JPH10161656A - テンポ編集装置 - Google Patents

テンポ編集装置

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Publication number
JPH10161656A
JPH10161656A JP8340558A JP34055896A JPH10161656A JP H10161656 A JPH10161656 A JP H10161656A JP 8340558 A JP8340558 A JP 8340558A JP 34055896 A JP34055896 A JP 34055896A JP H10161656 A JPH10161656 A JP H10161656A
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JP
Japan
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tempo
performance
tap
time
switch
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Application number
JP8340558A
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English (en)
Inventor
Junichi Miki
純一 三木
Masashi Nishikawa
雅士 西川
Satoshi Otsuka
聡 大塚
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Roland Corp
Original Assignee
Roland Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】演奏データの途中の位置からテンポの入力を行
うことにより当該演奏データの当該途中位置からテンポ
の編集を行う際に、テンポの入力を開始するまでに聴い
ていた当該演奏データの演奏から感受されるビート感を
損なわずに、当該ビート感を利用してスムーズなテンポ
の入力を行う。 【解決手段】演奏データを記憶する記憶手段と、記憶手
段に記憶された演奏データを順次読み出して演奏する演
奏手段と、操作子と、操作子の操作間隔に基づいてテン
ポを検出するテンポ検出手段と、演奏手段による演奏に
対応して所望の位置から、演奏データのテンポをテンポ
検出手段により検出されたテンポに基づいて変更する変
更手段とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テンポ編集装置に
関し、さらに詳細には、演奏データのテンポの編集を行
うテンポ編集装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、人間による演奏は、曲全体を通
じてテンポが一定ということは有り得ず、絶えずテンポ
が変化している。また、リタルダンドなどのように、意
識的に徐々にテンポを変化させるような演奏形態もあ
り、こうしたテンポの変化を電子楽器の自動演奏により
表現するためにテンポ・データが用いられている。
【0003】ここで、「テンポ・データ」とは、演奏デ
ータに含まれる演奏される曲のテンポを示すデータであ
って、例えば、「3小節目の4拍目からテンポ=13
0」などのように、演奏位置の情報を伴うものである。
【0004】ところで、電子楽器において演奏データに
含まれるテンポ・データを編集するには、従来より以下
のような二通りの方法が行われていた。
【0005】即ち、第1の方法は、ユーザーがテンポを
数値で指定することにより、演奏データ中のテンポ・デ
ータを直接書き換えたり、演奏データ中にテンポ・デー
タを追加したりして、演奏データ中にテンポ・データを
記録する方法である。
【0006】また、第2の方法は、ユーザーが演奏を聴
きながら、リアルタイムでダイアルや増減スイッチなど
の操作子を操作してテンポを示す値(テンポ値)、即
ち、演奏速度を変化させ、それをテンポ・データとして
演奏データ中に記録する方法である。
【0007】しかしながら、上記した第1の方法におい
ては、テンポを数値で指定するので、ユーザーがテンポ
を感覚的に入力したり、あるいは修正したりすることが
できないという問題点があった。
【0008】一方、上記した第2の方法においては、操
作子により入力したテンポ値が演奏のテンポにリアルタ
イムで反映され、入力したテンポ値に応じたテンポの変
化を即座に確認できるので、上記した第1の方法よりも
ユーザーがテンポを感覚的に入力することができる。
【0009】しかしながら、上記した第2の方法のよう
に、操作子により直接的にテンポ値を変化させる方法で
は、結局のところユーザーはテンポ値を常に意識してい
なければならい。このため、ユーザーは演奏を聴いてビ
ート(拍)を感受しているにもかかわらず、そうしたビ
ート感をテンポの入力に活かすことができないという問
題点があった。特に、演奏データの途中からテンポ値の
入力を行う場合には、テンポ値の入力を開始するまでに
聴いていた演奏からビートを感受しているにもかかわら
ず、そうしたビート感をテンポの入力に活かすことがで
きないという問題点があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、従
来の技術の有するこのような種々の問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、演奏データ
の途中の位置からテンポの入力を行うことにより当該演
奏データの当該途中位置からテンポの編集を行う際に、
テンポの入力を開始するまでに聴いていた当該演奏デー
タの演奏から感受されるビート感を損なわずに、当該ビ
ート感を利用してスムーズなテンポの入力を行うことが
できるようにしたテンポ編集装置を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうち請求項1に記載の発明は、演奏データ
を記憶する記憶手段と、上記記憶手段に記憶された演奏
データを順次読み出して演奏する演奏手段と、操作子
と、上記操作子の操作間隔に基づいてテンポを検出する
テンポ検出手段と、上記演奏手段による演奏に対応して
所望の位置から、上記演奏データのテンポを上記テンポ
検出手段により検出されたテンポに基づいて変更する変
更手段とを有するようにしたものである。
【0012】従って、本発明のうち請求項1に記載の発
明によれば、ユーザーが演奏データの演奏から感受され
るビート感に従って操作子を操作することにより、ユー
ザーは当該ビート感を利用してスムーズなテンポの入力
を行うことができる。
【0013】ここで、上記所望の位置は、例えば、本発
明のうち請求項2に記載の発明のように、上記演奏手段
による演奏が開始されたあと最初に上記操作子が操作さ
れた時点によって決定される位置であってよい。
