JPH10149827A - 非水電解質二次電池用電極活物質および非水電解質二次電池 - Google Patents
非水電解質二次電池用電極活物質および非水電解質二次電池Info
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- JPH10149827A JPH10149827A JP8324573A JP32457396A JPH10149827A JP H10149827 A JPH10149827 A JP H10149827A JP 8324573 A JP8324573 A JP 8324573A JP 32457396 A JP32457396 A JP 32457396A JP H10149827 A JPH10149827 A JP H10149827A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 充放電特性に優れた電池特性を持つ大型電池
用非水電解質電池を低コストで提供する。 【解決手段】 一般式、Cu3(VO4)x(PO4)2-x
で与えられる銅錯体を主体とする電極活物質6およびこ
の電極活物質を使用した非水電解液電池を特徴とする。 【効果】 ペースメーカーやメモリバックアップ用のリ
チウム1次電池としてあるいは、それと電圧互換性のあ
る安価な2次電池として、様々な分野に利用できるとい
う利点を有する。
用非水電解質電池を低コストで提供する。 【解決手段】 一般式、Cu3(VO4)x(PO4)2-x
で与えられる銅錯体を主体とする電極活物質6およびこ
の電極活物質を使用した非水電解液電池を特徴とする。 【効果】 ペースメーカーやメモリバックアップ用のリ
チウム1次電池としてあるいは、それと電圧互換性のあ
る安価な2次電池として、様々な分野に利用できるとい
う利点を有する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は非水電解質二次電池用電
極活物質および非水電解質二次電池、さらに詳細には充
放電可能なアルカリ金属非水電解質二次電池に関し、特
に銅錯体を主体とする電極活物質を用いることで安価な
高性能二次電池の実現を目指すものである。
極活物質および非水電解質二次電池、さらに詳細には充
放電可能なアルカリ金属非水電解質二次電池に関し、特
に銅錯体を主体とする電極活物質を用いることで安価な
高性能二次電池の実現を目指すものである。
【0002】
【従来の技術及ぴ問題点】リチウムなどのアルカリ金属
及びその合金や化合物を負極活物質とする非水電解質電
池は、負極金属イオンの正極活物質へのインサーション
もしくはインターカレーション反応によって、その大放
電容量と充電可逆性を両立させている。従来から、リチ
ウムを負極活物質として用いる二次電池としては、リチ
ウムに対しインターカレーションホストとなりうるV2
O5やLiCoO2やLiNiO2などの層状もしくはト
ンネル状酸化物を正極に用いた電池が提案されている
が、これらの金属酸化物は中心金属にクラーク数の極端
に小さなレアメタルを用いているため、コストの点で実
用上難点がある。
及びその合金や化合物を負極活物質とする非水電解質電
池は、負極金属イオンの正極活物質へのインサーション
もしくはインターカレーション反応によって、その大放
電容量と充電可逆性を両立させている。従来から、リチ
ウムを負極活物質として用いる二次電池としては、リチ
ウムに対しインターカレーションホストとなりうるV2
O5やLiCoO2やLiNiO2などの層状もしくはト
ンネル状酸化物を正極に用いた電池が提案されている
が、これらの金属酸化物は中心金属にクラーク数の極端
に小さなレアメタルを用いているため、コストの点で実
用上難点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記現状の
問題点を改善するために提案されたもので、その目的
は、充放電特性に優れた電池特性を持つ大型電池用非水
電解質電池を低コストで提供することにある。
問題点を改善するために提案されたもので、その目的
は、充放電特性に優れた電池特性を持つ大型電池用非水
電解質電池を低コストで提供することにある。
【0004】
【問題点を解決するための手段】かかる目的を達成する
ため、本発明による非水電解質二次電池用電極活物質は
一般式、Cu3(VO4)x(PO4)2-xで与えられる銅
錯体を主体とすることを特徴とする。
ため、本発明による非水電解質二次電池用電極活物質は
