JPH10167457A

JPH10167457A - 円盤部材の搬送装置

Info

Publication number: JPH10167457A
Application number: JP33538096A
Authority: JP
Inventors: Kazumasa Isaka; 一誠井坂
Original assignee: Hirata Corp
Current assignee: Hirata Corp
Priority date: 1996-12-16
Filing date: 1996-12-16
Publication date: 1998-06-23
Anticipated expiration: 2016-12-16
Also published as: JP2993895B2

Abstract

(57)【要約】【課題】円盤部材の搬送装置において、作業者にかか
る負担を軽減すると共に低コスト化及び搬送作業の効率
化を図る。【解決手段】複数のタイヤＴを起立状態で保持可能な
タイヤ搬送容器２６に対して、複数のタイヤＴを起立状
態で保持したタイヤリフタ１３を昇降させる互いの相対
移動によって複数のタイヤＴをタイヤリフタ１３からタ
イヤ搬送容器２６に移載して搬送する円盤部材の搬送装
置において、タイヤ搬送容器２６に左右一対の回動アー
ム２８によって左右一対の保持シャフト３０を回動自在
に支持し、保持シャフト３０を、自重によって位置決め
されてタイヤＴを保持する保持位置と、タイヤＴの当接
によって外方に移動してタイヤＴが通過する通過位置と
に移動自在とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、車両用生タイヤや
加硫済のタイヤなどの円板部材や円筒部材などを移載搬
送する円盤部材の搬送装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】車両用のタイヤの製造工程において、成
形工程及び加硫工程を経たタイヤは所定の位置まで搬送
され、完成されたタイヤとして貯蔵される。このタイヤ
の搬送装置としては、従来、特開昭６０−２５２０６５
号公報や特開昭６１−７５７３８号公報などに記載され
たものがある。この公報に開示された装置にあっては、
製造されたタイヤが機械や作業者によって搬送台車等に
積み込まれ、また、作業者によって搬送台車が押され、
タイヤを搬送している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このような従来のタイ
ヤなどの製造ラインにおいて、成形工程や加硫工程など
の工程自体は、かなり自動化や省力化が図られているも
のの、各加工工程間の搬送や移載には、前述したよう
に、搬送台車による方法のように、作業者による積込み
や搬送などによって行われているのが実情である。とこ
ろが、タイヤはかなりの重量物であり、作業者にかかる
負担が大きく、作業効率が良くないという問題があっ
た。なお、各加工工程間の搬送や移載を自動化したもの
もあるが、かなり大掛かりであって、コストが増加して
しまうという問題があった。

【０００４】本発明はこのような問題を解決するもので
あって、作業者にかかる負担を軽減すると共に低コスト
化及び搬送作業の効率化を図った円盤部材の搬送装置を
提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの本発明の円盤部材の搬送装置は、円盤部材を起立状
態で保持する第１保持台と、該第１保持台の上方に位置
して前記円盤部材を起立状態で保持可能な第２保持台と
の上下方向の相対移動によって前記第１保持台の円盤部
材を前記第２保持台に移載して搬送する円盤部材の搬送
装置において、前記第２保持台に、前記円盤部材を保持
可能な保持位置と前記円盤部材の当接によって該円盤部
材が通過する通過位置とに移動可能な一対の保持部材が
設けられ、該一対の保持部材は前記保持位置に位置保持
されることを特徴とするものである。

【０００６】従って、第１保持台に円盤部材を起立状態
で保持し、この第１保持台の上方に第２保持台を位置さ
れた状態で、両者を上下方向に沿って接近させると、第
２保持台にて保持位置にあった一対の保持部材は、円盤
部材の当接によって通過位置に移動し、この円盤部材が
一対の保持部材の間を通過した後に再び保持位置に復帰
し、第１保持台と第２保持台とを上下方向に沿って離間
させると、第１保持台に保持された円盤部材は第２保持
台の一対の保持部材に移載されることとなり、第１保持
台と第２保持台との相対移動によって円盤部材は容易に
第１保持台から第２保持台に移載搬送される。

【０００７】また、本発明の円盤部材の搬送装置におい
て、前記一対の保持部材は前記第２保持台に保持する前
記円盤部材の軸方向に沿って配設された略平行をなす左
右一対の保持シャフトであって、該左右一対の保持シャ
フトは各端部が前記第２保持台に基端部が回動自在に取
付けられた左右一対の回動アームの先端部に装着された
ことを特徴とするものである。

【０００８】従って、一対の保持部材を略平行をなす一
対の保持シャフトとしてこの一対の保持シャフトを一対
の回動アームによって第２保持台に回動自在としたこと
で、簡単な構成で保持シャフトの保持位置と通過位置と
の間の移動が可能となり、円盤部材の移載が容易とな
る。

【０００９】また、本発明の円盤部材の搬送装置におい
て、前記左右一対の回動アームは上端部が前記第２保持
台に枢着されて交差し、下端部に前記左右一対の保持シ
ャフトが装着されたことを特徴とするものである。

【００１０】従って、一対の回動アームを中間部が交差
するＸ形アームとして下端部に保持シャフトを装着した
ことで、円盤部材の当接による保持シャフトの移動が円
滑となる。

【００１１】また、本発明の円盤部材の搬送装置におい
て、前記左右一対の回動アームは上端部の係合ピンが前
記第２保持台に形成されたガイド溝に係合し、中間部が
交差して互いに回動自在に連結され、下端部に前記左右
一対の保持シャフトが装着されたことを特徴とするもの
である。

【００１２】従って、一対の回動アームを中間部が交差
するＸ形アームとし、上端部をガイド溝に係合して下端
部に保持シャフトを装着したことで、円盤部材の当接に
よる保持シャフトの移動が円滑となり、且つ、この保持
シャフトにおける保持位置と通過位置との位置決めが容
易となる。

【００１３】また、本発明の円盤部材の搬送装置におい
て、前記一対の保持部材は前記第２保持台に保持する前
記円盤部材の軸方向に沿って配設された略平行をなす左
右一対の保持シャフトであって、該左右一対の保持シャ
フトは各端部が前記第２保持台に設けられたガイド溝に
沿って移動自在に支持されたことを特徴とするものであ
る。

【００１４】従って、一対の保持部材を略平行をなす一
対の保持シャフトとしてこの一対の保持シャフトを第２
保持台のガイド溝に移動自在としたことで、簡単な構成
で保持シャフトの保持位置と通過位置との間の移動が可
能となり、円盤部材の移載が容易となる。

【００１５】また、本発明の円盤部材の搬送装置におい
て、前記一対の保持部材は前記第２保持台に保持する前
記円盤部材の軸方向に沿って配設された略平行をなす左
右一対の保持シャフトであって、該左右一対の保持シャ
フトは各端部が回転軸にピニオンギヤが固結された回転
板の外周部に固結される一方、前記第２保持台には上下
方向に沿ったガイド溝が形成されると共に該ガイド溝に
隣接してラックが形成され、前記回転板の回転軸は前記
ガイド溝に係合すると共に、前記回転板のピニオンギヤ
は前記ラックに噛み合うことを特徴とするものである。

【００１６】従って、円盤部材の当接により、一対の保
持シャフトは保持位置から所定の円弧軌跡より上方の軌
跡を通って通過位置に移動することで、保持シャフトの
移動が円滑となり、且つ、この保持シャフトにおける保
持位置と通過位置との位置決めが容易となる。

