JPH10158091A - 単結晶の製造装置および製造方法 - Google Patents

単結晶の製造装置および製造方法

Info

Publication number
JPH10158091A
JPH10158091A JP32757896A JP32757896A JPH10158091A JP H10158091 A JPH10158091 A JP H10158091A JP 32757896 A JP32757896 A JP 32757896A JP 32757896 A JP32757896 A JP 32757896A JP H10158091 A JPH10158091 A JP H10158091A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
single crystal
heat shield
crucible
shield plate
crystal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP32757896A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3671562B2 (ja
Inventor
Toshishige Murai
利成 村井
Masaki Kimura
雅規 木村
Eiichi Iino
栄一 飯野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Handotai Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Handotai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Handotai Co Ltd filed Critical Shin Etsu Handotai Co Ltd
Priority to JP32757896A priority Critical patent/JP3671562B2/ja
Publication of JPH10158091A publication Critical patent/JPH10158091A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3671562B2 publication Critical patent/JP3671562B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
  • Liquid Deposition Of Substances Of Which Semiconductor Devices Are Composed (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 チョクラルスキー法による単結晶引き上げ装
置において、原料結晶加熱用ヒーターの熱効率およびル
ツボの耐久性を高めるとともに、高品質の単結晶を安定
して製造する。 【解決手段】 遮熱板13および整流筒8を、単結晶引
き上げ用の昇降装置14に係脱可能に設け、遮熱板は整
流筒内の下方部に挿入した状態で整流筒および種結晶保
持具10と一体的に昇降装置により昇降可能とする。整
流筒は昇降装置から取り外して、ルツボ直上に設けた係
止用リング7aに係止可能とする。単結晶製造に際し、
原料結晶Rの溶融中には遮熱板および整流筒を原料結晶
の直上に下降させてこれを被い、溶融完了後には整流筒
をチャンバー内に残して単結晶の引き上げを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チョクラルスキー
法によりシリコン、ゲルマニウム、化合物半導体、酸化
物半導体等の単結晶を製造するための装置、およびこの
装置による単結晶製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】チョクラルスキー法による単結晶の製造
では通常、あらかじめ原料をルツボ内に充填し、この原
料をヒーターで加熱・溶融して融液とし、この融液の表
面に種結晶を接触させ、種結晶を回転させながら徐々に
引き上げることによって、円柱状の単結晶を得るように
している。
【0003】ところが、従来の単結晶製造装置では、ヒ
ーターによる原料の加熱・溶融の際に、融液表面からの
輻射熱が大量に放射されるので熱の使用効率が悪い。こ
のため、ルツボ内の原料が完全に溶解するまでには、非
常に大きな熱量が必要となるだけでなく、加熱時間が長
時間となる。その結果、単結晶の製造コストが高くなる
だけでなく、ルツボの劣化や変形が生じやすくなった
り、長時間の加熱によりルツボの構成成分が大量に原料
融液に溶解するため、高品質の単結晶を安定して製造す
るのが難しくなったり、原料融液内の前記ルツボ構成成
分の濃度上昇により、該構成成分を含む蒸気が単結晶引
上げ炉内に凝固物として堆積して炉内を汚染したりする
問題があった。以上の問題は、原料の初期チャージ量が
多い大型の単結晶製造装置では、ますます深刻となって
きた。
【0004】上記問題を解決するための技術として、融
液表面から上方への放熱を抑えるための構造が特開平2
−283693号公報に開示されている。この単結晶製
造装置では、ルツボ内の原料溶融時に遮蔽板によってル
ツボ上方に蓋をし、溶融終了後に種結晶取付用のワイヤ
ーにより遮蔽板を開放するようにしたものである。ま
た、特開平3−193694号公報には、遮熱板を吊り
具で吊るしてルツボ上方に配置するようにした単結晶製
造装置が提案されている。さらに、実公平7−5429
0号公報に記載の単結晶製造装置では、種結晶の吊り具
により遮熱板をルツボ上方に配置し、ルツボ内原料の溶
融終了後には前記吊り具により遮熱板を上方に移動さ
せ、上方に固定配備した保持部材により前記遮熱板を保
持した後、吊り具を下降させ、引き上げチャンバーを開
放することなく単結晶の引上げを開始できるようにして
