JP3912390B2 - テンポ設定装置及び方法 - Google Patents

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Description

この発明は、自動演奏装置における自動演奏時の演奏テンポを操作者の意図通りに制御するテンポ設定装置及び方法に係り、特に楽曲を再生するときのテンポを指定する際に少ない操作で多彩なテンポ設定を行うことを可能にしたテンポ設定装置及び方法に関する。
従来から知られている自動演奏装置では、メロディ演奏や伴奏演奏に関する演奏情報(演奏データ等)をメモリ等に記憶しておき、その記憶された演奏情報を所定のテンポで自動的に読み出し、読み出された演奏情報に従ってメロディ音や伴奏音を発音する。この場合、演奏テンポはタイマ等から出力されるテンポクロックの周波数によって決定される。このテンポクロックの周波数は、テンポ設定スイッチ等を操作することによって自由に可変することができる。テンポ設定スイッチには、例えばタップテンポスイッチとダイヤルスイッチとがあり、自動演奏装置の中にはこれら両方のスイッチを有するものがある。タップテンポスイッチは操作者によって押圧されたタイミングで信号を出力するもので、この信号出力の時間間隔に基づいてテンポを設定することのできるスイッチである。すなわち、操作者がタップテンポスイッチを所望のタイミングで複数回押圧すると、その操作時間間隔に応じて操作者の意図通りのテンポを設定することができる。ダイヤルスイッチは操作者の回転操作によって、前記タップテンポスイッチなどの他のテンポ設定スイッチによって設定されたテンポあるいは演奏情報として記憶されているテンポ情報によって設定されたテンポなどを任意にテンポアップしたりテンポダウンしたりすることのできるスイッチであり、テンポを微調節することができるようになっている。
また、従来の自動演奏装置は、自動演奏装置で設定したテンポ(すなわち、タップテンポスイッチやダイヤルスイッチなどのテンポ設定スイッチによって設定されたテンポ、あるいは演奏情報として記憶されているテンポ情報によって設定されたテンポなど)に基づいて生成されるテンポクロックに基づいて自動演奏を行う内部テンポ設定機能(以下、内部テンポモードと呼ぶ)と、自動演奏装置外部からテンポクロック信号を受信し、そのテンポに同期して生成されるテンポクロックに基づいて自動演奏を行う外部テンポ同期機能(以下、外部同期テンポモードと呼ぶ)とを切り替えるテンポモード切替スイッチを有していた。
ところで、従来の自動演奏装置においては、複数の機能で共通に使用されるダイヤルスイッチをテンポアップ/ダウン制御のためのスイッチとして使用しているために、当該ダイヤルスイッチをテンポモードに設定する専用の操作子を必要としていた。すなわち、ダイヤルスイッチをテンポアップ/ダウン制御のために使用するには専用の操作子を用いて、当該ダイヤルスイッチをテンポモードとして使用できるように設定する必要があった。そのため、これらのスイッチが配置されるスイッチパネル上にはテンポ設定に関連する操作子が数多く配置されることとなって、これらの操作子の配置や機能あるいは操作方法などを操作子毎に別々に覚えなければならず非常に面倒であり使いずらいものである、という問題があった。
また、上述したようなタップテンポスイッチやダイヤルスイッチなどのテンポ設定に使用するスイッチと、自動演奏装置におけるテンポ設定機能として内部テンポモードと外部テンポ同期モードとを切り替えるテンポモード切替スイッチとを各々独立した専用スイッチとして、スイッチパネル上に配置している。そうすると、自動演奏装置におけるテンポ設定機能を内部テンポモードと外部テンポ同期モードとに切り替える度に、テンポ設定スイッチとは独立に設けられているテンポモード切替スイッチをその都度わざわざ操作してテンポ設定機能の切り替えを行わなければならず煩わしい、という操作性の点に問題があった。
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、タップテンポスイッチを使用して複数の機能で共通に使用されるダイヤルスイッチをテンポ設定のためのスイッチに設定できるようにしたことによって、操作子数の少ないテンポ設定装置及び方法を提供しようとするものである。
本発明に係るテンポ設定装置は、テンポ設定機能を含む複数の機能で共用される設定手段と、操作者のタッピング操作に対応して演奏テンポを設定するタップ操作手段と、前記タップ操作手段の操作に応じて、前記設定手段の機能を前記テンポ設定機能に設定するとともに、該操作の時点でのテンポ設定モードがタップモードでなければタップモードに設定し、タップモードであればタッピング操作の時間間隔に基づいて演奏テンポを設定し、更に、タップモード時にタッピング操作の時間間隔が所定時間を越えたとき、及びテンポ設定機能が設定された状態での前記設定手段による演奏テンポ設定操作があったとき、のいずれかに応じて、該タップモードを解除する制御手段とを具え、前記タップ操作手段の操作に応じて前記設定手段をテンポ設定機能を設定する状態に設定した後に、別の機能が設定されるまでその状態を保持することを特徴とする。
テンポ設定装置は設定手段を具えており、この設定手段は当該テンポ設定装置におけるテンポ設定機能を含む複数機能で共用されるものである。また、このテンポ設定装置はタップ操作手段を具え、当該タップ操作手段から得られる操作者のタッピング操作に対応して演奏テンポを設定することができる。ここで、制御手段の働きにより、タップ操作手段が操作されたとき、設定手段の機能がテンポ設定機能に自動的に設定されると共に、タップ操作手段の操作の時点でのテンポ設定モードがタップモードでなければタップモードに自動的に設定される。その場合、既にタップモードに設定されているのであればタッピング操作の時間間隔に基づいて演奏テンポが設定されることとなる。更に、タップモード時にタッピング操作の時間間隔が所定時間を越えたとき、及びテンポ設定機能が設定された状態での前記設定手段による演奏テンポ設定操作があったとき、のいずれかに応じて、該タップモードが解除される。従って、タップ操作手段でタッピング操作をすると、その一打目で設定手段の機能がテンポ設定機能に自動的に設定されると共にタップモードに自動的に設定されることとなり、以後は、タッピング操作に応じた演奏テンポ設定が行われることになると共に、設定手段によってテンポ設定を行うことも可能となり、かつ、設定手段によってテンポ設定操作があったときはタップモードが自動的に解除されることになる。また、タッピング操作を止めたときも、タッピング操作の時間間隔が所定時間を越えることをもって、自動的にタップモードが解除されることになる。
