JP2004025314A - 研磨装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】レンズを砥石に均一に接触させることにより、小径のレンズへの研磨を容易にする。
【解決手段】レンズ5と砥石4とを所定の圧力で接触させながら相互に回転させることにより研磨を行う。砥石4を保持して回転させる工具回転機構40と、レンズ5を回転可能に保持するワーク回転機構43と、工具回転機構40の回転軸41とワーク回転機構43の回転軸44とを相対的に揺動させる揺動機構47と、揺動機構47による揺動平面と交差する平面内で、工具回転機構40の回転軸41またはワーク回転機構43の回転軸44の一方を他方に対して角度調整する軸傾斜機構45とを備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、比較的小径の光学素子等の被研磨物を球心揺動により研磨する研磨装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光学素子としてのレンズ等の曲面を研磨する研磨装置では、研磨工具としての砥石とレンズとを任意の押圧力で当て付けた状態で、それらの相互回転による接触面の滑りと、その滑り面に研磨剤を介在させることによる微量研削により表面仕上げを行っている。この研磨機においては、砥石の形状誤差等を排除すると共に面精度を向上させるため、レンズあるいは砥石側を揺動運転させている。例えば、特公平6−22799号公報には、このような揺動運動を行うのに加えて、揺動面方向への直動機構を設けることにより大口径レンズにも対応するようになっている。
【0003】
図6及び図7は、このような揺動を行いながら研磨する場合の従来の概念を示し、下軸受120の回転軸121にその回転軸161が一致するように上軸受160が上方に配置されている。下軸受120は砥石140を保持しており、モータ110が駆動することにより、砥石140を保持した状態で所定の回転数で回転する。
【0004】
上軸受160の下端にはレンズ150が保持されている。レンズ150は下軸受120の方向に任意の押圧力で押し出されるように、また、外力によって回転可能なように上軸受160に保持されている。
【0005】
下軸受120側の砥石140と上軸受160側のレンズ150は、その曲率中心点が下軸受120の回転軸121及び上軸受160の回転軸161の延長線上にあるように形状が関連付けられており、レンズ150は上軸受160により砥石140に圧接されているため、レンズ150及び砥石140の曲率中心点が空間上で一致している。
【0006】
この曲率中心点を揺動中心dとして、設定角度により上軸受160が円弧運転する。その際に、上軸受160の回転軸161の軌跡が描く平面は、下軸受120の回転軸121と同一平面となる。この状態で、砥石140を回転させながら、その摺動抵抗によりレンズ150を追従回転させるか、あるいはレンズ150を強制的に回転し、接触面に生じる抵抗により研磨加工を行う。
【0007】
この場合、砥石140あるいはレンズ150の回転中心付近は周速が遅いため、外周付近と比べて加工速度が遅れる。このため、研磨加工を行う際には、砥石140とレンズ150の回転中心をずらすことが行われている。また、クセのない良好な仕上げを行うために、レンズ150と砥石140との接触箇所を分散させる必要があり、このために上軸受160が揺動して接触箇所を逐次移動させている。
【0008】
図6においては、上軸受160の揺動幅の中心軸が下軸受120と一致しているが、図7においては、下軸受120とある任意の角度を持った位置を揺動幅中心としている。これらの揺動幅中心や揺動幅角度、砥石やレンズの回転数等はレンズの種類や加工条件によって異ならせるかあるいは複数を組み合わせて使用するものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
以上の従来技術では、比較的小径のレンズを研磨する際に、次のような問題点を有している。
【0010】
図8(a)、(b)は、研磨工具としての砥石140を示す。同図(a)は凹面レンズ用の砥石であり、凹面レンズに合わせて円弧状の凸形状となっており、(b)は凸面レンズ用の砥石であり、凸面レンズに合わせて円弧状の凹面形状となっている。これら砥石140には、レンズと砥石の接触面に研削液を介在させたり、研磨によって生じるスラッジを研磨面から排出するために、十字形状等の溝30が形成されている。この溝30は、レンズ径が小さくなるのにつれて砥石径に対して占める割合が増大するものである。例えば、レンズ径が直径2mm程度の場合、溝幅は0.3mm程度となり、砥石の研磨面の多くを溝30が占めることとなる。
