JPH0734063A - 亜酸化ホウ素を含む組成物を用いて研磨する方法 - Google Patents
亜酸化ホウ素を含む組成物を用いて研磨する方法Info
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Abstract
磨性を有してコストの安い研磨材を提供する。 【構成】 亜酸化ホウ素組成物(BxO)を含む砥粒を
用いて表面を研磨する過程を含む、表面から物質を除去
する方法であって、研磨過程の間に亜酸化ホウ素の劣化
を抑制して研磨する。好ましくは、亜酸化ホウ素組成物
が3800kg/mm2 より大きいKHN100 を有し、
該組成物は約0.005ミクロン〜約500ミクロンの
平均粒子径を有し、個々の粒子は約150ミクロン以下
の列理からなり、該組成物は少なくとも約70重量%の
亜酸化ホウ素を含む。亜酸化ホウ素組成物は、ベリリウ
ム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリ
ウム、イットリウム、及びこれらの混合物から選択され
た物質を、元素又は該元素の化合物の形態で該亜酸化ホ
ウ素の中に約30重量%までの量で含んでよい。
Description
組成物を含む研磨工具又は砥粒粉末を用いて表面から物
質(材料)を除去する方法に関する。
ラッピング、ポリシング、及び切削は金属、セラミッ
ク、ガラス、プラスチック、木材等に対して行われ、結
合研磨材製品として例えば研削砥石、研磨布紙、遊離砥
粒、研磨研削工具を使用する。研磨プロセスの切削工
具、砥粒は天然に産出する物質又は合成物質であり、こ
れらは一般に切削する物質よりもかなり硬い。結合研磨
材、研磨布紙、遊離砥粒の用途に最も一般に使用される
研磨材はガーネット、α−アルミナ、炭化ケイ素、炭化
ホウ素、立方晶窒化ホウ素、ダイヤモンドである。これ
ら物質の硬度の比較は次の表から分かる。
がり、研磨される物質によって決定される。上記の表は
硬度が高くなる順番であるが、コストが高くなる順番に
も一致しており、ガーネットが最も安価な研磨材であ
り、ダイヤモンドが最も高価である。一般に、種々の研
磨材のコストを考慮しながら、軟質の物質を研磨するた
めには軟質の研磨材が選択され、硬質の物質を研磨する
ためには硬質の研磨材が選択される。当然ながら、硬質
の物質が効率よく切削する非常に粘着性のある物質のよ
うな例外もある。また、砥粒が硬いほど、研磨材の単位
容積又は重量あたりにより多くの物質を除去することが
できる。超研磨材はダイヤモンドと立方晶窒化ホウ素を
含み、ダイヤモンドは既知の物質の中で最も硬く、立方
晶窒化ホウ素が2番目に硬い。研磨工業の関係者は、或
る研磨材は他の研磨材との関係において種々の用途で一
貫性のある性能を示すことを予想するであろう(例、ダ
イヤモンドと立方晶窒化ホウ素は研削、ラッピング、切
削の用途で類似の性能を示す)。
ウ素(BxO)が研磨材分野に使用されたといった示唆
を発見していない。しかし、亜酸化ホウ素を使用した場
合、使用の硬さに関する状態で研磨材として挙動するこ
とが期待されるであろう。文献にはこれまでに亜酸化ホ
ウ素について3600kg/mm2 以上のKHN100が
報告されておらず、3600kg/mm2 未満の硬度を
有する亜酸化ホウ素は同様な硬度を有する他の研磨材と
同様な特性を有すると思われていたであろう。また、亜
酸化ホウ素は結合研磨材、研磨布紙、切削用や遊離砥粒
の用途のいずれにおいても比較的同様に挙動すると思わ
れていたであろう。
砥粒の用途にはさ程考えられていなかった。亜酸化ホウ
素の系統には多くの化合物が知られているが、亜酸化ホ
ウ素が劣化する(degrade) 温度以下で作成した製品での
亜酸化ホウ素の用途は知られておらず、亜酸化ホウ素が
劣化する温度以下での亜酸化ホウ素の研磨材への適用や
その用途での予想外の優れた性能は知られていない。
研磨工具又は砥粒を用いて表面を研磨する過程を含む、
表面から物質を除去する方法であり、研磨工具又は砥粒
は亜酸化ホウ素(BxO)研磨材組成物を含み、研磨過
程における亜酸化ホウ素研磨材組成物の劣化は最小限に
抑制される。亜酸化ホウ素化合物系から作成する研磨材
は、驚くべきことに、亜酸化ホウ素の約2倍の硬度を有
する高品質の粒状の天然及び合成ダイヤモンドと同等の
優れた研磨性を示す。
ウ素組成物の使用を含み、亜酸化ホウ素組成物は研磨材
スラリー、低温で結合した亜酸化ホウ素結合製品、亜酸
化ホウ素研磨布紙、低温で作成した亜酸化ホウ素研削切
削工具を含み、さらに本発明はこれらの研磨方法に使用
する亜酸化ホウ素組成物を含む。研磨過程の際に亜酸化
ホウ素研磨材組成物の劣化が少ない亜酸化ホウ素研磨材
混合物を含む研磨工具又は砥粒を用いて表面を研磨する
過程を含む表面から物質を除去する方法は、従来技術で
公知の方法によって行うことができる。表面を研磨する
これらのプロセス又は方法は、例えば遊離砥粒でのラッ
ピング又はポリシング、固定研磨材でのラッピング又は
ポリシング、ホーニングと超仕上、ワイヤーソー、研磨
材フロー加工、超音波加工、研磨材ジェット加工、研磨
材ウォータージェット加工、研磨布紙での低温研磨、結
合研磨材での低温加工を含む。これらのプロセスは以降
で説明するが、亜酸化ホウ素(BxO)を用いて超研磨
を低温にて行うことができる。ここで、開示の例は説明
のみを目的とするものであり、限定されるものではな
い。
て化学量論式B2 O3 の酸化ホウ素を生成する。適切な
