JP3891604B2 - 研磨材組成物及びこれを用いた研磨方法 - Google Patents

研磨材組成物及びこれを用いた研磨方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気ディスク用基板や半導体ウエハ等の精密デバイス用基板の研磨に供する研磨材組成物に関するものである。また、本発明は、該研磨材組成物を用いた研磨方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び本発明が解決しようとする課題】
近年、コンピュータの殆どには磁気ディスク装置等の記録装置が内臓されており、これら記録装置には年々高記録密度化が要求されてきている。磁気ディスク装置は磁気ヘッドと磁気ディスクより構成されるが、高密度記録化を進める上では磁気ヘッドの浮上量低減が要求される。このために磁気ディスクの表面粗さを出来る限り小さくすることが必要となる。
【0003】
ところで近年、磁気ディスク用基板としてガラス状炭素基板が注目されている。ガラス状炭素基板は現在磁気ディスク用基板として主流であるアルミニウム基板などに比べて高硬度であることから薄板化が可能であり、さらに比重が小さく軽量であることから小型化を求められるコンピュータにおいて非常に有望である。しかしながら、ガラス状炭素基板は硬度が高く、脆いために、所望の表面粗さ、及び所望の研磨取り代を実現するためには研磨時間が長くなるという欠点を有していた。
【0004】
また、特公平4−38788号公報、及び特開平6−339853号公報には、それぞれグルコン酸(塩)及び乳酸(塩)、並びに硝酸アルミニウムを研磨促進剤として用いた研磨材組成物が記載されている。しかしながら、これらの公報に記載の研磨材組成物は、ガラス状炭素基板等の研磨に用いるには表面粗さ及び研磨速度の点で未だ十分とはいえず、更なる改良が望まれていた。
【0005】
従って、本発明の目的は、研磨対象物を低表面粗さに研磨することができ且つ一層高速に研磨し得る研磨材組成物及び研磨方法を提供することにある。
また、本発明の目的は、特に、ガラス状炭素等の高硬度を有する脆性材料からなる研磨対象物を、低表面粗さで一層高速に研磨し得る研磨材組成物及び研磨方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意研究した結果、特定の構造を有する重合体型の研磨促進剤と、特定の単量体型の研磨促進剤とを組み合わせて用いる研磨材組成物により上記目的が達成されることを見出した。
【0007】
本発明は上記知見に基づいてなされたもので、水と研磨材と研磨促進剤とを含有する研磨材組成物において、上記研磨促進剤として、下記一般式(a)で表される骨格単位を主とする重量平均分子量2000〜5万の重合体化合物1種以上と、単量体型の酸化合物の金属塩として乳酸アルミニウムとを用いることを特徴とする研磨材組成物を提供することにより上記目的を達成したものである。
【0008】
【化2】
Figure 0003891604
【0009】
また、本発明は、上記研磨材組成物によって脆性材料を研磨する方法を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、まず本発明の研磨材組成物について詳細に説明する。
【0011】
上述の通り、本発明の研磨材組成物は、水と研磨材と研磨促進剤とを必須成分とするものである。
【0012】
本発明の研磨材組成物に使用される上記研磨促進剤としては、下記一般式(a)で表される骨格単位を主とする重量平均分子量2000〜5万の重合体化合物(以下、この重合体化合物を「重合体型促進剤」という)1種以上と、単量体型の酸化合物の金属塩(以下、この単量体型の酸化合物の金属塩を「単量体型促進剤」という)として乳酸アルミニウムとが組み合わされて用いられる。
【0013】
【化3】
Figure 0003891604
【0014】
上記重合体型促進剤と上記単量体型促進剤とを組み合わせて用いることにより、両者の協同効果が生じて研磨速度が著しく向上する。該重合体型促進剤のみの使用では、研磨速度の向上効果は殆ど見られず、また、該単量体型促進剤のみの使用では、両者を組み合わせて用いた場合ほどの研磨速度の向上効果は見られない。