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記特許公報
に記載の装置では、それぞれ以下の問題があった。ま
ず、第1の問題点について説明する。従来、通常使用さ
れるチョクラルスキー引き上げ装置においては、成長中
の単結晶を効率良く冷却するために、単結晶を囲繞する
整流筒(パージチューブ)を配置している。ところが上
記特許公報の装置は、このような状況を考慮したものと
なっていない。例えば、特開平2−283693号公報
に提案された装置では、遮熱板をワイヤーで開閉する構
造になっているが、この遮熱板が存在する場合には、ワ
イヤーを配する機構を設けることは空間的に困難である
し、また発塵の原因になる。一方、実公平7−5429
0号公報に提案された装置では、種結晶の吊り具により
遮熱板を昇降可能に配置し、原料溶融後には該吊り具を
退避させるようにしているが、遮熱筒を有する場合に
は、原料溶融中には該遮熱筒を種結晶の吊り具によって
昇降させるのが通常であるから、遮熱板を別の吊り機構
で昇降させなければならない。しかし、一つの単結晶引
き上げ装置に二つの吊り機構を設けることは装置の大型
化、複雑化につながりコストアップとなるため現実的で
はない。したがって、上記いずれの提案も遮熱筒を備え
たチョクラルスキー引き上げ装置には適用できない。
【0006】つぎに、第2の問題点について説明する。
前述したいずれの提案においても、原料溶融中の遮熱に
ついては考慮されているが、溶融中にルツボ直上に供給
される不活性ガスの流れの重要性を無視した構造となっ
ており、溶融中のガスの流れが阻害されてしまう問題が
ある。単結晶の製造に際しては単結晶引き上げ中は勿
論、原料溶融中にもガスの流れが阻害されないことが重
要である。なぜなら、たとえ効果的に遮熱できたとして
も、原料溶融中にはヒーターパワーが上昇し、遮熱板よ
り下方の炉内温度は工程中で最も上昇する。このような
状況では、ルツボから原料融液に溶け込んだ不純物のガ
スが大量に発生し、あるいは炉内部品からのガス発生量
も多くなる。ましてや、遮熱板により融液上方の空間が
著しく狭められた環境では、雰囲気中の不純物ガスの濃
度が高くなり、炉内の構成部品に、後々多結晶化の原因
となる堆積物が成長する。あるいは、融液そのものが汚
染され、引き上げた単結晶中の不純物濃度が高くなると
いう問題が生じる。したがって原料の溶融中にこそ、不
活性ガスを充分に融液表面上に供給し、不純物ガスを不
活性ガスとともに早期に炉外に排出することができる構
造とすることが必要である。
【0007】本発明は、上記の点を考慮してなされたも
ので、その目的は、ルツボ内に原料結晶を投入し、これ
を加熱・溶融して融液とした後、この融液に種結晶を浸
漬してチョクラルスキー法により単結晶を引き上げる際
の上記問題点を解決し、ヒーターの熱効率およびルツボ
の耐久性を高めるとともに、高品質の単結晶を安定して
製造することにある。すなわち本発明の第1の目的は、
原料結晶の溶融工程においてルツボ内融液の表面からの
輻射熱がルツボ上方に抜けるのを抑えることによって、
ヒーターの熱効率を高め、原料結晶をより短時間に溶融
することにある。第2の目的は、溶融時間短縮によりル
ツボの劣化等を抑え、これによって、融液へのルツボか
らの不純物溶解量を低減することにある。第3の目的
は、単結晶引き上げ工程ではもちろん、原料結晶の溶融
工程においてもルツボ内融液表面に不活性ガスを的確に
供給することにより、前記融液から発生した不純物ガス
を、ルツボを収容したチャンバーの外部に効率良く排気
し、これによって単結晶製造装置内の汚染を防止すると
ともに、より高品質の単結晶を安定して製造することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る単結晶の製
造装置は、例えば図1に示すように、原料結晶を溶融し
て融液を形成するためのルツボ1と、原料結晶を加熱す
るためのヒーター5とがチャンバー7内に設けられ、成
長中の単結晶を囲繞できるようにルツボ1の上方に鉛直
方向に設けられた不活性ガス供給用の整流筒(パージチ
ューブ)8と、種結晶保持具10と、該種結晶保持具1
0を昇降させるための昇降装置14とを備え、整流筒8
内に不活性ガスを下向流で流過させてルツボ1の上方に
供給するようにしたチョクラルスキー法よる単結晶引き
上げ装置において、遮熱板13および整流筒8が昇降装
置14に係脱可能に設けられ、かつ、遮熱板13は整流
筒8内の下方部に挿入された状態で整流筒8および種結
晶保持具10と一体的に昇降装置14により昇降可能と
され、整流筒8は昇降装置14から取り外して、チャン
バー7の首部に設けられた整流筒固定用部材に係止可能
とされていることを特徴とする。
【0009】一方、本発明に係る単結晶の製造方法は、
上記製造装置(図1を参照)を用いてチョクラルスキー
法により単結晶を引き上げるものであって、原料結晶R
の溶融中には遮熱板13および整流筒8をチャンバー7
内に、かつ原料結晶Rの直上に下降させてこれを被い、
溶融完了後には整流筒8をチャンバー7内に残し、遮熱
板13を引き上げて前記昇降装置14から取り外し、そ
の後に種結晶保持具10に種結晶10bを取り付けて単
結晶の引き上げを行うことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面をもとに説明する。 実施の形態1(図1,4および図7〜図13を参照) 本発明に係る単結晶製造装置は、整流筒8を介してのル
ツボ直上への不活性ガス供給による不純物ガスの排出機
能と、上記遮熱板13による融液表面からの放熱量の低
減機能とが両立するように構成したものである。すなわ
ち、ヒーター5の熱効率向上のためには、ルツボ内原料
結晶の溶融工程において、原料結晶のうち下方部分が初
めに溶融し、溶融部分が順次上方部分に拡大するように
上記ヒーター5を配備することが望ましい。通常、ルツ
ボは昇降可能に設けられるものであり、またルツボ内原
料結晶の溶融の進行に伴って、ルツボ1内の原料レベル
が低下する。したがって、このような単結晶引き上げ装
置では、原料結晶の溶融進行とともに、ルツボを徐々に
