JP3050379B2 - ダイヤモンドラップ定盤 - Google Patents

ダイヤモンドラップ定盤

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JP3050379B2 JP18680598A JP18680598A JP3050379B2 JP 3050379 B2 JP3050379 B2 JP 3050379B2 JP 18680598 A JP18680598 A JP 18680598A JP 18680598 A JP18680598 A JP 18680598A JP 3050379 B2 JP3050379 B2 JP 3050379B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超硬合金、サーメ
ット、アルチック、ガラス、サファイヤ、セラミック
ス、水晶、シリコン、フェライト、ネオジュウム磁石、
サマリュウムコバルトなどの硬脆材料を高精度かつ高能
率に平面加工できる高性能なダイヤモンドラップ定盤に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の硬脆材料のダイヤモンドラップ定
盤による加工技術の一例として、超硬合金の平面加工に
ついて説明するのに、まず、超砥粒切断ホイールの超硬
合金製基板の両面平面加工について取り上げる。近年、
フェライト、シリコン、サマリュウムコバルト、ネオジ
ュウム磁石、センダスト、アルニコ磁石、ガラス、セラ
ミックス、水晶などの加工において超精密化などの急激
な技術革新により、極めて高精度な切断加工、溝入れ加
工を高能率に行うことが要求されている。上記の各種材
料を切断加工するには、ダイヤモンド、CBNなどの超
砥粒を用いた超砥粒切断ホイール、超砥粒バンドソー、
超砥粒内周刃などが目的によって使い分けられている
が、これらの超砥粒工具なかでも特に、超砥粒切断ホイ
ールは加工能率が極めて良好で、使い易いことから非常
に幅広い用途に用いられている。
【0003】超砥粒切断ホイールは、鋼、モリブデン、
タングステンなどの材料で構成された円盤状の基板の外
周縁に、超砥粒をレジンボンド、メタルボンド、ビトリ
ファイドボンド、電着ボンドなどの結合材により固着し
たものである。基板の材料としては、精密加工が容易
で、低価格で入手し易い鋼が最も多く用いられている
が、材料除去率の高い加工、すなわち高能率な切断加工
を行うと基板に大きな切断応力がかかり、これが基板を
変形させるので超砥粒切断ホイールが蛇行したり、シュ
ートして切断精度の著しい低下、およびチッピングの発
生が問題となった。
【0004】この問題点を解決し、更に高能率加工・高
精度加工に対応するために、円盤状の基板に超硬合金を
用いた超砥粒切断ホイールが開発された。超硬合金は、
鋼と比較して、弾性係数が大きいので切断応力に対する
変形量が少なく、また熱膨張係数が小さいので切断加工
中に発生する熱に対しても変形量が少なく、超砥粒切断
ホイールの基板材料としては物理的特性が極めて優れて
いる。しかしながら、超砥粒切断ホイールの製造工程に
おいて、超硬合金製基板を製品規格の厚み精度、平面精
度に加工するにはダイヤモンド工具を用いても時間がか
かり、煩雑なものであった。
【0005】もう少し詳しく説明すると、超硬合金製基
板の超砥粒切断ホイールは、精密仕上げされた超硬合金
製基板の外周縁に、銅、錫、ニッケル、コバルト、鉄な
どの合金粉末を主成分とするメタルボンド、熱硬化性樹
脂を主成分とするレジンボンド、ガラスなどの無機材料
を主成分とするビトリファイドボンド、電気メッキ、化
学メッキによって析出したニッケルを主成分とした電着
ボンドなどの結合材によって超砥粒を固着したものであ
る。ここで超硬合金製基板の厚み、穴径、外径を製品規
格の寸法精度に加工するにはダイヤモンドラップ定盤、
ダイヤモンドホイールなどのダイヤモンド工具が用いら
れる。これらの加工で特に、困難なのが厚みの加工で、