【0014】また、本発明のうち請求項1に記載の発明
の構成に加えて、例えば、本発明のうち請求項3に記載
の発明のように、上記演奏データのテンポの変更の開始
位置を設定する設定手段を有するようにして、上記変更
手段が、上記演奏手段による演奏に対応して上記設定手
段によって設定された開始位置から、上記演奏データの
テンポを上記テンポ検出手段により検出されたテンポに
基づいて変更するようにしてもよい。
【0015】また、本発明のうち請求項1に記載の発明
の構成に加えて、例えば、本発明のうち請求項4に記載
の発明のように、上記演奏データのテンポを変更する期
間の長さを設定する長さ設定手段を有するようにして、
上記変更手段が、上記演奏手段による演奏に対応して所
望の位置から、上記操作子によって上記長さ設定手段に
より設定された長さに相応する操作が行われるまで、上
記演奏データのテンポを上記テンポ検出手段により検出
されたテンポに基づいて変更するようにしてもよい。こ
こで、上記長さ設定手段により設定される長さは、拍を
単位とした数、即ち、拍数とすることができる。
【0016】また、本発明のうち請求項1に記載の発明
の構成に加えて、例えば、本発明のうち請求項5に記載
の発明のように、上記演奏手段による演奏を上記所望の
位置から抑制するように制御する演奏制御手段を有する
ようにしてもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明に
よるテンポ編集装置の実施の形態の一例を詳細に説明す
るものとする。
【0018】図1は、本発明によるテンポ編集装置を備
えた電子楽器の構成を示すブロック構成図である。
【0019】この電子楽器は、その全体の動作の制御を
中央処理装置(CPU)10を用いて制御するように構
成されている。このCPU10には、バス12を介し
て、全体の動作の制御のためのプログラムが格納された
リード・オンリ・メモリ(ROM)14と、テンポ・デ
ータを含む演奏データ、テンポ入力開始点データ、テン
ポ入力期間データならびにプログラムを実行するために
必要な各種フラグやレジスタ群などが格納されたランダ
ム・アクセス・メモリ(RAM)16と、テンポをCP
U10から指示されることによって当該指示されたテン
ポに応じた時間間隔でクロック信号を発生するテンポ・
クロック発生器18と、1ms(ミリ秒)毎にインクリ
メントするフリーランニングのカウンタであるタイム・
カウンタ20と、図2に示す各種操作子よりなる操作子
群22と、演奏データならびに各種の設定値やモードを
表示する表示器24と、押鍵操作/離鍵操作により演奏
データを入力するための鍵盤26と、CPU10からの
指示により指定された音高で発音/消音を行うととも
に、CPU10からの指示により指定された音量に応じ
て発音中の楽音の音量を変化させて、楽音信号を出力す
る音源28とが接続されている。
【0020】さらに、音源28には、アンプ30が接続
されており、さらにまたアンプ30には、スピーカ32
が接続されていて、音源28から出力された楽音信号
を、アンプ30を介してスピーカ32から楽音として空
間に放音させている。
【0021】ここで、テンポクロック発生器18は、詳
細には、テンポにより定まる1拍の時間当たり120個
のクロック信号(定期的なパルス信号)を等間隔で発生
する。このクロック信号は、CPU10に対して割り込
みを生じさせるものであり、この電子楽器における自動
演奏のための基本的なクロックである。
【0022】また、タイム・カウンタ20は、詳細に
は、後述するタップ・スイッチ46によるタップ操作
(なお、本明細書において「タップ操作」とは、タップ
・スイッチ46を叩く操作を意味するものとする。)の
時間間隔を測定するために用いられるものである。
【0023】図2には、操作子群22を構成する各種操
作子を備えた操作パネル部の概略構成が示されており、
操作子群22を構成する操作子としては、プレイ・スイ
ッチ(PLAY)40と、ストップ・スイッチ(STO
P)42と、モード・スイッチ(MODE)44と、タ
ップ・スイッチ(TAP)46と、テンポ入力開始点マ
イナス・スイッチ48aとテンポ入力開始点プラス・ス
イッチ48bとよりなるテンポ入力開始点設定スイッチ
(START POINT)48と、テンポ入力期間マ
イナス・スイッチ50aとテンポ入力期間プラス・スイ
ッチ50bとよりなるテンポ入力期間設定スイッチ(L
ENGTH)50とが設けられている。ここで、プレイ
・スイッチ40は、押下することにより演奏データに基
づく自動演奏を開始させるための操作子である。
【0024】また、ストップ・スイッチ42は、押下す
ることによりプレイ・スイッチ42の操作により開始さ
れた自動演奏を停止させるための操作子である。
【0025】また、モード・スイッチ44は、押下する
ことによりオート(Auto)・モードとマニュアル
(Manual)・モードとの2つのモードを、トグル
で切り換えるための操作子である。ここで、オート・モ
ードとは、予め指定されたテンポ入力開始点から、自動
的にタップ・スイッチ46のタップ操作によるテンポの
入力を受け付けるモードである。一方、マニュアル・モ
ードとは、最初にタップ・スイッチ46をタップ操作し
た時点をテンポ入力開始点として、以降のタップ・スイ
ッチ46のタップ操作によるテンポの入力を受け付ける
モードである。
【0026】また、タップ・スイッチ46とは、タップ
操作でテンポを入力するための操作子である。ここで、
テンポは1分当たりの4分音符の数で表されるので、タ
ップ・スイッチ46を曲の4分音符(1拍)単位で叩く
タップ操作によりテンポの入力を行うことになる。
【0027】また、テンポ入力開始点設定スイッチ48
は、テンポ入力開始点を拍単位で設定するための操作子
であり、テンポ入力開始点マイナス・スイッチ48aを
操作することによりテンポ入力開始点が曲の先頭方向に
移動し、テンポ入力開始点プラス・スイッチ48bを操
作することによりテンポ入力開始点が曲の終了方向に移
動する。なお、テンポ入力開始点設定スイッチ48によ
るテンポ入力開始点の設定は、オート・モードにおいて
のみ有効とされる。
【0028】また、テンポ入力期間設定スイッチ50
は、テンポ入力期間を拍単位で設定するための操作子で
あり、テンポ入力期間マイナス・スイッチ50aを操作
することによりテンポ入力期間が短縮され、テンポ入力
期間プラス・スイッチ50bを操作することによりテン
ポ入力期間が延長される。このテンポ入力期間設定スイ
ッチ50により設定されたテンポ入力期間分のタップ操
作を行うと、自動的にテンポの入力が終了することにな
る。具体的には、テンポ入力期間設定スイッチ50によ
りテンポ入力期間がn拍(nは自然数である)に設定さ
れた場合に、モードがオート・モードであればn回タッ
プ操作することで自動的にテンポの入力が終了し、モー
ドがマニュアル・モードであれば(n+1)回タップ操
作することで自動的にテンポの入力が終了する。
【0029】なお、テンポ入力開始点設定スイッチ48
とテンポ入力期間設定スイッチ50とを総称して、設定
