JPH10162653A - 自己融着性絶縁電線 - Google Patents

自己融着性絶縁電線

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JPH10162653A
JPH10162653A JP32268896A JP32268896A JPH10162653A JP H10162653 A JPH10162653 A JP H10162653A JP 32268896 A JP32268896 A JP 32268896A JP 32268896 A JP32268896 A JP 32268896A JP H10162653 A JPH10162653 A JP H10162653A
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polyamide resin
self
insulated wire
polyamide
fusing
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Kazue Tamura
和重 田村
Shigeo Nishida
茂雄 西田
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリアミド樹脂を主成分とした塗料を絶縁電
線上に塗布、焼き付けて融着皮膜を形成した自己融着性
絶縁電線における融着皮膜形成時のポリアミド樹脂の分
解を防止することで、この自己融着性絶縁電線を用いて
巻線、接着、加圧成形した偏向コイルを高温にさらした
場合にコイルの熱変形が起こるという問題を解決する。 【解決手段】 最外層に、末端アミノ基に較べて末端カ
ルボキシル基の含有モル比率が低く、かつ25℃におけ
る0.5%メタクレゾール溶液の相対粘度が1.4〜
2.0であるポリアミド樹脂からなる融着皮膜が形成さ
れた自己融着性絶縁電線。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばテレビ受像
機やコンピュータディスプレイ等に用いられる偏向ヨー
ク等のコイルの製造に用いられる絶縁電線に関し、更に
詳しくは、自己融着皮膜を有する自己融着性絶縁電線に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】導体上に直接または絶縁皮膜を介して融
着皮膜を形成した自己融着性絶縁電線は、コイル巻線
後、通電加熱または溶剤処理により最外層の融着皮膜が
溶解または膨潤し、線間相互を融着固化せしめ得ること
から、簡単に自己支持型のコイルを作ることが可能であ
る。このように自己融着性絶縁電線は、絶縁ワニス等の
含浸工程を省略でき、それにより電気機器コイルの生産
性と製造コストを低減できることから、家庭電気機器、
OA機器、電装品等のマグネットワイヤとして広く実用
されるようになってきている。さらに、近年、電気機器
においては、コイルの小型化、耐熱化、高電圧化、高周
波化、占積率の向上等の要求に応えるために、高温時に
おいても優れた耐熱変形性を保持する自己融着性絶縁電
線が望まれている。
【0003】従来、この種の自己融着性絶縁電線の融着
皮膜を形成するために用いる融着塗料としては、エポキ
シ樹脂塗料、ポリアミド樹脂塗料等が用いられている。
特にポリアミド樹脂塗料による自己融着性絶縁電線を用
いてコイル巻線、接着、加圧成形したときには良好な接
着強度を発揮することから、広く使用されている。
【0004】しかしながら、従来のポリアミド樹脂を主
成分とした塗料を絶縁電線上に塗布、焼き付けてなる自
己融着性絶縁電線は、塗布、焼き付け時の焼き付け条件
により特性が変動しやすく、特に焼き付け温度が通常よ
り高い場合には融着樹脂の分解が起こりやすいため、か
なりシビアな焼付作業管理が必要であるという問題があ
った。また、このように融着樹脂が一部分解した自己融
着性絶縁電線を用いて成型されたコイルは通常品に較べ
てスプリングバックに起因するコイル成形直後の変形が
大きく、変形した偏向コイルをテレビ受像機、コンピュ
ータ用ディスプレイ等に組み込む場合には作業性が劣
る。また、組み込まれた後に使用時の熱によりコイルが
変形すると、画面上の色ずれ(ミスコンバーゼンス)の
原因となるという欠点がある。
【0005】これらの課題を解決するため、自己融着性
樹脂として耐熱性(熱軟化温度)の高いものを用いるこ
とが考えられているが、耐熱性が高い場合には加熱成形
時の接着性が悪くなるため、さらに高い融着温度にする
