JPH1015811A - 加工用助剤組成物及びこれを用いた表面加工方法 - Google Patents

加工用助剤組成物及びこれを用いた表面加工方法

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JPH1015811A
JPH1015811A JP16906896A JP16906896A JPH1015811A JP H1015811 A JPH1015811 A JP H1015811A JP 16906896 A JP16906896 A JP 16906896A JP 16906896 A JP16906896 A JP 16906896A JP H1015811 A JPH1015811 A JP H1015811A
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Hidekazu Ito
英和 伊藤
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Kao Corp
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工速度を向上させ得る加工用助剤組成物及
び加工方法を提供すること。 【解決手段】 水と加工用助剤とを含有する本発明の加
工用助剤組成物は、該加工用助剤として下記一般式
(a)で表される骨格単位を主とする重量平均分子量5
00〜100万の重合体化合物を一種以上を用いること
を特徴とする。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスク用基
板や半導体ウエハ等の精密デバイス用基板の加工に供す
る加工用助剤組成物に関するものである。また、本発明
は該加工用助剤組成物を用いる加工方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
コンピュータの殆どには磁気ディスク装置等の記録装置
が内蔵されており、これら記録装置には年々高記録密度
化が要求されてきている。磁気ディスク装置は磁気ヘッ
ドと磁気ディスクより構成されるが、高密度記録化を進
める上では磁気ヘッドの浮上量低減が要求される。この
ために磁気ディスクの表面粗さを出来る限り小さくする
ことが必要となる。
【0003】ところで近年、磁気ディスク用基板として
ガラス状炭素基板が注目されている。ガラス状炭素基板
は現在磁気ディスク用基板として主流であるアルミニウ
ム基板などに比べて高硬度であることから薄板化が可能
であり、さらに比重が小さく軽量であることから小型化
を求められるコンピュータにおいて非常に有望である。
しかしながら、ガラス状炭素は硬度が高く、しかも脆い
ために、所望の表面粗さ、所望の加工取り代を実現する
ためには加工時間が長くなるという欠点を有していた。
また、加工の際に固定砥石(固定砥粒)を用いると、発
生した加工屑によって砥石が目詰まりを起こし十分な加
工速度が得られないという欠点を有していた。
【0004】従って、本発明の目的は、加工速度を向上
させ得る加工用助剤組成物及び加工方法を提供すること
にある。また、本発明の目的は、特に、固定砥石を用い
た加工における加工速度を向上させ得る加工用助剤組成
物及び加工方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記目的を達
成すべく鋭意研究した結果、特定の構造を有する重合体
化合物を加工用助剤として用いることにより、加工速度
が著しく向上することを知見した。
【0006】本発明は上記知見に基づいてなされたもの
で、水と加工用助剤とを含有する加工用助剤組成物にお
いて、該加工用助剤として下記一般式(a)で表される
骨格単位を主とする重量平均分子量500〜100万の
重合体化合物を一種以上を用いることを特徴とする加工
用助剤組成物を提供することにより上記目的を達成した