一般式、Cu3(VO4)x(PO4)2-xで与えられる銅
錯体を主体とすることを特徴とする。
【0005】また本発明の非水電解質二次電池では、比
較的安価な金属である銅を中心金属とする組成式、Cu
3(VO4)x(PO4)2-xで表される物質を正極活物質
もしくは負極活物質として含み、アルカリ金属またはア
ルカリ金属を吸蔵、放出可能な物質を対極活物質とし、
前記アルカリ金属のイオンが前記正極活物質及び前記負
極活物質と電気化学反応をするための移動を行い得る物
質を電解質物質としたことを特徴としている。
較的安価な金属である銅を中心金属とする組成式、Cu
3(VO4)x(PO4)2-xで表される物質を正極活物質
もしくは負極活物質として含み、アルカリ金属またはア
ルカリ金属を吸蔵、放出可能な物質を対極活物質とし、
前記アルカリ金属のイオンが前記正極活物質及び前記負
極活物質と電気化学反応をするための移動を行い得る物
質を電解質物質としたことを特徴としている。
【0006】本発明をさらに詳しく説明する。
【0007】Cu3(VO4)x(PO4)2-xにおいて、
x=2の終端組成のCu3(VO4)xは、酸化第二銅C
uOと五酸化バナジウムV2O5を3:1の化学量論組成
もしくは、バナジン酸成分の揮発による目減りを補うた
め、若干量バナジン酸を多めに秤量混合後、大気中、7
00℃で焼成して合成するのが一般的であるが、合成方
法、合成条件はこれに限定されるものではなく、酸化第
二銅CuOの替わりに、より安価な酸化第一銅Cu2O
やそれと酸化第二銅CuOの混合物を用いることができ
る。また、五酸化バナジウムV2O5の替わりには、バナ
ジン酸アンモニウムNH4VO3やV2O3、VO等種々の
酸化バナジウムやその混合物といった他の出発原料から
の合成も可能である。
x=2の終端組成のCu3(VO4)xは、酸化第二銅C
uOと五酸化バナジウムV2O5を3:1の化学量論組成
もしくは、バナジン酸成分の揮発による目減りを補うた
め、若干量バナジン酸を多めに秤量混合後、大気中、7
00℃で焼成して合成するのが一般的であるが、合成方
法、合成条件はこれに限定されるものではなく、酸化第
二銅CuOの替わりに、より安価な酸化第一銅Cu2O
やそれと酸化第二銅CuOの混合物を用いることができ
る。また、五酸化バナジウムV2O5の替わりには、バナ
ジン酸アンモニウムNH4VO3やV2O3、VO等種々の
酸化バナジウムやその混合物といった他の出発原料から
の合成も可能である。
【0008】Cu3(VO4)x(PO4)2-xにおいて、
x=0のもう一方の終端組成のCu3(PO4)2は、酸
化第二銅CuOと五酸化リンP2O5を3:1の化学量論
組成もしくは、リン酸成分の揮発による目減りを補うた
め、若干量リン酸を多めに秤量混合後、大気中、900
℃で焼成して合成するのが一般的であるが、合成方法、
合成条件はこれに限定されるものではなく、酸化第二銅
CuOの替わりに、より安価な酸化第一銅Cu2Oやそ
れと酸化第二銅CuOの混合物を用いることができる。
また、五酸化リンP2O5の替わりには、無水リン酸H3
PO4、リン酸二水素アンモニウムH4H2PO4、リン酸
水素二アンモニウム(NH4)2HPO4、リン酸三アン
モニウム(NH4)3PO4やその混合物といった他の出
発原料からの合成も可能である。
x=0のもう一方の終端組成のCu3(PO4)2は、酸
化第二銅CuOと五酸化リンP2O5を3:1の化学量論
組成もしくは、リン酸成分の揮発による目減りを補うた
め、若干量リン酸を多めに秤量混合後、大気中、900
℃で焼成して合成するのが一般的であるが、合成方法、
合成条件はこれに限定されるものではなく、酸化第二銅
CuOの替わりに、より安価な酸化第一銅Cu2Oやそ
れと酸化第二銅CuOの混合物を用いることができる。
また、五酸化リンP2O5の替わりには、無水リン酸H3
PO4、リン酸二水素アンモニウムH4H2PO4、リン酸
水素二アンモニウム(NH4)2HPO4、リン酸三アン
モニウム(NH4)3PO4やその混合物といった他の出
発原料からの合成も可能である。
【0009】この活物質を用いて電極を形成するには、
前記化合物粉末とポリテトラフルオロエチレンのごとき
結着剤粉末との混合物をステンレス等の支持体上に圧着
成形する、或いは、かかる混合物粉末に導電性を付与す
るためアセチレンブラックのような導電性粉末を混合
し、これにさらにポリテトラフルオロエチレンのような
結着剤粉末を所要に応じて加え、この混合物を金属容器
