンプを駆動した状
態で開閉電磁弁が開状態とされると、車輪ブレーキがリ
ザーバに連通するので、車輪ブレーキ内のブレーキ液が
リザーバに排出される。これにより、車輪ブレーキの液
圧が減少する。このように、制動操作が行われていない
時に、車輪ブレーキに確実に液圧を付与でき、その液圧
を調整することができる。即ち、自動ブレーキ、トラク
ション制御、制動操舵制御等が実現可能となる。
【0010】以上示したように、請求項1の発明によれ
ば、電動ポンプの吸入側をリザーバに接続し、電動ポン
プをもつ第3通路の第1通路との接続部よりも液圧発生
装置側の第1通路に逆止弁を設けたので、電磁弁を新設
することなく、ブレーキ操作とは無関係に車輪ブレーキ
にブレーキ液を供給することができる。つまり、アンチ
スキッド制御用の液圧回路と同等の電磁弁を設けるだけ
で、ブレーキ操作とは無関係に車輪ブレーキにブレーキ
液圧を付与しそれを調整する各種の制御を行うことがで
きる。
【0011】また、車輪ブレーキのブレーキ液を液圧発
生装置へ戻すための第4通路を設けたので、運転者がブ
レーキペダルを戻した場合に、車輪ブレーキのブレーキ
液を確実に液圧発生装置へ戻すことができる。
【0012】上記請求項1において、請求項2に示すよ
うに、第4通路によって、開閉電磁弁及びリザーバ間の
第2通路を液圧発生装置及び逆止弁間の第1通路に接続
し、第4通路に、液圧発生装置からリザーバ側へのブレ
ーキ液の流通のみを阻止する第2逆止弁を設けると、好
ましい。
【0013】この構成によれば、通常ブレーキ時に運転
者がブレーキペダルを戻した場合に、開閉電磁弁を開放
すれば、車輪ブレーキのブレーキ液が第2通路及び第4
通路を介して液圧発生装置に戻される。
【0014】また、第4通路に設けた逆止弁により、通
常ブレーキ時やアンチスキッド制御増圧時に、液圧発生
装置で発生したブレーキ液圧がリザーバに流入するのを
防止でき、結果、確実に車輪ブレーキを増圧できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この出願に係る車両用制動
力制御装置の実施形態について、添付図面を参照して説
明する。
【0016】(第1の実施形態)図1は本第1の実施形
態の車両用制動力制御装置をFF駆動の自動車に適用し
た例(X配管構成を示す)である。図1において、11
はブレーキペダル、12はブレーキペダルの操作力に対
応した液圧を発生し出力するタンデム型のマスタシリン
ダ(液圧発生装置;以下単にマスタシリンダと称する)
である。マスタシリンダ12の上部には、マスタシリン
ダリザーバ(以下MCリザーバという)26が設けられ
ている。このMCリザーバ26は、低圧のブレーキ液を
蓄え、ブレーキ非操作時にマスタシリンダ12にブレー
キ液を導入する。
【0017】マスタシリンダ12の一方の圧力室(図示
せず)は、第1通路P1を介して左前輪ブレーキ13及
び右後輪ブレーキ14に接続されている。この第1通路
P1は、マスタシリンダ12に接続された主通路P11
と、主通路P11から分岐し且つ左前輪ブレーキ13,
右後輪ブレーキ14に夫々接続された第1分岐通路P1
2及び第2分岐通路P13とから構成されている。
【0018】第1通路P1の主通路P11には、逆止弁
(第1逆止弁)C1が配設され、車輪ブレーキ13,1
4側からマスタシリンダ12へのブレーキ液の流通のみ
を阻止している。第1分岐通路P12には、マスタシリ
ンダ12側から順にオリフィスO1,逆止弁C2が配設
され、第2分岐通路P13には、マスタシリンダ12側
から順にオリフィスO2,逆止弁C3が配設されてい
る。逆止弁C2は、左前輪ブレーキ13から右後輪ブレ
ーキ14へのブレーキ液の流入を阻止し、また逆止弁C
3は、右後輪ブレーキ14から左前輪ブレーキ13への
ブレーキ液の流入を阻止する。
【0019】左前輪ブレーキ13及び右後輪ブレーキ1
4は、第2通路P2を介してMCリザーバ26に接続さ
れている。この第2通路P2は、MCリザーバ26に接
続された主通路P21と、主通路P21から分岐し且つ
左前輪ブレーキ13,右後輪ブレーキ14に夫々接続さ