ものである。
【0007】
【化2】
【0008】また、本発明は、上記加工用助剤組成物と
固定砥石とを用いることを特徴とする表面加工方法を提
供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、まず本発明の加工用助剤組
成物について詳細に説明する。
【0010】上述の通り、本発明の加工用助剤組成物
は、水と加工用助剤とを必須成分とするものである。
【0011】本発明の加工用助剤組成物に使用される上
記加工用助剤としては、下記一般式(a)で表される骨
格単位を主とする重量平均分子量500〜100万の重
合体化合物(以下、この重合体化合物を「重合体型助
剤」という)が用いられる。該加工用助剤組成物は一種
又は二種以上を組み合わせて用いることが出来る。
【0012】
【化3】
【0013】上記重合体型助剤は、その分子中におい
て、上記一般式(a)で表される骨格単位を主とするこ
とが必須である。本明細書において、「主とする」と
は、上記重合体型助剤の分子中に、上記一般式(a)で
表される骨格単位が、他の分子式で表される単位よりも
モル比で多く存在することを意味する。他の分子式で表
される骨格単位としては、上記重合体型助剤を合成する
過程において、不可避的に不純成分として残ってしまっ
た部位等が挙げられる。上記重合体型助剤は、上記一般
式(a)で表される骨格単位の繰り返し構造のみで表さ
れる分子構造であることが、加工速度の向上効果が大き
いので好ましい。この場合、該重合体型助剤の分子末端
は水素で封鎖されていることが好ましい。
【0014】上記重合体型助剤の重量平均分子量は50
0〜100万である。該分子量がこの範囲外であると加
工速度の向上が十分に発揮されない。該分子量が上記範
囲内であると加工速度が向上する機構は明確ではない
が、該分子量が500未満であると被加工材料の加工屑
を液中(加工用助剤組成物中)へ分散させる性能が不十
分で加工速度が向上せず、特に固定砥石(固定砥粒)を
用いて加工する場合に目詰まりが起きやすい。該分子量
が100万を超えると液中(加工用助剤組成物中)で上
記重合体型助剤の凝縮が起こるため、やはり加工屑を液
中(加工用助剤組成物中)へ分散させる性能が不十分と
なり加工速度が向上しない。上記分子量は、加工速度向
上の効果の点から1000〜10万であることが好まし
く、2000〜5万であることが更に好ましい。
【0015】上記一般式(a)中、Mは同一の又は異な
るH、アルカリ金属、アルカリ土類金属又は有機性カチ
オン性分子を表す。上記アルカリ金属としては、ナトリ
ウム及びカリウムが好ましい。また、上記アルカリ土類
金属としては、マグネシウム及びカルシウムが好まし
い。また、上記有機性カチオン性分子としては、アミン
類、例えばエチレンジアミン及びジエチレンテトラミン
等が好ましい。
【0016】また、上記一般式(a)中、mは2以上の
整数を表し、上記重合体型助剤の重量平均分子量が50
0〜100万の範囲となる様に選択すれば良い。更にn
は0より大きく2以下の数であり、1であることが好ま
しい。上記重合体型助剤全体としては、nは、その平均
値が0.5以上1.5以下であることが好ましい。更
に、上記一般式(a)中、SO3 M基はナフチレン基の
うちの何れの位置に結合していてもよいが、好ましくは
6位又は7位に結合していることが好ましく、特に6位
に結合していることが好ましい。
【0017】上記重合体型助剤は、公知の方法、例えば
ナフタレンモノマーに濃硫酸等のスルホン化剤を用いて
スルホン基を導入し、次いで縮合用の水とホルマリン水
とを加えて縮合させ、更にCa(OH)2 やNa2 SO
4 等の無機塩で中和することにより合成できる。また、
上記重合体型助剤としては、デモールN(重量平均分子
量:4,000〜6,000)やマイティ150(重量
平均分子量:10,000〜30,000)(何れも花