従って、本発明によれば、タップ操作手段によってタッピング操作を行うだけで、設定手段の機能がテンポ設定機能に自動的に設定され、また、タップモードに自動的に設定され、また、タッピング操作の時間間隔に基づく演奏テンポ設定が行われるようになり、また、タッピング操作を止めたときは該タッピング操作の時間間隔が所定時間を越えることをもって自動的にタップモードが解除されることになり、更には、テンポ設定機能に設定された設定手段を操作してテンポ設定を行えば自動的にタップモードが解除されることになるので、テンポ設定に関連する種々の制御を、簡単な操作で操作者の意図通りに行うことができるものとなり、使い勝手のよいテンポ設定装置を提供することができる。また、このようにタップ操作手段の操作に応じて設定手段の機能をテンポ設定機能に自動的に設定できるようにしたことで、設定手段の機能をテンポ設定機能に設定するための専用の操作子を設ける必要がなくなる。したがって、当該テンポ設定装置における操作子の数を減らすことができる。また、タップ操作手段の操作に応じて設定手段をテンポ設定機能を設定する状態に設定した後に、別の機能が設定されるまでその状態を保持するようになっているので、タップ操作手段によるタッピング操作によって設定したテンポを設定手段によって調整することも可能である。
本発明は、装置の発明として構成し、実施することができるのみならず、方法の発明として構成し、実施することができる。また、本発明は、コンピュータまたはDSP等のプロセッサのプログラムの形態で実施することができるし、そのようなプログラムを記憶した記録媒体の形態で実施することもできる。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に従って詳細に説明する。
図1は、この発明に係るテンポ設定装置を内蔵した自動演奏装置の実施の形態を示すハード構成ブロック図である。
本実施例に示す自動演奏装置は、マイクロプロセッサユニット(CPU)1、リードオンリメモリ(ROM)2、ランダムアクセスメモリ(RAM)3からなるマイクロコンピュータによって制御されるようになっている。CPU1は、この自動演奏装置全体の動作を制御するものである。このCPU1に対して、データ及びアドレスバス1Dを介してリードオンリメモリ(ROM)2、ランダムアクセスメモリ(RAM)3、押鍵検出回路4、スイッチ検出回路5、表示回路6、音源回路7、効果回路8、外部記憶装置9、MIDIインタフェース(I/F)10および通信インタフェース11がそれぞれ接続されている。更に、CPU1には、タイマ割込み処理(インタラプト処理)における割込み時間や各種時間を計時するタイマ1Aが接続されている。すなわち、タイマ1Aは時間間隔を計数したり、自動演奏のテンポを設定したりするためのテンポクロックパルスを発生するものである。このテンポクロックパルスの周波数は各種スイッチ5Aの中のテンポ設定スイッチ(後述するタップテンポスイッチ及びテンポアップ/ダウンスイッチ)によって調整される。また、外部テンポ同期モードにおいて受信したテンポクロック信号の同期によっても調整される。タイマ1AからのテンポクロックパルスはCPU1に対してインタラプト命令として与えられ、CPU1はタイマ割込み処理(インタラプト処理)により自動演奏時における各種処理を実行する。
ROM2は、CPU1により実行あるいは参照される各種プログラムや各種データ等を格納するものである。RAM3は、自動演奏に関する各種演奏情報やCPU1がプログラムを実行する際に発生する各種データを一時的に記憶するワーキングメモリとして、あるいは現在実行中のプログラムやそれに関連するデータを記憶するメモリ等として使用される。RAM3の所定のアドレス領域がそれぞれの機能に割り当てられ、レジスタやフラグ、テーブル、メモリなどとして利用される。鍵盤4Aは楽音の音高を選択するための複数の鍵を備えており、各鍵に対応してキースイッチを有しており、この鍵盤4Aは楽音演奏のために使用できるのは勿論のこと、演奏データ等の選択指示を行うための入力手段として使用することもできる。押鍵検出回路4は、鍵盤4Aの各鍵の押圧及び離鍵を検出し、検出出力を生じる。スイッチ5Aは自動演奏する楽音の再生テンポの速度を指示したり、あるいは自動演奏曲に関する各種の音楽条件を入力するための各種の操作子を含んで構成される。例えば、数値データ入力用のテンキーや文字データ入力用のキーボード、あるいはパネルスイッチ等である。勿論、この他にも音高、音色、効果等を選択・設定・制御するための各種操作子を含んでいてよい。後述するパネルスイッチの実施例では、ダイヤルスイッチ、「VOICE」スイッチ、「PATTERN」スイッチ、「BPM/TAP/EXT SYNC」スイッチを例示した。スイッチ検出回路5は、スイッチ部5Aの各操作子の操作状態を検出し、その操作状態に応じたスイッチ情報をデータ及びアドレスバス1Dを介してCPU1に出力する。表示回路6はCPU1の制御状態や現在自動演奏中の曲のテンポ等の各種情報を、例えば液晶表示パネル(LCD)やCRT等から構成されるディスプレイ6Aに表示する。
