JPH08109349A - 自動車用グラスランのコーティング剤 - Google Patents

自動車用グラスランのコーティング剤

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JPH08109349A
JPH08109349A JP6246062A JP24606294A JPH08109349A JP H08109349 A JPH08109349 A JP H08109349A JP 6246062 A JP6246062 A JP 6246062A JP 24606294 A JP24606294 A JP 24606294A JP H08109349 A JPH08109349 A JP H08109349A
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coating agent
terminal
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glass run
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JP6246062A
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English (en)
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Shigeru Ishida
田 茂 石
Atsushi Yamada
田 淳 山
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Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】塗布後の外観不良の発生を防止し、耐磨耗性を
向上させる自動車用グラスランのコーティング剤を提供
することを目的とする。 【構成】末端に水酸基を有するウレタンプレポリマー1
00重量部に対し、シリコーンオイル1〜200重量部
と、疎水性シリカ1〜50重量部と、末端にイソシアネ
ート基を有するポリイソシアネート10〜200重量部
とからなる自動車用グラスランのコーティング剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用グラスランの
コーティング剤に関する。
【0002】
【従来の技術】グラスランとは、自動車のドア等におい
て昇降移動するガラス板を案内するために窓枠内に挿入
されるチャンネル状のものであり、ガラスとの接触面に
おいては適当な押圧力を有してガラスを保持し、ガラス
板の車室内または車室外方向へのガラスのずれを抑え、
空気や水の進入、あるいは走行中の不快音の発生を防止
する役割を果たしている。自動車用グラスランとして
は、窓ガラスを窓枠で支持する際に摩擦抵抗の低い材料
からなるガラス押さえを必要とする。中でもガラスが摺
動自在に開閉できるようになっている場合では、こうし
た要請が強い。このため、従来は、塩化ビニル系樹脂の
グラスランが採用され、ガラスと摺動接触する部分に、
コーティング剤が塗布されたグラスランが使用されてい
る。
【0003】従来のコーティング剤は、特公昭57−1
4986号公報に、末端にヒドロキシル基を有するポリ
エステルとイソシアネートとをNCO:OH=0.6〜
0.95:1のモル比で反応させて得られる末端にヒド
ロキシル基を有するウレタンプレポリマーと、末端にイ
ソシアネート基を有するウレタンプレポリマーと、フッ
素樹脂と、シリコーンオイルからなる塗料組成物が開示
されている。また、特公昭57−33169号公報に
は、分子量15,000〜60,000、粒径約10〜
30μmのフッ素樹脂粉末及びシリコーンオイルが添加
されている樹脂を結合剤とする表面処理剤を、基剤上に
接着剤を塗布した後に塗布する自動車用グラスランが開
示されている。さらに、特公昭60−21655号公報
には、末端にヒドロキシル基を有するポリエステルとイ
ソシアネートとをNCO:OH=0.6〜0.95:1
のモル比で反応させて得られる末端にヒドロキシル基を
有するウレタンプレポリマーと、末端にイソシアネート
基を有するウレタンプレポリマーと、フッ素樹脂パウダ
ーと、シリコーンオイルからなる塗料組成物を塗布して
硬化させた自動車用グラスランが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特公昭57−1498