必要があるためコイル成型時の熱融着設備、条件の高温
化、それに伴うエネルギーの上昇、絶縁層の熱劣化を招
くという難点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
なポリアミド樹脂を主成分とした塗料を絶縁電線上に塗
布、焼き付けてなる自己融着性絶縁電線における融着皮
膜形成時の前記ポリアミド樹脂の分解を防止し、この自
己融着性絶縁電線を用いて偏向コイルを巻線、接着、加
圧成形したときに、高温にさらした場合にコイルの熱変
形が起こるという問題を解決することを目的とするもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を解決するた
め本発明の自己融着性絶縁電線は、最外層自己融着性皮
膜として用いるポリアミド樹脂として特定組成のものを
使用することにより上記の課題の解決を図ったものであ
る。すなわち本発明に係る自己融着性絶縁電線は、最外
層に、末端アミノ基に較べて末端カルボキシル基の含有
モル比率が低く、かつ25℃における0.5%メタクレ
ゾール溶液の相対粘度が1.4〜2.0であるポリアミ
ド樹脂からなる融着皮膜が形成されてなることを特徴と
する。
【0008】従来、成形材料用途に用いられているポリ
アミド樹脂は、着色性が低いことや樹脂製造時の作業性
が良いこと等の理由から末端カルボキシル基の含有モル
比率が末端アミノ基のそれより高い構造になっていた。
しかしながら、このような、末端カルボキシル基の含有
モル比率が高い樹脂は、高温での分解が起こりやすいた
め、自己融着性絶縁電線用途として用いる場合には、融
着皮膜形成のための焼付工程で樹脂が分解しやすい。一
方、この自己融着性絶縁電線における融着皮膜の場合に
は、成形材料用途の場合と異なり、末端カルボキシル基
の含有比率が高いことによる樹脂の着色に関しても問題
はない。そこで、本発明のように、自己融着性絶縁電線
における融着皮膜形成用塗料として用いるポリアミド樹
脂として、末端カルボキシル基の含有モル比率が末端ア
ミノ基のそれよりも低いものを用いることで、樹脂の分
解が起こりにくくなり、皮膜形成時の焼付条件幅が広く
なり、作業性、生産性が向上する。また、この自己融着
性絶縁電線を用いて成形されたコイルは、高温にさらし
た場合の熱変形特性も良好になる。ポリアミド樹脂の末
端カルボキシル基の含有モル比率が末端アミノ基のそれ
より高い場合には、このような効果はない。ポリアミド
樹脂の末端カルボキシル基と末端アミノ基の含有モル比
率は、末端カルボキシル基の含有モル比率が20%以下
のものがより好ましい。
【0009】このように、本発明に用いる末端カルボキ
シル基の含有モル比率が末端アミノ基のそれより低いポ
リアミド樹脂が優れた耐熱特性を発揮する理由について
は必ずしも明確ではないが、ポリアミド樹脂の末端カル
ボキシル基濃度が低いため、室温あるいは高温時の酸成
分によるポリアミド樹脂の分解が起こりにくくなるから
ではないかと考えられる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に用いる自己融着性絶縁電
線における融着皮膜を形成する塗料は、上記のようなポ
リアミド樹脂を有機溶媒に溶解してなるものである。本
発明に用いる上記ポリアミド樹脂は、例えばラクタムの
重合、二塩基酸とジアミンの重合による生成物であり、
それらは2種以上組み合わせて共重合ポリアミド樹脂と
して使用することもできる。この種のポリアミド樹脂と
しては、脂肪族ポリアミドのホモポリマーもしくは脂肪
族ポリアミドモノマーユニットからなる共重合ポリアミ
ド樹脂、脂肪族ポリアミドモノマーユニットと脂環族ポ
リアミドモノマーユニットからなる共重合ポリアミド樹
脂、芳香族ポリアミドのホモポリマーもしくは芳香族ポ
リアミドモノマーユニットを含む共重合ポリアミド樹脂
等がある。前記脂肪族ポリアミドとしては、ダイセルヒ
ュルス社のダイアミド450,470、日本リルサン社
のM−1186,H−105等がある。脂環族ポリアミ
ドモノマーユニットとの共重合ポリアミド樹脂として
は、日本リルサン社のH−104,M−1422,M−
1425等がある。また、芳香族ポリアミドモノマーユ
ニットを含む共重合ポリアミド樹脂としては、ダイセル
ヒュルス社のT−3000,T−5000等がある。
【0011】本発明ではこれらポリアミド樹脂の種類を
規定するものではないが、使用する用途に合わせて選択
して用いることが好ましい。
【0012】また、これらのポリアミド樹脂は、25℃
における0.5%メタクレゾール溶液の相対粘度が1.