音源回路7は、複数のチャンネルで楽音信号の同時発生が可能であり、データ及びアドレスバス1Dを経由して与えられた演奏情報を入力し、このデータに基づき楽音信号を発生する。音源回路7から発生された楽音信号は、サウンドシステム8Aを介して発音される。また、効果回路8は前記音源回路7から発生された楽音信号に対して各種効果を与える。前記音源回路7における楽音信号発生方式はいかなるものを用いてもよい。例えば、発生すべき楽音の音高に対応して変化するアドレスデータに応じて波形メモリに記憶した楽音波形サンプル値データを順次読み出す波形メモリ読み出し方式、又は上記アドレスデータを位相角パラメータデータとして所定の周波数変調演算を実行して楽音波形サンプル値データを求めるFM方式、あるいは上記アドレスデータを位相角パラメータデータとして所定の振幅変調演算を実行して楽音波形サンプル値データを求めるAM方式等の公知の方式を適宜採用してもよい。すなわち、音源回路の方式は、波形メモリ方式、FM方式、物理モデル方式、高調波合成方式、フォルマント合成方式、VCO+VCF+VCAのアナログシンセサイザ方式、アナログシミュレーション方式等、どのような方式であってもよい。また、専用のハードウェアを用いて音源回路を構成するものに限らず、DSPとマイクロプログラム、あるいはCPUとソフトウェアを用いて音源回路を構成するようにしてもよい。さらに、1つの回路を時分割で使用することによって複数の発音チャンネルを形成するようなものでもよいし、1つの発音チャンネルが1つの回路で形成されるようなものであってもよい。
外部記憶装置9は、演奏データなどのような自動演奏曲に関するデータやCPU1が実行する各種プログラム等の制御に関するデータを記憶するものである。前記ROM2に制御プログラムが記憶されていない場合、この外部記憶装置9(例えばハードディスク)に制御プログラムを記憶させておき、それを前記RAM3に読み込むことにより、ROM2に制御プログラムを記憶している場合と同様の動作をCPU1にさせることができる。このようにすると、制御プログラムの追加やバージョンアップ等が容易に行える。なお、外部記憶装置9はハードディスク(HD)に限られず、フロッピィーディスク(FD)、コンパクトディスク(CD−ROM・CD−RAM)、光磁気ディスク(MO)、あるいはDVD(Digital Versatile Diskの略)等の着脱自在な様々な形態の外部記憶媒体を利用する記憶装置であってもよい。
MIDIインタフェース(I/F)10は、他のMIDI機器10A等からMIDI規格の演奏情報(MIDIデータ)を当該自動演奏装置へ入力したり、あるいは当該自動演奏装置からMIDI規格の演奏情報(MIDIデータ)を他のMIDI機器10A等へ出力するためのインタフェースである。通信インタフェース11は、例えばLANやインターネット、電話回線等の通信ネットワーク11Bに接続されており、概通信ネットワーク11Bを介して、サーバコンピュータ11Aと接続され、当該サーバコンピュータ11Aから制御プログラムや各種データを自動演奏装置側に取り込むためのインタフェースである。すなわち、ROM2やハードディスクに制御プログラムや各種データが記憶されていない場合に、サーバコンピュータ11Aから制御プログラムや各種データをダウンロードするために用いられる。クライアントとなる自動演奏装置は、通信インターフェース11及び通信ネットワーク11Bを介してサーバコンピュータ11Aへと制御プログラムや各種データのダウンロードを要求するコマンドを送信する。サーバコンピュータ11Aは、このコマンドを受け、要求された制御プログラムやデータを、通信ネットワーク11Bを介して本装置へと配信し、本装置が通信インタフェース11を介して、これら制御プログラムや各種データを受信してハードディスクに蓄積することにより、ダウンロードが完了する。なお、MIDIインタフェース10は専用のMIDIインタフェースを用いるものに限らず、RS232−C、USB(ユニバーサル・シリアル・バス)、IEEE1394(アイトリプルイー1394)等の汎用のインタフェースを用いてMIDIインタフェースを構成するようにしてもよい。この場合、MIDIメッセージ以外のデータをも同時に送受信するようにしてもよい。
ここで、上述した自動演奏装置におけるパネルスイッチの具体的な例をあげてスイッチ5Aについて簡単に説明する。図2は、自動演奏装置における操作パネルの一実施例を示した全体構成図である。
操作パネルは、1つのLCDディスプレイ100と各種パネルスイッチ(本実施例においては、1つのダイヤルスイッチ(ロータリーエンコーダ)101と複数の機能選択スイッチ(102〜104))とを有する。機能選択スイッチは設定できる機能別に、「VOICE」スイッチ102、「PATTERN」スイッチ103、「BPM/TAP/EXT SYNC」スイッチ104の3つのスイッチを有する。LCDディスプレイ100とダイヤルスイッチ101は、テンポ設定機能に使用されるだけでなく他の複数の機能にも共通に使用される。すなわち、各機能選択スイッチ(102〜104)で設定される機能に従ってLCDディスプレイ100上に表示する内容やダイヤルスイッチ101で設定することのできる内容が異なる。ダイヤルスイッチ101は設定内容を入力するためのスイッチであり、例えば当該ダイヤルスイッチ100を右に回転すると音色番号やパターン番号あるいはテンポ値などの設定数値データが回転量に応じて所定値ずつ大きくなり、左に回転すると音色番号やパターン番号あるいはテンポ値などの設定数値データが回転量に応じて所定値ずつ小さくなる。LCDディスプレイ100は、前記機能選択スイッチ(102〜104)により設定された機能に従って音色番号やパターン番号あるいはテンポ値などの設定数値データを表示する。すなわち、ダイヤルスイッチ101の回転量に従って、音色番号やパターン番号あるいはテンポ値などの設定数値データを変化させながらそれらを表示する。具体的には、「VOICE」スイッチ102が押下されると、LCDディスプレイ100及びダイヤルスイッチ101を音色設定機能(ボイスモード)として使用できるように設定する。その場合には、ダイヤルスイッチ101の操作により発生楽音の音色を設定する音色番号が変更可能となり、LCDディスプレイ100にはその音色番号が表示される。これにより、自動演奏を行う際の音色の設定を行うことができるし、鍵盤4Aでのマニュアル演奏用の音色の設定も行うことができる。「PATTERN」スイッチ103が押下されると、LCDディスプレイ100及びダイヤルスイッチ101を自動演奏パターン選択機能(パターンモード)として使用できるように設定する。その場合には、ダイヤルスイッチ101の操作により自動演奏のパターン番号が変更可能となり、LCDディスプレイ100にはパターン番号が表示される。すなわち、自動演奏されるリズムパターン等のパターン変更を行うことができる。