6号公報で開示された自動車用グラスランは、熱老化後
の耐摩耗性、耐候後の耐摩耗性、及び高温雰囲気中の耐
摩耗性を改善することを目的としており、発明の構成が
本発明とは相違している。また、特公昭57−3316
9号公報で開示された自動車用グラスランは、グラスラ
ンとガラス板との接触圧の増加によるグラスラン基材の
露出に起因する摺動抵抗の上昇と耐摩耗性の低下の解決
を目的としているにすぎない。さらに、特公昭60−2
1655号公報に開示された自動車用グラスランは、特
公昭57−14986号公報で開示されたものと同じ耐
摩耗性の改善を目的としており、構成もほぼ同様であ
り、本発明と異なっている。
【0005】グラスランのコーティング剤には、上述し
た摩擦抵抗、すなわち摺動抵抗が低いこと、耐摩耗性が
高いこと、作業性が良く、外観不良を起こしにくいこと
といった性質が求められる。しかし、上記のこれら組成
物では、成分中のウレタン樹脂とシリコーンオイルとの
相溶性が悪いために、作業時に攪拌しながら塗布しなけ
ればならず、作業性の面で問題があった。また、グラス
ラン表面に塗布した場合、特に薄く塗布した場合にシリ
コーンオイルが分離し、縞模様状となって外観が不良と
なるだけでなく、耐摩耗性の低下を生じるという問題が
あった。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明の発明者
らは、こうした課題を解決すべく研究を重ねた結果、本
発明を完成するに至ったのである。本発明は、塗布後の
外観不良の発生を防止し、耐摩耗性を向上させた自動車
用グラスランのコーティング剤を提供することを目的と
する。すなわち、本発明は、末端に水酸基を有するウレ
タンプレポリマー100重量部に対し、シリコーンオイ
ル1〜200重量部と、疎水性シリカ1〜30重量部
と、末端イソシアネート基を有するポリイソシアネート
10〜200重量部とを含む自動車用グラスランのコー
ティング剤である。
【0007】以下に本発明を詳細に説明する。本発明で
用いる末端に水酸基を有するウレタンプレポリマーは、
ポリヒドロキシル化合物の1種であるポリオールとポリ
イソシアネートとを、イソシアネート基/水酸基比(以
下、NCO/OH比という)の当量比0.6〜0.95
で反応させて得られる末端に水酸基を有するものをい
う。
【0008】ウレタンプレポリマーの一方の製造原料で
あるポリヒドロキシル化合物としては、一般にウレタン
化合物の製造に用いられる種々のポリエーテルポリオー
ル、もしくはポリエステルポリオール、または、ポリマ
ーポリオールが挙げられる。ポリエーテルポリオールと
は、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイ
ド、ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン等のアル
キレンオキサイドの1種または2種以上を、2個以上の
活性水素を有する化合物に付加重合させた生成物であ
る。ここで、2個以上の活性水素を有する化合物として
は、例えば、多価アルコール類、アミン類、アルカノー
ルアミン類、多価フェノール類等が挙げられる。多価ア
ルコール類としては、エチレングリコール、プロピレン
グリコール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、
グリセリン、ヘキサントリオール、トリメチロールプロ
パン、ペンタエリスリトール等が、また、アミン類とし
ては、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等
が、アルカノールアミン類としては、エタノールアミ
ン、プロパンールアミン等が、そして多価フェノール類
としては、レゾルシン、ビスフェノール類等を挙げるこ
とができる。
【0009】また、ポリエステルポリオールとは、多価
アルコールと多塩基性カルボン酸の縮合物、多価アルコ
ールとヒドロキシカルボン酸の縮合物、ラクトンの重合
物等であり、これらに使用される多価アルコール類とし
ては、先にポリエーテルポリオールの項で例示した化合
物等が挙げられる。多塩基性カルボン酸類としては、例
えば、アジピン酸、グルタール酸、アゼライン酸、フマ
ール酸、マレイン酸、フタール酸、テレフタール酸、ダ
イマー酸、ピロメリット酸等が挙げられる。さらに、多
価アルコールとヒドロキシカルボン酸の縮合物として
は、ヒマシ油、ヒマシ油とエチレングリコールの反応生
成物、ヒマシ油とプロピレングリコールの反応生成物等
も有用である。また、ラクトンの重合物とは、ε−カプ