条件下でホウ素は酸素と反応してホウ素が3未満の原子
価を示す化合物を生成する。これらの条件は温度、圧力
の変化、及び従来技術で知られる他のプロセス条件を含
むことができる。本明細書において、用語「亜酸化ホウ
素」は、ホウ素が3未満の原子価を有するホウ素/酸素
の2元化合物と定義する。亜酸化ホウ素には種々の変化
が別な研究者達より報告されており、亜酸化ホウ素は一
般に化学式(BxO)で表すことができる。
合物に使用する亜酸化ホウ素組成物はホットプレス、熱
間静水圧プレス、金属酸化物誘導体、ホウ酸誘導体、化
学蒸着、ゾルゲル誘導体、プラズマジェット誘導体、こ
れらの任意の組み合わせ、当該技術で知られるこの他の
プロセスによって生成することができる。これらの方法
の各々は各種の物理的形態の亜酸化ホウ素(BxO)組
成物を生成し、これらはさらにバラバラの亜酸化ホウ素
砥粒に加工され、研磨材の組成物又は混合物に使用され
る。ここで、前記の方法は例示のためのみであり、限定
れさるものではない。
ホットプレスである。また、ホットプレス亜酸化ホウ素
組成物は、次のプロセスにしたがって形成することがで
きる。ホウ素の新規な亜酸化ホウ素物質は、特別に設計
したセルの中でホウ素元素と酸化ホウ素粉末の化学量論
混合物をホットプレスして作成する。好ましくは、酸化
ホウ素(B2 O3)粉末とホウ素元素粉末はいずれも高純
度(例、99.9%)である。
ホウ素粉末の混合物を六方晶窒化ホウ素又は他の適切な
バリヤ物質、例えばタンタルで封入し、約1800〜2
200℃の約2000〜6000psiで5分間〜3時
間ホットプレスすることにより新規な亜酸化ホウ素物質
に転化させることができる。インゴット又はスラッグの
形態で生成し、本発明の亜酸化ホウ素粉末に粉砕する亜
酸化ホウ素の塊は好ましくは約3000kg/mm2 よ
り大きいヌープ硬度(KHN100)を有し、さらに好まし
くは約3100kg/mm2 より大きく、さらに好まし
くは約3200kg/mm2 より大きく、さらに好まし
くは約3300kg/mm2 より大きく、さらに好まし
くは約3400kg/mm2 より大きく、さらに好まし
くは約3500kg/mm2 より大きく、さらに好まし
くは約3600kg/mm2 より大きく、さらに好まし
くは約3700kg/mm2 より大きく、最も好ましく
は約3800kg/mm2 より大きい。
成は、好ましくは少なくとも約70重量%の亜酸化ホウ
素、及び約30重量%の他の物質、例えばホウ素、ホウ
素過剰相、又は焼結助剤、例えばマグネシウム、ベリリ
ウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、イット
リウム、他のIIA族元素の酸化物を含み、より好ましく
は少なくとも約95重量%の亜酸化ホウ素、及び約5重
量%の他の物質、例えばホウ素、ホウ素過剰相、又は焼
結助剤、例えばマグネシウム、ベリリウム、カルシウ
ム、ストロンチウム、バリウム、イットリウム、他のII
A族元素の酸化物を含む。
粒体又は粒子は、好ましくは約0.001ミクロン〜約
150ミクロン、より好ましくは約0.01ミクロン〜
約60ミクロン、最も好ましくは約0.05ミクロン〜
約40ミクロンの大きさの範囲の多数の極めて微細な粒
子又は結晶を形成する。元の亜酸化ホウ素組成物の粒体
又は粒子を例えば40ミクロン以下まで粉砕した場合、
見かけ上、各々の粒子は1つの列理又は1つの列理から
の片から構成されることがある。
ットプレス法によって亜酸化ホウ素を作成した場合、例
えば18メッシュ(米国標準篩シリーズ、約1000ミ
クロン)に粗く粉砕した亜酸化ホウ素物質は、物質を小
さくするための当該技術で知られる方法による次の処理
に供する必要がある。バラバラの粉末状の亜酸化ホウ素
組成物は好ましくは約0.005ミクロン〜約500ミ
クロンの平均粒子径を有し、より好ましくは約0.05
ミクロン〜約200ミクロン、最も好ましくは約0.1
ミクロン〜約60ミクロンの平均粒子径を有する。
材混合物を形成することができる。ラッピング粉末とし
て使用する研磨材混合物は単独の亜酸化ホウ素組成物、
又は他の研磨材、例えば融解酸化アルミニウム、種晶酸
化アルミニウム、焼結酸化アルミニウム、炭化ケイ素、
炭化ホウ素、窒化ケイ素、立方晶窒化ホウ素、単結晶ダ
イヤモンド、多結晶ダイヤモンド、酸化ジルコニウム、
金属炭化物等の少なくとも1種と亜酸化ホウ素組成物の
組み合わせ、これら他の研磨材の複数種と亜酸化ホウ素
の組み合わせを含む。また、滑剤のような別な研磨助剤
を添加することもできる。亜酸化ホウ素(BxO)組成
物は、好ましくは亜酸化ホウ素研磨材混合物の約5〜約
100重量%を構成し、より好ましくは研磨材混合物の
約10〜約90重量%、さらに好ましくは研磨材混合物
の約20〜約80重量%、最も好ましくは研磨材混合物
の約20〜約60重量%を構成する。これらの研磨材混
合物は研磨工具の作成又はバラバラの砥粒の用途に使用
することができる。
ラミック、ポリマー、木材、これらの任意の組み合わ
せ、又は当該分野で知られるこの他の表面である。ここ
で、これらの例は例示のためであって限定されるもので
はない。用語「研磨工具」は研磨を目的として設計され
た全ての機構、装置を意味するものとする。研磨工具の
例は研削砥石、切削砥石、研磨布紙、ワイヤーソー、ホ
ーニング砥石がある。ここで、これらの例は例示のため
であって限定されるものではない。
