JP2003048146A - 曲面の加工方法および加工装置 - Google Patents

曲面の加工方法および加工装置

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JP2003048146A
JP2003048146A JP2001242394A JP2001242394A JP2003048146A JP 2003048146 A JP2003048146 A JP 2003048146A JP 2001242394 A JP2001242394 A JP 2001242394A JP 2001242394 A JP2001242394 A JP 2001242394A JP 2003048146 A JP2003048146 A JP 2003048146A
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curved surface
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JP2001242394A
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Masahiro Komata
正博 小又
Tatsuomi Nakayama
達臣 中山
Minoru Ota
稔 太田
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 工具の揺動に伴なって被加工物に生じ得る振
動を抑制し、被加工物に形成された曲面からなる加工面
を高精度かつ高効率に加工する。 【解決手段】 被加工物11、12に形成された曲面か
らなる加工面11a、12aを加工する曲面の加工装置
であって、加工面が所定の間隔を隔てて向かい合うよう
に一対の被加工物を支持しながら各々の被加工物を回転
する回転機構RMと、それぞれの加工面11を加工する
対をなす工具としての超仕上砥石13、14と、対をな
す砥石を加工面の曲率半径中心もしくはその近傍を中心
として逆位相に同期させて揺動する揺動機構SMと、を
有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被加工物に形成さ
れた曲面からなる加工面を加工する曲面の加工方法およ
び加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車などの車両に用いられる変速機や
各種産業機械用の変速機として、近年では、トロイダル
型無段変速機が利用されている。このトロイダル型無段
変速機は、トラクションドライブ用転動体としての入力
ディスクおよびディスクを有している。これらのディス
クは、パワーローラを転動させる大きな円弧の曲面であ
る転動面を有している(特開平7−286649号公報
参照)。
【0003】トロイダル型無段変速機にあっては、パワ
ーローラが各ディスクの転動面上を傾転することから、
曲面からなる転動面を精度良く超仕上加工しなければな
らないが、上記公報には、ディスクの転動面を超仕上加
工する具体的な方法や装置は提案されていない。
【0004】そこで、ディスクの転動面を超仕上加工す
るに際し、従来から一般的に行われているベアリング・
レースなどの超仕上加工の方法および装置を適用するこ
とが考えられる。この場合には、被加工物としてのディ
スクを主軸に押圧支持しながら回転させ、さらに、超仕
上砥石を転動面に押し付けながら当該超仕上砥石を揺動
させることによって、転動面を加工することになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般的
なベアリングの転動面加工と比較すると、ディスクの転
動面は大きな円弧の曲面であるため、超仕上加工に用い
る砥石は大きくなる。これに伴ない、砥石ホルダ自体も
大きくなり、重量も重くなる。
【0006】このため、砥石の自生を促進させるために
砥石を高速で揺動させて加工を行うと、砥石の揺動に伴
なう旋回モーメントが作用してディスクに振動が生じて
しまい、この振動に伴なって加工精度が悪化するという
問題がある。
【0007】したがって、所定の加工精度を確保するた
めには、単位時間当たりの砥石の揺動数つまり揺動速度
をあまり速くすることができず、その結果、ディスクを
効率良く加工することができないという問題がある。
【0008】また、被加工物と主軸との接触面が小さい
場合や押付力が小さい場合は、被加工物と主軸との間の
摩擦力が十分得られず、被加工物の回転の安定性が悪く
なる。その一方、被加工物に十分な回転力を与えるため
に、被加工物の主軸への押付力を大きくし過ぎると、被
加工物の剛性によっては、押付力で変形することがあ
り、精度良く加工することが難しい。したがって、加工
面を高精度に加工するためには、適切な押付力を被加工
物に与えることが必要である。
【0009】本発明は、このような背景の下になされた
ものであり、工具の揺動に伴なって被加工物に生じ得る
振動を抑制し、被加工物に形成された曲面からなる加工
面を高精度かつ高効率に加工し得る曲面の加工方法およ
び加工装置を提供することを目的とする。また、適切な
押付力を被加工物に与えて、被加工物に形成された曲面
からなる加工面を高精度かつ高効率に加工し得る曲面の
加工装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記す
る手段により達成される。
