JPH101539A - 液晶表示素子用樹脂基板材料 - Google Patents

液晶表示素子用樹脂基板材料

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JPH101539A
JPH101539A JP15831996A JP15831996A JPH101539A JP H101539 A JPH101539 A JP H101539A JP 15831996 A JP15831996 A JP 15831996A JP 15831996 A JP15831996 A JP 15831996A JP H101539 A JPH101539 A JP H101539A
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JP
Japan
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liquid crystal
crystal display
resin
molding
polycarbonate
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Pending
Application number
JP15831996A
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English (en)
Inventor
Keishin Handa
敬信 半田
Seiichi Mukai
誠一 向井
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Publication of JPH101539A publication Critical patent/JPH101539A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 150℃以上の耐熱性を有する光学的歪みの
低減された、液晶表示素子用樹脂基板材料の提供。 【解決手段】 懸垂する芳香族基を有するカーボネート
結合単位を全カーボネート結合単位に対し5モル%以上
含み、ガラス転移温度(Tg)が150℃以上、かつ分
子量が10,000〜20,000であるポリカーボネ
ートを射出圧縮成形した後、(Tg−30℃)〜Tg未
満の温度範囲にて熱処理を施すことにより得られる液晶
表示素子用樹脂基板材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶表示素子用樹脂
基板材料に関し、更に詳しくは特定のポリカーボネート
に特定の成形法及び熱処理を施すことにより得られる、
150℃以上の耐熱性を有する光学的歪みの低減され
た、液晶表示素子用樹脂基板材料に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネートはナイロン、ポリブチ
レンテレフタレート、ポリアセタール等のエンジニアリ
ングプラスチックとは異なり、非晶性の樹脂であること
から、透明性をいかした分野において、多くの展開がな
されている。光学的歪みを低減させることによる光ディ
スクへの展開はこれらの例の一つであるが、似た様な試
みとしては、液晶表示素子用基板への応用が最近注目さ
れている。これは従来のガラス材料を樹脂で代替するこ
とにより、軽量薄肉化することを目的とするものであ
る。ただし、これを可能とする為には、光学的歪みの低
減のみならず、液晶表示素子製造工程上の処理にも耐え
る必要がある。即ち工学的歪みの目やすであるリターデ
ーションを30nm以下、好ましくは20nm以下とす
ることに加えて、150℃以上の耐熱性が成形板に新た
に要求されることとなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この様な課題を解決す
る試みとしては、例えば特開昭60−222241号公
報に示される耐熱性が150℃を越えるポリエーテルス
ルホンの様な樹脂を溶媒キャストする方法、又は特開平
7−1263号公報に示されるTダイ押し出し成形によ
る方法等が提案されている。しかしながら、これらの方
法はそれぞれに欠点を内蔵しており、例えば前者におい
ては100ミクロン以上の厚めのシートを作成すること
が困難なこと、後者においては良好な平坦性の保持と光
学的歪みの低減が二律背反的関係にあることが指摘され
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等はかかる要求
を満足させることにより、液晶表示素子用樹脂基板を工
業的に有利に提供することを鋭意検討した結果、特定の
ポリカーボネートについて、特定の成形手段及び熱処理
法を施して得られる樹脂基板材料において、本発明の目
的を達成出来ることを見い出し、本発明を得るに到った
ものである。
【0005】即ち本発明の要旨とする所は懸垂する芳香
族基を有するカーボネート結合単位を全カーボネート結
合単位に対し5モル%以上含み、ガラス転移温度(T
g)が150℃以上、かつ分子量が10,000〜2
0,000であるポリカーボネートを射出圧縮成形した
後、(Tg−30℃)〜Tg未満の温度範囲にて熱処理
を施すことにより得られる液晶表示素子用樹脂基板材料
に関する。以下に本発明について更に詳細に説明する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明でいう、ポリカーボネート
とは二価フェノール化合物とホスゲン、あるいはジフェ
ニルカーボネートの様なカーボネート前駆体とを界面重
縮合ないしは溶融重縮合させて得られる芳香族ポリカー
ボネートを指す。本発明の特徴とするところは、その中
でも特定の懸垂する芳香族基を有するポリカーボネート
に射出圧縮成形を施す点にある。かかる構造は懸垂する
芳香族基を有する一種以上の二価フェノール化合物を原
料とすることにより導かれる。この様な二価フェノール
化合物としては、4,4′−ジヒドロキシテトラフェニ
ルメタン、1−フェニル−1,1−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)エタン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)フルオレン、フェノールフタレイン等を例示す