【0015】
上記重合体型促進剤は、その分子中において、上記一般式(a)で表される骨格単位を主とすることが必須である。本明細書において、「主とする」とは、上記重合体型促進剤の分子中に、上記一般式(a)で表される骨格単位が、他の分子式で表される骨格単位よりもモル比で多く存在することを意味する。他の分子式で表される骨格単位としては、上記重合体型促進剤を合成する過程において、不可避的に不純成分として分子内に残ってしまった部位等が挙げられる。
上記重合体型促進剤は、例えば、上記一般式(a)で表される骨格単位の繰り返し構造のみで表される化合物であることが、研磨速度の向上効果が大きいので好ましい。この場合、該重合体型促進剤の分子末端は水素で封鎖されていることが好ましい。
【0016】
上記重合体型促進剤の重量平均分子量は2000〜5万である。該分子量がこの範囲外であると研磨速度の向上が十分に発揮されない。即ち、該分子量が2000未満であると研磨対象物から生ずる研磨屑を水中(研磨材組成物中)へ分散させる性能が不十分であるので研磨速度が向上せず、5万を超えると水中(研磨材組成物中)で上記重合体型促進剤の凝縮が起こるため、やはり上記研磨屑を水中(研磨材組成物中)へ分散させる性能が不十分となり研磨速度が向上しない
【0017】
上記一般式(a)中、Mは同一の又は異なるH、アルカリ金属、アルカリ土類金属又は有機性カチオン性分子を表す。上記アルカリ金属としては、ナトリウム及びカリウムが好ましい。また、上記アルカリ土類金属としては、マグネシウム及びカルシウムが好ましい。また、上記有機性カチオン性分子としては、アミン類、例えばエチレンジアミン及びジエチレンテトラミン等が好ましい。
【0018】
また、上記一般式(a)中、mは2以上の整数を表し、上記重合体型促進剤の重量平均分子量が2000〜5万の範囲となる様に選択すれば良い。更にnは、0より大きく2以下の数であり、1であることが好ましい。上記重合体型促進剤全体としては、nは、その平均値が0.5以上1.5以下である。更に、上記一般式(a)中、SO3M基はナフチレン基のうちの6位又は7位に結合しており、特に6位に結合していることが好ましい。
【0019】
上記重合体型促進剤は、公知の方法、例えばナフタレンモノマーに濃硫酸等のスルホン化剤を用いてスルホン基を導入し、次いで縮合用の水とホルマリン水とを加えて縮合させ、更にCa(OH)2 やNa2 SO4 等の無機塩で中和することにより合成できる。
また、上記重合体型促進剤として、デモールNやマイティ150(何れも花王株式会社製)等の市販品を用いることもできる。
【0020】
上記重合体型促進剤は、本発明の研磨材組成物中に好ましくは0.01〜20重量%含有され、更に好ましくは0.1〜10重量%含有される。該重合体型促進剤の含有量が上記範囲内であれば、本発明の研磨材組成物の粘度が適度に保たれ、しかも研磨速度の向上効果が十分に発現する。
【0021】
上記重合体型促進剤と組み合わせて用いられる上記単量体型促進剤とは、重合性を有さない(即ち、単量体)酸化合物の金属塩を意味する。
該酸化合物としては何等かの酸化作用を有するものが用いられ、本発明においては研磨速度の向上効果が高くなる観点から乳酸アルミニウムが用いられる。
上記単量体型促進剤としては、乳酸アルミニウムに加えて他の1種または2種以上の単量体型促進剤を組み合わせて使用することが出来る。
他の単量体型促進剤における酸化合物の具体例としては、硝酸、硫酸、亜硫酸、過硫酸、塩酸、過塩素酸、燐酸、亜燐酸、次亜燐酸、ピロリン酸、炭酸、乳酸、及びシュウ酸、並びにこれらを官能基として有する有機酸等が挙げられる。
また、該酸化合物の金属塩の金属としては、アルミニウム、マグネシウム、ニッケル及び鉄などが挙げられ、好ましくはアルミニウム及びマグネシウムが用いられる
【0022】
上記単量体型促進剤は本発明の研磨材組成物中に、好ましくは0.001〜30重量%含有され、更に好ましくは0.05〜10重量%含有され、一層好ましくは0.05〜4重量%含有される。該単量体型促進剤の含有量が上記範囲内であれば研磨速度の向上が十分であり、30重量%を超えて用いても研磨速度は飽和する。
【0023】
