JPH10156834A - 積層成形品の成形型装置 - Google Patents
積層成形品の成形型装置Info
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- JPH10156834A JPH10156834A JP32905496A JP32905496A JPH10156834A JP H10156834 A JPH10156834 A JP H10156834A JP 32905496 A JP32905496 A JP 32905496A JP 32905496 A JP32905496 A JP 32905496A JP H10156834 A JPH10156834 A JP H10156834A
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- peripheral wall
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ガスの放出が十分に行われて、溜ったガスに
より表皮材が破れ成形不良を生じることのない積層成形
品の成形型装置を提供する。 【解決手段】 プレスモールド成形用の上、下型2、3
内で、溶融樹脂Mを所定形状の樹脂芯材22に成形し、
この樹脂芯材22の成形時に、前記樹脂芯材22の表面
を被覆する表皮材21を同時に成形するようにした積層
成形品の成形型装置において、下型3の周壁部5に、
上、下型2、3内のガス溜り部8付近に対応させてガス
逃がし部9を形成し、このガス逃がし部9を、下型3の
パーティング面部6から下型3の周壁部5にかけて上下
方向に切り欠いて切欠き部10を形成し、上型2の上側
型部の周壁部と下型3の周壁部5との間にクリアランス
Cを設け、このクリアランスCを、ガス逃がし部9では
大きく、他の部分では小さくして構成した。
より表皮材が破れ成形不良を生じることのない積層成形
品の成形型装置を提供する。 【解決手段】 プレスモールド成形用の上、下型2、3
内で、溶融樹脂Mを所定形状の樹脂芯材22に成形し、
この樹脂芯材22の成形時に、前記樹脂芯材22の表面
を被覆する表皮材21を同時に成形するようにした積層
成形品の成形型装置において、下型3の周壁部5に、
上、下型2、3内のガス溜り部8付近に対応させてガス
逃がし部9を形成し、このガス逃がし部9を、下型3の
パーティング面部6から下型3の周壁部5にかけて上下
方向に切り欠いて切欠き部10を形成し、上型2の上側
型部の周壁部と下型3の周壁部5との間にクリアランス
Cを設け、このクリアランスCを、ガス逃がし部9では
大きく、他の部分では小さくして構成した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の内装品の
ような積層成形品を成形する成形型装置に関するもので
ある。
ような積層成形品を成形する成形型装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】表皮材と熱可塑性樹脂製の樹脂芯材より
なる積層成形品は、自動車の内装品に用いられる。この
ような積層成形品の成形型装置30は、図7に示すよう
に未閉鎖のモールド成形用の上、下型31、32間に表
皮材40及び溶融樹脂Mを供給した後、上、下型31、
32を閉じ、表皮材40及び熱可塑性樹脂製の樹脂芯材
41からなる積層成形品60を成形するようになってお
り、この成形に際し、所定形状に裁断した表皮材40を
上型31の所定位置にセットし、上型31及び下型32
の間に形成されるキャビティK内に溶融樹脂Mを供給す
ることにより、表皮材40と熱可塑性樹脂製の樹脂芯材
41よりなる積層成形品60を得るというものである。
なる積層成形品は、自動車の内装品に用いられる。この
ような積層成形品の成形型装置30は、図7に示すよう
に未閉鎖のモールド成形用の上、下型31、32間に表
皮材40及び溶融樹脂Mを供給した後、上、下型31、
32を閉じ、表皮材40及び熱可塑性樹脂製の樹脂芯材
41からなる積層成形品60を成形するようになってお
り、この成形に際し、所定形状に裁断した表皮材40を
上型31の所定位置にセットし、上型31及び下型32
の間に形成されるキャビティK内に溶融樹脂Mを供給す
ることにより、表皮材40と熱可塑性樹脂製の樹脂芯材
41よりなる積層成形品60を得るというものである。
【0003】すなわち、図8に示すように所定寸法に裁
断した表皮材40を表面側を上にして上型31に設けら
れた表皮材セット枠33に固定する。次に、図9に示す
ように上型31を下降して上型31及び下型32の型面
間のクリアランスHを所定の大きさに確保した位置で一
旦停止する。この停止位置で溶融樹脂Mを射出成形機
(図示せず)の溶融樹脂供給装置(図示せず)により、
下型32に設けられたホットランナ(図示せず)及びゲ
ート34等の樹脂通路を通じて表皮材40の裏面側の下
型32上に分配供給する。
断した表皮材40を表面側を上にして上型31に設けら
れた表皮材セット枠33に固定する。次に、図9に示す
ように上型31を下降して上型31及び下型32の型面
間のクリアランスHを所定の大きさに確保した位置で一
旦停止する。この停止位置で溶融樹脂Mを射出成形機
(図示せず)の溶融樹脂供給装置(図示せず)により、
下型32に設けられたホットランナ(図示せず)及びゲ
ート34等の樹脂通路を通じて表皮材40の裏面側の下
型32上に分配供給する。
【0004】次に、上型31を再度下降させて、上、下
型31、32を結合圧締めすることにより、表皮材40
が下型32側に押圧されて、溶融樹脂MがキャビティK
間に流動拡大して、表皮材40と樹脂芯材41とが一体
化されて賦形が完了する。この結果、表皮材40と熱可
塑性樹脂製の樹脂芯材41よりなる積層成形品60を得
る。
型31、32を結合圧締めすることにより、表皮材40
が下型32側に押圧されて、溶融樹脂MがキャビティK
間に流動拡大して、表皮材40と樹脂芯材41とが一体
化されて賦形が完了する。この結果、表皮材40と熱可
塑性樹脂製の樹脂芯材41よりなる積層成形品60を得
る。
【0005】このような従来の成形型装置にあっては、
その下型32には、前記下側型部32Aの前後にゲート
34が存在するために、図10に示すように前後のゲー
ト34間の点イを通る左右方向の線ロがウエルドライン
となり、下側型部32Aの左、右面部32Aー1、32
Aー2に交わる部位がガス溜り部35になっている。
その下型32には、前記下側型部32Aの前後にゲート
34が存在するために、図10に示すように前後のゲー
ト34間の点イを通る左右方向の線ロがウエルドライン
となり、下側型部32Aの左、右面部32Aー1、32
Aー2に交わる部位がガス溜り部35になっている。
【0006】そして、ガス溜り部35に溜る、溶融樹脂
Mより発生するガス及び取り込まれた空気であるガス
は、前記上型31の上側型部31Aの周壁部31Bと前
記下型32の周壁部32Bとの間のクリアランスCー1
(このクリアランスCー1は全周に亘って一定である)
から外気の放出するようになっている(図7参照)。
Mより発生するガス及び取り込まれた空気であるガス
は、前記上型31の上側型部31Aの周壁部31Bと前
記下型32の周壁部32Bとの間のクリアランスCー1
(このクリアランスCー1は全周に亘って一定である)
から外気の放出するようになっている(図7参照)。
【0007】このクリアランスCー1は1/2T〜2/
3Tである。即ち、積層成形品60において、表皮材4
0としてポリ塩化ビニル(PVC)シートを用い、その
裏面に基布をラミネートしたものを用いた場合、ポリ塩
化ビニル(PVC)シートの厚みが0.5t、基布の厚
みが0.2tであるので、 T=0.5t+0.2t=0.7t であり、クリアランスCー1は0.35〜0.47mm
である。
3Tである。即ち、積層成形品60において、表皮材4
0としてポリ塩化ビニル(PVC)シートを用い、その
裏面に基布をラミネートしたものを用いた場合、ポリ塩
化ビニル(PVC)シートの厚みが0.5t、基布の厚
みが0.2tであるので、 T=0.5t+0.2t=0.7t であり、クリアランスCー1は0.35〜0.47mm
である。
【0008】また、積層成形品60において、表皮材4
0としてポリ塩化ビニル(PVC)シートを用い、その
裏面に発泡ポリエチレン材をラミネートしたものを用い
た場合、ポリ塩化ビニル(PVC)シートの厚みが0.