上昇させることにより、ヒーター5の発熱中心部が常
時、ルツボ内に残留する原料結晶の高さに一致するよう
に制御することが好ましい。
【0011】以上のことと、遮熱板13および整流筒8
が充分に機能するべきこととを考慮すると、上記構造の
引き上げ装置においては、ルツボ内1の原料結晶Rまた
は融液M(図1,4を参照)のレベルを検知可能とする
とともに、ルツボ内原料結晶の溶融の進行に伴う原料レ
ベルの低下を相殺するようにルツボ1を徐々に上昇さ
せ、かつ、遮熱板13および整流筒8を徐々に下降させ
て、整流筒8の下端部とルツボ内原料の上面との間隔を
ほぼ一定(例えば20〜50mm)に維持することが望
ましい。なお、別の操作方法として、溶融の進行ととも
に遮熱板および整流筒を徐々に下降させるのと並行し
て、ルツボを徐々に上昇させることにより、ヒーター5
の発熱中心の高さをルツボ内の原料レベルのほぼ中心に
位置させるのも、ヒーターの熱効率向上のために好まし
いことである。
【0012】上記レベル検知手段としては、例えば
(1)ルツボ内原料結晶または融液の表面を作業員が直
接肉眼で観察できるようにした構造、または(2)これ
らのレベルを検知することができるレベルセンサー(図
示せず)が設けられる。 (1)の具体例としては、図7に示すようにチャンバー
7の上部に覗き窓7bを設け、整流筒8に炉内監視用の
窓部8dを設けて該窓部8dに透明な石英ガラス板8e
を嵌め込み、さらに12(a)(b)に示すように遮熱
板13に透視部15を設け、これら覗き窓7b、整流筒
8の窓部8dおよび遮熱板13の透視部15を介して、
図8に示すようにルツボ1の直上を監視できるようにし
たものが好ましい。このような構造であれば、ルツボ1
と遮熱リング9の間からも原料結晶の溶融状況を観察す
ることができる。なお、遮熱リング9の外径がルツボ1
の内径以上になると上記観察はできなくなる。図8にお
いて7cは、覗き窓7bの枠である。
【0013】この場合、遮熱板13の全体を、輻射熱を
遮断し該熱を原料結晶に放射する断熱性材料で構成する
とともに、これに透視部15として透視用切り欠き15
aもしくは透視用貫通孔を形成するか、またはこの遮熱
板13の一部を石英ガラス製の透視板とし、さらに、こ
の遮熱板13を水平方向に設けることが好ましい。上記
透視用切り欠き15aは、大きさができるだけ小さく、
かつルツボの直上が監視できるものであることが重要で
あり、大きすぎると、遮熱板13の放熱防止効果が不充
分となる。また、作業員がルツボ内の原料結晶または融
液の表面を直接肉眼で観察しながらルツボ1を徐々に上
昇させ、かつ、遮熱板13および整流筒8を徐々に下降
させることができるように運転制御装置を設けることも
大切である。
【0014】上記(2)のようにレベルセンサーを設け
る場合には、遮熱板13および整流筒8の全体を不透光
性材料、例えばカーボン製の板で構成することができ
る。この場合、レベルセンサーをルツボ1・遮熱板13
・整流筒8の自動昇降装置に連絡し、ルツボ内原料レベ
ルの低下と上記各部材の自動下降操作とが連動するよう
に構成することが好ましい。上記のような遮熱板13で
は、直径が比較的小さい不活性ガス供給用の通気用貫
通孔を複数、遮熱板13全体にわたって均等に分散して
形成することが好ましい。また、図13に示すように、
複数の通気用貫通孔15bを有する遮熱板13を複数
枚、互いに適宜間隔をあけて上下多段に、かつ互いにほ
ぼ平行に、しかも隣接する2枚の遮熱板13,13の通
気用貫通孔15b同士が遮熱板13の平面視において重
複しないように設けることが望ましい。上記したまた
はの遮熱板構造により、遮熱板13の遮熱機能と、遮
熱板13を介してのルツボ直上への不活性ガス供給機能
とを両立させることができる。
【0015】上記整流筒8を円筒状、遮熱板13を円板
状とし、整流筒8内の下方部に同心状に挿入された遮熱
板13の外周縁と、整流筒8の内周面との間に円環状空
隙8cが形成されることが好ましい。この円環状空隙8
cは、不活性ガスを下向流でルツボ上方に均等に供給す
るための通気孔として有効に作用する。また、遮熱板1
3は、窒化珪素その他のセラミックからなる板または、
少なくともルツボに対向する側の片面にSiCコートを
施したカーボン製の板で構成することが望まししい。さ
らに、遮熱板13は原料結晶溶融工程において、その下
面が整流筒8の下端面と同一高さになるように位置させ
ることが、ヒーター5の熱効率向上の点で好ましい。ま
た、整流筒8の下端部外周面に同心状に、外径がルツボ
1の内径にほぼ等しい倒立截頭円錐状の遮熱リング9を
設け、これら整流筒8と遮熱リング9との間隙に、耐熱
性断熱材9a(例えば石綿からなるもの)を気密に充填
することが望ましい。また、遮熱板13および遮熱リン
グ9の、ルツボ1との対向面を鏡面状に仕上げることが
望ましく、これにより輻射熱の放熱防止機能が向上す
る。
【0016】単結晶の引き上げに際し、ルツボの容量を
有効に生かすには、できるだけ多量の原料結晶をルツボ
に投入することが好ましい。そのためには、ルツボの上
方を広く開放することができる構造にすることが望まし
い。そこで、図1に示すチャンバー7では、上半部21
と下半部22をフランジ23により分離可能に接合し、
上半部21をプルチャンバー16と一体的に昇降および
・回動できる構造にしてある。
【0017】実施の形態2(図1〜図6を参照) 本発明方法による単結晶の製造は、例えば以下の順に行
われる。
【0018】(1)原料溶融工程(図1〜図3):遮熱
板13を整流筒8内の下方部に挿入した状態で該遮熱板
13、整流筒8および種結晶保持具10を単結晶製造装
置内の適宜位置にセットし、ルツボ1内の原料結晶Rと
整流筒8の下端部との間に充分な空間を確保する。つい
で、チャンバー7内およびプルチャンバー16内を真空
装置により減圧した後、アルゴンガスを供給して炉内を
減圧状態のアルゴンガス雰囲気とし、ヒーター5に電力
を加えて原料結晶Rの加熱を開始する。原料結晶Rの溶
融の進行に合わせて、遮熱板13を整流筒8内の下方部
に挿入した状態で該遮熱板13、整流筒8および種結晶
