JPH10173160A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JPH10173160A
JPH10173160A JP8335431A JP33543196A JPH10173160A JP H10173160 A JPH10173160 A JP H10173160A JP 8335431 A JP8335431 A JP 8335431A JP 33543196 A JP33543196 A JP 33543196A JP H10173160 A JPH10173160 A JP H10173160A
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film
oxide film
forming
silicon nitride
silicon
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JP8335431A
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English (en)
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Takeshi Yagi
健 八木
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基体部の下方に空洞が設けられた半導体素子
を多数、高密度で当該半導体基板上に配設できる半導体
装置の製造方法を提供する。 【解決手段】 シリコン基板12の上面に熱酸化膜23
をLOCOS法によって形成し、これを所望の形状にエ
ッチングして、ブリッジ構造の半導体素子の製造時に犠
牲層として用いられる熱酸化膜23Aを形成する。該熱
酸化膜23Aの上面に、基体部10を構成する窒化シリ
コン膜13を形成し、この窒化シリコン膜13をパター
ニングし、その後、前記熱酸化膜23Aをウェットエッ
チングによって除去して、基体部10Aの下方に空洞S
を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
方法に関し、特に熱型赤外線センサや圧力センサ等が形
成された半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、シリコン基板等の半導体基板
上に、空洞を介した機械的構造(例えば、ブリッジ構
造、メンブレーン構造、ダイヤフラム構造)の基体部を
ミクロンオーダで精緻に形成して、該基体部に半導体素
子を形成する技術が公知である(例えば、特開平4−1
92566号公報)。
【0003】このような空洞を設けた機械的構造では、
その基体部に、熱型赤外線センサの赤外線受光部や、圧
力センサの拡散抵抗等が設けられる。図8に、n形のシ
リコン基板1形成されたメンブレーン構造の製造方法の
一例を示す。先ず、n形のシリコン基板1の所望の領域
に、例えばボロン(Br)を高濃度で導入し、その後、
熱拡散を行って、高濃度p形拡散層3,3を形成する
(図8(a))。
【0004】この高濃度p形拡散層3,3は、シリコン
基板1をエッチングして空洞Sを形成する際の、エッチ
ングストッパとして機能するものである。即ち、n形の
シリコン基板1に形成された高濃度p形拡散層3,3
は、pn接合面を用いたエッチングストップ技術(高濃
度不純物拡散層を用いたエッチングストップ技術)にお
いて、当該シリコン基板1をエッチングする際に、図8
(a)中、横方向のエッチングを止めるためのエッチン
グストッパとなる。
【0005】斯かる高濃度p形拡散層3,3が形成され
ると、次に、シリコン基板1の上面に窒化シリコン膜4
が減圧CVD法等によって形成される(図8(b))。
この窒化シリコン膜4は、基体部2を構成するもので、
この窒化シリコン膜4に半導体素子(熱型赤外線センサ
であれば赤外線受光部、圧力センサであれば拡散抵抗)
が形成される(図示省略)。
【0006】そして、半導体素子が形成された窒化シリ
コン膜4を、ホトリソグラフィ技術を用いて所望の形状
にエッチングする(図8(c))。最後に、窒化シリコ
ン膜4をマスクとしたウェットエッチングを行って、基
体部2の下方に空洞Sが形成されて、図8(a)に示す