ロラクタム、α−メチル−ε−カプロラクタム、ε−メ
チル−ε−カプロラクタム等を適当な重合開始剤で開環
重合させた物をいう。
【0010】ポリマーポリオールとは、例えば、前記ポ
リエーテルポリオールまたはポリエステルポリオール
に、アクリロニトリル、スチレン、メチル(メタ)アク
リレート等のエチレン性不飽和化合物をグラフト重合さ
せたものや、1,2−ポリブタンジオールまたは1,4
−ポリブタンジオール、またはこれらの水素添加物等を
いう。
【0011】上記のようなヒドロキシル化合物は、単独
あるいは2種以上を併用してもよいが、使用するこれら
の化合物の重量平均分子量は100〜10,000程度
のものが好ましく、500〜5,000程度のものがさ
らに好ましい。
【0012】本発明に用いるウレタンプレポリマーの他
方の原料であるポリイソシアネート化合物としては、通
常のポリウレタン樹脂の製造に用いられる種々のものを
挙げることができる。具体的には、2,4−トリレンジ
イソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トリレン
ジイソシアネート(2,6−TDI)、ジフェニルメタ
ン−4,4−ジイソシアネート(MDI)およびこれら
の変性品、1,5−ナフタレンジイソシアネート(ND
I)、トリジンジイソシアネート(TODI)、ヘキサ
メチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイ
ソシアネート(IPDI)、キシリレンジイソシアネー
ト(XDI)等が挙げられる。これらのポリイソシアネ
ート化合物は、単独でも2種以上を併用してもよい。
【0013】本発明に用いる末端にヒドロキシル基を有
するウレタンプレポリマー製造の際のポリヒドロキシル
化合物とポリイソシアネート化合物の量比は、ポリヒド
ロキシル化合物中のヒドロキシル基1個あたり、ポリイ
ソシアネート化合物中のイソシアネート基が1個以下と
なる量比とするが、好ましくは0.6〜0.95個であ
る。本発明に使用する末端にヒドロキシル基を有するウ
レタンプレポリマーとしては、C3 〜C6 の飽和低分子
ジオール、C4 〜C6 の有機ジカルボン酸の総重量に対
して1重量%以下の低分子三官能ポリオールより合成し
てなる末端にヒドロキシル基を有するポリエステルとジ
イソシアネートとをNCO:OH=0.6〜0.95:
1のモル比で反応させて得られる末端にヒドロキシル基
を有するものが好ましい。
【0014】さらに、上記のようなウレタンプレポリマ
ーの製造に際しては、一般的に使用されるトリエチルア
ミン、テトラメチルグアニジン、N−メチルモルホリン
等のアミン系触媒、スタナスオクトエート、ジブチルチ
ンジラウレート、ジブチルチンジアセテート等の錫系触
媒を使用してもよい。
【0015】また、本発明に用いるウレタンプレポリマ
ーの製造条件は、通常のウレタンプレポリマーの製造条
件でよい。すなわち、前述のヒドロキシル化合物とポリ
イソシアネート化合物を、反応温度50〜100℃程度
で、常圧下において反応させればよい。
【0016】本発明に使用するシリコーンオイルは、S
i−O結合を有する通常使用されるものであればよく、
粘度約10〜5,000cStのシリコーンオイルが好
ましい。このようなシリコーンオイルとしては、具体的
には、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリ
コーンオイル、メチルハイドロジエンシリコーンオイル
等が市販されており、表面張力が小さいので、ジメチル
シリコーンオイルを使用することが好ましい。シリコー
ンオイルの配合量は、末端に水酸基を有するウレタンプ
レポリマー100重量部に対して1〜200重量部の範
囲である。配合量をこの範囲としたのは、1重量部未満
ではコーティング剤の耐摩耗性が低下し、200重量部
超ではコーティング剤のグラスランへの接着性が低下す
るためである。5〜100重量部の範囲がさらに好まし
く、30〜80重量部の範囲で用いると、特に効果が著
しい。
【0017】本発明に使用する疎水性シリカは、シリコ
ーンオイル、シランカップリング剤、クロルシラン等を
用いてシリカの表面処理を行い、疎水性にしたものをい
う。本発明に使用する疎水性シリカの粒径は、コーティ
ング時の塗布厚が薄いためにあまり粒径の大きいものは
適さないが、通常、微粉シリカといわれるものであれば
よく、表面処理の異なる微粉シリカを2種以上をブレン
ドして使用してもよい。前記疎水性シリカの配合量は、
1〜50重量部の範囲である。配合量をこの範囲とした
