JP4147387B2 - 玉軸受の軌道輪用超仕上げ装置 - Google Patents

玉軸受の軌道輪用超仕上げ装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は玉軸受の軌道面を超仕上げ加工するための超仕上げ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
玉軸受の軌道輪、つまり内輪および外輪の軌道面を超仕上げ加工する超仕上げ装置としては、一般に、被加工物である軌道輪に回転を与えた状態で、超仕上げ砥石を軌道面に押圧しつつ揺動させる。このような超仕上げ装置においては、図7に内輪を例にとって模式的に示すように、軌道輪Wrの軌道面Wrtの曲率中心Crに、超仕上げ砥石Sの揺動中心を一致させなければ、前工程の研削目を軌道面Wrtの全面にわたって除去する正確な加工を行うことができない(例えば特許文献1参照)。特に、軌道面Wrtの曲率中心Crに対して超仕上げ砥石Sの揺動中心が、軌道輪Wrの軸方向(図中x方向)にずれていると、軌道面Wrtの軸方向片側に研削目が残ったり、あるいは軌道面の曲率を損なうなどの重大な問題が生じる。
【0003】
従来のこの種の超仕上げ装置においては、このような軌道面の曲率中心Crと超仕上げ砥石の揺動中心を一致させる、いわゆる芯だしのために、装置のセッティング(段取り)に際して、基本的には、軌道輪の幅および軌道面の曲率半径を基に設定された治具(ツーリング)を用いる。しかしながら、特に、軌道面Wrtの曲率中心Crと、超仕上げ砥石Sの揺動中心との、軌道輪Wrの軸方向(図7中x方向)へのずれは、軌道輪Wrの幅寸法公差や、軌道輪Wrの一端側から軌道面Wrtの曲率中心Crまでの寸法公差などが、他の公差等に比して大きいことなどに起因して、治具による設定だけでは実質的になくすることができない。そこで、最終的には、軌道輪Wrをテスト加工して軌道面Wrtに対する砥石の当たりをオペレータが目視し、あるいはダミー砥石にダイヤルゲージを当て、手動によりゆっくりと砥石ヘッドを揺動させて振れ出しを行うことによって、更なる微調整を行っている。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−79616号公報(第2頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、以上のような従来の芯だしの方法によると、オペレータ個々の感覚や熟練の程度の相違による加工精度のばらつきが生じるばかりでなく、段取り作業に相当の時間を必要とするという問題がある。
【0006】
また、前工程出る研削工程において、軌道輪の一端側から軌道面の曲率中心までの軸方向寸法がばらつく、いわゆる幅不同に起因する軌道輪個々の軌道面の偏りに対しては、全く対応できないという問題もある。
【0007】
本発明はこのような実情に鑑みてなされたもので、オペレータの感覚や熟練の程度に係わりなく、常に正確に軌道輪の曲率中心と超仕上げ砥石の揺動中心を一致させることができ、もってオペレータの相違による加工精度のばらつきをなくし、かつ、段取り作業に要する時間を短縮化することができ、また、軌道輪の幅不同にも対処可能な玉軸受の軌道輪用超仕上げ装置の提供を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の玉軸受の軌道輪用超仕上げ装置は、玉軸受の軌道輪をシューで支持し、かつ、一端面を主軸先端に配されたバッキングプレートに当接させて回転させた状態で、超仕上げヘッドに装着された超仕上げ砥石を軌道面に押圧しつつ揺動させて当該軌道面を超仕上げ加工する玉軸受の軌道輪用超仕上げ装置において、
超仕上げ砥石の揺動時に軌道輪を介して上記シューに作用する支持方向への押圧力を検出する押圧力検出手段と、その押圧力検出出力を刻々と取り込み、超仕上げ砥石の揺動の振幅中央を挟んでその両側での押圧力検出値の対称性を評価する対称性評価手段と、その対称性評価手段による評価結果に基づいて、上記押圧力検出値の対称性が得られるように上記主軸もしくは超仕上げヘッドを主軸の軸方向に微動させる微動手段を備えていることによって特徴づけられる(請求項1)
【0009】