にいれる、あるいは前述の混合物をステンレスなどの支
持体に圧着成形する、あるいは前述の混合物を有機溶剤
等の溶媒中に分散してスラリー状にして金属基板上に塗
布する、等の手段によって形成される。
前記化合物粉末とポリテトラフルオロエチレンのごとき
結着剤粉末との混合物をステンレス等の支持体上に圧着
成形する、或いは、かかる混合物粉末に導電性を付与す
るためアセチレンブラックのような導電性粉末を混合
し、これにさらにポリテトラフルオロエチレンのような
結着剤粉末を所要に応じて加え、この混合物を金属容器
にいれる、あるいは前述の混合物をステンレスなどの支
持体に圧着成形する、あるいは前述の混合物を有機溶剤
等の溶媒中に分散してスラリー状にして金属基板上に塗
布する、等の手段によって形成される。
【0010】負極活物質としてリチウム金属を用いる場
合は、リチウム金属をシート状にして、そのシートをニ
ッケル、ステンレス等の導電体網に圧着して負極として
形成される。また、負極活物質としては、リチウム以外
にリチウム合金やリチウム化合物、その他ナトリウム、
カリウム、マグネシウム等従来公知のアルカリ金属、及
ぴそれらのアルカリ金属合金、アルカリ金属イオンを吸
蔵、放出可能な炭素材料等を使用できる。
合は、リチウム金属をシート状にして、そのシートをニ
ッケル、ステンレス等の導電体網に圧着して負極として
形成される。また、負極活物質としては、リチウム以外
にリチウム合金やリチウム化合物、その他ナトリウム、
カリウム、マグネシウム等従来公知のアルカリ金属、及
ぴそれらのアルカリ金属合金、アルカリ金属イオンを吸
蔵、放出可能な炭素材料等を使用できる。
【0011】電解質としては、例えばジメトキシエタ
ン、2−メチルテトラヒドロフラン、エチレンカーボネ
ート、メチルホルメート、ジメチルスルホキシド、プロ
ピレンカーボネート、アセトニトリル、ブチロラクト
ン、ジメチルホルムアミド、ジメチルカーボネート、ジ
エチルカーボネート、スルホラン、エチルメチルカーボ
ネート等に、アルカリ金属イオンを含むルイス酸を溶解
した非水電解質溶媒、あるいは固体電解質等が使用でき
る。
ン、2−メチルテトラヒドロフラン、エチレンカーボネ
ート、メチルホルメート、ジメチルスルホキシド、プロ
ピレンカーボネート、アセトニトリル、ブチロラクト
ン、ジメチルホルムアミド、ジメチルカーボネート、ジ
エチルカーボネート、スルホラン、エチルメチルカーボ
ネート等に、アルカリ金属イオンを含むルイス酸を溶解
した非水電解質溶媒、あるいは固体電解質等が使用でき
る。
【0012】さらにセパレータ、電池ケース等の構造材
料等の他の要素についても従来公知の各種材料が使用で
き、特に制限はない。
料等の他の要素についても従来公知の各種材料が使用で
き、特に制限はない。
【0013】
【実施例】以下実施例によって本発明の方法をさらに具
体的に説明するが、本発明はこれらによりなんら制限さ
れるものではない。なお、実施例において電池の作成及
ぴ測定はアルゴン雰囲気下のドライボックス内で行っ
た。
体的に説明するが、本発明はこれらによりなんら制限さ
れるものではない。なお、実施例において電池の作成及
ぴ測定はアルゴン雰囲気下のドライボックス内で行っ
た。
【0014】
【実施例1】図1は本発明による電池の一具体例である
コイン型電池の断面図であり、図中1は封口板、2はガ
スケット、3は正極ケース、4は負極、5はセパレー
タ、6は正極合剤ペレットを示す。
コイン型電池の断面図であり、図中1は封口板、2はガ
スケット、3は正極ケース、4は負極、5はセパレー
タ、6は正極合剤ペレットを示す。
【0015】正極活物質には、酸化第二銅CuOと五酸
化リンP2O5を次式の反応式にのっとって、3:1の組
成比で秤量混合の上、大気中、750℃で1日焼成のの
ち、粉砕混合して、再度900℃で12時間焼成後、急
冷して得たCu3(PO4)2を用いた。この試料をaと
する。
化リンP2O5を次式の反応式にのっとって、3:1の組
成比で秤量混合の上、大気中、750℃で1日焼成のの
ち、粉砕混合して、再度900℃で12時間焼成後、急
冷して得たCu3(PO4)2を用いた。この試料をaと
する。
【0016】 合成反応式:3CuO+P2O5→Cu3(PO4)2
【0017】得られた粉末試料のX線回折図形を図2に
示す。そのX線回折パターンは、まさしくCu3(P
O4)2(JCPDS#21−0298)であると同定さ
れた。
示す。そのX線回折パターンは、まさしくCu3(P
O4)2(JCPDS#21−0298)であると同定さ