【００１７】また、本発明の円盤部材の搬送装置におい
て、前記保持部材または保持シャフトは自重によって前
記円盤部材を保持可能な保持位置に位置保持されること
を特徴とするするものである。

【００１８】従って、通過位置にある保持部材または保
持シャフトは自重によって保持位置に移動することとな
り、構成の簡略化が図れる。

【００１９】また、本発明の円盤部材の搬送装置におい
て、前記保持部材または保持シャフトはスプリングによ
って前記円盤部材を保持可能な保持位置に付勢保持され
ることを特徴とするものである。

【００２０】従って、通過位置にある保持部材または保
持シャフトはスプリングの付勢力によって保持位置に移
動することとなり、円滑な作動が可能となる。

【００２１】また、本発明の円盤部材の搬送装置におい
て、静止位置に位置して前記保持部材または保持シャフ
トが前記保持位置にある前記第２保持台に対して、前記
円盤部材を保持した第１保持台の上昇により、前記円盤
部材が前記保持部材または保持シャフトを前記通過位置
に移動して該円盤部材を上昇位置に移動させる一方、前
記保持部材または保持シャフトが前記保持位置に復帰し
た後に前記第１保持台の下降により、前記円盤部材を前
記保持部材または保持シャフトに移載することを特徴と
するものである。

【００２２】従って、静止位置に位置した第２保持台に
対して円盤部材を保持した第１保持台を上昇することで
円盤部材の移載が行われることとなり、第２保持台の簡
素化が図れる。

【００２３】また、本発明の円盤部材の搬送装置におい
て、静止位置に位置して前記円盤部材を保持した第１保
持台に対して、前記保持部材または保持シャフトが前記
保持位置にある前記第２保持台の下降により、前記円盤
部材が前記保持部材または保持シャフトを前記通過位置
に移動して該円盤部材を上昇位置に移動させる一方、前
記保持部材または保持シャフトが前記保持位置に復帰し
た後に前記第２保持台の上昇により、前記円盤部材を前
記保持部材または保持シャフトに移載することを特徴と
するものである。

【００２４】従って、静止位置に位置して円盤部材を保
持した第１保持台に対して第２保持台を下降することで
円盤部材の移載が行われることとなり、第１保持台の簡
素化が図れる。

【００２５】また、本発明の円盤部材の搬送装置におい
て、前記保持部材または保持シャフトは、前記第２保持
台に上下方向に沿って移動自在に支持されたガイド部材
の水平溝に係合したことを特徴とするものである。

【００２６】従って、保持部材または保持シャフトがガ
イド部材の水平溝に係合したことで、円盤部材の当接及
び離間による左右の保持部材または保持シャフトの移動
が同期することとなり、作動が円滑となる。

【００２７】また、本発明の円盤部材の搬送装置におい
て、前記第２保持台に回動自在に取付けられた左右一対
の回動アームの基端部にそれぞれ第１ローラが装着され
る一方、前記第２保持台には左右両側部にラックが形成
された移動部材が上下方向に沿って移動自在に支持さ
れ、該移動部材の各ラックに左右一対のピニオンギヤ及
び第２ローラがそれぞれ装着され、前記左右一対の第１
ローラと第２ローラとの間に伝達ベルトが掛け回された
ことを特徴とするものである。

【００２８】従って、円盤部材の当接及び離間によって
各保持部材または保持シャフトが移動し、回動アームを
介して第１ローラが回動すると、この回動量がベルトを
介して第２ローラ及びピニオンギヤに伝達されてラック
を介して移動部材を移動させることとなり、左右の保持
部材または保持シャフトの移動が同期して作動が円滑と
なる。

【００２９】また、本発明の円盤部材の搬送装置におい
て、前記保持部材または保持シャフトは水平状態に対し
て軸方向一方が微小角度傾斜したことを特徴とするもの
である。

【００３０】従って、保持部材または保持シャフトが微
小角度傾斜したことで、円盤部材は所定の傾きをもって
保持されることとなり、搬送中の転倒などが防止され
る。

【００３１】また、本発明の円盤部材の搬送装置におい
て、前記第２保持台が上下に複数並設され、且つ、昇降
自在に支持されたことを特徴とするものである。

【００３２】従って、第２保持台が上下に複数昇降自在
に配設されたことで、円盤部材の連続搬送が可能とな
る。

【００３３】また、本発明の円盤部材の搬送装置におい
て、前記第２保持台は搬送手段によって水平搬送自在に
支持されたことを特徴とするものである。

【００３４】従って、第１保持台から第２保持台に搬送
された円盤部材はこの第２保持台に保持されたまま、搬
送手段によって水平搬送されることとなり、別の場所へ
の連続搬送が可能となる。

【００３５】

【発明の実施の形態】以下、図面に基づき、本発明の実
施の形態を詳細に説明する。

【００３６】図１に本発明の第１実施形態に係る円盤部
材の搬送装置としてのタイヤ搬送装置の概略、図２に本
実施形態のタイヤ搬送装置の作動を表す説明を示す。

【００３７】本実施形態のタイヤ搬送装置において、図
１に示すように、タイヤの加硫工程に隣接して架台１１
が設置されており、この架台１１上にはタイヤ整列機１
２とタイヤリフタ１３が上下に並んで設けられている。
タイヤ整列機１２はタイヤの加硫工程から排出された複
数のタイヤＴを起立状態で隙間なく整列させるものであ
り、複数のタイヤＴを保持する整列台１４と図示しない
駆動装置によって横移動する整列部材１５とを有し、整
列台１３は昇降自在となっている。また、タイヤリフタ
１３は整列台１４から移載された複数のタイヤＴを昇降
させるものであり、昇降フレーム１６に回動アーム１７
によって移動自在に支持された一対の保持シャフト１８
を有している。

【００３８】タイヤリフタ１３の上方には吊り支柱２１
によって吊りフレーム２２が設けられ、この吊りフレー
ム２２には左右一対の搬送レール２３が架設されてい
る。そして、一対の搬送レール２３にはガイド部材２４
によって搬送台車２５が移動自在に支持され、且つ、図
示しない駆動装置によって移動することができ、この搬
送台車２５にタイヤ搬送容器２６が取付けられている。
このタイヤ搬送容器２６は枠体をなし、前後にガイド板
２７が固定され、この前後のガイド板２７には左右一対
の回動アーム２８の基端部が軸２９によって回動自在に
取付けられている。そして、前後のガイド板２７を掛け
渡すように左右一対の保持シャフト３０が位置し、各保
持シャフト３０の端部がこの各回動アーム２８の先端部
に連結されている。この一対の保持シャフト３０は搬送
台車２５の移動、即ち、タイヤ搬送容器２６に保持され
るタイヤＴの軸方向に沿って互いに平行をなしている。
また、前後のガイド板２７には各保持シャフト３０の回
動位置を規制する左右一対のストッパ３１が固定されて
いる。

【００３９】従って、左右一対の保持シャフト３０は、
各回動アーム２８が内側に倒れてストッパ３１に当接し
た位置（タイヤ保持位置）と、各回動アーム２８が外側
に回動して起立した位置（タイヤ通過位置）とに移動す
ることができるようになっている。なお、左右一対の保
持シャフト３０は水平面に対して微小角度傾斜して取付
けられており、この保持シャフト３０上の複数のタイヤ
Ｔは所定の方向に傾いて保持されることとなり、搬送中
の転倒などが防止される。