操作子と称することとする。
【0030】図3には、演奏データのフォーマットが示
されており、演奏データは、ノート・オン・レコードと
ノート・オフ・レコードとテンポ・レコードと演奏終了
レコードとの4種類のレコードの集合体であり、これら
4種のレコードは演奏時刻順に配列されてRAM16に
記憶される。
【0031】ここで、ノート・オン・レコードは、種別
がNote onであり、Note#で指定される音高
の楽音の発音を音源28に指示する演奏データである。
【0032】また、ノート・オフ・レコードは、種別が
Note offであり、Note#で指定される音高
の楽音の消音を音源28に指示する演奏データである。
【0033】また、テンポ・レコードは、種別がtem
poであり、tempoで示されるテンポ値をテンポ・
クロック発生器18に対して指定する演奏データであ
る。
【0034】また、演奏終了レコードは、種別がEnd
of dataであり、演奏データの最後を示す演奏
データである。
【0035】なお、演奏データにおいて、演奏時刻tは
曲頭からの時間で表され、「[小節:拍:クロック]」
の形式をもち、この実施の形態においては、1拍を12
0等分した長さを1クロック分としている。
【0036】以上の構成において、この電子楽器は、R
AM16に記憶された演奏データに対してテンポの編集
を施すことができるものであり、その処理内容の概略を
説明すると次のようである。
【0037】即ち、オート・モードにおいては、テンポ
入力開始点設定スイッチ48によってテンポ入力開始点
を設定し、テンポ入力期間設定スイッチ50によりテン
ポ入力期間を設定して、プレイ・スイッチ40により演
奏データの自動演奏を開始させると、テンポ入力開始点
からタップ・スイッチ46のタップ操作によるテンポの
入力が有効になり、入力されたテンポがテンポ・レコー
ドとしてRAM16に順次記録されていくことになる。
このとき、スピーカ32から放音される演奏音の音量は
低下される。そして、テンポ入力期間分のタップ操作を
終了すると、テンポの入力が終了されて、低下されてい
た演奏音の音量が元に戻されるものである。
【0038】また、マニュアル・モードにおいては、テ
ンポ入力期間設定スイッチ50によりテンポ入力期間を
設定して、プレイ・スイッチ40により演奏データの自
動演奏を開始させると、最初にタップ・スイッチ46を
タップ操作した時点をテンポ入力開始点として、以降の
タップ・スイッチ46のタップ操作によるテンポの入力
が有効になり、入力されたテンポがテンポ・レコードと
してRAM16に順次記録されていくことになる。この
とき、スピーカ32から放音される演奏音の音量は低下
される。そして、テンポ入力期間分のタップ操作を終了
すると、テンポの入力が終了されて、低下されていた演
奏音の音量が元に戻されるものである。以下、上記した
処理内容の詳細をフローチャートを参照しながら説明す
るものとする。
【0039】図4には、メイン・ルーチンのフローチャ
ートが示されており、この電子楽器においては、電源を
投入されるとメイン・ルーチンの実行を開始し、電源が
遮断されるまで所定時間間隔毎に高速で繰り返し実行す
る。
【0040】このメイン・ルーチンが実行が開始される
と、まず、フラグや変数などの初期設定が行われる(ス
テップS402)。さらには、鍵盤26の押鍵操作/離
鍵操作により入力された演奏データを記憶した図示しな
い外部記憶装置などから、RAM16に演奏データを読
み込む。
【0041】次に、プレイ・スイッチ40が押下された
か否かを判断し(ステップS402)、ステップS40
2においてプレイ・スイッチ40が押下されたと判断さ
れた場合には、演奏時刻を示す変数t(以下、「演奏時
刻を示す変数t」を「演奏時刻t」と称する。)を初期
化して演奏開始位置を設定し(ステップS406)、自
動演奏中であるかないかを示す演奏中フラグをオン(O
N)にして、自動演奏中であることを示す(ステップS
408)。ここで、ステップS406において、演奏時
刻tを、例えば、「第1小節1拍目0クロック」と初期
化すると、曲の先頭から演奏を開始することになる。
【0042】なお、演奏中フラグがオン(ON)されて
いるときは自動演奏中であることを示し、演奏中フラグ
がオフ(OFF)されているときは自動演奏中でないこ
とを示す。
【0043】このように、ステップS404、ステップ
S406およびステップS408においては、自動演奏
開始に関する処理が行われることになる。なお、この自
動演奏開始の処理においては、演奏時刻tの初期化とと
もに、演奏データの読み出しアドレスの初期化も行われ
る。さらに、ステップS406で設定された演奏開始位
置にある演奏データを演奏するときのテンポを演奏デー
タから取得して、当該テンポのテンポ値をテンポ・クロ
ック発生器18に対して指定する。
【0044】ステップS408の処理を終了すると、ス
テップS410へ進み、ストップ・スイッチ42が押下
されたか否かを判断する。
【0045】ステップS410においてストップ・スイ
ッチ42が押下されたと判断された場合には、演奏中フ
ラグをオフ(OFF)にし(ステップS412)、さら
に、タップ受付フラグをオフにしてから(ステップS4
14)、ステップS402へ戻って処理を繰り返す。
【0046】一方、ステップS410においてストップ
・スイッチ42が押下されていないと判断された場合に
は、自動演奏が曲の終了まで達して演奏中フラグがオフ
になっているか否かを判断し(ステップS416)、ス
テップS416において演奏中フラグがオフになってい
ると判断された場合には、ステップS402へ戻って処
理を繰り返す。
【0047】また、ステップS416において演奏中フ
ラグがオフになっていないと判断された場合には、ステ
ップS410へ戻って処理を繰り返す。
【0048】このように、ステップS410、ステップ
S412、ステップS414およびステップS416に
おいては、自動演奏停止に関する処理が行われることに
なるものであり、ストップ・スイッチ42が押下される
か、あるいは自動演奏が終了まで達して演奏中フラグが
オフになるかのいずれかが起きるまでは、ステップS4
10とステップS416とのループ処理を繰り返し実行
し続ける。
【0049】また、ステップS402においてプレイ・
スイッチ40が押下されていないと判断された場合に
は、ステップS418へ進み、モード・スイッチ44が
押下されたか否かを判断する。
【0050】ステップS418においてモード・スイッ
チ44が押下されたと判断された場合には、現在いずれ
のモードに設定されているかを判断する(ステップS4
20)。
【0051】ステップS420において現在はオート・
モードに設定されていると判断された場合には、モード
をマニュアル・モードに切り換えて(ステップS42
2)、ステップS402へ戻って処理を繰り返す。
【0052】一方、ステップS420において現在はマ
ニュアル・モードに設定されていると判断された場合に
は、モードをオート・モードに切り換えて(ステップS