れた第1分岐通路P22及び第2分岐通路P23とから
構成されている。第2通路P2の分岐通路P22,P2
3には、夫々常閉型の開閉電磁弁V1,V2が配設され
ている。これら開閉電磁弁V1,V2は、車輪ブレーキ
13,14の減圧時に開作動するもので、これにより、
車輪ブレーキ13,14を第2通路P2を介してMCリ
ザーバ26に連通させる。
【0020】第2通路P2の主通路P21は、第3通路
P3を介して逆止弁C1よりも車輪ブレーキ側の第1通
路P1の主通路P11に接続されている。この第3通路
P3には、液圧ポンプ(電動ポンプ)21が配設され、
MCリザーバ26内のブレーキ液を吸入昇圧しそれを車
輪ブレーキ13,14に供給する。この液圧ポンプ21
は、プランジャ型の一方向液圧ポンプであり、後述する
他系統の液圧ポンプ22と共にモータ23により同時駆
動される。液圧ポンプ21吸入側の主通路P11には吸
入弁C4が配設され、液圧ポンプ21吐出側の主通路P
11には吐出弁C5が配設されている。
【0021】第2通路P2の主通路P21は、第4通路
P4を介して逆止弁C1よりもマスタシリンダ12側の
第1通路P1の主通路P11に接続されている。この第
4通路P4は、ブレーキペダル11が戻された時に車輪
ブレーキ13,14内のブレーキ液をマスタシリンダ1
2に戻すためのものである。第4通路P4には、逆止弁
(第2逆止弁)C6が配設され、マスタシリンダ12側
からMCリザーバ24へのブレーキ液の流入のみを阻止
する。
【0022】第1通路P1の第1分岐通路P12及びM
Cリザーバ26間には、リリーフ弁R1が接続され、ま
た第2分岐通路P13及びMCリザーバ26間には、リ
リーフ弁R2が接続されている。これらリリーフ弁R
1,R2は、夫々第1,第2分岐通路P12,P13の
液圧(即ち液圧ポンプ21の吐出側の液圧)が所定上限
値を越えて上昇しようとした場合に開いてそれらの液圧
をMCリザーバ26に逃すためのものである。
【0023】一方、マスタシリンダ12の他方の圧力室
(図示せず)は、第5通路(第1通路)P5を介して左
後輪ブレーキ15及び右前輪ブレーキ16に接続されて
いる。この第5通路P5は、マスタシリンダ12に接続
された主通路P51と、主通路P51から分岐し且つ車
輪ブレーキ15,16に夫々接続された第1分岐通路P
52及び第2分岐通路P53とから構成されている。
【0024】主通路P51には、逆止弁(第1逆止弁)
C7が配設され、車輪ブレーキ15,16側からマスタ
シリンダ12へのブレーキ液の流通のみを阻止してい
る。第1分岐通路P52には、マスタシリンダ12側か
ら順にオリフィスO3,逆止弁C8が配設され、第2分
岐通路P53には、マスタシリンダ12側から順にオリ
フィスO4,逆止弁C9が配設されている。逆止弁C8
は、左後輪ブレーキ15から右前輪ブレーキ16へのブ
レーキ液の流入を阻止し、また逆止弁C9は、右前輪ブ
レーキ16から左後輪ブレーキ15へのブレーキ液の流
入を阻止する。
【0025】車輪ブレーキ15及び16は、第6通路
(第2通路)P6を介してMCリザーバ26に接続され
ている。この第6通路P6は、MCリザーバ26に接続
された主通路P61と、主通路P61から分岐し且つ車
輪ブレーキ14,15に夫々接続された第1分岐通路P
62及び第2分岐通路P63とから構成されている。分
岐通路P62,P63には、夫々常閉型の開閉電磁弁V
3,V4が配設されている。これら開閉電磁弁V3,V
4は、車輪ブレーキ15,16の減圧時に開作動する。
【0026】第6通路P6の主通路P61は、第7通路
(第3通路)P7を介して逆止弁C7よりも車輪ブレー
キ側の第5通路P5の主通路P51に接続されている。
この第7通路P7には、液圧ポンプ(電動ポンプ)22
が配設され、MCリザーバ26内のブレーキ液を吸入昇
圧しそれを車輪ブレーキ13,14に供給する。液圧ポ
ンプ22吸入側の主通路P51には吸入弁C10が配設
され、液圧ポンプ22吐出側の主通路P51には吐出弁
C11が配設されている。
【0027】第6通路P6の主通路P61は、第8通路
(第4通路)P8を介して逆止弁C7よりもマスタシリ