規定の厚み精度と平面精度の両方を満たす平面加工を能
率良く行うことが要求される。
【0006】超硬合金製基板の厚みを加工するには、素
材を粗加工するため、横軸回転テーブル式平面研削盤ま
たは縦軸回転テーブル式平面研削盤にレジンボンドダイ
ヤモンドホイールを取り付けて行う。次に仕上げ加工に
は、ラップ盤、両面ラップ盤、片面ラップ盤、平行平面
ホーニング盤と呼ばれている研削機を用い、ダイヤモン
ド工具としては、ダイヤモンド砥粒を結合材によって結
合し、円柱状または円盤状に成形したペレットと呼ばれ
るものをラップ定盤に固着したダイヤモンドラップ定盤
が用いられる。最も良く使われるのが両面ラップ盤で、
研削機の回転軸に上下方向に対向して2個のダイヤモン
ドラップ定盤が取り付けられ、下側のダイヤモンド定盤
の上に、工作物である超硬合金製基板を穴に入れて保持
したワークキャリヤを太陽歯車と内歯車に噛み合わせ
て、上側のダイヤモンドラップ定盤を下側ダイヤモンド
ラップ定盤に一定の圧力で押し付け、ワークキャリヤを
自転させながら公転させて、工作物の上下面を上下のダ
イヤモンドラップ定盤で加工するものである。このと
き、上下のダイヤモンドラップ定盤が面方向に小さな幅
で揺動しながら加工するものや、下側のダイヤモンドラ
ップ定盤だけで片面加工する片面ラップ定盤の場合もあ
る。
【0007】しかしながら、従来のレジンボンド、メタ
ルボンド、ビトリファイドボンド、電着ボンドのいずれ
かでダイヤモンドを結合したダイヤモンドラップ定盤
は、切れ味が良くないため加工時間が長いだけでなく、
基板に歪みが発生する重大な問題があった。ドレッシン
グする際にも結合材の耐摩耗性が優れているため、容易
には結合材が後退せず、ドレッシング作業は面倒で時間
がかかること、および工作物の加工を一時中断しなけれ
ばならないことが能率低下につながっていた。それだけ
でなく、ドレッシング用の遊離砥粒または在来砥石をペ
レットの仕様に合わせて選択してもダイヤモンドが脱
落、破砕してしまう傾向が強く、ダイヤモンドの良好な
突き出しを得ることが非常に困難で、切れ味が十分に回
復しない問題もあった。上記の問題点は、工作物が超砥
粒切断ホイールの超硬合金製基板に限定されるものでな
く、超硬合金製スリッター、超硬合金製リード線カッタ
の他、サーメット、アルチック(Al−Ti
C)、ガラス、サファイヤ、セラミックス、水晶、シリ
コン、フェライト、ネオジュウム磁石、サマリュウムコ
バルトなどの各種硬脆材料を平面加工する場合について
もほとんど同様であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決するためになされたものである。すなわち、超
硬合金、サーメット、アルチック、ガラス、サファイ
ヤ、セラミックス、水晶、シリコン、フェライト、ネオ
ジュウム磁石、サマリュウムコバルトなどの硬脆材料を
能率良く、しかも高精度に平面加工が可能なダイヤモン
ドラップ定盤を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この発明は、自転しながら公転するワークキャリ
ヤで工作物を保持して平面加工を行う機構を有する研削
機に取り付けて使用される、ダイヤモンド砥粒を結合材
で結合し成形されたダイヤモンド層をラップ定盤の表面
に固着したダイヤモンドラップ定盤であって、上記ダイ
ヤモンド層の加工作用面の占有率がラップ定盤の全加工
面に対する面積比(加工作用面/全加工面)で40%〜
80%の範囲内に設定され、かつ、上記結合材の組成
が、銅:40〜65重量%、錫:25〜50重量%、黒
鉛:5〜18重量%からなることを特徴とするダイヤモ
ンドラップ定盤である。工作物としては、超硬合金、サ
ーメット、アルチック、ガラス、サファイヤ、セラミッ
クス、水晶、シリコン、フェライト、ネオジュウム磁
石、サマリュムコバルトなどの各種の硬脆材料を対象と
するものであって、これらの材料を高精度に、ほとんど