424)、ステップS402へ戻って処理を繰り返す。
【0053】即ち、ステップS418、ステップS42
0、ステップS422およびステップS424において
は、モード切り換えに関する処理が行われるものであ
り、モード・スイッチ44が押下された場合には、現在
のモードがオート・モードならばマニュアル・モード
へ、現在のモードがマニュアル・モードならばオート・
モードへ切り換える。
【0054】また、ステップS418においてモード・
スイッチ44が押下されていないと判断された場合に
は、ステップS426へ進み、設定操作子(テンポ入力
開始点設定スイッチ48、テンポ入力期間設定スイッチ
50)が操作されたか否かを判断し、ステップS426
において設定操作子が操作されたと判断された場合に
は、設定操作子の操作に応じて、テンポ入力開始点なら
びにテンポ入力期間を設定してから(ステップS42
8)、ステップS402へ戻って処理を繰り返す。
【0055】一方、ステップS426において設定操作
子が操作されていないと判断された場合には、そのまま
ステップS402へ戻って処理を繰り返す。
【0056】即ち、ステップS426およびステップS
428においては、設定操作子の操作に関する処理が行
われるものであり、例えば、テンポ入力開始点設定スイ
ッチ48の操作によりテンポ入力開始点の値を変更する
操作が行われれば、当該操作に応じてその値を変更する
処理を行い新たなテンポ入力開始点を設定する。また、
テンポ入力期間設定スイッチ50の操作によりテンポ入
力期間の値を変更する操作が行われれば、当該操作に応
じてその値を変更する処理を行い新たなテンポ入力期間
を設定する。
【0057】次に、図5および図6に示すフローチャー
トを参照しながら、テンポ割り込みルーチンの処理を説
明する。上記したように、この電子楽器においては、テ
ンポ・クロック発生器18により発生されたクロック信
号によりCPU10に割り込みがかけられるが、当該ク
ロック信号によりCPU10に割り込みがかけられる度
に、図5および図6に示すテンポ割り込みルーチンが起
動されることになる。このテンポ割り込みルーチンが起
動されると、まず、演奏中フラグがオンであるか否かを
判断する(ステップS502)。
【0058】そして、ステップS502において演奏中
フラグがオンでないと判断された場合には、自動演奏中
でないので、いかなる処理も行うことなくそのままメイ
ン・ルーチンへ復帰する。
【0059】一方、ステップS502において演奏中フ
ラグがオンであると判断された場合には、タップ受付フ
ラグがオンであるか否かを判断する(ステップS50
4)。そして、ステップS504においてタップ受付フ
ラグがオンであると判断された場合には、演奏時刻tを
調べ、演奏時刻tが(t’+1拍)の時刻に達したか否
かを判断する(ステップS506)。
【0060】ステップS506において演奏時刻tが
(t’+1拍)の時刻に達したと判断された場合には、
それ以上演奏が進まないように、いかなる処理も行うこ
となくそのままメイン・ルーチンへ復帰する。なお、
「t’」に関しては、ステップS520の処理に関連し
て後述する。
【0061】ここで、テンポ入力期間中において、タッ
プ・スイッチ46のタップ操作を待つ間に自動演奏が先
に1拍分進行してしまう場合があり、このような場合に
はタップ・スイッチ46のタップ操作がなされるまで自
動演奏の進行を一時停止させるようにするために、ステ
ップS506の処理が行われる。
【0062】そして、ステップS504においてタップ
受付フラグがオンでないと判断された場合ならびにステ
ップS506において演奏時刻tが(t’+1拍)の時
刻に達していないと判断された場合には、現在のモード
がオート・モードであるか否かを判断する(ステップS
508)。
【0063】ステップS508において現在のモードが
オート・モードであると判断された場合には、さらに演
奏時刻tはテンポ入力開始点であるか否かを判断する
(ステップS510)。
【0064】そして、ステップS510において演奏時
刻tはテンポ入力開始点であると判断された場合、即
ち、現在のモードがオート・モードであって、かつテン
ポ入力開始点まで演奏が進んで演奏時刻tが設定された
テンポ入力開始点に等しくなった場合には、テンポの入
力の準備としてステップS512、ステップS514、
ステップS516、ステップS518、ステップS52
0およびステップS522の処理を行った後に、ステッ
プS524へ進む。
【0065】一方、ステップS508において現在のモ
ードがオート・モードでないと判断された場合ならびに
ステップS510において演奏時刻tはテンポ入力開始
点でないと判断された場合には、ステップS512、ス
テップS514、ステップS516、ステップS51
8、ステップS520およびステップS522の処理を
行わずにそのままステップS524へ進む。
【0066】ここで、ステップS512においては、テ
ンポ入力開始点に到達したことをユーザーに報知する。
このユーザーへの報知は、表示器24にテンポ入力開始
点に到達した旨を表示したり、あるいはスピーカ32か
らメトロノーム音を放音することなどにより行う。な
お、テンポ入力開始点に到達したときに報知を開始する
のではなく、テンポ入力開始点より前の時点から報知を
開始し、カウント・ダウンを行ってテンポ入力開始点を
知らせるようにしてもよい。
【0067】次に、ステップS514においては、1m
s毎のカウンタであるタイム・カウンタ20のカウンタ
値を取得してRAM16に保存しておく。このカウント
値は、次にタップ操作が行われたときに取得するカウン
ト値との間で差をとることによって、テンポ算出のため
のタップ時間間隔(単位:ms)を取得するためのもの
である。
【0068】次に、ステップS516においては、タッ
プ数カウンタを0(ゼロ)にクリアする。このタップ数
カウンタは、タップ・スイッチ46によるタップ操作が
何拍分行われたかを表すものである。
【0069】次に、ステップS519においては、音源
28に音量低下を指示する。こうして音源28に音量低
下を指示するのは、自動演奏されている音量を低下させ
ることにより、自動演奏を目立たなくするためである。
【0070】次に、ステップS520においては、演奏
時刻tをt’に保存する。ここで、t’は、テンポ・デ
ータを書き込む位置として、またタップ・スイッチ46
のタップ操作に自動演奏を追従させる処理における基準
位置として用いる。なお、タップ・スイッチ46のタッ
プ操作に自動演奏を追従させる処理とは、自動演奏が遅
れている場合には演奏データの早読みを行う処理であ
り、自動演奏が先行してしまう場合にはタップ・スイッ
チ46のタップ操作が行われるまで自動演奏の進行を一
時停止させる処理である。
【0071】次に、ステップS522においては、タッ
プ・スイッチ46によるタップ操作を受け付けるため
に、タップ受付フラグをオンにする。
【0072】上記したように、ステップS508、ステ
ップS510あるいはステップS522の処理を終了す