王株式会社製)等の市販品を用いることもできる。
【0018】上記重合体型助剤は、本発明の加工用助剤
組成物中に好ましくは0.01〜20重量%含有され、
更に好ましくは0.1〜10重量%含有される。該重合
体型助剤の含有量が上記範囲内であれば、本発明の加工
用助剤組成物の粘度が適度に保たれ、しかも加工速度の
向上効果が十分に発現する。
【0019】本発明の加工用助剤組成物においては上記
重合体型助剤を用いることで加工速度が極めて向上する
が、該重合体型助剤と単量体型の酸化合物の金属塩(以
下、この単量体型の酸化合物の金属塩を「単量体型助
剤」という)とを併用することで、両者の協同効果によ
り加工速度が一層向上する。
【0020】上記単量体型の酸化合物の金属塩(単量体
型助剤)とは、重合性を有さない(即ち、単量体)酸化
合物の金属塩を意味する。該酸化合物としては何等かの
酸化作用を有するものであれば特段制限されるものでは
ない。該酸化合物の具体例としては、硝酸、硫酸、亜硫
酸、過硫酸、塩酸、過塩素酸、燐酸、亜燐酸、次亜燐
酸、ピロリン酸、炭酸、乳酸、及びシュウ酸、並びにこ
れらを官能基として有する有機酸等が挙げられる。ま
た、該酸化合物の金属塩の金属としては、アルミニウ
ム、マグネシウム、ニッケル及び鉄などが挙げられ、好
ましくはアルミニウム及びマグネシウムが用いられる。
上記単量体型助剤は、一種または二種以上を組み合わせ
て使用することが出来る。特に、上記単量体型助剤とし
て、硝酸の金属塩、硫酸の金属塩、シュウ酸の金属塩及
び乳酸の金属塩からなる群から選ばれる一種以上を用い
ることが好ましく、とりわけ硝酸アルミニウム、シュウ
酸アルミニウム、又は乳酸アルミニウム等を用いると、
研磨速度の向上効果が一層高くなるので好ましい。
【0021】上記単量体型助剤は本発明の加工用助剤組
成物中に、好ましくは0.001〜30重量%含有さ
れ、更に好ましくは0.05〜20重量%含有される。
該単量体型助剤の含有量が上記範囲内であれば加工速度
の向上が十分であり、30重量%を超えて用いても加工
速度は飽和する。
【0022】本発明の加工用助剤組成物において用いら
れる媒体としての水は、その組成物中の含有量が好まし
くは40〜99.9重量%であり、更に好ましくは85
〜99.5重量%である。水の含有量が上記範囲内であ
れば、生産効率良く加工することができる。
【0023】本発明の加工用助剤組成物は、そのpHに
特段の制限はないが、1〜7、特に3〜5であることが
好ましい。pHが上記範囲内であると被加工材料の表面
が酸化され易くなって表面が柔らかくなるので加工速度
が速くなる。本発明の加工用助剤組成物のpHを上記範
囲内にするためには、例えば、上記重合体型助剤及び必
要に応じて上記単量体型助剤を所定量添加すればよい。
【0024】本発明の加工用助剤組成物には、各種界面
活性剤、アルカリ性物質、各種増粘剤、各種分散剤、各
種防錆剤、キレート剤、有機溶媒等を任意成分として添
加してもよい。これらの任意成分は、本発明の加工用助
剤組成物中に好ましくはそれぞれ0.001〜10重量
%添加される。
【0025】本発明の加工用助剤組成物は、例えば、所
定量の上記加工用助剤(重合体型助剤)、及び必要に応
じて所定量の上記単量体型助剤その他の任意成分を、所
定量の水中に攪拌しながら添加することにより調製出来
る。
【0026】本発明の加工用助剤組成物は、各種加工工
具と併用されて、被加工材料の各種加工、例えば、研
磨、研削、切断(裁断)等に用いられる。特に、本発明
の加工用助剤組成物は、被加工材料の表面加工(研磨、
研削等)に好適に用いられ、とりわけ固定砥石と併用さ
れて、被加工材料の表面研磨に好適に用いられる。尚、
本明細書において「研磨」とは遊離砥粒を用いた平滑化
加工をいい、「研削」とは、固定砥石を用いた平滑化加
工をいう。
【0027】本発明の加工用助剤組成物を用いた加工の
対象となる被加工材料としては、例えばアルミニウム、
