JPH10147564A - ペプチジルアルデヒド誘導体およびその用途 - Google Patents
ペプチジルアルデヒド誘導体およびその用途Info
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- JPH10147564A JPH10147564A JP9043464A JP4346497A JPH10147564A JP H10147564 A JPH10147564 A JP H10147564A JP 9043464 A JP9043464 A JP 9043464A JP 4346497 A JP4346497 A JP 4346497A JP H10147564 A JPH10147564 A JP H10147564A
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Abstract
障、免疫疾患、本能性高血圧、アルツハイマー病、クモ
膜下出血および骨粗鬆症などの予防、治療薬として有用
なシステインプロテーゼ阻害活性を有する化合物を開発
することである。 【解決手段】一般式 【化1】 〔式中、R1 は炭素数1〜4のアルキル基を示すか、ま
たは置換基を有してもよい炭素数6〜10のアリール基
を示し、R2とR3は同一または異なって、水素、炭素数
1〜4のアルキル基を示すか、または連結して炭素数3
〜7の環を形成してもよく、R4 はアリール基、シクロ
アルキル基または芳香族複素環残基で置換されていても
よい低級アルキル基を示す。〕で表される化合物または
その塩、および当該化合物を含有してなるシステインプ
ロテーゼ阻害剤。
Description
ヒド誘導体を有効成分として含有してなるシステインプ
ロテアーゼ阻害剤に関する。
アーゼの異常亢進が種々の疾病に関与していることが判
明してきた。たとえば、システインプロテアーゼの一つ
であるカルパインは生体内に広く分布する細胞質内のタ
ンパク分解酵素の一つであり、カルシウムイオンで活性
化される。現在では、このカルパインの異常な活性化が
脳卒中、クモ膜下出血、アルツハイマー病、虚血性疾
患、筋ジストロフィー、白内障、血小板凝集、関節炎な
どの種々の疾患に関与していることが明らかとなってい
る〔Trends in Pharmacological Sciences, 15巻, 4
12頁(1994年)〕。一方、カルパイン阻害剤は水
晶体培養による実験的白内障モデルにおいて、水晶体の
透明維持に効果があり〔Curr. Eye Res., 10巻, 65
7〜666頁(1994年)〕、白内障治療剤(WO9
3/23032)などとして有用であることが分ってき
ている。これまで報告されているシステインプロテアー
ゼ阻害剤としては、エポキシコハク酸ペプチド誘導体
(特公平1−54348、特開昭55−153778な
ど)、ペプチドハロメタン誘導体(特公平6−2922
9)、ペプチドジアゾメタン誘導体〔Biochem. J.,25
3巻, 751〜758頁(1988年)、J. Med.Che
m.,35巻, 216〜220頁(1992年)〕、ペプ
チジルアルデヒド誘導体などが挙げられる。
体は、Streptomycesに属する菌の培養液からロイペプチ
ンが単離されて以来、システインプロテアーゼ阻害活性
が強いことなどから、種々のロイペプチン類似体が合成
されてきた(特開平2−268145、特公昭45−1
7154、特公昭46−22012、特開平6−287
167など)。しかし、上記ペプチジルアルデヒド誘導
体は、いまだ実用化されておらず、さらに強い阻害活性
を有する化合物が求められている。
テアーゼ阻害活性を有し、システインプロテアーゼに起
因する種々の疾患に有用なペプチジルアルデヒド誘導体
を開発することである。
を解決するため鋭意研究を行った。その結果、下記一般
式
を示すか、または置換基を有してもよい炭素数6〜10
のアリール基を示し、R2 とR3 は同一または異なっ
て、水素、炭素数1〜4のアルキル基を示すか、または
連結して炭素数3〜7の環を形成してもよく、R4 はア
リール基、シクロアルキル基または芳香族複素環残基で
置換されていてもよい低級アルキル基を示す。〕で表さ
れる化合物またはその塩が強いシステインプロテアーゼ
阻害活性を有することを見出し本発明を完成した。な
お、本発明で使用するアミノ酸に光学異性体が存在する
場合、特に明示しなければL体を示すものとする。
数1〜4のアルキル基としては、たとえばメチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s
ec−ブチル、tert−ブチルなどが挙げられる。好
ましくはメチルである。R1 で表される炭素数6〜10