れた。
【0018】この試料を粉砕して粉末とし、導電剤(ア
セチレンブラック)、結着剤(ポリテトラフルオロエチ
レン)と共に混合の上、ロール成形し、正極合剤ペレッ
ト6(厚さ0.5mm、直径15mm)とした。
セチレンブラック)、結着剤(ポリテトラフルオロエチ
レン)と共に混合の上、ロール成形し、正極合剤ペレッ
ト6(厚さ0.5mm、直径15mm)とした。
【0019】次にステンレス製の封口板1上に金属リチ
ウムの負極4を加圧配置したものをポリプロピレン製ガ
スケット2の凹部に挿入し、負極4の上にポリプロピレ
ン製で微孔性のセパレータ5、正極合剤ペレット6をこ
の順序に配置し、電解液として、エチレンカーボネート
とジメチルカーボネートの体積比1:1の混合溶媒にL
iPF6を溶解させた1規定溶液を適量注入して含浸さ
せた後に、ステンレス製の正極ケース3を被せてかしめ
ることにより、厚さ2mm、直径23mmのコイン型リ
チウム電池を作製した。本発明の放電特性を示す一例と
して、0.25mA/cm2の電流密度での放電試験の
際の放電曲線を図3に示す。その放電曲線は平坦で、そ
の平均放電電圧は、約2Vで1.5V終止までのLi反
応量は、Cu3(PO4)21式量当たりほぼ6Liすな
わち、Cu1原子当たり2Liである。その放電反応式
は下式で与えられ、その放電反応は、Cu2価が0価に
還元されるレドックス反応に起因しているものと思われ
る。
ウムの負極4を加圧配置したものをポリプロピレン製ガ
スケット2の凹部に挿入し、負極4の上にポリプロピレ
ン製で微孔性のセパレータ5、正極合剤ペレット6をこ
の順序に配置し、電解液として、エチレンカーボネート
とジメチルカーボネートの体積比1:1の混合溶媒にL
iPF6を溶解させた1規定溶液を適量注入して含浸さ
せた後に、ステンレス製の正極ケース3を被せてかしめ
ることにより、厚さ2mm、直径23mmのコイン型リ
チウム電池を作製した。本発明の放電特性を示す一例と
して、0.25mA/cm2の電流密度での放電試験の
際の放電曲線を図3に示す。その放電曲線は平坦で、そ
の平均放電電圧は、約2Vで1.5V終止までのLi反
応量は、Cu3(PO4)21式量当たりほぼ6Liすな
わち、Cu1原子当たり2Liである。その放電反応式
は下式で与えられ、その放電反応は、Cu2価が0価に
還元されるレドックス反応に起因しているものと思われ
る。
【0020】放電反応式:Cu2+ 3(PO4)2+6Li
→Li3Cu1+ 3(PO4)2+3Li→3Cu0++2Li
3PO4
→Li3Cu1+ 3(PO4)2+3Li→3Cu0++2Li
3PO4
【0021】
【実施例2】実施例1と同様にして作製したコイン型リ
チウム電池を用い、0.25mA/cm2の電流密度で
のCu3(PO4)21式量当たり3Li反応分に対応す
る放電時間規制−4.5V充電時間規制充放電サイクル
試験の20サイクル目の充放電曲線を図4に示す。リチ
ウム反応量をCu3(PO4)21式量当たり3Li分に
時間規制することにより、放電反応が下式に示すCu2
価/1価のレドックス反応で止まり、銅が析出すること
なく電池としての可逆性が保たれることがわかる。
チウム電池を用い、0.25mA/cm2の電流密度で
のCu3(PO4)21式量当たり3Li反応分に対応す
る放電時間規制−4.5V充電時間規制充放電サイクル
試験の20サイクル目の充放電曲線を図4に示す。リチ
ウム反応量をCu3(PO4)21式量当たり3Li分に
時間規制することにより、放電反応が下式に示すCu2
価/1価のレドックス反応で止まり、銅が析出すること
なく電池としての可逆性が保たれることがわかる。
【0022】充放電反応式:Cu2+ 3(PO4)2+3L
i→Li3Cu1+ 3(PO4)2
i→Li3Cu1+ 3(PO4)2
【0023】
【実施例3】正極活物質には、酸化第二銅CuOと五酸
化バナジウムV2O5を次式の反応式にのっとって、3:
1の組成比で秤量混合の上、大気中、700℃で12時
間焼成ののち、粉砕混合して、再度700℃で12時間
焼成後、徐冷して得たCu3(VO4)2を用いた。この
試料をbとする。
化バナジウムV2O5を次式の反応式にのっとって、3:
1の組成比で秤量混合の上、大気中、700℃で12時
間焼成ののち、粉砕混合して、再度700℃で12時間
焼成後、徐冷して得たCu3(VO4)2を用いた。この
試料をbとする。
【0024】 合成反応式:3CuO+V2O5→Cu3(VO4)2
【0025】得られた粉末試料のX線回折図形を図5に