ンダ12側の第5通路P5の主通路P51に接続されて
いる。この第8通路P8は、ブレーキペダル11が戻さ
れた時に車輪ブレーキ15,16内のブレーキ液をマス
タシリンダ12に戻すためのものである。第8通路P8
には、逆止弁(第2逆止弁)C12が配設され、マスタ
シリンダ12側からMCリザーバ26へのブレーキ液の
流入のみを阻止する。
【0028】第5通路P5の第1分岐通路P52及びM
Cリザーバ26間には、リリーフ弁R3が接続され、ま
た第2分岐通路P53及びMCリザーバ26間には、リ
リーフ弁R4が接続されている。これらリリーフ弁R
3, R4は、夫々第1,第2分岐通路P52,P53の
液圧(即ち液圧ポンプ22の吐出側の液圧)が所定上限
値を越えて上昇しようとした場合に開いてそれらの液圧
をMCリザーバ26に逃すためのものである。
【0029】各車輪ブレーキ13〜16には、対応する
車輪の速度を検出する車輪速度センサS1〜S4が装着
されている。S5は、ブレーキペダルの操作量が上限値
まで達した時(即ちマスタシリンダ12のフルボトミン
グ時)にON作動するブレーキストロークスイッチであ
る。これらのセンサS1〜S5は、電子制御装置30に
電気的に接続されている。電子制御装置30は、上記し
た各種のセンサ信号に基づき、アンチスキッド制御、ブ
レーキトラクション制御、車両制動時の制動力配分制
御、自動ブレーキ制御、制動操舵制御(車両の旋回時に
車両の安定性及びコーストレース性を確保するようにオ
ーバーステア抑制制御及びアンダーステア抑制制御を行
うもの)を行う。
【0030】ここで、図2を参照して電子制御装置30
による自動ブレーキ制御について説明する。
【0031】同図において、ステップ101において、
自動ブレーキ制御を開始する必要があるか否かを判定す
る。ここで、開始条件とは、例えば車両前方に障害物が
存在し、その間の距離が所定値よりも小さい場合であ
る。ステップ101で制御要(開始要)と判定すると、
ステップ102で今回の処理タイミングにおける自動ブ
レーキ制御が初回か否かを判定する。制御不要(開始不
要)と判定すると、ステップ106でモータ23を停止
させる。
【0032】ステップ102で今回の自動ブレーキ制御
が初回であれば、ステップ103で初期デューティ比を
設定した後、ステップ105に進み、その初期デューテ
ィ比でモータ23を駆動する。ここで、デューティ比と
は、1周期内におけるモータの通電時間の割合を意味
し、初期デューティ比は最小値(例えば10%)に設定
されている。
【0033】次いで、再びステップ101に進み、自動
ブレーキ制御継続要か否かを判定し、不要(例えば障害
物との距離が所定値以上の場合や車両停止時)であれ
ば、ステップ106に進み、モータ23を停止させ、自
動ブレーキ制御を終了する。一方、制御継続要と判定す
ると、ステップ102で再び今回の自動ブレーキ制御が
初回か否かを判定し、初回ではないので、ステップ10
4に進む。ステップ104にて、今回のデューティ比を
前回のデューティ比(ここでは初期デューティ比)に5
%を加えた値とし、ステップ105でその今回のデュー
ティ比でモータ23を駆動する。このように、制御を継
続する際に処理タイミング毎にデューティ比を順次大き
くすることで、緩やかな増圧勾配で車輪ブレーキを増圧
することができ、自動ブレーキ時に車輪のロックを極力
防止することができる。
【0034】次に、上記の如く構成した車両用制動力制
御装置の作用について説明する。尚、通常ブレーキ,ア
ンチスキッド制御では、左前輪ブレーキ13及び右後輪
ブレーキ14を一系統とする車両用制動力制御装置のみ
の作用について示す。
【0035】(通常ブレーキ)通常、運転者がブレーキ
ペダル11を操作すると、マスタシリンダ12がそれに
応じたブレーキ液圧を発生し、そのブレーキ液圧が第1
通路P1の主通路P11及び各分岐通路P12,P13
を介して左前輪ブレーキ13及び右後輪ブレーキ14に
付与される。このとき、常閉型の開閉電磁弁V1,V2
により夫々第2通路P2の分岐通路P22,P23が閉
じているため、マスタシリンダ12及び両車輪ブレーキ
13,14のブレーキ液がリザーバ24に流入するのを