ドレッシングする必要無しに平面加工を可能にするもの
である。
【0010】また、工作物はWC基超硬合金であって、
寸法が、外径Φ10〜Φ300mm、厚み0.01mm
〜3mmの超砥粒切断ホイールの基板を対象とするもの
で、ダイヤモンド層のダイヤモンド砥粒の平均粒径が2
0μm〜800μm、集中度が5〜100であることを
特徴とするものである。
【0011】以下に本発明を詳細に説明する。本発明の
最も大きな特長は、超硬合金、サーメット、アルチッ
ク、ガラス、サファイヤ、セラミックス、水晶、シリコ
ン、フェライト、ネオジュウム磁石、サマリュウムコバ
ルトなどの各種の硬脆材料を横軸回転テーブル式平面研
削盤または縦軸回転テーブル式平面研削盤にダイヤモン
ドホイールを取り付けて行う粗加工よりも、加工速度が
速く、極めて高能率、高精度で、しかも、ほとんどドレ
ッシングすることなしに加工を継続できる優れた研削能
力を有することである。
【0012】研削機の加工方式としては、太陽歯車と内
歯歯車に噛み合い、自転しながら公転するワークキャリ
ヤで、工作物を保持するものが、本発明のダイヤモンド
ラップ定盤の研削性能を最も良く引き出し、粗加工と仕
上げ加工の両方を同時に行うことができ、しかもドレッ
シングすることなしに加工を継続することが可能で、高
精度な平面が得られる理由から限定した。
【0013】ダイヤモンド層はダイヤモンド砥粒を結合
材で結合し成形されたものをラップ定盤の表面に固着し
たもので、ダイヤモンド層の加工作用面の占有率が、ラ
ップ定盤の全加工面に対する面積比(加工作用面/全加
工面)の値で40%〜80%とし、残りの20%〜60
%はダイヤモンド層が無い空間、すなわちチップポケッ
トとしたものである。数値を限定した理由は、ダイヤモ
ンド層の占有率が40%未満では、加工に作用するダイ
ヤモンド砥粒が少なすぎてダイヤモンド層の早期磨耗に
よる精度低下の原因になり、また、80%を超える場合
は研削液の流れが阻害されて目づまりの原因となるだけ
でなく、工作物に対する単位面積当たりの加工圧力が低
すぎて能率低下につながるからである。しかしながら、
占有率は好ましくは、50%〜75%の範囲であり加工
条件によって適宜決定する。
【0014】ダイヤモンド層の形態は、ダイヤモンド砥
粒と結合材を混合して、円盤状または円柱状に成形され
たダイヤモンドペレットと呼ばれるものだけでなく、リ
ング状、円弧状、棒状に成形されたもののうち、1種類
または2種類以上のものを混合してラップ定盤に固着す
るか、またはラップ定盤の全面にダイヤモンド層を固着
した後でその表面に溝、凹部を設ける方法もあるが、前
者の方が製作に必要なコストが少なく、しかも製作が容
易であるので好ましい。
【0015】結合材の組成は、銅:40〜65重量%、
錫:25〜50重量%、黒鉛:5〜18重量%として、
高錫組成のブロンズとし、その組織を高硬度かつ高ヤン
グ率のε相を主成分とすることにより、高い砥粒保持力
と高い耐加工圧力特性を持たせると共に、黒鉛を添加す
ることにより、良好なツルーイング・ドレッシング性を
付与し、極めて良好な切れ味と十分な寿命が得られるも
のである。切れ味の持続性が極めて良好なのは砥粒保持
力が高くて砥粒の脱落が少なく、高い加工圧力に対して
も砥粒が結合材の中に陥没しないだけの硬さがあり、切
り粉や工作物との接触によって結合材層が適当な速度で
緩やかに後退し、砥粒の有効な突出を保つ特性を有する
からである。ツルーイングは、ワークキャリヤにダイヤ
モンド砥粒を電着等により固着したダイヤモンドドレス
キャリヤを用いるのが最も高い精度の平面度が得られて
適当であるが、結合度が高めの在来砥石を研削する方法
でも可能である。ドレッシングは、結合度が柔らかめの
もので、例えば、GまたはHのWA砥石で工作物を研削
する方法と同様にして行うことにより容易にできる。こ
のドレッシングの際には、ツルーイングにより得られた
高い精度の平面度を低下させないように、ドレッシング