は、例えば焼き結合研削砥石の作成におけるように、研
磨材を高温に供することが必要である。また、結合研磨
工具や研磨布紙を高速で使用すると一般に室温よりもか
なり高くまで温度が上がり、金属の高速研磨の場合、金
属と研磨材の間の接触温度は金属の融点近くになること
がある。亜酸化ホウ素、亜酸化ホウ素組成物、亜酸化ホ
ウ素混合物は高温で劣化することが経験されている。こ
の適用の目的における劣化とは、亜酸化ホウ素の化学的
・物理的特性の変化と定義する。亜酸化ホウ素(Bx
O)の周囲の雰囲気を含む種々の因子が劣化に影響す
る。したがって、亜酸化ホウ素を用いて作成する研磨材
製品は亜酸化ホウ素が劣化しない又は劣化が少ない温度
で作成するか、又は高温では亜酸化ホウ素の劣化を防ぐ
ための雰囲気のような因子を同時に制御しながら作成す
る必要がある。酸化により亜酸化ホウ素が潜在的に劣化
される可能性がある一般的な雰囲気は高温の空気、酸
素、或いは酸素含有の結合剤や媒体がある。ここで、こ
れらの例は例示のためであって限定されるものではな
い。
化ホウ素の劣化が研磨工具又は砥粒の寿命の中で生じな
いか又は少ない温度に維持される用途に使用することが
できる。「少ない」とは、好ましくは少なくとも60重
量%の亜酸化ホウ素(BxO)が同じ化学・物理形態を
保つことを意味し、より好ましくは少なくとも75重量
%、最も好ましくは少なくとも90重量%の亜酸化ホウ
素が研磨工具又は砥粒の寿命の中で同じ化学・物理形態
を保つことを意味する。例えば、亜酸化ホウ素を用いた
表面の研磨プロセス又は方法は、亜酸化ホウ素を酸化し
ないか又は亜酸化ホウ素を極めてゆっくり酸化する研磨
方法を含むべきである。全ての加工パラメーターの下で
は亜酸化ホウ素を用いて良好な研磨結果が得られないこ
とがあるが、亜酸化ホウ素の劣化を防ぐか少なくするよ
うにプロセスを調節れば良好な結果を達成することがで
きる。空気雰囲気中で亜酸化ホウ素(BxO)の劣化を
防ぐことは、研磨の間に研磨工具又は砥粒の温度を60
0℃未満、より好ましくは550℃未満、最も好ましく
は500℃未満の温度に保つことを意味する。
間の劣化を防ぐために、亜酸化ホウ素組成物をバリヤで
コーティングすることができる。バリヤコーティングは
当該技術分野で知られる種々の方法によって適用するこ
とができ、例えば化学蒸着、物理蒸着がある。これらの
例は例示のためであって限定されるものではない。バリ
ヤコーティングは亜酸化ホウ素の劣化を防ぐために当業
者が用いる任意のコーティングでよい。これらのバリヤ
コーティングの例はSiC、ダイヤモンド、金属−金属
酸化物の混合物、金属、Si3 N4 、これらの組み合わ
せがある。なおこれらのバリヤコーティングの例は、例
示のためであって限定されるものではない。
作成時の高温において、コーティングの中の酸素によっ
て亜酸化ホウ素が酸化されず、さらに亜酸化ホウ素のバ
リヤコーティングを通る酸素の拡散による酸化を防ぐバ
リヤコーティングを適用する必要がある。ラッピングと
ポリシングは、表面研磨において良好な結果を与える2
つの表面研磨プロセス又は方法である。使用可能ないく
つかのラッピング方法として、限定されるものではない
が、1面フラットラッピング、2面フラットラッピン
グ、平坦な重なりの間の円筒状ラッピングがある。ま
た、当該技術で知られる3つの一般的なポリシングプロ
セスとして機械的ポリシング、化学的ポリシング、電気
的ポリシングがあり、またこれらの組み合わせを用いる
こともできる。また、材料を手でラッピング又は機械的
にラッピングすることもできる。
は混合物を用いたラッピング又はポリシングは、好まし
くはラッピング又はポリシングする加工物を支持及び/
又はガイドする手段を含む装置、及びラッププレートを
使用する。粉末状の形態のバラバラの亜酸化ホウ素組成
物は水、オイル、水溶性のオイル、エチレングリコー
ル、ブチルセルソルブ、液体ベースのビヒクルと共にス
ラリーに形成し、加工物とラッププレートの間に連続的
又は間欠的に供給する。加工物に圧力を適用し、ラップ
プレートと加工物を回転させる。この方法は1つだけの
精度の平らな加工物を生成する。加工物又はその一部が
完全に平行な2面を有しなければならない場合、上部と
下部のラッププレート、及び加工物の特殊なホルダーを
含む複雑な機械を用い、上部ラッププレートと加工物の
上面との間、及び下部ラッププレートと加工物の底面の
間に研磨材スラリーを供給しながら、加工物の両面を同
時にラッピングする。加工物のホルダーは典型的にスプ
ロケットタイプの支持体であり、下側ラップに対して平
らで中央に位置する駆動手段によって回転する。さらに
別なラッピング−ポリシング様式は、通常は平らなラッ
ププレートを用いて行う円筒状加工物のラッピング又は
ポリシングである。
一般に流体ビヒクルが必要であり、その組成はラッピン
グプロセスの品質に有意な影響を及ぼすことがある。ラ
ッピングスラリーの流体ビヒクル又は配合物のビヒクル
部分の形成は或る程度、研磨材、ラッピング装置、ラッ
ピング条件、ラッピングする物質によって定まる。万能
の流体はなく、殆どは基礎的物質の特定の群より構成さ
れる。流体の主な成分には水、水/水溶性オイル、オイ
ル、又は中に分散されるポリマー、例えば増粘剤、滑
剤、湿潤剤、クラッキング防止剤、消泡剤、殺菌剤、又
はこの他の微生物抑制剤がある。また、ラッピング圧力
の下でのみ流体になるいくつかのビヒクルも使用可能な