メンブレーン構造が得られる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
なメンブレーン構造を適用して熱型赤外線センサ等の半
導体素子を、当該シリコン基板1上に多数形成するに当
っては、その高集積化が要求される。例えば、熱型赤外
線センサであるなら、これをシリコン基板1上に多数配
置してイメージセンサを構成する場合、一定の面積であ
るなら、熱型赤外線センサをより多く、即ち高い集積率
で配置してイメージセンサの画素数を高めることが要求
される。
【0008】しかしながら、上記の手順によって、メン
ブレーン構造の熱型赤外線センサを多数形成する場合に
は、その高集積化を図ることが困難であった。即ち、上
記したように、例えばn形のシリコン基板1に、エッチ
ングストッパとして高濃度p形拡散層3,3を形成する
技術をもちいる場合、シリコン基板1のエッチング自体
が困難であり、更に、このエッチングは一般にウェット
エッチングで行われるため、そのエッチングの停止のタ
イミングを制御することも困難であった。
【0009】又、シリコン基板1をエッチングして、空
洞Sを形成するに当っては、ウェットエッチングが効率
よく行えるように、特定の面方位のシリコン基板1を用
意しなければならない。しかして、シリコン基板1の面
方位を、これに形成される半導体素子に合わせて選ぶこ
とができなくなる。仮に、高精度でシリコン基板1のエ
ッチングを行うのであれば、その表面にエピタキシャル
層が形成されたシリコン基板1を用いることも考えられ
るが、エピタキシャル層が形成されたシリコン基板1は
高価であるため、製造コストが高くなるという不具合も
ある。
【0010】又、ウェットエッチングの際にはシリコン
基板1を電解液に浸漬する必要があるが、その場合、一
般に、シリコン基板1のp形拡散層(又はn形拡散層)
を外部電極に電気的に接続する必要がある。しかし、一
方で当該p形拡散層(又はn形拡散層)を電解液から絶
縁する必要もあり、これら2つの要件を同時に満たしつ
つウェットエッチングを行うことも困難であった。
【0011】又、上記のように、エッチングストッパと
してシリコン基板1に高濃度p形拡散層3,3を設けて
おくと、当該n形シリコン基板1に半導体素子等を形成
する際の熱処理で、この高濃度p形拡散層3,3が広が
ることになる。従って、高濃度p形拡散層3,3をエッ
チングストッパとして用いるのであれば、該高濃度p形
拡散層3,3を形成する際に、その近傍に予め所定のマ
ージンを設けて半導体素子を形成する必要があり、該シ
リコン基板1上に半導体素子を形成する際の高集積化の
妨げとなっていた。
【0012】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
ので、その第1の目的は、下方に空洞が設けられた基体
部を、半導体基板上に、高い集積率で、且つ簡易に配設
することができる半導体装置の製造方法を提供すること
である。又、第2の目的は、基体部の下方に空洞が設け
られた熱型赤外線センサを多数、高い集積率で、且つ簡
易に当該半導体基板上に配設することができる半導体装
置の製造方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の半導体装置の製造方法は、半導体
基板の上面に熱酸化膜を所望の形状に形成する工程と、
該熱酸化膜の上面に基体部を構成する膜を形成する工程
と、該基体部を構成する膜を所望の形状にパターニング
する工程と、前記熱酸化膜を除去して前記基体部を構成
する膜の下方に空洞を形成する工程とからなるものであ
る。
【0014】又、請求項2に記載の半導体装置の製造方
法は、前記熱酸化膜をLOCOS法にて形成するもので
ある。又、請求項3に記載の半導体装置の製造方法は、
前記基体部を構成する膜を、窒化シリコン膜としたもの
である。又、請求項4に記載の半導体装置の製造方法
は、前記熱酸化膜の除去を、前記窒化シリコン膜を耐エ
ッチングマスクとしたエッチングにより行うようにした
ものである。
【0015】又、請求項5に記載の半導体装置の製造方
法は、半導体基板の上面に酸化シリコン膜をLOCOS
法によって形成する工程と、該酸化シリコン膜を除去す
る工程と、該酸化シリコン膜の除去によってその表面に