のアリール基としては、たとえばフェニル、ナフチル、
ペンタフェニル、インデニル、アズレニルなどが挙げら
れる。好ましくは、フェニル、ナフチルである。アリー
ル基が有してもよい置換基としてはハロゲン原子(フッ
素、塩素など)、炭素数1〜5のアルキル、トリフルオ
ロメチル、炭素数1〜5のアルコキシ、ヒドロキシル、
炭素数2〜5のアシルオキシ、カルボキシル及び炭素数
2〜5のアシル基が挙げられる。好ましくはハロゲン原
子および炭素数1〜5のアルキル基である。より好まし
くは、フッ素、塩素、メチルである。R1 で表される置
換基を有してもよい炭素数6〜10のアリール基の好適
な具体例としては、4−フルオロフェニル、4−クロロ
フェニル、p−トリル、2−ナフチルある。
アルキル基としては、たとえばメチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチ
ル、tert−ブチルなどが挙げられる。好ましくはプ
ロピル、イソプロピル、tert−ブチルである。より
好ましくはイソプロピルである。R2 とR3 は、好まし
くはR2 またはR3 の一方が水素であって、他方がプロ
ピル、イソプロピル、イソブチルまたはtert−ブチ
ルであり、より好ましくは、R2 がプロピル、イソプロ
ピル、イソブチルまたはtert−ブチルであって、R
3 が水素であり、さらに好ましくはR2 がイソプロピル
であって、R3 が水素である。R2 とR3 が連結して形
成してもよい炭素数3〜7の環としては、たとえばシク
ロプロピリデン、シクロブチリデン、シクロペンチリデ
ン、シクロヘキシリデン、シクロヘプチリデンなどが挙
げられる。とりわけシクロペンチリデンおよびシクロヘ
キシリデンが好ましい。
直鎖状または分枝状の炭素数1〜6のもの、たとえばメ
チル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ
ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチ
ル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチ
ル、ヘキシル、4−メチルペンチル、1,1−ジメチル
ブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブ
チル、2−エチルブチル、などが挙げられる。好ましく
はメチルおよびイソブチルである。R4 で表される、該
低級アルキル基が置換されていてもよいアリール基とし
ては、たとえばフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル
などが挙げられる。とりわけフェニルが好ましい。R4
で表される、該低級アルキル基が置換されていてもよい
シクロアルキル基としては、たとえばシクロプロピル、
シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが
挙げられる。とりわけシクロヘキシルが好ましい。R4
で表される、該低級アルキル基が置換されていてもよい
芳香族複素環残基としては、酸素、窒素およびイオウ原
子で置換された単環式複素環残基および縮合型複素環残
基が挙げられる。単環式複素環残基としては、たとえば
ピロリル、フラニル、チオフェニル、オキサゾリル、チ
アゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジルなどが
挙げられ、縮合型複素環残基としては、たとえばインド
リル、キノリル、ベンゾチオフェニル、ベンゾフラニ
ル、インダゾリル、キナゾリニル、フタラジニル、キノ
キサリニルなどが挙げられる。とりわけインドリルが好
ましい。R4 で表される、アリール基、シクロアルキル
基または芳香族複素環残基で置換されていてもよい低級
アルキル基の好適な具体例としては、イソブチル、ベン
ジル、シクロヘキシルメチル、インドール−3−イルメ
チルである。
合物の塩としては生理学的に許容される塩が好ましく、
たとえば無機塩基との塩、有機塩基との塩、無機酸との
塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩な
どが挙げられる。無機塩基との塩の好適な例としては、
たとえばナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属
塩;カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類
金属塩;アルミニウム塩、アンモニウム塩などが挙げら
れる。有機塩基との塩の好適な例としては、たとえばト
リメチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシ
クロヘキシルアミン、N,N−ジベンジルエチレンジア
ミンなどとの塩が挙げられる。無機酸との塩の好適な例
としては、たとえば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リ
ン酸などとの塩が挙げられる。有機酸との塩の好適な例
としては、たとえばギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フ
マ−ル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、
コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスル
ホン酸、p−トルエンスルホン酸などとの塩が挙げられ
る。塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、たとえ
ばアルギニン、リジン、オルニチンなどとの塩が挙げら
れ、酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、たとえば
アスパラギン酸、グルタミン酸などとの塩が挙げられ
る。
る。)により製造することができる。一般式(II)で表
されるスルホニルクロリド〔以下、化合物(II)と記載
することもある。〕としては、たとえばナフタレンスル
ホニルクロリド、トルエンスルホニルクロリド、フルオ
ロベンゼンスルホニルクロリド、クロロベンゼンスルホ
ニルクロリド、メタンスルホニルクロリド、ブロモベン
ゼンスルホニルクロリド、ベンゼンスルホニルクロリド
などが挙げらる。
化合物(III)と記載することもある。〕としては、た
とえばグリシン、アラニン、バリン、D−バリン、ノル
バリン、ロイシン、イソロイシン、ノルロイシン、te
rt−ロイシン、1−アミノシクロプロパンカルボン
酸、1−アミノシクロブタンカルボン酸、1−アミノシ
クロペンタンカルボン酸、1−アミノシクロヘキサンカ
ルボン酸などが挙げらる。化合物(II)と化合物(II
I)の反応は、通常知られうる方法、たとえばショッテ
ン−バウマン(Shotten−Baumann)反応
などにより行なうことができる。
ロキシコハク酸イミドは、通常使用される有機溶媒(た
とえば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロ
ホルム、酢酸エチルなど)に溶解し、縮合剤で縮合させ
る。該縮合剤としては、たとえばN,N−ジシクロヘキ
シルカルボジイミドまたは1−エチル−3−(3−ジメ
チルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩などが好適
に使用される。一般式(VI)で表されるアミノアルコー
ル〔以下、化合物(VI)と記載することもある。〕とし
ては、たとえばバリノール、ロイシノール、D−ロイシ
ノール、フェニルアラニノール、トリプトファノール、
(s)−2−アミノ−3−シクロヘキシル−1−プロパ
ノールなどが挙げられる。
(VI)は、たとえばテトラヒドロフラン、ジクロロメタ
ン、クロロホルム、酢酸エチルなどの溶媒に溶解し、塩
基(トリエチルアミン、ピリジンなど)の存在下で反応
させる。さらに、一般式(VII)で表される化合物を酸
化剤(三酸化硫黄ピリジン錯体、オキサリルクロリド、
クロム酸−ピリジンなど)で酸化すると、(I)を製造
することができる。反応温度は特に限定されないが、通
常は、冷却下、室温または加温下に行われる。後述の実
施例によって得られた化合物の構造式を下記に示す。
よびその塩は後記試験例に示すように優れたカルパイン
阻害活性を有するため、カルパインが関与する種々の疾
患、たとえば、哺乳類(例、マウス、ラット、ウサギ、
イヌ、ネコ、ウシ、ブタ、ヒトなど)の虚血性疾患、炎
症、筋ジストロフィー、白内障、網膜症、免疫疾患、本
態性高血圧、アルツハイマー病、クモ膜下出血および骨
粗鬆症などの予防または治療薬として有用である。
よびその塩を含有する医薬は全身的または局所的に投与
される。全身的には経口投与の他、静脈内注射、皮下注
射、筋肉内注射などの非経口法で投与される。局所的に
は皮膚、粘膜、鼻内、眼内などに投与される。上記薬剤
組成物の製剤形態のうち、ヒトに経口的に投与される組
成物としては、たとえば粉末、顆粒、錠剤、カプセル
剤、シロップ剤および液剤などが挙げられる。組成物が
粉末、顆粒、錠剤などとして処方される場合、固形組成
物を処方するのに好適な任意の製薬担体、たとえば賦形
剤(澱粉、ブドウ糖、果糖、白糖など)、滑沢剤(ステ
アリン酸マグネシウムなど)、崩壊剤(澱粉、結晶セル
ロースなど)、結合剤(澱粉、アラビアゴムなど)など
を用いることができ、コーティング剤(ゼラチン、白糖