【００４０】ここで、上述した本実施形態のタイヤ搬送
装置の作動を詳細に説明する。

【００４１】図１に示すように、タイヤＴの加硫工程が
完了すると、複数のタイヤＴがタイヤ整列機１２の整列
台１４に起立状態で排出され、整列部材１５を横移動さ
せることで複数のタイヤＴは隙間なく整列する。この状
態で整列台１４を上昇して複数のタイヤＴをタイヤリフ
タ１３の保持シャフト１８上に移載し、更に、このタイ
ヤリフタ１３が上昇することで、保持シャフト１８上の
複数のタイヤＴを上方に位置する搬送台車２５のタイヤ
搬送容器２６に移載する。

【００４２】即ち、図２(ａ)に示すように、空の搬送台
車２５のタイヤ搬送容器２６において、各回動アーム２
８が内側に倒れてストッパ３１に当接することで、左右
の保持シャフト３０はタイヤ保持位置に位置している。
この状態でタイヤリフタ１３に保持された複数のタイヤ
Ｔを上昇すると、図２(ｂ)に示すように、タイヤＴの外
周面が左右の保持シャフト３０に当接して押し上げるこ
とで、保持シャフト３０は各回動アーム２８によって外
方に移動したタイヤ通過位置に位置し、図２(ｃ)に示す
ように、タイヤリフタ１３上のタイヤＴは各保持シャフ
ト３０の間を通って上昇する。そして、図２(ｄ)に示す
ように、このタイヤＴが所定の高さ位置まで上昇して保
持シャフト３０との接触がなくなると、各保持シャフト
３０は自重によって内方に移動し、各回動アーム２８が
回動してストッパ３１に当接することで、左右の保持シ
ャフト３０はタイヤ保持位置に復帰する。この状態で、
複数のタイヤＴを保持したタイヤリフタ１３を下降する
と、複数のタイヤＴは左右の保持シャフト３０に受け止
められ、タイヤリフタ１３から保持シャフト３０に移載
され、タイヤリフタ１３はそのまま下降して元位置に戻
る。

【００４３】このように搬送台車２５のタイヤ搬送容器
２６に対して複数のタイヤＴが保持されたタイヤリフタ
１３を所定位置まで上昇してから下降するだけで、タイ
ヤＴが左右の保持シャフト３０をタイヤ通過位置に移動
させてから、再び、保持シャフト３０は自重でタイヤ保
持位置に復帰し、この各保持シャフト３０に複数のタイ
ヤＴを移載することができる。即ち、一対の回動アーム
２８及び保持シャフト３０という簡単な構成で、しか
も、タイヤリフタ１３の昇降という単純動作で、複数の
タイヤＴを短時間で容易に移載することができる。ま
た、設置スペースを多く必要とせず、装置の小型化が図
れる。

【００４４】図３に本発明の第２実施形態に係る円盤部
材の搬送装置としてのタイヤ搬送装置の概略を示す。な
お、前述の実施形態で説明したものと同様の機能を有す
る部材には同一の符号を付して重複する説明は省略す
る。

【００４５】本実施形態のタイヤ搬送装置は、前述した
第１実施形態とタイヤ搬送容器の搬送装置の構造が相違
している。即ち、図２に示すように、複数のタイヤＴを
起立状態で保持するタイヤリフタ１３の上方には一本の
搬送レール４１が架設されており、この搬送レール４１
には前後一対の搬送装置４２が移動自在に支持されて図
示しない駆動装置によって移動することができ、この搬
送装置４２にはチャック４３によってタイヤ搬送容器２
６が取付けられている。このタイヤ搬送容器２６に固定
された前後のガイド板２７には左右一対の回動アーム２
８が回動自在に取付けられ、この各回動アーム２８の先
端部には保持シャフト３０がそれぞれ回動自在に支持さ
れている。即ち、左右一対の保持シャフト３０は、各回
動アーム２８が内側に倒れてストッパ３１に当接したタ
イヤ保持位置と、各回動アーム２８が外側に回動して起
立したタイヤ通過位置とに移動することができる。

【００４６】従って、複数のタイヤＴを保持したタイヤ
リフタ１３の上方に搬送装置４２によって空のタイヤ搬
送容器２６を位置させた状態で、タイヤリフタ１３に保
持された複数のタイヤＴを上昇すると、タイヤＴの外周
面が左右の保持シャフト３０に当接して押し上げること
でタイヤ通過位置に移動し、タイヤリフタ１３上のタイ
ヤＴが各保持シャフト３０の間を通って上昇する。そし
て、このタイヤＴが所定の高さ位置まで上昇して保持シ
ャフト３０との接触がなくなると、各保持シャフト３０
は自重によって内方に移動し、各回動アーム２８がスト
ッパ３１に当接したタイヤ保持位置に復帰する。この状
態で、タイヤリフタ１３を下降すると、複数のタイヤＴ
は左右の保持シャフト３０に受け止められ、タイヤリフ
タ１３から保持シャフト３０に移載され、タイヤリフタ
１３はそのまま下降して元位置に戻る。

【００４７】このように搬送装置４２のタイヤ搬送容器
２６に対して複数のタイヤＴが保持されたタイヤリフタ
１３を所定位置まで上昇してから下降するだけで、複数
のタイヤＴを短時間で容易に移載することができる。な
お、搬送容器２６の搬送手段は、前述したレール上を走
行する形式やレールから吊り下げられる形式に限定され
るものではなく、搬送容器２６をクレーンによって直接
移送するようにしてもよい。

【００４８】図４に本発明の第３実施形態に係る円盤部
材の搬送装置としてのタイヤ搬送装置の概略を示す。な
お、前述の実施形態で説明したものと同様の機能を有す
る部材には同一の符号を付して重複する説明は省略す
る。

【００４９】本実施形態のタイヤ搬送装置は、前述した
第１、第２実施形態とタイヤ搬送容器の構造が相違して
いる。図４に示すように、タイヤ搬送容器５１は枠体を
なし、前後にガイド板５２が固定され、この前後のガイ
ド板５２には弧状をなす左右一対のガイド溝５３が形成
されている。そして、前後のガイド板５２を掛け渡すよ
うに左右一対の保持シャフト５４が位置し、各保持シャ
フト５４の端部がこの各ガイド溝５３に係合している。
この一対の保持シャフト５４はタイヤ搬送容器５１に保
持されるタイヤの軸方向に沿って互いに平行をなしてい
る。即ち、左右一対の保持シャフト５４は、ガイド溝５
３の内側下方に移動したタイヤ保持位置と、外側上方に
移動したタイヤ通過位置とに移動することができるよう
になっている。

【００５０】従って、空のタイヤ搬送容器５１の下方か
ら、図示しない複数のタイヤを保持したタイヤリフタを
上昇すると、タイヤの外周面が左右の保持シャフト５４
に当接してガイド溝５３内を外方に移動させることで、
この保持シャフト５４をタイヤ通過位置に移動し、複数
のタイヤは各保持シャフト５４の間を通って上昇する。
そして、このタイヤが所定の高さ位置まで上昇して保持
シャフト５４との接触がなくなると、各保持シャフト５
４は自重によってガイド溝５３内を内方に移動し、タイ
ヤ保持位置に復帰する。この状態で、タイヤリフタを下
降すると、複数のタイヤは左右の保持シャフト５４に受
け止められ、タイヤリフタから保持シャフト５４に移載
され、タイヤリフタはそのまま下降して元位置に戻る。