4〜2.0であることが好ましい。相対粘度が1.4未
満のポリアミド樹脂では分子量が余りに小さく、その結
果、室温および高温における変形防止性の向上効果が発
揮され難いためである。逆に相対粘度が2.0を超える
ポリアミド樹脂は耐熱変形性の向上効果には望ましい
が、分子量が余りに大きくなって塗料としたときにおけ
る塗料粘度が上がり、それによりエナメル塗装作業性を
急激に悪化させるという難点がある。
【0013】更に、上記のようなポリアミド樹脂を溶解
する有機溶剤としては、これらのポリアミド樹脂の良溶
媒であればいかなるものでも使用可能であり、例えば、
クレゾール、フェノール、キシレノール、N−メチルピ
ロリドン等があり、溶解可能であればメタノール、2−
エチルヘキサノール、ベンジルアルコール等のアルコー
ル系溶剤も使用できる。また、これらの溶剤は単独でま
たは二種以上を併用することもできる。さらに、必要に
応じてソルベントナフサ、キシレン等の貧溶媒を上記の
ような良溶媒とともに併用することもできる。
【0014】また、このようなポリアミド樹脂に対して
適当な潤滑剤を添加し、絶縁電線の表面に良好な潤滑性
を付与することにより自己潤滑性絶縁電線として使用す
ることも可能である。
【0015】本発明に係る自己融着性絶縁電線は、上記
のような自己融着性皮膜形成用塗料を導体上に直接ある
いは他の絶縁層を介して塗布、焼き付けて最外層に融着
皮膜を形成する。つまり、電気絶縁電線あるいは裸線に
上記塗料を塗布、焼き付けすることにより融着皮膜を形
成することで製造される。融着皮膜の厚さは絶縁電線の
品種、サイズ等により異なるが、概ね10μm程度であ
る。
【0016】
【実施例】
(実施例1)末端カルボキシル基と末端アミノ基の含有
モル比率が20:80であり、25℃における0.5%
メタクレゾール溶液の相対粘度が1.7、DSC法での
融点が110℃のポリアミド樹脂A(ダイアミド470
−1 ダイセルヒュルス社製)をクレゾールとキシレン
の重量比70:30の混合溶剤に溶解し樹脂分が15%
の自己融着性塗料を得た。この自己融着性塗料を、炉長
3.0m、炉温300℃、線速36m/minで、導体
径φ0.25mm、仕上外径0.29mmのポリエステ
ルイミド絶縁電線上に3回、塗布、焼き付けを繰り返
し、融着皮膜厚さ10μmの自己融着性絶縁電線を得
た。得られた自己融着性絶縁電線を、室温25℃、相対
湿度40%の雰囲気下でコイル巻線機を用いて、通電電
圧220V、通電時間3秒、プレス時間15秒で図1に
示すような偏向コイルに加工した。得られた偏向コイル
のネック径、耐熱変形性を測定した。
【0017】なお、耐熱変形性については、製造された
偏向コイルの加熱前と加熱後におけるネック径の差を測
定した。加熱条件は110℃で2時間、120℃で2時
間、130℃で2時間の3条件で行った。
【0018】また、ポリアミド樹脂の末端カルボキシル
基と末端アミノ基の含有モル比率は、下記のようにして
測定した末端アミノ基濃度と末端カルボキシル基濃度よ
り、算出した。すなわち、ポリアミド樹脂の末端アミノ
基濃度は次のような方法で測定した。まず試料0.1〜
0.5gをフェノール/メタノール(10/l vol
比)の混合溶媒50mlに12時間浸漬放置後、数時間
攪拌することにより室温で溶解させる。この試料溶液中
のNH2 基濃度を0.01NのHCl/メタノール溶液
により自動滴定装置を利用して滴定し末端アミノ基濃度
とした。また、末端カルボキシル基濃度も上記と同様の
試料溶液を作成し、0.01NのNaOH/メタノール
溶液により自動滴定装置を利用して滴定し末端カルボキ
シル基濃度とした。
【0019】(実施例2)自己融着塗料の塗布、焼き付
け時の炉温を330℃とした以外は実施例1と同様の方