示す。そのX線回折パターンは、まさしく空間群P1、
三斜晶系のCu3(VO4)2(JCPDS#44−14
80)であると同定された。
示す。そのX線回折パターンは、まさしく空間群P1、
三斜晶系のCu3(VO4)2(JCPDS#44−14
80)であると同定された。
【0026】この試料を粉砕して粉末とし、導電剤(ア
セチレンブラック)、結着剤(ポリテトラフルオロエチ
レン)と共に混合の上、ロール成形し、正極合剤ペレッ
ト6(厚さ0.5mm、直径15mm)とした。
セチレンブラック)、結着剤(ポリテトラフルオロエチ
レン)と共に混合の上、ロール成形し、正極合剤ペレッ
ト6(厚さ0.5mm、直径15mm)とした。
【0027】実施例1と同様にして作製したコイン型リ
チウム電池を用い、0.25mA/cm2の電流密度で
1.5−4.5V電圧規制充放電サイクル試験の数十サ
イクル目の充放電曲線を図6に示す。その放電曲線は平
坦で、その平均放電電圧は、約2Vで1.5V終止まで
のLi反応量は、Cu3(VO4)21式量当たりほぼ3
Liすなわち、Cu1原子当たりLiである。その放電
反応式は下式で与えられ、その放電反応は、Cu2価が
1価に還元されるレドックス反応に起因しているものと
思われる。
チウム電池を用い、0.25mA/cm2の電流密度で
1.5−4.5V電圧規制充放電サイクル試験の数十サ
イクル目の充放電曲線を図6に示す。その放電曲線は平
坦で、その平均放電電圧は、約2Vで1.5V終止まで
のLi反応量は、Cu3(VO4)21式量当たりほぼ3
Liすなわち、Cu1原子当たりLiである。その放電
反応式は下式で与えられ、その放電反応は、Cu2価が
1価に還元されるレドックス反応に起因しているものと
思われる。
【0028】放電反応式:Cu2+ 3(VO4)2+3Li
→Li3Cu1+ 3(VO4)2
→Li3Cu1+ 3(VO4)2
【0029】
【実施例4】実施例1と同様にして作製したコイン型リ
チウム電池を用い、0.25mA/cm2の電流密度で
1.5−4.5V電圧規制充放電サイクル試験の数十サ
イクル目の充放電曲線を図7に示す。充電終止電圧を
4.5Vまで上げた場合、初期放電では見られなかった
V5価/4価のレドックス反応に起因すると思われる3
V放電平坦部領域が放電曲線上に少しずつ発生し始め、
充放電サイクルの経過に伴ってCu2価/1価のレドッ
クス反応の可逆性が劣化しても、さらにV5価/4価の
レドックス反応がサイクル容量劣化分を補い、電池とし
ての可逆性が保たれることがわかる。
チウム電池を用い、0.25mA/cm2の電流密度で
1.5−4.5V電圧規制充放電サイクル試験の数十サ
イクル目の充放電曲線を図7に示す。充電終止電圧を
4.5Vまで上げた場合、初期放電では見られなかった
V5価/4価のレドックス反応に起因すると思われる3
V放電平坦部領域が放電曲線上に少しずつ発生し始め、
充放電サイクルの経過に伴ってCu2価/1価のレドッ
クス反応の可逆性が劣化しても、さらにV5価/4価の
レドックス反応がサイクル容量劣化分を補い、電池とし
ての可逆性が保たれることがわかる。
【0030】
【実施例5】Cu3(VO4)0.5(PO4)1.5で表され
る正極活物質は、酸化第二銅(CuO)と五酸化リン
(P2O5)、五酸化バナジウム(V2O5)とをCu:
V:P=6:1:3のモル比になるように混合した後、
大気中、780℃で1日焼成して得た。この試料をcと
する。
る正極活物質は、酸化第二銅(CuO)と五酸化リン
(P2O5)、五酸化バナジウム(V2O5)とをCu:
V:P=6:1:3のモル比になるように混合した後、
大気中、780℃で1日焼成して得た。この試料をcと
する。
【0031】
【実施例6】Cu3(VO4)(PO4)で表される正極
活物質は、酸化第二銅(CuO)と五酸化リン(P
2O5)、五酸化バナジウム(V2O5)とをCu:V:P
=3:1:1のモル比になるように混合した後、大気
中、780℃で1日焼成して得た。この試料をdとす
る。
活物質は、酸化第二銅(CuO)と五酸化リン(P
2O5)、五酸化バナジウム(V2O5)とをCu:V:P
=3:1:1のモル比になるように混合した後、大気
中、780℃で1日焼成して得た。この試料をdとす
る。
【0032】
【実施例7】Cu3(VO4)1.5(PO4)0.5で表され
る正極活物質は、酸化第二銅(CuO)と五酸化リン
(P2O5)、五酸化バナジウム(V2O5)とをCu:
V:P=6:3:1のモル比になるように混合した後、