【0011】
図9は、図6で示す揺動運動によってレンズ150が砥石140に対して描く軌跡31を示している。砥石140には十字形状の溝30が形成されており、溝30の交点であり且つ砥石140の回転中心である位置においては、溝30の対角線に従ってレンズ150と砥石140とが接触しない円が形成される。軌跡31は、上軸受160が揺動した際に、レンズ150と砥石140との非接触部が描く円の移動する状態を表している。揺動幅が小さい場合、砥石140の溝30の幅が大きく、レンズ150の中心部においては砥石140への接触が極めて少ない部分が生じている。これに加えて、回転中心付近は外周部に比べ周速が劣るため、研磨進行速度に遅れが生じる。このため、レンズにクセが生じる等の品質不良や研磨効率が低下する問題が発生する。
【0012】
図7に示すように、上軸受160の回転軸161の揺動中心を下軸受120の回転軸121に対して傾斜させた場合の軌跡は、図9における揺動軌跡31がその揺動方向にスライド移動するため、溝30の中心と揺動幅中心とがずれる。このため、図6のような問題点は、若干改善される。しかしながら、小径レンズの場合には、レンズ径に対して溝幅が大きいことから、揺動角度や揺動中心角度を大きくする必要があり、このように大きくした場合には、レンズ150と砥石140とが上軸受160による押圧により接触状態が保持されているだけであるため、揺動中にレンズ150と砥石140とが外れて研磨ができなくなる問題を有している。
【0013】
本発明は、このような従来の問題点を考慮してなされたものであり、小径レンズ等の小さなワークに対しても、高効率且つ高精度で研磨することが可能な研磨装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明の研磨装置は、ワークと研磨工具とを所定の圧力で接触させながら相互に回転させることにより研磨を行う研磨装置において、前記研磨工具を保持して回転させる工具回転機構と、ワークを回転可能に保持するワーク回転機構と、工具回転機構の回転軸とワーク回転機構の回転軸とを相対的に揺動させる揺動機構と、揺動機構による揺動平面と交差する平面内で、前記工具回転機構の回転軸またはワーク回転機構の回転軸の一方を他方に対して角度調整する軸傾斜機構とを備えていることを特徴とする。
【0015】
この発明では、揺動機構が工具回転機構の回転軸及びワーク回転機構の回転軸を揺動させる際に、軸傾斜機構が揺動平面と交差する平面内で、工具回転機構の回転軸またはワーク回転機構の回転軸のいずれかを他方に対して角度調整することにより、工具に対するワークの接触部位を任意に変更することができる。従って、研磨速度をワークの全面で均等にすることができると共に、工具に溝が形成されていてもワークと工具との接触を良好に行うことができる。このため、径の小さなワークであっても、揺動角度や揺動中心角度を大きくする必要なく、高効率且つ高精度で研磨することができる。
【0016】
請求項2の発明は、請求項1記載の研磨装置であって、前記軸傾斜機構は、ワークへの研磨時に前記角度調整を連続的または断続的に行うことを特徴とする。
【0017】
この発明では、ワークの研磨時に、工具回転機構の回転軸及びワーク回転機構の回転軸の角度調整を行うため、研磨状態に応じた調整を行うことができ、高精度な研磨を行うことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示する実施の形態により、具体的に説明する。なお、各実施の形態において、同一の部材には同一の符号を付して対応させてある。
【0019】
(実施の形態1)
図1〜図3は、本発明の実施の形態1を示し、図1は研磨装置の全体の斜視図である。この実施の形態の研磨装置は、図1に示すように、下軸受2と、上軸受11と、上軸アーム8とを備えている。
【0020】
下軸受2の上端には砥石クランプ3が取り付けられており、砥石クランプ3に、工具としての砥石4が着脱自在に保持されている。下軸受2の下端には、正逆方向に回転自在で且つ回転数の設定が可能な砥石用モータ1が配置されており、砥石用モータ1の駆動によって砥石4が回転するようになっている。従って、砥石用モータ1、下軸受2及び砥石クランプ3によって砥石4を保持して回転させる工具回転機構40が構成されている。
【0021】