凹部が形成された半導体基板の上面に少なくとも半導体
基板と選択比の異なる膜を形成すると共に該選択比の異
なる膜を所望の形状にパターニングする工程と、該選択
比の異なる膜が形成された半導体基板の上面に基体部を
構成する膜を形成する工程と、該基体部を構成する膜を
所望の形状にパターニングする工程と、前記選択比の異
なる膜を除去することによって前記基体部を構成する膜
の下方に空洞を形成する工程とからなるものである。
【0016】又、請求項6に記載の半導体装置の製造方
法は、前記基体部を構成する膜を、窒化シリコン膜とし
たものである。又、請求項7に記載の半導体装置の製造
方法は、前記選択比の異なる膜を、SOG膜としたもの
である。又、請求項8に記載の半導体装置の製造方法
は、半導体基板の上面に酸化シリコン膜をLOCOS法
にて形成する工程と、該酸化シリコン膜の上面に窒化シ
リコン膜を形成する工程と、該窒化シリコン膜に熱型赤
外線センサの赤外線受光部を形成すると共に少なくとも
該窒化シリコン膜を所望の形状にパターニングする工程
と、前記酸化シリコン膜を除去することによって前記熱
型赤外線センサの受光部の下方に空洞を形成する工程と
からなるものである。
【0017】又、請求項9に記載の半導体装置の製造方
法は、半導体基板の上面に酸化シリコン膜をLOCOS
法によって形成する工程と、該酸化シリコン膜を除去す
る工程と、該酸化シリコン膜の除去によってその表面に
凹部が形成された半導体基板の上面にSOG膜を形成す
ると共に該SOG膜を所望の形状にパターニングする工
程と、該SOG膜が形成された半導体基板の上面に窒化
シリコン膜を形成する工程と、該窒化シリコン膜に熱型
赤外線センサの赤外線受光部を形成すると共に少なくと
も該窒化シリコン膜を所望の形状にパターニングする工
程と、前記SOG膜を除去することによって前記基体部
を構成する膜の下方に空洞を形成する工程とからなるも
のである。
【0018】(作用)上記請求項1の発明によれば、半
導体基板をエッチングすることなく、当該基体部の下方
に空洞を設けた機械的構造を容易に達成することができ
る。又、請求項2の発明によれば、当該基体部の下方に
空洞を形成する際の製造誤差が小さくなり、空洞が形成
される領域を精度よく決定できるようになる。
【0019】又、請求項3の発明によれば、構造の安定
した基体部が達成できる。又、請求項4の発明によれ
ば、バッファ・フッ酸等のエッチング液にて、容易に、
基体部の下方に空洞を形成することができる。又、請求
項5の発明によれば、半導体基板をエッチングすること
なく、当該基体部の下方に空洞を設けた機械的構造を容
易に達成することができる。
【0020】又、請求項6の発明によれば、構造の安定
した基体部が達成できる。又、請求項7の発明によれ
ば、酸化シリコン膜の除去によって形成された凹部に、
一般的な酸化膜のエッチングに用いられるエッチング液
で、容易に空洞を形成することができる。又、請求項8
の発明によれば、赤外線受光部の下方に空洞が形成され
た熱型赤外線センサを、シリコン基板上に高い集積率で
多数配置することができる。
【0021】又、請求項9の発明によれば、赤外線受光
部の下方に空洞が形成された熱型赤外線センサを、シリ
コン基板上に高い集積率で多数配置することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)以下、本発明の第1の実施形態につ
いて添付図面を参照して説明する。尚、この第1の実施
形態は、請求項1から請求項4まで及び請求項8に対応
する。
【0023】先ず、本実施形態の熱型赤外線センサ10
の概略について、図1及び図2を用いて説明する。尚、
図2は熱型赤外線センサ10の外形を示すもので、その
基体部10Aの下方に形成された空洞Sの形状をわかり
やすく示すために、その一部が切り欠かれている。熱型
赤外線センサ10は、ショットキーバリアダイオードを
温度センサ部として用いたもので、図1,図2に示すよ
うに、基体部10Aと架橋部10Bとからなる橋状の窒
化シリコン膜13(13A)上に赤外線受光部11が形
成されている。
【0024】より具体的には、熱型赤外線センサ10が
形成されるシリコン基板(例えば、n形シリコン基板)
12は、その上面に橋状の窒化シリコン膜13(13