大気中、780℃で1日焼成して得た。この試料をeと
する。
る正極活物質は、酸化第二銅(CuO)と五酸化リン
(P2O5)、五酸化バナジウム(V2O5)とをCu:
V:P=6:3:1のモル比になるように混合した後、
大気中、780℃で1日焼成して得た。この試料をeと
する。
【0033】正極活物質に、以上のようにして作成した
Cu3(VO4)x(PO4)2-x(0≦x≦2)を用いる
以外は、実施例1と同様にしてコイン型リチウム電池を
作製した。
Cu3(VO4)x(PO4)2-x(0≦x≦2)を用いる
以外は、実施例1と同様にしてコイン型リチウム電池を
作製した。
【0034】表1はVの最適置換量を求めるためにCu
3(VO4)x(PO4)2-x試料a〜eの放電容量、サイ
クル特性を比較したものである。
3(VO4)x(PO4)2-x試料a〜eの放電容量、サイ
クル特性を比較したものである。
【0035】Cu2+/+、Cu+/0+のレドックス反応に対
応する2.5V領域の初期放電容量は、PO4置換量と
共に増えるにつれ増加しているが、可逆容量はPO4置
換量と共に増えるにつれ急激に減少していることがわか
る。
応する2.5V領域の初期放電容量は、PO4置換量と
共に増えるにつれ増加しているが、可逆容量はPO4置
換量と共に増えるにつれ急激に減少していることがわか
る。
【0036】1次電池としては、Cu1元素当たり2L
iの放電反応が可能な、Cu3(PO4)2に代表される
PO4リッチ組成のもの、サイクル性に関しては、Li
の挿入量を正極活物質当たり3Li以下に制限すること
になる、Cu3(VO4)2に代表されるVO4リッチ組成
のものが好適であることがわかる。
iの放電反応が可能な、Cu3(PO4)2に代表される
PO4リッチ組成のもの、サイクル性に関しては、Li
の挿入量を正極活物質当たり3Li以下に制限すること
になる、Cu3(VO4)2に代表されるVO4リッチ組成
のものが好適であることがわかる。
【0037】
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ペースメーカーやメモリバックアップ用のリチウム1次
電池としてあるいは、それと電圧互換性のある安価な2
次電池として、様々な分野に利用できるという利点を有
する。
ペースメーカーやメモリバックアップ用のリチウム1次
電池としてあるいは、それと電圧互換性のある安価な2
次電池として、様々な分野に利用できるという利点を有
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるコイン型電池の構成例
を示す断面図。
を示す断面図。
【図2】本発明の一実施例であるCu3(PO4)2のX
線回折図。
線回折図。
【図3】本発明の一実施例であるCu3(PO4)2の
0.25mA/cm2の電流密度での放電曲線を示す特
性図。
0.25mA/cm2の電流密度での放電曲線を示す特
性図。
【図4】本発明の一実施例であるCu3(PO4)2の3
Li放電時間規制−4.5V充電電圧規制試験時の20
サイクル目の充放電曲線を示す特性図。
Li放電時間規制−4.5V充電電圧規制試験時の20
サイクル目の充放電曲線を示す特性図。
【図5】本発明の一実施例であるCu3(VO4)2のX
線回折図。
線回折図。
【図6】本発明の一実施例であるCu3(VO4)2の
0.25mA/cm2の電流密度での放電曲線を示す特
性図。
0.25mA/cm2の電流密度での放電曲線を示す特
性図。
【図7】本発明の一実施例であるCu3(VO4)2の
1.5V−4.5V充電電圧規制試験時の数十サイクル
目の充放電曲線を示す特性図。
1.5V−4.5V充電電圧規制試験時の数十サイクル
目の充放電曲線を示す特性図。
1 ステンレス製封口板 2 ポリプロピレン製ガスケット 3 ステンレス製正極ケース 4 リチウム負極 5 ポリプロピレン製セパレータ 6 正極合剤ペレット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大塚 秀昭 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 (72)発明者 山木 準一 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 一般式、Cu3(VO4)x(PO4)2-x
(0≦x≦2)で与えられる銅錯体を主体とする非水電
解質二次電池用電極活物質。 - 【請求項2】 一般式、Cu3(VO4)x(PO4)2-x