ガラス、ガラス状炭素、シリコン、その他セラミック材
料等が挙げられる。これらのうち、ガラスやガラス状炭
素等の脆性材料等に対して本発明の加工用助剤組成物を
用いて加工を行うと、従来の加工用助剤を用いた場合に
比べてクラックの発生を抑えながらしかも速く加工がで
きるので好ましい。これらの被加工材料の形状に特に制
限は無く、例えばディスク状、プレート状、スラブ状、
プリズム状等の平面部を有する形状や、レンズ等の曲面
部を有する形状のものが本発明の加工用助剤組成物を用
いた加工の対象となる。
【0028】次に、本発明の加工用助剤組成物を用いた
好ましい加工方法の一実施形態について、カーボン材料
の一つであるガラス状炭素基板の表面加工(表面研磨)
を例にとり図1及び図2を参照して説明する。ここで、
図1は、ガラス状炭素基板の粗研磨(ラッピング)工程
で使用される両面加工機を下定盤を省略して示す概略正
面図であり、図2は、図1におけるX−X線矢視図であ
る。
【0029】図1に示す両面加工機2には、エアシリン
ダ10の出力ロッド先端にブラケット11を介して上定
盤9が回転可能に取り付けられている。該上定盤9は該
エアシリンダ10により昇降可能になされていると共
に、下降時にはベース3側で図2に示す矢印D方向に回
転するロータ12の溝に係合して同方向に回転するよう
になされている。また、上記上定盤9の下面には、粒子
状の加工材料をバインダー剤により分散・保持させてな
る固定砥石(図示せず)が配設されている。また、図1
に示す上記両面加工機2には、上記ベース3上に図2に
示す矢印A方向に回転する下定盤(図示せず)が設けら
れていて、その上面には、上記上定盤9に配設されてい
る固定砥石と同種の固定砥石が配設されている。
【0030】上記下定盤について図2を参照して説明す
ると、該下定盤4の上面には上述の通り固定砥石5が装
着されており、その上には、中央の矢印B方向に回転す
る太陽歯車6と外周側の矢印C方向に回転する内歯歯車
7とが噛み合って、公転しつつ自転する遊星歯車状のキ
ャリア8が複数設けられていて、各キャリア8の複数の
穴内にそれぞれ被加工物であるガラス状炭素基板1がセ
ットされている。
【0031】上記上定盤9と上記下定盤4との間には、
スラリー供給パイプ(図示せず)により本発明の加工用
助剤組成物が所定の量で供給されるようになっている。
そして、上記エアシリンダ10によって上記上定盤9を
下降させることにより、上記キャリア8と一体に動く上
記ガラス状炭素基板1は、上記下定盤4と上記上定盤9
とに挟まれて粗研磨が行われる。
【0032】上記上定盤9及び下定盤4に配設されてい
る固定砥石は、ダイヤモンド、CBN(Cubic Bron Nit
ride) 、アルミナ、SiC、ZrO2 、MgO又はコロ
イダルシリカ等の粒子をバインダー剤に分散・保持させ
てなるものである。これらの粒子うち、ダイヤモンド、
アルミナ又はSiCを用いると加工速度が一層向上する
ので好ましい。本実施形態においてはダイヤモンド粒子
が加工材料として用いられている。これらの粒子の平均
粒径は、加工の種類(研磨、研削、切断)、加工の程
度、及び被加工材料の材質等にもよるが、一般に一次粒
子の平均粒径が4.0mm〜1.0μmであることが好
ましく、1.0mm〜5.0μmであることが更に好ま
しい。また、上記バインダー剤としては、例えば、Fe
(鋳鉄など)、Cu若しくはNi等の金属単体又はこれ
らの一種以上を含む合金からなるメタルボンド剤を用い
ることができる。
【0033】上記粗研磨に用いられるガラス状炭素基板
は、炭素質樹脂状原料(フェノール樹脂等)を一対のガ
ラス板間で硬化させた後、所定形状に打ち抜き、焼成し
て得られたものであり、その中心線平均粗さRaは粗研
磨前において約1.0〜5.0μmである。そして、該
ガラス状炭素基板を後述する条件において粗研磨するこ
とにより、その中心線平均粗さRaは約0.05〜0.