のは、1重量部未満ではコーティング剤の耐摩耗性が低
下し、外観不良が発生するためである。また、50重量
部超では粘度が上昇して作業性が低下するとともに、コ
ーティング剤のグラスランへの接着性が低下するためで
ある。1〜30重量部の範囲がさらに好ましく、2〜2
0重量部の範囲が特に好ましい。
【0018】前記末端にイソシアネート基を有するポリ
イソシアネートは、硬化剤として作用するが、上述した
通りである。本発明に用いる末端にイソシアネート基を
有するウレタンプレポリマー製造の際のポリヒドロキシ
ル化合物とポリイソシアネート化合物の量比は、ポリイ
ソシアネート化合物中のイソシアネート基1個あたり、
ポリヒドロキシル化合物中のヒドロキシル基が1個以下
となる量比とするが、好ましくは0.95〜0.75個
である。これらの末端にイソシアネート基を有するポリ
イソシアネートは、単独でも2種以上を併用してもよ
く、2種以上を混合し反応させた反応混合物を使用して
もよい。
【0019】また、本発明に用いるウレタンプレポリマ
ーの製造条件は、通常のウレタンプレポリマーの製造条
件でよい。すなわち、反応温度50〜100℃程度で、
常圧下で反応させればよい。
【0020】上記の末端にイソシアネート基を有するポ
リイソシアネートの配合量は、10〜200重量部の範
囲である。配合量をこの範囲としたのは、10重量部未
満では硬化が十分行われず、200重量部超では発泡が
起こるためである。20〜130重量部の範囲がさらに
好ましく、40〜100重量部の範囲で用いると効果が
著しい。
【0021】本発明の自動車用グラスランのコーティン
グ剤には、以上の化合物の他に、金属石鹸、アミン類等
の触媒、充填剤、酸化防止剤あるいは溶剤等を配合して
もよい。
【0022】本発明のグラスラン用コーティング剤に用
いてもよい触媒は、ジエチルアミン等のアミン系触媒、
あるいは金属石鹸としてはジブチルチンジラウレート、
スタナスオクトエート等の錫系触媒のいずれであっても
よく、これらのうちの2種以上を併用してもよい。
【0023】本発明の自動車用グラスランのコーティン
グ剤に用いてもよい溶剤は、好ましくは、酢酸エチル、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等であ
る。
【0024】本発明の自動車用グラスランのコーティン
グ剤に使用してもよい充填剤としては、カーボンブラッ
ク、シリカ、炭酸カルシウム、クレー、酸化チタン、ガ
ラス繊維、カーボン繊維、各種有機繊維、マイカ、グラ
ファイト、フェライト等を挙げることができる。
【0025】本発明の自動車用グラスランのコーティン
グ剤に使用してもよい酸化防止剤としては、ブチルヒド
ロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソー
ル(BHA)等のフェノール誘導体;ジフェニルアミ
ン、フェニレンジアミン誘導体等の芳香族アミン;亜リ
ン酸トリフェニル等の亜リン酸エステルを挙げることが
できる。
【0026】本発明の自動車用グラスランのコーティン
グ剤の製造方法は、特に限定されないが、好ましくは各
成分を減圧下または不活性雰囲気下に十分混練し、均一
に分散させて主剤と硬化剤からなる二液性の組成物と
し、使用時に混合して使用する。
【0027】
【実施例】以下に実施例を示して、本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0028】(製造例)主剤として、パンデックスDK
N−1(末端水酸基型ウレタンプレポリマー、固形分4
0%、メチルエチルケトン溶液、大日本インキ(株)
製);シリコーンオイル(商品名:KF−96、信越シ
リコーン(株)製);表面処理をしていないアエロジル
R200(親水性シリカ)、シリコーンオイルで表面処
理をしたアエロジルR202(疎水性シリカ)またはシ
ランカップリング剤で表面処理をしたアエロジルR80
5(疎水性シリカ、いずれも日本アエロジル(株)
製);クロルシランで表面処理をしたレオロシールMT
−10(疎水性シリカ、徳山曹達(株)製);及び溶剤
として酢酸エチルを用い、硬化剤としてデスモジュール
HL(末端イソシアネート基型ウレタンプレポリマー、
NCO当量400、NCO基含有率13.0%、住友バ
イエルウレタン(株)製)を用いた。上記の化合物を表
1及び2に示す割合で混合し、以下のようにして本発明
例1〜6のコーティング剤及び比較例1〜7の組成物を
得た。
【0029】(物性評価) (1)主剤及び硬化剤混合後外観試験 本発明例及び比較例の主剤及び硬化剤を混合した後の外