本発明の研磨材組成物に使用される上記研磨材としては、研磨用として一般に使用されている砥粒を使用することができる。該研磨材の具体例としては、アルミナ系粒子、SiC粒子、ダイヤモンド粒子、ZrO2 粒子、MgO粒子及びコロイダルシリカ粒子等が挙げられる。これらの研磨材のうち、アルミナ系粒子又はSiC粒子を使用すると研磨速度が速いので好ましく、特に、アルミナ系粒子として中間アルミナ粒子を使用すると研磨対象物の表面粗さを極めて小さくできるので好ましい。尚、本明細書において、中間アルミナ粒子とは、α−アルミナ粒子以外のアルミナ粒子の総称であり、具体的にはγ−アルミナ粒子、δ−アルミナ粒子、θ−アルミナ粒子、η−アルミナ粒子、及び無定型アルミナ粒子等が挙げられる。
【0024】
上記研磨材の一次粒子の平均粒径は100μm以下であることが好ましい。一次粒子の平均粒径が100μmより大きいと基板を研磨した際、特にガラス状炭素基板のような高硬度を有する基板を研磨した際に基板の表面粗さを小さくすることが困難となる場合がある。上記研磨材の粒径の下限には特段制限はないが、あまりに小さすぎると研磨速度が遅くなるので、一次粒子の平均粒径で0.0005μm以上であることが好ましい。上記研磨材の一次粒子の一層好ましい平均粒径は0.02〜3μmである。
なお、上記研磨材の一次粒子の平均粒径は、該研磨材0.1gに分散剤を加え、次いで超音波を印加して該研磨材を分散させ、更に乾燥させて得られたものをSEM観察して画像解析により求めたものである。また、該平均粒径が2μm以上のものなら、コールターカウンター〔型式MULTI SIZER−II、(株)コールター社製〕で測定しても良い。
【0025】
上記研磨材は、本発明の研磨材組成物中において非分散態様、即ち水を媒体としたいわゆるスラリー状の状態で使用される。本発明の研磨材組成物における該研磨材の含有量は、本発明の研磨材組成物の粘度や研磨対象物の要求品質などに応じて種々選択することが出来るが、一般的な範囲としての含有量は好ましくは、0.05〜30重量%であり、更に好ましくは0.3〜25重量%である。該研磨材の含有量が上記範囲内であれば、生産効率良く低表面粗さが達成される。
【0026】
本発明の研磨材組成物は、例えば、所定量の上記研磨促進剤及び所定量の上記研磨材並びに後述する他の任意成分を、所定量の水中に撹袢しながら添加することにより調製出来る。
【0027】
本発明の研磨材組成物において用いられる媒体としての水は、その組成物中の含有量が好ましくは40〜99.9重量%であり、更に好ましくは85〜99.5重量%である。水の含有量が上記範囲内であれば、所望の低表面粗さに効率良く研磨することができる。
【0028】
本発明の研磨材組成物には、上記必須成分に加えて任意成分を加えることができる。その様な任意成分としては、各種界面活性剤、アルカリ性物質、各種増粘剤、各種分散剤、各種防錆剤、キレート剤、有機溶媒等が挙げられる。これらの任意成分は、本発明の研磨材組成物中に好ましくはそれぞれ0.001〜10重量%含有される。
【0029】
本発明の研磨材組成物は、そのpHに特段の制限はないが、1〜7、特に3〜5であることが好ましい。pHが上記範囲内であると研磨工程中に研磨対象物の表面が酸化され易くなって表面が柔らかくなる。その結果、機械的な研磨による表面の除去が進行し易くなり研磨速度が向上する。本発明の研磨材組成物のpHを上記範囲内にするためには、例えば、上記重合体型促進剤及び上記単量体型促進剤を所定量添加すればよい。
【0030】
本発明の研磨材組成物による研磨の対象となる被研磨材料としては、例えば、アルミニウム、ガラス、ガラス状炭素、シリコン、及びその他セラミック材料等が挙げられる。これらの被研磨材料のうち、ガラスやガラス状炭素等の脆性材料等に対して本発明の研磨材組成物を用いて研磨を行うと、従来の研磨材組成物を用いた場合に比べてマイクロクラックの発生を抑えつつ、研磨速度が一層向上するので好ましい。
【0031】
次に、本発明の研磨材組成物を用いた研磨方法について、磁気記録媒体用基板として用いられる、脆性材料であるガラス状炭素基板の超鏡面加工を例にとり図1及び図2を参照して説明する。ここで、図1は、磁気記録媒体用ガラス状炭素基板の製造における鏡面加工工程で使用される両面研磨機を下定盤を省略して示す概略正面図であり、図2は、図1におけるX−X線矢視図である。