ることが出来る。この様な構造を特定することにより、
樹脂の耐熱性向上と光学的歪みの抑制を両立させること
は可能となるが、更に本発明の構成を満たす限りにおい
て、既に例示された、これら二価フェノール化合物と、
例えばビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノー
ルA)2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェ
ニル)プロパン、レゾルシン等の懸垂する芳香族基を含
まぬ二価フェノール化合物とを共重合化させるか、ある
いは双方の単独重合体をブレンドしたものを用いても良
い。
【0007】その際懸垂する芳香族基を有するカーボネ
ート結合単位の量は全カーボネート結合単位に対し5モ
ル%以上、中でも20〜100モル%であり、かつ得ら
れるポリカーボネートの分子量(6g/lのメチレンク
ロライド溶液について、25℃で測定した溶液粘度をシ
ュネルの粘度式で換算して求める。)が10,000〜
20,000、中でも10,000〜18,000の範
囲にあることが好ましい。即ちこの範囲の外においては
射出圧縮成形した後に、熱処理を加えても機械的強度、
150℃以上の耐熱性及び光学的歪みのいづれかの面で
本発明の目的を達成する樹脂基板材料を得ることは困難
である。
【0008】射出圧縮成形方法としては特に制限はない
が、樹脂温度を340〜390℃好ましくは350〜3
80℃に保って行なうのがよい。金型温度としては使用
する樹脂の(Tg−70℃)〜(Tg−20℃)が好ま
しい。又、熱処理については本発明の目的を、より確実
に達成する上で(Tg−30℃)〜Tg未満、好ましく
は(Tg−20℃)〜(Tg−5℃)の範囲で行なう。
即ち(Tg−30℃)未満では熱処理による光学歪みの
低減が不可能であり、又はTg以上であると基板表面の
平坦性が失なわれるので本発明の目的は達成されない。
【0009】尚、本発明に云う所の射出圧縮成形とは、
従来の射出成形と異なり、射出時にわずかに開いた状態
のキャビティに溶融樹脂を充填し、しかる後に型締めを
行ない加圧成形する成形法を指す。又、この中には、ほ
ぼ同種の成形機構を有する射出プレス成形と呼ばれる成
形法も含まれる。その後、通常の方法に従って、適宜ガ
スバリアー性、硬度、耐薬品性等を付与するための処理
を行ない液晶表示素子用樹脂基板材料とする。
【0010】
【実施例】次に本発明について、実施例及び比較例をあ
げて更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えな
い限り、以下の実施例に限定されるものではない。ポリ
カーボネートのガラス転移温度はDSCでの測定値を、
又分子量は6g/lメチレンクロライド溶液について2
5℃で測定した溶液粘度をシュネルの粘度式で換算した
値を採用した。
【0011】成形は射出成形及び射出圧縮成形を兼用出
来る名機製作所製M−100Bを用いて行ない、得られ
た120mm×80mm×1mm厚みの平板についてリ
ターデーションを求めた。なおリターデーションの測定
はオーク製作所製ADR−1000Nを用いて行ない、
図1に示される4点(n1 ,n2 ,n3 ,n4 )の位置
での平均、Δnを光学的歪みとして評価した。
【0012】又熱処理はタバイ製作所製エスペックGP
H−101を用いて、ガラス板上で自由端の状態で行な
われた。成形に用いられたポリカーボネート樹脂は以下
の二種である。 樹脂A:ビスフェノールAポリカーボネート 分子量15,800、Tg:148℃ 樹脂B:樹脂Aと下記式で示す1−フェニル−1,1−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタンポリカーボネー
トとの65/35(重量比)混合物 分子量15,600、Tg:159℃
【0013】
【化1】
【0014】実施例1及び比較例1〜2 樹脂A及びBについて、表−1に示す成形条件で成形
し、更に所定の熱処理を施した平板の物性は表−1の通
りであった。本発明の樹脂について、射出圧縮成形を行
ない、所定の熱処理を施すことにより、耐熱性と光学的
均一性を両立した、透明な液晶表示素子用樹脂基板が得
られることがわかった。
【0015】
【表1】
【0016】
【発明の効果】本発明によれば150℃以上の耐熱性を
有し光学的歪みの低減された、液晶表示素子用樹脂基板
を工業的に有利に提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】リターデーションの測定に用いた厚さ1mmの
平板の平面図。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 懸垂する芳香族基を有するカーボネート
    結合単位を全カーボネート結合単位に対し5モル%以上
    含み、ガラス転移温度(Tg)が150℃以上、かつ分
    子量が10,000〜20,000であるポリカーボネ
    ートを射出圧縮成形した後、(Tg−30℃)〜Tg未
    満の温度範囲にて熱処理を施すことにより得られる液晶
    表示素子用樹脂基板材料。
  2. 【請求項2】 懸垂する芳香族基を有するカーボネート
    結合単位が1−フェニル−1,1−ビス(4−ヒドロキ
    シフェニル)エタンより導入されることを特徴とする請
    求項1記載の液晶表示素子用樹脂基板材料。
JP15831996A 1996-06-19 1996-06-19 液晶表示素子用樹脂基板材料 Pending JPH101539A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6738200B2 (en) 2000-10-20 2004-05-18 Mitsubishi Chemical Corporation Projection lens
WO2020162420A1 (ja) * 2019-02-06 2020-08-13 三菱瓦斯化学株式会社 樹脂組成物および成形品

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