し過ぎないようにすることが極めて重要である。
【0016】工作物として、超砥粒切断ホイールの超硬
合金製基板を対象とするときは、超微粒子のWC基超硬
合金が良好で、例えば、WC−Co系超硬合金、WC−
TaC−NbC−Co系超硬合金、WC−TiC−Ta
C−NbC−Co系超硬合金、WC−TaC−Co系超
硬合金、WC−TiC−Co系超硬合金、WC−TiC
−TaC−Co系超硬合金などの加工に好適である。ま
た寸法は、フェライト、シリコン、サマリュウムコバル
ト、ネオジュウム磁石、センダスト、アルニコ磁石、ガ
ラス、セラミックス、水晶などに用いられる超砥粒切断
ホイールの基板寸法から、外径がΦ10mm〜Φ300
mm、厚みが0.01mm〜3mmとした。このなかで
も最も良く用いられるのは、外径がΦ50mm〜Φ25
0mm、厚みが0.05mm〜2mmのものとしてい
る。
【0017】ダイヤモンド層は、ダイヤモンド砥粒の平
均粒径が20μm〜800μm、集中度が5〜100と
し、超硬合金製基板の平面加工に最適な粒径、集中度を
規定したものである。特に、超砥粒切断ホイールの超硬
合金製基板を加工する場合はダイヤモンド砥粒の平均粒
径が50μm〜300μm、集中度が15〜75の範囲
内で、最も最適な仕様を設定することができ、高い加工
精度、高い加工能率が得られる。
【0018】
【発明の実施の形態】発明実施の形態は、以下の実施例
の項で詳細に説明する。
【0019】
【実施例】(参考例) 銅:65重量%、錫:32重量%、黒鉛:3重量%から
なる結合材とダイヤモンド砥粒(平均粒径100μm)
を集中度75となるように混合し、リング状およびペレ
ット状にダイヤモンド層を形成し、これらを鋳鉄製定盤
本体に接着剤または半田付けなどにより固着してダイヤ
モンドラップ定盤を製作した。リング状外周ダイヤモン
ド層のサイズは、Φ600−5w−8t(Φ:外径、
w:幅、t:厚み、単位:mm、以下同じ)、リング状
内周ダイヤモンド層のサイズは、Φ230−5w−8
t、ペレットのサイズは、Φ13−8tである。ダイヤ
モンド層の加工作用面の占有率は、ラップ定盤の全加工
面に対する面積比(加工作用面/全加工面)で70%に
設定した。
【0020】このダイヤモンドラップ定盤を自転しなが
ら公転するワータキャリヤで工作物を保持する機構を有
する両面ラップ盤に取り付け、ダイヤモンドドレスキャ
リヤでツルーイングして、ダイヤモンド層の平面度を3
μm以下とし、GC角砥石によりドレッシングした後、
WC−Co系の超硬合金製基板で寸法が、外径Φ100
mm、厚み0.3mmのものを加工して、従来のペレッ
トを全面に固着したダイヤモンドラップ定盤との性能比
較によってこの発明の効果を確認した。ダイヤモンドラ
ップ定盤の回転数が65r.p.m、工作物に対する加
工圧力が0.5Kgf/cmにて加工を行ったとこ
ろ、この参考例は加工速度が従来品の約4〜5倍、従来
品は加工途中でドレッシングを行う必要があったが、
例はドレッシングすること無しに加工を継続すること
ができた。
【0021】(実施例) 銅:60重量%、錫:35重量%、黒鉛:5重量%から
なる結合材とダイヤモンド砥粒(平均粒径70μm)を
集中度75となるように混合し、リング状およびペレッ
ト状にダイヤモンド層を形成し、これらを鋳鉄製定盤本
体に固着してダイヤモンドラップ定盤を製作した。リン
グ状外周ダイヤモンド層のサイズは、Φ600−5w−
8t、Φ580−5w−8t、リング状内周ダイヤモン
ド層のサイズは、Φ230−5w−8t、Φ250−5
w−8t、ペレットのサイズは、Φ13−8tである。
ダイヤモンド層の加工作用面の占有率は、ラップ定盤の
全加工面に対する面積比で60%に設定した。
【0022】このダイヤモンドラップ定盤を両面ラップ
盤に取り付け、ダイヤモンドドレスキャリヤでツルーイ
ングして、ダイヤモンド層の平面度を3μm以下とし、
GC角砥石によりドレッシングした後、WC−Co系の
超硬合金製基板で寸法が、外径Φ150mm、厚み0.