ると、ステップS524へ進み、演奏データのレコード
を読み出す。
【0073】そして、読み出したレコードの演奏時刻が
演奏時刻tに等しいか否かを判断し(ステップS52
6)、ステップS526において読み出したレコードの
演奏時刻が演奏時刻tに等しくない場合には、演奏時刻
tをインクリメントして、即ち、演奏時刻tを1クロッ
ク分進めて(ステップS528)、メイン・ルーチンへ
復帰する。
【0074】一方、読み出したレコードの演奏時刻が演
奏時刻tに等しい場合には、ステップS530以降の処
理へ進み、読み出したレコードの種別に応じて、音源2
8やテンポ・クロック発生器18を制御する処理を行
う。
【0075】即ち、読み出したレコードの演奏時刻が演
奏時刻tに等しい場合には、ステップS530へ進み、
読み出したレコードの種別がNote on(即ち、ノ
ート・オン・レコードである。)あるいはNote o
ff(即ち、ノート・オフ・レコード)であるか否かを
判断する。
【0076】そして、ステップS530において読み出
したレコードの種別がNote onあるいはNote
offであると判断された場合には、ステップS53
2へ進み、レコードの種別がNote onであるなら
ば音源28に発音を指示し、レコードの種別がNote
offであるならば音源28に消音を指示する。
【0077】一方、ステップS530において読み出し
たレコードの種別がNote onあるいはNote
offではないと判断された場合ならびにステップS5
32の処理を終了した場合には、ステップS534へ進
み、読み出したレコードの種別がTempoであるか否
かを判断する。
【0078】ステップS534において読み出したレコ
ードの種別がTempoであると判断された場合には、
さらに、タップ受付フラグがオンであるか否かを判断す
る(ステップS536)。
【0079】そして、ステップS536においてタップ
受付フラグがオンでないと判断された場合には、テンポ
・クロック発生器18に対してテンポを指定する(ステ
ップS538)。
【0080】一方、ステップS536においてタップ受
付フラグがオンであると判断された場合には、読み出し
たレコードたるテンポ・レコードを演奏データから削除
する(ステップS540)。これは、タップ・スイッチ
46のタップ操作により新たに入力されるテンポ・デー
タを優先させるために、演奏データに予め含まれていた
従前のテンポ・データを削除して、テンポ・データの混
在を防ぐためである。また、ステップS534において
読み出したレコードの種別がTempoでないと判断さ
れた場合ならびにステップS538あるいはステップS
540の処理を終了した場合には、ステップS542へ
進み、読み出したレコードの種別がEnd of da
taであるか否かを判断する。
【0081】ステップS542において読み出したレコ
ードの種別がEnd of dataであると判断され
た場合には、自動演奏を終了したことを示すために演奏
中フラグをオフし(ステップS544)、さらに、タッ
プ受付フラグをオフして(ステップS546)、メイン
・ルーチンへ復帰する。
【0082】一方、ステップS542において読み出し
たレコードの種別がEnd ofdataでないと判断
された場合には、演奏データのレコードの読み出しアド
レスを歩進させて(ステップS548)、ステップS5
24へ戻って処理を繰り返す。
【0083】次に、図7および図8に示すフローチャー
トを参照しながら、タップ・スイッチ46をタップ操作
した際の処理について説明する。この電子楽器において
は、タップ・スイッチ46をタップ操作するとCPU1
0に割り込みがかけられ、当該タップ操作によりCPU
10に割り込みがかけられる度に、図7および図8に示
すタップ割り込みルーチンが起動されることになる。
【0084】このタップ割り込みルーチンが起動される
と、まず、演奏中フラグがオンであるか否かを判断する
(ステップS602)。
【0085】そして、ステップS602において演奏中
フラグがオンでないと判断された場合には、自動演奏中
でないので、いかなる処理も行うことなくそのままメイ
ン・ルーチンへ復帰する。
【0086】一方、ステップS602において演奏中フ
ラグがオンであると判断された場合には、タップ受付フ
ラグがオンであるか否かを判断する(ステップS60
4)。そして、ステップS604においてタップ受付フ
ラグがオンでないと判断された場合には、現在のモード
がマニュアル・モードであるか否かを判断する(ステッ
プS606)。
【0087】そして、ステップS606において現在の
モードがマニュアル・モードでないと判断された場合に
は、いかなる処理も行うことなくそのままメイン・ルー
チンへ復帰する。
【0088】また、ステップS606において現在のモ
ードがマニュアル・モードであると判断された場合、即
ち、タップ受付フラグがオンでなく、さらに現在のモー
ドがマニュアル・モードである場合(つまり、マニュア
ル・モードにおける一番最初のタップ操作である場合)
には、テンポの入力の準備としてステップS608、ス
テップS610、ステップS612、ステップS614
およびステップS616の処理を行った後に、メイン・
ルーチンへ復帰する。
【0089】一方、ステップS604においてタップ受
付フラグがオンであると判断された場合には、そのまま
ステップS618へ進む。
【0090】ここで、ステップS608においては、1
ms毎のカウンタであるタイム・カウンタ20のカウン
タ値を取得してRAM16に保存しておく。このカウン
ト値は、次にタップ操作が行われたときに取得するカウ
ント値との間で差をとることによって、テンポ算出のた
めのタップ時間間隔(単位:ms)を取得するためのも
のである。
【0091】次に、ステップS610においては、タッ
プ数カウンタを0(ゼロ)にクリアする。このタップ数
カウンタは、タップ・スイッチ46によるタップ操作が
何拍分行われたかを表すものである。
【0092】次に、ステップS612においては、音源
28に音量低下を指示する。こうして音源28に音量低
下を指示するのは、自動演奏されている音量を低下させ
ることにより、自動演奏を目立たなくするためである。
【0093】次に、ステップS614においては、演奏
時刻tをt’に保存する。ここで、t’は、テンポ・デ
ータを書き込む位置として、またタップ・スイッチ46
のタップ操作に自動演奏を追従させる処理における基準
位置として用いる。なお、タップ・スイッチ46のタッ
プ操作に自動演奏を追従させる処理とは、自動演奏が遅
れている場合には演奏データの早読みを行う処理であ
り、自動演奏が先行してしまう場合にはタップ・スイッ
チ46のタップ操作が行われるまで自動演奏の進行を一
時停止させる処理である。
【0094】次に、ステップS616においては、タッ
プ・スイッチ46によるタップ操作を受け付けるため
に、タップ受付フラグをオンにする。
【0095】このステップS616の処理を終了する
と、上記したようにメイン・ルーチンへ復帰する。