観を、目視により判定した。二層の液体の状態にならな
いときに良好とし、二層の液体層が認められたときに分
離とした。
【0030】(2)コーティング剤塗布後外観試験 コーティング剤塗布後外観は、グラスラン基材に上記の
主剤及び硬化剤を混合した本発明例1〜6のコーティン
グ剤及び比較例1〜7の組成物を平ハケで塗布し、乾燥
させた後の外観を目視により判定した。グラスラン基材
としては、塩化ビニル樹脂成形品を使用した。評価は3
段階で行い、コーティングしたグラスラン表面に筋状の
模様がまったく見られないときに良好(○)とし、光を
当てるとわずかに筋状に見えるときにおおむね良好
(△)、縞状の模様が明瞭に見られたときに不良(×)
とした。
【0031】(3)摩耗試験 摩耗試験は、摩耗試験機を用いて、上記の基材よりなる
グラスラン表面に塗布したコーティング剤をガラスチッ
プで削り落とし、削れ始めた時点までの摩耗子のサイク
ルの値で表した。 試験条件 摩耗子 ガラス(厚さ5mm) 荷重 3kg 摩耗子のサイクル 60回/分 摩耗子のストローク 145mm
【0032】(本発明例1のコーティング剤)表1に示
すように、主剤としてパンデックスDKN−1を100
重量部、シリコーンオイルを20重量部、酢酸エチルを
580重量部、疎水性シリカであるアエロジルR−20
2を1重量部、20℃で3時間、ディスパー型攪拌機の
容器中で混合し、硬化剤としてデスモジュールHLを3
0重量部さらに加えて20℃で10分間混合し、本発明
例1のコーティング剤を調製した。
【0033】(本発明例2のコーティング剤)表1に示
すように、アエロジルR−202に変えて同じく疎水性
シリカであるアエロジルR−805を使用する以外は、
本発明例1のコーティング剤と同様にして各々の化合物
を混合し、本発明例2のコーティング剤を調製した。
【0034】(本発明例3のコーティング剤)表1に示
すように、アエロジルR−202単独ではなく、アエロ
ジルR−202とアエロジルR−805を0.5重量部
ずつ使用する以外は、本発明例1のコーティング剤と同
様にして各々の化合物を混合し、本発明例3のコーティ
ング剤を調製した。
【0035】(本発明例4のコーティング剤)表2に示
すように、疎水性シリカであるレオロシールMT−10
を1重量部使用する以外は、本発明例1のコーティング
剤と同様にして各々の化合物を混合し、本発明例4のコ
ーティング剤を調製した。
【0036】(本発明例5のコーティング剤)表2に示
すように、疎水性シリカであるアエロジルR−202と
レオロシールMT−10を0.5重量部ずつ使用する以
外は、本発明例1のコーティング剤と同様にして各々の
化合物を混合し、本発明例5のコーティング剤を調製し
た。
【0037】(本発明例6のコーティング剤)表2に示
すように、レオロシールMT−10と同じく疎水性シリ
カであるアエロジルR−805とを0.5重量部ずつ使
用する以外は、本発明例1のコーティング剤と同様にし
て各々の化合物を混合し、本発明例6のコーティング剤
を調製した。
【0038】(比較例1の組成物)表1に示すように、
疎水性シリカを添加せず、その他は本発明例1のコーテ
ィング剤と同様にして各々の化合物を混合し、比較例1
の組成物を調製した。
【0039】(比較例2の組成物)表1に示すように、
疎水性シリカであるアエロジルR−202を0.5重量
部使用する以外は、本発明例1のコーティング剤と同様
にして各々の化合物を混合し、比較例2の組成物を調製
した。
【0040】(比較例3の組成物)表1に示すように、
疎水性シリカであるアエロジルR−805を0.5重量
部使用する以外は、本発明例1のコーティング剤と同様
にして各々の化合物を混合し、比較例3の組成物を調製
した。
【0041】(比較例4の組成物)表2に示すように、
疎水性シリカを配合せず、他は本発明例1のコーティン
グ剤と同様にして各々の化合物を混合し、比較例4の組
成物を調製した。
【0042】(比較例5の組成物)表2に示すように、
親水性シリカであるアエロジルR−202を0.5重量
部使用する以外は、本発明例1のコーティング剤と同様
にして各々の化合物を混合し、比較例5の組成物を調製
した。
【0043】(比較例6の組成物)表2に示すように、
親水性シリカであるアエロジルR−200を1重量部使
用する以外は、本発明例1のコーティング剤と同様にし
て各々の化合物を混合し、比較例6の組成物を調製し
た。
【0044】(比較例7の組成物)表2に示すように、
疎水性シリカであるレオロシールMT−10を0.5重
