JPH10156689A - 研磨加工方法および研磨加工装置 - Google Patents

研磨加工方法および研磨加工装置

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JPH10156689A
JPH10156689A JP32624796A JP32624796A JPH10156689A JP H10156689 A JPH10156689 A JP H10156689A JP 32624796 A JP32624796 A JP 32624796A JP 32624796 A JP32624796 A JP 32624796A JP H10156689 A JPH10156689 A JP H10156689A
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JP
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polishing
workpiece
polishing tool
tool
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JP32624796A
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English (en)
Inventor
Shinji Yokoyama
真司 横山
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】被加工物と研磨工具との相対的な位置関係が変
化しても、作業者の熟練を必要とせずに高い面精度と高
精度な中心厚を実現できる研磨加工方法および装置を提
供する。 【解決手段】被加工物4の被加工面4aを研磨工具12
の研磨面12aに当接して研磨工具12を回転するとと
もに、被加工物4と研磨工具12とを相対的に揺動する
ことで被加工物4を研磨する研磨加工方法において、被
加工物4と研磨工具12とを揺動したときの被加工物4
の中心軸線Lbと研磨工具4の回転軸線Laとの相対的
な位置関係を相対位置D、研磨工具12の回転数をN、
円周率をπとし、被加工物4と研磨工具12との揺動に
よって上記相対位置Dが変動するのに伴い、(2×D×
π×N=一定)となるように研磨工具12の回転数Nを
変動させて研磨加工を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レンズ等の被加工
物と研磨工具との相対的な滑りにより被加工物を研磨す
る研磨加工方法および研磨加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の研磨加工方法および研磨加工装置
を図5を用いて説明する。図5は、下方側に配置した研
磨工具を揺動させてレンズ等の被加工物の研磨加工を行
う一般的な下軸揺動方式の球心研磨加工装置の要部の構
成を示すものである。
【0003】図5に示す通り、加圧シリンダー100に
よって上下動自在なカンザシ101は、レンズ102
(平凹レンズ)の保持具であるホルダ103をボールジ
ョイント101aにより傾動自在及び回転自在に保持し
ており、このホルダー103の下方には、レンズ102
の被加工面102aに与える曲率と同じ曲率の研磨面1
04aを有する研磨工具104を対向して配置してい
る。
【0004】この研磨工具104は、回転軸L(その回
転軸線をLaとして表す。)の上端に固定されており、
回転軸Lは、プーリー105及びベルト106を介して
モーター107の回転駆動軸107aに連結され、回転
駆動軸107aの回転に連動して回転軸線Laを中心に
回転自在であるとともに、図示省略した揺動装置により
研磨面104aの曲率中心Oを中心として揺動自在であ
る。
【0005】この揺動は、レンズ102の中心軸線Lb
に対して研磨工具104の回転軸線Laを角度γだけ傾
斜した位置を揺動の中心とし、この揺動中心に対して±
φの範囲で変化させて行われる。
【0006】よって、研磨加工時の中心軸線Lbと回転
軸線Laとが成す相対角度θは、γ±φで変化する。ま
た、中心軸線Lbと回転軸線Laとの相対的な位置関係
は、中心軸線Lbと被加工面102aとの交点(被加工
面中心位置O’)から回転軸線Laまで引いた垂線の長
さでもって規定してこれを相対位置Dとし、相対位置D
の中でも、揺動の中心となる位置を相対位置dと称す
る。
【0007】よって、回転軸線Laを角度γに傾けたと
きの中心軸線Lbと回転軸線Laとの相対的な位置関係
は相対位置dとなる。次に、上記構成からなる研磨加工
装置によるレンズ102の研磨加工について説明する。
【0008】まず、ホルダー103によってレンズ10
2を保持し、レンズ102の中心軸線Lbに対して研磨
工具104の回転軸線Laとの成す角度が揺動中心とな
る相対角度γとなるよう揺動装置によって回転軸Lを傾
ける。
【0009】次に、モーター107を駆動し、ベルト1
06及びプーリー105を介して回転軸線Laを中心に
研磨工具104を一定の回転数で回転する。一方、加圧
シリンダー100を駆動して被加工面102aを研磨面
104aに当接するとともに、加圧シリンダー100に
よってレンズ102に荷重Pを与え、被加工面102a
を研磨面104aの形状に倣わせつつレンズ102を従