「BPM/TAP/EXT SYNC」スイッチ104が1回押下されると、LCDディスプレイ100及びダイヤルスイッチ101をテンポ設定機能(テンポモード)として使用できるように設定する。その場合には、ダイヤルスイッチ104の操作により自動演奏のテンポが変更可能となり、LCDディスプレイ100に1分間の拍数、すなわちテンポ値が表示される。例えば図2に示すようにLCDディスプレイ100上に「120.0」と表示されている場合には、1分間に120拍のテンポで自動演奏が行われることを示す。「BPM/TAP/EXT SYNC」スイッチ104を押下操作する際に、「BPM/TAP/EXT SYNC」スイッチ104を1回押下するだけでなく所定時間以内で連続的に複数回押下するように操作を行うと、或る押下操作から次の押下操作までの操作時間間隔に応じてテンポが設定されるテンポタップモードに設定され、その操作時間間隔に応じたテンポがLCDディスプレイ100上に表示される。例えば、連続する2回の押下操作の時間間隔を4分音符の長さに対応付ける場合を想定すると、その操作時間間隔が400msであった場合には、1分間に150拍のテンポで自動演奏が行われるようにテンポが設定されて、LCDディスプレイ100上に「150.0」と表示される。なお、本実施例ではテンポとして採り得るテンポ値を「32」〜「280」としている。
また、テンポモード時(すなわち、「BPM/TAP/EXT SYNC」スイッチ104が1回押下された場合)においては、テンポ設定値を特定値(例えば、所定のテンポ最高値)以上に設定するようにダイヤルスイッチ101を回転操作すると、内部テンポモード(INTモード)と外部テンポ同期モード(EXT SYNCモード)との切り替えが行われる。内部テンポモード(INTモード)では、自動演奏装置で設定されたテンポ(すなわち、「BPM/TAP/EXT SYNC」スイッチ104とダイヤルスイッチ101とを使用して設定したテンポ、あるいは演奏情報などによって設定されたテンポなど)に基づいて発生するテンポクロックに基づいて自動演奏を行う。一方、外部テンポ同期モードでは、自動演奏装置外部からテンポクロック信号を受信し、そのテンポに同期したテンポクロックを自動演奏装置内部で生成して自動演奏を行う。
このように、複数の機能で共通に使用されるダイヤルスイッチ101をテンポモードに設定するための操作を、「BPM/TAP/EXT SYNC」スイッチ104を操作することにより行えるようにしたことから、テンポモードに設定するための操作子をわざわざ「BPM/TAP/EXT SYNC」スイッチ104と別個に設ける必要がなく、従って操作パネル上の操作子数を減少することができるようになる。
上述したように、この実施の形態ではCPU1によって当該自動演奏装置におけるテンポ設定に関する処理(テンポ設定処理)等が行われる。すなわち、「BPM/TAP/EXT SYNC」スイッチ104及びダイヤルスイッチ101各々に対して行われた操作を基にして、CPU1が所定のプログラム(ソフトウエア)を実行することによりテンポ設定は実施される。勿論、コンピュータソフトウエアの形態に限らず、DSP(ディジタル・シグナル・プロセッサ)によって処理されるマイクロプログラムの形態でも実施可能であり、また、この種のプログラムの形態に限らず、ディスクリート回路又は集積回路若しくは大規模集積回路あるいはゲートアレイ等を含んで構成された専用ハードウエア装置の形態で実施してもよい。
以下、CPU1によって実行される「テンポ設定処理」について図3A〜図3Cまでを用いて説明する。図3A〜図3Cは、「テンポ設定処理」の一実施例を示すフローチャートである。ただし、図3Aは「テンポ設定処理」のうち前半部分の処理を示すフローチャートであり、図3Bは「テンポ設定処理」のうち中間部分の処理を示すフローチャートであり、図3Cは「テンポ設定処理」のうち後半部分の処理を示すフローチャートである。すなわち、図3Aのフローチャートの後に図3Bのフローチャートが続き、更に図3Bのフローチャートの後に図3Cのフローチャートが続いて、一連の「テンポ設定処理」のフローチャートを示す。なお、当該処理はタイマ1Aによりカウントされる一定時間毎(例えば、10ms毎)にCPU1により実行される割込み処理(インタラプト処理)である。
まず、テンポ設定処理の前半部分の処理について図3Aを用いて説明する。
ステップS1では、「BPM/TAP/EXT SYNC」スイッチ104がオン操作されたか否かを判定する。「BPM/TAP/EXT SYNC」スイッチ104がオン操作されている場合には(ステップS1のYES)、複数機能で共通に使用されるLCDディスプレイ100及びダイヤルスイッチ101をテンポモードで使用できるように設定する。つまり、ダイヤルスイッチ101からテンポ値を設定でき、LCDディスプレイ100に現在テンポ値を表示するように設定する。この設定の終了後、後述する押しつづけタイマをスタートして、「BPM/TAP/EXT SYNC」スイッチ104が押下されている時間のカウントを開始する(ステップS2)。