ここで、本発明においては、上記押圧力検出手段は、上記シューが固着されたシュー支持部材と装置フレームとの間に挟まれて取り付けられている構成(請求項2)を採用することができ、加工すべき軌道輪が外輪である場合には、上記シューが外輪の外周面を支持する構成(請求項3)を、また、加工すべき軌道輪が内輪である場合には、上記シューが内輪の内周面を支持する構成(請求項4)をそれぞれ採用することができる。
【0010】
また、本発明においては、上記微動手段は、上記超仕上げ砥石を揺動させる揺動軸と、この揺動軸を上記主軸の軸方向に沿って微動させる微動用モータを備えている構成(請求項5)を採用することができ、その場合、この微動手段に、上記対称性評価手段による評価結果に基づいて上記微動用モータを駆動する制御部を含む構成(請求項6)を採用することができる。
【0011】
本発明は、超仕上げ砥石を軌道面に押圧しつつ揺動させたとき、軌道面の曲率中心と揺動中心が一致している場合には、砥石による軌道面の押圧力が揺動の振幅中央を挟んでその両側において対称となることを利用し、砥石による軌道面の押圧力を、軌道輪を支持するシューを介して検出し、その検出結果の対称性が得られるように主軸もしくは超仕上げヘッドを主軸の軸方向へ自動的に微動させることよって、所期の目的を達成しようとするものである。
【0012】
すなわち、超仕上げ砥石による軌道面の押圧力は、軌道輪を介してシューに作用する。このシューに作用する軌道輪支持方向への力を刻々と検出し、その検出値が砥石揺動の振幅中央を挟んでその両側で対称であれば、前工程で形成された軌道面の曲率中心と揺動中心が一致していると見なすことができる。一方、その対称が得られていない場合には、軌道面の曲率中心に対して砥石の揺動中心が軸方向にずれていると見なすことができる。従って、シューに作用する支持方向への押圧力を検出する押圧力検出手段を設け、その刻々の押圧力検出値の対称性を評価し、対称性が得られていない場合には、対称性が得られる向きに主軸もしくは超仕上げヘッドを軸方向に移動させることによって、自動的に軌道面の曲率中心と超仕上げ砥石の揺動中心を一致させることができる。
【0013】
ここで、本発明の砥石による押圧力の対称性の評価と主軸もしくは超仕上げヘッドの微動による芯だし機能は、装置の段取り(セッティング)時において発現させた場合、オペレータの個人差による加工精度のばらつきの防止と、段取り時間の短縮化を達成することができる。また、加工時にこの芯だし機能を発現させた場合には、軌道輪個々の幅不動に対応して常に高精度の加工を実現することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の実施の形態の要部の機械的構成を示す部分断面図である。
この例は玉軸受の外輪用の超仕上げ装置を示すものであって、被加工物である玉軸受の外輪WO は、その内周に環状の軌道面WOTが形成されており、この軌道面WOTが超仕上げ加工の対象面となる。
【0015】
外輪WO は、その外周面がシュー1に支持され、かつ、ローラ(図示せず)によって一端面がバッキングプレート2に押し付けられた状態で加工に供される。バッキングプレート2は主軸3の先端に固着されており、この主軸3の回転により外輪外輪WO に回転が与えられる。
【0016】
超仕上げ砥石Sは、砥石ホルダー4に保持された状態で砥石加圧レバー5によって下向きに加圧される。この砥石ホルダー4は、砥石加圧レバー5とともに超仕上げヘッドに装着されている。超仕上げヘッドは加圧レバー5を介して超仕上げ砥石Sを加圧するための空圧シリンダを備えた公知のものであって、モータを駆動源とする揺動機構により軸心の回りに所定の角度範囲で往復回転する揺動軸6(図1において図示せず、図2参照)の先端部に取り付けられ、この揺動軸6の往復回転によって揺動し、これによって超仕上げ砥石Sは軌道面WOTに押圧されながら揺動する。
【0017】
前記したシュー1はシューブラケット1aに固着されており、このシューブラケット1aは、一側面が力センサ7を挟み込むように装置フレーム8に取り付けられている。この構造において、外輪WO に対して超仕上げ砥石Sを揺動させつつ押圧すると、その押圧力が外輪WO 、シュー1、更にシューブラケット1aを介して力センサ7に伝達され、従って力センサ7の出力は外輪WO に対する超仕上げ砥石Sの刻々の押圧力に比例したものとなる。