防ぐことができる。また、第4通路P4に存在する逆止
弁C6によりマスタシリンダ12のブレーキ液がリザー
バ24に流入するのを防ぐことができる。これにより、
対応する車輪を確実に制動できる。
【0036】一方、運転者がブレーキペダル11を完全
に解放した場合には、それがブレーキスイッチS5によ
って検出され、その信号が電子制御装置30に入力され
る。すると、電子制御装置30により開閉電磁弁V1,
V2が開作動され、これにより、マスタシリンダ12内
の減圧に追従して両車輪ブレーキ13,14の液圧を減
圧することができる。
【0037】(アンチスキッド制御)制動時において、
例えば左前輪及び右後輪のスリップ率が同時に大きくな
った場合(左前輪及び右後輪が同時にロックする傾向に
ある場合)には、車輪速度センサS1〜S4の出力信号
に基づき電子制御装置30により開閉電磁弁V1,V2
が開作動される。すると、両車輪ブレーキ13,14が
第2通路P2を介してMCリザーバ26に連通する。結
果、両車輪ブレーキ13,14内のブレーキ液がMCリ
ザーバ26に排出される。このとき、第1通路P1の分
岐通路P12,P13に存在するオリフィスO1,O2
により、マスタシリンダ12から車輪ブレーキ13,1
4に供給されるブレーキ液の量が制限される。これによ
り、両車輪ブレーキ13,14の液圧が確実に減少す
る。
【0038】一方、左前輪及び右後輪のスリップ率が同
時に小さくなり過ぎた場合には、電子制御装置30によ
り開閉電磁弁V1,V2が閉作動される。すると、開閉
電磁弁V1,V2により第2通路P2が閉じ、両車輪ブ
レーキ13,14とMCリザーバ26との連通が遮断さ
れるため、マスタシリンダ12内のブレーキ液圧が車輪
ブレーキ13,14に付与される。結果、両車輪ブレー
キ13,14の液圧が増加する。このように、開閉電磁
弁V1,V2を開作動及び閉作動することにより、アン
チスキッド制御を行うことができる。
【0039】上記アンチスキッド制御中にストロークス
イッチS5によりマスタシリンダ12のフルボトミング
状態が検出されると、電子制御装置30によりモータ2
3が駆動される。その結果、液圧ポンプ21,22が作
動し、MCリザーバ26内のブレーキ液を吸入昇圧しそ
れを車輪ブレーキ13〜16に供給する。このように、
マスタシリンダ12のフルボトミング状態となりマスタ
シリンダ12から車輪ブレーキ13〜16へブレーキ液
を供給することができなくなった場合でも、液圧ポンプ
21,22により車輪ブレーキ13〜16に確実にブレ
ーキ液を供給できる。
【0040】尚、開閉電磁弁V1,V2を個別に開作
動、閉作動させて車輪ブレーキ13,14のブレーキ液
圧を独立的に制御できる。
【0041】(ブレーキトラクション制御)例えば車両
の発進時において、駆動輪である前輪のスリップ率が大
きくなった場合には、車輪速度センサS1,S4の出力
信号に基づき電子制御装置30によりモータ23がフル
通電されて液圧ポンプ21及び22が駆動される。する
と、液圧ポンプ21,22によりMCリザーバ26の低
圧ブレーキ液が主通路P21,P61を介して吸入昇圧
され、それが分岐通路P12,P53を介して左前輪ブ
レーキ13及び右前輪ブレーキ16に供給される。この
とき、逆止弁C1,C7により液圧ポンプ21,22が
昇圧したブレーキ液が第1通路P1の主通路P11を介
してマスタシリンダ12に流入するのを防止できる。ま
た、常閉型の閉電磁弁V1,V4により両前輪ブレーキ
13,16のブレーキ液がMCリザーバ26に流入する
のを防ぐことができる。以上より、両前輪ブレーキ1
3,16の液圧を確実に増圧させることができる。
【0042】一方、前輪のスリップ率が小さくなり過ぎ
た場合、電子制御装置30により液圧ポンプ21,22
が駆動された状態で開閉電磁弁V1,V4が開作動され
る。すると、両前輪ブレーキ13,16がMCリザーバ
26に連通するので、両前輪ブレーキ13,16内のブ
レーキ液がMCリザーバ26に排出される。このとき、
オリフィスO1,O4により、マスタシリンダ12から
前輪ブレーキ13,16に供給されるブレーキ液の量が