【0011】(1)被加工物に形成された曲面からなる
加工面を加工する曲面の加工方法であって、前記加工面
が所定の間隔を隔てて向かい合うように一対の被加工物
を支持しながら各々の被加工物を回転し、対をなす工具
を逆位相に同期させて揺動することにより、それぞれの
加工面を加工するようにしてなる曲面の加工方法。
【0012】(2)前記加工面に対する加工条件は、前
記工具を揺動させる速度が異なる加工条件を含み、前記
工具を揺動させる速度が速い方の加工条件のときに、対
をなす工具を逆位相に同期させて揺動することを特徴と
する上記(1)に記載の曲面の加工方法。
【0013】(3)前記被加工物の前記加工面は、トロ
イダル型無段変速機における動力伝達に用いられる転動
体が有する転動面であることを特徴とする上記(1)に
記載の曲面の加工方法。
【0014】(4)被加工物に形成された曲面からなる
加工面を加工する曲面の加工装置であって、前記加工面
が所定の間隔を隔てて向かい合うように一対の被加工物
を支持しながら各々の被加工物を回転する回転機構と、
それぞれの加工面を加工する対をなす工具と、前記対を
なす工具を、前記加工面の曲率半径中心もしくはその近
傍を中心として、逆位相に同期させて揺動する揺動機構
と、を有する曲面の加工装置。
【0015】(5)前記揺動機構は、前記対をなす工具
を一体として揺動することを特徴とする上記(4)に記
載の曲面の加工装置。
【0016】(6)前記揺動機構は、前記対をなす工具
のそれぞれを別個独立に揺動することを特徴とする上記
(4)に記載の曲面の加工装置。
【0017】(7)前記対をなす工具のそれぞれの揺動
位置を検出する検出手段と、検出した前記対をなす工具
のそれぞれの揺動位置に基づいて前記揺動機構を制御す
る制御手段と、をさらに有することを特徴とする上記
(6)に記載の曲面の加工装置。
【0018】(8)前記回転機構は、前記被加工物の軸
方向両端面のうち一方の端面が当接する当接面が向かい
合うように配置される一対の主軸と、前記一対の主軸を
回転する回転駆動手段と、前記被加工物を支持する支持
部材と、前記被加工物の軸方向両端面のうち他方の端面
に当接する一対の当接部材と、前記一対の当接部材のそ
れぞれを前記主軸に向かう方向に押圧して前記被加工物
を前記主軸に押圧支持する押圧支持機構と、を有するこ
とを特徴とする上記(4)に記載の曲面の加工装置。
【0019】(9)前記押圧支持機構は、前記一対の当
接部材のそれぞれを別個独立に押圧することを特徴とす
る上記(8)に記載の曲面の加工装置。
【0020】(10)前記押圧支持機構は、前記一対の
当接部材を一体として押圧することを特徴とする上記
(8)に記載の曲面の加工装置。
【0021】(11)前記被加工物の前記加工面は、ト
ロイダル型無段変速機における動力伝達に用いられる転
動体が有する転動面であることを特徴とする上記(4)
に記載の曲面の加工装置。
【0022】
【発明の効果】上記のように構成した本発明は以下の効
果を奏する。
【0023】請求項1に記載の発明によれば、対をなす
工具を逆位相に同期させて揺動することにより、工具の
揺動に伴う旋回モーメントが相殺され、被加工物の振動
を抑制することができる。これにより工具の高速揺動が
可能となり、効率よく加工面を加工でき、これを通し
て、加工時間の短縮を図ることができる。また、振動を
抑制することができる結果、振動に伴って発生し得るう
ねりなどの品質悪化を大幅に低減でき、安定した加工に
よる良好な品質を得ることができ、被加工物の形状精度
の向上およびその精度の安定を図ることができる。さら
に、一対の被加工物を同時に加工するため、生産性が向
上することは言うまでもなく、設備の省スペース化によ
るコストの低減を図ることもできる。また、一対の被加
工物の加工面を、対をなす工具を使用して同じ加工条件
(例えば、工具の種類、工具の押付け圧力、工具の揺動
数など)で一緒に加工することができ、一対の被加工物
の加工面をともに同じ品質で加工することが可能とな
る。
【0024】請求項2に記載の発明によれば、工具を揺
動させる速度が速く振動が生じ易い加工条件のときに、
対をなす工具を逆位相に同期させて揺動することによ
り、請求項1に記載の発明の効果が顕著に得られる。
【0025】請求項3に記載の発明によれば、トロイダ
ル型無段変速機における動力伝達に用いられる転動体が
有する転動面を高精度かつ高効率に加工することが可能
となる。
【0026】請求項4または請求項8に記載の発明によ
れば、請求項1に記載の発明の効果と同様に、被加工物
の振動を抑制できるので、工具を高速揺動して効率よく
加工面を加工でき、被加工物の形状精度の向上およびそ
の精度の安定を図ることができる。さらに、一対の被加
工物を同時に加工するため、生産性が向上し、設備の省
スペース化によるコストの低減を図ることもできる。ま
た、一対の被加工物の加工面をともに同じ品質で加工す
ることが可能となる。
【0027】請求項5に記載の発明によれば、対をなす
工具を一体として揺動するように揺動機構を構成したの
で、2つの工具の揺動運動をメカニカルに同期させるこ
とができ、簡素な構造で安価に揺動機構を構成すること
ができる。また、同じ揺動速度、同じ揺動力で工具を揺
動できることから、同時に加工する一対の被加工物の品
質をほぼ同等にすることが容易となる。
【0028】請求項6に記載の発明によれば、対をなす
工具のそれぞれを別個独立に揺動するように揺動機構を
構成したので、対をなす工具の揺動に位相差をもたせる
ことが容易にできるとともに、その位相差の変化の自由