5mmのものを加工して、従来のペレットを全面に固着
したダイヤモンドラップ定盤との性能比較によってこの
発明の効果を確認した。ダイヤモンドラップ定盤の回転
数が70r.p.m、工作物に対する加工圧力が0.5
Kgf/cmにて加工を行ったところ、この実施例は
加工速度が従来品の約6倍、従来品は加工途中でドレッ
シングを行う必要があったが、実施例はドレッシングす
ること無しに加工を継続することができた。
【0023】(実施例) 銅:55重量%、錫:40重量%、黒鉛:5重量%から
なる結合材とダイヤモンド砥粒(平均粒径100μm)
を集中度75となるように混合し、リング状およびペレ
ット状にダイヤモンド層を形成し、これらを鋳鉄製定盤
本体に接着剤または半田付けなどにより固着してダイヤ
モンドラップ定盤を製作した。リング状外周ダイヤモン
ド層のサイズは、Φ600−5w−8t(Φ:外径、
w:幅、t:厚み、単位:mm、以下同じ)、リング状
内周ダイヤモンド層のサイズは、Φ230−5w−8
t、ペレットのサイズは、Φ13−8tである。ダイヤ
モンド層の加工作用面の占有率は、ラップ定盤の全加工
面に対する面積比(加工作用面/全加工面)で80%に
設定した。
【0024】このダイヤモンドラップ定盤を自転しなが
ら公転するワークキャリヤで工作物を保持する機構を有
する両面ラップ盤に取り付け、ダイヤモンドドレスキャ
リヤでツルーイングして、ダイヤモンド層の平面度を3
μm以下とし、GC角砥石によりドレッシングした後、
WC−Co系の超硬合金製基板で寸法が、外径Φ100
mm、厚み0.3mmのものを加工して、従来のペレッ
トを全面に固着したダイヤモンドラップ定盤との性能比
較によってこの発明の効果を確認した。ダイヤモンドラ
ップ定盤の回転数が65r.p.m、工作物に対する加
工圧力が0.5Kgf/cmにて加工を行ったとこ
ろ、この実施例は加工速度が従来品の約5倍、従来品は
加工途中でドレッシングを行う必要があったが、実施例
はドレッシングすること無しに加工を継続することがで
きた。
【0025】(実施例) 銅:40重量%、錫:32重量%、黒鉛:18重量%か
らなる結合材とダイヤモンド砥粒(平均粒径20μm)
を集中度20となるように混合し、リング状およびペレ
ット状にダイヤモンド層を形成し、これらを鋳鉄製定盤
本体に接着剤または半田付けなどにより固着してダイヤ
モンドラップ定盤を製作した。リング状外周ダイヤモン
ド層のサイズは、Φ600−5w−8t(Φ:外径、
w:幅、t:厚み、単位:mm、以下同じ)、リング状
内周ダイヤモンド層のサイズは、Φ230−5w−8
t、ペレットのサイズは、Φ13−8tである。ダイヤ
モンド層の加工作用面の占有率は、ラップ定盤の全加工
面に対する面積比(加工作用面/全加工面)で70%に
設定した。
【0026】このダイヤモンドラップ定盤を自転しなが
ら公転するワークキャリヤで工作物を保持する機構を有
する両面ラップ盤に取り付け、ダイヤモンドドレスキャ
リヤでツルーイングして、ダイヤモンド層の平面度を2
μm以下とし、GC角砥石によりドレッシングした後、
アルチック(Al−TiC)を加工して、従来の
ペレットを全面に固着したダイヤモンドラップ定盤との
性能比較によってこの発明の効果を確認した。ダイヤモ
ンドラップ定盤の回転数が65r.p.m、工作物に対
する加工圧力が1Kgf/cmにて加工を行ったとこ
ろ、この実施例は加工速度が従来品の約6倍、従来品は
加工開始直後に切れ味が急激に低下し、加工の継続が困
難になったが、実施例はドレッシングすること無しに加
工を継続することができた。
【0027】(実施例) 銅:40重量%、錫:32重量%、黒鉛:18重量%か
らなる結合材とダイヤモンド砥粒(平均粒径20μm)
を集中度20となるように混合し、リング状およびペレ
ット状にダイヤモンド層を形成し、これらを鋳鉄製定盤
本体に接着剤または半田付けなどにより固着してダイヤ