制限される。これにより、両前輪ブレーキ13,16の
液圧が減少する。このように、液圧ポンプ21,22を
駆動した状態で開閉電磁弁V1,V4を開作動及び閉作
動することにより、ブレーキトラクション制御を行うこ
とができる。
【0043】ここで、上記ブレーキトラクション制御中
には、非駆動輪に対応する右後輪ブレーキ14及び左後
輪ブレーキ15に夫々接続された開閉電磁弁V2,V3
を開作動させることにより、右後輪ブレーキ14及び左
後輪ブレーキ15のブレーキ液圧をMCリザーバ26内
の圧力(即ち大気圧)と同等にし、余分なブレーキ液圧
が車輪ブレーキ14,15に付与されないようにしてい
る。
【0044】また、上記ブレーキトラクション制御中
に、運転者がブレーキペダル11を踏み込むと、マスタ
シリンダ12により発生したブレーキ液圧が第1,第5
通路P1,P5を介して車輪ブレーキ13,16に付与
され、所謂増し踏みが可能である。
【0045】尚、開閉電磁弁V1,V4を個別に開作
動、閉作動により前輪ブレーキ13,16のブレーキ液
圧を独立的に制御できる。
【0046】(自動ブレーキ制御)前方の障害物(例え
ば車両)との距離が所定値よりも下回った場合、電子制
御装置30により前述したようにモータ30がデューテ
ィ制御され、液圧ポンプ21,22がリニア駆動され
る。すると、液圧ポンプ21,22によりMCリザーバ
26の低圧ブレーキ液が主通路P21,P61を介して
吸入昇圧され、それが分岐通路P12,P13,P5
2,P53を介して車輪ブレーキ13〜16に供給され
る。このとき、逆止弁C1,C7により液圧ポンプ2
1,22が昇圧したブレーキ液が第1通路P1の主通路
P11を介してマスタシリンダ12に流入するのを防止
できる。また、常閉型の開閉電磁弁V1〜V4により車
輪ブレーキ13〜16のブレーキ液がMCリザーバ26
に流入するのを防ぐことができる。以上より、車輪ブレ
ーキ13〜16の液圧を徐々に増加させることができ
る。
【0047】尚、上記自動ブレーキ制御中も、運転者に
よる増し踏みが可能となる。
【0048】このように、車両制動時における車輪ブレ
ーキ13〜16のブレーキ液圧は、開閉電磁弁V1〜V
4を個別に開作動、閉作動することによって個別に調圧
できるので、アンチスキッド制御のほかに制動力配分制
御等も行うことができる。また、車両非制動時における
車輪ブレーキ13〜16のブレーキ液圧は、モータ22
により液圧ポンプ21,22を作動させた状態で開閉電
磁弁V1〜V4を個別に開作動、閉作動することによっ
て個別に調圧できるので、制動操舵制御等も行うことが
できる。
【0049】(第2の実施形態)図3に示すように、第
2の実施形態に係る車両用制動力制御装置は、以下の点
で第1の実施形態のものと異なる。即ち、第1実施形態
のオリフィスO1〜O4及び逆止弁C1〜C4の代わり
に、それらと同じ位置に夫々常開型の開閉電磁弁V5〜
V8が設けられている。これらの開閉電磁弁V5〜V8
を追加したことにより、各車輪ブレーキのブレーキ液圧
をホールドすることができる。
【0050】また、補助リザーバ24が車輪ブレーキ1
3,14に接続されると共に、第2通路P2の主通路P
21を介してMCリザーバ26に接続されている。同様
に、補助リザーバ25が車輪ブレーキ15,16に接続
されると共に、第6通路P6の主通路P61を介してM
Cリザーバ26に接続されている。更に、第2通路P2
の主通路P21には、常開型の開閉電磁弁V9が配設さ
れ、第6通路P6の主通路P61には、常開型の開閉電
磁弁V10が配設されている。これらの開閉電磁弁V
9,V10は、アンチスキッド制御時に閉作動して車輪
ブレーキ及びMCリザーバ26間の連通を遮断し、トラ
クション制御、自動ブレーキ制御、制動操舵制御時には
開作動する。尚、アンチスキッド制御時には、補助リザ
ーバ24,25内のブレーキ液を汲み上げるため、液圧
ポンプ21,22が駆動される。
【0051】尚、本第1〜第2の実施形態では、左前輪
ブレーキ13及び右後輪ブレーキ14を一系統とし、左
後輪ブレーキ15及び右前輪ブレーキ16を一系統とす
るX配管構成のFF駆動車に適用したが、本発明はこれ