15μmとなる。
【0034】上記両面加工機を用いてガラス状炭素基板
を粗研磨(ラッピング)加工する場合の条件は、一般的
には下記の通りである。即ち、加工圧力は、好ましくは
10〜2000g/cm2 であり、更に好ましくは30
〜1500g/cm2 である。また、加工時間は、好ま
しくは2〜120分であり、更に好ましくは2〜30分
である。また、両面加工機の上下定盤にそれぞれ配設さ
れる固定砥石中のダイヤモンド粒子の粒度(番手)は、
好ましくは#10〜#10000であり、更に好ましく
は#100〜#3000である。また、両面加工機の下
定盤回転数は加工機サイズに依存するが、例えばSPE
ED FAM社製9B型両面加工機であれば、好ましく
は10〜100rpmであり、更に好ましくは10〜6
0rpmである。また、加工用助剤組成物の流量は、加
工機サイズに依存するが、例えばSPEED FAM社
製9B型両面加工機であれば、好ましくは5〜300c
c/minであり、更に好ましくは10〜150cc/
minである。
【0035】以上、本発明の加工用助剤組成物を用いた
加工方法の好ましい実施形態について説明したが、かか
る加工方法は上述の実施形態に制限されない。例えば、
被加工材料はガラス状炭素基板に限られず他の被加工材
料を加工の対象とすることができる。また、上記粗研磨
は、固定砥石の番手を変えて複数回行ってもよい。ま
た、加工方法は粗研磨(ラッピング)に限られず、例え
ば研削、切断、面取り(チャンファ)、鏡面研磨(ポリ
ッシング)加工等を行うこともできる。
【0036】本発明においては、上記実施形態の粗研磨
によって得られたガラス状炭素基板を更に鏡面加工工程
に付した後、該基板上に常法により少なくとも磁性層及
び保護層をこの順で形成して磁気ディスクを得ることが
出来る。
【0037】上記基板には直接磁性層を形成してもよい
が、好ましくは、該基板と該磁性層の間に下地層を設け
る。該下地層は、非磁性の高結晶性金属から形成されて
いることが好ましい。該高結晶性金属の具体例として
は、Ti、Cr、W,Si、Al及びこれらの合金が好
ましく挙げられる。
【0038】また、上記基板と磁性層との間には必要に
応じて凹凸層を形成することが出来る。しかしながら、
磁気ヘッドの浮上量低減のためには該凹凸層の形成は必
要最小限であることが好ましく、例えば、CSS(コン
タクト・スタート・アンド・ストップ)方式を採用する
磁気ディスク装置におていは、CSS領域にのみ該凹凸
層を設けることが好ましい。もちろん、磁気ヘッドが磁
気ディスクに接触しないタイプの磁気ディスク装置にお
いては凹凸層を設けないことが好ましい。凹凸層の形成
方法としては、基板の所定の位置にだけテープテスクチ
ャする方法、微粒子噴霧によるテクスチャ方法、レーザ
ー光照射によるテクスチャ方法、若しくは、Al、Si
若しくはAl−M(Mはカーバイト形性能を有する金
属)で表される合金のスパッタによるテクスチャ方法な
どが挙げられる。
【0039】上記磁性層を形成する材料としては、Co
を主成分とする合金が好ましく、更にはCoCr系合
金、特にCoCrPt系合金が好ましい。具体的にはC
oCrPtB、CoCrPtTaなどが好ましく挙げら
れる。
【0040】上記保護層としては、カーボン、特にアモ
ルファスカーボンやダイヤモンドライクカーボンが好ま
しい。
【0041】また、必要に応じて、上記保護層の上に潤
滑剤層を設けることが出来る。該潤滑剤層を形成する潤
滑剤としてはパーフルオロアルキルエーテル系潤滑剤が
好ましい。
【0042】
【実施例】以下、実施例及び比較例によって本発明を更
に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって
何等制限されるものではない。
【0043】〔実施例1〜4及び比較例1〜3〕表1に
示す種類・濃度の重合体型助剤及び単量体型助剤、並び
に防錆材としてのトリエタノールアミン(0.1重量
%)及び残部水を混合・撹拌し加工用助剤組成物を調製
した。中心線平均粗さRaが1.0μmである直径2.