【0096】また、上記したように、ステップS604
においてタップ受付フラグがオンであると判断された場
合には、ステップS618へ進み、演奏時刻tを調べ、
演奏時刻tが(t’+1拍)の時刻に達したか否かを判
断する。
【0097】そして、ステップS618において演奏時
刻tが(t’+1拍)の時刻に達していないと判断され
た場合には、ステップS620へ進み、演奏データのレ
コードを読み出す。
【0098】そして、読み出したレコードの演奏時刻が
演奏時刻tに等しいか否かを判断し(ステップS62
2)、ステップS622において読み出したレコードの
演奏時刻が演奏時刻tに等しくない場合には、演奏時刻
tをインクリメントして、即ち、演奏時刻tを1クロッ
ク分進めて(ステップS624)、ステップS618へ
戻って処理を繰り返す。
【0099】一方、読み出したレコードの演奏時刻が演
奏時刻tに等しい場合には、ステップS626以降の処
理へ進み、読み出したレコードの種別に応じた処理を行
う。即ち、読み出したレコードの演奏時刻が演奏時刻t
に等しい場合には、ステップS626へ進み、読み出し
たレコードの種別がNote on(即ち、ノート・オ
ン・レコードである。)あるいはNote off(即
ち、ノート・オフ・レコード)であるか否かを判断す
る。
【0100】そして、ステップS626において読み出
したレコードの種別がNote onあるいはNote
offであると判断された場合には、ステップS62
8へ進み、レコードの種別がNote onであるなら
ば音源28に発音を指示し、レコードの種別がNote
offであるならば音源28に消音を指示する。
【0101】一方、ステップS626において読み出し
たレコードの種別がNote onあるいはNote
offではないと判断された場合ならびにステップS6
28の処理を終了した場合には、ステップS630へ進
み、読み出したレコードの種別がTempo(即ち、テ
ンポ・レコードである。)であるか否かを判断する。ス
テップS630において読み出したレコードの種別がT
empoであると判断された場合には、当該読み出した
テンポ・レコードを演奏データから削除する(ステップ
S632)。
【0102】一方、ステップS630において読み出し
たレコードの種別がTempoでないと判断された場合
ならびにステップS632の処理を終了した場合には、
ステップS634へ進み、読み出したレコードの種別が
End of data(即ち、演奏終了レコードであ
る。)であるか否かを判断する。
【0103】ステップS634において読み出したレコ
ードの種別がEnd of dataであると判断され
た場合には、自動演奏を終了したことを示すために演奏
中フラグをオフし(ステップS636)、さらに、タッ
プ受付フラグをオフして(ステップS638)、メイン
・ルーチンへ復帰する。
【0104】一方、ステップS634において読み出し
たレコードの種別がEnd ofdataでないと判断
された場合には、演奏データのレコードの読み出しアド
レスを歩進させて(ステップS640)、ステップS6
20へ戻って処理を繰り返す。
【0105】上記したステップS618乃至ステップS
640の処理においては、演奏データの早読みが行われ
ている。つまり、タップ・スイッチ46のタップ操作の
タイミングに自動演奏の進行を合わせるために、t’か
ら(t’+1拍)の間で読み残している演奏データがあ
れば全て読み出すようになされている。換言すれば、自
動演奏が1拍分進む前にタップ・スイッチ46のタップ
操作が行われた場合には、自動演奏を強制的に進めて1
拍分の演奏を終えさせるようにしている。
【0106】即ち、演奏時刻tが(t’+1拍)の時刻
に達していない場合には、演奏データを読み出して処理
し、演奏時刻tに該当する演奏データがなくなれば演奏
時刻tをインクリメントして、再び演奏時刻tが(t’
+1拍)の時刻に達したかを判断している。こうした処
理を繰り返して、演奏時刻tが(t’+1拍)の時刻に
達した場合、即ち、ステップS618において演奏時刻
tが(t’+1拍)の時刻に達したと判断された場合に
は、ステップS642へ進む。
【0107】なお、この演奏データの早読みは、テンポ
・クロック発生器18の発生するクロック信号とは無関
係に演奏時刻tを強制進行させる処理であるため、楽音
の発音が乱れることがある。これに対処するために、早
読みの処理を行っている間は、演奏音の音量を0(ゼ
ロ)にして、演奏音が発音されないようにしてもよい。
ステップS642においては、1ms毎のカウンタであ
るタイム・カウンタ20から現在のカウンタ値を取得す
る。
【0108】ステップS642の処理を終了すると、ス
テップS644へ進み、ステップS642で取得した現
在のカウント値と後述するステップS646で直前に保
存しておいたカウント値とに基づいて、タップ・スイッ
チ46のタップ操作の時間間隔を求め、当該時間間隔か
らテンポ値を算出する。
【0109】なお、タップ・スイッチ46のタップ操作
の時間間隔がd[ms]であれば、テンポ値は次の式1
により計算できる。
【0110】 テンポ値=60×1000/d ・・・ 式1 ステップS644の処理を終了すると、ステップS64
6へ進み、ステップS642で取得した現在のカウント
値をRAM16に保存しておく。
【0111】ステップS646の処理を終了すると、ス
テップS648へ進み、ステップS644で算出したテ
ンポ値によるテンポ・レコードを、演奏データ中の演奏
時刻t’の位置に書き込む。即ち、当該テンポ・レコー
ドを演奏データ中に挿入することになる。
【0112】ステップS648の処理を終了すると、ス
テップS650へ進み、演奏時刻tをt’に保存する。
【0113】ステップS650の処理を終了すると、ス
テップS652へ進み、テンポ・クロック発生器18
に、ステップS644で算出したテンポ値を指定する。
この処理を行うことにより、以降の演奏のテンポが算出
したテンポ値に従うことになる。タップ・スイッチ46
のタップ操作に演奏を追従させることは完全にはできな
いが、この実施の形態においては、ステップS652の
処理により不完全ながら当該タップ操作に演奏を追従さ
せている。
【0114】ステップS652の処理を終了すると、ス
テップS654へ進み、タップ数カウンタをインクリメ
ントする。ここで、タップ・スイッチ46のタップ操作
は曲の1拍毎に行われるものとされているから、タップ
数カウンタにより何拍分のタップ操作が行われたかを検
知することができる。
【0115】ステップS654の処理を終了すると、ス
テップS656へ進み、タップ数カウンタがテンポ入力
期間に対応する拍数(指定拍数)に達したか否かを判断
する。
【0116】そして、ステップS656においてタップ
数カウンタが指定拍数に達したと判断された場合には、
タップ受付フラグをオフにして(ステップS658)、
さらに音源28に音量を戻すように指示して(ステップ
S660)、メイン・ルーチンへ復帰する。
【0117】即ち、ステップS656、ステップS65