A)が形成され、該橋状の窒化シリコン膜13(13
A)の上面に多結晶シリコン層14が形成されている。
そして、この多結晶シリコン層14の上面の略中央に
は、白金シリサイド層15が形成されて、該白金シリサ
イド層15と多結晶シリコン層14との間で、ショット
キーバリアダイオード(SBD)が構成されている。
【0025】又、多結晶シリコン層14には、白金シリ
サイド層15との接合面を囲むように、p形の拡散層か
らなるガードリング14Gが形成され、ガードリング1
4Gの外側の領域に、n+形拡散層14Aが形成されて
いる。この多結晶シリコン層14の表面には、酸化シリ
コン膜18が形成され、この酸化シリコン膜18に設け
られたコンタクトホール(図示省略)を介して、チタン
からなる配線層16A,16Bが、各々、上記n+形拡
散層14A、上記ガードリング14Gに電気的に接続さ
れている。そして、これらの全面を覆うように保護膜及
び赤外線吸収層としての窒化シリコン膜19が形成され
ている。
【0026】尚、シリコン基板12には、上記配線層1
6A,16Bに電気的に接続される図示省略の高濃度不
純物拡散層(例えば、p+形拡散層)が形成され、該高
濃度不純物拡散層によって、シリコン基板12に形成さ
れた読出回路(図示省略)と赤外線受光部11に形成さ
れた温度センサ部(SBD)とが電気的に接続される。
斯かる構造の熱型赤外線センサ10は、シリコン基板1
2と基体部10Aの間に設けられた空洞Sにより、赤外
線受光部11とシリコン基板12と間が断熱構造となる
ため、一定の強さの赤外線が入射した際の赤外線受光部
11の温度変化が大きくなる。
【0027】尚、基体部10Aに形成されたSBDは、
赤外線受光部11に入射した赤外線の強さに応じて当該
赤外線受光部11の温度が変化したときに、この温度変
化に応じてその逆方向飽和電流の値が変化するものであ
る。而して、この逆方向飽和電流の値を検出することに
より入射した赤外線の強さを求めることができる。次
に、上記構造の熱型赤外線センサ10の製造方法につい
て、図3,図4を用いて説明する。
【0028】(1) n形のシリコン基板12の全面
に、熱酸化によって酸化シリコン膜21を0.01μm
〜0.04μmの膜厚に形成する。この酸化シリコン膜
21は、後述の酸化シリコン膜23,LOCOS膜(図
示省略)の形成時に発生する応力で、シリコン基板12
に結晶欠陥が生じないようにするためのものである。次
いで、周知の半導体製造技術によってp形不純物(例え
ばボロン)を図示省略の素子形成領域に選択的に導入し
てp形ウェル(図示省略)等を形成し、次いで、シリコ
ン基板12の全面に、減圧CVD法やプラズマCVD法
によって窒化シリコン膜22を0.04μm程度の膜厚
に形成する。その後、該窒化シリコン膜22をレジスト
(図示省略)を用いた周知のホトリソグラフィ法・ドラ
イエッチング法によって所望の形状にパターニングす
る。ここまでの工程で得られた構造を図3(a)に示
す。
【0029】尚、窒化シリコン膜22のパターニング
は、素子形成領域(図示省略)の読出回路側の素子分離
に用いられる酸化シリコン膜(LOCOS膜)や、基体
部10Aを構成するための熱酸化膜(酸化シリコン膜)
23が形成される領域が、該窒化シリコン膜22の開口
22Aから露出するように行われる。 (2) 上記パターニングされた窒化シリコン膜22を
マスクとして、H2O雰囲気中で熱処理(例えば、10
00℃、170分)を行い、酸化シリコン膜(熱酸化
膜)23を、例えば、0.5μm〜0.7μm程度の膜
厚に成長させる。ここまでの工程で得られた構造を図3
(b)に示す。
【0030】この酸化シリコン膜23の膜厚は、基体部
10Aの下方に形成される空洞Sの高さに対応する。し
かして、この空洞Sは断熱効果が得られる程度確保され
ていればよいので、この膜厚を当該シリコン基板12に
形成される他のMOS構造で用いられるLOCOS膜
(図示省略)に合わせて決定してもよい。 (3) 上記窒化シリコン膜22をウェットエッチング
によってすべて除去した後、シリコン基板12には所望
の素子を形成する。即ち、周知のホトリソエッチング工
程や不純物拡散工程を繰り返して読出し回路等の素子
(図示省略)を形成する。その後に、前記酸化シリコン