5t、発泡ポリエチレン材の厚みが3.5t〜4tであ
るので、 T=0.5t+(3.5〜4)t=4〜4.5t であり、クリアランスCー1は2〜3mmである。
0としてポリ塩化ビニル(PVC)シートを用い、その
裏面に発泡ポリエチレン材をラミネートしたものを用い
た場合、ポリ塩化ビニル(PVC)シートの厚みが0.
5t、発泡ポリエチレン材の厚みが3.5t〜4tであ
るので、 T=0.5t+(3.5〜4)t=4〜4.5t であり、クリアランスCー1は2〜3mmである。
【0009】また、従来の成形型装置におけるガス抜き
手段としては、図11に示すように上型31及び下型3
2にそれぞれエアベント36、37を形成して、これら
のエアベント36、37の型部(上、下側型部)に開口
する部分に嵌合部36A、37Aを形成し、これらの嵌
合部36A、37Aに焼結金属からなる多孔部材38、
39を嵌め込んで構成してあり、上記のように溶融樹脂
Mがゲート34よりキャビティK(表皮材40の裏面側
の下型32上)に分配供給され、その後、表皮材40が
下型32側に押圧されて、溶融樹脂MがキャビティK間
に流動拡大する際に、前記ガス溜り部35より、溶融樹
脂Mより発生するガス及び取り込まれた空気であるガス
を、多孔部材38、39からエアベント36、37から
外部に排出するようにしていた。
手段としては、図11に示すように上型31及び下型3
2にそれぞれエアベント36、37を形成して、これら
のエアベント36、37の型部(上、下側型部)に開口
する部分に嵌合部36A、37Aを形成し、これらの嵌
合部36A、37Aに焼結金属からなる多孔部材38、
39を嵌め込んで構成してあり、上記のように溶融樹脂
Mがゲート34よりキャビティK(表皮材40の裏面側
の下型32上)に分配供給され、その後、表皮材40が
下型32側に押圧されて、溶融樹脂MがキャビティK間
に流動拡大する際に、前記ガス溜り部35より、溶融樹
脂Mより発生するガス及び取り込まれた空気であるガス
を、多孔部材38、39からエアベント36、37から
外部に排出するようにしていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た前者の従来例にあっては、ガス通路が、前記上型31
の上側型部31Aの周壁部31Bと前記下型32の周壁
部32Bとの間のクリアランスCー1が、ガス溜り部も
他も同じで一定であるために、ガスの放出が不十分であ
り、溜ったガスにより表皮材40の破れや、ガスが表皮
材40と芯材との間に溜って製品表面にアバタを形成す
るような成形不良になっていたし、また、芯材にリブを
形成する必要性から、図10に示すように下型32にリ
ブ用スリット43を形成すると、このリブ用スリット4
3にガスが溜ってしまい、同様に、表皮材40が破れ
や、ガスが表皮材40と芯材との間に溜って製品表面に
アバタを形成するような成形不良になるという問題点が
あった。
た前者の従来例にあっては、ガス通路が、前記上型31
の上側型部31Aの周壁部31Bと前記下型32の周壁
部32Bとの間のクリアランスCー1が、ガス溜り部も
他も同じで一定であるために、ガスの放出が不十分であ
り、溜ったガスにより表皮材40の破れや、ガスが表皮
材40と芯材との間に溜って製品表面にアバタを形成す
るような成形不良になっていたし、また、芯材にリブを
形成する必要性から、図10に示すように下型32にリ
ブ用スリット43を形成すると、このリブ用スリット4
3にガスが溜ってしまい、同様に、表皮材40が破れ
や、ガスが表皮材40と芯材との間に溜って製品表面に
アバタを形成するような成形不良になるという問題点が
あった。
【0011】また、上記した後者の従来例にあっては、
上型31及び下型32にそれぞれエアベント36、37
を形成して、これらのエアベント36、37の型部
(上、下側型部)に開口する部分に嵌合部36A、37
Aを形成し、これらの嵌合部36A、37Aに多孔部材
38、39を嵌め込んで構成してあるために、嵌合部3
6A、37Aの形成は、上型31及び下型32の内部に
冷却管(図示せず)が配管してある場合には不可能であ
るという問題点があった。
上型31及び下型32にそれぞれエアベント36、37
を形成して、これらのエアベント36、37の型部
(上、下側型部)に開口する部分に嵌合部36A、37
Aを形成し、これらの嵌合部36A、37Aに多孔部材
38、39を嵌め込んで構成してあるために、嵌合部3
6A、37Aの形成は、上型31及び下型32の内部に
冷却管(図示せず)が配管してある場合には不可能であ
るという問題点があった。
【0012】本発明は、上記の問題点に着目して成され
たものであって、その目的とするところは、ガスの放出
が十分に行われて、溜ったガスにより表皮材が破れ成形
不良を生じることのない積層成形品の成形型装置を提供
することにある。
たものであって、その目的とするところは、ガスの放出
が十分に行われて、溜ったガスにより表皮材が破れ成形
不良を生じることのない積層成形品の成形型装置を提供
することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明に係わる積層成形品の成形型装置
は、プレスモールド成形用の上、下型内で、溶融樹脂を
所定形状の樹脂芯材に成形し、この樹脂芯材の成形時
に、前記樹脂芯材の表面を被覆する表皮材を同時に成形
するようにした積層成形品の成形型装置において、前記
下型の周壁部に、前記上、下型内のガス溜り部付近に対
応させてガス逃がし部を形成し、前記上型の上側型部の
周壁部と前記下型の前記周壁部との間にクリアランスを
設け、このクリアランスを、前記ガス逃がし部では大き
く、他の部分では小さくしたことを特徴とする。
めに、請求項1の発明に係わる積層成形品の成形型装置
は、プレスモールド成形用の上、下型内で、溶融樹脂を
所定形状の樹脂芯材に成形し、この樹脂芯材の成形時
に、前記樹脂芯材の表面を被覆する表皮材を同時に成形