量部使用する以外は、本発明例1のコーティング剤と同
様にして各々の化合物を混合し、比較例7の組成物を調
製した。
【0045】以上の様にして得た本発明例1〜6のコー
ティング剤及び比較例1〜7の組成物について、上述の
物性評価試験を行った。結果を表1及び表2に示す。
【0046】
【表1】
【0047】表1に示したように、異なる表面処理を施
した疎水性シリカ(アエロジルR−202及び805)
を単独、または併用して1重量部以上添加すると、主剤
と硬化剤とを混合して6時間後及び3日後の外観、コー
ティング剤塗布後の外観ともに良好であり、摩耗試験の
結果も常態で15,000回以上とよい結果が得られ
た。一方、疎水性シリカを添加しない比較例1の組成物
では、組成物中におけるポリウレタン樹脂とシリコーン
オイルとの分離が認められ、主剤と硬化剤との混合後の
外観、コーティング剤塗布後の外観はいずれも不良であ
った。摩耗試験の結果もまた、本発明例のコーティング
剤に比べて劣ることが示された。また、本発明例と同じ
疎水性シリカを添加した場合でも、比較例2及び3の組
成物のように添加量を1重量部未満と少なくすると、主
剤と硬化剤とを混合して6時間後の外観は良好であった
が、3日後では分離した。摩耗試験の結果は、比較例1
の組成物を用いた場合よりも劣っていた。
【0048】
【表2】
【0049】表1で使用した疎水性シリカとは異なる表
面処理を施した疎水性シリカ(レオロシールMT−1
0)を単独、または表1で使用した疎水性シリカと併用
して1重量部以上添加した場合も、外観試験結果も良好
で、摩耗試験も常態で15,000回以上と良い値が得
られた。また、シリコーンオイルを添加しない比較例4
の組成物では、外観試験はいずれも良好であったが、耐
摩耗性が著しく悪かった。疎水性シリカに替えて親水性
シリカを使用した比較例5及び6の組成物では、添加量
が1重量部以下の場合は外観試験において分離が認めら
れ、1重量部以上添加した場合は、主剤と硬化剤とを混
合して6時間後の外観は良好であったが、混合後3日後
の外観では分離が認められ、コーティング剤塗布後の外
観は不良となった。
【0050】摩耗試験の結果は、常態で本発明例4〜6
のコーティング剤を用いた場合の1/2以下であり、親
水性シリカを添加しても外観不良、耐摩耗性は向上しな
かった。疎水性シリカであるレオロシールMT−10を
0.5重量部添加した比較例7の組成物では、コーティ
ング剤塗布後の外観が比較例6の組成物に比べて改善さ
れただけであり、耐摩耗性は本発明例4〜6のコーティ
ング剤に比べて劣っていた。
【0051】
【発明の効果】以上より、表面処理の方法に係わらず疎
水性シリカを本発明の範囲で添加することにより、グラ
スラン用コーティング剤中のポリウレタン樹脂とシリコ
ーンオイルとの相溶性が向上し、これらの分離が抑えら
れたことにより作業時に攪拌しながら塗布するという作
業が不要となって作業性が向上した。また、これらの分
離が抑えられたことにより、薄く塗布した場合にも縞状
の模様はできず、外観不良防止が可能となった。従っ
て、従来必要とされていた外観不良防止のための重ね塗
り等の作業が不要となった。また、コーティング剤の耐
摩耗性の性能も向上して安定化し、一層長期間の使用に
耐えるようになった。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】末端に水酸基を有するウレタンプレポリマ
    ー100重量部に対し、シリコーンオイル1〜200重
    量部と、疎水性シリカ1〜50重量部と、末端にイソシ
    アネート基を有するポリイソシアネート10〜200重
    量部とからなる自動車用グラスランのコーティング剤。
  2. 【請求項2】前記疎水性シリカが、表面処理により疎水
    性とされた微粉シリカである請求項1に記載の自動車用
    グラスランのコーティング剤。
  3. 【請求項3】前記末端にイソシアネート基を有するポリ
    イソシアネートが、2種以上のポリイソシアネートの反
    応混合物である請求項1ないし3のいずれかに記載の自
    動車用グラスランのコーティング剤。
  4. 【請求項4】前記末端に水酸基を有するウレタンプレポ
    リマーが、ポリオールとイソシアネートとをイソシアネ
    ート基/水酸基(NCO/OH)比=0.6〜0.95
    である請求項1または4のいずれかに記載の自動車用グ
    ラスランのコーティング剤。
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