【００５１】このようにタイヤ搬送容器５１に対して複
数のタイヤが保持されたタイヤリフタを所定位置まで上
昇してから下降するだけで、タイヤが左右の保持シャフ
ト５４をガイド溝５３内でタイヤ通過位置に移動してか
ら、再び、保持シャフト５４を自重でタイヤ保持位置に
復帰させ、この各保持シャフト５４に複数のタイヤを移
載することができる。即ち、一対のガイド溝５３及び保
持シャフト５４という簡単な構成で、タイヤリフタの昇
降という単純動作により、複数のタイヤを短時間で容易
に移載することができ、しかも、ガイド溝５３によって
保持シャフト５４の移動位置を規制しており、ストッパ
が不要となる。

【００５２】図５に本発明の第４実施形態に係る円盤部
材の搬送装置としてのタイヤ搬送装置の概略を示す。な
お、前述の実施形態で説明したものと同様の機能を有す
る部材には同一の符号を付して重複する説明は省略す
る。

【００５３】本実施形態のタイヤ搬送装置において、図
５に示すように、タイヤ搬送容器６１は枠体をなし、前
後にガイド板６２が固定され、この前後のガイド板６２
には左右一対のガイド溝６３が形成されている。この左
右のガイド溝６３は上下方向に沿って直線状をなし、隣
接してラック６４が形成されている。円形状をなす左右
一対の回転板６５は回転軸６６がこのガイド溝６３に係
合し、回転軸６６に固結されたピニオンギヤ６７がラッ
ク６４に噛み合っている。そして、前後のガイド板６２
を掛け渡すように左右一対の保持シャフト６８が位置
し、各保持シャフト６８の端部がこの各回転板６５の外
周部に連結されている。この一対の保持シャフト６８は
タイヤ搬送容器６１に保持されるタイヤの軸方向に沿っ
て互いに平行をなしている。

【００５４】即ち、左右一対の保持シャフト６８は、回
転板６５の回転軸６６がガイド溝６３の下端部に位置す
ることで互いに内側に移動したタイヤ保持位置と、回転
板６５が回転することで互いに外側に移動したタイヤ通
過位置とに移動することができるようになっている。

【００５５】従って、空のタイヤ搬送容器６１の下方か
ら、図示しない複数のタイヤを保持したタイヤリフタを
上昇すると、タイヤの外周面が左右の保持シャフト６８
に当接して押し上げる。すると、回転板６５が外方に回
動すると共にピニオンギヤ６７がラック６４に噛み合い
ながら上方に転動することで、この保持シャフト６８を
タイヤ通過位置に移動し、複数のタイヤは各保持シャフ
ト６８の間を通って上昇する。そして、このタイヤが所
定の高さ位置まで上昇して保持シャフト６８との接触が
なくなると、各保持シャフト６８は自重によって回転板
６５が内方に回動すると共にピニオンギヤ６７がラック
６４に噛み合いながら下方に転動することで内方に移動
し、タイヤ保持位置に復帰する。この状態で、タイヤリ
フタを下降すると、複数のタイヤは左右の保持シャフト
６８に受け止められ、タイヤリフタから保持シャフト６
８に移載され、タイヤリフタはそのまま下降して元位置
に戻る。

【００５６】このようにタイヤ搬送容器６１に対して複
数のタイヤが保持されたタイヤリフタを所定位置まで上
昇してから下降するだけで、タイヤが左右の保持シャフ
ト６８をタイヤ通過位置に移動してから、再び、保持シ
ャフト６８は自重でタイヤ保持位置に復帰し、この各保
持シャフト６８に複数のタイヤを移載することができ
る。即ち、左右一対のガイド溝６３、ラック６４、回転
板６５、回転軸６６、ピニオンギヤ６７、保持シャフト
６８等で構成し、タイヤリフタの昇降という単純動作に
より複数のタイヤを短時間で容易に移載することがで
き、しかも、ガイド溝６３によって保持シャフト６８の
移動位置を規制しており、ストッパが不要となる。

【００５７】なお、上述した各実施形態において、保持
シャフト３０，５４，６８をタイヤ通過位置からタイヤ
保持位置に復帰させるのを、その自重によって行うよう
にしたが、保持シャフト３０，５４，６８を引張スプリ
ングによってタイヤ保持位置側に常時付勢するようにし
てもよい。

【００５８】図６に本発明の第５実施形態に係る円盤部
材の搬送装置としてのタイヤ搬送装置の概略、図７に本
実施形態のタイヤ搬送装置の作動を表す説明を示す。な
お、前述の実施形態で説明したものと同様の機能を有す
る部材には同一の符号を付して重複する説明は省略す
る。

【００５９】本実施形態のタイヤ搬送装置は、前述した
第１実施形態とタイヤの昇降手段が相違している。図６
に示すように、所定の位置にタイヤ対置台７１が設けら
れており、このタイヤ載置台７１は固定フレーム７２に
支持アーム７３を介して一対の保持シャフト７４が取付
けられて構成されている。このタイヤ対置台７１の上方
には複数のタイヤＴを起立状態で保持するタイヤリフタ
１３の上方には吊り支柱７５によって吊りフレーム７６
が設けられ、この吊りフレーム７６には左右一対の搬送
レール７７が架設されている。この一対の搬送レール７
７にはガイド部材７８によって搬送台車７９が移動自在
に支持され、且つ、図示しない駆動装置によって移動す
ることができる。そして、この搬送台車７９の下部には
左右一対のリフタ８０が装着され、このリフタ８０によ
ってタイヤ搬送容器２６が昇降自在に支持されている。
このタイヤ搬送容器２６は前後のガイド板２７に左右一
対の回動アーム２８が回動自在に取付けられ、この各回
動アーム２８の先端部には保持シャフト３０がそれぞれ
回動自在に支持されている。即ち、左右一対の保持シャ
フト３０は、各回動アーム２８が内側に倒れてストッパ
３１に当接したタイヤ保持位置と、各回動アーム２８が
外側に回動して起立したタイヤ通過位置とに移動するこ
とができる。

【００６０】従って、複数のタイヤＴはタイヤ載置台７
１に起立状態で載置され、搬送台車７９を移動してタイ
ヤ搬送容器２６をこのタイヤ載置台７１の上方に位置さ
せる。そして、このタイヤ搬送容器２６を下降すること
で、保持シャフト７４上の複数のタイヤＴを上方に位置
するタイヤ搬送容器２６に移載する。