するようにした積層成形品の成形型装置において、前記
下型の周壁部に、前記上、下型内のガス溜り部付近に対
応させてガス逃がし部を形成し、前記上型の上側型部の
周壁部と前記下型の前記周壁部との間にクリアランスを
設け、このクリアランスを、前記ガス逃がし部では大き
く、他の部分では小さくしたことを特徴とする。
【0014】かかる構成により、溶融樹脂がゲートより
キャビティ(表皮材の裏面側の下型上)に分配供給さ
れ、その後、表皮材が下型側に押圧されて、溶融樹脂が
キャビティ間に流動拡大する際に、前記ガス溜り部から
ガス逃がし部にバリが出て、このバリと一緒に、溶融樹
脂より発生するガス及び取り込まれた空気であるガスが
外気に逃がされる。
キャビティ(表皮材の裏面側の下型上)に分配供給さ
れ、その後、表皮材が下型側に押圧されて、溶融樹脂が
キャビティ間に流動拡大する際に、前記ガス溜り部から
ガス逃がし部にバリが出て、このバリと一緒に、溶融樹
脂より発生するガス及び取り込まれた空気であるガスが
外気に逃がされる。
【0015】したがって、ガスの放出が十分に行われ
て、溜ったガスにより表皮材が破れ成形不良になること
がなくなる。また、ガス逃がし部は前記下型の周壁部に
設けられるために、上、下型の内部に冷却管(図示せ
ず)が配管してある場合であっても形成することができ
る。
て、溜ったガスにより表皮材が破れ成形不良になること
がなくなる。また、ガス逃がし部は前記下型の周壁部に
設けられるために、上、下型の内部に冷却管(図示せ
ず)が配管してある場合であっても形成することができ
る。
【0016】また、前記クリアランスを前記ガス逃がし
部で大きく、他の部分では小さくしたことにより、バリ
の発生部位を限定することができる。
部で大きく、他の部分では小さくしたことにより、バリ
の発生部位を限定することができる。
【0017】また、上記の目的を達成するために、請求
項2の発明に係わる積層成形品の成形型装置は、請求項
1記載の積層成形品の成形型装置において、前記ガス逃
がし部を、前記下型のパーティング面部から前記下型の
周壁部にかけて上下方向に切り欠いて切欠き部を形成し
て構成した。
項2の発明に係わる積層成形品の成形型装置は、請求項
1記載の積層成形品の成形型装置において、前記ガス逃
がし部を、前記下型のパーティング面部から前記下型の
周壁部にかけて上下方向に切り欠いて切欠き部を形成し
て構成した。
【0018】かかる構成により、上記した請求項1の発
明の作用と同様な作用を奏し得るばかりか、前記ガス溜
り部から切欠き部にバリが出て、このバリと一緒に、溶
融樹脂より発生するガス及び取り込まれた空気であるガ
スが外気に逃がされる。
明の作用と同様な作用を奏し得るばかりか、前記ガス溜
り部から切欠き部にバリが出て、このバリと一緒に、溶
融樹脂より発生するガス及び取り込まれた空気であるガ
スが外気に逃がされる。
【0019】したがって、ガスの放出が十分に行われ
て、溜ったガスにより表皮材が破れ成形不良になること
がなくなる。また、ガス逃がし部は前記下型の周壁部に
設けられるために、上、下型の内部に冷却管(図示せ
ず)が配管してある場合であっても形成することができ
る。
て、溜ったガスにより表皮材が破れ成形不良になること
がなくなる。また、ガス逃がし部は前記下型の周壁部に
設けられるために、上、下型の内部に冷却管(図示せ
ず)が配管してある場合であっても形成することができ
る。
【0020】また、上記の目的を達成するために、請求
項3の発明に係わる積層成形品の成形型装置は、請求項
1記載の積層成形品の成形型装置において、前記ガス逃
がし部を、前記下型のパーティング面部から前記下型の
周壁部にかけて上下方向に切り欠いて切欠き溝部を形成
し、この切欠き溝部を横方向に所定の間隔で多数形成し
て構成した。
項3の発明に係わる積層成形品の成形型装置は、請求項
1記載の積層成形品の成形型装置において、前記ガス逃
がし部を、前記下型のパーティング面部から前記下型の
周壁部にかけて上下方向に切り欠いて切欠き溝部を形成
し、この切欠き溝部を横方向に所定の間隔で多数形成し
て構成した。
【0021】かかる構成により、上記した請求項1の発
明の作用と同様な作用を奏し得るばかりか、製品の仕上
げ工程で表皮材を芯材端末に沿って切断する際に、バリ
を表皮材と一緒に切断するが、バリが棒状に出て、バリ
の太さが細いために、カット性が向上して、カットライ
ンが蛇行しにくくなる(バリが一定厚さで発生する場
合、カットラインが蛇行し易い)。
明の作用と同様な作用を奏し得るばかりか、製品の仕上
げ工程で表皮材を芯材端末に沿って切断する際に、バリ
を表皮材と一緒に切断するが、バリが棒状に出て、バリ
の太さが細いために、カット性が向上して、カットライ
ンが蛇行しにくくなる(バリが一定厚さで発生する場
合、カットラインが蛇行し易い)。
【0022】また、上記の目的を達成するために、請求
項4の発明に係わる積層成形品の成形型装置は、請求項
1記載の積層成形品の成形型装置において、前記ガス逃
がし部を、前記下型のパーティング面部から前記下型の
周壁部にかけて横方向に波打つ波面形状の凹部で形成し
た。
項4の発明に係わる積層成形品の成形型装置は、請求項
1記載の積層成形品の成形型装置において、前記ガス逃
がし部を、前記下型のパーティング面部から前記下型の
周壁部にかけて横方向に波打つ波面形状の凹部で形成し
た。
【0023】かかる構成により、上記した請求項1の発
明の作用と同様な作用を奏し得るばかりか、前記ガス溜
り部から波面形状の凹部にバリが出で、このバリと一緒
に、溶融樹脂より発生するガス及び取り込まれた空気で
あるガスが外気に逃がされ、ガスの放出より多くするこ
とができる。また、製品仕上げ工程において上記した請
求項3の作用とほぼ同様な作用を奏し得る。
明の作用と同様な作用を奏し得るばかりか、前記ガス溜
り部から波面形状の凹部にバリが出で、このバリと一緒