膜23の上面に、液状のシリカ系化合物を回転塗布しそ
の後これを焼成してSOG膜24を形成する(スピン・
オン・グラス法)。
【0031】次いで、周知のホトリソグラフィ技術によ
って、上記熱酸化膜23とSOG膜24をパターニング
する。このパターニングは、犠牲層となる熱酸化膜23
Aだけを残すように行われる。尚、上記SOG膜24
は、詳細は後述するように熱酸化膜(犠牲層)23Aの
除去を容易に行うために形成される。ここまでの工程で
得られた構造を図3(c)に示す。
【0032】(4) 次に、上記パターニングされた熱
酸化膜(犠牲層)23A、SOG膜24の全面を覆うよ
うに、熱酸化膜23Aとエッチングの選択比が異なる窒
化シリコン膜13を、例えば減圧CVD法、プラズマC
VD法によって、0.4μm程度の膜厚に形成する。
尚、この窒化シリコン膜13の一部(13A)が、熱型
赤外線センサ10の基体部10Aを構成する。ここまで
の工程で得られた構造を図3(d)に示す。
【0033】(5) 上記形成された窒化シリコン膜1
3の上面に、抵抗率が1×1016Ωcm程度となるように
n形の不純物が導入された多結晶シリコン膜を、例え
ば、CVD法で1.0μm形成し、これをレジストで覆
ったのち該レジストを所望の形状(赤外線受光部11の
形状)に露光/現像してマスクを形成し、これを用いた
ドライエッチングで、所望の形状の多結晶シリコン層1
4を形成する。次いで、上記レジストを除去する。ここ
までの工程で得られた構造を図4(e)に示す。
【0034】(6) 次いで、熱酸化により、多結晶シ
リコン層14の表面に、0.1μmの膜厚の酸化シリコ
ン膜18を形成し、酸化シリコン膜18が形成された多
結晶シリコン層14の上面に周知のホトリソグラフィ技
術で所望のマスクを作製し、これを用いたイオンインプ
ランテーションによりボロンを所定の濃度となるように
注入する(例えば、注入量5×1015cm-2)。
【0035】上記マスクを除去した後、再び周知のホト
リソグラフィ技術によってマスクを形成し、これを用い
たイオンインプランテーションによりヒ素を所定の濃度
となるように注入し(例えば、注入量3×1015c
m-2)、その後、マスクを除去し、熱処理(900℃,
1時間)を施して、ガードリング14G及びn+形拡散
層14Aを形成する。
【0036】次いで、レジストを全面に塗布し、これを
所望の形状に露光/現像して酸化シリコン膜18の所望
の領域(多結晶シリコン層14のSBDが形成される領
域に対応)のみを露出させ、この状態でウェットエッチ
ングを行って、露出している酸化シリコン膜18を除去
し、次いで上記レジストを除去する。
【0037】その後、白金を、例えば、MBE(Molecu
lar Beame Epitaxy)法で、0.01μm形成し、これ
に450℃で1時間熱処理を施して、上記白金をシリサ
イド化する。更に、未反応の白金を王水(塩酸3:硝酸
1)で除去し、上記所望の領域にのみ白金シリサイド膜
15を形成する。ここまでの工程で得られた構造を図4
(f)に示す。
【0038】(7) 次いで、酸化シリコン膜18を覆
うようにレジストを塗布し、これを露光/現像してマス
クを作製し、これを用いた酸化シリコン膜18のエッチ
ングによって上記ガイドリング14G,n+形拡散層1
4Aに連通するコンタクトホール(図示省略)を形成す
る。上記レジストを除去した後、シリコン基板12の全
面にチタンを、例えばスパッタ法によって0.5μm形
成し、これを公知のホトリソグラフィ技術によって所望
の形状にパターニングして、配線層16A,16B,1
6C,16Dを形成し、保護膜及び赤外線吸収膜とし
て、窒化シリコン膜19を、例えば、プラズマCVD法
によってその全面に0.3μm形成する。
【0039】ここでは、シリコン基板12に形成した素
子を含めてすべての配線にチタンを使用した。しかし、
必要に応じて、シリコン基板12に形成した素子にはア
ルミニウムによる配線を形成してもよい。この場合に
は、チタン配線とアルミニウム配線との間には、コンタ
クト領域を除き絶縁膜が配置されるのはいうまでもな
い。ここまでの工程で得られた構造を図4(g)に示
す。
【0040】(8) 次に、窒化シリコン膜19及び窒
化シリコン膜13を、公知のホトリソグラフィ技術によ
って、所望の形状にパターニングする。このパターニン