【0032】
図1に示す両面研磨機2には、エアシリンダ10の出力ロッド先端にブラケット11を介して上定盤9が回転可能に取り付けられている。該上定盤9は該エアシリンダ10により昇降可能になされていると共に、下降時にはベース3側で図2に示す矢印D方向に回転するロータ12の溝に係合して同方向に回転するようになされている。また、上記上定盤9の下面には研磨用パッド(図示せず)が装着されている。
また、図1に示す上記両面研磨機2には、上記ベース3上に図2に示す矢印A方向に回転する下定盤(図示せず)が設けられていて、その上面には、上記上定盤9に装着されている研磨用パッドと同種の研磨用パッドが装着されている。
【0033】
上記下定盤について図2を参照して説明すると、該下定盤4の上面には上述の通り研磨用パッド5が装着されており、その上には、中央の矢印B方向に回転する太陽歯車6と外周側の矢印C方向に回転する内歯歯車7とが噛み合って、公転しつつ自転する遊星歯車状のキャリア8が複数設けられていて、各キャリア8の複数の穴内にそれぞれ被加工物であるガラス状炭素基板1がセットされている。
【0034】
上記上定盤9と上記下定盤4との間には、スラリー供給パイプ(図示せず)により本発明の研磨材組成物が所定の量で供給されるようになっている。
そして、上記エアシリンダ10によって上記上定盤9を下降させることにより、上記キャリア8と一体に動く上記ガラス状炭素基板1は、上記下定盤4と上記上定盤9とに挟まれて研磨が行われる。
【0035】
上記両面研磨機を用いてガラス状炭素基板を超鏡面加工する場合の条件は、一般的には下記の通りである。
即ち、加工圧力は、好ましくは10〜2000gf/cm2 であり、更に好ましくは30〜1500gf/cm2 である。
加工時間は、好ましくは2〜120分であり、更に好ましくは2〜30分である。
上記両面研磨機の上下定盤にそれぞれ装着する上記研磨パッドの硬度〔JISA(JIS K−6301)に準拠〕は、好ましくは40〜100であり、更に好ましくは60〜100である。
上記両面研磨機の下定盤回転数は研磨機サイズに依存するが、例えばSPEED FAM社製 9B型両面研磨機であれば、好ましくは10〜100rpmであり、更に好ましくは10〜60rpmである。
本発明の研磨材組成物の供給流量は、研磨機サイズに依存するが、例えばSPEED FAM社製9B型両面研磨機であれば、好ましくは5〜300cc/minであり、更に好ましくは10〜150cc/minである。
【0036】
尚、本発明の研磨材組成物を用いた研磨方法は、上記実施形態に制限されず、例えば、上述の両面研磨機に代えて他の研磨機を用いてもよい。また、被研磨材料として、ガラス状炭素以外の炭素、アルミニウム、ガラス、シリコン等を用いることもできる。また、上述の研磨方法は、磁気記録媒体用基板に限られず、半導体用シリコンウェハ、光学ミラーやハーフミラー、及び光学プリズム等にも同様に適用することができる。
【0037】
本発明においては、上述の研磨方法によって研磨され製造されたガラス状炭素基板上に、常法に従い少なくとも磁性層及び保護層をこの順で形成することによって磁気記録媒体を得ることが出来る。
【0038】
上記磁性層は上記ガラス状炭素基板上に直接を形成してもよいが、好ましくは、該ガラス状炭素基板と該磁性層との間に下地層を設ける。該下地層は、非磁性の高結晶性金属から形成されていることが好ましい。該高結晶性金属の具体例としては、Ti、Cr、W,Si、Al及びこれらの合金が好ましく挙げられる。
【0039】
また、上記ガラス状炭素基板と上記磁性層との間には必要に応じて凹凸層を形成することも出来る。しかしながら、磁気ヘッドの浮上量低減のためには、該凹凸層の形成は必要最小限であることが好ましく、例えば、CSS(コンタクト・スタート・アンド・ストップ)方式を採用する磁気ディスク装置においては、CSS領域にのみ該凹凸層を設けることが好ましい。もちろん、磁気ヘッドが磁気ディスクに接触しないタイプの磁気ディスク装置においては該凹凸層を設けないことが好ましい。該凹凸層の形成方法としては、例えば、上記ガラス状炭素基板の所定の位置にだけテープテクスチャする方法、微粒子噴霧によるテクスチャ方法、レーザー光照射によるテクスチャ方法、及びAl、Si又はAl−M(Mはカーバイト形成能有する金属)で表される合金のスパッタによるテクスチャ方法などが挙げられる。