に、溶融樹脂より発生するガス及び取り込まれた空気で
あるガスが外気に逃がされ、ガスの放出より多くするこ
とができる。また、製品仕上げ工程において上記した請
求項3の作用とほぼ同様な作用を奏し得る。
【0024】また、上記の目的を達成するために、請求
項5の発明に係わる積層成形品の成形型装置は、請求項
1記載の積層成形品の成形型装置において、前記ガス逃
がし部を、前記下型のパーティング面部から前記下型の
周壁部にかけて装着用凹部を形成して、この装着用凹部
に連続発泡の多孔部材を嵌着して構成した。
項5の発明に係わる積層成形品の成形型装置は、請求項
1記載の積層成形品の成形型装置において、前記ガス逃
がし部を、前記下型のパーティング面部から前記下型の
周壁部にかけて装着用凹部を形成して、この装着用凹部
に連続発泡の多孔部材を嵌着して構成した。
【0025】かかる構成により、上記した請求項1の発
明の作用と同様な作用を奏し得るばかりか、前記ガス溜
り部から多孔部材に、溶融樹脂より発生するガス及び取
り込まれた空気であるガスが外気に逃がされ、ガスの放
出より多くすることができる。更に、下型内部の冷却管
の配管の影響を受けることもなく、さらに、従来技術に
比べて、型加工もエアベントの加工が無くなり容易にな
るので、コスト低減にも寄与する。
明の作用と同様な作用を奏し得るばかりか、前記ガス溜
り部から多孔部材に、溶融樹脂より発生するガス及び取
り込まれた空気であるガスが外気に逃がされ、ガスの放
出より多くすることができる。更に、下型内部の冷却管
の配管の影響を受けることもなく、さらに、従来技術に
比べて、型加工もエアベントの加工が無くなり容易にな
るので、コスト低減にも寄与する。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明に係わる積層成形品
の成形型装置の構成説明図、図2の(1)は同成形型装
置の上、下型間のクリアランスの説明図、図2の(2)
は同成形型装置の下型の平面図、図3の(1)は下型に
おけるガス逃がし部の斜視図、図3の(2)はガス逃が
し部の拡大図、図4の(1)は成形型装置の型開状態の
構成説明図、図4の(2)は同成形型装置の型半閉状態
の構成説明図、図4の(3)は同成形型装置の型閉状態
の構成説明図である。
に基づいて説明する。図1は本発明に係わる積層成形品
の成形型装置の構成説明図、図2の(1)は同成形型装
置の上、下型間のクリアランスの説明図、図2の(2)
は同成形型装置の下型の平面図、図3の(1)は下型に
おけるガス逃がし部の斜視図、図3の(2)はガス逃が
し部の拡大図、図4の(1)は成形型装置の型開状態の
構成説明図、図4の(2)は同成形型装置の型半閉状態
の構成説明図、図4の(3)は同成形型装置の型閉状態
の構成説明図である。
【0027】積層成形品を成形するための本発明に係わ
る成形型装置を図1に示す。この成形型装置1は、モー
ルド成形用の上型2及び下型3を備えており、この上型
2の下面部2Bには、下型3の下側型部3Bと共にキャ
ビティKを形成する上側型部2Bが設けてあり、この上
側型部2Bの周壁部2Cは略垂直である。そして、上型
2の下面部2Aには表皮材セット枠4が装着してある。
る成形型装置を図1に示す。この成形型装置1は、モー
ルド成形用の上型2及び下型3を備えており、この上型
2の下面部2Bには、下型3の下側型部3Bと共にキャ
ビティKを形成する上側型部2Bが設けてあり、この上
側型部2Bの周壁部2Cは略垂直である。そして、上型
2の下面部2Aには表皮材セット枠4が装着してある。
【0028】また、前記下型3の上面部には、前記上側
型部2Bと共にキャビティKを形成する下側型部3Bが
設けてあり、この下側型部3Bの外壁部3Cと下型3の
周壁部5との間にはパーティング面部6が形成してあ
る。
型部2Bと共にキャビティKを形成する下側型部3Bが
設けてあり、この下側型部3Bの外壁部3Cと下型3の
周壁部5との間にはパーティング面部6が形成してあ
る。
【0029】また、下型3には、射出成形機の射出ノズ
ルと接続するマニホールド(いずれも図示せず)が内装
してあり、このマニホールドに連通するゲート7が、例
えば、前記下側型部3Bの前後に開口している。そし
て、下型3には、前記下側型部3Bの前後にゲート7が
存在するために、図2の(2)に示すように前後のゲー
ト7の間の点イを通る左右方向の線ロがウエルドライン
であり、下側型部3Bの左、右面部3Bー1、3Bー2
に交わる部位がガス溜り部8である。
ルと接続するマニホールド(いずれも図示せず)が内装
してあり、このマニホールドに連通するゲート7が、例
えば、前記下側型部3Bの前後に開口している。そし
て、下型3には、前記下側型部3Bの前後にゲート7が
存在するために、図2の(2)に示すように前後のゲー
ト7の間の点イを通る左右方向の線ロがウエルドライン
であり、下側型部3Bの左、右面部3Bー1、3Bー2
に交わる部位がガス溜り部8である。
【0030】そして、前記下型3の周壁部5の、前記ガ
ス溜り部8付近に対応する部位にはガス逃がし部9が形
成してある。このガス逃がし部9は、図3の(1)、
(2)に示すようにパーティング面部6から下型3の周
壁部5にかけて切欠き部10を形成して構成してある。
この切欠き部10は、上型2の下限位置におけるこの上
型2の下面部2Aより下方に出る長さLを有しているの
で、上、下型2、3が閉じた後でも、ガスを放出する流
路を確保することができる。
ス溜り部8付近に対応する部位にはガス逃がし部9が形
成してある。このガス逃がし部9は、図3の(1)、
(2)に示すようにパーティング面部6から下型3の周
壁部5にかけて切欠き部10を形成して構成してある。
この切欠き部10は、上型2の下限位置におけるこの上
型2の下面部2Aより下方に出る長さLを有しているの
で、上、下型2、3が閉じた後でも、ガスを放出する流
路を確保することができる。
【0031】前記上型2の上側型部2Bの周壁部2Cと