【００６１】即ち、図７(ａ)に示すように、空のタイヤ
搬送容器２６において、各回動アーム２８が内側に倒れ
てストッパ３１に当接することで、左右の保持シャフト
３０はタイヤ保持位置に位置している。この状態でリフ
タ８０によってタイヤ搬送容器２６を下降すると、図７
(ｂ)に示すように、左右の保持シャフト３０がタイヤＴ
の外周面に当接して押し上げられることで、各回動アー
ム２８によって外方に移動してタイヤ通過位置に位置
し、図２(ｃ)に示すように、各保持シャフト３０はタイ
ヤ対置台７１上のタイヤＴの両側を下降する。そして、
図２(ｄ)に示すように、タイヤ搬送容器２６が所定の位
置まで下降して保持シャフト３０とタイヤＴとの接触が
なくなると、各保持シャフト３０は自重によって内方に
移動し、各回動アーム２８が回動してストッパ３１に当
接することで、左右の保持シャフト３０はタイヤ保持位
置に復帰する。この状態で、タイヤ搬送容器２６を上昇
すると、タイヤ対置台７１上の複数のタイヤＴは左右の
保持シャフト３０に引き上げられ、タイヤ対置台７１か
ら保持シャフト３０に移載され、タイヤ搬送容器２６は
複数のタイヤＴを保持したまま上昇して元位置に戻る。

【００６２】このようにタイヤ対置台７１上に載置され
た複数のタイヤＴに対して搬送台車２５のタイヤ搬送容
器２６を所定位置まで下降してから上昇するだけで、タ
イヤＴが左右の保持シャフト３０をタイヤ通過位置に移
動させてから、再び、保持シャフト３０は自重でタイヤ
保持位置に復帰し、この各保持シャフト３０に複数のタ
イヤＴを移載することができる。即ち、前述の第１実施
形態のように、タイヤ搬送容器２６に対して複数のタイ
ヤＴを昇降しても、本実施形態のように、複数のタイヤ
Ｔに対してタイヤ搬送容器２６を昇降しても良いもので
ある。

【００６３】図８に本発明の第６実施形態に係る円盤部
材の搬送装置としてのタイヤ搬送装置の概略を示す。な
お、前述の実施形態で説明したものと同様の機能を有す
る部材には同一の符号を付して重複する説明は省略す
る。

【００６４】本実施形態のタイヤ搬送装置は、前述した
第１実施形態とタイヤ搬送容器の搬送装置の構造が相違
している。図８に示すように、タイヤ搬送容器８１にお
いて、前後のガイド板２７に左右一対の回動アーム２８
が回動自在に取付けられ、この各回動アーム２８の先端
部にそれぞれ保持シャフト３０が取付けられている。ま
た、タイヤ搬送容器８１にはガイド部材８２が上下に移
動自在に装着されており、このガイド部材８２の水平溝
８３に左右の保持シャフト３０が係合している。即ち、
左右一対の保持シャフト３０は、各回動アーム２８が内
側に倒れてストッパ３１に当接したタイヤ保持位置と、
各回動アーム２８が外側に回動して起立したタイヤ通過
位置とに移動することができ、このとき、ガイド部材８
２によって左右の保持シャフト３０が同期するようにな
っている。

【００６５】従って、図８(ａ)に示すように、空のタイ
ヤ搬送容器８１において、各回動アーム２８が内側に倒
れてストッパ３１に当接することで、左右の保持シャフ
ト３０はタイヤ保持位置に位置している。この状態でタ
イヤリフタ１３に保持された複数のタイヤＴを上昇する
と、図８(ｂ)に示すように、タイヤＴの外周面が左右の
保持シャフト３０に当接して押し上げ、図８(ｃ)に示す
ように、保持シャフト３０がタイヤ通過位置に移動し、
タイヤリフタ１３上のタイヤＴが各保持シャフト３０の
間を通って上昇する。このとき、左右の保持シャフト３
０はガイド部材８２の水平溝８３に係合しており、同期
して移動することとなる。そして、このタイヤＴが所定
の高さ位置まで上昇して保持シャフト３０との接触がな
くなると、各保持シャフト３０は自重によって内方に移
動し、各回動アーム２８がストッパ３１に当接したタイ
ヤ保持位置に復帰する。この状態で、タイヤリフタ１３
を下降すると、図８(ｄ)に示すように、複数のタイヤＴ
は左右の保持シャフト３０に受け止められ、タイヤリフ
タ１３から保持シャフト３０に移載され、タイヤリフタ
１３はそのまま下降して元位置に戻る。

【００６６】このようにタイヤ搬送容器８１に対して複
数のタイヤＴが保持されたタイヤリフタ１３を所定位置
まで上昇してから下降するだけで、複数のタイヤＴを短
時間で容易に移載することができる。このとき、左右の
保持シャフト３０はガイド部材８２によって同期して移
動することとなり、この左右の保持シャフト３０による
複数のタイヤＴの保持を適切に行うことができる。

【００６７】図９に本発明の第７実施形態に係る円盤部
材の搬送装置としてのタイヤ搬送装置の概略を示す。な
お、前述の実施形態で説明したものと同様の機能を有す
る部材には同一の符号を付して重複する説明は省略す
る。

【００６８】本実施形態のタイヤ搬送装置は、前述した
各実施形態とタイヤ搬送容器の構造が相違している。図
９に示すように、タイヤ搬送容器９１において、前後の
ガイド板２７に左右一対の回動アーム２８が軸２９によ
って回動自在に取付けられ、この各回動アーム２８の先
端部にそれぞれ保持シャフト３０が取付けられている。
また、各回動アーム２８の軸２９には一体回転する第１
ローラ９２が固結されている。一方、各ガイド板２７の
中間部には左右両側面にラック９３ａが形成された移動
部材９３が上下移動自在に支持され、各ラック９３ａに
はそれぞれピニオンギヤ９４が噛み合うと共にこのピニ
オンギヤ９４に一体回転する第２ローラ９５が固結され
ている。そして、各第１ローラ９２と第２ローラ９５と
の間には伝達ベルト９６が掛け回されている。即ち、左
右一対の保持シャフト３０は、各回動アーム２８が内側
に倒れたタイヤ保持位置と、各回動アーム２８が外側に
回動して起立したタイヤ通過位置とに移動することがで
き、このとき、各ローラ９２，９５、ラック９３ａを有
する移動部材９３、ピニオンギヤ９４、伝達ベルト９６
によって左右の保持シャフト３０が同期するようになっ
ている。

【００６９】従って、図９(ａ)に示すように、空のタイ
ヤ搬送容器９１において、移動部材９３の下方移動が阻
止されることで、各ピニオンギヤ９４、各ローラ９２，
９５、各伝達ベルト９６、各回動アーム２８等を介して
左右の保持シャフト３０はタイヤ保持位置に停止してい
る。この状態でタイヤリフタ１３に保持された複数のタ
イヤＴを上昇すると、図９(ｂ)に示すように、タイヤＴ
の外周面が左右の保持シャフト３０に当接して押し上
げ、図９(ｃ)に示すように、保持シャフト３０がタイヤ
通過位置に移動し、タイヤリフタ１３上のタイヤＴが各
保持シャフト３０の間を通って上昇する。このとき、左
右の保持シャフト３０の移動に伴って各回動アーム２８
が起倒すると、第１ローラ９２が所定角度回動する。す
ると、この回動量が伝達ベルト９６を介して第２ローラ
９５及びピニオンギヤ９４に伝達され、このピニオンギ
ヤ９４が所定角度回動することで、ラック９３ａを介し
て噛み合う移動部材９４を上方に移動させることとな
り、左右の回動量が一定となり、左右の保持シャフト３
０は同期して移動することとなる。そして、このタイヤ
Ｔが所定の高さ位置まで上昇して保持シャフト３０との
接触がなくなると、各保持シャフト３０は自重によって
内方に移動し、移動部材９３の下方移動が阻止されるこ
とで保持シャフト３０はタイヤ保持位置に復帰する。こ
の状態で、タイヤリフタ１３を下降すると、図９(ｄ)に
示すように、複数のタイヤＴは左右の保持シャフト３０
に受け止められ、タイヤリフタ１３から保持シャフト３
０に移載され、タイヤリフタ１３はそのまま下降して元
位置に戻る。

【００７０】このようにタイヤ搬送容器９１に対して複
数のタイヤＴが保持されたタイヤリフタ１３を所定位置
まで上昇してから下降するだけで、複数のタイヤＴを短
時間で容易に移載することができる。このとき、左右の
保持シャフト３０は、回動アーム２８、各ローラ９２，
９５、ピニオンギヤ９４、各伝達ベルト９６等を介して
移動部材９３に連結されているため、同期して移動する
こととなり、この左右の保持シャフト３０による複数の
タイヤＴの保持を適切に行うことができる。しかも、保
持シャフト３０の移動位置を規制しており、ストッパが
不要となる。

【００７１】図１０に本発明の第８実施形態に係る円盤
部材の搬送装置としてのタイヤ搬送装置の概略を示す。
なお、前述の実施形態で説明したものと同様の機能を有
する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略す
る。

【００７２】本実施形態のタイヤ搬送装置は、前述した
各実施形態とタイヤ搬送容器の構造が相違している。図
１０に示すように、タイヤ搬送容器101において、上ガ
イド板102に左右一対の回動アーム103の上端部が軸104
によって回動自在に取付けられている。この各回動アー
ム103は互いに交差して下方に延設され、各下端部にそ
れぞれ保持シャフト105が取付けられている。また、タ
イヤ搬送容器101と各回動アーム103との間には引張スプ
リング107が張設され、その付勢力によって回動アーム1
03の下端部が下ガイド部材107のストッパ108に当接して
いる。即ち、左右一対の保持シャフト105は、各回動ア
ーム103が最下端部に回動してストッパ108に当接したタ
イヤ保持位置と、各回動アーム103が引張スプリング107
の付勢力に抗して外側に回動したタイヤ通過位置とに移
動することができる。

【００７３】従って、図１０(ａ)に示すように、空のタ
イヤ搬送容器101において、各回動アーム103が最下端部
に回動してストッパ108に当接することで、左右の保持
シャフト105はタイヤ保持位置に位置している。この状
態でタイヤリフタ１３に保持された複数のタイヤＴを上
昇すると、図１０(ｂ)に示すように、タイヤＴの外周面
が左右の保持シャフト105に当接し、引張スプリング107
の付勢力に抗して押し上げ、保持シャフト105がタイヤ
通過位置に移動し、タイヤリフタ１３上のタイヤＴが各
保持シャフト105の間を通って上昇する。そして、この
タイヤＴが所定の高さ位置まで上昇して保持シャフト10
5との接触がなくなると、各保持シャフト105は引張スプ
リング107の付勢力によって下方に移動し、各回動アー
ム２８の下端部がストッパ108に当接したタイヤ保持位
置に復帰する。この状態で、タイヤリフタ１３を下降す
ると、図１０(ｄ)に示すように、複数のタイヤＴは左右
の保持シャフト105に受け止められ、タイヤリフタ１３
から保持シャフト105に移載され、タイヤリフタ１３は
そのまま下降して元位置に戻る。

【００７４】このようにタイヤ搬送容器101に対して複
数のタイヤＴが保持されたタイヤリフタ１３を所定位置
まで上昇してから下降するだけで、複数のタイヤＴを短
時間で容易に移載することができる。

【００７５】図１１に本発明の第９実施形態に係る円盤
部材の搬送装置としてのタイヤ搬送装置の概略を示す。
なお、前述の実施形態で説明したものと同様の機能を有
する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略す
る。

【００７６】本実施形態のタイヤ搬送装置は、前述した
各実施形態とタイヤ搬送容器の構造が相違している。図
１１に示すように、タイヤ搬送容器111において、上ガ
イド板112には係止部113aを有するガイド溝113が形成さ
れている。左右一対の回動アーム114は互いに交差して
連結軸115によって回動自在に連結され、上端部の軸116
がガイド溝113に移動自在に係合している。そして、こ
の各回動アーム114の下端部にはそれぞれ保持シャフト1
17が取付けられている。即ち、左右一対の保持シャフト
105は、各回動アーム103の軸116がガイド溝113の係止部
113aに位置したタイヤ保持位置と、各回動アーム103が
外側に回動して軸116が係止部113aから抜け出してガイ
ド溝113の端部に位置したタイヤ通過位置とに移動する
ことができる。

【００７７】従って、図１１(ａ)に示すように、空のタ
イヤ搬送容器111において、各回動アーム114が最下端部
に回動して軸116がガイド溝113の係止部113aに位置する
ことで、左右の保持シャフト105はタイヤ保持位置に位
置している。この状態でタイヤリフタ１３に保持された
複数のタイヤＴを上昇すると、図１１(ｂ)に示すよう
に、タイヤＴの外周面が左右の保持シャフト117に当接
して押し上げ、軸116を係止部113aからガイド溝113の端
部に移動することで保持シャフト117がタイヤ通過位置
に移動し、タイヤリフタ１３上のタイヤＴが各保持シャ
フト117の間を通って上昇する。そして、このタイヤＴ
が所定の高さ位置まで上昇して保持シャフト117との接
触がなくなると、各保持シャフト117は自重によって下
方に移動し、各回動アーム２８の軸116が係止部113aに
係止したタイヤ保持位置に復帰する。この状態で、タイ
ヤリフタ１３を下降すると、図１１(ｄ)に示すように、
複数のタイヤＴは左右の保持シャフト117に受け止めら
れ、タイヤリフタ１３から保持シャフト117に移載さ
れ、タイヤリフタ１３はそのまま下降して元位置に戻
る。

【００７８】このようにタイヤ搬送容器111に対して複
数のタイヤＴが保持されたタイヤリフタ１３を所定位置
まで上昇してから下降するだけで、複数のタイヤＴを短
時間で容易に移載することができる。また、保持シャフ
ト117の移動位置を規制しており、ストッパが不要とな
る。

【００７９】なお、上述した各実施形態において、保持
シャフトをタイヤ保持位置とタイヤ通過位置とに移動す
る機構として回動アームやガイド溝等を用いて説明した
が、本発明はこれに限定されるものではなく、その他の
機構を広く適用し、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で
種々の変形が可能である。また、上述した各実施形態で
は、円盤部材をタイヤとして説明したが、他の円筒部材
てもよく、また、穴のない円板を搬送することもでき、
また、厚さも実施形態のものに限定されるものではな
い。

【００８０】

【発明の効果】以上、実施形態において詳細に説明した
ように本発明の円盤部材の搬送装置によれば、円盤部材
を起立状態で保持する第１保持台とこの第１保持台の上
方に位置する第２保持台との上下方向の相対移動によっ
て第１保持台の円盤部材を第２保持台に移載して搬送可
能とし、第２保持台に円盤部材を保持可能な保持位置と
円盤部材の当接によってこの円盤部材が通過する通過位
置とに移動可能な一対の保持部材を設け、この一対の保
持部材を保持位置に位置保持したので、円盤部材を起立
状態で保持した第１保持台と空の第２保持台を相対移動
させるだけで、円盤部材を第１保持台から第２保持台に
短時間で容易に移載搬送することができ、作業者にかか
る負担を軽減すると共に低コスト化及び搬送作業の効率
化を図ることができる。

【００８１】また、本発明の円盤部材の搬送装置によれ
ば、一対の保持部材を第２保持台に保持する円盤部材の
軸方向に沿って配設した略平行をなす左右一対の保持シ
ャフトとし、この左右一対の保持シャフトの各端部を第
２保持台に基端部が回動自在に取付けられた左右一対の
回動アームの先端部に装着したので、簡単な構成で保持
シャフトの保持位置と通過位置との間の移動が可能とな
り、搬送作業の効率化を図ることができると共に低コス
ト化及び構造の簡素化を図ることができる。

【００８２】また、本発明の円盤部材の搬送装置によれ
ば、左右一対の回動アームの上端部を第２保持台に枢着
して交差し、下端部に左右一対の保持シャフトを装着し
たので、一対の回動アームを中間部が交差するＸ形アー
ムとすることで、円盤部材の当接による保持シャフトの
移動を円滑に行うことができる。

【００８３】また、本発明の円盤部材の搬送装置によれ
ば、左右一対の回動アームの上端部の係合ピンを第２保
持台に形成されたガイド溝に係合し、中間部を交差して
互いに回動自在に連結し、下端部に左右一対の保持シャ
フトを装着したので、一対の回動アームを中間部が連結
されたＸ形アームとし、上端部をガイド溝に係合するこ
とで、円盤部材の当接による保持シャフトの移動を円滑
に行うことができ、且つ、この保持シャフトにおける保
持位置と通過位置との位置決めを容易とすることができ
る。

【００８４】また、本発明の円盤部材の搬送装置によれ
ば、一対の保持部材を第２保持台に保持する円盤部材の
軸方向に沿って配設した略平行をなす左右一対の保持シ
ャフトとし、この左右一対の保持シャフトの各端部を第
２保持台に設けられたガイド溝に沿って移動自在に支持
したので、簡単な構成で保持シャフトの保持位置と通過
位置との間の移動が可能となり、搬送作業の効率化を図
ることができると共に低コスト化及び構造の簡素化を図
ることができる。

【００８５】また、本発明の円盤部材の搬送装置によれ
ば、一対の保持部材を第２保持台に保持する円盤部材の
軸方向に沿って配設した略平行をなす左右一対の保持シ
ャフトとし、この左右一対の保持シャフトの各端部を回
転軸にピニオンギヤが固結された回転板の外周部に固結
する一方、第２保持台に上下方向に沿ったガイド溝を形
成すると共にガイド溝に隣接してラックを形成し、回転
板の回転軸をガイド溝に係合すると共に、回転板のピニ
オンギヤをラックに噛み合うようにしたので、円盤部材
の当接によって一対の保持シャフトは保持位置から所定
の円弧軌跡より上方の軌跡を通って通過位置に移動する
ことで、保持シャフトの移動を円滑に行うことができ、
且つ、この保持シャフトにおける保持位置と通過位置と
の位置決めを容易とすることができる。

【００８６】また、本発明の円盤部材の搬送装置によれ
ば、保持部材または保持シャフトを自重によって円盤部
材を保持可能な保持位置に位置保持したので、通過位置
にある保持部材または保持シャフトは自重によって保持
位置に移動することとなり、構成の簡略化を図ることが
できる。

【００８７】また、本発明の円盤部材の搬送装置によれ
ば、保持部材または保持シャフトをスプリングによって
円盤部材を保持可能な保持位置に付勢保持したので、通
過位置にある保持部材または保持シャフトはスプリング
の付勢力によって保持位置に移動することとなり、円滑
な作動を可能とすることができる。

【００８８】また、本発明の円盤部材の搬送装置によれ
ば、静止位置に位置して保持部材または保持シャフトが
保持位置にある第２保持台に対して、円盤部材を保持し
た第１保持台の上昇によって円盤部材を保持部材または
保持シャフトに移載するようにしたので、第２保持台の
簡素化を図ることができる。

【００８９】また、本発明の円盤部材の搬送装置によれ
ば、静止位置に位置して円盤部材を保持した第１保持台
に対して、円盤部材を保持した第１保持台の上昇によっ
て円盤部材を保持部材または保持シャフトに移載するよ
うにしたので、第１保持台の簡素化を図ることができ
る。

【００９０】また、本発明の円盤部材の搬送装置によれ
ば、保持部材または保持シャフトを第２保持台に上下方
向に沿って移動自在に支持されたガイド部材の水平溝に
係合したので、円盤部材の当接及び離間による左右の保
持部材または保持シャフトの移動を同期させることで、
作動を円滑に行うことができる。

【００９１】また、本発明の円盤部材の搬送装置によれ
ば、第２保持台に回動自在に取付けた左右一対の回動ア
ームの基端部に第１ローラを装着する一方、第２保持台
に左右両側部にラックが形成された移動部材を上下方向
に沿って移動自在に支持し、この各ラックに左右一対の
ピニオンギヤ及び第２ローラを装着し、各第１ローラと
第２ローラとの間に伝達ベルトを掛け回したので、円盤
部材の当接及び離間によって各保持部材または保持シャ
フトが移動し、回動アームを介して第１ローラが回動す
ると、この回動量がベルトを介して２ローラ及び部ピニ
オンギヤに伝達されてラックを介して移動部材を移動さ
せることとなり、左右の保持部材または保持シャフトの
移動を同期させることで、作動を円滑に行うことができ
る。

【００９２】また、本発明の円盤部材の搬送装置によれ
ば、保持部材または保持シャフトを水平状態に対して軸
方向一方が微小角度傾斜させたので、円盤部材は所定の
傾きをもって保持されることとなり、搬送中の転倒など
を防止することができる。

【００９３】また、本発明の円盤部材の搬送装置によれ
ば、第２保持台を上下に複数並設して昇降自在に支持し
たので、円盤部材の連続搬送を可能とすることができ
る。

【００９４】また、本発明の円盤部材の搬送装置によれ
ば、第２保持台を搬送手段によって水平搬送自在に支持
したので、第１保持台から第２保持台に搬送された円盤
部材はこの第２保持台に保持されたまま、搬送手段によ
って水平搬送されることとなり、別の場所への連続搬送
を可能とすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施形態に係る円盤部材の搬送装
置としてのタイヤ搬送装置の概略図である。

【図２】本実施形態のタイヤ搬送装置の作動を表す説明
図である。

【図３】本発明の第２実施形態に係る円盤部材の搬送装
置としてのタイヤ搬送装置の概略図である。

【図４】本発明の第３実施形態に係る円盤部材の搬送装
置としてのタイヤ搬送装置の概略図である。

【図５】本発明の第４実施形態に係る円盤部材の搬送装
置としてのタイヤ搬送装置の概略図である。

【図６】本発明の第５実施形態に係る円盤部材の搬送装
置としてのタイヤ搬送装置の概略図である。

【図７】本実施形態のタイヤ搬送装置の作動を表す説明
図である。

【図８】本発明の第６実施形態に係る円盤部材の搬送装
置としてのタイヤ搬送装置の概略図である。

【図９】本発明の第７実施形態に係る円盤部材の搬送装
置としてのタイヤ搬送装置の概略図である。

【図１０】本発明の第８実施形態に係る円盤部材の搬送
装置としてのタイヤ搬送装置の概略図である。

【図１１】本発明の第９実施形態に係る円盤部材の搬送
装置としてのタイヤ搬送装置の概略図である。

【符号の説明】

１２タイヤ整列機１３タイヤリフタ（第１保持台）２５，７９搬送台車（搬送手段）２６タイヤ搬送容器（第２保持台）２８回動アーム３０，５４，６８，１０５，１１７保持シャフト（保
持部材）３１ストッパ４２搬送装置（搬送手段）５１タイヤ搬送容器（第２保持台）５３ガイド溝６１タイヤ搬送容器（第２保持台）６３ガイド溝６４ラック６５回転板６７ピニオンギヤ６８保持シャフト（保持部材）７１タイヤ載置台８０リフタ８１タイヤ搬送容器（第２保持台）８２ガイド部材８３水平溝９１タイヤ搬送容器（第２保持台）９２第１ローラ９３移動部材９３ａラック９４ピニオンギヤ９５第２ローラ９６伝達ベルト１０１タイヤ搬送容器（第２保持台）１０３回動アーム１０５保持シャフト（保持部材）１０６引張スプリング１０８ストッパ１１１タイヤ搬送容器（第２保持台）１１３ガイド溝１１４回動アーム１１７保持シャフト（保持部材）Ｔタイヤ（円盤部材）

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】円盤部材を起立状態で保持する第１保持
台と、該第１保持台の上方に位置して前記円盤部材を起
立状態で保持可能な第２保持台との上下方向の相対移動
によって前記第１保持台の円盤部材を前記第２保持台に
移載して搬送する円盤部材の搬送装置において、前記第
２保持台に、前記円盤部材を保持可能な保持位置と前記
円盤部材の当接によって該円盤部材が通過する通過位置
とに移動可能な一対の保持部材が設けられ、該一対の保
持部材は前記保持位置に位置保持されることを特徴とす
る円盤部材の搬送装置。
【請求項２】請求項１記載の円盤部材の搬送装置にお
いて、前記一対の保持部材は前記第２保持台に保持する
前記円盤部材の軸方向に沿って配設された略平行をなす
左右一対の保持シャフトであって、該左右一対の保持シ
ャフトは各端部が前記第２保持台に基端部が回動自在に
取付けられた左右一対の回動アームの先端部に装着され
たことを特徴とする円盤部材の搬送装置。
【請求項３】請求項２記載の円盤部材の搬送装置にお
いて、前記左右一対の回動アームは上端部が前記第２保
持台に枢着されて交差し、下端部に前記左右一対の保持
シャフトが装着されたことを特徴とする円盤部材の搬送
装置。
【請求項４】請求項２記載の円盤部材の搬送装置にお
いて、前記左右一対の回動アームは上端部の係合ピンが
前記第２保持台に形成されたガイド溝に係合し、中間部
が交差して互いに回動自在に連結され、下端部に前記左
右一対の保持シャフトが装着されたことを特徴とする円
盤部材の搬送装置。
【請求項５】請求項１記載の円盤部材の搬送装置にお
いて、前記一対の保持部材は前記第２保持台に保持する
前記円盤部材の軸方向に沿って配設された略平行をなす
左右一対の保持シャフトであって、該左右一対の保持シ
ャフトは各端部が前記第２保持台に設けられたガイド溝
に沿って移動自在に支持されたことを特徴とする円盤部
材の搬送装置。
【請求項６】請求項１記載の円盤部材の搬送装置にお
いて、前記一対の保持部材は前記第２保持台に保持する
前記円盤部材の軸方向に沿って配設された略平行をなす
左右一対の保持シャフトであって、該左右一対の保持シ
ャフトは各端部に回転軸にピニオンギヤが固結された回
転板の外周部に固結される一方、前記第２保持台には上
下方向に沿ったガイド溝が形成されると共に該ガイド溝
に隣接してラックが形成され、前記回転板の回転軸は前
記ガイド溝に係合すると共に、前記回転板のピニオンギ
ヤは前記ラックに噛み合うことを特徴とする円盤部材の
搬送装置。
【請求項７】請求項１または２〜６記載の円盤部材の
搬送装置において、前記保持部材または保持シャフトは
自重によって前記円盤部材を保持可能な保持位置に位置
保持されることを特徴とする円盤部材の搬送装置。
【請求項８】請求項１または２〜６記載の円盤部材の
搬送装置において、前記保持部材または保持シャフトは
スプリングによって前記円盤部材を保持可能な保持位置
に付勢保持されることを特徴とする円盤部材の搬送装
置。
【請求項９】請求項１または２〜８記載の円盤部材の
搬送装置において、静止位置に位置して前記保持部材ま
たは保持シャフトが前記保持位置にある前記第２保持台
に対して、前記円盤部材を保持した第１保持台の上昇に
より、前記円盤部材が前記保持部材または保持シャフト
を前記通過位置に移動して該円盤部材を上昇位置に移動
させる一方、前記保持部材または保持シャフトが前記保
持位置に復帰した後に前記第１保持台の下降により、前
記円盤部材を前記保持部材または保持シャフトに移載す
ることを特徴とする円盤部材の搬送装置。
【請求項１０】請求項１または２〜８記載の円盤部材
の搬送装置において、静止位置に位置して前記円盤部材
を保持した第１保持台に対して、前記保持部材または保
持シャフトが前記保持位置にある前記第２保持台の下降
により、前記円盤部材が前記保持部材または保持シャフ
トを前記通過位置に移動して該円盤部材を上昇位置に移
動させる一方、前記保持部材または保持シャフトが前記
保持位置に復帰した後に前記第２保持台の上昇により、
前記円盤部材を前記保持部材または保持シャフトに移載
することを特徴とする円盤部材の搬送装置。
【請求項１１】請求項１または２〜６記載の円盤部材
の搬送装置において、前記保持部材または保持シャフト
は、前記第２保持台に上下方向に沿って移動自在に支持
されたガイド部材の水平溝に係合したことを特徴とする
円盤部材の搬送装置。
【請求項１２】請求項２または３、４記載の円盤部材
の搬送装置において、前記第２保持台に回動自在に取付
けられた左右一対の回動アームの基端部にそれぞれ第１
ローラが装着される一方、前記第２保持台には左右両側
部にラックが形成された移動部材が上下方向に沿って移
動自在に支持され、該移動部材の各ラックに左右一対の
ピニオンギヤ及び第２ローラがそれぞれ装着され、前記
左右一対の第１ローラと第２ローラとの間に伝達ベルト
が掛け回されたことを特徴とする円盤部材の搬送装置。
【請求項１３】請求項１または２〜１２記載の円盤部
材の搬送装置において、前記保持部材または保持シャフ
トは水平状態に対して軸方向一方が微小角度傾斜したこ
とを特徴とする円盤部材の搬送装置。
【請求項１４】請求項１または２〜１２記載の円盤部
材の搬送装置において、前記第２保持台が上下に複数並
設され、且つ、昇降自在に支持されたことを特徴とする
円盤部材の搬送装置。
【請求項１５】請求項１または２〜１２記載の円盤部
材の搬送装置において、前記第２保持台は搬送手段によ
って水平搬送自在に支持されたことを特徴とする円盤部
材の搬送装置。