ことに注意すべきである。研磨材と流体ビヒクルとを一
緒にしてラッピングスラリーと称する。
材混合物を、好ましくはスラリー組成物全体の重さの約
0.1〜約25重量%、最も好ましくは約0.2〜約1
0重量%の量で流体に添加する。既に指摘したように、
亜酸化ホウ素(BxO)の特定の量、流体ビヒクルに使
用する特定の物質、及びこれらの相対量についてのラッ
ピングスラリーの正確な作成はラッピング条件、使用す
る装置、ラッピングする物質、所望とする結果に依存
し、これらは当業者がよく知るところである。例えば、
ステンレススチール310のラッピングスラリーに使用
するに好適な流体は体積で25%のポリアルキレングリ
コールと75%のエチレングリコールエーテルよりな
る。ここで、適切な支持体はラッピングする物質や他の
ラッピング条件によって変わるであろう。
化ホウ素組成物を低温に保った場合の、研磨工具又は砥
粒としての亜酸化ホウ素組成物の予期しない性能を基礎
とするものである。一般に、研磨技術に従事する者は、
或る砥粒と他の砥粒との種々の用途における関係として
は、機械的特性、即ち硬度との一貫性のある挙動をする
と考えるであろう(例、ダイヤモンドと立方晶窒化ホウ
素は研削とラッピングの用途において同様な挙動をす
る)。しかしながら、亜酸化ホウ素(BxO)はこのよ
うな一貫性のある挙動をしない。例2は研削砥石の用途
に使用した亜酸化ホウ素は種晶酸化アルミニウム、立方
晶窒化ホウ素、ダイヤモンドに劣ったことを示す。表3
は鋼について亜酸化ホウ素、種晶酸化アルミニウム、立
方晶窒化ホウ素、さらに炭化タングステンについての研
削性能を比較する研削試験の結果を示し、研削による研
磨の間に亜酸化ホウ素は亜酸化ホウ素が酸化される温度
に達した。亜酸化ホウ素は種晶酸化アルミニウムより劣
り、立方晶窒化ホウ素よりもかなり劣る性能であった。
表4は亜酸化ホウ素とダイヤモンドの研削性能を比較し
た研削試験結果を示し、ここでも研磨の間に亜酸化ホウ
素は亜酸化ホウ素が酸化される温度に達した。亜酸化ホ
ウ素はダイヤモンドよりもかなり劣る性能であった。ま
た、亜酸化ホウ素をいくつかの鋸刃の用途に試験した。
全ての試験で亜酸化ホウ素は種晶酸化アルミニウム、立
方晶窒化ホウ素、ダイヤモンドに劣った。亜酸化ホウ素
は直ぐに磨耗し、切削作用は殆ど又は全く示さなかっ
た。
いて炭化ホウ素とダイヤモンドのラッピング研磨材とを
比較した、本発明の亜酸化ホウ素の予想外のラッピング
性能を示す。例3に示す結果において、亜酸化ホウ素は
ダイヤモンドと比較して驚くべき良好な性能を示す。物
質除去(material removal)は物質(材料)に対する同じ
研磨材濃度、流体ビヒクル、スラリー供給速度、ラッピ
ング圧力に基づいた。亜酸化ホウ素でラッピングされる
サンプルの表面から除去される物質の量は、ダイヤモン
ド粉末で除去される物質の量よりやや少ないか同等であ
った。驚くべきことに、同じラッピング面積でのダイヤ
モンドの除去量に比較して、4140鋼で75%の量、
12L14鋼で88.2%の量、390アルミニウムで
94.5%の量を除去した。
磨材の用途としての亜酸化ホウ素は単結晶ダイヤモンド
と物質の除去量が同等であることを明確に示す。同様
に、物質に対する同じ研磨材濃度、流体ビヒクル、スラ
リー供給速度、ラッピング圧力に基づいた。驚くべきこ
とに、亜酸化ホウ素は、同じラッピング面積でのダイヤ
モンド粉末に比較して22%多い炭化ケイ素、40%多
いガラス、74%多い4140鋼を除去した。
0kg/mm2)と比較した大きな亜酸化ホウ素(Bx
O)の硬度(KHN100 が3800kg/mm2)から
は、ダイヤモンドの物質除去のわずか半分であることが
予想される。例3と4の優れた結果を表5と6に示す。
4140鋼、炭化ケイ素、ガラスについての亜酸化ホウ
素のそれぞれの理論研削性能は、これら3種の物質のヌ
ープ硬度KHN100 から予想される亜酸化ホウ素の物質
除去速度に基づく。亜酸化ホウ素の予想される理論研削
性能はそのヌープ硬度に基づいて期待される亜酸化ホウ
素の研磨性能である。理論研削性能は、炭化ホウ素とダ
イヤモンドの硬度に対するそれらの理論研磨性能を表す
曲線の内挿である。全ての場合において亜酸化ホウ素は
炭化ホウ素よりも予想理論性能が若干高いが、ダイヤモ
ンド砥粒よりも全体的に劣る。実際のラッピング性能
は、炭化ホウ素とダイヤモンドについては予想性能と妥
当な一致があるが、亜酸化ホウ素については予想性能と
実際の研削結果は予想外であり、亜酸化ホウ素はダイヤ
モンドと同等であった。これらの結果は、3種の物質の
硬度が暗示するよりも亜酸化ホウ素の性能が非常に高い
点で驚くべきである。これらの予想外の結果は例5でさ
らに補完され、適切な支持体を用いると亜酸化ホウ素は
単結晶ダイヤモンドの15倍以上の速度で素材を除去す
ることができる。
結果を与える別な研磨方法又はプロセスである。固定砥
粒ラッピングは遊離砥粒ラッピングに比較して、同じ所
望の寸法精度と表面仕上を得るにおいて効率的な方法で
ある。固定砥粒ラッピング/ポリシング操作において、
亜酸化ホウ素粒子のような研磨材粒子を結合マトリック
スの中に結合(又は埋封)し、一部の砥粒がマトリック
スから突き出る。砥粒の露出部分が可動加工物に対して
切削点として作用し、物質を徐々に除去し、やがて所望
の結果を達成する。砥粒はこのようにしっかりと固定さ
れているため、遊離粒子のように自由に動かない。した