モンドラップ定盤を製作した。リング状外周ダイヤモン
ド層のサイズは、Φ600−5w−8t(Φ:外径、
w:幅、t:厚み、単位:mm、以下同じ)、リング状
内周ダイヤモンド層のサイズは、Φ230−5w−8
t、ペレットのサイズは、Φ13−8tである。ダイヤ
モンド層の加工作用面の占有率は、ラップ定盤の全加工
面に対する面積比(加工作用面/全加工面)で70%に
設定した。
【0026】このダイヤモンドラップ定盤を自転しなが
ら公転するワークキャリヤで工作物を保持する機構を有
する両面ラップ盤に取り付け、ダイヤモンドドレスキャ
リヤでツルーイングして、ダイヤモンド層の平面度を2
μm以下とし、GC角砥石によりドレッシングした後、
単結晶サファイヤ基板を加工して、従来のペレットを全
面に固着したダイヤモンドラップ定盤との性能比較によ
ってこの発明の効果を確認した。 ダイヤモンドラップ
定盤の回転数が50r.p.m、工作物に対する加工圧
力が1Kgf/cmにて加工を行ったところ、この実
施例は加工速度が従来品の約10倍、従来品は加工速度
が遅く、加工途中で頻繁にドレッシングを行う必要があ
ったが、実施例はドレッシングすること無しに加工を継
続することができた。
【発明の効果】超硬合金、サーメット、アルチック、ガ
ラス、サファイヤ、セラミックス、水晶、シリコン、フ
ェライト、ネオジュウム磁石、サマリュウムコバルトな
どを極めて高精度に、能率良く、ほとんどドレッシング
すること無しに平面加工を可能にする。また、気相合成
ダイヤモンドの高精度平面加工にも適用が十分可能と考
えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す部分平面図
【図2】他の実施例を示す部分平面図
【符号の説明】
1 定盤本体 2 ダイヤモンド層ペレット 3 リング状外周ダイヤモンド層 4 リング状内周ダイヤモンド層 5 円弧状ダイヤモンド層 P ダイヤモンドラップ定盤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B24D 7/06 B24B 37/04 B24D 3/00 320 B24D 3/02 310 B24D 3/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自転しながら公転するワークキャリヤで工
    作物を保持して平面加工を行う機構を有する研削機に取
    り付けて使用される、ダイヤモンド砥粒を結合材で結合
    し成形されたダイヤモンド層をラップ定盤の表面に全面
    にわたって固着したダイヤモンドラップ定盤であって、 上記ダイヤモンド層の加工作用面の占有率が、ラップ定
    盤の全加工面に対する面積比(加工作用面/全加工面)
    で40%〜80%の範囲内に設定され、 かつ、上記結合材の組成が、銅:40〜65重量%、
    錫:25〜50重量%、黒鉛:5〜18重量%からなる
    ことを特徴とするダイヤモンドラップ定盤。
  2. 【請求項2】工作物は、超硬合金、サーメット、アルチ
    ック、ガラス、サファイヤ、セラミックス、水晶、シリ
    コン、フェライト、ネオジュウム磁石、サマリュウムコ
    バルトなどの硬脆材料を対象とする請求項1記載のダイ
    ヤモンドラップ定盤。
  3. 【請求項3】工作物は、WC基超硬合金であって、 その寸法は、外径がΦ10mm〜Φ300mm、厚みが
    0.01mm〜3mmの超砥粒切断ホイールの基板を対
    象とする請求項1記載のダイヤモンドラップ定盤。
  4. 【請求項4】上記のダイヤモンド層は、ダイヤモンド砥
    粒の平均粒径が、20μm〜800μm、集中度が、5
    〜100であることを特徴とする請求項1、2または3
    記載のダイヤモンドラップ定盤。
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