【0018】
さて、超仕上げヘッドを装着した揺動軸6は、図2に模式的に示すように、主軸3の軸方向(x方向)沿って伸びるガイド61上を移動可能なテーブル62に搭載されている。この揺動軸6は、従来と同等の治具などを用いて、その軸心Oが被加工面である外輪WO の軌道面WOTの曲率中心を通るように、図中x,z方向に位置合わせが行われるとともに、y方向にも超仕上げ砥石Sが外輪WO の軌道面WOTの直上に位置して、これにより、基本的には超仕上げ砥石Sの揺動中心が軌道面WOTの曲率中心と一致するようになっている。
【0019】
しかしながら、前記したように、特に主軸3の軸方向、つまりx方向への位置合わせは治具を用いるだけでは完全に行うことができず、微調整を行う必要がある。この実施の形態では、x方向への位置の微調整は、上記したテーブル62を微動機構63によって移動させることによって自動的に行われる。
【0020】
微動機構63としては、公知の任意の機構を採用することができるが、例えば微動用モータ63aとその回転を直線運動に変換する機構を採用することができる。すなわち、例えばテーブル62をバネ63bなどの付勢手段によってガイド61に沿った方向に付勢してストッパ63cに押し付けるとともに、微動用モータ63aの回転を減速機構を介してボールネジに伝達し、そのボールネジの回転によってストッパ63cをガイドに沿わせて移動させる機構などを採用することができる。
【0021】
超仕上げヘッドの揺動軸を移動させるための微動用モータ63aは、以下に示すように力センサ7の出力に応じて自動的に駆動制御される。図3にその制御に関連する回路構成例をブロック図で示す。
【0022】
力センサ7の出力は、アンプ21で増幅された後、適当なローパスフィルタ22により高周波成分などが除去され、微小インターバルでA−D変換器23によってデジタル化される。そのデジタル化された力検出出力は、制御装置24に刻々と取り込まれる。
【0023】
制御装置24は、実際にはCPUとその周辺機器を主体として構成されているのであるが、図3においては、説明の便宜上、当該制御装置が有している機能ごとのブロック図で示している。すなわち、力検出データから後述する超仕上げ砥石Sの揺動時における揺動の振幅中央を挟んでその両側における砥石の押圧力の対称性を評価する対称性評価部24aと、その評価結果に基づいて微動用モータ63aに対して駆動制御信号を供給する制御部24bを含んでいる。
【0024】
制御装置24では、以下に示す手法により、超仕上げ砥石Sの揺動中に力センサ7から取り込んだ刻々の押圧力データを用いて、超仕上げ砥石Sの揺動中心の外輪WO の軌道面WOTの曲率中心とのずれをなくするように微動用モータ63aを駆動制御する。
【0025】
超仕上げ砥石Sの揺動中心O、つまり揺動軸6の揺動中心Oのx方向への位置が、軌道面WOTの曲率中心に一致している場合には、力センサ7からの出力は、フィルタ22により平滑化された後、揺動の一往復において図4(A)に例示する状態となる。すなわち、砥石Sにによる押圧力は、砥石Sの揺動端近傍において、その往路と復路で相違した値となり、その往路と復路の押圧力の差は、砥石Sの軌道面WOTとの摩擦抵抗の大きさ、換言すれば切れ味の良否に応じた大きさによって変化することが、本発明者らの研究によって明らかになっている。この押圧力の、言わばヒステリシス現象が発生する原因は、この発明とは直接的に関連しないので詳細な説明は省略するが、摩擦力の鉛直方向(z方向)成分が往路については砥石Sの押圧力に加算され、復路については減算されるためである。そして、このようなヒステリシスを含みながらも、砥石Sの一揺動(一往復)では、力センサ7からの出力は揺動の中央を挟んでその両側において対称となる。
【0026】
一方、揺動中心軸Oが軌道面WOTの曲率中心に対してx方向にずれている場合には、図4(B)に例示するように、力センサ7からの出力はずれている側の揺動端側で大きくなる向きに傾いた状態となり、対称とはならない。
【0027】
対称性評価部24aは、力センサ7からの力検出データを刻々と取り込み、揺動の中央を挟んでその両側の対称性を評価する。評価の具体的アルゴリズムについては、特に限定されるものではないが、例えば、1回もしくは複数回の揺動分について、往路と復路の各力検出データを相互に加算して、砥石Sの各揺動位置における力検出データの値を求めることによって図5(A)または(B)のような1本のグラフを得て、その揺動の中央を挟んで両側のデータの加算値を比較することにより、(A)のような対称な場合には両者の値の差が小さく、(B)のような非対称な場合には両者の差が大きくなることから、その差の極性と大きさにより、揺動中心軸Oのx方向へのずれの向きと概略の量を知ることができる。
【0028】
そして、この対称性評価部24aによる評価結果は制御部24bに送られ、この制御部24bでは、上記した差があらかじめ設定されている値以下となるように、微動用モータ63aに対して所要の向きに所要の回転数(角度)だけ回転するように駆動制御信号を供給する。
【0029】
以上のx方向への揺動軸の調心動作は、装置のセッティング(段取り)時に指令を与えることによって実行させることができるとともに、実際の加工時において加工の1サイクルごとに行わせることもできる。この調心動作時においては、砥石ヘッドをあらかじめ設定されている適当な揺動速度のもとに、あらかじめ設定されている適当な揺動数だけ揺動させつつ砥石Sを一定の圧力で押圧するように定めておけばよい。
【0030】
装置のセッティング時に調心動作を実行すれば、セッティングオペレータの感覚等に頼ることなく、常に正確に砥石Sの揺動中心を軌道面WOTの曲率中心に一致させることができる。
【0031】
また、加工の1サイクルごとに調心動作を実行すれば、前工程での幅不同等に起因して、バッキングプレート2に当接する端面から軌道面WOTの中心までの寸法にばらつきがあっても、そのばらつきに対応して自動的に揺動軸6がx方向に移動し、常に高精度の超仕上げ加工を施すことができる。
【0032】
なお、力センサ7の配設位置は以上の実施の形態で示した位置に限定されることなく、要はシュー1に作用する被加工物の支持方向への力を検出できる位置であれば任意の位置とすることができる。
【0033】
また、以上の実施の形態は、本発明を玉軸受の外輪用の超仕上げ装置に適用した例を示したが、本発明は玉軸受の内輪にも等しく適用することができる。その要部構成例を図6に示す。
【0034】
被加工物である玉軸受の内輪WI は、その外周に環状の軌道面WITが形成されており、その軌道面WITが超仕上げの加工対象面となる。
内輪WI は、棒状の表面にシュー本体11aが固着された内径シュー11によってその内径面が支持された状態で、バッキングプレート12にローラ(図示せず)によって押し付けられ、バッキングプレート12を先端部に固着している主軸13を回転させることによって、内輪WI に回転が与えられる。超仕上げ砥石Sは、前記した例と同様に、砥石ホルダー14に保持された状態で加圧レバー15によって下方に加圧され、これらの全体を揺動軸(図示せず)に装着して揺動させることによって、超仕上げ砥石Sが内輪WI の軌道面WITに対して押圧されつつ揺動する。
【0035】
内径シュー11を片持ち支持する支持部材11bの下面と、装置フレーム18との間に、2つの力センサ17a,17bが挟み込まれている。これらの力センサ17a,17bの出力から、超仕上げ砥石Sによる軌道面WITに対する押圧力が検出される。その検出出力から、先の実施の形態と同等の回路構成によって、力センサ17a,17bによる力検出データの、砥石Sの揺動の中央を挟んでその両側の対称性を評価し、その対称性が得られるように砥石ヘッドを装着した揺動軸をx方向に微動させれば、先の実施の形態と同等の作用効果を奏することができる。
【0036】
また、内輪または外輪の軌道面の曲率中心に超仕上げ砥石の揺動中心を一致させるために、以上の各実施の形態では超仕上げヘッド側を移動させたが、主軸を移動可能とした場合の振動対策等を行うことができる限りにおいては、主軸側を移動させてもよいことは勿論である。
【0037】
更に、力センサによる力検出データの対称性を評価するためのデータ処理の仕方として、前記した例のほか、フィルタ22により平滑化された図4(A),(B)に例示する力検出データを用いて、同等の評価を行うことのできるデータ処理であれば任意の処理を採用することができる。
【0038】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、被加工物である玉軸受軌道輪を支持するシューに作用する押圧力を検出する押圧力センサを設け、その押圧力センサの出力の揺動の中央を挟んだ両側での対称性に基づいて、軌道面の曲率中心と砥石の揺動中心との主軸の軸方向へのずれを自動的に解消することができるので、セッティング時におけるオペレータの個人差によるセッティングの相違をなくすと同時に、セッティングに要する時間を短縮化することができる。また、実際の加工時において調心動作を実行することにより、前工程での幅不同があっても、常に高精度の超仕上げ加工を施すことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の要部の機械的構成を示す部分断面図である。
【図2】 本発明の実施の形態における揺動軸6の周辺の構成例を示す模式図である。
【図3】 本発明の実施の形態における揺動軸6の微動機構63の制御のための回路構成例を示すブロック図である。
【図4】 本発明の実施の形態におけるフィルタ22で平滑化した後の力センサ7の出力の例の説明図で、(A)は砥石の揺動中心が軌道面の曲率中心に一致している場合、(B)はx方向にずれている場合の例をそれぞれ示すグラフである。
【図5】 本発明の実施の形態における対称性評価部24aでの力検出データの対称性評価の処理において求められるデータの例の説明図で、(A)は対称性が得られている場合、(B)対称性が得られていない場合のデータの状態の例をそれぞれ示すグラフである。
【図6】 本発明を玉軸受の内輪の超仕上げ装置に用いる場合の実施の形態における要部の機械的構成を示す部分断面図である。
【図7】 玉軸受の軌道輪の超仕上げ加工時における軌道面の曲率中心と砥石の揺動中心との関係の説明図である。
【符号の説明】
1 シュー
2 バッキングプレート
3 主軸
4 砥石ホルダー
5 加圧レバー
6 揺動軸
61 ガイド
62 テーブル
63 微動機構
63a 微動用モータ
63b バネ
63c ストッパ
7 力センサ
8 装置フレーム
21 アンプ
22 ローパスフィルタ
23 A−D変換器
24 制御装置
24a 対称性評価部
24b 制御部
O 揺動中心軸
S 超仕上げ砥石
O 外輪
OT 軌道面

Claims (6)

  1. 玉軸受の軌道輪をシューで支持し、かつ、一端面を主軸先端に配されたバッキングプレートに当接させて回転させた状態で、超仕上げヘッドに装着された超仕上げ砥石を軌道面に押圧しつつ揺動させて当該軌道面を超仕上げ加工する玉軸受の軌道輪用超仕上げ装置において、
    超仕上げ砥石の揺動時に軌道輪を介して上記シューに作用する支持方向への押圧力を検出する押圧力検出手段と、その押圧力検出出力を刻々と取り込み、超仕上げ砥石の揺動の振幅中央を挟んでその両側での押圧力検出値の対称性を評価する対称性評価手段と、その対称性評価手段による評価結果に基づいて、上記押圧力検出値の対称性が得られるように上記主軸もしくは超仕上げヘッドを主軸の軸方向に微動させる微動手段を備えていることを特徴とする玉軸受の軌道輪用超仕上げ装置。
  2. 上記押圧力検出手段は、上記シューが固着されたシュー支持部材と装置フレームとの間に挟まれて取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の玉軸受の軌道輪用超仕上げ装置。
  3. 加工すべき軌道輪が外輪であって、上記シューは、外輪の外周面を支持していることを特徴とする請求項1または2に記載の玉軸受の軌道輪用超仕上げ装置。
  4. 加工すべき軌道輪が内輪であって、上記シューは、内輪の内周面を支持していることを特徴とする請求項1または2に記載の玉軸受の軌道輪用超仕上げ装置。
  5. 上記微動手段は、上記超仕上げ砥石を揺動させる揺動軸と、この揺動軸を上記主軸の軸方向に沿って微動させる微動用モータを備えていることを特徴とする請求項1、2,3、または4のいずれか1項に記載の玉軸受の軌道輪用超仕上げ装置。
  6. 上記微動手段は、上記対称性評価手段による評価結果に基づいて上記微動用モータを駆動する制御部を備えていることを特徴とする請求項5に記載の玉軸受の軌道輪用超仕上げ装置。
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