ステップS3では、内部テンポモード(INTモード)であるか否かを判定する。内部テンポモードでない場合には(ステップS3のNO)、ステップS16(図3B参照)へ飛び、ステップS4からステップS15までの各処理を行わない。すなわち、この場合には外部テンポ同期モード(EXT SYNCモード)であり、内部テンポモードである場合にのみ処理することのできるタップモードに関する各種処理を行う必要がないことから、ステップS4からステップS15までの各処理を行わないでステップS16へジャンプする。一方、内部テンポモードである場合には(ステップS3のYES)、タップモードに関する各種処理を行う。まず、タップモードであるか否かを判定する(ステップS4)。タップモードでない場合には(ステップ4のNO)、当該自動演奏装置をタップモードに設定してタップタイマをスタートする(ステップS14及びステップS15)。すなわち、タップモードにおけるテンポ設定に必要なタップタイマを開始して、テンポ設定を行うことができるように準備処理を行う。なお、初期状態は非タップモードとされており、ステップS4の判定はNOとなる。タップモードである場合には(ステップS5のYES)、タップタイマ値を取り込む(ステップS5)。そして、当該自動演奏装置において現在自動演奏が再生中であれば(ステップS6のYES)、取り込んだタップタイマ値に基づいてテンポ値を計算し、再生中の自動演奏のテンポを該テンポ値に設定し、更にLCDディスプレイ100上に表示する(ステップS7)。そして、タップタイマをクリアして、再スタートする(ステップS8)。このようにして、タップテンポスイッチからテンポを設定し、また、更にタップテンポスイッチが操作された場合に新たにテンポを設定できるように、タップタイマをクリアして再スタートする。
当該自動演奏装置において現在自動演奏が再生されていない場合には(ステップS6のNO)、4回目のタップテンポスイッチの操作であるか否かを判定する(ステップS9)。すなわち、「BPM/TAP/EXT SYNC」スイッチ104の押下操作が4回目であるか否かを判定する。4回目の押下操作である場合には(ステップS9のYES)、4回目の押下操作時におけるタップタイマ値とレジスタに記憶されている過去3回の押下操作時におけるタップタイマ値とに基づいてテンポ値を算出し、LCDディスプレイ100上にその算出結果たるテンポ値を表示する。そして、次の拍から該テンポ値で自動演奏をスタートさせる(ステップS10)。その後、タップタイマ値とタップレジスタとをクリアし、タップモードを解除する(ステップS11)。4回目の「BPM/TAP/EXT SYNC」スイッチ104の押下操作でない場合(すなわち、1〜3回目の「BPM/TAP/EXT SYNC」スイッチ104の押下操作である場合)には(ステップS9のNO)、タップタイマ値をタップレジスタに記憶した後にタップタイマをクリアして再スタートする(ステップS12及びステップS13)。つまり、タップレジスタには1〜2回目及び2〜3回目の押下操作の時間間隔(タップタイマ値)が記憶される。
図3Bにおいて、ステップS16では、タップタイマ値が所定値を超えたか否かを判定する。すなわち、「BPM/TAP/EXT SYNC」スイッチ104を押下操作した際の時間間隔が所定時間以上であるか否かを判定する。タップタイマ値が所定値を超えている場合には(ステップS16のYES)、タップタイマ値とタップレジスタとをクリアしてタップモードを解除する。すなわち、この場合には「BPM/TAP/EXT SYNC」スイッチ104の前の押下操作と今回の押下操作との時間間隔が所定時間以上空いていることから、「BPM/TAP/EXT SYNC」スイッチ104の連続操作によるタップテンポ設定を行うことはできない。ステップS18では、「BPM/TAP/EXT SYNC」スイッチ104がスイッチオフされたか否かを判定する。すなわち、「BPM/TAP/EXT SYNC」スイッチ104が押下されている状態であるか否かを判定する。「BPM/TAP/EXT SYNC」スイッチ104がスイッチオフされている場合(例えば、連続操作されている場合等)には(ステップS18のYES)、押しつづけタイマをクリアしてから押し続けタイマ値を取得する(ステップS19及びステップS20)。「BPM/TAP/EXT SYNC」スイッチ104がスイッチオフされていない場合には(ステップS18のNO)、押しつづけタイマをクリアしないで押し続けタイマ値を取得する(ステップS20)。そして、取得された押しつづけタイマ値が所定値を超えたか否かを判定する(ステップS21)。所定値を超えていなければ(ステップS21のNO)、ステップS25の処理へジャンプする。所定値を超えており、かつ、現在のモードが外部テンポ同期モードであれば(ステップS21及びステップS22が共にYES)、当該自動演奏装置を内部テンポモードに設定する(ステップS23)。ステップS24では、自動演奏のテンポを自動演奏パターンのデフォルトテンポに設定し、LCDディスプレイ100上に当該デフォルトテンポを表示して、更に押しつづけタイマをクリアする(ステップS24)。
このように、「BPM/TAP/EXT SYNC」スイッチ104が押下操作されてから離鍵操作されるまでの時間間隔を計測して押しつづけタイマ値として記憶する。この押しつづけタイマ値が所定時間(例えば500ms)を超えると、当該自動演奏装置に予め設定されている自動演奏時におけるデフォルトテンポの設定指示とみなして、デフォルトテンポにテンポを設定する。この際、外部テンポ同期モードである場合には、内部テンポモードにモード変更する。すなわち、「BPM/TAP/EXT SYNC」スイッチ104を押しつづけることによって外部テンポ同期モードを解除する機能を兼ねる。
次に、ステップS25では、「VOICE」スイッチ102あるいは「PATTERN」スイッチ103のいずれかがスイッチオン(すなわち、押下操作)されたか否かを判定する。「VOICE」スイッチ102あるいは「PATTERN」スイッチ103のいずれもスイッチオンされていない場合には(ステップS25のNO)、ステップS25の処理へジャンプする。「VOICE」スイッチ102あるいは「PATTERN」スイッチ103のいずれかがスイッチオンされた場合には(ステップS25のYES)、ダイヤルスイッチ101をボイスモード(「VOICE」スイッチ102がスイッチオンされた場合)あるいはパターンモード(「PATTERN」スイッチ103がスイッチオンされた場合)に設定し、現在音色番号あるいはパターン番号をLCDディスプレイ100上に表示する(ステップS26)。そして、タップタイマ値とタップレジスタとをクリアして、タップモードを解除する(ステップS27)。このように、「VOICE」スイッチ102あるいは「PATTERN」スイッチ103のいずれかがスイッチオンされた場合には、スイッチオンされた「VOICE」スイッチ102あるいは「PATTERN」スイッチ103にあわせたモードにダイヤルスイッチの機能を設定する。また、タップモードである場合に、「VOICE」スイッチ102あるいは「PATTERN」スイッチ103のいずれかがスイッチオンされると、タップモードの解除を同時に行う。