(0≦x≦2)で与えられる銅錯体を正極もしくは、負
極活物質とし、前記正極活物質及び、前記負極活物質に
対して化学的に安定であり、かつ金属イオンが前記正極
活物質あるいは、前記負極活物質と電気化学反応をする
ための移動を行い得る物質を電解質物質としたことを特
徴とする非水電解質二次電池。 - 【請求項3】 前記銅錯体を正極とし、アルカリ金属を
含んで構成される物質を負極としたことを特徴とする請
求項2記載の非水電解質二次電池。 - 【請求項4】 前記銅錯体を正極とし、リチウムを含ん
で構成される物質を負極としたことを特徴とする請求項
3記載の非水電解質二次電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8324573A JPH10149827A (ja) | 1996-11-20 | 1996-11-20 | 非水電解質二次電池用電極活物質および非水電解質二次電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8324573A JPH10149827A (ja) | 1996-11-20 | 1996-11-20 | 非水電解質二次電池用電極活物質および非水電解質二次電池 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10149827A true JPH10149827A (ja) | 1998-06-02 |
Family
ID=18167331
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8324573A Pending JPH10149827A (ja) | 1996-11-20 | 1996-11-20 | 非水電解質二次電池用電極活物質および非水電解質二次電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10149827A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20120308896A1 (en) * | 2011-06-03 | 2012-12-06 | ASARI Yusuke | Positive-electrode material for secondary battery and secondary battery using the same |
JP2014107225A (ja) * | 2012-11-29 | 2014-06-09 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | ナトリウム二次電池 |
CN111900409A (zh) * | 2020-08-04 | 2020-11-06 | 中国科学院物理研究所 | 用作锂电池添加剂的铜化合物材料及其制备方法和应用 |
-
1996
- 1996-11-20 JP JP8324573A patent/JPH10149827A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20120308896A1 (en) * | 2011-06-03 | 2012-12-06 | ASARI Yusuke | Positive-electrode material for secondary battery and secondary battery using the same |
WO2012164751A1 (ja) * | 2011-06-03 | 2012-12-06 | 株式会社日立製作所 | 二次電池用正極材料およびそれを用いた二次電池 |
JP5681796B2 (ja) * | 2011-06-03 | 2015-03-11 | 株式会社日立製作所 | 二次電池用正極材料およびそれを用いた二次電池 |
JP2014107225A (ja) * | 2012-11-29 | 2014-06-09 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | ナトリウム二次電池 |
CN111900409A (zh) * | 2020-08-04 | 2020-11-06 | 中国科学院物理研究所 | 用作锂电池添加剂的铜化合物材料及其制备方法和应用 |
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