前記下型3の周壁部5との間にはクリアランスCが存在
する。このクリアランスCは、ガス発生箇所、すなわ
ち、ガス逃がし部9では、積層成形品20の表皮材21
の厚みがTmmの場合、T+1mm程度であり、他の部
分(一般部)では1/2T〜2/3Tである。
前記下型3の周壁部5との間にはクリアランスCが存在
する。このクリアランスCは、ガス発生箇所、すなわ
ち、ガス逃がし部9では、積層成形品20の表皮材21
の厚みがTmmの場合、T+1mm程度であり、他の部
分(一般部)では1/2T〜2/3Tである。
【0032】次に、上記のように構成された成形型装置
1において、積層成形品20を成形する動作を説明す
る。
1において、積層成形品20を成形する動作を説明す
る。
【0033】図4の(1)に示すように表皮材21を、
表皮材セット枠4により上型2の下面部2Aに固定した
後に、図4の(2)に示すように上型2を上限位置から
所定の位置まで下降する。この位置では、上側型部2B
と下側型部3Bとの間の間隔が広くて溶融樹脂Mの流路
が確保されており、前記射出成形機の運転により溶融樹
脂Mがマニホールドに連通するゲート7よりキャビティ
K(表皮材21の裏面側の下型3上)に分配供給され
る。
表皮材セット枠4により上型2の下面部2Aに固定した
後に、図4の(2)に示すように上型2を上限位置から
所定の位置まで下降する。この位置では、上側型部2B
と下側型部3Bとの間の間隔が広くて溶融樹脂Mの流路
が確保されており、前記射出成形機の運転により溶融樹
脂Mがマニホールドに連通するゲート7よりキャビティ
K(表皮材21の裏面側の下型3上)に分配供給され
る。
【0034】次に、上型2を再度下降させて、図4の
(3)に示すように上型2を下限位置にもって行き、
上、下型2、3を結合圧締めすることにより、表皮材2
1が下型3側に押圧されて、溶融樹脂MがキャビティK
間に流動拡大して、表皮材21と樹脂芯材22とが一体
化されて賦形が完了する。この状態で、加圧保持及び冷
却させた後、上型2を上昇させて下型3から取り出し手
段により積層成形品20を取り出す。この結果、表皮材
21と熱可塑性樹脂製の樹脂芯材22よりなる積層成形
品20を得る。
(3)に示すように上型2を下限位置にもって行き、
上、下型2、3を結合圧締めすることにより、表皮材2
1が下型3側に押圧されて、溶融樹脂MがキャビティK
間に流動拡大して、表皮材21と樹脂芯材22とが一体
化されて賦形が完了する。この状態で、加圧保持及び冷
却させた後、上型2を上昇させて下型3から取り出し手
段により積層成形品20を取り出す。この結果、表皮材
21と熱可塑性樹脂製の樹脂芯材22よりなる積層成形
品20を得る。
【0035】上記のように溶融樹脂Mがゲート7よりキ
ャビティK(表皮材21の裏面側の下型3上)に分配供
給され、その後、表皮材21が下型3側に押圧されて、
溶融樹脂MがキャビティK間に流動拡大する際に、前記
ガス溜り部8からガス逃がし部9の切欠き部10にバリ
が出で、このバリと一緒に、溶融樹脂Mより発生するガ
ス及び取り込まれた空気であるガスは、ガス逃がし部9
の切欠き部10を通って外気に逃がされる。なお、前記
バリは、表皮材21を芯材の外周に合わせて切断する後
工程で除去される。
ャビティK(表皮材21の裏面側の下型3上)に分配供
給され、その後、表皮材21が下型3側に押圧されて、
溶融樹脂MがキャビティK間に流動拡大する際に、前記
ガス溜り部8からガス逃がし部9の切欠き部10にバリ
が出で、このバリと一緒に、溶融樹脂Mより発生するガ
ス及び取り込まれた空気であるガスは、ガス逃がし部9
の切欠き部10を通って外気に逃がされる。なお、前記
バリは、表皮材21を芯材の外周に合わせて切断する後
工程で除去される。
【0036】上記した実施の形態例によれば、溶融樹脂
Mがゲート7よりキャビティK(表皮材21の裏面側の
下型3上)に分配供給され、その後、表皮材21が下型
3側に押圧されて、溶融樹脂MがキャビティK間に流動
拡大する際に、前記ガス溜り部8からガス逃がし部9の
切欠き部10にバリが出で、このバリと一緒に、溶融樹
脂Mより発生するガス及び取り込まれた空気であるガス
が外気に逃がされる。
Mがゲート7よりキャビティK(表皮材21の裏面側の
下型3上)に分配供給され、その後、表皮材21が下型
3側に押圧されて、溶融樹脂MがキャビティK間に流動
拡大する際に、前記ガス溜り部8からガス逃がし部9の
切欠き部10にバリが出で、このバリと一緒に、溶融樹
脂Mより発生するガス及び取り込まれた空気であるガス
が外気に逃がされる。
【0037】したがって、ガスの放出が十分に行われ
て、溜ったガスにより表皮材21の破れや、ガスが表皮
材21と芯材との間に溜って製品表面にアバタを形成す
るような成形不良になることがなくなる。また、ガス逃
がし部9は前記下型3の周壁部5に設けられるために、
上、下型2、3の内部に冷却管(図示せず)が配管して
ある場合であっても形成することができる。また、前記
クリアランスCを前記ガス逃がし部9の切欠き部10で
大きく、他の部分では小さくしたことにより、バリの発
生部位を限定することができる。
て、溜ったガスにより表皮材21の破れや、ガスが表皮
材21と芯材との間に溜って製品表面にアバタを形成す
るような成形不良になることがなくなる。また、ガス逃
がし部9は前記下型3の周壁部5に設けられるために、
上、下型2、3の内部に冷却管(図示せず)が配管して
ある場合であっても形成することができる。また、前記
クリアランスCを前記ガス逃がし部9の切欠き部10で
大きく、他の部分では小さくしたことにより、バリの発
生部位を限定することができる。
【0038】なお、上記したガス逃がし部9は、パーテ
ィング面部6から下型3の周壁部5にかけて上下方向に
切り欠いて切欠き部10を形成して構成してあるが、こ
れに限らず、図5の(1)に示すように、パーティング
面部6から下型3の周壁部5にかけて上下方向に切り欠