砥石4はその中心軸が下軸受2の回転軸と同軸となるように砥石クランプ3に保持されている。この下軸受2の回転軸は、工具回転機構40の回転軸41となっている。なお、砥石用モータ1としては、サーボモータ、ステッピングモータ、インダクションモータ等のモータを使用することができる。
【0022】
また、下軸受2は、回転軸41方向へ上下動自在な機構(図示省略)が組まれており、これにより、砥石4を任意の高さで停止可能となっている。この上下動機構としては、サーボモータやパルスモータと直動ガイドの組み合わせ等、適宜選択することができる。
【0023】
上軸受11の下端からはシャフト7が軸方向に延びており、上軸受11はシャフト7を回転可能とすると共に、任意の力量で下方に加圧可能としている。シャフト7の先端には、レンズ保持手段を有したジョイント6が取り付けられ、レンズ保持手段にワークとしてのレンズ5が脱着自在に保持されている。上軸受1の上端には、シャフト7を任意の回転数で回転可能とするレンズ用モータ12が取り付けられている。このような上軸受11、ジョイント6及びレンズ用モータ12は、レンズ5を回転可能に保持するワーク回転機構43を構成している。このワーク回転機構43の回転軸44は、工具回転機構40の回転軸41と交差するようになっている。
【0024】
以上のような工具回転機構40及びワーク回転機構43を設けることにより、レンズ5と砥石4とが所定の接触圧で接触した状態で相互に回転し、この加圧状態での回転によってレンズ5の研磨を行う。なお、レンズ5が砥石4の回転に伴って追従回転して研磨を行う場合には、レンズ用モータ12を駆動しないか、省いても良い。
【0025】
上軸アーム8は、工具回転機構40及びワーク回転機構43の間に挿入されている。上軸アーム8は上方に滑らかに湾曲した形状となっており、レール9がその長さ方向に沿って形成されている。この上軸アーム8には、移動ブロック10がレール9に沿って移動可能に取り付けられている。移動ブロック10は、その下面が上軸アーム8の曲面と同じ曲面となっていることにより、レール9に沿って上軸アーム8上を滑らかに移動することが可能となっている。
【0026】
移動ブロック10には、上軸受11が支持されており、これによりワーク回転機構43の全体が移動ブロック10と共に上軸アーム8上を移動可能となっている。この場合、ワーク回転機構43の回転軸44が上軸アーム8の曲率中心と交差すると共に下軸受2の回転軸(工具回転機構40の回転軸41)と交差するように移動ブロック10の移動及び停止が行われるものである。
【0027】
このような上軸アーム8及び移動ブロック10は、後述する揺動機構47が描く揺動平面と交差する平面内でワーク回転機構43の回転軸44を工具回転機構40の回転軸41に対して角度調整する軸傾斜機構45を構成する。
【0028】
この場合、移動ブロック10の移動は、上軸アーム8に取り付けられた傾斜用モータ13の駆動によって行われるものであり、傾斜用モータ13と移動ブロック10とが図示を省略した動力伝達手段によって連結されている。動力伝達手段としては、タイミングベルト、ワイヤ、スチールベルト等であっても良く、上軸アーム8の曲面自体をリニアパルスモータとしても良く、油圧駆動や空圧駆動あるいは傾斜用モータ13を設けることなく、手動による移動であっても良い。
【0029】
上軸アーム8は、揺動軸受14の軸14aに取り付けられており、揺動軸受14の他端には、角度割り出し可能な揺動用モータ15が取り付けられている。揺動用モータ15は、サーボモータ、パルスモータ、シンクロナスモータ、インダクションモータ等を用いることができる。このような構成では、揺動用モータ15の駆動によって上軸アーム8が揺動軸受14の軸14aを中心に揺動するものであり、上軸アーム8の揺動によってワーク回転機構43の回転軸44が工具回転機構40の回転軸41に対して揺動する。このため、揺動軸受14、揺動用モータ15及び上軸アーム8が揺動機構47を構成している。
【0030】
なお、下軸受2の上下動に代えて、揺動軸受14がその構成物と共に上下動及び任意の高さで停止自在としても良い。
【0031】
この実施の形態において、上軸アーム8の曲面の中心線は、揺動軸受14の軸14aの延長軸(揺動軸)48と工具回転機構40(下軸受2)の回転軸41との交点になるよう設定されるものである。これにより、ワーク回転機構43(上軸受11)の回転軸44は、上軸受11が上軸アーム8上のどの位置にあっても、工具回転機構40の(下軸受2)の回転軸41と一致させることが可能となっている。
【0032】
次に、この実施の形態の作用を説明する。
【0033】