法で自己融着性絶縁電線を得た。得られた絶縁電線につ
いて実施例1と同様の方法で特性試験を行った。
【0020】(実施例3)自己融着塗料の塗布、焼き付
け時の炉温を360℃とした以外は実施例1と同様の方
法で自己融着性絶縁電線を得た。得られた絶縁電線につ
いて実施例1と同様の方法で特性試験を行った。
【0021】(実施例4)ポリアミド樹脂を末端カルボ
キシル基と末端アミノ基の含有モル比率が20:80で
あり、25℃における0.5%メタクレゾール溶液の相
対粘度が1.7、DSC法での融点が125℃のポリア
ミド樹脂B(M−1422−1 日本リルサン社製)と
した以外は実施例1と同様の方法で自己融着性絶縁電線
を得た。得られた絶縁電線について実施例1と同様の方
法で特性試験を行った。
【0022】(実施例5)ポリアミド樹脂を前記ポリア
ミド樹脂Bとした以外は実施例2と同様の方法で自己融
着性絶縁電線を得た。得られた絶縁電線について実施例
1と同様の方法で特性試験を行った。
【0023】(実施例6)ポリアミド樹脂を前記ポリア
ミド樹脂Bとした以外は実施例3と同様の方法で自己融
着性絶縁電線を得た。得られた絶縁電線について実施例
1と同様の方法で特性試験を行った。
【0024】(比較例1)ポリアミド樹脂を末端カルボ
キシル基と末端アミノ基の含有モル比率が80:20で
あり、25℃における0.5%メタクレゾール溶液の相
対粘度が1.7、DSC法での融点が110℃のポリア
ミド樹脂C(ダイアミド470−2 ダイセルヒュルス
社製)とした以外は実施例1と同様の方法で自己融着性
絶縁電線を得た。得られた絶縁電線について実施例1と
同様の方法で特性試験を行った。
【0025】(比較例2)ポリアミド樹脂を前記ポリア
ミド樹脂Cとした以外は実施例2と同様の方法で自己融
着性絶縁電線を得た。得られた絶縁電線について実施例
1と同様の方法で特性試験を行った。
【0026】(比較例3)ポリアミド樹脂を前記ポリア
ミド樹脂Cとした以外は実施例3と同様の方法で自己融
着性絶縁電線を得た。得られた絶縁電線について実施例
1と同様の方法で特性試験を行った。
【0027】(比較例4)ポリアミド樹脂を末端カルボ
キシル基と末端アミノ基の含有モル比率が80:20で
あり、25℃における0.5%メタクレゾール溶液の相
対粘度が1.7、DSC法での融点が125℃のポリア
ミド樹脂D(M−1442−2 日本リルサン社製)と
した以外は実施例4と同様の方法で自己融着性絶縁電線
を得た。得られた絶縁電線について実施例1と同様の方
法で特性試験を行った。
【0028】(比較例5)ポリアミド樹脂を前記ポリア
ミド樹脂Dとした以外は実施例3と同様の方法で自己融
着性絶縁電線を得た。得られた絶縁電線について実施例
1と同様の方法で特性試験を行った。
【0029】(比較例6)ポリアミド樹脂を前記ポリア
ミド樹脂Dとした以外は実施例6と同様の方法で自己融
着性絶縁電線を得た。得られた絶縁電線について実施例
1と同様の方法で特性試験を行った。
【0030】(比較例7)ポリアミド樹脂を末端カルボ
キシル基と末端アミノ基の含有モル比率が20:80で
あり、25℃における0.5%メタクレゾール溶液の相
対粘度が1.3、DSC法での融点が110℃のポリア
ミド樹脂E(ダイアミド431 ダイセルヒュルス社
製)とした以外は実施例1と同様の方法で自己融着性絶
縁電線を得た。得られた絶縁電線について実施例1と同
様の方法で特性試験を行った。
【0031】以上の実施例1〜6および比較例1〜7の
絶縁電線についての特性試験の結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】表1の結果から明らかなように、末端アミ
ノ基の含有モル比率の低いポリアミド樹脂塗料を用いて
融着皮膜を形成した比較例1〜3および比較例4〜6の
自己融着性絶縁電線では、融着塗料の塗布、焼き付け時
の炉温が高くなるにしたがって製造されたコイルの耐熱
変形性が悪化する。また、相対粘度が低いポリアミド樹
脂塗料(比較例7)の場合には、成形後のコイルのネッ
ク径の変化が大きい。これに対し、末端アミノ基の含有
モル比率が高く、かつ所定の相対粘度を有するポリアミ
ド樹脂塗料を用いて融着皮膜を形成した本発明の実施例
の自己融着性絶縁電線では、製造されるコイルは、成形
後のネック径の変化も小さく、かつ、融着塗料の塗布焼
付時の炉温が300〜360℃の範囲で変化しても、耐
熱変形性が殆ど変化せず、良好である。
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明の自己融着性絶縁
電線によれば、融着皮膜形成時の融着塗料の焼付条件幅
が広く製造工程管理が容易である。また、この自己融着
性絶縁電線を用いて製造されるコイルは形状、外径が安
定し、高温においても優れた耐熱変形性を発揮できるも
のであり、生産性が向上する。したがって、本発明の自
己融着性絶縁電線は工業上極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 自己融着性絶縁電線を巻線、融着、加圧成形
して作成したコイルのネック径の測定方法を示す正面
図。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 最外層に、末端アミノ基に較べて末端カ
    ルボキシル基の含有モル比率が低く、かつ25℃におけ
    る0.5%メタクレゾール溶液の相対粘度が1.4〜
    2.0であるポリアミド樹脂からなる融着皮膜が形成さ
    れてなることを特徴とする自己融着性絶縁電線。
  2. 【請求項2】 ポリアミド樹脂の末端カルボキシル基と
    末端アミノ基の含有モル比率が20:80〜0:100
    である請求項1記載の自己融着性絶縁電線。
  3. 【請求項3】 ポリアミド樹脂が脂肪族ポリアミドのホ
    モポリマーまたは脂肪族ポリアミドモノマーユニットか
    らなる共重合ポリアミド樹脂であることを特徴とする請
    求項1記載の自己融着性絶縁電線。
  4. 【請求項4】 ポリアミド樹脂が脂肪族ポリアミドモノ
    マーユニットと脂環族ポリアミドモノマーユニットから
    なる共重合ポリアミド樹脂であることを特徴とする請求
    項1記載の自己融着性絶縁電線。
  5. 【請求項5】 ポリアミド樹脂が芳香族ポリアミドのホ
    モポリマーまたは芳香族ポリアミドモノマーユニットを
    含む共重合ポリアミド樹脂であることを特徴とする請求
    項1記載の自己融着性絶縁電線。
  6. 【請求項6】 末端アミノ基に較べて末端カルボキシル
    基の含有モル比率が低いポリアミド樹脂を溶剤に溶解さ
    せてなる融着性塗料を導体上に直接あるいは他の絶縁層
    を介して塗布、焼き付けて融着皮膜を形成することから
    なる自己融着性絶縁電線の製造方法。
JP32268896A 1996-11-22 1996-12-03 自己融着性絶縁電線 Pending JPH10162653A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2006098434A1 (ja) * 2005-03-18 2008-08-28 株式会社クラレ 半芳香族ポリアミド樹脂

Cited By (2)

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