JPH10168303A - 2成分系ポリウレタン発泡シーリング材組成物および灯具 - Google Patents

2成分系ポリウレタン発泡シーリング材組成物および灯具

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JPH10168303A
JPH10168303A JP33542596A JP33542596A JPH10168303A JP H10168303 A JPH10168303 A JP H10168303A JP 33542596 A JP33542596 A JP 33542596A JP 33542596 A JP33542596 A JP 33542596A JP H10168303 A JPH10168303 A JP H10168303A
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liquid
agent
sealing material
mixing
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JP33542596A
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Katsuhiro Igawa
川 勝 弘 井
Keisuke Chino
野 圭 介 知
Takashi Hisanaga
永 孝 久
Kiminori Araki
木 公 範 荒
Akihito Kanemasa
政 昭 仁 兼
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Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】主剤液の粘度の上昇がなく、液垂れ防止性に優
れ、発泡硬化後の発泡体の硬度、圧縮歪み、外観等の特
性の悪化が少なく、混合後の混合機の洗浄が容易な2成
分系ポリウレタン発泡シーリング材組成物および該シー
リング材組成物を用いた灯具の提供。 【解決手段】ポリオール、触媒、発泡剤、および揺変性
付与剤を含有する主剤液とポリイソシアネートを含有す
る硬化剤液とを有し、主剤液と硬化剤液とを混合吐出機
で混合しながら、部材のシール部に直接吐出し、発泡硬
化される2成分系ポリウレタン発泡シーリング材組成物
において、前記揺変性付与剤が、融点70〜150℃の
脂肪族アマイドワックスおよび/または粒径3〜200
μmのポリテトラフルオロエチレンを含有し、且つ、前
記主剤液粘度が8000cps以下であることを特徴と
する2成分系ポリウレタン発泡シーリング材組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シーリング材とし
て用いる2成分系ポリウレタン発泡シーリング材組成物
および該シーリング材組成物を用いた灯具に関し、詳し
くは、未硬化時の貯蔵安定性、吐出性、液だれ防止性に
優れ、しかも発泡硬化後のポリウレタン発泡体が硬度、
圧縮歪、外観等の基本要求特性に悪化の少ない2成分系
ポリウレタン発泡シーリング材組成物および該シーリン
グ材組成物を用いた灯具に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリオール・触媒・発泡剤等からなる主
剤液と、ポリイソシアネート等からなる硬化剤液との混
合によって発泡されて形成される2成分系ポリウレタン
発泡体は、弾性、耐久性、耐磨耗性等に優れるため、シ
ーリング剤として有用であることは広く知られている。
シーリング材は、シーリング面の形状によっては予め成
形したものでは適さないため、直接シーリング面に吐出
・発泡させて形成する場合があり、2成分系ポリウレタ
ン発泡シーリング材を吐出機により混合しながら、直接
シーリング面に吐出・注型・発泡させて硬化および成形
させる方法が特開平7−70550号公報等により開示
されている。
【0003】しかし、傾斜面や凹凸の激しい面に吐出し
た場合、シーリング材が発泡硬化するまでに液垂れを生
じ、所定の量や厚みを確保できないという問題があっ
た。そこで、液垂れを改善するために、コロイド状シリ
カ、ベントナイト、炭酸カルシウム等を揺変性付与剤と
して添加する方法が知られている。しかし、これらの揺
変性付与剤は粉体であり、また、その効果を十分に発揮
させるためには多量に添加しなければならないため、主
剤液に添加した場合、主剤液の粘度が高くなりすぎて混
合不良を起こし、正常な発泡体が得られないという致命
的な問題があった。さらに、吐出機のノズルが詰まりや
すいという問題もあった。また、長期の使用により吐出
機のローター部が磨滅したり、発生した傷により吐出機
の洗浄性が悪化するという問題も併発した。
【0004】そこで、これらの問題を解決するために、
揺変性付与剤として、イソシアネートとの反応性が高い
アミン化合物やメルカプト化合物を添加、混合し、硬化
剤による硬化が始まる前にこれら反応性の高い化合物に
よる弱い架橋構造を形成することにより、液垂れ等の問
題を解決しようとする試みがなされている。例えば、特
開平5−1273号公報には、揺変性付与剤として、脂
肪族アミン、脂肪族ジアミン、モノアルカノールアミン
から選ばれたアミンを添加する方法が、特開平7−70
430号公報には、揺変性付与剤として、多価メルカプ
ト化合物を添加する方法が開示されている。しかし、開
示されたこれらの化合物を添加する方法では、傾斜面へ
の液垂れはある程度解決されるが、これらの化合物の添
加による反応速度のバランスの崩れにより、正常な発泡
体が得られにくく、特に低比重の発泡体では外観が不良
であったり硬度が上昇するといった問題があった。ま
た、これらの方法では、混合時の急速な反応による弱い
架橋構造の形成を利用する為、吐出機の洗浄が困難であ
り、ノズルが詰まりやすいという問題が残った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術に
おける問題点を解決し、脂肪族アマイドワックスおよび
/またはポリテトラフルオロエチレン(以下PTFEと
記す)を揺変性付与剤として用いることにより、主剤液
の粘度上昇がなく、液垂れ防止性に優れ、発泡硬化後の
発泡体の硬度、圧縮歪、外観等の特性の悪化が少なく、
混合後の混合機の洗浄が容易な、優れた揺変性を持ち然
も発泡硬化後の特性に優れた組成物およびこれを用いた
灯具を得ようとする。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、ポ
リオール、触媒、発泡剤、および揺変性付与剤を含有す
る主剤液と、ポリイソシアネートを含有する硬化剤液と
を有し、主剤液と硬化剤液とを混合吐出機で混合しなが
ら、部材のシール部に吐出し、発泡硬化される2成分系
ポリウレタン発泡シーリング材において、前記揺変性付
与剤が、融点70〜150℃の脂肪族アマイドワックス
および/または粒径3〜200μmのポリテトラフルオ
ロエチレンを含有し、且つ、前記主剤液粘度が8000
cps以下である2成分系ポリウレタン発泡シーリング
材組成物を提供する。
【0007】前記揺変性付与剤が、主剤液のポリオール
100重量部に対して、脂肪族アマイドワックス2〜8
重量部、および/または、ポリテトラフルオロエチレン
3〜30重量部から成ることが好ましい。
【0008】前記ポリウレタン発泡シーリング材組成物
の発泡硬化後の発泡体が、C型硬度計にて硬度30以
下、圧縮残留歪が100℃×22時間、50%圧縮の条
件下で40%以下であることが好ましい。
【0009】前記主剤液と硬化剤液とを混合吐出機で混
合し、ハウジングとレンズとからなる灯具のハウジング
に設けられたシール部に吐出し、発泡硬化させた後に、
レンズを接合してなる灯具を提供する。シール部はハウ
ジングに設けられていてもよいし、レンズに設けられて
いてもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明をさらに詳細に説
明する。本発明の2成分系ポリウレタン発泡シーリング
材組成物(以下、本発明の組成物と記す)は、主剤液お
よび硬化剤液よりなる2液型のシーリング材組成物であ
る。主剤液は、ポリオール、触媒、発泡剤、および揺変
性付与剤を含有し、硬化剤液はイソシアネートを含有す
る。
【0011】本発明に利用されるポリオールとしては、
ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、そ
の他のポリオール、およびこれらの混合ポリオール等を
例示することができる。ポリエーテルポリオールとして
は、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−
ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、4,4’−
ジヒドロキシフェニルプロパン、4,4’−ジヒドロキ
シフェニルメタン等の2価アルコール;グリセリン、
1,1,1−トリメチロールプロパン、1,2,5−ヘ
キサントリオール、ペンタエリスリトール等の多価アル
コール;エチレンジアミン、芳香族ジアミンなどのジア
ミン類;ソルビトール等の糖類の1種または2種以上
に、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチ
レンオキサイド、スチレンオキサイド等のアルキレンオ
キサイドの1種または2種以上を付加して得られるポリ
オール;ポリオキシテトラメチレンオキサイド等が挙げ
られる。
【0012】ポリエステルポリオールとしては、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオー
ル、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキ
サンジメタノール、グリセリン、1,1,1−トリメチ
ロールプロパン、あるいはその他の低分子ポリオールの
1種または2種以上と、グルタル酸、アジピン酸、ピメ
リン酸、スベリン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソ
フタル酸、ダイマー酸、あるいはその他の低分子カルボ
ン酸やオリゴマー酸の1種または2種以上との縮合重合
体;プロピオンラクトン、バレロラクトン等の開環重合
体等が挙げられる。
【0013】その他のポリオールとしては、主鎖が炭素
−炭素結合よりなるポリオール、例えば、アクリルポリ
オール、ポリブタジエンポリオール、水素添加されたポ
リブタジエンポリオール等や、エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピ
レングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、
ヘキサンジオール等の低分子ポリオールが好適に例示さ
れる。本発明に用いられるポリオールは、上記の化合物
に限定されるものではないが、好ましくは グリセリ
ン、1,1,1−トリメチロールプロパンを出発物質と
し、プロピレンオキサイドやエチレンオキサイドを付加
した所謂PPG系のポリオール、もしくは、それらに、
アクリロニトリルやスチレン等の物質を付加し、耐熱性
を向上させたポリマーポリオール等が挙げられる。これ
らのポリオールは、単独でも2種以上併用してもよい。
【0014】本発明の組成物に用いる触媒としては、ポ
リウレタンの発泡触媒として、例えば、ジブチル錫ジラ
ウレート、ジオクチル錫ジマレート、オクチル酸第一
錫、ジブチル錫オキシド等の有機錫化合物や、テトラブ
チルチタネート等の有機チタネート化合物、ナフテン酸
鉛、オクチル酸鉛等の有機金属系硬化触媒、トリエチレ
ンジアミン、トリエチルアミン、N−メチルモルホリ
ン、N,N−ジメチルエタノールアミン等の第3級アミ
ンを単独または組み合わせて使用することができる。第
3級アミンを用いる場合は、好ましくはトリエチレジア
ミン、テトラメチレンジアミン等を挙げることができ
る。第3級アミンを用いる場合は、ポリオール100重
量部に対し、0.05〜3.0重量部、特に0.5〜
2.0重量部であるのが、良好な発泡性を付与するので
好ましい。
【0015】本発明の組成物に用いる発泡剤は、フロ
ン、代替フロン、メチルクロライド、水等を挙げること
ができるが、環境保全の点で蒸留水を用いるのが好まし
い。発泡剤としての蒸留水の添加量は、ポリオール10
0重量部に対し、0.05〜2.0重量部、特に0.1
〜1.0重量部であるのが、十分な発泡性を確保しつ
つ、良好な防水性を得られるので好ましい。
【0016】本発明の組成物用の揺変性付与剤は、脂肪
族アマイドワックスおよび/またはPTFEを含有す
る。本発明に用いる脂肪族アマイドワックスは、酸アル
キル基と酸アミド基をもつ構造を持ち、例えば、R−C
O−NH2 、R−CONH−R’NHCO−R”、R−
CONH−R’、R−NHCOR’CONH−R等の構
造を例示することができる。式中、R、R’、R”は、
炭素数4〜26のアルキル基を表す。本発明では、融点
が70〜150℃で常温で固体である脂肪族アマイドワ
ックスを用いる。このような脂肪族アマイドワックス
は、化学的に中性で、脂肪族アミン等に比して極めて安
定である。そのため、主剤液中での安定性にも優れ、主
剤液の貯蔵安定性が高い。さらに、分子内に有する官能
基−C=Oと−NHの極性により、顕著な揺変性付与効
果を示す。本発明の組成物を混合し吐出する際、該脂肪
族アマイドワックスを揺変性付与剤として用いた場合、
液温40〜70℃で最高の揺変性を発現する。また、脂
肪族アマイドワックスは、優れた離型性を有し、本発明
の組成物を混合し吐出する際に、ノズルが詰まりにく
く、混合吐出機の洗浄も容易である。脂肪族アマイドワ
ックスの配合量は、主剤液のポリオール100重量部に
対して、2〜8重量部、特に3〜5重量部であること
が、優れた揺変性と作業性が得られるので好ましい。
【0017】本発明に用いるPTFE(ポリテトラフル
オロエチレン樹脂)は、脂肪族アマイドワックス同様、
化学的に安定であり、揺変性付与効果が高い。さらに、
潤滑性、離型性にも優れ、混合吐出時、混合吐出機の混
合室の汚れ付着防止効果がある。熱的にも安定で耐熱性
に優れる。本発明のPTFEには、粒径3〜200μm
のPTFEを用いる。この範囲であれば、揺変性付与効
果が高く、分散性が良好だからである。PTFEの配合
量は、主剤液のポリオール100重量部に対して、3〜
30重量部、特に5〜25重量部であることが、優れた
揺変性と作業性が得られるので好ましい。
【0018】本発明の揺変性付与剤としては、上記必須
成分である脂肪族アマイドワックス、PTFEの他に、
炭酸カルシウム、シリカ等の無機充填剤を併用してもよ
い。脂肪酸アマイドワックスおよび/またはPTFEを
含有する揺変性付与剤を用いることにより、以下の効果
が得られる。高い揺変性付与効果が得られ、特に40〜
70℃で最高の揺変性付与効果が発現される。本発明の
揺変性付与剤は、添加量が少量でも顕著な揺変性付与効
果を示すので、従来の粉体の揺変性付与剤に較べ、主剤
液に添加する量が少量でよく、主剤液の粘度が上昇する
という問題がない。さらに、脂肪族アマイドワックス、
PTFEは化学的に安定なため、主剤液中で反応するこ
となく、従って主剤液の貯蔵安定性に優れる。また、こ
れらの化合物は、潤滑性、離型性が高い。そのためこれ
らの化合物を含有する本発明の組成物を混合吐出する
際、後に実施例で示すように吐出性に優れ、混合吐出機
のノズルが詰まりにくく、混合室の汚れもつきにくく汚
れ付着防止効果があり、作業性に優れる。さらに、これ
らの化合物は熱安定性が高く、これらの化合物を含有す
る本発明の組成物は耐熱性に優れる。
【0019】本発明の組成物の主剤液には、上記の必須
の成分の他に、本発明の効果を損なわない範囲で、シリ
コン系界面活性化合物等の整泡剤、可塑剤、老化防止
剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、顔料や染料
の着色剤、分散剤等の各種の添加剤を配合してもよい。
【0020】揺変性付与剤として必須の脂肪族アマイド
ワックスとPTFEをそれぞれ単独で用いてもよく併用
してもよいが、併用する場合には、主剤液の粘度が80
00cps(E型粘度計、3°コーンを使用し、50
℃、10rpmで測定)以下となるようにする。800
0cps超であると主剤液と硬化剤液との混合撹拌が十
分にできず主剤液と硬化剤液との反応が十分に進まず正
常な発泡体を得ることができないからである。
【0021】本発明の硬化剤に用いられるポリイソシア
ネートは、通常のポリウレタン樹脂組成物に使用される
イソシアネート化合物でもよいし、ポリオール化合物に
過剰のポリイソシアネート化合物を反応させて得られる
反応生成物であるウレタンプレポリマーであってもよ
い。本発明に用いられるイソシアネート化合物として
は、通常のポリウレタン樹脂組成物に使用されるイソシ
アネート化合物が各種例示されるが、具体的には、2,
4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、
2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TD
I)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート
(4,4’−MDI)、2,4’−ジフェニルメタンジ
イソシアネート(2,4’−MDI)、p−フェニレン
ジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイ
ソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XD
I),1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)
等の芳香族ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソ
シアネート(HDI)等の脂肪族ポリイソシアネート;
イソホロンジイソシアネート、H6 XDI(水添XD
I)、H12MDI(水添MDI)等の脂環式ポリイソシ
アネート;上記各ポリイソシアネートのカルボジイミド
変性ポリイソシアネート、またはこれらのイソシアヌレ
ート変性ポリイソシアネート等が挙げられる。本発明に
用いられるイソシアネート化合物は、上記の化合物に限
定されるものではないが、好ましくは 4,4−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート誘導体、もしくは、ポリメ
リックMDI(別名クルードMDI)等が挙げられる。
また、これらは、単独でも2種以上を併用してもよい。
【0022】ポリイソシアネート及び又はウレタンプレ
ポリマーと前記ポリオールとの混合割合は、ポリオール
1当量(OH当量)当たり、ポリイソシアネート及び又
はウレタンプレポリマー0.9〜1.4当量(NCO当
量)、特に1.0〜1.2当量であると、正常な発泡体
が得られるとともに、発泡体の硬度が十分であるので好
ましい。
【0023】次に、本発明の組成物の製造方法について
説明する。以下の説明は添付の図面を参照して説明する
が、本発明の組成物の製造方法は以下の例に限定されな
い。
【0024】本発明の組成物は、主剤液と硬化剤液とを
混合吐出機で混合しながら、ランプハウジング等の部材
のシール部上に直接吐出し、発泡硬化させる。本発明で
用いる混合吐出機は、主剤液と硬化剤液とを混合しなが
ら吐出することができるもので、吐出速度は通常20〜
200g/分位であり、ロータの混合速度は1000〜
6000回転/分位である。図1に示す例は、混合吐出
機2を例として、本発明のポリウレタン発泡シーリング
材を製造する方法を示す。図1に示す例において、脂肪
族アマイドワックスおよび/またはPTFEを含有する
主剤液は、主剤タンク10に充填され、硬化剤液は硬化
剤タンク12に充填される。主剤液は、脂肪族アマイド
ワックスは、ポリオールと液温70℃以上にて撹拌し、
十分分散させて充填前に混合するのが好ましい。PTF
Eは、ポリオールに充填前に分散または乳化させて使っ
てもよい。また、必要に応じて、各種添加剤も混合して
おく。主剤は供給ラインのポンプ14により供給ライン
を経て、硬化剤は供給ラインのポンプ16により供給ラ
インを経て、それぞれ混合室20へ供給される。主剤液
と硬化剤液は、混合室20内で、ロータ22により撹拌
混合される。混合室20で調整された組成物は、ノズル
24より、部材上のシール部に直接吐出され、部材上で
発泡硬化させる。
【0025】上述のように得られる本発明の組成物の発
泡硬化後の発泡体(以下、本発明の発泡体と記す)は、
揺変性付与剤の添加による発泡体本来の硬度、圧縮残留
歪み、外観等の基本的な要求特性の悪化が少ない。本発
明の発泡体の硬化物は、硬度計SRIS(日本ゴム協会
規格)0101、C型硬度計(一般名アスカーC型硬度
計:押針型スプリング硬度計(球形状2.54mm×
5.08mm))で硬度が30以下、圧縮残留歪み(J
IS K−6401クッション用軟質ウレタンフォーム
記載のサンプル条件で100℃×22時間、50%圧縮
後)が40%以下であるのが好ましい。上記範囲であれ
ば、本発明の発泡体が部材間に圧着されてシーリング材
として用いられる際、部材に密着しシール部を液密に保
つとともに、経時にへたりにくいので好ましい。本発明
の発泡体は、前述したように、耐熱性に優れ200℃位
まで自己分解が起きず、撥水性、粘着防止性に優れる。
そのため、例えば車両用灯具のように、水が掛かりやす
く汚れが付きやすい部材のシール部等に好適に用いるこ
とができる。さらに、本発明の発泡シーリング材は、車
両用灯具のハウジングとレンズ、さらに両者とシーリン
グ材、あるいは、車両用灯具と車体、さらに両者とシー
リング材とを接着しない。そのため、ハウジング等の部
材が破損した際にも破損した部材のみ交換が可能であ
り、また廃棄時にも解体が容易で各部材のリサイクルが
可能である。
【0026】次に、本発明の組成物を使用した灯具につ
いて説明する。以下の説明は添付の図面を参照して説明
するが、本発明の灯具は以下の例に限定されない。
【0027】図2に示されるように、車両用灯具30
は、基本的に、光源32と、光源32を所定位置に保持
すると共に、内面が反射鏡となっており光を前方に反射
するリフレクタ34を内包するハウジング36と、ハウ
ジング36の開放面を閉塞すると共に、調光を行うレン
ズ44とが一体的に構成されてなるものである。なお、
図示例の車両用灯具30は、リフレクタ34がハウジン
グ36に内包される構成となっている例であるが、本発
明が対応する車両用灯具はこの構成に限定されず、リフ
レクタとハウジングとが別体になっている構成等、公知
のヘッドランプ、フォグランプ、リアコンビネーション
ランプ等の車両用灯具のレンズのシール部全てに対応可
能である。ハウジング36の開放面側の上端には、全周
に渡って外方に突出するフランジ40が形成される。こ
のフランジ40にはシール部38等が形成される。この
シール部38に、混合吐出機2で混合しながら直接シー
リング材組成物42を吐出し、加熱またはそのまま室温
で発泡硬化させた後レンズ44を接合する。このように
して、弾性を有するシーリング材組成物42が充填され
たシール部38が形成される。
【0028】レンズ44は、その接合部をシール部38
に接合され、バネ弾性を有するクランプ等によってレン
ズ44とハウジング36とが互いに押圧されて固定され
ることにより、レンズ44がハウジング36の開放面を
閉塞し、シーリング材組成物42によって液(気)密に
接合されて、車両用灯具30が得られる。レンズ44の
材料は、ポリカーボネイト、メタクリル樹脂(PMM
A)等の透明な樹脂やガラス等を好適に用いることがで
きる。
【0029】最近の車両用灯具では、車体の形状にあわ
せて、レンズおよびハウジングの開放面側の上端が曲面
状であるものが多くなっている。例えば、高級乗用車の
後尾灯等のこれらの部材が車体の曲面に合わせて曲面状
であるものが多い。図2に示される車両用灯具30も、
フランジ40、シール部38およびレンズ44が曲面状
である例である。このように曲面状である場合、シーリ
ング材が揺変性を有しないと施工時にシーリング材は曲
面に従って液垂れし部分的に肉痩せするので、シーリン
グ材が硬化した後に車両用灯具は液(気)密に保たれな
い。本発明の組成物の主剤液中には、前述の揺変性付与
剤が配合されているので、本発明の組成物をフランジ4
0上に吐出すると、未硬化中でも液垂れがない。
【0030】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明は、下記の実施例に限定される
ものではない。シーリング材組成物の製造 (実施例1〜7)下記表1に示す配合で、ポリオール、
触媒、発泡剤、整泡剤、脂肪族アマイドワックスおよび
/またはPTFEを用いた揺変性付与剤からなる主剤液
と、ポリイソシアネートからなる硬化剤液とを用いてシ
ーリング材組成物を製造した。実施例1〜3および6、
7においては、揺変性付与剤として脂肪族アマイドワッ
クスを用いたが、用いる際には、ポリオールに脂肪族ア
マイドワックスを液温90℃にて10分以上攪拌し、膨
潤、分散させた。混合吐出機は日本リセー(株)製少量
混合吐出機「スーパーショット」を用い、ロータの回転
数は2000回転/分とした。
【0031】(比較例1〜11)下記表1に示す配合
で、ポリオール、触媒、発泡剤、整泡剤、揺変性付与剤
からなる主剤液と、ポリイソシアネートからなる硬化剤
液とを用いて、シーリング材組成物を製造した。揺変性
付与剤として、コロイド状シリカ、炭酸カルシウム、ト
リメチロールプロパントリスチオグリコレート(TMT
G)、水素添加ひまし油を用いた。比較例1だけは、揺
変性付与剤を配合しなかった。
【0032】上述の実施例、比較例において、下記の化
合物を使用した。 ポリオール:ポリオキシアルキレンポリエーテルポリオ
ール(EP−240、三井東圧化学社製)とポリマーポ
リオール(POP36/20、三井東圧化学社製)と
を、80/20の重量比で配合したものを使用した。 触媒:トリエチレンジアミン33%溶液(L−33、武
田薬品社製)と、テトラメチルエチレンジアミン(M
R、武田薬品社製)を0.4/0.6の割合で配合した
ものをポリオール100重量部に対し1.2重量部使用
した。 発泡剤:水をポリオール100重量部に対し0.6重量
部使用した。 整泡剤:ポリオキシアルキレンシリコンポリマー(SZ
−1627、日本ユニカー社製)をポリオール100重
量部に対し0.1重量部使用した。 揺変性付与剤:下記のA〜Fを用意し各々用いた。 A:コロイド状シリカ(R−202、日本アエロジル社
製) B:炭酸カルシウム(カルファインMS−700、丸尾
カルシウム社製) C:トリメチロールプロパントリスチオグリコレート
(TMTG、淀化学社製) D:水素添加ひまし油(ディスパロン#305、楠本化
成社製) E:アマイドワックス(ディスパロン#6500、楠本
化成社製) F:ポリテトラフルオロエチレン(L−173J、旭ア
イシーアイフロロポリマーズ社製) 硬化剤:ポリイソシアネート(M−50、NCO%は約
32%、三井東圧化学社製)を使用した。
【0033】シーリング材組成物の物性の評価 上述の実施例、比較例で得られたシーリング材組成物の
物性を下記の方法により評価した。 (1)液垂れ防止性 主剤液と硬化剤液とを均一に混合し、45°傾斜をつけ
た幅、高さが約5mmのレールに10mm塗布した。液
垂れの長さが、○は6mm以下、△は7〜10mm、×
は10mm(塗布長さに相当)以上を表す。 (2)主剤粘度 揺変性付与剤を配合した主剤液の粘度を、E型粘度計、
3°コーンを使用し、50℃、10rpmで測定した。
単位は〔c.p.s.〕である。 (3)ノズルつまり 主剤液、硬化剤液を混合吐出機で混合し3分間吐出する
ことを5回繰り返した。その後、ロータの溝幅約2mm
の所の詰まりの有無を調べた。 (4)フォーム硬度 C型硬度計(日本ゴム協会規格0101)一般名アスカ
ーC型硬度計にて泡の硬度を測定した。 (5)フォーム圧縮残留歪 主剤液、硬化剤液を混合し発泡硬化させて得られたシー
リング材組成物の体積の50%に圧縮し、100℃にて
22時間放置した後、荷重を除き室温で30分以上放置
し、減少した厚さの圧縮変形前の厚さに対する比で示し
た。単位は〔%〕である。 (6)フォーム外観 ポリウレタンの発泡の均一性を走査型電子顕微鏡を用い
て観察し評価した。○は直径200μm未満、均一な泡
形状を、△は直径200μm以上の泡が多数見られる泡
形状を、×は直径200μm以上の泡形状で且つスキン
層にクラックの入っている状態を表す。結果を表1に示
す。表中、主剤、硬化剤の化合物の配合量の単位は〔重
量部〕である。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】
【発明の効果】本発明の2成分系ポリウレタン発泡シー
リング材組成物は、主剤液中に揺変性付与剤として脂肪
族アマイドワックスおよび/またはPTFEを含有する
ことにより、主剤液の粘度が上昇することなく、優れた
揺変性付与効果を示す。また、ポリウレタン発泡体本来
の硬度、圧縮歪み、外観等の基本要求特性を損なうこと
もない。さらに、混合吐出後の混合吐出機のノズルつま
りがなく高い離型性を示し、作業性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の2成分系ポリウレタン発泡シーリング
材組成物を製造する混合吐出機の一例と、車両用灯具の
シールの作成例を示す。
【図2】本発明のシーリング材組成物を利用する灯具の
一例の斜視図である。
【符号の説明】 2 混合吐出機 10 主剤タンク 12 硬化剤タンク 14、16 ポンプ 18 スピンドル 20 混合室 22 ロータ(回転子) 24 ノズル 30 車両用灯具 32 光源 34 リフレクタ 36 ハウジング 38 シール部 40 フランジ 42 シーリング材組成物 44 レンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒 木 公 範 神奈川県平塚市追分2番1号 横浜ゴム株 式会社平塚製造所内 (72)発明者 兼 政 昭 仁 神奈川県平塚市追分2番1号 横浜ゴム株 式会社平塚製造所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリオール、触媒、発泡剤、および揺変性
    付与剤を含有する主剤液と、ポリイソシアネートを含有
    する硬化剤液とを有し、主剤液と硬化剤液とを混合吐出
    機で混合しながら、部材のシール部に直接吐出し、発泡
    硬化される2成分系ポリウレタン発泡シーリング材にお
    いて、前記揺変性付与剤が、融点70〜150℃の脂肪
    族アマイドワックスおよび/または粒径3〜200μm
    のポリテトラフルオロエチレンを含有し、且つ、前記主
    剤液粘度が8000cps以下であることを特徴とする
    2成分系ポリウレタン発泡シーリング材組成物。
  2. 【請求項2】前記揺変性付与剤が、ポリオール100重
    量部に対して、脂肪族アマイドワックス2〜8重量部、
    および/または、ポリテトラフルオロエチレン3〜30
    重量部を含有する請求項1に記載の2成分系ポリウレタ
    ン発泡シーリング材組成物。
  3. 【請求項3】前記ポリウレタン発泡シーリング材組成物
    の発泡硬化後の発泡体が、C型硬度計にて硬度30以
    下、圧縮残留歪が100℃×22時間、50%圧縮の条
    件下で40%以下である請求項2に記載の2成分系ポリ
    ウレタン発泡シーリング材組成物。
  4. 【請求項4】請求項2に記載の主剤液と硬化剤液とを混
    合吐出機で混合し、ハウジングとレンズとからなる灯具
    のハウジングに設けられたシール部に吐出し、発泡硬化
    させた後に、レンズを接合してなる灯具。
JP33542596A 1996-12-16 1996-12-16 2成分系ポリウレタン発泡シーリング材組成物および灯具 Withdrawn JPH10168303A (ja)

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US20130072655A1 (en) * 2011-08-23 2013-03-21 Basf Se Process for producing polyurethanes

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