JPH11291149A - 曲面研磨装置及び曲面研磨方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工面に沿って研磨工具を揺動又は回転，揺
動させながら走査し、任意の加工面を効率的に、且つ加
工形状精度を向上させて鏡面研磨加工する曲面研磨装置
及び曲面研磨方法を提供する。 【解決手段】 ３軸制御されるＮＣ装置にアクチュエー
タ５を固定しその移動軸６を揺動アーム３の揺動支点４
に連結する。アクチュエータ５の振動により、揺動アー
ム３の一端側に設けた研磨工具２が被加工物８の加工面
９に沿って揺動し、且つＮＣ装置のＸＹＺ方向の移動に
より研磨工具２は加工面９に沿って走査される。また、
揺動アームの揺動支点４にはゼンマイバネ７が設けら
れ、揺動アーム３に固着される重り１０と共に、回転モ
ーメントを揺動アーム３に付与し研磨工具２に加圧力を
付加する。以上により、任意の加工面９に対し、工具姿
勢をほぼ一定にして均一な高精度研磨加工が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、光学部品のレン
ズ，ミラー，それ等の金型等の曲面形状を有する被加工
物の曲面状の加工面を鏡面に研磨仕上げする研磨装置及
び方法に係り、特に、研磨工具を曲面に沿って走査しな
がらそれよりも早い速度で該研磨工具を揺動させて研磨
加工を行う曲面研磨装置及び曲面研磨方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】トーリックレンズや断面が非円弧となる
変形トーリックレンズ又はそれ等の金型を研磨加工する
研磨方法に関する公知技術としては、例えば、特開昭６
２−２４６４６７号公報，特開昭６３−２２１９５４号
公報，特開平２−２８４８５７号公報，特開平９−２２
５８００号公報等が挙げられる。

【０００３】特開昭６２−２４６４６７号公報の「研磨
方法」は、小径工具を一定の力で加工面に押しつけなが
ら走査する方式である。また、特開昭６３−２２１９５
４号公報の「曲面研磨方法」は、研磨工具を偏心回転さ
せながら、らせん状運動軌跡を描かせながら揺動させ加
工面に沿って走査させるものである。

【０００４】また、特開平２−２８４８５７号公報の
「曲面研磨方法」は、圧電素子を用いて研磨工具に２方
向の揺動を与えながら曲面に沿って研磨工具を走査させ
て研磨を行うものである。また、特開平９−２２５８０
０号公報の「研磨方法」は、直線揺動を２方向にかけな
がら曲面に沿って研磨工具を走査させて研磨を行うもの
である。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】特開昭６２−２４６４
６７号公報の研磨方法では、研磨工具の回転が加工面に
対して常時同一方向に作用するため、砥粒による研磨痕
が１方向に整い、表面粗さをあるレベル以上に高めるこ
とができない問題点がある。この解決手段として研磨工
具を揺動させる方法が採用され、前記の各公知技術はい
ずれも研磨工具を揺動させている。

【０００６】しかしながら、研磨工具を揺動させながら
加工面に沿って走査させる研磨方法の場合、揺動運動が
走査スピードに対して十分に速いことが必要である。前
記の公知技術の場合は、この条件が満足されず、無理に
揺動運動を早くすると被加工物側に大きな加圧変位を与
えることになり、高精度の曲面加工ができない問題点が
ある。