いて切欠き溝部10Aを形成し、この切欠き溝部10A
を横方向に所定の間隔で多数形成して構成してもよい
し、図5の(2)に示すようにパーティング面部6から
下型3の周壁部5にかけて横方向に波打つ波面形状のも
のであってもよいし、また、図6に示すようにパーティ
ング面部6から下型3の周壁部5にかけて装着用凹部1
1を形成して、この装着用凹部11に連続発泡の多孔部
材(例えば、焼結合金)12を嵌着して構成してもよ
い。
ィング面部6から下型3の周壁部5にかけて上下方向に
切り欠いて切欠き部10を形成して構成してあるが、こ
れに限らず、図5の(1)に示すように、パーティング
面部6から下型3の周壁部5にかけて上下方向に切り欠
いて切欠き溝部10Aを形成し、この切欠き溝部10A
を横方向に所定の間隔で多数形成して構成してもよい
し、図5の(2)に示すようにパーティング面部6から
下型3の周壁部5にかけて横方向に波打つ波面形状のも
のであってもよいし、また、図6に示すようにパーティ
ング面部6から下型3の周壁部5にかけて装着用凹部1
1を形成して、この装着用凹部11に連続発泡の多孔部
材(例えば、焼結合金)12を嵌着して構成してもよ
い。
【0039】上記のように、前記ガス逃がし部9を、前
記下型3のパーティング面部6から前記下型3の周壁部
5にかけて上下方向に切り欠いて切欠き溝部10Aを形
成し、この切欠き溝部10Aを横方向に所定の間隔で多
数形成して構成することにより、製品の仕上げ工程で表
皮材21を芯材端末に沿って切断する際に、バリを表皮
材21と一緒に切断するが、バリが棒状に出て、バリの
太さが細いために、カット性が向上して、カットライン
が蛇行しにくくなる(バリが一定厚さで発生する場合、
カットラインが蛇行し易い)。
記下型3のパーティング面部6から前記下型3の周壁部
5にかけて上下方向に切り欠いて切欠き溝部10Aを形
成し、この切欠き溝部10Aを横方向に所定の間隔で多
数形成して構成することにより、製品の仕上げ工程で表
皮材21を芯材端末に沿って切断する際に、バリを表皮
材21と一緒に切断するが、バリが棒状に出て、バリの
太さが細いために、カット性が向上して、カットライン
が蛇行しにくくなる(バリが一定厚さで発生する場合、
カットラインが蛇行し易い)。
【0040】また、上記したように、前記ガス逃がし部
9を、前記下型3のパーティング面部6から前記下型3
の周壁部5にかけて横方向に波打つ波面形状の凹部で形
成することにより、前記ガス溜り部8から波面形状の凹
部にバリが出で、このバリと一緒に、溶融樹脂より発生
するガス及び取り込まれた空気であるガスが外気に逃が
され、ガスの放出より多くすることができる。
9を、前記下型3のパーティング面部6から前記下型3
の周壁部5にかけて横方向に波打つ波面形状の凹部で形
成することにより、前記ガス溜り部8から波面形状の凹
部にバリが出で、このバリと一緒に、溶融樹脂より発生
するガス及び取り込まれた空気であるガスが外気に逃が
され、ガスの放出より多くすることができる。
【0041】また、上記したように、前記ガス逃がし部
9を、前記下型3のパーティング面部6から前記下型3
の周壁部5にかけて装着用凹部11を形成して、この装
着用凹部11に連続発泡の多孔部材12を嵌着して構成
することにより、前記ガス溜り部9から多孔部材12
に、溶融樹脂より発生するガス及び取り込まれた空気で
あるガスが外気に逃がされ、ガスの放出より多くするこ
とができる。さらに、下型3内部の冷却管の配管の影響
を受けることもなく、さらに、従来技術に比べて、型加
工もエアベントの加工が無くなり容易になるので、コス
ト低減にも寄与する。
9を、前記下型3のパーティング面部6から前記下型3
の周壁部5にかけて装着用凹部11を形成して、この装
着用凹部11に連続発泡の多孔部材12を嵌着して構成
することにより、前記ガス溜り部9から多孔部材12
に、溶融樹脂より発生するガス及び取り込まれた空気で
あるガスが外気に逃がされ、ガスの放出より多くするこ
とができる。さらに、下型3内部の冷却管の配管の影響
を受けることもなく、さらに、従来技術に比べて、型加
工もエアベントの加工が無くなり容易になるので、コス
ト低減にも寄与する。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
係わる積層成形品の成形型装置によれば、プレスモール
ド成形用の上、下型内で、溶融樹脂を所定形状の樹脂芯
材に成形し、この樹脂芯材の成形時に、前記樹脂芯材の
表面を被覆する表皮材を同時に成形するようにした積層
成形品の成形型装置において、前記下型の周壁部に、前
記上、下型内のガス溜り部付近に対応させてガス逃がし
部を形成し、前記上型の上側型部の周壁部と前記下型の
前記周壁部との間にクリアランスを設け、このクリアラ
ンスを、前記ガス逃がし部では大きく、他の部分では小
さくしたことにより、溶融樹脂がゲートよりキャビティ
(表皮材の裏面側の下型上)に分配供給され、その後、
表皮材が下型側に押圧されて、溶融樹脂がキャビティ間
に流動拡大する際に、前記ガス溜り部からガス逃がし部
にバリが出て、このバリと一緒に、溶融樹脂より発生す
るガス及び取り込まれた空気であるガスが外気に逃がさ
れる。
係わる積層成形品の成形型装置によれば、プレスモール
ド成形用の上、下型内で、溶融樹脂を所定形状の樹脂芯
材に成形し、この樹脂芯材の成形時に、前記樹脂芯材の
表面を被覆する表皮材を同時に成形するようにした積層
成形品の成形型装置において、前記下型の周壁部に、前
記上、下型内のガス溜り部付近に対応させてガス逃がし
部を形成し、前記上型の上側型部の周壁部と前記下型の
前記周壁部との間にクリアランスを設け、このクリアラ
ンスを、前記ガス逃がし部では大きく、他の部分では小
さくしたことにより、溶融樹脂がゲートよりキャビティ
(表皮材の裏面側の下型上)に分配供給され、その後、
表皮材が下型側に押圧されて、溶融樹脂がキャビティ間