砥石4は、砥石用モータ1により任意の回転数で矢印cのように回転するが、回転方向はこれに定まるものではない。レンズ5は、レンズ用モータ12が駆動することにより、その回転を伝達するシャフト7及びジョイント6を介して任意の回転数で回転する。また、レンズ5は上軸受11内に設けられている加圧機構により砥石4に対して設定された圧力で圧接された状態となる。
【0034】
傾斜用モータ13は、上軸アーム8上の曲面に沿った矢印bで示す方向の任意の位置に移動ブロック10を移動させる。これにより、工具回転機構40(下軸受2)の回転軸41とワーク回転機構43(上軸受11)の回転軸44とのなす角度を矢印aで示す揺動平面と交差する平面内で調整することができる。この調整においては、移動ブロック10を矢印bで示すY軸傾斜の方向に任意の角度に停止させても良く、または角度を固定することなく任意にその角度を変更しても良く、さらには、移動ブロック10を上軸アーム8上で揺動運動させることにより、角度調整を連続的に行っても良い。
【0035】
一方、揺動軸受14の軸14aは、揺動用モータ15による任意の角度及び任意の速度の揺動を上軸アーム8に伝達する。これにより、ワーク回転機構43を介して上軸アーム8に間接的に設けられたレンズ5は、砥石4に対して揺動軸48を中心にして矢印aで示す方向に揺動する。この揺動を行う際には、下軸受2または揺動軸受14はその上下機構により、揺動中心とレンズ曲率中心とが一致するよう高さを補正する。
【0036】
図2は、以上によって行われる揺動を示している。傾斜用モータ13の駆動により移動ブロック10が移動することにより、上軸受11は下軸受2に対して、揺動中心dを軸として任意の角度eで傾斜する。これにより、上軸受11は角度eの平面内で揺動し、レンズ5の研磨が行われる。
【0037】
図3は、図2の状態における砥石4に対してのレンズ5の軌跡32を示し、砥石4には、図8と同様に十字状の溝30が形成されている。図9の従来におけるレンズの中心部付近の軌跡31に対し、上軸11を角度eで傾斜させることにより、軌跡32が砥石4の中心から砥石4の外周部側に移動し、この状態でレンズ5の研磨が行われる。
【0038】
このような研磨では、レンズ5と砥石4の周速の遅い部分を常時、確実にずらすことが可能となり、同時に砥石4の溝30による加工不足部分をなくすことが可能となる。これにより、レンズ5の全体を均一に研磨することができ、小径のレンズ5であっても、揺動角度や揺動中心角度を大きくすることなく、高効率且つ高精度で研磨することができる。
【0039】
なお、この実施の形態では、工具回転機構40(下軸受2)を固定し、ワーク回転機構(上軸受11)を傾斜しているが、工具回転機構40(下軸受2)を傾斜し、ワーク回転機構(上軸受11)を固定しても同様な効果を得ることが可能である。
【0040】
(実施の形態2)
図4及び図5は、本発明の実施の形態2を示す。この実施の形態では、実施の形態1において上軸アーム側8が有している軸傾斜機構45及び揺動機構47を上下に分離した構成としたものである。
【0041】
砥石4が取り付けられた下軸受2はL字形の下軸アーム20に支持され、下軸アーム20が揺動軸受14に取り付けられている。すなわち、下軸アーム20はその上部が揺動軸受14の軸14aに取り付けられており、揺動用モータ15が駆動することにより、下軸アーム20が揺動軸48を中心にして矢印aで示す方向に揺動するようになっている。これにより、下軸受2も下軸アーム20と一体となって矢印a方向に揺動する。
【0042】
この実施の形態においても、下軸受2は工具回転機構40の構成部材となっており、その回転軸41は揺動機構47の構成部材である揺動軸受14の軸14aと直交している。また、この直交点には、ワーク回転機構43の構成部材である、上軸受11の回転軸44も交差するようになっている。
【0043】
上軸アーム22はL字形となっており、ワーク5を着脱自在に保持する上軸受11がこの上軸アーム22に起立上に取り付けられている。また、上軸アーム22は、傾斜軸受21の傾斜軸25に取り付けられている。傾斜軸受21は傾斜用モータ13を備えており、傾斜用モータ13が駆動することにより、上軸アーム22、すなわち上軸受11が矢印bで示す方向に沿って任意の角度で傾斜するようになっている。
【0044】
この実施の形態において、上軸受11はワーク回転機構43の構成部材、傾斜軸受21は軸傾斜機構の構成部材となっており、上軸受11の回転軸44は傾斜軸受21の傾斜軸25と交差している。また、傾斜軸受21の傾斜軸25は揺動機構47(揺動軸受14)の揺動軸48とも交差している。