保持具10を一体的に昇降装置14によって適宜位置に
下降させることにより、遮熱板13でルツボ1の直上部
を覆い、この状態でヒーター5により原料結晶Rを加熱
溶融させる。この工程では、原料結晶の溶融進行に伴う
原料レベルの低下を相殺するようにルツボ1を徐々に上
昇させ、かつ、遮熱板13および整流筒8を徐々に下降
させる。
【0019】(2)整流筒セット・遮熱板退避工程(図
4):整流筒8を上記整流筒固定用部材としての係止用
リング7aに係止・セットして該整流筒8を昇降装置1
4から取り外し、チャンバー7内に残すとともに、遮熱
板13を種結晶保持具10と一体的に昇降装置14によ
って上昇させることにより、整流筒8から抜き出してプ
ルチャンバー16内の適宜位置に上昇・退避させる。 (3)遮熱板除去工程(図5):アイソレーションバル
ブ17を閉じてプルチャンバー16内を常圧にし、プル
チャンバー16の開閉扉を開いて遮熱板13を取り外
し、昇降装置14のワイヤー14a先端の種結晶保持具
10に種結晶10bを取り付ける。上記開閉蓋を閉じて
プルチャンバー16内をチャンバー7と同一圧の減圧状
態とする。
【0020】(4)単結晶引き上げ工程(図6):常法
により単結晶Sの引き上げを行う。 (5)単結晶回収工程:引き上げた単結晶を昇降装置1
4から取り外して当該単結晶の製造装置外に回収する。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面をもとに説明
する。 実施例1 図1は、単結晶製造装置の構造を示す概略断面図であっ
て、この装置による単結晶製造方法における原料投入工
程をも示すものである。図2〜図6は、図1の装置によ
る単結晶製造工程を順に示す説明図である。図7は図1
の単結晶製造装置の要部構造を示す概略斜視図、図8は
図1の単結晶製造装置の要部をチャンバーの覗き窓から
見たときの状況を示す斜視図である。図9は、図1にお
いて種結晶保持具により整流筒および遮熱板を保持する
構造を示す平面図、図10は図9のA−A線縦断面図、
図11は図9のB−B線断面図である。図12(a)お
よび(b)は、図9における遮熱板の平面図および正面
図である。
【0022】図1において、単結晶製造装置を構成する
チャンバー7およびプルチャンバー16はステンレス鋼
(SUS)製とする。多結晶シリコン原料2を収容する
ための石英ガラスルツボ1を黒鉛ルツボ3内にセット
し、このルツボ1をペディスタル4により回転・昇降可
能とする。黒鉛ルツボ3の周囲にシリコン原料2を加熱
・溶融するためのヒーター5と、ヒーター5の外側に断
熱材6とを設ける。以上のルツボ1〜断熱材6はチャン
バー7内に配設する。上記チャンバー7の上部に覗き窓
7bを設け、チャンバー7の底部に、チャンバー7内ガ
スの排気口を開口し、この排気口を真空装置に連絡す
る。
【0023】上記チャンバー7は、アイソレーションバ
ルブ17を介してプルチャンバー16に連通させる。こ
のアイソレーションバルブ17は、チャンバー7とプル
チャンバー16とを気密状態に仕切るためのものであ
り、プルチャンバー16は、引き上げた単結晶を収容し
た後、当該製造装置外に取り出すためのものである。チ
ャンバー7では、上半部21と下半部22をフランジ2
3により分離可能に接合し、上半部21をプルチャンバ
ー16と一体的に昇降および・回動ができる構造とす
る。
【0024】プルチャンバー16の上部には、単結晶引
き上げ用のワイヤー14aを昇降・回転させるための昇
降装置14を配設する。この昇降装置14では、上記ワ
イヤー14aを巻き取り、または繰り出すための巻き上
げ装置と、この巻き上げ装置全体を回転させることによ
り、ワイヤー14aを鉛直方向に吊下したままの状態で
回転させる回転駆動装置(いずれも図示せず)とを設け
る。単結晶引上げ用の種結晶10bを保持するための種
結晶保持具10を、ワイヤー14aの下端部に設ける。
プルチャンバー16の周壁上部に、アルゴンガス等の不
活性ガスの供給口を、周壁下端部(アイソレーションバ
ルブ17の直上部)に排気口をそれぞれ開口し、前記ガ
ス供給口を不活性ガスの供給源(いずれも図示せず)
に、前記排気口をチャンバー内排気用の真空装置にそれ
ぞれ連絡する。このような構造により、プルチャンバー
16内の大気雰囲気を不活性ガスの雰囲気に置換するこ
とができる。さらに、プルチャンバー16には、引き上
げられた単結晶を取り出すための気密構造の開閉扉(図
示せず)を設ける。
【0025】なお、チャンバー7用の真空装置と、プル
チャンバー16用の真空装置とは、それぞれ独立して別
々に設け、アイソレーションバルブ17を閉じた状態で
チャンバー7内を操業減圧に保ちながら、プルチャンバ
ー16内を高度の減圧状態(10-3Torr程度)に維
持することができるようにする。これによって、プルチ
ャンバー16の開閉扉を常圧で開放したり、プルチャン
バー16を減圧操作したりすることが可能となる。
【0026】つぎに、整流筒8および遮熱板13の配設
構造および、これらを昇降させるための構造について説
明する。整流筒8は、上記ガス供給口から供給された不
活性ガスを整流しながら下向流で流過させてルツボ1の
直上に供給するためのものである。この整流筒8は全面
にSiCコートが施されたカーボン製の円筒体であり、
これにはルツボ1内の融液液面を観察するための窓部8
dが形成され、この窓部8dに透明な石英ガラス板8e
が嵌め込まれている。遮熱板13は例えばカーボン製
(不透光性材料)の板体であって、原料溶融工程におけ
るルツボ1内融液液面からの輻射熱がルツボ上方に抜け
るのを防止するためのものである。この遮熱板13は、
直径が整流筒8の内径よりも小さい円板であり、したが
って、整流筒8内の下方部に挿入された遮熱板13の外
周縁と、整流筒8の内周面との間に、不活性ガス流過用
の円環状空隙8cが形成される。なお、整流筒8の下端
部を縮径して「すり鉢状」に形成することが好ましく、
このすり鉢状部分により、ルツボ内融液表面からの放熱
量および、成長中の単結晶に加わる輻射熱量を低減する
ことができる。