がって、遊離砥粒よりも効率よく使用され、消費する。
このことは仕上がり部分あたりのコスコが低いことを意
味する。
度、低動力操作条件は、亜酸化ホウ素の酸化に帰着する
ことがある温度上昇の可能性を低くする。したがって、
亜酸化ホウ素を使用して通常の他の研磨材よりも優れた
結果に導き、亜酸化ホウ素を炭化ケイ素、炭化ホウ素等
のような通常の研磨材よりもはるかに良好なラッピング
研磨材にさせる。また、前記のように、ラッピングにお
けるダイヤモンドに比較した亜酸化ホウ素の優れた性能
は、固定砥粒ラッピングにおいても種々の加工物質につ
いて期待することができる。
の結合マトリックス系はガラス質、金属合金、又は樹脂
/ポリマーのいずれでもよい。固定砥粒製品の作成にお
いて亜酸化ホウ素の酸化に注意すべきである。ガラス質
結合系の結合用マトリックスは、限定されるものではな
いがガラス、ガラス軟化剤、フィラー、及び/又は気孔
誘発剤を含むことができる。金属結合系の結合用マトリ
ックスは、限定されるものではないが、軟質金属合金、
特には銅及び/又は銀ベースの合金を含む。樹脂/ポリ
マー結合系の結合用マトリックスは、限定されるもので
はないが、PVA、ポリウレタン、ゴム、樹脂、ビニル
フィルム、マイラーフィルム、ポリエステル、又はその
他の天然及び合成ポリマーであることができる。
(BxO)又は亜酸化ホウ素と他の研磨材との組み合わ
せを用いて表面を研磨するにおいて良好な結果を与える
もう1つの表面研磨方法である。ホーニング/超仕上げ
は制御された、低速度の寸法加工の表面仕上げ方法であ
り、素材はホーニング砥石の結合砥粒の剪断作用によっ
て除去される。ホーニング/超仕上げの際の亜酸化ホウ
素の酸化は少なくする又は抑制することができる。
た1又は複数のスティックを加工表面に適用する。操作
の間に砥石は加工物質を除去するための回転及び往復運
動を同時に行い、このようにして所望の寸法精度と表面
仕上げ特性を達成する。ホーニング砥石(ホーニングス
ティックとしても知られる)はガラス、樹脂、又は金属
で結合した亜酸化ホウ素(単独又は他の砥粒との混合)
の粒子を含むことができる。砥粒の粒子径は典型的に5
00ミクロン未満であり、砥粒の濃度は10〜18体積
%である。ガラス結合系は主としてシリカと、種々のガ
ラス軟化剤(複数でもよい)及び/又は他のフィラー
(複数でもよい)を含む。樹脂結合系は任意の天然又は
合成ゴム、又はポリマーであることができる。典型的な
金属結合系は、限定されるものではないが、銅ベース又
は銀ベースの合金のような軟質金属合金を含む。
面研磨において良好な結果を与えるもう1つの表面研磨
方法である。ワイヤーソーはバルクの物質より薄いウェ
ハーを薄切りするに使用する切削/スライス法である。
ワイヤーを研磨材スラリーを含む溜を通して引っぱり、
砥粒はワイヤーのコーティングを形成する。ワイヤーが
加工物質を通過するときに砥粒は加工物を研磨し、それ
によって切削する。これは砥粒の取り出しと切削を同時
に行う連続プロセスである。この切削メカニズムの下で
研磨材と加工物質の硬度の差が大きい程、早い切削速度
が可能である。したがって、亜酸化ホウ素はこの用途に
おいて炭化ケイ素や炭化ホウ素よりも優れた性能を提供
することができる。
るもう1つの表面研磨方法である。研磨材フロー加工
(又は押出ホーニングとしても知られる)は2つの向か
い合ったシリンダーを使用し、加工物と工具によって形
成された通路を通して半固体の研磨材媒体を前後に押し
出す。1つのシリンダーから他のシリンダーに媒体を繰
り返し押し出すことにより、媒体が狭い通路に入り、加
工物の中を通って又は横切って移動するときに研磨作用
が生じる。この加工作用は、研磨材媒体が表面又は縁を
徐々に研磨する点で研削やラッピングと類似である。
でのみ研磨する。狭い通路に押し込まれたとき、媒体中
のポリマー支持体は一時的に増粘し、砥粒を適所にしっ
かりと支持する。支持体が粘稠な状態のときにのみ通路
を研磨する。研磨材のスラリー又は媒体が狭い通路を出
ると粘度は普通に戻る。研磨材フロー加工は実施が難し
い加工物の多くの通路を同時に加工することができ、多
数の箇所を同時に処理する。ばり取り、研磨、表面又は
縁への曲率の付与に用いられる。
と或る濃度の砥粒からなる。支持体はゴム状ポリマーと
潤滑性流体の混合物である。2つの成分の比を変えるこ
とにより、支持体の粘度を連続的に改良することができ
る。砥粒は、亜酸化ホウ素の単独、又は他の研磨材、例
えば炭化ケイ素、酸化アルミニウム、炭化ホウ素等と亜
酸化ホウ素の混合物である。典型的な砥粒の粒子径は1
0ミクロン未満である。亜酸化ホウ素の優れた加工物物
質の除去速度を大きく向上することができ、このプロセ
スで加工できる加工物物質の範囲を拡げることができ
る。
研磨の優れた結果を与えるもう1つの方法である。超音
波加工は硬くて脆い非金属物質の加工において工具の超
音波振動(約20KHz)を利用する方法である。この
方法は2つの方法からなり、1つは超音波衝撃研磨、も
う1つは超音波回転加工である。超音波衝撃研磨におい
ては研磨材スラリーが加工物と振動工具との隙間を通っ
て流れる。物質の除去は、スラリーに懸濁した砥粒が振
動工具の下り工程に衝突したときに生じる。砥粒に与え
た速度が砥粒が加工物に衝突したときのミクロなチッピ
ングと浸蝕を生じさせる。この方法は工具の形状のキャ
ビティを形成する。研磨材スラリーは典型的に約50体
積%の水と約50体積%の砥粒からなる。砥粒は亜酸化
ホウ素のみ、又は他の研磨材物質と亜酸化ホウ素の混合
物である。典型的な粒子径は75ミクロン以下である。
を用いた、ガラスやセラミックの通常の穿孔と類似であ
るが、回転コアドリルを約20KHzの周波数の超音波
で振動させる点が異なる。工具は亜酸化ホウ素の砥粒を
工具の形状にメッキ又はロウ付けして作成する。工具が
加工物に接触して切削するときに、通常は水である液体
冷却剤をチューブの内腔を通して圧送し、加工物を冷却
し、除去した物質を洗い流す。
所は、亜酸化ホウ素の優れた硬度が炭化ケイ素、炭化ホ
ウ素、酸化アルミニウムよりも加工物の物質除去速度を
大きく向上させ得ることである。また、この優れた硬度
はこの方法によって加工できる加工物質の有用な範囲を
拡げる。研磨材ウォータージェット加工は、亜酸化ホウ
素を用いて表面研磨の優れた結果を与えるもう1つの方
法である。研磨材ジェット加工は、高速のガスの流れに
同伴された砥粒を用いることにより加工物から物質を除
去する方法である。この方法は砥粒の衝突によって加工
物の表面から物質を除去する。従来のサンドブラストと
は、小さな径の砥粒を使用すること、精密に制御した噴
出装置を使用する点が異なる。この方法はガラス、セラ
ミック、石、その他硬質物質の切削、洗浄、ピーン、バ
リ取り、又はエッチングに典型的に使用される。砥粒は
亜酸化ホウ素のみ、又は他の研磨材物質と亜酸化ホウ素
の混合物である。典型的な粒子径は75ミクロン以下で
ある。この分野に使用される全ての他の研磨材と比較し
た亜酸化ホウ素の優れた硬度に基づく高い物質除去速度
により、生産性を改良することが可能である。
れた結果を与えるもう1つの方法である。研磨材ウォー
タージェット加工は、切削工具として研磨材ウォーター
ジェットを使用する方法である。ウォータージェットの
中の砥粒の同伴は、この方法によって切削することがで
きる加工物の範囲を大きく拡げる。超硬亜酸化ホウ素粒
子は切削速度をさらに改良することができ、硬質物質で
あっても切削を可能にする。
例を示すが、例示のためのみであり限定されるものでは
ない。当該技術で知られる背景と特許を付記したが、こ
れらは参考にして含まれる。
成した粗粒子を研削試験に供した。最初の試験ではNM
086材料を樹脂結合研削砥石の作成に使用した。D−
2鋼の加工物を600インチ/分の横送り速度と0.0
5インチの横送り(crossfeed) で誘導した。NM086
材料とAl2 O3(Norton SG)についての結果を表1に示
す。
NM086材料のサンプルを用いて行った。この場合、
加工物は52100鋼で、切り込み速度は0.001イ
ンチ/秒とした。結果を表2に示す。
kg/mm2 のKHN100 の値を有するB6 Oは砥粒と
して作用することができることを示す。ここで、表2に
示す結果はCBMとAl2 O3(Norton SG)に比較して若
干期待外れである。その後の実験から、B6 Oは高温で
の酸化によりCBMとAl2 O3(Norton SG(商標))に劣
ることがあることが分かった。
を、D3鋼を用いコンセントレーション200において
種晶Al2 O3 及びCBN(同じサイズとコンセントレ
ーション)と比較した。CBNに比較して性能がかなり
劣ったため、4340鋼と炭化タングステン加工物につ
いては亜酸化ホウ素を種晶Al2 O3 とだけ比較した。
3種の材料はいずれも下方送り単位は0.5ミルで、材
料除去速度は0.080立方インチ/分/インチとし
た。
Rc58−60であった。鋼の研削に用いた冷却液はMa
ster chemical trim VHPE300 @ 5% 比と市水、炭化物の
研削にはW&B E55 @ 2.5%比と市水とした。
化ホウ素とダイヤモンドを砥粒として用いて行った。亜
酸化ホウ素は鉄に対して若干の反応性を有するが、その
反応性は非鉄材料については亜酸化ホウ素の性能を下げ
ないと仮定した。亜酸化ホウ素とダイヤモンドはいずれ
も100/120メッシュで、コンセントレーションは
100とした。
r 平面研削盤 砥石速度 … 5000標準フィート/分 テーブル横送り … 600インチ/分 下方送り単位 … 0.5ミル 全下方送り … 50ミル 冷却液 … W&B E55 @ 1:40又はその相当物 亜酸化ホウ素砥石の磨耗が非常に大きかったため、最初
の予備研削の後に試験を中止した。表4参照。
の亜酸化ホウ素(BxO)を用い、もう1つはGeneral
Electric社のダイヤモンド砥粒GE300を用い、ダイ
ヤモンド砥粒は約2〜5ミクロンの粒子径を有し、亜酸
化ホウ素は1〜10ミクロンの粒子径を有した。2種の
スラリー中の研磨材コンセントレーションはスラリーの
100ミリリットルにつき10カラット(2グラム)の
標準コンセントレーションとした。2種のスラリーの流
体ビヒクルは80重量%のエチレングリコールと20重
量%のブチルセルソルブとした。スラリーはB型粘度計
を用いてスピンドルNo.21での測定で40センチポ
イズであった。
140鋼、アルミニウムをラッピングした。ラッピング
は、60rpmで回転する焼入鋼ラッピングプレートを
備えたCrane Manufacturing 社製のLapmaster 12マシー
ンを用いて行った。研磨材スラリーはぜん動式ポンプを
用いて0.7ミリリットル/分の速度でラッピングプレ
ートに供給した。全ての材料を各々の研磨材を用いて8
時間のラッピングに供し、ラッピングの全面積は18.
65平方インチ(0.0121m2)とした。ラッピング
圧力は4140鋼で2.83psi(19.5×103
Pa)、12L14鋼で21.5psi(18.8×1
03 Pa)、アルミニウムで1.28psi(8.8×
103 Pa)とした。各々の材料でラッピング圧力は相
違したが3種の同じ研磨材を所与の材料について使用し
た。結果を表5に示す。
研磨材よりも所与の量の研磨材において少ない材料(物
質)除去を示す。しかしながら、前記のように、亜酸化
ホウ素はダイヤモンドとは硬度が大きく異なるにもかか
わらず同等の性能を示している。
の亜酸化ホウ素を用い、2番目はGeneral Electric社の
ダイヤモンド砥粒GE300を用い、3番目は研磨材と
して炭化ホウ素を混和し、これらはいずれも約2〜5ミ
クロンの粒子径を有した。3つのスラリーの砥粒コンセ
ントレーションは、いずれも100ミリリットルのスラ
リーあたり10カラット(2グラム)の標準コンセント
レーションとした。3種のスラリーの流体ビヒクルはい
ずれも80重量%のエチレングリコールと20重量%の
ブチルセルソルブとした。スラリーはB型粘度計を用い
てスピンドルNo.21での測定で40センチポイズで
あった。
140鋼、炭化ケイ素、ガラスであった。ラッピング
は、60rpmで回転する焼入鋼ラッピングプレートを
備えたCrane Manufacturing 社製のLapmaster 12マシー
ンを用いて行った。研磨材スラリーはぜん動式ポンプを
用いて0.7ミリリットル/分の速度でラッピングプレ
ートに供給した。各々の研磨材を用い、全ての材料を8
時間のラッピングに供した。各々の材料でラッピング圧
力は相違したが3種の同じ研磨材を所与の材料について
使用した。ラッピング圧力は4140鋼で2.83ps
i(19.5×103 Pa)、炭化ケイ素で1.28p
si(8.8×103 Pa)、ガラスで2.15psi
(14.8×103 Pa)とした。結果を次に示す。
混合物に使用するに好ましい支持体を定め、これらの支
持体を使用した結果を単結晶ダイヤモンドと比較した。
310ステンレス鋼に使用する好ましい流体は25体積
%のポリアルキレングリコールと75体積%のエチレン
グリコールエーテルを含んだ。スラリーの研磨材のコン
セントレーションは、500ミリリットルの支持体につ
き4.8グラム(24カラット)の亜酸化ホウ素又はダ
イヤモンドとした。試験したスラリーの粘度は全て同等
であった。使用した亜酸化ホウ素と単結晶ダイヤモンド
の粒子径は3〜5ミクロンであった。結果を表7に示
す。
グ加工における性能を立方晶窒化ホウ素と比較した(立
方晶窒化ホウ素の砥粒はSunnen Products 社、St. Loui
s, Missouri より購入した)。ホーニング加工機と試験
条件として、MBB-1650C 型ホーニング機(Sunnen Produc
ts社製、St. Louis, Missouri)を手動で操作し、MBB30
ホーニングオイルを1.43リットル/分で流しながら
800rpmで12分間行った。
00/230メッシュのまとまりで、使用した結合剤は
コバルト、銅、錫、銀を含む標準的な結合剤とした。亜
酸化ホウ素とcBNのコンセントレーションはそれぞれ
36、24とした。次いでホーニング砥石を通常の方法
で成形し、焼成した。試験結果を次の表8に示す。
研磨材の重さ
工における性能を立方晶窒化ホウ素と比較した(立方晶
窒化ホウ素の砥粒はSunnen Products 社、St.Louis, Mi
ssouri より購入した)。ホーニング加工機と試験条件
として、MBB-1650C 型ホーニング機(Sunnen Products社
製、St. Louis, Missouri)を手動で操作し、MBB30 ホー
ニングオイルを1.43リットル/分で流しながら80
0rpmで4分間行った。
00/230メッシュのまとまりで、使用した結合剤は
コバルト、銅、錫、銀を含む標準的な結合剤とした。亜
酸化ホウ素とcBNのコンセントレーションはそれぞれ
75、60とした。次いでホーニング砥石を通常の方法
で成形し、焼成した。試験結果を次の表9に示す。
mの亜酸化ホウ素粒子を用いて市販のガラス質結合中で
135のコンセントレーションにし、工業的条件下で焼
成した超仕上砥石は52100ベヤリング鋼を切削する
性能を示した。超仕上試験装置は超仕上条件をシミュレ
ートするためにノートン社が開発したものである。試験
部分は1750ストローク/分の振動速度の300rp
mで回転し、振幅は2mmであった。
作成した。 a)亜酸化ホウ素、又はSiCのような他の研磨材と亜
酸化ホウ素との混合物をポリビニルアルコールと配合
し、発泡させ、次いで固い多孔質のブロックに硬化させ
た。この研磨材パッドをアルミニウム円板、シリコン円
板等のラッピングに使用する。この生成物の研磨材濃度
は5〜75体積%である。砥粒径は典型的に150ミク
ロン以下である。このタイプのもう1つの例は前記研磨
材とポリウレタン結合剤の混合物である。
と混合し、結合用樹脂又はポリマーを含む柔軟な基材フ
ィルムの上に規則正しく又はランダムに配置する。次い
で硬化させ、砥粒を基材でしっかりと支持する。被覆し
た基材を円板、ストリップ、ベルト等の任意のラッピン
グ/ポリシング用途に望ましい適切な形状に切断する。
砥粒の典型的な径は850ミクロン以下である。
と一緒に5〜75体積%の研磨材濃度で銅ベースの合金
と混合する。砥粒の典型的なサイズは500ミクロン未
満である。混合物を高温に加熱し、中実のセグメント、
プレート、砥石車を形成する。このプレートは基材コア
を有しても有さなくてもよい。この金属結合品は例えば
金属、セラミック、ガラス、石等の種々の加工物を仕上
げるためのラッピング機又はポリシング機にはめ込むこ
とができる。
てガラスを含む。
離れることなく種々の変更が容易に行うことができるこ
とを理解すべきである。したがって、特許請求の範囲は
前記の説明に限定されるものではなく、本発明の当該技
術分野の関係者にとって同等と思われる特徴を含む本発
明の新規事項は全て本発明の範囲に含まれると解釈すべ
きである。
Claims (15)
- 【請求項1】 亜酸化ホウ素組成物(BxO)を含む砥
粒を用いて表面を研磨する過程を含む、表面から物質を
除去する方法であって、研磨過程の間に亜酸化ホウ素の
劣化を抑制する方法。 - 【請求項2】 亜酸化ホウ素組成物が3800kg/m
m2 より大きいKHN100 を有する請求項1に記載の方
法。 - 【請求項3】 亜酸化ホウ素粉末の組成物は約0.00
5ミクロン〜約500ミクロンの平均粒子径を有し、個
々の粒子は約150ミクロン以下の列理からなる請求項
1に記載の方法。 - 【請求項4】 該亜酸化ホウ素組成物が少なくとも約7
0重量%の亜酸化ホウ素を含む請求項1に記載の方法。 - 【請求項5】 亜酸化ホウ素組成物が、ベリリウム、マ
グネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、
イットリウム、及びこれらの混合物から選択された物質
を、元素又は該元素の化合物の形態で該亜酸化ホウ素の
中に約30重量%までの量で含む請求項2に記載の方
法。 - 【請求項6】 亜酸化ホウ素組成物が、少なくとも1種
の付加的研磨材と亜酸化ホウ素の混合物である請求項1
に記載の方法。 - 【請求項7】 付加的研磨材が融解酸化アルミニウム、
種晶酸化アルミニウム、焼結酸化アルミニウム、炭化ケ
イ素、炭化ホウ素、窒化ケイ素、立方晶窒化ホウ素、単
結晶及び多結晶ダイヤモンド、酸化ジルコニウム、金属
炭化物、及びこれらの混合物からなる群より選択された
請求項5に記載の方法。 - 【請求項8】 亜酸化ホウ素組成物を含む研磨工具を用
いて表面研磨する過程を含む、表面から物質を除去する
方法であって、研磨過程の間に亜酸化ホウ素の劣化を抑
制する方法。 - 【請求項9】 亜酸化ホウ素組成物が3800kg/m
m2 より大きいKHN100 を有する請求項8に記載の方
法。 - 【請求項10】 亜酸化ホウ素粉末の組成物は約0.0
05ミクロン〜約500ミクロンの平均粒子径を有し、
個々の粒子は約150ミクロン以下の列理からなる請求
項8に記載の方法。 - 【請求項11】 該亜酸化ホウ素組成物が少なくとも約
70重量%の亜酸化ホウ素を含む請求項8に記載の方
法。 - 【請求項12】 亜酸化ホウ素組成物が、ベリリウム、
マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウ
ム、イットリウム、及びこれらの混合物から選択された
物質を、元素又は該元素の化合物の形態で該亜酸化ホウ
素の中に約30重量%までの量で含む請求項9に記載の
方法。 - 【請求項13】 亜酸化ホウ素組成物が、少なくとも1
種の付加的研磨材と亜酸化ホウ素の混合物である請求項
8に記載の方法。 - 【請求項14】 付加的研磨材が融解酸化アルミニウ
ム、種晶酸化アルミニウム、焼結酸化アルミニウム、炭
化ケイ素、炭化ホウ素、窒化ケイ素、立方晶窒化ホウ
素、単結晶及び多結晶ダイヤモンド、酸化ジルコニウ
ム、金属炭化物、及びこれらの混合物からなる群より選
択された請求項13に記載の方法。 - 【請求項15】 3800kg/mm2 より大きいKH
N100 を有する亜酸化ホウ素組成物を含んでなる研磨工
具。
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