【0045】
この実施の形態の作用において、揺動用モータ15は、揺動軸受14の揺動軸48を揺動させることにより、揺動軸48を中心に下軸アーム20を矢印aで示すX軸傾斜の方向に揺動する。これにより下軸受2は、下軸アーム20と共にX軸傾斜の方向への揺動を行い、同時に下軸アーム20の取付面に対して、上下に微動を行い、砥石4及びレンズ5の曲率中心を揺動軸48に一致させる。
【0046】
傾斜用モータ13は傾斜軸受21の傾斜軸25を駆動することにより、上軸受11が任意の位置になるよう位置決めする。あるいは、この作動は下軸受2側が行っても良い。
【0047】
上軸アーム22及び上軸受11は、傾斜用モータ13の駆動により矢印bで示すY軸傾斜bの方向への任意の角度変化や揺動が可能となっている。これにより、傾斜用モータ13あるい揺動用モータ15によって上軸受11と下軸受2とに角度を設けることができる。従って、揺動中において、実施の形態1と同様に、回転軸41,44が常に相互に任意の角度で交差する。ここで、上軸受11の加圧により、レンズ5を砥石4に圧接したままで傾斜用モータ13あるいは揺動用モータ15を停止したり間欠駆動したり、あるいは揺動駆動することにより、図3と同様の軌跡を得ることが可能となる。なお、この際には、上下軸の構成は入れ替わっても構わない。
【0048】
図5は、傾斜用モータ13及び揺動用モータ15の双方が運転を行った際における砥石4に対するレンズ5の軌跡33を示す。Y軸傾斜bとX軸傾斜aとが同時に行われることにより、レンズ4の軌跡33を、砥石5の全体的に分散させることが可能となる。
【0049】
このような実施の形態においても、実施の形態1と同様に、レンズ5と砥石4の周速の遅い部分をずらすことが可能となり、しかも砥石4の溝30による加工不足部分をなくすことが可能となるため、レンズ5の全体を均一に研磨することができ、小径のレンズ5であっても、揺動角度や揺動中心角度を大きくすることなく、高効率且つ高精度で研磨することができる。また、この実施の形態では、X軸傾斜の方向とY軸傾斜の方向への傾斜角度を変更させることにより、砥石4とレンズ5との接触を分散させることが可能となるため、さらに研磨精度を向上させることができ、砥石4の形状の安定化や耐久性をも向上させることが可能となる。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ワーク回転機構の回転軸と工具回転機構の回転軸との角度付けを行い、この状態での揺動研磨が可能となるため、小径のワークに対しても精度良く研磨加工を行うことができる。また、径の大きなワークにおいても同様な高精度な加工を行うことができる。さらに、回転軸の角度付けをワーク加工中に可変する場合においては、工具の形状をより精度良く保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の全体斜視図である。
【図2】(a)及び(b)は実施の形態1の作動を示す斜視図及び正面図である。
【図3】実施の形態1の研磨時におけるレンズの軌跡を示す平面図である。
【図4】本発明の実施の形態2の全体斜視図である。
【図5】実施の形態2の研磨時におけるレンズの軌跡を示す平面図である。
【図6】(a)及び(b)は、従来における研磨時の作動の斜視図及び正面図である。
【図7】(a)及び(b)は、別の従来における研磨時の作動の斜視図及び正面図である。
【図8】(a)及び(b)は、砥石の斜視図である。
【図9】従来における研磨時のレンズの軌跡を示す平面図である。
【符号の説明】
4 砥石
5 レンズ
40 工具回転機構
41 工具回転機構の回転軸
43 ワーク回転機構
44 ワーク回転機構の回転軸
45 軸傾斜機構
47 揺動機構

Claims (2)

  1. ワークと研磨工具とを所定の圧力で接触させながら相互に回転させることにより研磨を行う研磨装置において、
    前記研磨工具を保持して回転させる工具回転機構と、ワークを回転可能に保持するワーク回転機構と、工具回転機構の回転軸とワーク回転機構の回転軸とを相対的に揺動させる揺動機構と、揺動機構による揺動平面と交差する平面内で、前記工具回転機構の回転軸またはワーク回転機構の回転軸の一方を他方に対して角度調整する軸傾斜機構とを備えていることを特徴とする研磨装置。
  2. 前記軸傾斜機構は、ワークへの研磨時に前記角度調整を連続的または断続的に行うことを特徴とする請求項1記載の研磨装置。
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