ステップS28では、ダイヤルスイッチ101が回転操作されたか否かを判定する。ダイヤルスイッチ101が回転操作されていない場合(ステップS28のNO)、ステップS33の「その他の処理」へジャンプして、当該「その他の処理」を行ってから当該「テンポ設定処理」を終了する。ダイヤルスイッチ101が回転操作されている場合であって、かつ、ダイヤルスイッチ101がテンポモードとして使用されるように設定されており、更にタップモードである場合には(ステップS28及びステップS29及びステップS30が共にYES)、タップタイマ値とタップレジスタをクリアし、タップモードを解除して(ステップS31)、図3Cのフローチャートに示すステップS34の処理へ行く。
このように、ダイヤルスイッチ101が回転操作されると、ボイスモードやパターンモードである場合には音色番号やパターン番号が設定される。テンポモードである場合にはタップモードが解除され、かつ、ダイヤルスイッチ101の回転方向と回転量に応じてテンポが設定される(後述する)。なお、「その他の処理」では、例えば鍵盤操作に基づく発音処理、自動演奏パターンの再生あるいは停止指示に基づく再生開始、停止処理などが行われる。
図3Bに示したフローチャートにおいて、ダイヤルスイッチ101が回転操作された場合であって、かつ、ダイヤルスイッチ101がテンポモードとして使用されるように設定されている場合には(ステップS28及びステップS29が共にYES)、次に図3Cに示すフローチャート処理、すなわち、テンポ設定処理の終了部分の処理を引き続き処理する。
ステップS34では、内部テンポモードかつ自動演奏停止中であるか否かを判定する。内部テンポモードかつ自動演奏停止中である場合(ステップS34のYES)、ダイヤルスイッチ101の回転方向と回転量に応じて、自動演奏のテンポを設定し、LCDディスプレイ100上に表示する(ステップS35)。ただし、この場合には下限リミット処理を行う。すなわち、所定のテンポ値以下にテンポ値を設定することができないように処理される。また、この際に、ダイヤルスイッチ101の回転方向が「プラス」(+)」方向であり、かつ、テンポ値が最大値を超えた場合には(ステップS36のYES)、外部テンポ同期モードに設定し、その旨をLCDディスプレイ100上に表示する(ステップS37)。このように、内部テンポモードかつ自動演奏停止中にダイヤルスイッチ101が回転操作されたときには、回転方向と回転量に応じて自動演奏のテンポを設定し、LCDディスプレイ100上に当該テンポ値を表示する。このとき、ダイヤルスイッチがマイナス方向に操作されてテンポ最小値(例えば、テンポ値「32」)に達したときは更なるマイナス方向への操作があったとしてもテンポ値をリミットしてそれ以下のテンポ値とならないようにする。反対に、プラス方向に操作されてテンポ最大値(例えば、テンポ値「280」)に達し、更なるプラス方向への操作があったときは外部テンポ同期モードに設定する。また、外部テンポ同期モードに設定された場合には、該モードに設定されたことがわかるようにLCDディスプレイ100に「EXT SYNC」等の表示をする。
内部テンポモードかつ自動演奏再生中である場合(ステップS34がNOであり、ステップS38がYES)、ダイヤルスイッチ101の回転方向と回転量に応じて、自動演奏のテンポを設定し、LCDディスプレイ100上に表示する(ステップS39)。この場合には、上下限リミット処理を行う。すなわち、所定のテンポ値以上(例えば、テンポ値「280」以上)あるいは以下(例えば、テンポ値「32」以下)にテンポ値を設定することができないように処理される。このように、内部テンポモードかつ自動演奏再生中にダイヤルスイッチ101が回転操作された場合には、回転方向と回転量に応じて自動演奏のテンポを設定し、表示する。このとき、上記のように下限のみならず、上限(例えばテンポ値「280」)のリミットもなされる。なお、再生中は最大値を超えても外部テンポ同期モードには設定されないようになっている。最大値付近でダイヤルスイッチ101を回転させた際に、意図しないモード切り替えが起こらないようにするためである。例えば、自動演奏再生中に内部テンポモードから外部テンポ同期モードになった場合に、もし外部装置からMIDIクロックが供給されていないと、テンポが確定されないので演奏がストップしてしまうといった不都合が考えられる。
外部テンポ同期モードかつ自動演奏停止中である場合に(ステップS34及びステップS38が共にNOであり、ステップS40がYES)、ダイヤルスイッチ101の回転方向が「マイナス(−)」であれば(ステップS41のYES)、内部テンポモードに設定して(ステップS42)、ダイヤルスイッチ101の回転量に応じて、自動演奏のテンポを設定し、LCDディスプレイ100上に表示する(ステップS39)。この場合は、テンポ最大値からテンポ値が減少する場合であり、この場合には下限リミット処理を行う。すなわち、所定のテンポ値以下にテンポ値を設定することができないように処理される。このように、外部テンポ同期モードかつ自動演奏停止中にダイヤルスイッチ101が回転操作されたときは、回転方向がプラス方向ならば操作無効とし、回転方向がマイナス方向であれば、当該自動演奏装置を内部テンポモードに設定し、回転量に応じて自動演奏のテンポを設定し、表示する。このとき、テンポ最大値から回転量に応じて徐々に値を減少させる(ただし、下限リミットあり)。なお、LCDディスプレイ100の表示を「EXT SYNC」等の表示からテンポ値への表示に変更することで、内部テンポモードに変更されたことがわかるようになっている。なお、外部テンポ同期モードかつ自動演奏中にダイヤルスイッチ101が回転操作されたときは、回転方向に関わらず、当該回転操作を無効とする。
上述した各処理を終了すると、図3Bに示したフローチャートのステップS33の「その他の処理」へジャンプし、「その他の処理」を行って当該「テンポ設定処理」を終了する。