8およびステップS660では、テンポ入力期間が終了
したか否かのチェックが行われるものであり、タップ操
作が最後のタップ(例えば、マニュアル・モードの場合
では、テンポ入力期間が4拍であれば、5回目のタップ
が最後のタップとなる。また、オート・モードの場合で
は、テンポ入力期間が4拍であれば、4回目のタップが
最後のタップとなる。)であるならば(ステップS65
6)、テンポ入力を完了させるために、タップ受付フラ
グをオフにして(ステップS658)、さらに音源28
に音量を戻すように指示する(ステップS660)。
【0118】一方、ステップS656においてタップ数
カウンタが指定拍数に達しないと判断された場合には、
そのままメイン・ルーチンへ復帰する。
【0119】次に、上記した処理による電子楽器の動作
状態を、図9乃至図11に示す動作例を参照しながら説
明する。
【0120】ここでは、4拍子の曲のテンポを編集する
ものとし、モード・スイッチ44の操作によりオート・
モードを選択し(ステップS418、ステップS42
0、ステップS424)、テンポ入力開始点設定スイッ
チ48によって「3小節1拍目」をテンポ入力開始点と
して設定し(ステップS426、ステップS428)、
テンポ入力期間設定スイッチ50により「8拍分」をテ
ンポ入力期間として設定するものとする(ステップS4
26、ステップS428)。
【0121】この動作例においては、上記したようにオ
ート・モードに設定されているので、プレイ・スイッチ
40の押下により演奏を開始し、そして演奏がテンポ入
力開始点に到達したらユーザーのタップ・スイッチ46
のタップ操作によるテンポの入力を受け付け、この時以
降、演奏音の音量を低下させてテンポの編集を行うこと
になる(ステップS404、ステップS406、ステッ
プS408、テンポ割り込みルーチン、タップ割り込み
ルーチン)。即ち、ユーザーのタップ操作の時間間隔を
1拍分として逐一測定し、その時間間隔に応じたテンポ
値を順次算出し、算出したテンポ値によるテンポ・レコ
ードを、演奏データの対応する位置に順次書き込むもの
である。
【0122】そして、ユーザーによるタップ操作の回数
が所定回数(この場合には8拍分、即ち、タップ操作8
回)終了したならば、ユーザーのタップ操作の受け付け
を中止し、演奏音の音量を元に戻して演奏を継続させる
(ステップS656、ステップS658、ステップS6
60)。
【0123】具体的には、図9ならびに図10に示した
ように、タップ操作の時間間隔(t1〜t8)を測定
し、これら時間間隔(t1〜t8)に基づくテンポ値
(T1〜T8)を得る。ここで、t1はT1に対応し、
t2はT2に対応し、・・・、t8はT8に対応するも
のとする。そして、図11に示した演奏位置に、これら
のテンポ値(T1〜T8)によるテンポ・レコードを順
次書き込むものである。なお、時間間隔t1は、タップ
操作同士の時間間隔ではなく、テンポ入力開始点と1回
目のタップ操作との時間間隔としている。
【0124】また、テンポ値T1、T2、・・・が得ら
れるたびに、これらのテンポ値で自動演奏が進行するよ
うにテンポ制御を行い、タップ操作に自動演奏を追従さ
せてはいるが(図10参照)、リアルタイムでは次のタ
ップ操作のタイミングを予知できないので現在演奏すべ
きテンポを検出できないため、リアルタイムでタップ操
作に完全に演奏を追従させることは極めて困難である。
【0125】こうした、タップ操作に完全に追従しない
自動演奏はタップ操作の邪魔になるので、この実施の形
態においては、タップ操作をしてテンポを入力している
ときに演奏音が邪魔にならないように、演奏音の音量を
低下させている。
【0126】また、タップ操作が最初に行われた時点を
テンポ入力開始点とするマニュアル・モードの場合に
は、上記の場合と同様に8拍分のテンポを入力するに
は、最初の1回を含めて9回のタップ操作を行うことに
なる。
【0127】なお、上記した実施の形態においては、テ
ンポは1分当たりの4分音符の数で表されるので、タッ
プ・スイッチ46を曲の4分音符(1拍)単位で叩くタ
ップ操作によりテンポの入力を行い、タップ操作の時間
間隔を計測してテンポ・データを得るようにしたが、こ
れに限られることなしに、タップ操作によりテンポを入
力する代わりに、実演奏によりテンポを入力するように
してもよい。
【0128】即ち、上記した実施の形態においては、テ
ンポの入力をタップ操作により行ったが、演奏データと
同一の内容の演奏を実際に鍵盤26などで行う実演奏に
よりテンポを入力し、こうした鍵盤26などの演奏を演
奏データと照合することでテンポ値を算出するようにし
てもよい。
【0129】このように実演奏によりテンポを入力する
には、以下のような処理を行えばよい。
【0130】まず、演奏データ中において、ノート・オ
ン・レコードとそれに続くノート・オン・レコードとの
間隔をクロック数で求める。ここでは、求めたクロック
数を「c[クロック]」とおき、120クロックが4分
音符1つ分に相当するものとする。
【0131】また、演奏データと同一の内容が演奏され
る鍵盤26の押鍵とそれに続く押鍵との時間間隔を計測
する。ここでは、計測した時間間隔を「d[ms]」と
おく。
【0132】上記したようにテンポは1分当たりの4分
音符の数で表されるので、c[クロック]とd[ms]
と用いると、 テンポ値=(c/120)/(d/60000)=50
0(c/d) と計算することができる。
【0133】上記した演算処理を、連続するノート・オ
ン・レコードについて順次行っていけば、それに応じて
音符毎に順次テンポ値が得られることになる。そして、
このようにしてテンポ値を得た後に、得られたテンポ値
をテンポ・レコードとして演奏データに書き込めばよ
い。
【0134】なお、上記においては、ノート・オンとそ
れに続くノート・オンとの間隔と、鍵盤26の押鍵とそ
れに続く押鍵との間隔とに基づいて、テンポ値を求める
ようにした。しかしながら、ノート・オンと当該ノート
・オンに対応するノート・オフとの間隔(クロック数)
と、鍵盤26の押鍵と当該押鍵に対応する離鍵との時間
間隔たる押鍵時間とに基づいて、テンポ値を求めるよう
にしてもよい。
【0135】また、上記した実施の形態においては、タ
ップ・スイッチ46のタップ操作による今回のタップと
前回のタップとの時間間隔によりテンポ値を算出してい
るが、タップ操作の時間間隔としては数回のタップを平
均した平均値を求め、この平均値によりテンポ値を算出
するようにしてもしてもよい。即ち、今回のタップと数
回前のタップとの時間間隔によって、テンポ値を算出す
るようにしてもよい。例えば、タイム・カウンタ20の
カウント値(時刻)を保存するためのレジスタをk個R
AM16に設定しておき、タップ・スイッチ46のタッ
プ操作に応じてカウント値(時刻)を取得する毎に、k
個のレジスタに順次保存する。従って、k個のレジスタ
には、常に過去k回分のタップ操作のカウント値(時
刻)が保存されるようになる。
【0136】そして、k回のタップ操作が行われたら、
それ以降のタップ操作に対して次の(1)〜(4)の処