【0040】
更に必要に応じて、上記保護層の上に潤滑剤層を設けることも出来る。該潤滑剤層を形成する潤滑剤としては、パーフルオロアルキルエーテル系潤滑剤が好ましい。
【0041】
上記磁性層を形成する材料としては、Coを主成分とする合金が好ましく、更にはCoCr系合金、特にCoCrPt系合金が好ましい。具体的にはCoCrPtB、CoCrPtTaなどが好ましく挙げられる。
【0042】
また、上記保護層を形成する材料としては、カーボン、特にアモルファスカーボンやダイヤモンドライクカーボンが好ましい。
【0043】
【実施例】
以下、実施例及び比較例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何等制限されるものではない。
【0044】
〔実施例1及び2並びに比較例1〜3〕
表1に示す研磨材と重合体型促進剤と単量体型促進剤とを、表1に示す濃度で以て残部水と混合・撹袢し、研磨材組成物を得た。
粗研磨により表面粗さを0.1μmとした直径2.5インチのガラス状炭素基板を、該研磨材組成物を用いて、図1及び2に示す両面研磨機により仕上げ研磨加工した。この際、該両面加工機は下記の条件にて使用した。
【0045】
<両面加工機の設定条件>
使用両面加工機:SPEED FAM社製 9B型両面研磨機
加工圧力:150gf/cm2
加工時間:30分
研磨パッドの硬度:90〔JIS A(JIS K−6301)に準拠〕
下定盤回転数:40rpm
研磨材組成物流量:50cc/min
【0046】
実施例1及び2並びに比較例1〜3におけるガラス状炭素基板について、所定研磨取り代(20μm)まで研磨するのに要する時間を測定し、研磨速度を求めた。その結果を表1に示す。尚、実施例1及び2並びに比較例1〜3で得られたガラス状炭素基板においては、その表面粗さに実質的な有意差はなかった。
【0047】
【表1】
Figure 0003891604
【0048】
表1の結果より、本発明(実施例1及び2)の研磨材組成物を使用してガラス状炭素基板を研磨加工すると、比較例1〜3に比して研磨速度が著しく向上することが分かる。
【0049】
【発明の効果】
本発明の研磨材組成物によれば、研磨対象物を低表面粗さに研磨することができ且つ一層高速に研磨することができる。
また、本発明の研磨材組成物によれば、特に、ガラス状炭素等の高硬度を有する脆性材料からなる研磨対象物を、低表面粗さで一層高速に研磨することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁気記録媒体用ガラス状炭素基板の製造における鏡面加工工程で使用される両面研磨機を下定盤を省略して示す概略正面図である。
【図2】図1におけるX−X線矢視図である。
【符号の説明】
1 ガラス状炭素基板
2 両面研磨機
4 下定盤
5 研磨用パッド
9 上定盤

Claims (7)

  1. 水と研磨材と研磨促進剤とを含有する研磨材組成物において、上記研磨促進剤として、下記一般式(a)で表される骨格単位を主とする重量平均分子量2000〜5万の重合体化合物1種以上と、単量体型の酸化合物の金属塩として乳酸アルミニウムとを用いることを特徴とする研磨材組成物。
    Figure 0003891604
  2. 上記重合体化合物が、上記一般式(a)で表される骨格単位の繰り返し構造のみで表される化合物である、請求項1記載の研磨材組成物。
  3. 上記重合体化合物を組成物中に0.01〜20重量%含有する、請求項1又は2記載の研磨材組成物。
  4. 上記単量体型の酸化合物の金属塩を組成物中に0.001〜30重量%含有する、請求項1〜3の何れかに記載の研磨材組成物。
  5. pHが1〜7である、請求項1〜4の何れかに記載の研磨材組成物。
  6. 上記研磨材がアルミナ系粒子である、請求項1〜5の何れかに記載の研磨材組成物。
  7. 請求項1〜6の何れかに記載の研磨材組成物を用いて脆性材料を研磨する方法。
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