など)でコーティングされていてもよい。また、組成物
がシロップや液剤として処方される場合、たとえば安定
剤(エデト酸ナトリウムなど)、懸濁化剤(アラビアゴ
ム、カルメロースなど)、矯味剤(単シロップ、ブドウ
糖など)、芳香剤などを適宜に選択して使用することが
できる。非経口的に処方される組成物としては、注射
剤、坐剤などが挙げられる。組成物が注射剤として処方
される場合、たとえば溶剤(注射用蒸留水など)、安定
化剤(エデト酸ナトリウムなど)、等張化剤(塩化ナト
リウム、グリセリン、マンニトールなど)、pH調整剤
(塩酸、クエン酸、水酸化ナトリウムなど)、懸濁化剤
(メチルセルロースなど)を用いることができ、坐剤と
して処方される場合、たとえば坐剤基剤(カカオ脂、マ
クロゴールなど)などを適宜に選択して使用することが
できる。外用組成物としては、たとえば軟膏、クリーム
剤、ローション剤、点鼻剤および点眼剤などが挙げられ
る。これら外用組成物には本発明の化合物(I)に加え
て、たとえば軟膏基剤(ワセリン、ラノリンなど)、溶
剤(生理食塩水、精製水など)、安定剤(エデト酸ナト
リウム、クエン酸など)、湿潤剤(グリセリンなど)、
乳化剤(ポリビニルピロリドンなど)、懸濁化剤(ヒド
ロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロースな
ど)、界面活性剤(ポリソルベート80、ポリオキシエ
チレン硬化ヒマシ油など)、保存剤(塩化ベンザルコニ
ウム、パラベン類、クロロブタノールなど)、緩衝剤
(ホウ酸、ホウ砂、酢酸ナトリウム、クエン酸緩衝剤、
リン酸緩衝剤など)、等張化剤(塩化ナトリウム、グリ
セリン、マンニトールなど)、pH調整剤(塩酸、水酸
化ナトリウムなど)などの公知の化合物を適宜に選択し
て使用することができる。
よびその塩の投与量は対象となる疾患、症状、投与対
象、投与方法などにより異なるが、白内障に使用する場
合、一回あたりの投与量は、経口投与では通常1〜50
0mg、好ましくは10〜200mg、注射剤では通常
0.1〜100mg、好ましくは1〜50mgである。
また、局所的に使用する場合には、通常0.001〜
1.0w/v%、好ましくは0.01〜0.5w/v%
に調製した点眼液を、1回20〜50μl、1日5〜6
回点眼するのがよい。
に従いさらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより
何ら限定されるものではない。
ロイシナール ステップ1: バリン(11.5g)を1M水酸化ナト
リウム水溶液100mlに溶解し、さらに精製水200
mlとテトラヒドロフラン100mlを加え、氷冷下で
撹拌しながら、1M水酸化ナトリウム水溶液100ml
と2−ナフタレンスルホニルクロリド(18.5g)の
テトラヒドロフラン溶液100mlを同時に滴下した。
この溶液を室温で一昼夜撹拌し、反応させた。反応終了
後、反応液をpH2〜3に調整して酢酸エチルで抽出し
た。抽出液を希塩酸、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マ
グネシウムで脱水した。酢酸エチルを減圧留去して、残
渣をヘキサン−酢酸エチル混液(酢酸エチル1容量に対
しヘキサンを約10〜20容量の割合で混合した溶液、
以下ヘキサン−酢酸エチル混液というときは同様であ
る。)で洗浄し、N−(2−ナフタレンスルホニル)−
L−バリン12.8gを白色結晶として得た。
ホニル)−L−バリン(12.0g)とN−ヒドロキシ
コハク酸イミド(5.4g)をテトラヒドロフラン20
0mlに溶解し、氷冷下で撹拌しながら1−エチル−3
−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸
塩(9.0g)のジクロロメタン溶液200mlをゆっ
くりと加えた。この溶液を室温で約4時間撹拌し、反応
させた。反応終了後、溶媒を減圧留去して残渣を酢酸エ
チルに溶解し、希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで脱水
した。酢酸エチルを減圧留去して、残渣をヘキサン−酢
酸エチル混液で洗浄し、N−(2−ナフタレンスルホニ
ル)−L−バリンN−ヒドロキシコハク酸イミドエステ
ル14.1gを白色結晶として得た。
ホニル)−L−バリンN−ヒドロキシコハク酸イミドエ
ステル(1.8g)とロイシノール(0.63g)をジ
クロロメタン100mlに加え、室温で撹拌しながらト
リエチルアミン(0.68g)を加えた。この溶液を2
時間撹拌し、反応させた。反応終了後、希塩酸、飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫
酸マグネシウムで脱水した。ジクロロメタンを減圧留去
して、残渣をヘキサン−酢酸エチル混液で洗浄し、N−
(2−ナフタレンスルホニル)−L−バリル−L−ロイ
シノール1.3gを白色結晶として得た。
ホニル)−L−バリル−L−ロイシノール(1.3g)
をジメチルスルホキシド20mlとジクロロメタン10
mlに溶解しトリエチルアミン(1.9g)を加えた。
この溶液を室温で撹拌しながら三酸化硫黄ピリジン錯体
(2.0g)のジメチルスルホキシド溶液20mlを加
え、さらに2時間撹拌した。反応終了後、酢酸エチルを
加え、希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食
塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。溶媒
を減圧留去して、残渣をヘキサン−酢酸エチル混液で洗
浄し、N−(2−ナフタレンスルホニル)−L−バリル
−L−ロイシナール(化合物1)0.98gを白色結晶
として得た。1 H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.42 (d, 3H, J=6.3Hz),
0.55 (d, 3H, J=6.3Hz), 0.84 (d, 3H, J=6.6Hz), 0.8
8 (d, 3H, J=6.6Hz), 0.93-1.12 (m, 2H), 1.14-1.28
(m, 1H), 1.82-2.00 (m, 1H), 3.63-3.72 (m, 2H), 7.6
2-8.40 (m, 9H),9.02 (s, 1H).; Anal. (C21H28N2O4S)
C, H, N.
−L−ロイシナール 実施例1、ステップ1の2−ナフタレンスルホニルクロ
リドの代わりに4−フルオロベンゼンスルホニルクロリ
ドを用い、実施例1と同様の操作をしてN−(4−フル
オロフェニルスルホニル)−L−バリル−L−ロイシナ
ール(化合物2)を白色結晶として得た。1 H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.74 (d, 3H, J=5.9Hz),
0.80 (d, 6H, J=6.4Hz), 0.85 (d, 3H, J=6.8Hz), 1.1
4-1.46 (m, 3H), 1.81-1.93 (m, 1H), 3.56-3.62 (dd,
1H, J=6.6, 9.5Hz), 3.80-3.88 (m, 1H), 7.33-7.42
(m, 2H), 7.79-7.86 (m, 2H), 7.96 (d, 1H, J=9.8Hz),
8.27 (d, 1H, J=7.3Hz), 9.14 (s, 1H).;Anal. (C17H
25FN2O4S) C, H, N.
L−ロイシナール 実施例1、ステップ1の2−ナフタレンスルホニルクロ
リドの代わりに4−クロロベンゼンスルホニルクロリド
を用い、実施例1と同様の操作をしてN−(4−クロロ
フェニルスルホニル)−L−バリル−L−ロイシナール
(化合物3)を白色結晶として得た。1 H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.74 (d, 3H, J=5.9Hz),
0.82 (d, 6H, J=6.8Hz), 0.88 (d, 3H, J=6.3Hz), 1.1
5-1.46 (m, 1H), 3.61 (dd, 1H, J=6.8, 9.3Hz), 3.82-
3.90 (m, 1H), 7.56-7.63 (m, 2H), 7.44-7.79 (m, 2
H), 8.03 (d, 1H,J=9.3Hz), 8.26 (d, 1H, J=7.3Hz),
9.15 (s, 1H).; Anal. (C17H25ClN2O4S) C, H, N.
L−ロイシナール 実施例1、ステップ1の2−ナフタレンスルホニルクロ
リドの代わりにp−トルエンスルホニルクロリドを用
い、実施例1と同様の操作をしてN−(4−メチルフェ
ニルスルホニル)−L−バリル−L−ロイシナール(化
合物4)を白色結晶として得た。1 H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.72-0.90 (m, 12H), 1.
18-1.45 (m, 3H), 1.79-1.91 (m, 1H), 2.36 (s, 3H),
3.57 (t, 1H, J=7.7Hz), 3.77-3.84 (m, 1H),7.32 (d,
2H), 7.62-7.70 (m, 2H), 7.76 (d, 1H, J=8.3Hz), 8.2
6 (d, 1H, J=6.8Hz), 9.07 (s, 1H).; Anal. (C18H28N2
O4S) C, H, N.