に限定される必要もなく、左前輪ブレーキ及び右前輪ブ
レーキを一系統とし、左後輪ブレーキ及び右後輪ブレー
キを一系統とする前後配管構成のFR駆動車にも適用で
きる。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、電動ポンプの吸入側を
リザーバに接続し、電動ポンプをもつ第3通路の第1通
路との接続部よりも液圧発生装置側の第1通路に逆止弁
を設けたので、電磁弁を新設することなく、ブレーキ操
作とは無関係に車輪ブレーキにブレーキ液を供給するこ
とができる。つまり、アンチスキッド制御用の液圧回路
と同等の電磁弁を設けるだけで、ブレーキ操作とは無関
係に車輪ブレーキにブレーキ液圧を付与しそれを調整す
る各種の制御を行うことができる。
【0053】また、車輪ブレーキのブレーキ液を液圧発
生装置へ戻すための第4通路を設けたので、運転者がブ
レーキペダルを戻した場合に、車輪ブレーキのブレーキ
液を確実に液圧発生装置へ戻すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明の第1の実施形態に係る車両用
制動力制御装置を示す全体構成図である。
【図2】図1の電子制御装置が実行する自動ブレーキ制
御を示すフローチャートである。
【図3】この出願の発明の第2の実施形態に係る車両用
制動力制御装置を示す全体構成図である。
【符号の説明】
11 ブレーキペダル 12 マスタシリンダ(液圧発生装置) 13〜16 車輪ブレーキ P1 第1通路 P2 第2通路 P3 第3通路 P4 第4通路 P5 第5通路(第1通路) P6 第6通路(第2通路) P7 第7通路(第3通路) P8 第8通路(第4通路) 21,22 液圧ポンプ(電動ポンプ) 26 マスタシリンダリザーバ(リザーバ) V1〜V4 開閉電磁弁 C1,C7 逆止弁(第1逆止弁) C6,C12 逆止弁(第2逆止弁)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキ操作力に対応した液圧を発生す
    る液圧発生装置と、前記液圧発生装置の出力液圧を受け
    て車両の車輪を制動する車輪ブレーキと、前記液圧発生
    装置を前記車輪ブレーキに接続するための第1通路と、
    ブレーキ液を蓄えるためのリザーバと、前記車輪ブレー
    キを前記リザーバに接続するための第2通路と、前記第
    2通路に配設された常閉型の開閉電磁弁と、前記リザー
    バを前記第1通路に接続するための第3通路と、前記第
    3通路に配設され前記リザーバ内のブレーキ液を吸入昇
    圧しそれを前記車輪ブレーキに供給する電動ポンプと、
    前記第3通路との接続部よりも前記液圧発生装置側の前
    記第1通路に配設され、前記車輪ブレーキ側から前記液
    圧発生装置へのブレーキ液の流通のみを阻止する第1逆
    止弁と、前記車輪ブレーキのブレーキ液を前記液圧発生
    装置に戻すための第4通路とを備えた車両用制動力制御
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記第4通路は、前記開閉電磁弁及び前記リザーバ間の
    前記第2通路を前記液圧発生装置及び前記逆止弁間の前
    記第1通路に接続するもので、 前記第4通路には、前記液圧発生装置から前記リザーバ
    側へのブレーキ液の流通のみを阻止する第2逆止弁が設
    けられている車両用制動力制御装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007001462A (ja) * 2005-06-24 2007-01-11 Advics:Kk 車両用駐車ブレーキ装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007001462A (ja) * 2005-06-24 2007-01-11 Advics:Kk 車両用駐車ブレーキ装置

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