上述した処理により、具体的には以下のような動作が行われることになる。まず、テンポモードの動作例について説明すると、「BPM/TAP/EXT SYNC」スイッチ104が一回だけ押下操作され、引き続いて、ダイヤルスイッチ101を回転操作することで所望のテンポ値を設定することが、このテンポモードでのテンポ設定操作に該当する。そのような操作がなされた場合は、一回の「BPM/TAP/EXT SYNC」スイッチ104の操作に応じて図3AのステップS2でテンポモードに設定され、更にステップS14でタップモードにも一旦設定されるが、この状態で、ダイヤルスイッチ101が回転操作されることで図3BのステップS28がYESと判定され、ステップS29のYES(テンポモード)、ステップS30のYES(タップモード)を経て、ステップS31に至り、タップモードの方を解除し、テンポモードのみとする。かくして、図3BのB点から図3Cに至り、前述の通り、ステップS35、S39、S43のいずれかの処理を実行することで、ダイヤルスイッチ101の回転操作に応じたテンポ設定が行われる。
次に、タップモードの動作例について説明する。自動演奏再生中においては、「BPM/TAP/EXT SYNC」スイッチ104が少なくとも2回連続的に押下操作されることで、このタップモードでのテンポ設定操作がなされる。また、自動演奏停止中においては、「BPM/TAP/EXT SYNC」スイッチ104が少なくとも4回連続的に押下操作されることで、このタップモードでのテンポ設定操作がなされる。まず、「BPM/TAP/EXT SYNC」スイッチ104が1回押されると、タップモードに設定され、タップタイマが次に「BPM/TAP/EXT SYNC」スイッチ104が押されるまでの時間の計測を開始する。ただし、外部テンポ同期モードの場合はタップモードに設定されない。そして、自動演奏再生中に2回目の「BPM/TAP/EXT SYNC」スイッチ104の押下操作があると、ステップS5で取り込んだタップタイマ値に基づいてステップS7でテンポ値を計算し、自動演奏のテンポを該テンポに設定する。計算の方法の1つとして、タップ操作時間間隔を4分音符の長さに対応付けた場合には以下の計算式により計算する。
テンポ値=60000÷タップタイマ値(ms)…(式1‐1)
この場合、例えばタップタイマ値が400msであれば、テンポ値は「150」に設定される。また、自動演奏停止中(ステップS6のNO)に2回目の「BPM/TAP/EXT SYNC」スイッチ104の押下操作があった場合には、ステップS12でタップタイマ値がタップレジスタに記憶されるだけで新たにテンポを決定しない。3回目の「BPM/TAP/EXT SYNC」スイッチ104の押下操作においても同様にテンポを決定しない。4回目の「BPM/TAP/EXT SYNC」スイッチ104の押下操作があると、1〜2回目及び2〜3回目の押下操作時におけるタップタイマ値の時間間隔と、今回の押下操作(すなわち、3〜4回目)におけるタップタイマ値の時間間隔に基づいて新たにテンポが算出される(ステップS10)。算出の方法としては、前記3つのタップタイマ値の時間間隔を単純平均する、加重平均する、3つのタップタイマ値の時間間隔の中間値を採用する、などの方法によりテンポ算出に使用するタップタイマ値を決定し、上述した計算式(式1‐1参照)からテンポ値を求める。そして、算出したテンポ値における1拍分の時間が経過した時点で、該テンポでの自動演奏をスタートさせるようになっている。
また、図3CのステップS36、S37のように処理することによって、内部テンポモードにおいて、テンポ値を所定値外に設定する操作を行うと内部テンポモードから外部テンポ同期モードに変更するようにしたことから、簡単な操作で内部テンポモードと外部テンポ同期モードとの切り替えを行うことができるようになる。また、図3CのステップS38のNOからステップS41、S42を実行する処理により、前記外部テンポ同期モードへの切り替えは、自動演奏停止中のみ有効とするようにしたことから、自動演奏中に誤って外部テンポ同期モードに設定することが防止できるようになる。さらに、外部テンポ同期モードにおいて、テンポ値を前記所定値内に設定する操作により、内部テンポモードに変更するようにした。このため、簡単な操作で内部テンポモードと外部テンポ同期モードとの切り替えを行うことができるようになる。そして、外部テンポ同期モードにおいて、自動演奏データ又はシステムのデフォルトテンポに設定する操作により、内部テンポモードに変更するようにした。このため、簡単な操作で内部テンポモードと外部テンポ同期モードとの切り替えを行うことができるようになる。
なお、複数の機能で共通に使用される操作子(上述の実施例ではダイヤルスイッチ)は、回転型に限らず、スライド型、アップ/ダウン型操作子等どのような形式の操作子であってもよい。また、デジタル型のエンコーダに限らず、アナログ型のボリュームでもよい。さらには、ディスプレイに表示した仮想的な操作子でもよい。ただし、この場合における値の変更操作は別途用意されたマウスやスイッチ等を用いて行う。また、共通操作子の機能をテンポモードにするためのスイッチも、ディスプレイに表示した仮想的な操作子でもよい。この場合においても、別途用意されたマウス等のスイッチ等を用いて実際の操作をする。
内部テンポモードから外部テンポ同期モードに切り替える際のテンポ境界値は、最大値に限らず最小値としてもよい。また、最大値と最小値の両方でもよい。
自動演奏パターンのデフォルトテンポを指定することにより、テンポモードを外部テンポ同期モードから内部テンポモードに切り替える際のデフォルトテンポの指定の方法は、実施形態のものに限られない。例えば、専用のデフォルトテンポ指定操作子を設けてもよいし、複数の操作子の同時操作(例えばアップ/ダウン操作子の同時押し)等でもよい。また、自動演奏パターンのデフォルトテンポに限らず、ソングデータのデフォルトテンポや、システムで設定されているデフォルトを指定するときにテンポモードを外部テンポ同期モードから内部テンポモードに切り替えるようにしてもよい。
タップテンポ設定により、テンポモードを外部テンポ同期モードから内部テンポモードに切り替えるようにしてもよい.