【０００７】本発明は、以上の問題点を解決するもの
で、走査スピードに対して揺動速度を十分に高めること
ができ、被加工物に無理な力を作用させることなく高精
度の鏡面研磨加工ができる曲面研磨装置及び曲面研磨方
法を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために、請求項１に記載の曲面研磨装置は、被
加工物の加工面に沿って該加工物よりも小径の研磨工具
を揺動又は回転，揺動させながら揺動研磨済の加工面に
沿って前記研磨工具を走査して研磨加工を行うための装
置であって、一端側に前記研磨工具を設け揺動支点を中
心として揺動する揺動アームと、ＸＹＺ方向に移動制御
軸を有するＮＣ装置に固持され前記揺動支点に一端側を
連結し前記揺動アームの揺動面に沿って昇降する移動軸
を有する曲面研磨装置を構成するものである。更に具体
的に、前記揺動支点には、前記揺動アームに回転モーメ
ントを与えて前記研磨工具を加工面側に押圧する回転モ
ーメント付与機構部が設けられることを特徴とし、前記
回転モーメント付与機構部が、前記揺動アームの回転方
向にねじり剛性を有する弾性体からなり、前記弾性体が
ゼンマイバネであり、前記ゼンマイバネは、その巻き数
が調整可能のことを特徴とする。

【０００９】また、上記の目的を達成するために、請求
項２に記載の発明は、請求項１に記載の曲面研磨装置に
おいて、前記揺動支点には、前記揺動アームに回転モー
メントを与えて前記研磨工具を加工面側に押圧する回転
モーメント付与機構部が設けられることを特徴とする。

【００１０】また、上記の目的を達成するために、請求
項３に記載の発明は、請求項２に記載の曲面研磨装置に
おいて、前記回転モーメント付与機構部が、前記揺動ア
ームの回転方向にねじり剛性を有する弾性体からなるこ
とを特徴とする。

【００１１】また、上記の目的を達成するために、請求
項４に記載の発明は、請求項３に記載の曲面研磨装置に
おいて、前記弾性体がゼンマイバネであることを特徴と
する。

【００１２】また、上記の目的を達成するために、請求
項５に記載の発明は、請求項４に記載の曲面研磨装置に
おいて、前記ゼンマイバネは、その巻き数が調整可能の
ものであることを特徴とする。

【００１３】また、上記の目的を達成するために、請求
項６に記載の発明は、請求項１に記載の曲面研磨装置に
おいて、前記揺動アームの他端側には、回転モーメント
調整手段が設けられるものであることを特徴とする。

【００１４】また、上記の目的を達成するために、請求
項７に記載の発明は、請求項６に記載の曲面研磨装置に
おいて、前記回転モーメント調整手段が重りであり、該
重りは重量可変に前記揺動アームに固着されるものであ
ることを特徴とする。

【００１５】また、上記の目的を達成するために、請求
項８に記載の発明は、請求項１に記載の曲面研磨装置に
おいて、前記研磨工具が、前記加工面に密接する研磨パ
ットと、該研磨パットを前記揺動アームの一端側に連結
する球面座とからなることを特徴とする。

【００１６】また、上記の目的を達成するために、請求
項９に記載の発明は、請求項１に記載の曲面研磨装置に
おいて、前記研磨工具が、前記揺動アームに回転機構部
を介して連結される回転円盤状の工具からなり、該工具
の外周は前記加工面に点接触する弧面状に形成されるも
のであることを特徴とする。

【００１７】また、上記の目的を達成するために、請求
項１０に記載の発明は、請求項１に記載の曲面研磨装置
において、前記アクチュエータが、モータ，圧電素子，
空圧シリンダからなることを特徴とする。

【００１８】また、上記の目的を達成するために、請求
項１１に記載の曲面研磨方法は、被加工物の加工面に沿
って研磨工具を揺動又は回転，揺動させながら揺動研磨
済の加工面に沿って前記研磨工具を走査させて前記加工
面の加工を行う研磨方法であって、加工点における加工
面法線ベクトルと前記研磨工具の揺動支点と前記加工点
とを結ぶ直線との交角が略一定になる軌跡に沿って前記
揺動支点を移動させて前記加工面の加工を行うことを特
徴とする。

【００１９】また、上記の目的を達成するために、請求
項１２に記載の発明は、請求項１１に記載の曲面研磨方
法において、前記研磨工具の揺動振幅を常時一定にすべ
く、揺動支点の加振方向と加工面がなす角度に対応して
前記揺動支点の加振振幅を変化させることを特徴とす
る。

【００２０】揺動支点に連結されるアクチュエータの移
動軸を移動させることにより揺動アームは揺動し、その
一端側に設けられている研磨工具が加工物に沿って揺動
する。また、揺動支点には回転モーメント付与機構部が
回転モーメント調整手段と共に回転モーメントを調整可
能に設けられ、研磨工具の加圧力を加減している。アク
チュエータ及び揺動アームは一体としてＮＣ装置によっ
てＸＹＺ方向に移動され、研磨工具は加工面に沿って走
査されるが前記構造のアクチュエータ及び揺動アームを
用いることにより走査スピードに対して揺動速度を十分
に速くすることができる。以上により、高精度の鏡面研
磨加工を行うことができる。また、加工点における工具
姿勢を一定の角度に保持することにより、加圧力の変動
を抑え、加工形状精度の向上が図れる。また、揺動振幅
を加工点の位置の変化に拘らず略一定にすることにより
加工形状精度の向上が図れる。また、アクチュエータと
しては各種のものを使用することができ、応答速度の必
要度合に応じて適宜のものが適用される。また、単なる
揺動に限らず、回転，揺動を研磨工具に与えることによ
り加工効率の向上と加工形状精度の向上が図れる。

【００２１】

【発明の実施の形態】以下、本発明の曲面研磨装置及び
曲面研磨方法の実施の形態を図面を参照して詳述する。
図１は研磨工具が回転しない場合における曲面研磨装置
の実施の形態を示す。この曲面研磨装置１は、研磨工具
２を一端側に設ける揺動アーム３と、その揺動支点４に
移動軸６の一端側を連結したアクチュエータ５と、揺動
支点４に設けられた回転モーメント付与機構部の１つで
ある弾性体、更にその具体例であるゼンマイバネ７等と
からなる。なお、被加工物８は加工面９を有するものか
らなり、ＮＣ装置（図略）のテーブル上に固定される。
また、前記ＮＣ装置はＸＹＺの制御軸を有するものから
なり、アクチュエータ５は前記ＮＣ装置に固持される。
また、揺動アーム３の他端側には回転モーメント調整手
段の１つである重り１０が固定される。

【００２２】研磨工具２は、本例では加工面９と密接す
る研磨パット１１を有し、球面座１２を介して揺動アー
ム３と連結するものからなる。揺動アーム３はその中間
点の揺動支点４においてアクチュエータ５の移動軸６の
下端と連結する。また、ゼンマイバネ７は揺動支点４に
一端側を連結して適宜の巻き数で巻回されたものからな
り、揺動アーム３のねじれ方向に剛性を有し、加工面９
に加圧力を付加するものからなり、アクチュエータ５の
移動軸の移動に伴って加工面９への加圧力を調整し得る
ようにされている。また、重り１０も回転モーメントＭ
の調整用として機能する。なお、重り１０やゼンマイバ
ネ７は加工面の状態に対応して適宜のものが交換使用さ
れる。

【００２３】アクチュエータ５は、前記ＮＣ装置側に固
持される本体１３と、その内部に収納される加振用アク
チュエータ１４と、移動軸６と、移動軸６を案内するガ
イド１５等とからなる。なお、本例では、図示のように
アクチュエータ５の移動軸はＺ軸に沿って移動し、この
アクチュエータ５の上下動により回動する揺動アーム３
はＺＸ平面に沿って回転モーメントＭで回転するものと
する。なお、Ｙ軸は紙面直角方向である。また、揺動支
点４にはラジアル軸受が設けられ、加振用アクチュエー
タ１４で発生された振動を３つの直動案内を介して受け
取り、揺動アーム３を円滑に回動し得るように形成され
ている。

【００２４】次に、以上の構造の曲面研磨装置１による
被加工物８の加工面９の研磨加工方法を説明する。ゼン
マイバネ７は図１において反時計方向の回転モーメント
を発生させるように形成され、この回転モーメントによ
り研磨工具２の研磨パット１１が加工面９に押圧力を与
える。ゼンマイバネ７はその巻き数を変えることにより
回転モーメントの値を変えることができる。また、重り
１０を変えることにより、研磨工具２のバランスの保持
と回転モーメントの値を可変にすることができる。回転
モーメントの値を適宜設定することにより研磨加工時に
おける異常振動やビビリを低減させることができる。

【００２５】図２に示すように、加振用アクチュエータ
１４を作動することにより移動軸６が上下振動し、この
上下動がゼンマイバネ７や振動アーム３に伝わり、揺動
アーム３が回動する。これにより、図２，図３に示すよ
うに、研磨工具２の研磨パット１１が被加工物８の加工
面９に沿って揺動する。この揺動により加工面９は鏡面
研磨加工される。この揺動は、アクチュエータ５の直線
運動に対応して行われるもので、高速の揺動を研磨パッ
ト１１に与えることができる。

【００２６】また、球面座１２を用いることにより、研
磨パット１１は加工面９側に無理なく均一に密接する。
これにより、高精度の加工ができる。一方、アクチュエ
ータ５の固持されているＮＣ装置を作動させることによ
り、揺動支点４は任意の位置に移動でき、被加工物８の
加工面９に沿って研磨パット１１を走査させることがで
きる。この走査スピードに対して研磨パット１１の揺動
速度は十分に速くする必要があるが、アクチュエータ５
と揺動アーム３からなる本発明の曲面研磨装置１の構成
により、十分に対応することができる。

【００２７】なお、アクチュエータ５はモータ，圧電素
子，空圧シリンダ等が用いられ、応答速度を重視する場
合にはピエゾ素子やモータを採用し、加振ストロークの
振幅を大きくとる場合には空圧シリンダやモータが使用
される。

【００２８】図４は、研磨工具に回転と揺動を同時に与
える機構を有する曲面研磨装置１ａを示す。本例ではア
クチュエータ５ａは前記のアクチュエータ５とほぼ同一
構成のものからなり、図略のＮＣ装置に固持される。揺
動アーム３ａは前記の単純なレバー形状のものと異な
り、回転機構部１６を有するものからなり、重り１０ａ
は揺動アーム３ａの他端に連結されると共に、別の重り
１０ｂは重り１０ａと交角（例えば、直交）する位置に
固定される。本例では、研磨工具２ａは回転円盤状のも
のからなり、その外周には弧面１７が形成される。弧面
１７は被加工物８の加工面９と点接触するものからな
る。

【００２９】以上の構成により、アクチュエータ５ａを
作動することにより、揺動アーム３ａは回動し、同時に
研磨工具２ａが回転し、被加工物８を回転，揺動する研
磨工具により研磨加工する。また、加工面９に沿って揺
動支点４の位置を移動させ加工面９上に研磨工具２ａを
走査させて研磨加工を行う。図４では回転モーメント付
与機構部としてのゼンマイバネが設けられていないが、
設けても勿論よい。研磨工具２ａを回転させるのは、加
工効率の向上と切れ味向上による加工形状精度の向上を
目的とするものである。図５は前記の曲面研磨装置１ａ
による研磨工具２ａの揺動状態を示すものである。

【００３０】図６は曲面研磨装置１ａの場合の揺動アー
ム３ａの走査位置を示すものである。研磨工具２ａは加
工面９に沿って加工点を図示のようにＰ₁ ，Ｐ₂ ，Ｐ₃
と変化させて研磨加工を行う。その場合、研磨工具２ａ
が加工面９に対して工具姿勢が一定の方が高精密研磨加
工の場合必要である。工具姿勢を一定に保持するには揺
動支点４の位置を夫々図示Ｏ₁ ，Ｏ₂ ，Ｏ₃ の位置に移
動するように曲面研磨装置１ａを前記ＮＣ装置により移
動制御すればよい。即ち、図７に示すように、例えば、
加工点Ｐ₁ における揺動交点をＯ₁ とすると、加工点に
おける法線ベクトルとＯ₁ Ｐ₁ 直線との角度θ₁ をすべ
ての加工点において同一にすればよい。即ち、例えば、
加工点Ｐ₃ における法線ベクトルとＯ₃ Ｐ₃ 直線との角
度θ₃ とすると、θ₁ ＝θ₃ となるように揺動支点Ｏ₃
の位置を移動すればよい。以上により揺動支点Ｏの移動
位置を軌跡１７により求めることができる。これによ
り、被加工物８の加工面の如何に拘らず、高精度の研磨
加工を行うことができる。

【００３１】一方、揺動支点４を一定振幅で加振した場
合、被加工物８の加工面９の傾きが変化すると加工面９
上での研磨工具２ａの揺動振幅が変化する。そこで、揺
動支点４の加振振幅を加工面９の傾きに対応して修正す
ることにより、研磨工具２ａによる研磨揺動振幅を常に
一定にすることができる。この調整は、本発明の曲面研
磨装置１，１ａの構成とＮＣ装置の移動制御との同期に
より容易に行われる。

【００３２】

【発明の効果】１）本発明の請求項１に記載の曲面研磨
装置によれば、研磨工具を直接加振しないで揺動支点に
対して加振力を加えて揺動アームを回動し、研磨工具を
加工面に沿って高速に揺動し、加工面に沿って研磨工具
を走査させる構造からなるため、任意の曲面に対して加
工面に沿った研磨が行われ、高精度の鏡面研磨を行うこ
とができる。

【００３３】２）本発明の請求項２乃至７の曲面研磨装
置によれば、揺動アームには回転モーメント調整可能に
付与され、加工面に適宜の加圧力を付与できるため任意
の曲面に対し加工形状精度の向上が図れる。

【００３４】３）本発明の請求項８に記載の曲面研磨装
置によれば、研磨工具の研磨パットが球面座を介して加
工面に密接するため、加工形状精度の一層の向上が図れ
る。

【００３５】４）本発明の請求項９に記載の曲面研磨装
置によれば、研磨工具が回転しながら揺動し、その弧面
による点接触で加工面に当接するため、任意の加工面の
加工が容易に行われ、加工効率の向上と加工形状精度の
向上が図れる。

【００３６】５）本発明の請求項１０に記載の曲面研磨
装置によれば、応答速度や加振ストロークの必要性に対
応してモータ，圧電素子，空圧シリンダが選択的に使用
され、加工効率，加工形状精度の向上が図れる。

【００３７】６）本発明の請求項１１に記載の曲面研磨
方法によれば、加工面に対して工具姿勢をほぼ一定に保
持でき、場所による加圧力の変動を極力小さくして加工
形状精度を向上させることができる。また、加工面の場
所が異なっても研磨工具の使用箇所はほぼ同一であり、
局所的面粗さの劣化が防止され、加工面全面での粗さを
均一にすることができる。

【００３８】７）本発明の請求項１２に記載の曲面研磨
方法によれば、研磨工具の揺動振幅を加工面の場所のす
べてにわたってほぼ一定にすることができるため加工形
状精度の向上が図れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】回転しない研磨工具を用いた本発明の曲面研磨
装置の全体構成図。

【図２】図１の曲面研磨装置による研磨工具の揺動状態
を示す部分正面図。

【図３】図２における研磨工具の揺動状態の拡大部分正
面図。

【図４】研磨工具が回転及び揺動する本発明の曲面研磨
装置の全体構成図。

【図５】図４の曲面研磨装置における研磨工具の揺動状
態を示す部分正面図。

【図６】図４の曲面研磨装置の場合における研磨工具姿
勢の一定化を行うための揺動アームの移動軌跡を示す正
面図。

【図７】加工点における法線ベクトルと揺動アームの直
線ＰＯとの交角θを一定とする場合の揺動支点の移動軌
跡を示す説明図。

【符号の説明】

１ 曲面研磨装置 １ａ 曲面研磨装置 ２ 研磨工具 ２ａ 研磨工具 ３ 揺動アーム ３ａ 揺動アーム ４ 揺動支点 ５ アクチュエータ ５ａ アクチュエータ ６ 移動軸 ７ ゼンマイバネ ８ 被加工物 ９ 加工面 １０ 重り １１ 研磨パット １２ 球面座 １３ 本体 １４ 加振用アクチュエータ １５ ガイド １６ 回転機構部 １７ 弧面 １８ 軌跡

Claims (12)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 被加工物の加工面に沿って該加工物より
   も小径の研磨工具を揺動又は回転，揺動させながら揺動
   研磨済の加工面に沿って前記研磨工具を走査して研磨加
   工を行うための装置であって、一端側に前記研磨工具を
   設け揺動支点を中心として揺動する揺動アームと、ＸＹ
   Ｚ方向に移動制御軸を有するＮＣ装置に固持され前記揺
   動支点に一端側を連結し前記揺動アームの揺動面に沿っ
   て昇降する移動軸を有するアクチュエータとを有するこ
   とを特徴とする曲面研磨装置。
2. 【請求項２】 前記揺動支点には、前記揺動アームに回
   転モーメントを与えて前記研磨工具を加工面側に押圧す
   る回転モーメント付与機構部が設けられることを特徴と
   する請求項１に記載の曲面研磨装置。
3. 【請求項３】 前記回転モーメント付与機構部が、前記
   揺動アームの回転方向にねじり剛性を有する弾性体から
   なる請求項２に記載の曲面研磨装置。
4. 【請求項４】 前記弾性体がゼンマイバネである請求項
   ３に記載の曲面研磨装置。
5. 【請求項５】 前記ゼンマイバネは、その巻き数が調整
   可能のものである請求項４に記載の曲面研磨装置。
6. 【請求項６】 前記揺動アームの他端側には、回転モー
   メント調整手段が設けられるものである請求項１に記載
   の曲面研磨装置。
7. 【請求項７】 前記回転モーメント調整手段が重りであ
   り、該重りは重量可変に前記揺動アームに固着されるも
   のである請求項６に記載の曲面研磨装置。
8. 【請求項８】 前記研磨工具が、前記加工面に密接する
   研磨パットと、該研磨パットを前記揺動アームの一端側
   に連結する球面座とからなる請求項１に記載の曲面研磨
   装置。
9. 【請求項９】 前記研磨工具が、前記揺動アームに回転
   機構部を介して連結される回転円盤状の工具からなり、
   該工具の外周は前記加工面に点接触する弧面状に形成さ
   れるものである請求項１に記載の曲面研磨装置。
10. 【請求項１０】 前記アクチュエータが、モータ，圧電
    素子，空圧シリンダからなる請求項１に記載の曲面研磨
    装置。
11. 【請求項１１】 被加工物の加工面に沿って研磨工具を
    揺動又は回転，揺動させながら揺動研磨済の加工面に沿
    って前記研磨工具を走査させて前記加工面の加工を行う
    研磨方法であって、加工点における加工面法線ベクトル
    と前記研磨工具の揺動支点と前記加工点とを結ぶ直線と
    の交角が略一定になる軌跡に沿って前記揺動支点を移動
    させて前記加工面の加工を行うことを特徴とする曲面研
    磨方法。
12. 【請求項１２】 前記研磨工具の揺動振幅を常時一定に
    すべく、揺動支点の加振方向と加工面がなす角度に対応
    して前記揺動支点の加振振幅を変化させることを特徴と
    する請求項１１に記載の曲面研磨方法。