グは、少なくとも、熱酸化膜(犠牲層)23Aを覆って
いるSOG膜24が露出するように行われる。ここまで
の工程で得られた構造を図4(h)に示す。 (9)この状態でウェットエッチングを行って熱酸化膜
(犠牲層)23Aを除去し、窒化シリコン膜13とシリ
コン基板12との間に空洞Sを形成して、図1及び図2
に示す構造を得る。このウェットエッチングは、バッフ
ァ・フッ酸(BHF3)や希フッ酸等のエッチング液が
用いられる。
【0041】尚、上記したように窒化シリコン膜13と
熱酸化膜23Aとの間には、SOG膜24が形成されて
いるため、当該熱酸化膜23Aのエッチングが容易に行
われる。これは、熱酸化膜23Aをエッチングする際に
は、当該エッチング液が熱酸化膜(犠牲層)23Aにし
み込んでいかなければならないが、実際の構造では、当
該熱酸化膜(犠牲層)23Aは、縦(高さ)が1μm未
満であり、これに比べて横幅が40μm程度であり、横
方向のエッチングが困難になるからである。しかして、
SOG膜24を、窒化シリコン膜13と熱酸化膜23A
との間に形成しておくことによって、エッチング液がS
OG膜24を介して熱酸化膜23Aの横方向にしみ込み
やすくなる。
【0042】(第2の実施形態)次に、第2の実施形態
について、図5〜図7を参照して説明する。この第2の
実施形態は、請求項5から請求項7まで及び請求項9に
対応する。この第2の実施形態は、熱型赤外線センサ3
0の基体部30Aの下方に空洞Sを形成するに当たり、
LOCOS法によって、熱酸化膜43を形成し、その
後、これを除去することによって、当該シリコン基板3
2に凹部32Aを形成し、この凹部32Aに、犠牲層と
なるSOG膜45を別途充填してから基体部30Aを構
成する窒化シリコン膜33を形成するものである。
【0043】熱型赤外線センサ30は、図5に示すよう
に、第1の実施形態の熱型赤外線センサ10と同様、S
BDを温度センサ部として用いたもので、基体部30A
と架橋部30Bとからなる橋状の窒化シリコン膜33上
に当該赤外線受光部31が形成されている。より具体的
には、図5に示すように、シリコン基板32の上面に
は、窒化シリコン膜33が形成され、該窒化シリコン膜
33の上面に赤外線受光部31が形成されている。
【0044】尚、赤外線受光部31の構成は、第1の実
施形態の赤外線受光部11と同一の構成であり、その詳
細な説明は省略する。この構造の熱型赤外線センサ30
においても、シリコン基板32と基体部30Aの間に設
けられた空洞Sにより、赤外線受光部31とシリコン基
板32と間が断熱構造となるため、一定の強さの赤外線
が入射した際の赤外線受光部31の温度変化が大きくな
る。
【0045】記構造の熱型赤外線センサ30は、以下の
手順で形成される。 (1) n形のシリコン基板32の全面に、熱酸化によ
って酸化シリコン膜41を0.01μm〜0.04μm
の膜厚に形成する。次いで、シリコン基板32にp形不
純物(例えばボロン)を選択的に導入してp形ウェル
(図示省略)等を形成する。そして、シリコン基板32
の全面に減圧CVD法又はプラズマCVD法によって窒
化シリコン膜42を0.04μm程度の膜厚に形成し、
該窒化シリコン膜42をレジスト膜(図示省略)を用い
た周知のホトリソグラフィ法・ドライエッチング法によ
って所望の形状にパターニングして開口42Aを形成す
る。ここまでの工程で得られた構造を図6(a)に示
す。
【0046】(2) 上記窒化シリコン膜42をマスク
として、H2O雰囲気中で熱処理(例えば、1000
℃、170分)を行い、酸化シリコン膜(熱酸化膜)4
3を、例えば、0.5μm〜0.7μm程度の膜厚に成
長させる。ここまでの工程で得られた構造を図3(b)
に示す。この膜厚も断熱効果が得られる程度確保されて
いればよく、当該シリコン基板32に形成される他のM
OS構造で用いられるLOCOS膜(図示省略)に必要
な膜厚としてもよい。
【0047】(3) 上記窒化シリコン膜42及び酸化
シリコン膜43を、フッ酸等のエッチング液を用いたウ
ェットエッチングで全て除去して、シリコン基板32の
表面に凹部32Aを形成する。ここまでの工程で得られ
た構造を図6(c)に示す。
【0048】(4) 次に、上記凹部32Aが形成され
たシリコン基板32の全面に、スピン・オン・グラス法