自動演奏停止中のみ、テンポモードを内部テンポモードから外部テンポ同期モードに切り替え可能なものに限らず、自動演奏再生中でも切り替え可能としてもよい。また、自動演奏再生中に切り替え可能とするか否かを、ユーザが設定できるようにしてもよいし、自動演奏データごとに切り替え可能/不可能の情報を持たせるようにしてもよい。また、自動演奏は、パターン演奏(自動リズム演奏や自動伴奏)に限らずソング演奏でもよい。
本実施例に係るテンポ設定装置を電子楽器に適用した場合、電子楽器は鍵盤楽器の形態に限らず、弦楽器や管楽器、あるいは打楽器等どのようなタイプの形態でもよい。また、そのような場合に、音源装置、自動演奏装置等を1つの電子楽器本体に内蔵したものに限らず、それぞれが別々に構成され、MIDIインタフェースや各種ネットワーク等の通信手段を用いて各装置を接続するように構成されたものにも同様に適用できることはいうまでもない。また、パソコンとアプリケーションソフトウェアという構成であってもよく、この場合処理プログラムを磁気ディスク、光ディスクあるいは半導体メモリ等の記憶メディアから供給したり、ネットワークを介して供給するものであってもよい。さらに、カラオケ装置やゲーム装置、あるいは携帯電話等の携帯型通信端末、自動演奏ピアノ等に適用してもよい。
なお、演奏データのフォーマットは、イベントの発生時刻を曲や小節内における絶対時間で表した『イベント+絶対時間』形式のもの、イベントの発生時刻を1つ前のイベントからの時間で表した『イベント+相対時間』形式のもの、音符の音高と符長あるいは休符と休符長で曲データを表した『音高(休符)+符長』形式のもの、演奏の最小分解能毎にメモリの領域を確保し、演奏イベントの発生する時刻に対応するメモリ領域にイベントを記憶した『ベタ方式』形式のものなど、どのような形式のものでもよい。また、複数チャンネル分の演奏データが存在する場合は、複数のチャンネルのデータが混在した形式であってもよいし、各チャンネルのデータがトラック毎に別れているような形式であってもよい。さらに、演奏データの処理方法は、設定されたテンポに応じて処理周期を変更する方法、処理周期は一定で自動演奏中のタイミングデータの値を設定されたテンポに応じて変更する方法、処理周期は一定で1回の処理において演奏データ中のタイミングデータの計数の仕方をテンポに応じて変更する方法等、どのようなものであってもよい。
また、メモリ上において、時系列の演奏データが連続する領域に記憶されていてもよいし、飛び飛びの領域に散在して記憶されている演奏データを、連続するデータとして別途管理するようにしてもよい。すなわち、時系列的に連続する演奏データとして管理することができればよく、メモリ上で連続して記憶されているか否かは問題ではない。
本実施例によれば、タップテンポスイッチを使用して複数の機能で共通に使用されるダイヤルスイッチをテンポ設定のためのスイッチに設定できるので、操作子数の少ないテンポ設定装置及び方法を提供することができる。
この発明に係るテンポ設定装置を内蔵した自動演奏装置の実施の形態を示すハード構成ブロック図である。 自動演奏装置における操作パネルの一実施例を示した全体構成図である。 テンポ設定処理の一実施例を示すフローチャートであり、テンポ設定処理の前半部分の処理を示すフローチャートである。 テンポ設定処理の一実施例を示すフローチャートであり、テンポ設定処理の中間部分の処理を示すフローチャートである。 テンポ設定処理の一実施例を示すフローチャートであり、テンポ設定処理の後半部分の処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1…CPU、1A…タイマ、2…ROM、3…RAM、4…押鍵検出回路、4A…鍵盤、5…スイッチ検出回路、5A…スイッチ、6…表示回路、6A…ディスプレイ、7…音源回路、8…効果回路、8A…サウンドシステム、9…外部記憶装置、10…MIDIインタフェース、10A…他のMIDI機器、11…通信インタフェース、11A…サーバコンピュータ、11B…通信ネットワーク、1D…データ及びアドレスバス

Claims (3)

  1. テンポ設定機能を含む複数の機能で共用される設定手段と、
    操作者のタッピング操作に対応して演奏テンポを設定するタップ操作手段と、
    前記タップ操作手段の操作に応じて、前記設定手段の機能を前記テンポ設定機能に設定するとともに、該操作の時点でのテンポ設定モードがタップモードでなければタップモードに設定し、タップモードであればタッピング操作の時間間隔に基づいて演奏テンポを設定し、更に、タップモード時にタッピング操作の時間間隔が所定時間を越えたとき、及びテンポ設定機能が設定された状態での前記設定手段による演奏テンポ設定操作があったとき、のいずれかに応じて、該タップモードを解除する制御手段とを具え、
    前記タップ操作手段の操作に応じて前記設定手段をテンポ設定機能を設定する状態に設定した後に、別の機能が設定されるまでその状態を保持することを特徴とするテンポ設定装置。
  2. テンポ設定機能を含む複数の機能で共用される設定手段と、操作者によるタッピング操作が可能な操作子とを用いて演奏テンポを設定する方法であって、
    前記操作子の所定の操作に応じて、前記設定手段の機能を前記テンポ設定機能に設定する第1のステップと、
    前記操作子の操作の時点でのテンポ設定モードがタップモードでなければタップモードに設定し、タップモードであればタッピング操作の時間間隔に基づいて演奏テンポを設定する第2のステップと
    前記タップモード時に前記操作子のタッピング操作の時間間隔が所定時間を越えたとき、及びテンポ設定機能が設定された状態での前記設定手段による演奏テンポ設定操作があったとき、のいずれかに応じて、前記タップモードを解除する第3のステップと
    を具え、
    前記第1のステップによって前記設定手段をテンポ設定機能を設定する状態に設定した後に、別の機能が設定されるまでその状態を保持することを特徴とするテンポ設定方法。
  3. コンピュータ読取り可能な記録媒体であって、テンポ設定機能を含む複数の機能で共用される設定手段と、操作者によるタッピング操作が可能な操作子とを用いて演奏テンポを設定するためのプログラムを記憶してなり、このプログラムは、コンピュータに、
    前記操作子の所定の操作に応じて、前記設定手段の機能を前記テンポ設定機能に設定する第1のステップと、
    前記操作子の操作の時点でのテンポ設定モードがタップモードでなければタップモードに設定し、タップモードであればタッピング操作の時間間隔に基づいて演奏テンポを設定する第2のステップと
    前記タップモード時に前記操作子のタッピング操作の時間間隔が所定時間を越えたとき、及びテンポ設定機能が設定された状態での前記設定手段による演奏テンポ設定操作があったとき、のいずれかに応じて、前記タップモードを解除する第3のステップとを実行させ、
    かつ、前記第1のステップによって前記設定手段をテンポ設定機能を設定する状態に設定した後に、別の機能が設定されるまでその状態を保持させるようにすることを特徴とするものである。
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