理を行う。
【0137】(1)タイム・カウンタ20のカウント値
を取得する。
【0138】(2)以下の式の計算を行う。
【0139】((1)で取得したカウント値−k個のレ
ジスタの最古のカウント値)/k (3)(2)の計算値に基づきテンポ値を求める。
【0140】(4)k個のレジスタの最古のカウント値
を捨てて、その代わりに(1)取得したカウント値をレ
ジスタに記憶させる。
【0141】上記した(1)〜(4)の処理を繰り返す
ことにより、順次テンポ値を得ることができる。
【0142】このように、タップ操作の時間間隔として
は数回のタップを平均した平均値を求め、この平均値に
よりテンポ値を算出すると、タップ操作のタイミングを
誤ったとしても、それが直ちにテンポ値に反映されるこ
とがなくなる。換言すれば、タップ操作の時間間隔が急
激に変化しても、結果として得られるテンポ値の変化は
緩やかになる。
【0143】また、上記した実施の形態においては、タ
ップ・スイッチ46のタップ操作によるテンポの入力中
においては、演奏音の音量を低下させてタップ操作の邪
魔にならないようにしたが、これに限られることなし
に、タップ・スイッチ46のタップ操作によるテンポの
入力中においては、演奏音の音量を0(ゼロ)にして演
奏音をミュートしたり、演奏データに関する処理を省略
して演奏を一時停止させて、演奏音が発音されないよう
にしてもよい。なお、タップ・スイッチ46のタップ操
作によるテンポの入力中においても、通常通りの演奏を
行うようにしてもよいことは勿論である。
【0144】また、上記した実施の形態においては、予
め設定した拍数分のタップ操作が行われると、テンポの
入力を自動的に完了するようにしたが、これに限られる
ことなしに、テンポの入力の完了を指示するためのスイ
ッチを別途設けるなどして、テンポの入力の完了の指示
をマニュアルで行うようにしてもよい。さらには、タッ
プ・スイッチ46によるタップ操作が所定時間行われな
かった場合には、テンポの入力が完了したとみなすよう
にしてもよい。
【0145】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、演奏データの途中の位置からテンポの入力
を行うことにより当該演奏データの当該途中位置からテ
ンポの編集を行う際に、テンポの入力を開始するまでに
聴いていた当該演奏データの演奏から感受されるビート
感を損なわずに、当該ビート感を利用してスムーズなテ
ンポの入力を行うことができるという優れた効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるテンポ編集装置を備えた電子楽器
の構成を示すブロック構成図である。
【図2】操作パネル部の概略構成図である。
【図3】演奏データのフォーマットを示す説明図であ
る。
【図4】メイン・ルーチンのフローチャートである。
【図5】テンポ割り込みルーチンのフローチャートであ
る。
【図6】テンポ割り込みルーチンのフローチャートであ
る。
【図7】タップ割り込みルーチンのフローチャートであ
る。
【図8】タップ割り込みルーチンのフローチャートであ
る。
【図9】動作例の説明図である。
【図10】動作例の説明図である。
【図11】動作例の説明図である。
【符号の説明】
10 CPU 12 バス 14 ROM 16 RAM 18 テンポ・クロック発生器 20 タイム・カウンタ 22 操作子群 24 表示器 26 鍵盤 28 音源 30 アンプ 32 スピーカ 40 プレイ・スイッチ 42 ストップ・スイッチ 44 モード・スイッチ 46 タップ・スイッチ 48 テンポ入力開始点設定スイッチ 50 テンポ入力期間設定スイッチ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 演奏データを記憶する記憶手段と、 前記記憶手段に記憶された演奏データを順次読み出して
    演奏する演奏手段と、 操作子と、 前記操作子の操作間隔に基づいてテンポを検出するテン
    ポ検出手段と、 前記演奏手段による演奏に対応して所望の位置から、前
    記演奏データのテンポを前記テンポ検出手段により検出
    されたテンポに基づいて変更する変更手段とを有するこ
    とを特徴とするテンポ編集装置。
  2. 【請求項2】 前記所望の位置は、前記演奏手段による
    演奏が開始されたあと最初に前記操作子が操作された時
    点によって決定される請求項1記載のテンポ編集装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のテンポ編集装置におい
    て、 さらに、前記演奏データのテンポの変更の開始位置を設
    定する設定手段を有し、 前記変更手段は、前記演奏手段による演奏に対応して前
    記設定手段によって設定された開始位置から、前記演奏
    データのテンポを前記テンポ検出手段により検出された
    テンポに基づいて変更することを特徴とするテンポ編集
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のテンポ編集装置におい
    て、 さらに、前記演奏データのテンポを変更する期間の長さ
    を設定する長さ設定手段を有し、 前記変更手段は、前記演奏手段による演奏に対応して所
    望の位置から、前記操作子によって前記長さ設定手段に
    より設定された長さに相応する操作が行われるまで、前
    記演奏データのテンポを前記テンポ検出手段により検出
    されたテンポに基づいて変更することを特徴とするテン
    ポ編集装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のテンポ編集装置におい
    て、 さらに、前記演奏手段による演奏を前記所望の位置から
    抑制するように制御する演奏制御手段を有することを特
    徴とするテンポ編集装置。
JP8340558A 1996-12-05 1996-12-05 テンポ編集装置 Pending JPH10161656A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002278552A (ja) * 2001-03-22 2002-09-27 Roland Corp テンポ設定装置
JP2003015647A (ja) * 2001-06-29 2003-01-17 Kawai Musical Instr Mfg Co Ltd 自動演奏装置及び電子楽器
JP2004213047A (ja) * 2004-04-12 2004-07-29 Yamaha Corp テンポ設定装置及び方法
JP2009037118A (ja) * 2007-08-03 2009-02-19 Kawai Musical Instr Mfg Co Ltd 演奏開始装置および演奏開始プログラム

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