【0027】図9〜11に示すように、上記種結晶保持
具10に取り付けた棒状の連結部材10aの下方部に、
プロペラ型の整流筒保持具11を水平方向に設けるとと
もに、この連結部材10aの下端部に、棒状の遮熱板保
持具12を鉛直方向に取り付け、さらにこの遮熱板保持
具12の下端部に上記遮熱板13を水平方向に設ける。
上記整流筒保持具11は、複数(図9では3枚)の板体
11a(または棒体)を連結部材10aを中心に放射状
に設けたものである。
【0028】整流筒8の上端部内周面に、鉛直断面がコ
字型の係止用突起8aを複数、上記整流筒保持具11の
板体11aに対応して設ける。また、整流筒8の上端部
外周面に、これを図4に示すようにチャンバー7内の上
部所定位置に係止・保持するため突起8bを複数、適宜
角度ピッチで設ける。整流筒8の中間部外周面に、これ
を図1に示すようにプルチャンバー16とチャンバー7
とに跨がった状態で係止するため突起8fを複数、上記
突起8bとは位置をずらせて適宜角度ピッチで設ける
(突起8b,8fの配備態様については図9を参照。な
お便宜上、図1および図10では、突起8fを突起8b
の直下に記載してある)。さらに、整流筒8の下端部外
周面に同心状に、外径がルツボ1の内径にほぼ等しい倒
立截頭円錐状の遮熱リング9を設け、これら整流筒8と
遮熱リング9との間隙に耐熱性断熱材9aを充填し、こ
れをリング状のカバー板9bで密封する。このような遮
熱リング9と遮熱板13との併用により、ルツボ1内融
液液面からの輻射熱の放熱防止効果が著しく高まる。さ
らに、チャンバー7のルツボ1上部内面に、整流筒8を
チャンバー7内の所定位置に係止するため係止用リング
7aを設ける。この係止用リング7aは、整流筒8を係
止することによりルツボ1の直上部に固定できるもので
あり、これには、上記突起8fが通過するための切り込
み(図示せず)を形成する。
【0029】上記遮熱板13には、図12(a)(b)
に示すように透視部15を設ける。この透視部15とし
ては、比較的幅広でスリット状の透視用切り欠き15a
を形成するか、またはこれとほぼ同一寸法・形状の石英
ガラス製透視板を設ける。上記透視用切り欠き15aに
より、不活性ガスの流路が形成される。したがって、こ
の実施例ではルツボ直上への不活性ガスの供給流路は、
上記円環状空隙8cおよび透視用切り欠き15aとな
る。チャンバー7に設けた上記覗き窓7bと、整流筒8
の石英ガラス板8eと、遮熱板13の透視部15とは同
一直線上にあり、したがって、覗き窓7bを介してルツ
ボ1内の原料結晶または融液のレベルを確認することが
できる。
【0030】上記遮熱板13および遮熱リング9の全体
を、耐熱性向上のために窒化珪素製の板で、または少な
くとも片面(ルツボと対向する側の面)にSiCコート
を施したカーボン製の板で構成することもできる。
【0031】さらに、プルチャンバー16の下方部周壁
内面に、鉛直断面がコ字型の係止用突起16aを複数、
適宜角度ピッチで設け、その係止用の溝を上向きとする
(図11に示す係止用突起8aの係止用の溝は下向きで
あるが、上記係止用突起16aはこれとは逆向きに設け
る)。
【0032】つぎに、図1〜図6を参照しながら、上記
装置による単結晶の製造方法の一例について工程順に説
明する。なお便宜上、ルツボ1内が完全に空であり、か
つ、この製造装置内に整流筒8および遮熱板13がセッ
トされていない状態から単結晶製造を開始する場合につ
いて説明する。
【0033】(1)準備工程および原料結晶投入工程
(図1):チャンバー7の上半部21と下半部22をフ
ランジ23部分で分離し、上半部21をプルチャンバー
16と一体的にわずかに上昇させ、これらを回動させる
ことにより、下半部22を全面的に開放した後、手作業
で遮熱リング9付きの整流筒8を、突起8bを係止用リ
ング7aに係止する。このときの整流筒8の保持状態
は、図4に示す保持状態と同一である。プルチャンバー
16の前記開閉扉を開放し、ワイヤー14aの下端部に
設けた種結晶保持具10に、連結部材10aを介して整
流筒保持具11および遮熱板13を取り付けた後、前記
開閉扉を閉める。アイソレーションバルブ17を開放
し、昇降装置14すなわちワイヤー14aを操作して整
流筒保持具11を、種結晶保持具10および遮熱板13
と一体的に下降させて、整流筒保持具11を整流筒8の
係止用突起8aよりも下方に位置させる。整流筒保持具
11を適宜角度回転させた後、そのまま上昇させること
により、整流筒保持具11の板体11aを整流筒8の係
止用突起8aに挿入係止する。これによって、整流筒8
は図10に示す形態で保持されるとともに、遮熱板13
の下面は整流筒8の下端面と面一になる。
【0034】図10に示す形態の遮熱板13、整流筒8
および種結晶保持具10を一体的に、ワイヤー14aに
よって上昇させた後、整流筒8の突起8fをプルチャン
バー16の係止用突起16aに挿入・係止することによ
り、ルツボ1の上方に充分な原料結晶投入空間が確保さ
れる。上記上昇操作では、整流筒8の突起8a,8fが
プルチャンバー16の係止用突起16aにぶつからない
ように、突起8a,8fと係止用突起16aとの間に適
宜角度をあける。また、上記挿入・係止操作では一旦、
突起8fを係止用突起16aより上方に位置させてから
整流筒8を適宜角度回転させ、そのまま下降させる。つ
いで、所定量の原料結晶をルツボ1に投入し、チャンバ
ー7の上半部21とプルチャンバー16を一体的に上記
と逆向きに回動させた後、下降させることによって上半
部21と下半部22を結合し、図1に示す状態とする。
なお、整流筒8はワイヤー4aで支持されているから、
上記プルチャンバー16の係止用突起16aは必ずしも
必要ではないが、この係止用突起16aを使用すること
で、整流筒8の保持がより確実なものとなる。
【0035】(2)原料溶融工程(図1〜図3):チャ
ンバー7内およびプルチャンバー16内の空気を真空装
置により排気して真空状態(10-3Torr程度)にし
た後、アルゴンガスを供給して炉内を減圧状態のアルゴ
ンガス雰囲気に維持する。ついで、昇降装置14すなわ