5インチのガラス状炭素基板を、該加工用助剤組成物を
用いて、図1及び2に示す両面加工機により粗研磨加工
した。該両面加工機の上下定盤に配設された固定砥石中
の加工材料は表1に示す通りであり、その粒度(番手)
は実施例及び比較例を通じてすべて#450であった。
また、粗研磨加工の際、該両面加工機は下記の条件にて
使用した。
【0044】<両面加工機の設定条件> 使用両面加工機:SPEED FAM社製 9B型両面
加工機 加工圧力:250g/cm2 加工時間:30分 下定盤回転数:40rpm 加工用助剤組成物流量:150cc/min
【0045】実施例1〜4及び比較例1〜3におけるガ
ラス状炭素基板について、所定研磨取り代(20μm)
まで研磨するのに要する時間を測定し、加工速度(研磨
速度)を求めた。その結果を表1に示す。尚、実施例1
〜4及び比較例1〜3で得られたガラス状炭素基板にお
いては、粗研磨後の表面粗さに実質的な有意差はなかっ
た。
【0046】
【表1】
【0047】表1の結果より、本発明(実施例1〜4)
の加工用助剤組成物を使用して固定砥石によりガラス状
炭素基板を粗研磨加工すると、比較例1〜3に比して加
工速度(研磨速度)が著しく向上することが分かる。
【0048】
【発明の効果】本発明の加工用助剤組成物及び表面加工
方法によれば、被加工材料の加工速度を向上させること
ができる。また、本発明の加工用助剤組成物及び表面加
工方法によれば、特に、固定砥石を用いた加工における
加工速度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ガラス状炭素基板の粗研磨(ラッピング)工程
で使用される両面加工機を下定盤を省略して示す概略正
面図である。
【図2】図1におけるX−X線矢視図である。
【符号の説明】
1 ガラス状炭素基板 2 両面加工機 4 下定盤 5 固定砥石 9 上定盤

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水と加工用助剤とを含有する加工用助剤
    組成物において、該加工用助剤として下記一般式(a)
    で表される骨格単位を主とする重量平均分子量500〜
    100万の重合体化合物を一種以上を用いることを特徴
    とする加工用助剤組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】 上記加工用助剤が、上記一般式(a)式
    で表される骨格単位のくり返し構造のみで表される重合
    体化合物である、請求項1記載の加工用助剤組成物。
  3. 【請求項3】 上記加工用助剤を組成物中に0.01〜
    20重量%含有する、請求項1又は2記載の加工用助剤
    組成物。
  4. 【請求項4】 更に単量体型の酸化合物の金属塩を一種
    以上含有する、請求項1〜3の何れかに記載の加工用助
    剤組成物。
  5. 【請求項5】 上記単量体型の酸化合物の金属塩を組成
    物中に0.001〜30重量%含有する、請求項4記載
    の加工用助剤組成物。
  6. 【請求項6】 上記単量体型の酸化合物の金属塩が、硝
    酸、硫酸、シュウ酸及び乳酸の金属塩からなる群から選
    ばれる一種以上である、請求項4又は5記載の加工用助
    剤組成物。
  7. 【請求項7】 pHが2〜7である、請求項1〜6の何
    れかに記載の加工用助剤組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7の何れかに記載の加工用助
    剤組成物と固定砥石とを用いることを特徴とする表面加
    工方法。
  9. 【請求項9】 上記固定砥石の加工材料がダイヤモンド
    である、請求項9記載の表面加工方法。
  10. 【請求項10】 被加工材料がカーボン材料である、請
    求項9又は10記載の表面加工方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003507895A (ja) * 1999-08-13 2003-02-25 キャボット マイクロエレクトロニクス コーポレイション 停止化合物を伴う化学機械的研磨系及びその使用方法
JP2011063477A (ja) * 2009-09-17 2011-03-31 Ube Industries Ltd 耐硫酸性モルタル組成物及び耐硫酸性コンクリート組成物並びにそれらの硬化体
JP2018127394A (ja) * 2017-02-07 2018-08-16 花王株式会社 水硬性組成物用分散剤組成物

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