に流動拡大する際に、前記ガス溜り部からガス逃がし部
にバリが出て、このバリと一緒に、溶融樹脂より発生す
るガス及び取り込まれた空気であるガスが外気に逃がさ
れる。
【0043】したがって、ガスの放出が十分に行われ
て、溜ったガスにより表皮材が破れ成形不良になること
がなくなる。また、ガス逃がし部は前記下型の周壁部に
設けられるために、上、下型の内部に冷却管(図示せ
ず)が配管してある場合であっても形成することができ
る。
て、溜ったガスにより表皮材が破れ成形不良になること
がなくなる。また、ガス逃がし部は前記下型の周壁部に
設けられるために、上、下型の内部に冷却管(図示せ
ず)が配管してある場合であっても形成することができ
る。
【0044】また、前記クリアランスを前記ガス逃がし
部で大きく、他の部分では小さくしたことにより、バリ
の発生部位を限定することができる。
部で大きく、他の部分では小さくしたことにより、バリ
の発生部位を限定することができる。
【0045】また、請求項2の発明に係わる積層成形品
の成形型装置によれば、請求項1記載の積層成形品の成
形型装置において、前記ガス逃がし部を、前記下型のパ
ーティング面部から前記下型の周壁部にかけて上下方向
に切り欠いて切欠き部を形成して構成したことにより、
上記した請求項1の発明の効果と同様な効果を奏し得る
ばかりか、前記ガス溜り部から切欠き部にバリが出て、
このバリと一緒に、溶融樹脂より発生するガス及び取り
込まれた空気であるガスが外気に逃がされる。
の成形型装置によれば、請求項1記載の積層成形品の成
形型装置において、前記ガス逃がし部を、前記下型のパ
ーティング面部から前記下型の周壁部にかけて上下方向
に切り欠いて切欠き部を形成して構成したことにより、
上記した請求項1の発明の効果と同様な効果を奏し得る
ばかりか、前記ガス溜り部から切欠き部にバリが出て、
このバリと一緒に、溶融樹脂より発生するガス及び取り
込まれた空気であるガスが外気に逃がされる。
【0046】したがって、ガスの放出が十分に行われ
て、溜ったガスにより表皮材が破れ成形不良になること
がなくなる。また、ガス逃がし部は前記下型の周壁部に
設けられるために、上、下型の内部に冷却管(図示せ
ず)が配管してある場合であっても形成することができ
る。
て、溜ったガスにより表皮材が破れ成形不良になること
がなくなる。また、ガス逃がし部は前記下型の周壁部に
設けられるために、上、下型の内部に冷却管(図示せ
ず)が配管してある場合であっても形成することができ
る。
【0047】また、請求項3の発明に係わる積層成形品
の成形型装置によれば、請求項1記載の積層成形品の成
形型装置において、前記ガス逃がし部を、前記下型のパ
ーティング面部から前記下型の周壁部にかけて上下方向
に切り欠いて切欠き溝部を形成し、この切欠き溝部を横
方向に所定の間隔で多数形成して構成したことにより、
上記した請求項1の発明の効果と同様な効果を奏し得る
ばかりか、製品の仕上げ工程で表皮材を芯材端末に沿っ
て切断する際に、バリを表皮材と一緒に切断するが、バ
リが棒状に出て、バリの太さが細いために、カット性が
向上して、カットラインが蛇行しにくくなる(バリが一
定厚さで発生する場合、カットラインが蛇行し易い)。
の成形型装置によれば、請求項1記載の積層成形品の成
形型装置において、前記ガス逃がし部を、前記下型のパ
ーティング面部から前記下型の周壁部にかけて上下方向
に切り欠いて切欠き溝部を形成し、この切欠き溝部を横
方向に所定の間隔で多数形成して構成したことにより、
上記した請求項1の発明の効果と同様な効果を奏し得る
ばかりか、製品の仕上げ工程で表皮材を芯材端末に沿っ
て切断する際に、バリを表皮材と一緒に切断するが、バ
リが棒状に出て、バリの太さが細いために、カット性が
向上して、カットラインが蛇行しにくくなる(バリが一
定厚さで発生する場合、カットラインが蛇行し易い)。
【0048】また、請求項4の発明に係わる積層成形品
の成形型装置によれば、請求項1記載の積層成形品の成
形型装置において、前記ガス逃がし部を、前記下型のパ
ーティング面部から前記下型の周壁部にかけて横方向に
波打つ波面形状の凹部で形成したことにより、上記した
請求項1の発明の効果と同様な効果を奏し得るばかり
か、前記ガス溜り部から波面形状の凹部にバリが出で、
このバリと一緒に、溶融樹脂より発生するガス及び取り
込まれた空気であるガスが外気に逃がされ、ガスの放出
より多くすることができる。また、製品仕上げ工程にお
いて上記した請求項3の発明の効果とほぼ同様な効果を
奏し得る。
の成形型装置によれば、請求項1記載の積層成形品の成
形型装置において、前記ガス逃がし部を、前記下型のパ
ーティング面部から前記下型の周壁部にかけて横方向に
波打つ波面形状の凹部で形成したことにより、上記した
請求項1の発明の効果と同様な効果を奏し得るばかり
か、前記ガス溜り部から波面形状の凹部にバリが出で、
このバリと一緒に、溶融樹脂より発生するガス及び取り
込まれた空気であるガスが外気に逃がされ、ガスの放出
より多くすることができる。また、製品仕上げ工程にお
いて上記した請求項3の発明の効果とほぼ同様な効果を
奏し得る。
【0049】また、請求項5の発明に係わる積層成形品
の成形型装置は、請求項1記載の積層成形品の成形型装
置において、前記ガス逃がし部を、前記下型のパーティ
ング面部から前記下型の周壁部にかけて装着用凹部を形
成して、この装着用凹部に連続発泡の多孔部材を嵌着し
て構成したことにより、上記した請求項1の発明の効果
と同様な効果を奏し得るばかりか、前記ガス溜り部から
多孔部材に、溶融樹脂より発生するガス及び取り込まれ
た空気であるガスが外気に逃がされ、ガスの放出より多
くすることができる。さらに、下型内部の冷却管の配管
の影響を受けることもなく、さらに、従来技術に比べ
て、型加工もエアベントの加工が無くなり容易になるの
で、コスト低減にも寄与する。
の成形型装置は、請求項1記載の積層成形品の成形型装
置において、前記ガス逃がし部を、前記下型のパーティ
ング面部から前記下型の周壁部にかけて装着用凹部を形
成して、この装着用凹部に連続発泡の多孔部材を嵌着し
て構成したことにより、上記した請求項1の発明の効果
と同様な効果を奏し得るばかりか、前記ガス溜り部から
多孔部材に、溶融樹脂より発生するガス及び取り込まれ
た空気であるガスが外気に逃がされ、ガスの放出より多
くすることができる。さらに、下型内部の冷却管の配管
の影響を受けることもなく、さらに、従来技術に比べ
て、型加工もエアベントの加工が無くなり容易になるの
で、コスト低減にも寄与する。
【図1】本発明に係わる積層成形品の成形型装置の構成
説明図である。
説明図である。
【図2】(1)は同成形型装置の上、下型間のクリアラ
ンスの説明図である。(2)は同成形型装置の下型の平
面図である。
ンスの説明図である。(2)は同成形型装置の下型の平
面図である。
【図3】(1)は下型におけるガス逃がし部の斜視図で
ある。(2)は同ガス逃がし部の拡大図である。
ある。(2)は同ガス逃がし部の拡大図である。
【図4】(1)は成形型装置の型開状態の構成説明図で
ある。(2)は同成形型装置の型半閉状態の構成説明図
である。(3)は同成形型装置の型閉状態の構成説明図
である。
ある。(2)は同成形型装置の型半閉状態の構成説明図
である。(3)は同成形型装置の型閉状態の構成説明図
である。
【図5】(1)はガス逃がし部の他の実施例の一部省略
した斜視図である。(2)はガス逃がし部の別の他の実
施例の一部省略した斜視図である。
した斜視図である。(2)はガス逃がし部の別の他の実
施例の一部省略した斜視図である。
【図6】ガス逃がし部の別の他の実施例の一部省略した
斜視図である。
斜視図である。
【図7】従来の積層成形品の成形型装置の構成説明図で
ある。
ある。
【図8】同成形型装置の型開状態の構成説明図である。
【図9】同成形型装置の型半閉状態の構成説明図であ
る。
る。
【図10】同成形型装置の下型の平面図である。
【図11】従来の他の積層成形品の成形型装置の一部省
略した構成説明図である。
略した構成説明図である。
1 成形型装置 2 上型 3 下型 5 周壁部 6 パーティング面部 7 ゲート 8 ガス溜り部 9 ガス逃がし部 10 切欠き部
Claims (5)
- 【請求項1】 プレスモールド成形用の上、下型内で、
溶融樹脂を所定形状の樹脂芯材に成形し、この樹脂芯材
の成形時に、前記樹脂芯材の表面を被覆する表皮材を同
時に成形するようにした積層成形品の成形型装置におい
て、 前記下型の周壁部に、前記上、下型内のガス溜り部付近
に対応させてガス逃がし部を形成し、前記上型の上側型
部の周壁部と前記下型の前記周壁部との間にクリアラン
スを設け、このクリアランスを、前記ガス逃がし部では
大きく、他の部分では小さくしたことを特徴とする積層
成形品の成形型装置。 - 【請求項2】 前記ガス逃がし部を、前記下型のパーテ
ィング面部から前記下型の周壁部にかけて上下方向に切
り欠いて切欠き部を形成して構成した請求項1記載の積
層成形品の成形型装置。 - 【請求項3】 前記ガス逃がし部を、前記下型のパーテ
ィング面部から前記下型の周壁部にかけて上下方向に切
り欠いて切欠き溝部を形成し、この切欠き溝部を横方向
に所定の間隔で多数形成して構成した請求項1記載の積
層成形品の成形型装置。 - 【請求項4】 前記ガス逃がし部を、前記下型のパーテ
ィング面部から前記下型の周壁部にかけて横方向に波打
つ波面形状の凹部で形成した請求項1記載の積層成形品
の成形型装置。 - 【請求項5】 前記ガス逃がし部を、前記下型のパーテ
ィング面部から前記下型の周壁部にかけて装着用凹部を
形成して、この装着用凹部に連続発泡の多孔部材を嵌着
して構成した請求項1記載の積層成形品の成形型装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32905496A JPH10156834A (ja) | 1996-11-26 | 1996-11-26 | 積層成形品の成形型装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32905496A JPH10156834A (ja) | 1996-11-26 | 1996-11-26 | 積層成形品の成形型装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10156834A true JPH10156834A (ja) | 1998-06-16 |
Family
ID=18217105
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32905496A Pending JPH10156834A (ja) | 1996-11-26 | 1996-11-26 | 積層成形品の成形型装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10156834A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010110949A (ja) * | 2008-11-05 | 2010-05-20 | Bridgestone Corp | Oa用ブレード用金型 |
-
1996
- 1996-11-26 JP JP32905496A patent/JPH10156834A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010110949A (ja) * | 2008-11-05 | 2010-05-20 | Bridgestone Corp | Oa用ブレード用金型 |
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