ちワイヤー14aの操作により、図10に示す形態の遮
熱板13、整流筒8および種結晶保持具10を一体的に
ワイヤー14aによって下降させ、遮熱板13および遮
熱リング9をルツボ1内の原料結晶Rの近くに位置させ
る。これにより、遮熱板13および遮熱リング9でルツ
ボ1の直上部を覆う。この状態で、ヒーター5による原
料結晶Rの加熱を開始する。原料結晶Rの溶融の進行に
合わせて、遮熱板13、整流筒8および種結晶保持具1
0を一体的に昇降装置14によって徐々に下降させるこ
とにより、原料結晶の溶融進行に伴う原料レベルの低下
を相殺する。
【0036】この場合、上記覗き窓7bからルツボ内原
料結晶の溶融進行に伴うレベル下降を監視しながら、上
記相殺操作(ルツボの上昇操作と整流筒の下降操作)を
行う。こうすることにより、溶融工程においてヒーター
5の発熱中心の高さが常時、原料結晶の高さに一致する
ため、ルツボ1等を定位置に固定した場合に比べて、そ
の溶融速度が高まるとともに、ルツボ内融液表面からの
輻射熱がルツボ上方へ抜けるのを抑える効果が増大し
て、ヒーター5の熱効率が向上する。また、この原料溶
融工程においては、アルゴンガスが整流筒8内を流過
し、上記円環状空隙8cおよび、遮熱板13の透視用切
り欠き15aを介してルツボ内融液表面に下向流で供給
され、融液表面のガスは該表面と遮熱リング9との間隙
を通過してルツボ上方から外部へ抜け、前記排気口を介
してチャンバー7外へ排気される。このため、原料結晶
が多結晶シリコンである場合には、シリコン融液表面か
ら発生したSiO,CO等の不純物ガスがアルゴンガス
とともに効果的に、当該単結晶製造装置外に排出され
る。
【0037】上記ルツボ等の一体的下降操作は、整流筒
8の突起8bが係止用リング7a上に載るまで継続する
(これ以上には、下降できない)。そして、この時点で
は整流筒8の下端部とルツボ内融液液面との間隔が、単
結晶を引き上げるためのほぼ最適値となり、該引き上げ
工程において、前記液面への適正な不活性ガス供給量を
確保することができるとともに、液面からの輻射熱放熱
防止効果が高まる。
【0038】(3)整流筒セット・遮熱板退避工程(図
4):整流筒8を係止用リング7aに係止・セットし、
昇降装置14から取り外してチャンバー7内に残した
後、遮熱板13を種結晶保持具10と一体的に昇降装置
14によって上昇させることにより、遮熱板13を整流
筒8から抜き出してプルチャンバー16内の適宜位置に
上昇・退避させる。この場合、上記のようにして整流筒
8を係止用リング7aに載せた後、遮熱板13および種
結晶保持具10を一体的にわずかに下降させた後、ワイ
ヤー14aをわずかに回転させれば、整流筒保持具11
の板体11aが整流筒8の係止用突起8aから外れ(特
に図11を参照)、整流筒8を係止用リング7aに係止
・セットすることができる。
【0039】(4)遮熱板除去工程(図5):アイソレ
ーションバルブ17を閉め、チャンバー7とプルチャン
バー16との連通を遮断した後、プルチャンバー16の
上記開閉扉を開け、手作業で遮熱板13を連結部材10
aおよび整流筒保持具11と一体で種係止保持具10か
ら取り外して、当該単結晶の製造装置外に回収する。
【0040】(5)単結晶引き上げ工程(図6):手作
業により種結晶保持具10に種結晶10bを取り付け、
プルチャンバー16内の雰囲気をアルゴンガスに置換
し、アイソレーションバルブ17を開放した後、常法に
より単結晶Sの引き上げを行う。この場合、整流筒8を
介してルツボ上方にアルゴンガスを流過させ、ワイヤー
14aとルツボ1とを互いに逆向きに適宜回転数で回転
させる。また、引き上げの進行に伴ってルツボ内融液の
液面が下降するので、この下降を相殺するためにルツボ
1を徐々に上昇させる。引き上げ終了後、ヒーター5の
運転を停止し、チャンバー7を放冷させてルツボ1内の
融液を固化させるとともに、ルツボ1を原料結晶溶融工
程開始前の高さに戻す。
【0041】(6)単結晶回収工程:引き上げた単結晶
をプルチャンバー16に収容した後、アイソレーション
バルブ17を閉め、手作業により単結晶を種結晶保持具
10から取り外して当該単結晶の製造装置外に回収す
る。
【0042】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、ルツボ内融液表面からの輻射熱がルツボ上方に
抜けるのを抑えることによって、ヒーターの熱効率が高
まり、原料結晶をより短時間に溶融することができる。
また、溶融時間の短縮によりルツボの劣化等が抑えら
れ、これによって、融液へのルツボからの不純物溶解量
が低減する。さらに、単結晶引き上げ工程ではもちろ
ん、原料結晶の溶融工程においてもルツボ内融液表面に
不活性ガスを的確に供給することにより、前記融液から
発生した不純物ガスをチャンバー外に効率良く排気し、
これによって単結晶製造装置内の汚染を防止するととも
に、より高品質の単結晶を安定して製造することができ
るという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る単結晶製造装置の構造を
示す概略断面図であって、この装置による単結晶製造方
法における原料投入工程をも示すものである。
【図2】図1の装置による単結晶製造方法(以下の図2
〜図6も同様)における、原料溶融工程開始時の状況を
示す説明図である。
【図3】原料溶融工程終了時の状況を示す説明図であ
る。
【図4】整流筒セット・遮熱板退避工程を示す説明図で
ある。
【図5】種結晶保持具から整流筒保持具および遮熱板を
除去した後、すなわち遮熱板除去工程後の状況を示す説
明図である。
【図6】常法による単結晶引き上げ工程を示す説明図で
ある。
【図7】図1の単結晶製造装置の要部構造を示す概略斜
視図である。
【図8】図1の単結晶製造装置の要部をチャンバーの覗
き窓から見たときの状況を示す斜視図である。
【図9】図1の装置において、種結晶保持具により整流
筒および遮熱板を保持する構造を示す平面図である。
【図10】図9のA−A線断面図である。
【図11】図9のB−B線断面図である。