によってSOG膜44を形成する。斯く形成されたSO
G膜44を、周知のホトリソグラフィ技術によってパタ
ーニングして、犠牲層となるSOG膜44Aを残す。次
に、上記パターニングされたSOG膜44Aの全面を覆
うように、該SOG膜44Aと選択比が異なる窒化シリ
コン膜33を、例えば減圧CVD法、プラズマCVD法
によって、0.4μm程度の膜厚に形成する。尚、この
窒化シリコン膜33の一部33Aが、熱型赤外線センサ
30の基体部30Aを構成する。ここまでの工程で得ら
れた構造を図7(d)に示す。
【0049】(5) 上記形成された窒化シリコン膜3
3の上面に、第1の実施形態と同一の手順で、多結晶シ
リコン層34、酸化シリコン膜38、ガードリング34
G、n +形拡散層34B、白金シリサイド膜35、配線
層36A,36B,36D等を順次形成し、その上面
を、保護膜及び赤外線吸収膜としての窒化シリコン膜3
9で覆う。この窒化シリコン膜39は、例えば、プラズ
マCVD法によって0.3μmの膜厚に形成される。こ
こまでの工程で得られた構造を図7(e)に示す。
【0050】(6) 次に、窒化シリコン膜39及び窒
化シリコン膜33を、公知のホトリソグラフィ技術によ
って、所望の形状にパターニングする。このパターニン
グは、少なくとも、SOG膜44Aが露出するように行
われる。ここまでの工程で得られた構造を図7(f)に
示す。 (9)この状態で、バッファ・フッ酸(BHF3)や希
フッ酸等のエッチング液を用いたウェットエッチングを
行って、SOG膜(犠牲層)45Aを除去し、窒化シリ
コン膜33とシリコン基板32との間に空洞Sを形成し
て、図5に示す構造の熱型赤外線センサ30を得る。
【0051】尚、第1,第2の実施形態では、基体部1
0Aを窒化シリコン膜13で構成する例をあげて説明し
たが、酸化シリコン膜とエッチング比の異なる他の膜
(例えば、金属膜)で基体部10Aを構成してもよい。
【0052】又、第1,第2の実施形態で熱酸化膜2
3,43は、当該シリコン基板12,32の図示しない
他の領域に形成されるMOS構造のLOCOS膜と同一
の製造工程で形成される。
【0053】
【発明の効果】以上説明した請求項1から請求項7まで
の発明によれば、半導体装置の基体部の下方に空洞が設
けられた半導体素子を多数、高密度で当該半導体基板上
に配設することができるようになる。
【0054】又、請求項8又は請求項9の発明によれ
ば、熱型赤外線センサの赤外線受光部が形成される基体
部の下方に、空洞を簡易に、しかも精度よく設けること
ができ、当該熱型赤外線センサを多数、高密度で当該半
導体基板上に配設することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の熱型赤外線センサ10を示す
断面図である。
【図2】熱型赤外線センサ10の斜視図である。
【図3】熱型赤外線センサ10の製造工程を示す断面図
である。
【図4】図3に示す製造工程に続いて行われる熱型赤外
線センサ10の製造工程を示す断面図である。
【図5】第2の実施形態の熱型赤外線センサ30を示す
断面図である。
【図6】第2の実施形態の熱型赤外線センサ30を示す
断面図及びその製造工程を示す断面図である。
【図7】図6に示す製造工程に続いて行われる熱型赤外
線センサ30の製造工程を示す断面図である。
【図8】従来のメンブレーン構造の半導体装置の製造工
程を示す断面図である。
【符号の説明】
10,30 熱型赤外線センサ 10A,30A 基体部 10B,30B 架橋部 11,31 赤外線受光部 12,32 シリコン基板(半導体基板) 13 窒化シリコン膜 13A 窒化シリコン膜(基体部) 23 酸化シリコン膜(熱酸化膜) 23A 熱酸化膜(犠牲層) 32A 凹部 44A SOG膜(犠牲層) S 空洞

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板の上面に熱酸化膜を所望の形
    状に形成する工程と、 該熱酸化膜の上面に、基体部を構成する膜を形成する工
    程と、 該基体部を構成する膜を所望の形状にパターニングする
    工程と、 前記熱酸化膜を除去して、前記基体部を構成する膜の下
    方に空洞を形成する工程とからなることを特徴とする半
    導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記熱酸化膜はLOCOS法にて形成さ
    れることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 前記基体部を構成する膜は、窒化シリコ
    ン膜であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記
    載の半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記熱酸化膜の除去は、前記窒化シリコ
    ン膜を耐エッチングマスクとしたエッチングにより行わ
    れることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 半導体基板の上面に酸化シリコン膜をL
    OCOS法によって形成する工程と、 該酸化シリコン膜を除去する工程と、 該酸化シリコン膜の除去によってその表面に凹部が形成
    された半導体基板の上面に、少なくとも半導体基板と選
    択比の異なる膜を形成すると共に該選択比の異なる膜を
    所望の形状にパターニングする工程と、 該選択比の異なる膜が形成された半導体基板の上面に、
    基体部を構成する膜を形成する工程と、 該基体部を構成する膜を所望の形状にパターニングする
    工程と、 前記選択比の異なる膜を除去することによって前記基体
    部を構成する膜の下方に空洞を形成する工程とからなる
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記基体部を構成する膜は、窒化シリコ
    ン膜であることを特徴とする請求項5に記載の半導体装
    置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記選択比の異なる膜は、SOG膜であ
    ることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置の製造
    方法。
  8. 【請求項8】 半導体基板の上面に酸化シリコン膜をL
    OCOS法にて形成する工程と、 該酸化シリコン膜の上面に窒化シリコン膜を形成する工
    程と、 該窒化シリコン膜に、熱型赤外線センサの赤外線受光部
    を形成すると共に少なくとも該窒化シリコン膜を所望の
    形状にパターニングする工程と、 前記酸化シリコン膜を除去することによって前記熱型赤
    外線センサの受光部の下方に空洞を形成する工程とから
    なることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 半導体基板の上面に酸化シリコン膜をL
    OCOS法によって形成する工程と、 該酸化シリコン膜を除去する工程と、 該酸化シリコン膜の除去によってその表面に凹部が形成
    された半導体基板の上面にSOG膜を形成すると共に該
    SOG膜を所望の形状にパターニングする工程と、 該SOG膜が形成された半導体基板の上面に窒化シリコ
    ン膜を形成する工程と、 該窒化シリコン膜に、熱型赤外線センサの赤外線受光部
    を形成すると共に少なくとも該窒化シリコン膜を所望の
    形状にパターニングする工程と、 前記SOG膜を除去することによって前記基体部を構成
    する膜の下方に空洞を形成する工程とからなることを特
    徴とする半導体装置の製造方法。
JP8335431A 1996-12-16 1996-12-16 半導体装置の製造方法 Pending JPH10173160A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010177468A (ja) * 2009-01-29 2010-08-12 Ricoh Co Ltd 半導体装置及び半導体装置の製造方法
CN102431957A (zh) * 2011-12-01 2012-05-02 中国科学院半导体研究所 一种基于黑硅材料非制冷热红外探测器的制备方法

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