度を増すことができる。したがって、対をなす工具の同
期揺動が必要なときにのみ、対をなす工具を同期させる
ことが可能であり、同期揺動が必要でないときは、各々
の被加工物の加工状況に応じて、加工条件の変更や、意
図的に表面品位を変えることが可能となる。
【0029】請求項7に記載の発明によれば、対をなす
工具のそれぞれの揺動位置を検出し、検出したそれぞれ
の揺動位置に基づいて揺動機構を制御しているため、一
対の被加工物を加工する工具の揺動を確実かつ適切に制
御して加工を行うことができる。これにより良好な加工
面品質を効率的に得ることができる。
【0030】請求項9に記載の発明によれば、一対の当
接部材のそれぞれを別個独立に押圧するように押圧支持
機構を構成したので、一対の被加工物の各々に必要な押
付力を確実に得ることができ、被加工物を適切に回転さ
せることができる。これにより過剰な押圧力により被加
工物が変形するという事態が発生せず、良好な品質を有
する被加工物を得ることができる。
【0031】請求項10に記載の発明によれば、一対の
押し付けローラを一体として押圧するように押圧支持機
構を構成したので、簡素な構造で安価に押圧支持機構を
構成することができる。さらに、一対の被加工物の各々
に作用する押付力を均一にできるため、加工品質の安定
化にも寄与し得る。
【0032】請求項11に記載の発明によれば、トロイ
ダル型無段変速機における動力伝達に用いられる転動体
が有する転動面を高精度かつ高効率に加工することが可
能となる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照しつつ説明する。
【0034】(第1の実施形態)図1(A)は、本発明
の第1の実施形態に係る曲面加工装置10を示す正面
図、図1(B)は、図1(A)の矢印Bで示す方向に見
た図、図2(A)(B)は、ディスクのセンタレス保持
構造を示す説明図、図3は、第1の実施形態における対
をなす超仕上砥石13、14の揺動周期を示す説明図で
ある。
【0035】この曲面加工装置10は、被加工物11、
12に形成された曲面からなる加工面11a、12aを
加工するものであり、概説すれば、加工面11a、12
aが所定の間隔を隔てて向かい合うように一対の被加工
物11、12を支持しながら各々の被加工物11、12
を回転する回転機構RMと、それぞれの加工面11a、
12aを加工する対をなす工具としての超仕上砥石1
3、14と、対をなす超仕上砥石13、14を加工面1
1a、12aの曲率半径中心もしくはその近傍を中心と
して逆位相に同期させて揺動する揺動機構SMと、を有
している。
【0036】前記被加工物11、12は、トロイダル型
無段変速機における動力伝達に用いられる転動体として
のディスクである。ディスク11、12には、凹んだ回
転曲面からなる転動面11a、12aが形成されてい
る。この転動面11a、12aが超仕上加工が施される
加工面に相当する。ディスク11、12は、浸炭熱処理
により表面が硬化されたクロムモリブデン鋼からなる。
ディスク11、12の軸方向両端面のうち大径側の一方
の端面11b、12bは、後述する主軸15、16の当
接面15a、16aに当接する面とされ、小径側の他方
の端面11c、12cは、後述する当接部材としての押
付けローラ23、24が当接する面とされている。ま
た、外周面11d、12dは、後述する支持部材として
の外周支持ローラ17、18が当接する面とされてい
る。ディスク11、12における大径側端面11b、1
2b、小径側端面11c、12cおよび外周面11d、
12dは、転動面11a、12aの超仕上加工の前に予
め仕上加工が施されている。
【0037】前記回転機構RMは、ディスク11、12
の大径側端面11b、12bが当接する当接面15a、
16aが向かい合うように配置される一対の主軸15、
16と、一対の主軸15、16を回転する回転駆動手段
としての図示しないモータと、ディスク11、12を支
持する支持部材としての外周支持ローラ17、18と、
ディスク11、12の小径側端面11c、12cに当接
する当接部材としての一対の押付けローラ23、24
と、一対の押付けローラ23、24のそれぞれを主軸1
5、16に向かう方向に押圧してディスク11、12を
主軸15、16に押圧支持する押圧支持機構PMと、を
有している。
【0038】各ディスク11、12および各ディスク1
1、12に動力を伝達する一対の主軸15、16は、軸
線C1上に配置されている。
【0039】ディスク11、12は、外周支持ローラ1
7、18によるセンタレス保持方式によって保持され、
加工位置に配置されている。すなわち、ディスク12側
が示される図2(A)(B)に示すように、加工される
ディスク12は、当該ディスク12の外周部を支持する
よう配置された外周支持ローラ18により、ディスク1
2の回転中心Owが主軸16の回転中心Ospに対して
水平方向に距離Lだけわずかにずれるように位置決めさ
れている。外周支持ローラ18は、ディスク12の外周
部の図中下方位置に、ディスク12の中心線C2に対し
てその周方向に角度βをなす互いに対称な位置に、例え
ば2個配置されている。外周支持ローラ18は、例え
ば、ラジアルベアリングなどの回転体や、耐摩耗性に優
れるセラミックや超鋼などの材料および硬質メッキから
なるチップ形状のものから構成されている。
【0040】主軸16が図において時計回り方向に回転
すると、ディスク12の回転中心Owには図中下向きの