【図12】図9における遮熱板を示すもので(a)は平
面図、(b)は正面図である。
【図13】遮熱板の別例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 石英ガラスルツボ 2 シリコン原料 3 黒鉛ルツボ 4 ペディスタル 5 ヒーター 6 断熱材 7 チャンバー 7a 係止用リング 7b 覗き窓 7c 枠 8 整流筒(パージチューブ) 8a 係止用突起 8b 突起 8c 円環状空隙 8d 窓部 8e 石英ガラス板 8f 突起 9 遮熱リング 9a 断熱材 9b カバー板 10 種結晶保持具 10a 連結部材 10b 種結晶 11 整流筒保持具 11a 板体 12 遮熱板保持具 13 遮熱板 14 昇降機構 14a ワイヤー 15 透視部 15a 透視用切り欠き 15b 通気用貫通孔 16 プルチャンバー 16a 係止用突起 17 アイソレーションバルブ 21 上半部 22 下半部 23 フランジ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料結晶を溶融して融液を形成するため
    のルツボと、原料結晶を加熱するためのヒーターとがチ
    ャンバー内に設けられ、成長中の単結晶を囲繞できるよ
    うにルツボの上方に鉛直方向に設けられた不活性ガス供
    給用の整流筒と、種結晶保持具と、該種結晶保持具を昇
    降させるための昇降装置とを備え、前記整流筒内に不活
    性ガスを下向流で流過させてルツボの直上に供給するよ
    うにしたチョクラルスキー法よる単結晶引き上げ装置に
    おいて、遮熱板および前記整流筒が前記昇降装置に係脱
    可能に設けられ、前記遮熱板は整流筒内の下方部に挿入
    された状態で該整流筒および種結晶保持具と一体的に前
    記昇降装置により昇降可能とされ、前記整流筒は前記昇
    降装置から取り外して、チャンバー首部に設けられた整
    流筒固定用部材に係止可能とされていることを特徴とす
    る単結晶の製造装置。
  2. 【請求項2】 前記ルツボは昇降機構により昇降可能で
    あり、前記チャンバーの上部に覗き窓が、前記遮熱板と
    して断熱性の材料からなる円板に透視部を形成したもの
    が、前記整流筒として円筒状のカーボン部材に窓部と、
    該窓部に透明な石英ガラス部材とを備えたものが、それ
    ぞれ設けられ、これら覗き窓、整流筒の窓部および前記
    遮熱板の透視部を介してルツボ内の原料結晶または融液
    の表面が監視できることを特徴とする請求項1に記載の
    単結晶の製造装置。
  3. 【請求項3】 前記遮熱板に前記透視部として通気用貫
    通孔、通気用切り欠き、または石英ガラス製の透視板が
    設けられているとともに、該遮熱板が水平方向に設けら
    れていることを特徴とする請求項1または2に記載の単
    結晶の製造装置。
  4. 【請求項4】 前記遮熱板に通気用貫通孔が複数形成さ
    れていることを特徴とする請求項3に記載の単結晶の製
    造装置。
  5. 【請求項5】 前記遮熱板が複数枚、互いに適宜間隔を
    あけて上下多段に、かつ互いにほぼ平行に、しかも隣接
    する2枚の遮熱板の前記通気用貫通孔同士が遮熱板の平
    面視において重複しないように設けられていることを特
    徴とする請求項4に記載の単結晶の製造装置。
  6. 【請求項6】 前記整流筒内の下方部に挿入された遮熱
    板の外周縁と、前記整流筒の内周面との間に円環状空隙
    が形成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか
    一つの項に記載の単結晶の製造装置。
  7. 【請求項7】 前記遮熱板が窒化珪素、その他のセラミ
    ック材料からなる板または、少なくともルツボと対向す
    る側の面にSiCコートを施したカーボン製の板からな
    ることを特徴とする請求項3〜6のいずれか一つの項に
    記載の単結晶の製造装置。
  8. 【請求項8】 前記整流筒の下端部外周面に同心状に、
    外径がルツボの内径にほぼ等しい倒立截頭円錐状の遮熱
    リングが設けられ、これら整流筒と遮熱リングとの間隙
    に耐熱性断熱材が気密に充填されていることを特徴とす
    る請求項1〜7のいずれか一つの項に記載の単結晶の製
    造装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか一つの項に記載
    の単結晶の製造装置を用いてチョクラルスキー法により
    単結晶を引き上げる方法であって、原料結晶の溶融中に
    は前記遮熱板および整流筒をチャンバー内に、かつ原料
    結晶の直上に下降させてこれを被い、溶融完了後には整
    流筒をチャンバー内に残し、遮熱板を引き上げて前記昇
    降装置から取り外し、その後に種結晶保持具に種結晶を
    取り付けて単結晶の引き上げを行うことを特徴とする単
    結晶の製造方法。
JP32757896A 1996-11-22 1996-11-22 単結晶の製造装置および製造方法 Expired - Fee Related JP3671562B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32757896A JP3671562B2 (ja) 1996-11-22 1996-11-22 単結晶の製造装置および製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32757896A JP3671562B2 (ja) 1996-11-22 1996-11-22 単結晶の製造装置および製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10158091A true JPH10158091A (ja) 1998-06-16
JP3671562B2 JP3671562B2 (ja) 2005-07-13