属回転させる。
【0010】同時に、曲率中心Oを中心に、かつ、相対
角度γを揺動中心として±φの範囲の揺動角度となるよ
う、言い換えれば相対位置dを中心として±wの揺動幅
となるよう、揺動装置により回転軸Lを揺動し、被加工
面102aと研磨面104aとの相対位置Dを変化させ
ながら研磨加工を行うのである。
【0011】このような研磨加工を複数個のレンズ10
2について繰り返し行うと、研磨面104aが偏磨耗し
てレンズ102の面精度(曲率半径)が低下してくるの
で、レンズ102の面精度を維持することができるよ
う、必要に応じて揺動装置を操作して揺動の中心となる
相対角度γ、即ち、揺動の中心となる相対位置dを適宜
変更し、上記と同様の研磨加工を行う。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような相対位置dの変更作業は、作業者が経験に基いて
適宜最適と思われる相対位置dを選定することにより行
われるのが一般的であり、作業者に熟練を要するという
問題があった。
【0013】その理由は以下の通りである。レンズ10
2を研磨加工する際、一定時間内における被加工面10
2aの研磨量は、レンズ102に付与される荷量Pの大
きさと、被加工面102aに対する研磨面104aの周
速度に大きく影響されるが、相対位置dを変更するとい
うことは、研磨面104aに対する被加工面中心位置
O’の位置が研磨面104aの半径方向に変化すること
になるので、研磨工具104の回転数が常に一定である
と、被加工面中心位置O’に対する研磨面104aの周
速度は、相対位置dの変更に伴って変化してしまう。
【0014】具体的には、被加工面中心位置O’が研磨
面104aの外径側に振れるように相対位置dを変更し
たときには周速度が速く、被加工面中心位置O’が回転
軸線La側に振れるように相対位置dを変更したときに
は周速度が遅くなる。
【0015】このように被加工面中心位置O’に対する
研磨面104aの周速度が変化すると、一定時間内にお
ける被加工面102aの研磨量が変化するので、相対位
置dを変更すると、個々の被加工面102aの面精度は
維持できるものの、個々のレンズ102の中心厚に関し
てはバラツキを生じ易くなるので、中心厚精度の高いレ
ンズ102をコンスタントに研磨加工することが困難で
あった。
【0016】そのため、上述のような研磨装置や研磨方
法によると、面精度と中心厚精度とを両立させるために
作業者の熟練を要するものであった。本発明は、被加工
物と研磨工具との相対的な位置関係が変化しても、作業
者の熟練を必要とせずに高い面精度と高精度な中心厚を
実現できる研磨加工方法および装置を提供することを目
的とする。
【0017】
【課題を解決する手段】請求項1の研磨加工方法は、被
加工物の被加工面を研磨工具の研磨面に当接して研磨工
具を回転するとともに、被加工面が研磨面に倣うように
被加工物と研磨工具とを相対的に揺動して被加工物を研
磨する研磨加工方法において、被加工物と研磨工具とを
相対的に揺動したときの被加工物の中心軸線と研磨工具
の回転軸線との相対的な位置関係を、被加工物の中心軸
線と被加工面とが接する点(被加工面中心位置)から研
磨工具の回転軸線まで引いた垂線の長さで規定してこれ
を相対位置Dとし、相対位置Dの中での揺動の中心とな
る位置を相対位置dとし、研磨工具の回転数をN、円周
率をπとし、研磨加工中に、揺動の中心となる相対位置
dを変動した際、 2×d×π×N=一定 となるように研磨工具の回転数Nを変動させて研磨加工
を行うことを特徴とする。
【0018】請求項2の研磨加工方法は、被加工物の被
加工面を研磨工具の研磨面に当接して研磨工具を回転す
るとともに、被加工面が研磨面に倣うように被加工物と
研磨工具とを相対的に揺動して被加工物を研磨する研磨
加工方法において、被加工物と研磨工具とを相対的に揺
動したときの被加工物の中心軸線と研磨工具の回転軸線
との相対的な位置関係を、被加工物の中心軸線と被加工
面とが接する点(被加工面中心位置)から研磨工具の回
転軸線まで引いた垂線の長さを相対位置Dと規定し、研
磨工具の回転数をN、円周率をπとし、被加工物と研磨
工具との相対的な揺動によって上記相対位置Dが変動す
るのに伴い、 2×D×π×N=一定 となるように研磨工具の回転数Nを変動させて研磨加工
を行うことを特徴とする。
【0019】請求項3の研磨加工装置は、被加工物の被
加工面を研磨加工するための研磨面を有する研磨工具
と、研磨工具を回転駆動するための回転駆動装置と、被
加工面が研磨面に倣うように研磨工具の回転軸線と被加
工物の中心軸線とを相対的に揺動させるための揺動機構
と、からなる研磨加工装置において、被加工物と研磨工
具とを相対的に揺動したときの被加工物の中心軸線と研
磨工具の回転軸線との相対的な位置関係を、被加工物の
中心軸線と被加工物の被加工面との接点(被加工面中心
位置)から研磨工具の回転軸線まで引いた垂線の長さを
相対位置Dと規定し、研磨工具の回転数をN、πを円周
率、とし、研磨加工中、被加工物と研磨工具との相対的
な揺動によって上記相対位置Dが変動するのに伴い、 2×D×π×N=一定 となるように研磨工具の回転数Nを変動させるよう前記
回転駆動装置を制御するための回転制御部と、回転制御
部を制御するための演算制御部と、を備えることを特徴
とする。
【0020】請求項4の研磨加工装置は、回転制御部が
インバーターであることを特徴とする。請求項1の発明
によると、揺動の中心となる相対位置dを変動した際、 2×d×π×N=一定 となるように、研磨工具の回転数を変動させているの
で、被加工面中心位置に対する研磨面の周速度は、相対
位置dにおいて常に一定となる。
【0021】また、請求項2乃至請求項4の発明による
と、研磨面と被加工面中心位置との相対位置の変化に応
じて、 2×D×π×N=一定 となるように、研磨工具の回転数を変動させているの
で、被加工面中心位置に対する研磨面の周速度は常に一
定となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)本実施の形態では、曲率が無限大であ
る球面とみなすことのできる平面レンズの研磨加工を通
して本発明の詳細な実施形態を説明する。
【0023】図1は、本実施の形態におけるレンズ研磨
加工装置の概略構成を示す部分断面図であり、加圧シリ
ンダー1は、チューブ2を介して接続したコンプレッサ
ー等の空圧装置(図示省略)によって上下動するカンザ
シ3を備えている。
【0024】このカンザシ3の下端には、被加工物であ
る平面レンズ4をカンザシ3に対して同軸に保持する保
持具としてのホルダ5が、ボールジョイント3aにより
傾動自在及び回転自在に保持されている。
【0025】ホルダ5の下方には、平面レンズ4を研磨
するための研磨工具として、平面レンズ4の被加工面4
aと同様の平面状の研磨面6aをホルダ5側に対向させ
た円盤形状の研磨工具6を配置しており、研磨工具6
は、その軸心が回転軸線Laと同軸となるように回転軸
Lに固定されている。
【0026】この回転軸Lは、平面レンズ4の中心軸線
Lbに対して平行に往復移動(図1において矢印A方
向)するように揺動装置(図示省略)に保持されている
とともに、プーリー7及びベルト8を介して回転駆動装
置であるモーター9の回転駆動軸9aに連結され、回転
駆動軸9aの回転に連動して回転軸線Laを中心に回転
可能に備えられている。
【0027】モーター9は、回転制御部であるインバー
ター10(三菱電機製:商品名FREQROL−Z12
3)に接続され、このインバーター10と上記揺動装置
は、プログラム設定に従って多軸制御が可能な演算制御
部であるNC装置11(三菱電機製:商品名CNC−M
ELDAS)に接続されている。
【0028】次に、モーター9と上記揺動装置とを制御
するためにNC装置11に入力する数式について説明す
る。まず、被加工面4aと研磨面6aとの相対的な位置
関係を、中心軸線Lbと被加工面4aとの接点(被加工
面中心位置O’)から回転軸線Laに対して垂直におろ
した垂線の長さ(被加工面中心位置O’から回転軸線L
aまでの距離)でもって規定してこれを相対位置Dと
し、この相対位置Dの中でも、揺動の中心となる位置を
相対位置dで表すこととする。
【0029】また、上記被加工面中心位置O’に対する
研磨面6aの周速度をωとし、研磨工具6の回転数をN
とすると、以下に示す式(1)が導かれる。 N=ω/2×d×π・・・(1) この式(1)をNC装置11に入力する。
【0030】式(1)によると、揺動の中心となる相対
位置dを変更した際、変更した相対位置dに対して周速
度ωを変化させずに一定とするために必要な回転数Nを
求めることができるが、本実施の形態では、周速度ωを
一定の設定値とし、相対位置dの変更に併せて回転数N
を決定するため、式(1)は、 ω=2×d×π×N=一定・・・(1)’ と表すことができる。
【0031】次に、上記構成からなる研磨加工装置によ
る平面レンズ4の具体的な研磨加工例について説明す
る。ここで、所望の平面レンズ4の径、及び、研磨工具
6の径、並びに主な加工条件は以下の通りである。
【0032】 ・ 平 面 レ ン ズ の 径 :20mm ・ 研 磨 工 具 の 径 :35mm ・ 周 速 度 ( 設 定 値)ω :75m/min ・揺動の中心となる相対位置d(初期の設定値):15mm ・ 揺 動 幅 w :5mm ここで、相対位置d及び揺動幅wを設定する条件は、上
述した平面レンズ4の径、及び、研磨工具6の径を考慮
し、平面レンズ4が揺動により研磨面6aの外周縁から
外れない程度に、かつ、1回の揺動(往復)で中心軸線
Lbが研磨面6a上に載るよう設定する。
【0033】次に、回転軸Lの回転数Nの操作について
具体的な数値を挙げて説明する。まず、揺動の中心とな
る相対位置dが15mmのとき(初期の設定値のと
き)、NC装置11は式(1)を基に以下の演算を行
う。
【0034】 N=ω/(2×d×π) =75/(2×15×0.001×π) =796(rpm) この演算結果を基に、NC装置11は、相対位置d=1
5mmのときに回転軸Lの回転数Nが796rpmとな
るようインバーター10に指令を出し、モーター9の制
御を行う。
【0035】これらの値をNC装置11に入力した後、
平面レンズ4の研磨加工に入る。まず、被加工面4aが
研磨面6aと対向し、かつ、カンザシ3と同軸となるよ
う、ホルダー5に平面レンズ4を保持し、被加工面中心
位置O’と回転軸線Laとの相対位置Dが相対位置d=
15mmとなるように回転軸Lを位置決めした後、NC
装置11によりインバーター10を介してモーター9を
駆動し、プーリー7及びベルト8を介して回転軸線La
中心に研磨工具6を回転する。
【0036】そして、NC装置11により空圧装置を作
動し、チューブ2を介して圧縮空気を送り込むことで加
圧シリンダー1を駆動し、カンザシ3を介して平面レン
ズ4に荷重P(図1において矢印P方向)を与えつつ平
面レンズ4を研磨工具6に当接させて押圧し、被加工面
4aと研磨面6aとを擦り合わせる。
【0037】これによって平面レンズ4を従属回転させ
ると同時に、NC装置11は、揺動装置を制御して回転
軸Lの回転軸線Laが相対位置d=15mmを中心に一
定の揺動幅w(5mm)の範囲内で揺動させる。
【0038】このような研磨加工を複数個の平面レンズ
4に対して繰り返し行うと、研磨面6aが偏磨耗して平
面レンズ4の被加工面4aの面精度(平面性)が低下し
てくるので、被加工面4aの面精度を定期的にチェック
し、面精度が低下しているならこの面精度を維持するた
めに、相対位置dと回転数Nを初期の設定値から適宜変
更する。
【0039】相対位置dの変更は、揺動装置を操作し、
中心軸線Lbに対して回転軸線Laを平行に移動して行
う。回転軸Lの移動の方向は、例えば、被加工面4aが
凹形状気味であれば中心軸線Lb側に、被加工面4aが
凸形状であれば中心軸線Lbから離す方向に移動する。
【0040】具体的には、例えば、研磨面6aの偏磨耗
により平面レンズ4が凹形状気味になった場合、相対位
置dを15mmから7mmに変更し、その他の条件(研
磨時間等)は変更せずに研磨加工を継続する。
【0041】相対位置d=7mmのときの研磨工具6の
回転数Nは、NC装置11の演算により次の通り演算さ
れる。 N=ω/(2×d×π) =75/(2×7×0.001×π) =1705 (rpm) この演算結果を基に、NC装置11は、回転軸Lの回転
数Nが1705rpmとなるようインバーター10に指
令を出し、モーター9の制御を行う。
【0042】要するに、NC装置11は、相対位置dの
変化に応じて式(1)’を満足する回転数Nに適宜変更
するとともに、その設定通り回転軸Lが回転するようイ
ンバーター10に指令を出してモーター9を制御してい
るのである。
【0043】従って、相対位置dを15mmから7mm
に変更しても、変更した後の被加工面中心位置O’に対
する研磨面6aの周速度ωは一定に保たれる。ここで、
研磨加工された研磨面4aの研磨量を実際に測定したと
ころ、相対位置dを変更する前、即ち、相対位置d=1
5mmにおける研磨面4aの研磨量は22μmであり、
相対位置dを変更した後、即ち、相対位置d=7mmに
おける研磨面4aの研磨量は20μmであって、研磨量
の変化が少ないことが確認された。
【0044】尚、本実施の形態のように回転数Nの制御
を行わなかった場合、即ち、相対位置をd=15mmか
らd=7mmに変更したにも関わらず、回転数Nを変更
しなかった場合、その他の条件を同じにしても、研磨面
4aの研磨量は、13μmであった。
【0045】
【効果】本実施の形態によると、揺動の中心となる相対
位置dを変動しても、被加工面中心位置に対する研磨面
の周速度ωが変化せずに一定となるため、相対位置dの
変化に伴う研磨量の変化を抑えることができる。
【0046】従って、平面レンズの研磨量のバラツキを
抑えるのに作業者の熟練を要せずして面精度及び中心厚
精度の高い平面レンズを得ることができる。 (実施の形態2)次に、図2及び図3を用いて本発明の
第2の実施の形態について説明する。
【0047】図2は本実施の形態におけるレンズ研磨加
工装置の概略構成を示す部分断面図、図3は相対位置D
と回転数Nとの相関を示すグラフである。図2に示す通
り、本実施の形態におけるレンズ研磨加工装置は、上記
実施の形態1における研磨工具6をシート工具12とし
た点を除いて上記実施の形態1のレンズ研磨加工装置と
同様であるため、その他の説明は省略する。
【0048】次に、モーター9と上記揺動装置とを制御
するためにNC装置11に入力する数式について説明す
る。まず、被加工面4aと研磨面12aとの相対的な位
置関係について説明すると、相対位置Dおよび揺動の中
心となる相対位置dは上記実施の形態1と同様に規定す
るものとし、これに加えて、相対位置Dは相対位置dを
中心に揺動幅±wで変動するものとする。
【0049】従って、相対位置Dは、 D=d±w・・・(2) で表すことができる。
【0050】また、上記被加工面中心位置O’に対する
研磨面12aの周速度をωとし、シート工具12の回転
数をNとすると、以下に示す式(3)が導かれる。 N=ω/2×D×π・・・(3) 上記式(3)に式(2)を代入すると、 N=ω/{2×(d±w)×π}・・・(4) となる。
【0051】この式(4)をNC装置11に入力する。
式(4)によると、相対位置dを中心に揺動幅±wの範
囲で逐次変化する相対位置Dに対応して周速度ωを一定
とするために必要な回転数Nを求られる。
【0052】尚、式(3)によると、相対位置dを中心
に揺動幅±wの範囲で逐次変化する相対位置Dに対して
周速度ωを一定とするのに必要な回転数Nを求めること
ができるが、本実施の形態では、周速度ωを一定の設定
値とし、相対位置Dの変動に応じて回転数Nを決定する
ため、式(3)は、 ω=2×D×π×N=一定・・・(3)’ と表すことができる。
【0053】次に、上記構成からなる研磨加工装置によ
る平面レンズ4の具体的な研磨加工について説明する。
所望の平面レンズ4の径及びシート工具12の径、並び
に、主な加工条件は以下の通りである。
【0054】 ・ 平 面 レ ン ズ 4 の 径 :30mm ・ シ ー ト 工 具 1 2 の 径 :50mm ・ 周 速 度 ( 設 定 値 ) ω :60m/min ・ 揺 動 幅 ( 設 定 値 ) w :±5mm ・揺動の中心となる相対位置(初期の設定値)d:20mm 尚、本実施の形態において、回転軸Lが相対位置dから
揺動を開始し、揺動幅±wの範囲で1往復して再び相対
位置dに戻るまでの時間である揺動速度は(8sec/
揺動)とした。
【0055】揺動幅wと相対位置dとを設定する条件
は、上記実施の形態1と同様である。次に、回転軸Lの
回転数Nの操作について具体例を挙げて説明する。中心
軸線Lbと回転軸線Laとの相対位置Dが、揺動の中心
となる相対位置d=20mmのとき(初期の設定では揺
動幅w=0とする)、上記加工条件と式(4)から、 N=ω/{(2×(d±w)×π)} =60/{2×(20+0)×0.001×π} =478(rpm) となる。
【0056】この演算結果を基に、NC装置11は、相
対位置d=20mmのときに回転軸Lの回転数Nが47
8rpmとなるようにインバーター10に指令を出し、
モーター9の制御を行う。
【0057】これらの値をNC装置11に入力した後、
平面レンズ4の研磨加工に入る。まず、被加工面4aが
研磨面12aと対向し、かつ、カンザシ3と同軸となる
よう、ホルダー5によって平面レンズ4を保持し、被加
工面中心位置O’と回転軸線Laとの相対位置Dが相対
位置d=20mmとなるように回転軸Lを位置決めした
後、NC装置11によりインバーター10を介してモー
ター9を駆動し、プーリー7及びベルト8を介してシー
ト工具12を回転軸線La中心に回転する。
【0058】そして、空圧装置を作動し、チューブ2を
介して圧縮空気を送り込んで加圧シリンダー1を駆動
し、平面レンズ4をシート工具12に当接させるととも
に、カンザシ3を介して平面レンズ4に荷重P(図中、
矢印P方向)を与えて押圧し、被加工面4aと研磨面1
2aとを擦り合わせ、平面レンズ4を従属回転する。
【0059】この動作と同時に、NC装置11は、回転
軸線Laが平面レンズ4の中心軸線Lbに対して相対位
置d=20mmを中心に揺動幅w=±5mmの範囲内で
揺動(平行移動)するよう揺動装置を制御するととも
に、回転軸Lの回転数Nが、上記式(4)によって求め
られる回転数Nとなるよう、インバーター10に対して
指令を出し、インバーター10はその指令を受けてモー
ター9に対して周波数出力を行う。
【0060】このようにモーター9を制御することによ
って、回転軸線Laと被加工面中心位置O’との相対位
置Dが揺動により変動しても被加工物中心位置O’に対
する研磨面12aの周速度ωが変化せず一定となる。
【0061】また、揺動装置により、揺動幅w=+5m
mに揺動したとき(D=25mmのとき)、上記加工条
件と式(4)から、 N=ω/{(2×(d±w)×π)} =60/{2×(20+5)×0.001×π} =382(rpm) となる。
【0062】また、揺動装置により、揺動幅w=−5m
mに揺動したとき(D=15mmのとき)、上記加工条
件と式(4)から、 N=ω/{(2×(d±w)×π)} =60/{2×(20−5)×0.001×π} =637(rpm) となる。
【0063】NC装置11は、これらの演算結果から、
求めた回転数Nで回転軸Lが回転するよう、インバータ
ー10に指令を出してモーター9を制御する。要する
に、NC装置11は、相対位置Dの変化に応じて式
(3)’を満足する回転数Nに適宜変更するとともに、
その設定通り回転軸Lが回転するようインバーター10
に指令を出してモーター9を制御しているのである。
【0064】従って、相対位置d=20mmを中心に±
5mmの範囲で揺動しても、被加工面中心位置O’に対
する研磨面12aの周速度ωは常に一定に保たれる。
尚、参考として揺動による相対位置Dの変化と、これに
応じて変化する回転数Nとの相関関係は、図3に示す通
り、相対位置Dが大きくなる程回転数Nが大きく、逆
に、相対位置Dが小さくなるほど回転数Nが大きくなっ
ている。
【0065】このような研磨加工を複数個の平面レンズ
4に対して繰り返し行うと、研磨面12aが偏磨耗して
被加工面4aの面精度(平面性)が低下してくるので、
被加工面4aの面精度を定期的にチェックし、面精度が
低下しているならばこの面精度を維持するために相対位
置dを初期の設定値から適宜変更する。
【0066】相対位置dの変更及び回転軸Lの移動方向
は上記実施の形態1と同様であり、本実施の形態では、
相対位置d=20mmからd=15mmに変更したが、
相対位置d=15mmを中心に±5mmの範囲で揺動し
ても、被加工面中心位置O’に対する研磨面の周速度ω
は一定に保たれる。
【0067】相対位置をd=15mmに変更した後のN
C装置11による回転数Nの操作は以下の通りである。
まず、揺動幅w=0mmのとき、上記加工条件と式
(4)から、 N=ω/{(2×(d±w)×π)} =60/{2×(15−0)×0.001×π} =637(rpm) となる。
【0068】また、揺動装置により、揺動幅w=5mm
に揺動したとき(D=20mmのとき)、 N=ω/{(2×(d±w)×π)} =60/{2×(15+5)×0.001×π} =477(rpm) となる。
【0069】また、揺動装置により、揺動幅w=−5m
mに揺動したとき(D=10mmのとき)、 N=ω/{(2×(d±w)×π)} =60/{2×(15−5)×0.001×π} =955(rpm) となる。
【0070】NC装置11は、これらの演算結果を基に
インバーター10に指令を出してモーター9の回転を制
御するのである。要するに、モーター9による回転軸L
の回転数Nは、NC装置11によって式(3)’を満足
するよう適宜変更されるのであり、この様な回転数Nの
制御により、揺動の中心となる相対位置をd=20mm
からd=15mmに変更し、相対位置dを中心に±5m
mの範囲で揺動しても、被加工面中心位置O’に対する
研磨面12aの周速度ωは一定に保たれるのである。
【0071】ここで、研磨加工された研磨面4aの研磨
量を実際に測定したところ、相対位置dを変更する前、
即ち、相対位置d=20mmにおける研磨面4aの研磨
量は16μmであり、相対位置dを変更した後、即ち、
相対位置d=15mmにおける研磨面4aの研磨量は1
7μmであって研磨量の変化が少ないことが確認され
た。
【0072】尚、本実施の形態のように回転数Nの制御
を行わなかった場合、即ち、相対位置をd=20mmか
らd=15mmに変更したにも関わらず、回転数Nを変
更しなかった場合、研磨面4aの研磨量は11μmであ
った。
【0073】
【効果】本実施の形態によると、シート工具の回転軸線
と平面レンズの中心軸線との相対位置が、揺動や、揺動
の中心となる相対位置の変更により変動しても、被加工
面中心位置に対する研磨面の周速度は変化せずに常に一
定となるため、相対位置Dの変化に伴う研磨量の変化を
抑えることができる。
【0074】従って、上記実施の形態1よりも中心厚精
度の高い平面レンズを得ることができる。 (実施の形態3)本実施の形態では、平凹レンズの研磨
加工を通して本発明の詳細な実施形態を説明する。
【0075】図4は、本実施の形態におけるレンズ研磨
加工装置の概略構成を示す部分断面図であり、加圧シリ
ンダー13は、チューブ14を介して接続したコンプレ
ッサー等の空圧装置(図示省略)によって上下動するカ
ンザシ15を備えており、このカンザシ15の下端に
は、被加工物である平凹レンズ16をカンザシ15に対
して同軸に保持する保持具であるホルダ17がボールジ
ョイント15aにより傾動自在及び回転自在に保持され
ている。
【0076】ホルダ17の下方には、平凹レンズ16の
被加工面16aである球面と同じ曲率である研磨面18
aを有するシート工具18を研磨工具として対向配置し
ており、シート工具18は、研磨面18aの曲率中心O
が回転軸線La上に位置するように設定されて、回転軸
Lに固定されている。
【0077】この回転軸Lは、その回転軸線Laが、研
磨面18aの曲率中心Oを中心に揺動(回動)するよう
揺動装置(図示省略)に保持されているとともに、プー
リー19及びベルト20を介して回転駆動装置であるモ
ーター21の回転駆動軸21aに連結され、モーター2
1の回転駆動に連動して回転軸線Laを中心に回転駆動
自在に備えられている。
【0078】モーター21は、回転制御部であるインバ
ーター22(富士電機製:商品名FVR−E7S)に接
続されており、このインバーター22と上記揺動装置
は、プログラム設定に従って多軸制御が可能な演算制御
部であるNC装置23(安川電機製:商品名MOTIO
NPACK)に接続されている。
【0079】次に、上記モーター21と上記揺動装置と
を制御するためにNC装置23に入力する数式について
説明する。本実施の形態においても、被加工面16aと
研磨面18aとの相対的な位置関係は上記実施の形態2
と同様に規定して相対位置Dとし、相対位置D、揺動の
中心となる相対位置d、揺動幅w、被加工面中心位置
O’に対する研磨面18aの周速度ωについても上記実
施の形態2で説明した式(2)(3)(4)の関係が成
り立つことものとする(図3参照)。
【0080】相対位置Dは、回転軸線Laと中心軸線L
bとが成す挟角である相対角度θと、レンズの曲率半径
Rを用いて次のように表すことができる。 D=d±w =R×sin(θ)・・・(5) 相対角度θは、揺動の中心となる相対角度γと、相対角
度γの位置を中心に揺動する範囲である揺動角度±φと
から、 θ=γ±φ・・・(6) で表せるから、式(6)を式(5)に代入すると、式
(7)となる。
【0081】 D=R×sin(γ±φ)・・・(7) この式(7)を、実施の形態2で説明した式(3)に代
入すると、 N=ω/{2×R×sin(γ±φ)×π}・・・(8) となる。
【0082】この式(8)をNC装置23に入力する。
式(8)によると、揺動よって逐次変化する相対角度θ
=γ±φに対応して被加工面中心位置O’に対する周速
度ωを一定とするのに必要なシート工具18の回転数N
を求め得る。
【0083】このように逐次変動する相対角度θ=γ±
φに対応して周速度ωが一定となるように制御すること
は、上述の式(5)、(6)、(8)からも解る通り、
揺動により相対位置dを中心に揺動幅±wの範囲で逐次
変化する相対位置Dに対応して被加工面中心位置O’に
対する周速度ωが一定となるように回転数Nを制御する
こと(上記実施の形態2における回転数Nの制御)と同
じである。
【0084】つまり、式(8)は、 ω=2×R×sin(γ±φ)×π×N =2×D×π×N =一定 ・・・(8)’ と表すことができる。
【0085】次に、上記構成からなるレンズ研磨加工装
置による平凹レンズ16の具体的な研磨加工の例につい
て説明する。所望の平凹レンズ16の径及びシート工具
18の径、並びに、主な加工条件は以下の通りである。
【0086】 ・ 平 凹 レ ン ズ 1 6 の 径 :20mm ・ 平凹レンズ16の曲率半径 R :35mm ・ シ ー ト 工 具 1 8 の 径 :35mm ・ 周 速 度 ω ( 設 定 値 ) :75m/min ・ 揺 動 角 度 φ ( 設 定 値 ) :±5deg ・ 揺動の中心となる相対角度γ(初期の設定値):20deg ここで、相対角度θ及び揺動角度φは、上述した平凹レ
ンズ16の径、及び、シート工具18の径を考慮し、揺
動により平凹レンズ16が研磨面18aの外周縁から外
れない程度に、かつ、1回の揺動(1回の往復)の中で
中心軸線Lbが研磨面18a上に載るように設定する。
【0087】次に、研磨加工中において逐次変動する回
転軸線Laと中心軸線Lbとの相対角度と回転軸Lの回
転数Nとの関係について具体的な数値を挙げて説明す
る。揺動角度φ=0、相対角度θ=20degとする初
期の設定値でのシート工具18の回転数Nは、式(8)
から、次の通り設定される。
【0088】 N=ω/{2×R×sin(γ±φ)×π} =75/{2×35×0.001×sin(20+0)×π} =997(rpm) 上記加工条件の値をNC装置23に入力した後、平凹レ
ンズ16の研磨加工に入る。
【0089】まず、被加工面16aが研磨面18aと対
向し、かつ、カンザシ15と同軸となるよう、ホルダー
17に平凹レンズ16を保持し、相対角度γ=20de
gとなるように回転軸Lを位置決めした後、NC装置2
3によりインバーター22を介してモーター21を駆動
し、プーリー19及びベルト20を介してシート工具1
8を回転軸線La中心に回転する。
【0090】そして、空圧装置を作動して加圧シリンダ
ー13を駆動し、カンザシ15を介して平凹レンズ16
に荷重P(図中、矢印P方向)を与え、平凹レンズ16
をシート工具18に当接させて押圧し、被加工面16a
と研磨面18aとを擦り合わせて平凹レンズ16を従属
回転する。
【0091】この動作と同時に、NC装置23は、相対
角度γ=20degを中心に、かつ、揺動角度φ=±5
degの範囲内で回転軸Lを揺動(曲率中心Oを中心と
する回動)するよう揺動装置を制御するとともに、式
(8)にて得られる回転数Nで回転軸Lを回転駆動する
ために、インバーター22に対して指令を出し、モータ
ー21に対して周波数出力を行わせる。
【0092】これによって、回転軸線Laと中心軸線L
bとの相対角度θが変動、即ち、回転軸線Laと被加工
面中心位置O’との相対位置が変動しても、被加工面中
心位置O’に対する回転数ωが一定となる。
【0093】相対角度θ=20degから揺動角度φ=
−5degだけ揺動したとき、即ち、相対角度θが16
degとなったときのシート工具18の回転数Nは、式
(8)から次のようになる。
【0094】 N=ω/{2×R×sin(γ±φ)×π} =75/{2×35×0.001×sin(20−5)×π} =1318(rpm) また、相対角度θ=20degから揺動角度φ=5de
gだけ揺動したとき、即ち、相対角度θが25degと
なったときのシート工具18の回転数Nは、 N=ω/{2×R×sin(γ±φ)×π} =75/{2×35×0.001×sin(20+5)×π} =807(rpm) NC装置23は、これらの演算結果を基に、算出された
回転数Nとなるようインバーター22に対して指令を出
し、インバーター22はその指令を受けてモーター21
に対して周波数出力を行う。
【0095】このようにシート工具18の回転数Nを制
御することにより、相対角度がθ=20degを中心に
±5degの範囲で揺動しても、被加工面中心位置O’
における研磨面18aの周速度ωは一定に保たれる。
【0096】このような研磨加工を複数個の平凹レンズ
16に対して繰り返し行うと、研磨面18aが偏磨耗し
て被加工面16aの面精度(平面性)が低下してくるの
で、被加工面16aの面精度を定期的にチェックし、面
精度が低下してくるならば、この面精度を維持するため
に相対角度γを初期の設定値から適宜変更する。
【0097】本実施の形態では、相対角度γ=20de
gからγ=16degに変更するが、相対角度γ=16
degを中心に±5degの範囲で揺動しても、被加工
面中心位置O’に対する研磨面18aの周速度ωは一定
に保たれる。
【0098】相対角度をγ=16degに変更した後の
NC装置11による回転数Nの操作は以下の通りであ
る。まず、揺動角度φ=0degのとき、上記加工条件
と式(4)から、 N=ω/{(2×R×sin(γ±φ)×π)} =75/{2×sin(16−0)×0.001×π} =1237(rpm) となる。
【0099】また、揺動装置により、揺動角度φ=5d
egに揺動したとき(θ=21degのとき)、 N=ω/{(2×R×sin(γ±φ)×π)} =75/{2×R×sin(16+5)×0.001×π} =952(rpm) となる。
【0100】また、揺動装置により、揺動角度γ=−5
degに揺動したとき(θ=11degのとき)、 N=ω/{(2×R×sin(γ±φ)×π)} =75/{2×(16−5)×0.001×π} =1787(rpm) となる。
【0101】NC装置23は、これらの演算結果を基に
インバーター22に指令を出してモーター21の回転数
Nを制御する。言い換えると、NC装置23は、揺動角
度±φの範囲内で変化する相対角度θの変化に応じて式
(8)’を満足するよう回転数Nを適宜設定するととも
に、その設定通り回転軸Lが回転するようインバーター
22に指令を出してモーター21を制御しているのであ
る。
【0102】従って、揺動の中心となる相対角度をγ=
20degからγ=16degに変更し、相対角度γを
中心に±5degの範囲で揺動しても、被加工面中心位
置O’に対する研磨面18aの周速度ωは常に一定に保
たれる。
【0103】
【効果】本実施の形態によると、シート工具の回転軸線
とレンズの中心軸線との相対角度が変動しても、被加工
面中心位置に対する研磨面の周速度が変化せずに一定で
あるため、レンズの研磨量のバラツキを抑え、中心厚精
度の高いレンズを得ることができる。
【0104】
【発明の効果】請求項1乃至4の発明によれば、作業者
の熟練を必要とせずに高い面精度と高精度なレンズ中心
厚を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の概略構成を示す部分断面図であ
る。
【図2】実施の形態2の概略構成を示す部分断面図であ
る。
【図3】実施の形態2における相対位置Dと回転数Nと
の相関を示すグラフである。
【図4】実施の形態3の概略構成を示す部分断面図であ
る。
【図5】従来の研磨加工装置の概略構成を示す部分断面
図である。
【符号の説明】
4 平面レンズ 6 研磨工具 9 モーター 10 インバーター 11 NC装置 La 回転軸線 Lb 中心軸線

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被加工物の被加工面を研磨工具の研磨面に
    当接して研磨工具を回転するとともに、被加工面が研磨
    面に倣うように被加工物と研磨工具とを相対的に揺動し
    て被加工物を研磨する研磨加工方法において、 被加工物と研磨工具とを相対的に揺動したときの被加工
    物の中心軸線と研磨工具の回転軸線との相対的な位置関
    係を、被加工物の中心軸線と被加工面とが接する点(被
    加工面中心位置)から研磨工具の回転軸線まで引いた垂
    線の長さで規定してこれを相対位置Dとし、相対位置D
    の中での揺動の中心となる位置を相対位置dとし、研磨
    工具の回転数をN、円周率をπとし、研磨加工中に、揺
    動の中心となる相対位置dを変動した際、 2×d×π×N=一定 となるように研磨工具の回転数Nを変動させて研磨加工
    を行うことを特徴とする研磨加工方法。
  2. 【請求項2】被加工物の被加工面を研磨工具の研磨面に
    当接して研磨工具を回転するとともに、被加工面が研磨
    面に倣うように被加工物と研磨工具とを相対的に揺動し
    て被加工物を研磨する研磨加工方法において、 被加工物と研磨工具とを相対的に揺動したときの被加工
    物の中心軸線と研磨工具の回転軸線との相対的な位置関
    係を、被加工物の中心軸線と被加工面とが接する点(被
    加工面中心位置)から研磨工具の回転軸線まで引いた垂
    線の長さを相対位置Dと規定し、研磨工具の回転数を
    N、円周率をπとし、被加工物と研磨工具との相対的な
    揺動によって上記相対位置Dが変動するのに伴い、 2×D×π×N=一定 となるように研磨工具の回転数Nを変動させて研磨加工
    を行うことを特徴とする研磨加工方法。
  3. 【請求項3】被加工物の被加工面を研磨加工するための
    研磨面を有する研磨工具と、 研磨工具を回転駆動するための回転駆動装置と、 被加工面が研磨面に倣うように研磨工具の回転軸線と被
    加工物の中心軸線とを相対的に揺動させるための揺動機
    構と、 からなる研磨加工装置において、 被加工物と研磨工具とを相対的に揺動したときの被加工
    物の中心軸線と研磨工具の回転軸線との相対的な位置関
    係を、被加工物の中心軸線と被加工物の被加工面との接
    点(被加工面中心位置)から研磨工具の回転軸線まで引
    いた垂線の長さを相対位置Dと規定し、 研磨工具の回転数をN、πを円周率、とし、 研磨加工中、被加工物と研磨工具との相対的な揺動によ
    って上記相対位置Dが変動するのに伴い、 2×D×π×N=一定 となるように研磨工具の回転数Nを変動させるよう前記
    回転駆動装置を制御するための回転制御部と、 回転制御部を制御するための演算制御部と、 を備えることを特徴とする研磨加工装置。
  4. 【請求項4】回転制御部はインバーターであることを特
    徴とする請求項3記載の研磨加工装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002113646A (ja) * 2000-10-10 2002-04-16 Olympus Optical Co Ltd レンズの加工方法および加工装置
CN114055319A (zh) * 2020-07-29 2022-02-18 宇晶机器(长沙)有限公司 一种偏心摆动式抛光机

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