力Fが働き、ディスク12が外周支持ローラ18に押し
付けられる。この結果、外周支持ローラ18で位置決め
されたディスク12は、その回転中心Ow周りに安定し
て回転する。
【0041】なお、図示は省略するが、ディスク11お
よび外周支持ローラ17についても同様である。
【0042】超仕上砥石13、14は、外周支持ローラ
17、18がディスク11、12の回転中心Owに対し
てなす挟角と対角の範囲内に配置されている。このた
め、超仕上砥石13、14から転動面11a、12aに
加わる力を分散して2個ずつ設けられた外周支持ローラ
17、18で確実に受けることができる。このことか
ら、ディスク11、12の変形を効果的に防止できると
ともに、加工中におけるディスク11、12を回転中心
Ow周りに安定して回転させて、高精度に転動面11
a、12aの仕上加工を行うことができる。
【0043】押付けローラ23、24は、揺動する超仕
上砥石13、14との干渉を防ぐために、ディスク1
1、12の中心線C2からオフセットした位置で小径側
端面11c、12cに当接し、かつ、中心線C2に対し
て対称に2個配置されている。また、各押付けローラ2
3、24は、軸線C1と直交する図示しない軸線周りに
回転自在に配置されている。押付けローラ23、24
は、ラジアルベアリングをロッド状に形成したものであ
る。
【0044】図1(A)を参照して、第1の実施形態に
おける押圧支持機構PMは、一対の押付けローラ23、
24のそれぞれを別個独立に押圧する押圧手段21、2
2を有している。押圧手段21、22は、一端に押付け
ローラ23、24が回転自在に保持された揺動自在なレ
バー25、26と、レバー25、26を揺動するととも
にディスク11、12を主軸15、16に押圧する押圧
力を押付けローラ23、24に付勢するシリンダ27、
28と、を有する。シリンダ27、28の作動ロッド2
9、30は、レバー25、26の他端に接続されてい
る。シリンダ27、28は、圧力供給口31、32から
油圧または空圧などが供給されて、作動ロッド29、3
0を進退駆動する。図示例では、作動ロッド29、30
を前進移動すると、レバー25、26がディスク11、
12に向けて押し倒され、押付けローラ23、24の外
周面がディスク11、12の小径側端面11c、12c
に押し付けられ、ディスク11、12が主軸15、16
に押し付けられる。
【0045】なお、主軸15、16もしくは押付けロー
ラ23、24、押圧支持機構PMのいずれかに押付力を
検出する検出器を設けて、各々のディスク11、12へ
の押付力を制御することが望ましい。但し、油圧や空圧
を利用して押し付ける場合にあっては、押し付けを行う
シリンダ27、28への供給圧力を調整すれば、押付力
を簡易的に管理することができる。さらにまた、各ディ
スク11、12の回転数を検出し、押付力の不足に起因
して適切な回転数が得られていないときには、各々の加
工状態に応じて押付力を制御するようにしてもよい。
【0046】前記揺動機構SMは、図示しないモータな
どで回転する回転盤35と、ガイド36により図中上下
方向に移動自在に支持された往復台37と、超仕上砥石
13、14を保持する砥石ヘッド38、39と、を備え
ている。超仕上砥石13、14は、砥石ヘッド38、3
9の一端部に取り付けられ、転動面11a、12aに押
付可能に保持されている。超仕上砥石13、14は、図
示しないシリンダにより、空圧もしくは油圧による任意
の圧力の下で、転動面11a、12aに対して押し付け
られる機構となっている。砥石ヘッド38、39は、転
動面11a、12aの曲率半径中心もしくはその近傍を
揺動中心C5、C6として、揺動可能に取り付けられて
いる。
【0047】砥石ヘッド38、39の他端部は、リンク
L1、L2の一端の支持部P1、P2に回転自在に取り
付けられている。リンクL1、L2の他端は、往復台3
7の支持部37aに回転自在に取り付けられている。往
復台37の支持部37aにはさらに、リンクL3の一端
が回転自在に取り付けられている。リンクL3の他端
は、回転盤35の回転中心と異なるオフセットした位置
において、支持部35aに回転自在に取付けられてい
る。往復台37は、砥石ヘッド38、39の揺動中心C
5、C6を結ぶ線に対して直交する方向に沿って、スラ
イド可能に配置されている。
【0048】これにより、往復台37は、回転盤35が
回転するのに伴なって、図中上下方向にスライド移動す
る。リンクL1、L2は、往復台37の往復運動に伴な
って、超仕上砥石13と超仕上砥石14とが、常に、逆
位相に同期して揺動運動を行うように配置されている。
このように第1の実施形態の揺動機構SMは、対をなす
超仕上砥石13、14を一体として揺動するように構成
されている。
【0049】超仕上砥石13、14は、図3に示す揺動
波形e1、e2のように揺動する。ここでの揺動波形e
1、e2は、超仕上砥石13、14の揺動の位置が時間
とともに変化する状態を示すものであり、図中上側の波
形e1は超仕上砥石13の揺動波形を、図中下側の波形
e2は超仕上砥石14の揺動波形をそれぞれ示してい
る。超仕上砥石13と超仕上砥石14とは、図中実線お
よび仮想線に示す揺動限位置の間で、逆位相に同期して
揺動する。ここに、「揺動が逆位相に同期して」とは、
一方の砥石13が転動面11aの大径側から小径側に向
けて揺動しているときに、他方の砥石14が転動面12
aの小径側から大径側に向けて揺動していることを意味
する。
【0050】次に、第1の実施形態の作用を説明する。
【0051】まず、転動面11a、12aが形成された
ディスク11、12の外面のうち、主軸15、16と接
する大径側端面11b、12bを、研削加工もしくは切
削加工により仕上加工する。同様に、押付けローラ2
3、24が接する小径側端面11c、12cおよび外周
支持ローラ17、18が接する外周面11d、12dも
仕上加工する。
【0052】一方のディスク11を外周支持ローラ17
上に支持した後、シリンダ27を作動させてレバー25
を揺動し、押付けローラ23を小径側端面11cに当接
させ、当該ディスク11を主軸15に向かう方向に押圧
する。押付けローラ23から付勢された押圧力により、
大径側端面11bが主軸15の当接面15aに押し付け
られ、ディスク11が主軸15に押圧支持される。前記
ディスク11に対向する他方のディスク12についても
同様に、外周支持ローラ18上に支持した後、シリンダ
28を作動させてレバー26を揺動し、押付けローラ2
4を小径側端面12cに当接させて押圧し、大径側端面
12bを主軸16の当接面16aに押し付けて、ディス
ク12を主軸16に押圧支持する。これにより、各ディ
スク11、12は、外周支持ローラ17、18によるセ
ンタレス保持方式によって保持され、加工位置に配置さ
れる。
【0053】この後、図示しないモータなどにより主軸
15、16を回転駆動する。加工位置に配置されたディ
スク11、12は、押付けローラ23、24により主軸
15、16に押し付けられている。このため、ディスク
11、12は、当該ディスク11、12と主軸15、1
6との間の摩擦によって主軸15、16の回転動が伝達
されて回転する。
【0054】このようにディスク11、12を回転させ
ながら、揺動機構SMの回転盤35を回転する。回転盤
35の回転は、リンクL3を介して往復台37に伝達さ
れ、往復台37の往復運動に変換される。往復台37の
往復運動は、リンクL1およびリンクL2を介して砥石
ヘッド38、39の各々に伝達され、転動面11a、1
2aの曲率半径中心もしくはその近傍を揺動中心C5、
C6とする超仕上砥石13、14の揺動運動に変換され
る。また、超仕上砥石13、14は転動面11a、12
aのそれぞれに所定の圧力で押し付けられている。
【0055】このときの超仕上砥石13、14は、図3
に示す揺動波形e1、e2のように、半波長の位相差を
もってつまり逆位相に同期しながら揺動している。超仕
上砥石13、14の揺動運動により、転動面11a、1
2aのそれぞれが超仕上加工される。
【0056】かかる超仕上加工における加工条件の一例
として、下記の表1に示すように、砥石、砥石押付け圧
力、揺動数、主軸回転数を設定している。
【0057】
【表1】
【0058】上述したように、第1の実施形態では、対
をなす超仕上砥石13、14を、所定の間隔を隔てて向
かい合った転動面11a、12aに逆位相に同期させて
揺動させて、転動面11a、12aを超仕上加工してい
る。超仕上砥石13、14を逆位相に同期させて揺動す
ることにより、砥石13、14の揺動に伴う旋回モーメ
ントが相殺され、ディスク11、12の振動を抑制する
ことができる。これにより砥石13、14の高速揺動が
可能となり、効率よく転動面11a、12aを加工で
き、これを通して、加工時間の短縮を図ることができ
る。また、振動を抑制することができる結果、振動に伴
って発生し得るうねりなどの品質悪化を大幅に低減で
き、安定した加工による良好な品質を得ることができ、
ディスク11、12の形状精度の向上およびその精度の
安定を図ることができる。さらに、2個のディスク1
1、12を同時に加工するため、生産性が向上すること
は言うまでもなく、設備の省スペース化によるコストの
低減を図ることもできる。
【0059】また、2つのディスク11、12の転動面
11a、12aを、対をなす超仕上砥石13、14を使
用して、同じ加工条件(この実施形態では、砥石の種
類、砥石の押付け圧力、砥石の揺動数、主軸の回転数)
で一緒に超仕上加工している。それゆえ、2つのディス
ク11、12の転動面11a、12aをともに同じ品質
で加工できる。
【0060】さらに、外周支持ローラ17、18はディ
スク11、12の中心線C2に対して対向する位置に配
置されているので、砥石13、14のそれぞれから転動
面11a、12aに加わる力を分散して外周支持ローラ
17、18で確実に受けることができる。したがって、
ディスク11、12の変形を効果的に防止できるととも
に、加工中のディスク11、12を回転中心Ow周りに
安定して回転させ、高精度に転動面11a、12aの仕
上加工を行うことができる。
【0061】もって、第1の実施形態によれば、トロイ
ダル型無段変速機における動力伝達に用いられる良好な
品質を有する転動体としてのディスク11、12を、安
価に提供することができる。
【0062】さらに、第1の実施形態における揺動機構
SMは、対をなす超仕上砥石13、14を一体として揺
動するように構成したので、2つの超仕上砥石13、1
4の揺動運動をメカニカルに同期させることができ、簡
素な構造で安価に揺動機構SMを構成することができ
る。また、同じ揺動速度、同じ揺動力で砥石13、14
を確実に揺動できることから、同時に加工する2つのデ
ィスク11、12の品質をほぼ同等にすることが容易と
なる。
【0063】さらに、第1の実施形態における押圧支持
機構PMは、一対の押付けローラ23、24のそれぞれ
を別個独立に押圧するように構成したので、各々のディ
スク11、12に必要な押付力を確実に得ることがで
き、ディスク11、12を適切に回転させることができ
る。これにより過剰な押圧力によりディスク11、12
が変形するという事態が発生せず、良好な品質を有する
ディスク11、12を得ることができる。
【0064】(第2の実施形態)図4(A)は、第2の
実施形態に係る曲面加工装置10aを示す正面図、図4
(B)は、図4(A)の4B−4B線に沿う断面図、図
5は、第2の実施形態の曲面加工装置10aの制御系を
示す概略ブロック図、図6は、第2の実施形態における
対をなす超仕上砥石43、44の揺動周期を示す説明図
である。なお、図1〜図3に示した部材と共通する部材
には同一の符号を付し、その説明を一部省略する。
【0065】第2の実施形態は、一対の当接部材として
の押付けローラ41、42を一体として押圧するように
押圧支持機構PMを構成した点で、一対の押付けローラ
23、24のそれぞれを別個独立に押圧するように押圧
支持機構PMを構成した第1の実施形態と相違する。さ
らに、対をなす超仕上砥石43、44のそれぞれを別個
独立に揺動するように揺動機構SMを構成した点で、対
をなす超仕上砥石13、14を一体として揺動するよう
に揺動機構SMを構成した第1の実施形態と相違する。
【0066】第2の実施形態における押圧支持機構PM
は、押付けローラ41、42を一体として押圧する押圧
手段45を有している。押圧手段45は、ディスク1
1、12を主軸15、16に押圧する押圧力を押付けロ
ーラ41、42に付勢するシリンダ46から構成され、
このシリンダ46は、対向するディスク11、12の軸
線C1上の中央部付近に配置されている。シリンダ46
は、それぞれの主軸15、16に対して進退移動自在な
作動ロッド47、48が設けられ、一方の作動ロッド4
7の先端に押付けローラ41が回転自在に保持され、他
方の作動ロッド48の先端に押付けローラ42が回転自
在に保持されている。シリンダ46は、圧力供給口49
から油圧または空圧などが供給されて、作動ロッド4
7、48を進退駆動する。
【0067】ディスク11、12を外周支持ローラ1
7、18上に支持した後、シリンダ46を作動させて作
動ロッド47、48を主軸15、16に向けて前進移動
すると、押付けローラ41、42が小径側端面11c、
12cに当接し、当該ディスク11、12を主軸15、
16に向かう方向に押圧する。押付けローラ41、42
から付勢された押圧力により、大径側端面11b、12
bが主軸15、16の当接面15a、16aに押し付け
られ、ディスク11、12が主軸15、16に押圧支持
される。
【0068】第1の実施形態では、一つの回転盤35を
回転駆動することによりリンクL1とリンクL2とを一
緒に動かしていたが、第2の実施形態における揺動機構
SMは、砥石43、44を揺動させる駆動源が個々の砥
石43、44ごとに設けられ、図4に示すように、二つ
の回転盤50、51を備えている。そして、第1の実施
形態において往復台37の支持部37aに取り付けてい
たリンクL1、L2の他端を、リンクL1では回転盤5
0の支持部50aに、リンクL2では回転盤51の支持
部51aにそれぞれ回転自在に取り付けてある。各支持
部50a、51aは、回転盤50、51の回転中心と異
なる位置に配置されている。これにより、回転盤50、
51をそれぞれ図示しないモータで回転駆動させること
で、リンクL1とリンクL2とを別々に動かすことがで
きる。一方の回転盤50の回転運動は、揺動中心C5を
中心とした往復揺動運動に変換され、砥石ヘッド38お
よび超仕上砥石43が揺動する。同様に、他方の回転盤
51の回転運動は、揺動中心C6を中心とした往復揺動
運動に変換され、砥石ヘッド39および超仕上砥石44
が揺動する。
【0069】図5に示すように、第2の実施形態の曲面
加工装置10aはさらに、対をなす超仕上砥石43、4
4のそれぞれの揺動位置を検出する検出手段60、61
と、検出した対をなす超仕上砥石43、44のそれぞれ
の揺動位置に基づいて揺動機構SMを制御する制御手段
としてのコントローラ62と、を有している。
【0070】前記検出手段60、61は、図示例では、
回転盤50、51の回転位置に基づいて、超仕上砥石4
3、44の揺動位置を検出している。モータ63により
回転駆動される回転盤50には検出手段としての回転位
置検出器60が配置され、同様に、モータ64により回
転駆動される回転盤51には回転位置検出器61が配置
されている。回転位置検出器60、61としては、例え
ば、エンコーダが用いられる。
【0071】コントローラ62は、予め設定された加工
条件、例えば、表1に示した第1の実施形態と同様の加
工条件となるように、モータ63、64の回転を制御す
る制御信号を各モータ63、64に出力する。この制御
信号に基づいてモータ63、64が作動して回転盤5
0、51が回転する。回転盤50、51の回転は、回転
位置検出器60、61により検出され、検出信号がコン
トローラ62に入力される。コントローラ62は、この
検出信号に基づいて各回転盤50、51の回転位置を認
識し、各回転盤50、51の回転位置に基づいて超仕上
砥石43、44の揺動位置を検出する。
【0072】表1に示したように、転動面11a、12
aの超仕上加工は、粗加工と仕上加工の2段階を経てな
されている。粗加工時には、超仕上砥石43、44の揺
動速度が速い、つまり、揺動数が大きく設定されてい
る。一方、仕上加工時には、超仕上砥石43、44の揺
動速度が遅い、つまり、揺動数が小さく設定されてい
る。また、主軸回転数は、粗加工時には比較的低速に、
仕上加工時には比較的高速に設定されている。
【0073】超仕上砥石43、44は、図6に示す揺動
波形e1、e2のように揺動する。ここでの揺動波形e
1、e2は、図3に示される揺動波形と同様に超仕上砥
石43、44の揺動の位置が時間とともに変化する状態
を示すものであり、図中上側の波形e1は超仕上砥石4
3の揺動波形を、図中下側の波形e2は超仕上砥石44
の揺動波形をそれぞれ示している。また、粗加工時およ
び仕上加工時におけるそれぞれの揺動波形を示してあ
る。
【0074】上述したように転動面11a、12aの超
仕上加工は粗加工と仕上加工の2段階を経てなされる
が、超仕上加工の最初から最後まで、対をなす超仕上砥
石43、44を逆位相に同期して揺動させることは必ず
しも必要でない。
【0075】そこで,第2の実施形態では、図示するよ
うに、ディスク11、12が安定しにくい比較的低速で
回転されるとともに超仕上砥石43、44の揺動数が大
きい粗加工時には、第1の実施形態と同様に、超仕上砥
石43と超仕上砥石44とを、図中実線および仮想線に
示す揺動限位置の間で、半波長の位相差をもって同期し
ながら揺動させている。一方、ディスク11、12が安
定し易い比較的高速で回転されるとともに超仕上砥石4
3、44の揺動数が小さい仕上加工時には、相互の同期
をとることなく、各々の超仕上砥石43、44に必要な
揺動を行っている。
【0076】コントローラ62は、回転位置検出器6
0、61の検出信号を予め設定された加工条件、例えば
各々の砥石43、44の揺動を同期させるのか、また設
定値に対して差異があるかなどを照らし合わせて、設定
した加工条件となるように各モータ63、64を制御す
る。このようなクローズドループ制御により、予め設定
された必要な加工条件範囲において、各々の砥石43、
44の揺動を同期させたり、同期が不必要なときには意
図的に同期制御させなかったりさせている。
【0077】なお、曲面加工装置10aの一部に振動レ
ベル検出器、例えば加速度センサなどを必要に応じて取
り付け、砥石43、44の揺動に伴う振動レベルが一定
以上になった場合には、コントローラ62に信号を送っ
て同期制御させることもできる。
【0078】上述したように、第2の実施形態における
揺動機構SMは、対をなす超仕上砥石43、44のそれ
ぞれを別個独立に揺動するように構成したので、超仕上
砥石43と超仕上砥石44との揺動に位相差をもたせる
ことが容易にできるとともに、その位相差の変化の自由
度を増すことができる。したがって、対をなす超仕上砥
石43、44の同期揺動が必要なときにのみ、対をなす
超仕上砥石43、44を同期させることが可能であり、
同期揺動が必要でないときは、各々のディスク11、1
2の加工状況に応じて、加工条件の変更や、意図的に表
面品位を変えることが可能となる。
【0079】このような揺動制御に際して、対をなす超
仕上砥石43、44のそれぞれの揺動位置を検出し、検
出したそれぞれの揺動位置に基づいてコントローラ62
が揺動機構SMを制御しているため、各々のディスク1
1、12を加工する砥石43、44の揺動を確実かつ適
切に制御して超仕上加工を行うことができる。これによ
り良好な転動面品質を効率的に得ることができる。
【0080】また、第2の実施形態における押圧支持機
構PMは、一対の押付けローラ41、42を一体として
押圧するように構成したので、簡素な構造で安価に押圧
支持機構PMを構成することができる。さらに、各ディ
スク11、12に作用する押付力を均一にできるため、
加工品質の安定化にも寄与し得る。
【0081】(他の変形例)本発明は上述した実施形態
に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
例えば、ディスク11、12を支持する支持部材とし
て、外周部分に設けられた外周支持ローラ17、18を
用いているが、これに限られず、ローラ以外の例えば固
定シューなどであってもよい。また、ディスクを支持す
る位置も、ディスクの外周部分に限られず、穴のあいた
ディスクである場合には、そのディスクの穴の内周部分
などであってもよい。また、外周支持ローラ17、18
も2個に限られず、3個以上設けてもよい。
【0082】また、対をなす工具として、一対の超仕上
砥石13と14、43と44を用いているが、これに限
られず、2以上の複数対をなす砥石で構成することもで
きる。この場合には、超仕上砥石は、転動面11a、1
2aに同数ずつ配置される。
【0083】また、対をなす工具として超仕上砥石を用
いて研削加工による超仕上加工を行っているが、超仕上
砥石に変えて、ラップ材を使用してラッピングをするこ
ともでき、研磨工具を用いて研磨加工をすることもでき
る。
【0084】また、油圧や空圧によるシリンダ27、2
8、46を利用してディスク11、12を主軸15、1
6に押し付ける力を得るようにしたが、ギア、カムおよ
びモータなどを利用してディスク11、12を主軸1
5、16に押し付けるようにしてもよい。
【0085】また、主軸15、16に、マグネットチャ
ックや、負圧を利用した吸引チャックなどからなる引き
込み手段を、ディスク11、12と接触する部位に設け
てよい。引き込み手段を併用することにより、主軸1
5、16の回転をディスク11、12により確実に伝達
することができる。このため、ディスク11、12と主
軸15、16との接触面積が小さい場合であっても、デ
ィスク11、12が主軸15、16から十分な回転力を
得て回転中心回りに安定して回転し、その結果、転動面
11a、12aを精度良く加工することができる。加え
て、主軸15、16とディスク11、12との接触力が
十分に得られるため、ディスク11、12が変形し易い
材質や形状のものである場合であってもディスク11、
12に回転力を与える際に加える外力を小さくでき、転
動体の変形を効果的に防止して形状精度を高めることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(A)は、本発明の第1の実施形態に係
る曲面加工装置を示す正面図、図1(B)は、図1
(A)の矢印Bで示す方向に見た図である。
【図2】 図2(A)(B)は、ディスクのセンタレス
保持構造を示す説明図である。
【図3】 第1の実施形態における対をなす超仕上砥石
の揺動周期を示す説明図である。
【図4】 図4(A)は、第2の実施形態に係る曲面加
工装置を示す正面図、図4(B)は、図4(A)の4B
−4B線に沿う断面図である。
【図5】 第2の実施形態の曲面加工装置の制御系を示
す概略ブロック図である。
【図6】 第2の実施形態における対をなす超仕上砥石
の揺動周期を示す説明図である。
【符号の説明】
11、12…ディスク(一対の被加工物、転動体) 11a、12a…転動面(加工面) 13と14、43と44…超仕上砥石(対をなす工具) 15、16…一対の主軸 15a、16a…当接面 17、18…外周支持ローラ(支持部材) 23と24、41と42…押付けローラ(一対の当接部
材) 60、61…回転位置検出器(検出手段) 62…コントローラ(制御手段) RM…回転機構 SM…揺動機構 PM…押圧支持機構
フロントページの続き (72)発明者 太田 稔 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 3C058 AA04 AA11 AA12 AA14 AA16 AA18 AB01 BA02 BA04 BA07 BA09 BC02 CA02 CB01 CB03 CB06

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工物に形成された曲面からなる加工
    面を加工する曲面の加工方法であって、 前記加工面が所定の間隔を隔てて向かい合うように一対
    の被加工物を支持しながら各々の被加工物を回転し、 対をなす工具を逆位相に同期させて揺動することによ
    り、それぞれの加工面を加工するようにしてなる曲面の
    加工方法。
  2. 【請求項2】 前記加工面に対する加工条件は、前記工
    具を揺動させる速度が異なる加工条件を含み、 前記工具を揺動させる速度が速い方の加工条件のとき
    に、対をなす工具を逆位相に同期させて揺動することを
    特徴とする請求項1に記載の曲面の加工方法。
  3. 【請求項3】 前記被加工物の前記加工面は、トロイダ
    ル型無段変速機における動力伝達に用いられる転動体が
    有する転動面であることを特徴とする請求項1に記載の
    曲面の加工方法。
  4. 【請求項4】 被加工物に形成された曲面からなる加工
    面を加工する曲面の加工装置であって、 前記加工面が所定の間隔を隔てて向かい合うように一対
    の被加工物を支持しながら各々の被加工物を回転する回
    転機構と、 それぞれの加工面を加工する対をなす工具と、 前記対をなす工具を、前記加工面の曲率半径中心もしく
    はその近傍を中心として、逆位相に同期させて揺動する
    揺動機構と、を有する曲面の加工装置。
  5. 【請求項5】 前記揺動機構は、前記対をなす工具を一
    体として揺動することを特徴とする請求項4に記載の曲
    面の加工装置。
  6. 【請求項6】 前記揺動機構は、前記対をなす工具のそ
    れぞれを別個独立に揺動することを特徴とする請求項4
    に記載の曲面の加工装置。
  7. 【請求項7】 前記対をなす工具のそれぞれの揺動位置
    を検出する検出手段と、 検出した前記対をなす工具のそれぞれの揺動位置に基づ
    いて前記揺動機構を制御する制御手段と、をさらに有す
    ることを特徴とする請求項6に記載の曲面の加工装置。
  8. 【請求項8】 前記回転機構は、 前記被加工物の軸方向両端面のうち一方の端面が当接す
    る当接面が向かい合うように配置される一対の主軸と、 前記一対の主軸を回転する回転駆動手段と、 前記被加工物を支持する支持部材と、 前記被加工物の軸方向両端面のうち他方の端面に当接す
    る一対の当接部材と、 前記一対の当接部材のそれぞれを前記主軸に向かう方向
    に押圧して前記被加工物を前記主軸に押圧支持する押圧
    支持機構と、を有することを特徴とする請求項4に記載
    の曲面の加工装置。
  9. 【請求項9】 前記押圧支持機構は、前記一対の当接部
    材のそれぞれを別個独立に押圧することを特徴とする請
    求項8に記載の曲面の加工装置。
  10. 【請求項10】 前記押圧支持機構は、前記一対の当接
    部材を一体として押圧することを特徴とする請求項8に
    記載の曲面の加工装置。
  11. 【請求項11】 前記被加工物の前記加工面は、トロイ
    ダル型無段変速機における動力伝達に用いられる転動体
    が有する転動面であることを特徴とする請求項4に記載
    の曲面の加工装置。
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