Family

ID=18200631

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32757896A Expired - Fee Related JP3671562B2 (ja) 1996-11-22 1996-11-22 単結晶の製造装置および製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3671562B2 (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000065132A1 (fr) * 1999-04-21 2000-11-02 Shin-Etsu Handotai Co., Ltd. Dispositif de tirage du cristal
US6249953B1 (en) * 1997-10-02 2001-06-26 Seh America, Inc. Method for assembling portions of a pulling chamber
JP2007314375A (ja) * 2006-05-26 2007-12-06 Shin Etsu Handotai Co Ltd 単結晶製造装置
US7491270B2 (en) 2004-10-26 2009-02-17 Sumco Corporation Heat shield member and single crystal pulling device
DE112008003322T5 (de) 2007-12-25 2010-11-25 Shin-Etsu Handotai Co., Ltd. Vorrichtung und Verfahren zum Herstellen eines Einkristalls
JP2011057467A (ja) * 2009-09-07 2011-03-24 Sumco Techxiv株式会社 単結晶引上装置
JP2012116691A (ja) * 2010-11-30 2012-06-21 Sumco Corp 単結晶原料の溶融装置
JP2016506358A (ja) * 2013-01-23 2016-03-03 エルジー・シルトロン・インコーポレーテッド 単結晶インゴット、そのインゴットの製造装置及び方法
JP2017077981A (ja) * 2015-10-19 2017-04-27 信越半導体株式会社 単結晶の製造方法
JP2017122014A (ja) * 2016-01-05 2017-07-13 株式会社Sumco リチャージ装置およびこれを用いたシリコン原料の融解方法
WO2019097875A1 (ja) * 2017-11-14 2019-05-23 信越半導体株式会社 単結晶引き上げ装置及びシリコン単結晶の引き上げ方法
CN109913939A (zh) * 2019-04-09 2019-06-21 西安奕斯伟硅片技术有限公司 热屏蔽组件、拉晶炉系统及其工作方法
CN111020690A (zh) * 2019-12-26 2020-04-17 西安奕斯伟硅片技术有限公司 挡板装置及具有其的导流筒、挡辐射装置及拉晶装置

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6249953B1 (en) * 1997-10-02 2001-06-26 Seh America, Inc. Method for assembling portions of a pulling chamber
WO2000065132A1 (fr) * 1999-04-21 2000-11-02 Shin-Etsu Handotai Co., Ltd. Dispositif de tirage du cristal
US7491270B2 (en) 2004-10-26 2009-02-17 Sumco Corporation Heat shield member and single crystal pulling device
JP2007314375A (ja) * 2006-05-26 2007-12-06 Shin Etsu Handotai Co Ltd 単結晶製造装置
DE112008003322B4 (de) * 2007-12-25 2016-12-15 Shin-Etsu Handotai Co., Ltd. Vorrichtung und Verfahren zum Herstellen eines Einkristalls
DE112008003322T5 (de) 2007-12-25 2010-11-25 Shin-Etsu Handotai Co., Ltd. Vorrichtung und Verfahren zum Herstellen eines Einkristalls
US8337616B2 (en) 2007-12-25 2012-12-25 Shin-Etsu Handotai Co., Ltd. Apparatus and method for producing single crystal
JP2011057467A (ja) * 2009-09-07 2011-03-24 Sumco Techxiv株式会社 単結晶引上装置
JP2012116691A (ja) * 2010-11-30 2012-06-21 Sumco Corp 単結晶原料の溶融装置
JP2016506358A (ja) * 2013-01-23 2016-03-03 エルジー・シルトロン・インコーポレーテッド 単結晶インゴット、そのインゴットの製造装置及び方法
JP2017077981A (ja) * 2015-10-19 2017-04-27 信越半導体株式会社 単結晶の製造方法
WO2017068754A1 (ja) * 2015-10-19 2017-04-27 信越半導体株式会社 単結晶の製造方法
US10584426B2 (en) 2015-10-19 2020-03-10 Shin-Etsu Handotai Co., Ltd. Method for producing single crystal
JP2017122014A (ja) * 2016-01-05 2017-07-13 株式会社Sumco リチャージ装置およびこれを用いたシリコン原料の融解方法
WO2019097875A1 (ja) * 2017-11-14 2019-05-23 信越半導体株式会社 単結晶引き上げ装置及びシリコン単結晶の引き上げ方法
CN109913939A (zh) * 2019-04-09 2019-06-21 西安奕斯伟硅片技术有限公司 热屏蔽组件、拉晶炉系统及其工作方法
CN111020690A (zh) * 2019-12-26 2020-04-17 西安奕斯伟硅片技术有限公司 挡板装置及具有其的导流筒、挡辐射装置及拉晶装置
CN111020690B (zh) * 2019-12-26 2021-07-27 西安奕斯伟硅片技术有限公司 挡板装置及具有其的导流筒、挡辐射装置及拉晶装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3671562B2 (ja) 2005-07-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH10158091A (ja) 単結晶の製造装置および製造方法
JPS581080B2 (ja) チヨクラルスキ−のるつぼ引上げ法による高純度単結晶の製造方法
JP2008285351A (ja) 原料供給装置及びこれを備えた単結晶引上げ装置、並びに原料供給方法
JP3838013B2 (ja) シリコン単結晶の製造方法
JP2580197B2 (ja) 単結晶引上装置
JP2005053722A (ja) 単結晶製造装置及び単結晶の製造方法
JP6471700B2 (ja) リチャージ装置を用いたシリコン原料の融解方法
JP2520924B2 (ja) 単結晶引上装置
JP3750174B2 (ja) 単結晶の製造装置および製造方法
CN109666968B (zh) 硅单晶的制造方法
JP3922074B2 (ja) 炭化珪素単結晶の製造方法および製造装置
JP5226496B2 (ja) シリコン単結晶引上装置
JPH0688864B2 (ja) 単結晶引上装置用整流筒
KR101467117B1 (ko) 잉곳성장장치
JPH07223894A (ja) 半導体単結晶製造装置
JPH0754290Y2 (ja) 単結晶の製造装置
JP2580198B2 (ja) 単結晶引上装置
JP3760680B2 (ja) 単結晶引上装置
CN112981523A (zh) 一种可有效提高SiC单晶质量的方法及装置
JP3835063B2 (ja) 単結晶引上装置
JP2705810B2 (ja) 単結晶引上装置
KR101439023B1 (ko) 잉곳 성장 장치용 배기 슬리브
JP2010006657A (ja) シリコン単結晶の製造装置およびシリコン単結晶の製造方法
JPS6041037B2 (ja) 半導体用高解離圧化合物単結晶の製造装置
TW201319336A (zh) 用於半導體材料之爐及方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040512

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041221

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050221

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050329

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050411

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080428

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080428

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090428

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090428

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100428

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110428

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120428

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130428

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130428

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140428

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees