JP2000167756A - 曲面加工装置 - Google Patents

曲面加工装置

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JP2000167756A
JP2000167756A JP10345227A JP34522798A JP2000167756A JP 2000167756 A JP2000167756 A JP 2000167756A JP 10345227 A JP10345227 A JP 10345227A JP 34522798 A JP34522798 A JP 34522798A JP 2000167756 A JP2000167756 A JP 2000167756A
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curved surface
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JP10345227A
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Inventor
Tatsuya Kobayashi
達也 小林
Shunji Chiaki
俊司 千明
Takeshi Yamamoto
武 山本
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な装置構成による安価な曲面加工装置を
提供する。 【解決手段】 加工物30を保持する底板59と、底板
59の中心軸59aと交差する支軸60の回転中心線6
0aを揺動中心として底板59を揺動可能に支持するア
ームa57およびアームb58と、底板59の中心軸5
9aと交差し且つ回転中心線60aと交差する揺動中心
線を揺動中心としてアームa57およびアームb58を
揺動可能に支持するシーソー板56と、底板59に支持
された加工物30の加工面30aと対向して配置された
ポリッシャー52と、底板59を水平方向に移動させる
Y軸機構部34およびX軸機構部39と、ポリッシャー
52を垂直方向に移動させるZ軸機構部33とを設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、凹の曲面形状、特
に、回転対称軸を持たない非球面形状を有したレンズ、
ミラー等の光学素子や、これらを成形するための成形用
金型を研磨する曲面加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】曲面形状、特に回転対称軸を持たない非
球面形状を有したレンズ、ミラー等の光学素子や、これ
らを成形するための成形用金型を研磨する従来の曲面加
工装置として、例えば特開平10―6199号公報に開
示されるものがある。
【0003】図7には上記曲面加工装置が示されてい
る。この曲面加工装置は、支持定盤1上に設けられ、加
工物2に所定の運動を行わせる加工物駆動部3と、支持
定盤1上に設けられ研磨ヘッド4を支持して加工物2の
加工面2A上に位置させる研磨ヘッド支持部5と、支持
定盤1上に設けられ研磨加工の駆動を制御する駆動制御
部1Aを備えて構成されている。
【0004】加工物駆動部3は、加工物2にY軸方向の
水平運動を行わせるY軸機構部6と、加工物2にX軸方
向の水平運動を行わせるX軸機構部7と、X軸機構部7
上に加工物2を固定する固定治具8を備えている。
【0005】Y軸機構部6は、支持定盤1上でY軸方向
に伸びて配置された2本の平行なガイド9A,9Bと、
ガイド9A,9BにY軸方向へスライド自在に係合した
Y軸テーブル10と、ガイド9A,9B間に平行に配置
され、Y軸テーブル10の下側に設けられたナット(図
示せず)に螺合したボールネジ11と、出力軸にボール
ネジ11の一端が接続され、ボールネジ11を回転させ
てY軸テーブル10をY軸方向に移動させ、且つ、所定
の位置で停止させて位置決めするサーボモータ12より
構成されている。
【0006】X軸機構部7は、Y軸テーブル10上でX
軸方向に伸びて配置された2本の平行なガイド13A,
13Bと、ガイド13A,13BにX軸方向へスライド
自在に係合したX軸テーブル14と、ガイド13A,1
3B間に平行に配置され、X軸テーブル14の下側に設
けられたナット(図示せず)に螺合したボールネジ15
と、出力軸にボールネジ15の一端が接続され、ボール
ネジ15を回転させてX軸テーブル14をX軸方向に移
動させ、且つ、所定の位置で停止させて位置決めするた
めにY軸テーブル10に固持されたサーボモータ16よ
り構成されている。
【0007】研磨ヘッド支持部5は、支持定盤1上に立
設された2本の平行な支柱17A,17B間に支持され
Z軸方向の垂直運動を行うZ軸機構部18と、Z軸機構
部18に支持され研磨ヘッド4にX軸と平行な軸を中心
とした円弧方向(以下、α軸方向という)の回転運動を
行わせるα軸機構部19と、α軸機構部19に支持され
Y軸と平行な軸を中心とした円弧方向(以下、β軸方向
という)の回転運動を行わせるβ軸機構部20を有して
構成されている。
【0008】Z軸機構部18は、図示しないガイドにス
ライド自在に係合し、図示しないサーボモータおよびボ
ールネジによりZ軸方向に移動して、且つ、所定の位置
で停止して位置決めされるZ軸スライダ21を有してい
る。
【0009】α軸機構部19は、Z軸スライダ21にY
軸と平行に固定され、X軸と平行な軸を曲率中心とした
凸状の円弧ガイド22と、図示しないサーボモータによ
り円弧ガイド22に沿って移動して、所定の位置で位置
決めされるα軸スライダ23を有して構成されている。
【0010】β軸機構部20は、α軸スライダ23にX
軸と平行に固定治具8(加工物2)上方に延在するよう
に固定され、Y軸と平行な軸を曲率中心とした凸状の円
弧ガイド24と、図示しないサーボモータにより円弧ガ
イド24に沿って移動して、所定の位置で位置決めされ
るβ軸スライダ25を有して構成されている。
【0011】研磨ヘッド4は、β軸スライダ25に固定
治具8の方向に向けて取り付けられ、図示しない電空変
換レギュレータとドライバにより空気圧が制御されるこ
とにより後述する研磨工具を加工面2Aに所定の力で押
し付けるエアシリンダ26と、エアシリンダ26のシリ
ンダ部26Aに取り付けられ、図示しないドライバによ
って駆動されることにより回転トルクを発生するスピン
ドル27の回転軸27Aの先端に取り付けられ、回転運
動によって加工面2Aの研磨加工を行う略球形状の研磨
工具28により構成されている。
【0012】駆動制御部1Aは、図示しない駆動計算部
によって計算された駆動データに基づいて水平駆動軸で
あるY軸機構部6およびX軸機構部7と、垂直駆動軸で
あるZ軸機構部18と、傾斜駆動軸であるα軸機構部1
9およびβ軸機構部20の合計5軸の駆動を同期制御し
て、研磨工具28の荷重軸が加工面2Aの法線と一致す
るように研磨工具28の走査を行わせる。
【0013】ここで、傾斜駆動軸であるα軸機構部19
およびβ軸機構部20について説明する。図8は図7の
Y,Z平面図を、また図9は図7のX,Z平面図をそれ
ぞれ示している。
【0014】α軸機構部19の円弧ガイド22は、その
曲率中心O1 がY方向とZ方向の位置において研磨工具
28の先端と一致するように構成され、また、β軸機構
部20の円弧ガイド24は、その曲率中心O2 がX方向
とZ方向の位置において研磨工具28の先端と一致する
ように構成されている。このため、α軸スライダ23お
よびβ軸スライダ25をそれぞれの円弧ガイド22,2
4の曲率中心O1 ,O 2 を軸にしてα軸方向およびβ軸
方向に回転運動させることにより、研磨ヘッド4を研磨
工具28の先端を中心に任意の方向に傾斜させることが
可能になっている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の曲面加
工装置によると以下のような問題がある。 (1)曲面研磨時の各駆動軸は4軸または5軸の駆動で
行うため、加工装置の構成が複雑化し、高価な装置とな
ってしまう。 (2)加工面2Aの全面にわたって各駆動軸を同期制御
して研磨ヘッド4を走査させるため、制御データ量が膨
大になり、各駆動制御のメモリ容量の大きい制御装置が
必要になり、やはり高価な装置となってしまう。
【0016】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて
なされたもので、簡単な装置構成による安価な曲面加工
装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1の曲面加工装置は、ワークを保持
する保持部材と、上記保持部材の中心軸と交差する第1
軸線を揺動中心として上記保持部材を揺動可能に支持す
る第1揺動部材と、上記保持部材の中心軸と交差し且つ
上記第1軸線と交差する第2軸線を揺動中心として上記
第1揺動部材を揺動可能に支持する第2揺動部材と、上
記保持部材に支持されたワークの被加工面と対向して配
置された加工手段と、上記保持部材および上記加工手段
の少なくとも一方を水平方向に移動させる第1駆動手段
と、上記保持部材および上記加工手段の少なくとも一方
を垂直方向に移動させる第2駆動手段と、を具備し、上
記第1駆動手段と上記第2駆動手段を駆動させて、上記
加工手段を上記ワークの被加工面に当接させることによ
り、上記ワークの被加工面の法線方向に上記加工手段が
位置するようにワークの姿勢を維持させつつ、上記ワー
クを上記加工手段によって加工することを特徴とする。
【0018】また、本発明の請求項2の曲面加工装置
は、請求項1の曲面加工装置にあって、上記ワークを上
記保持部材に対して保持する高さを調整する高さ調整機
構をさらに具備することを特徴とする。
【0019】さらに、本発明の請求項3の曲面加工装置
は、請求項1または2の曲面加工装置にあって、上記加
工手段は、ポリッシャーであり、上記ポリッシャーの外
周にガイド部を設けたことを特徴とする。
【0020】すなわち、請求項1の曲面加工装置にあっ
ては、ワークを保持部材で保持し、ワークの被加工面と
対向させて加工手段を配置する。保持部材の中心軸と交
差する第1軸線を揺動中心として揺動する第1揺動部材
で保持部材を支持するとともに、保持部材の中心軸と交
差する第2軸線を揺動中心として揺動する第2揺動部材
で第1揺動部材を支持し、加工時に加工手段をワークの
被加工面の法線方向に位置させる。保持部材および加工
手段の少なくとも一方を、第1駆動手段により水平方向
および第2駆動手段により垂直方向に移動し、ワークの
被加工面に加工手段を当接させ、加工手段をワークの被
加工面の法線方向に姿勢維持しつつ、ワークの被加工面
の全面を加工する。
【0021】また、請求項2の曲面加工装置にあって
は、ワークを保持部材に対して高さ調整する高さ調整機
構を設け、例えば、ワークの被加工面と保持部材の揺動
中心の高さを一致させる。
【0022】さらに、請求項3の曲面加工装置にあって
は、ポリッシャーの外周にガイド部を設け、ワークの被
加工面にガイド部とともにポリッシャーを押圧し、ポリ
ッシャーに対し、法線方向に定圧で押圧する。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の曲面加工装置の実
施の形態を添付図面を参照しながら説明する。
【0024】[実施の形態1]図1は、本発明の実施の
形態1における曲面加工装置の構成を示す斜視図であ
る。この曲面加工装置は、支持定盤29の上に設けら
れ、ワークとしての加工物30に所定の運動を行わせる
加工物駆動部31と、支持定盤29上に設けられ、加工
手段としての研磨ヘッド32を支持してワーク(加工物
30)の被加工面としての加工面30a上に位置させる
第2駆動手段としてのZ軸機構部33により構成されて
いる。
【0025】加工物駆動部31は、加工物30にY軸方
向の水平運動を行わせるY軸機構部34と、加工物30
にX軸方向の水平運動を行わせるX軸機構部39と、X
軸機構部39上に加工物30を保持する加工物保持部4
0を備えている。加工物駆動部31のX軸機構部39と
Y軸機構部34は、第1駆動手段を構成している。
【0026】Y軸機構部34は、支持定盤29上にY軸
方向に伸びて配置された2本の平行なガイド35a,3
5bを有するY軸ベース板35と、ガイド35a,35
bにスライド自在に係合したY軸テーブル36と、ガイ
ド35a,35b間に平行に配置され、Y軸テーブル3
6の下側に設けられたナット(図示せず)に螺合したボ
ールネジ37と、出力軸にボールネジ37の一端が接続
され、ボールネジ37を回転させてY軸テーブル36を
Y軸方向に移動させ、且つ、所定の位置で位置決めする
ためにY軸べース板35の一端側に固持されたサーボモ
ータ38により構成されている。
【0027】X軸機構部39は、Y軸テーブル36上に
X軸方向に伸びて配置された2本の平行なガイド41
a,41bを有するX軸べース板41と、ガイド41
a,41bにスライド自在に係合したX軸テーブル42
と、ガイド41a,41b間に平行に配置され、X軸テ
ーブル42の下側に設けられたナット(図示せず)に螺
合したボールネジ43と、出力軸にボールネジ43の一
端が接続され、ボールネジ43を回転させてX軸テーブ
ル42をX軸方向に移動させ、且つ、所定の位置で位置
決めするためにX軸べース板41の一端側に固持された
サーボモータ44より構成されている。
【0028】Z軸機構部33は、支持定盤29上に設け
られた支柱45に支持され、Z軸方向に伸びて配置され
た2本の平行なガイド46a,46bを有するZ軸べー
ス板46と、ガイド46a,46bにスライド自在に係
合し上記X軸機構部39側に向けて設けたZ軸テーブル
47と、ガイド46a,46b間に平行に配置され、Z
軸テーブル47に設けられたナット(図示せず)に螺合
したボールネジ48と、出力軸にボールネジ48の一端
が接続され、ボールネジ48を回転させてZ軸テーブル
47をZ軸方向に移動させ、且つ、所定の位置で位置決
めするためにZ軸べース板46の上端側に固持されたサ
ーボモータ49より構成されている。
【0029】研磨ヘッド32は、取り付け板50を介し
て加工物30の上方に位置するようにZ軸テーブル47
に固定されている。また、研磨ヘッド32の内部には図
示しないモータが設けられており、このモータの回転軸
51の先端にポリッシャー52が取り付けられ、回転可
能になっている。
【0030】加工物保持部40は、X軸テーブル42上
に保持べース板53を介して固持されている。保持べー
ス板53の一辺は、L字形状のステー部54が立ち上が
っており、このステー部54には、リンク機構55が連
結されている。上記リンク機構55は、第2揺動部材と
してのシーソー板56と、第1揺動部材としてのアーム
a57、アームb58およびワークを保持する保持部材
としての底板59からなっている。シーソー板56は、
コ字型に形成されるとともに中心部が支軸61によりス
テー部54の上端部にX軸方向(矢印A方向)に沿って
揺動自在に支承されている。シーソー板56とアームa
57、アームb58は、シーソー板56の両先部とアー
ムa57、アームb58の先部において互いに回転自在
に支持軸60により支承され、アームa57とアームb
58はY軸方向(矢印B方向)に沿って揺動自在となっ
ている。底板59は、アームa57とアームb58の下
部に固持されており、シーソー板56およびアームa5
7、アームb58と共に揺動自在となっている。
【0031】以下、上記曲面加工装置を用いた曲面加工
の作用について説明する。まず、加工物30を加工物保
持部40の底板59上に固定する。その際、図2に示す
ように加工物30の加工面30aの面頂点Oが、加工物
保持部40のステー部54の第2軸線としての揺動中心
線(支軸61の中心を通る線)61aとアームa57、
アームb58の第1軸線としての回転中心線(支持軸6
0の中心を通る線)60aと一致するように固定する。
また、保持部材の中心軸としての底板59の中心軸59
aが面頂点Oを通るようにする。
【0032】加工物30は、上記加工物保持部40の底
板59上に固定されているため、加工物30の加工面3
0aにZ軸テーブル47を下降させてポリッシャー52
が押圧することにより、加工物保持部40のリンク機構
55により加工物30を図2に示す通り法線方向に傾け
ることが可能となる。
【0033】その後、加工物30の加工面30aに研磨
剤を塗布した後、Z軸機構部33のZ軸テーブル47を
下降させて、研磨ヘッド32を加工物30の加工面30
aの研磨開始点に位置決めする。予め加工物30が法線
方向に向くZ軸座標データを計算しておくことにより、
加工物30の加工面30aは常に研磨ヘッド32のポリ
ッシャー52に対して法線方向に作用させることができ
る。
【0034】こうして予め計算された軌道座標データに
基づいて、X軸機構部39のサーボモータ44、Y軸機
構部34のサーボモータ38、Z軸機構部33のサーボ
モータ49の各ドライバの所定の制御信号を出力して、
X軸テーブル42およびY軸テーブル36の水平方向位
置とZ軸テーブル47の垂直方向位置とを同時制御しつ
つ、図3に示すポリッシャー52の軌跡により加工面3
0aの全面を研磨していく。
【0035】本実施の形態によれば、リンク機構55を
有した加工物保持部40を備えているため、加工物30
の加工面30aの曲面形状の法線方向にポリッシャー5
2を作用させることが可能であり、曲面加工装置の構成
もX軸、Y軸、Z軸の3軸構成で研磨できるため、装置
を安価にすることができる。また、研磨時のポリッシャ
ー52走査についても、各駆動軸の制御データ量を抑え
ることができるため、各駆動制御のメモリ容量も少なく
て済み、装置のコストダウンが可能となる。
【0036】[実施の形態2]図4は、本発明の実施の
形態2が適用された曲面加工装置の斜視図を示すもので
ある。なお、上記実施の形態1と同一の要素には、同一
の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0037】本実施の形態は、研磨ヘッド32のポリッ
シャー52の外周部に回転軸51およびポリッシャー5
2を覆う円管状のガイド部としての案内ガイド62を研
磨ヘッド32に固定してある。案内ガイド62は、円管
状のべース部62aとその先端部に軟弾性部材62bを
固着して構成されている。この軟弾性部材62bの材質
としては、ウレタン・シリコンゴム・テフロン等が好ま
しい。また、研磨ヘッド32の内部には図示しないモー
タおよび軸ならびに軸端に取り付けられたポリッシャー
52からなるとともに、このポリッシャー52を押し付
けるための図示しない圧縮バネを備えており、図中矢印
CのZ軸方向に可動可能となっている。
【0038】また、加工物保持部40の底板59上に
は、加工物30のZ軸方向(矢印D方向)に調整可能な
高さ調整機構としてのステージ63が固持されており、
加工物30が上記ステージ63上に載置できるようにな
っている。
【0039】本実施の形態の作用について説明する。加
工物30を加工物保持部40の底板59上に固持したス
テージ63上に固定し、加工物30の加工面30aの面
頂点Oが、加工物保持部40のステー部54の揺動中心
線61aとアームa57、アームb58の回転中心線6
0aと一致するようにステージ63の高さを調整して合
わせる。
【0040】その後、加工物30の加工面30aに研磨
剤を塗布した後、Z軸機構部33のZ軸テーブル50を
下降させて研磨ヘッド32を加工物30の加工面30a
の研磨開始点に位置決めする。その際、案内ガイド62
とポリッシャー52の位置関係は、研磨ヘッド32の内
部の圧縮バネのバネ定数により、所定の研磨圧力になる
ようにポリッシャー52を案内ガイド62より飛び出し
た状態にしておく。
【0041】こうして予め加工物30が法線方向に向く
ようにZ座標データを計算しておくことにより、加工面
30は常に研磨ヘッド32のポリッシャー52に対して
法線方向に作用させることができる。また研磨状態時に
は、案内ガイド62により加工面30aが法線方向に姿
勢維持され、前述のポリッシャー52と案内ガイド62
の位置関係により所定の研磨圧で研磨することができ
る。
【0042】こうして予め計算された軌道座標データに
基づいて、X軸機構部39、Y軸機構部34、Z軸機構
部33の各サーボモータ44,38,49の各ドライバ
に所定の制御信号を出力して、X軸テーブル42、Y軸
テーブル36の水平方向位置と、Z軸テーブル47の垂
直方向位置とを同時制御しつつ、実施の形態1と同様
に、図3に示すポリッシャー52の軌跡により加工面3
0aの全面を研磨していく。
【0043】本実施の形態によれば、加工物30の変更
の際にも、加工物保持部40のリンク機構55のステー
部54の揺動中心およびアームa57、アームb58の
回転中心上への加工物30の加工面30aの面頂あわせ
が容易にできる。また、案内ガイド62により加工面3
0aを法線方向に姿勢維持するため、ポリッシャー52
の加工面30aへの研磨圧力が一定にすることができ
る。
【0044】なお、本実施の形態では、研磨ヘッド32
のポリッシャー52を押し付ける方法として、圧縮バネ
を用いたが、他の方法としてエアシリンダで構成しても
よい。
【0045】[実施の形態3]図5は、本発明の実施の
形態3が適用された曲面加工装置の斜視図を示すもので
ある。なお、上記実施の形態1および2と同一の要素に
は、同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0046】本実施の形態は、リンク機構55を有した
加工物保持部40の底板59上に、加工物30を底板5
9の中心軸59aを中心として回転(矢印E方向)させ
るスピンドル64を備えており、加工物30は、上記ス
ピンドル64の上端に固持したホルダー65に固定可能
になっており、回転軸対称曲面の研磨が可能となってい
る。他の構成は、実施の形態2と同様である。
【0047】本実施の形態の曲面加工装置によって、加
工物30を研磨加工する作用について説明する。加工物
30を加工保持部40の底板59上に固持したスピンド
ル64のホルダー65に載置し、加工物30の加工面3
0aの面頂点Oが、加工物保持部40のステー部54の
揺動中心線61aとアームa57、アームb58の回転
中心線60aと一致するように調整して固定する。
【0048】その後、加工物30の加工面30aに研磨
剤を塗布した後、Z軸機構部33のZ軸テーブル47を
下降させて研磨ヘッド32を加工面30aの研磨開始点
に位置決めする。
【0049】予め加工面30aをポリッシャー52が研
磨走査する際に法線方向を向くようなZ座標データを計
算しておき、そのデータに基づいて、X軸機構部39、
Z軸機構部33の各サーボモータ44,49の各ドライ
バに所定の制御信号を出力してX軸テーブル42の水平
方向位置とZ軸テーブル47の垂直方向位置とを同時制
御しつつ、加工物30をスピンドル64により回転させ
て、図6に示すように、加工面30aの中心断面上をポ
リッシャー52を回転させつつ走査させて研磨してい
く。
【0050】なお、本実施の形態では、X軸、Y軸、Z
軸の3軸構成の曲面加工装置の場合を示したが、加工面
30aの形状が回転軸対称曲面の場合は、X軸、Z軸の
2軸構成でも同様の作用で研磨が可能である。
【0051】本実施の形態によれば、実施の形態1およ
び2と同様に加工物30の回転が可能となり、且つリン
ク機構55を有する加工物保持部40を備えているた
め、加工面30aの曲面形状の法線方向にポリッシャー
52を作用させることが可能であり、加工面30aの形
状が回転軸対称曲面の場合、X軸、Z軸の2軸構成での
曲面加工装置で研磨が可能となるため、曲面加工装置を
安価に製作することができる。
【0052】なお、上記した具体的実施の形態から次の
ような構成の技術的思想が導き出される。 (付記) (1)ワークを保持する保持部材と、上記保持部材の中
心軸と交差する第1軸線を揺動中心として上記保持部材
を揺動可能に支持する第1揺動部材と、上記保持部材の
中心軸と交差し且つ上記第1軸線と交差する第2軸線を
揺動中心として上記第1揺動部材を揺動可能に支持する
第2揺動部材と、上記保持部材に支持されたワークの被
加工面と対向して配置された加工手段と、上記保持部材
および上記加工手段の少なくとも一方を水平方向に移動
させる第1駆動手段と、上記保持部材および上記加工手
段の少なくとも一方を垂直方向に移動させる第2駆動手
段と、を具備する曲面加工装置。
【0053】(2)ワークを保持する保持部材と、上記
保持部材の中心軸と交差する第1軸線を揺動中心として
上記保持部材を揺動可能に支持する第1揺動部材と、上
記保持部材の中心軸と交差し且つ上記第1軸線と交差す
る第2軸線を揺動中心として上記第1揺動部材を揺動可
能に支持する第2揺動部材と、上記保持部材に支持され
たワークの被加工面と対向して配置された回動可能な加
工手段と、上記保持部材および上記加工手段の少なくと
も一方を水平方向に移動させる第1駆動手段と、上記保
持部材および上記加工手段の少なくとも一方を垂直方向
に移動させる第2駆動手段と、を具備し、上記第1駆動
手段と上記第2駆動手段を駆動させて、上記加工手段を
上記ワークの被加工面に当接させることにより、上記ワ
ークの被加工面の法線方向と上記加工手段の回動軸方向
とが一致するようにワークの姿勢を維持させつつ、上記
ワークを上記加工手段によって加工することを特徴とす
る曲面加工装置。
【0054】(3)上記ワーク保持部材は、このワーク
保持部材の中心軸を中心として回動可能であることを特
徴とする付記(1)または(2)に記載の曲面加工装
置。
【0055】付記(1)および(2)の曲面加工装置に
よれば、第1揺動部材と第2揺動部材でワークの保持部
材を互いに交差する方向に揺動自在に支持したので、加
工時に加工手段の作用方向をワークの被加工面の法線方
向にワーク姿勢を維持できるとともに、曲面加工装置の
軸構成としてZ軸、Y軸、X軸の3軸のみの構成で加工
することができる。従って、制御データを少なくできる
とともに装置構成を簡単にでき、安価な曲面加工装置を
提供することができる。
【0056】付記(3)の曲面加工装置によれば、装置
の軸構成をX軸、Z軸の2軸のみで構成し、ワークの加
工を行うことができる。さらに、回転軸対称形状のワー
クの被加工面に対する加工に用いることができる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
の曲面加工装置によれば、第1揺動部材と第2揺動部材
でワークの保持部材を互いに交差する方向に揺動自在に
支持したので、加工時に加工手段の作用方向をワークの
被加工面の法線方向にワーク姿勢を維持できるととも
に、軸制御が簡単になり、安価な曲面加工装置を提供す
ることができる。
【0058】また、本発明の請求項2の曲面加工装置に
よれば、ワークの変更の際に、第1揺動部材の揺動中心
である第1軸線および第2揺動部材の揺動中心である第
2軸線と、ワークの被加工面の面頂あわせを容易に行う
ことができる。
【0059】さらに、本発明の請求項3の曲面加工装置
によれば、ガイド部によりワークの被加工面を法線方向
に姿勢維持するため、ポリッシャーの被加工面への加工
圧力を一定にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態1の研磨時の加工物をポリ
ッシャーの作用を示す正面図である。
【図3】本発明の実施の形態1,2のポリッシャーの軌
跡を示す上面図である。
【図4】本発明の実施の形態2を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態3を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施の形態3のポリッシャーの軌跡を
示す上面図である。
【図7】従来技術の装置を示す斜視図である。
【図8】従来技術の装置のY,Z平面を示す正面図であ
る。
【図9】従来技術の装置のX,Z平面を示す正面図であ
る。
【符号の説明】
29 支持定盤 30 加工物 30a 加工面 31 加工物駆動部 32 研磨ヘッド 33 Z軸機構部 34 Y軸機構部 35 Y軸べース板 35a,36b,41a,41b,46a,46b ガ
イド 36 Y軸テーブル 37,43,48 ボールネジ 38,44,49 サーボモータ 39 X軸機構部 40 加工物保持部 41 X軸べース板 42 X軸テーブル 46 Z軸べース板 47 Z軸テーブル 52 ポリッシャー 54 ステー部 55 リンク機構 56 シーソー板 57 アームa 58 アームb 59 底板 59a 中心軸 60 支持軸 60a 回転中心線 61 支軸 61a 揺動中心線 62 案内ガイド 63 ステージ 64 スピンドル 65 ホルダー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 武 東京都渋谷区幡ケ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 Fターム(参考) 3C049 AA07 AA12 AB01 AB03 CA01 CB04 CB05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークを保持する保持部材と、 上記保持部材の中心軸と交差する第1軸線を揺動中心と
    して上記保持部材を揺動可能に支持する第1揺動部材
    と、 上記保持部材の中心軸と交差し且つ上記第1軸線と交差
    する第2軸線を揺動中心として上記第1揺動部材を揺動
    可能に支持する第2揺動部材と、 上記保持部材に支持されたワークの被加工面と対向して
    配置された加工手段と、 上記保持部材および上記加工手段の少なくとも一方を水
    平方向に移動させる第1駆動手段と、 上記保持部材および上記加工手段の少なくとも一方を垂
    直方向に移動させる第2駆動手段と、を具備し、 上記第1駆動手段と上記第2駆動手段を駆動させて、上
    記加工手段を上記ワークの被加工面に当接させることに
    より、上記ワークの被加工面の法線方向に上記加工手段
    が位置するようにワークの姿勢を維持させつつ、上記ワ
    ークを上記加工手段によって加工することを特徴とする
    曲面加工装置。
  2. 【請求項2】 上記ワークを上記保持部材に対して保持
    する高さを調整する高さ調整機構をさらに具備すること
    を特徴とする請求項1に記載の曲面加工装置。
  3. 【請求項3】 上記加工手段は、ポリッシャーであり、 上記ポリッシャーの外周にガイド部を設けたことを特徴
    とする請求項1または2に記載の曲面加工装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103042450A (zh) * 2013-01-04 2013-04-17 江门市同源科技有限公司 数控磨边机
CN104942814A (zh) * 2015-06-30 2015-09-30 佛山市新恒萃材料科技有限公司 一种多用途机器人
CN107052963A (zh) * 2017-05-05 2017-08-18 东莞市金铸机械设备有限公司 一种四轴拉丝机
CN114918782A (zh) * 2022-07-22 2022-08-19 诸城市迪瑞汽车科技有限公司 一种车灯凸透镜加工用抛光打磨装置

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