イシル−L−ロイシナール 実施例1、ステップ1のバリンの代わりにtert−ロ
イシンを用い、実施例1と同様の操作をしてN−(2−
ナフタレンスルホニル)−L−tert−ロイシル−L
−ロイシナール(化合物5)を白色結晶として得た。1 H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.35 (d, 3H, J=6.4Hz),
0.46 (d, 3H, J=6.4Hz), 0.78-0.95 (m, 2H), 0.95
(s, 9H), 1.08-1.20 (m, 1H), 3.45-3.55 (m, 1H), 3.6
7 (d, 1H, J=10.3Hz), 7.62-7.72 (m, 2H), 7.82-7.86
(m, 1H), 7.97-8.10 (m, 4H), 8.17 (d, 1H, J=6.4Hz),
8.29 (m, 1H), 8.91 (s, 1H).; Anal. (C 22H30N2O4S)
C, H, N.
−L−ロイシナール 実施例1、ステップ1の2−ナフタレンスルホニルクロ
リドの代わりに4−フルオロベンゼンスルホニルクロリ
ドを用い、バリンの代わりにD−バリンを用い、実施例
1と同様の操作をしてN−(4−フルオロフェニルスル
ホニル)−D−バリル−L−ロイシナール(化合物6)
を白色結晶として得た。1 H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.78 (d, 3H, J=6.3Hz),
0.82 (d, 3H, J=6.9Hz), 0.83 (d, 6H, J=6.3Hz), 1.2
4-1.50 (m, 3H), 1.80-1.92 (m, 1H), 3.62 (sbr, 1H),
3.84-3.92 (m, 1H), 7.32-7.41 (m, 2H), 7.79 (m, 3
H), 8.33 (d, 1H, J=6.9Hz), 8.96 (s, 1H).; Anal. (C
22H30N2O4S) C, H, N.
イシル−L−ロイシナール 実施例1、ステップ1の2−ナフタレンスルホニルクロ
リドの代わりに4−フルオロベンゼンスルホニルクロリ
ドを用い、バリンの代わりにノルロイシンを用い、実施
例1と同様の操作をしてN−(4−フルオロフェニルス
ルホニル)−L−ノルロイシル−L−ロイシナール(化
合物7)を白色結晶として得た。1 H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.74-0.90 (m, 9H), 1.0
7-1.59 (m, 9H), 3.76(t, 1H, J=5.4Hz), 3.84-3.91
(m, 1H), 7.34-7.45 (m, 2H), 7.79-8.07 (m, 3H), 8.2
9 (d, 1H, J=7.3Hz), 9.18 (s, 1H).; Anal. (C22H30N2
O4S) C, H, N.
リル−L−ロイシナール 実施例1、ステップ1の2−ナフタレンスルホニルクロ
リドの代わりに4−フルオロベンゼンスルホニルクロリ
ドを用い、バリンの代わりにノルバリンを用い、実施例
1と同様の操作をしてN−(4−フルオロフェニルスル
ホニル)−L−ノルバリル−L−ロイシナール(化合物
8)を白色結晶として得た。1 H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.69-0.85 (m, 9H), 1.1
4-1.66 (m, 7H), 3.78(t, 1H, J=6.3Hz), 3.84-3.92
(m, 1H), 7.34-7.42 (m, 2H), 7.79-8.02 (m, 3H), 8.2
8 (d, 1H, J=7.3Hz), 9.18 (s, 1H).; Anal. (C22H30N2
O4S) C, H, N.
ンカルボニル−L−ロイシナール 実施例1、ステップ1のバリンの代わりに1−アミノシ
クロペンタンカルボン酸を用い、実施例1と同様の操作
をして1−(2−ナフタレンスルホニルアミノ)シクロ
ペンタンカルボニル−L−ロイシナール(化合物24)
を白色結晶として得た。1 H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.85 (m, 6H, J=6.5Hz),
1.24-1.99 (m, 11H),3.94-4.01 (m, 2H), 7.64-7.73
(m, 2H), 7.89 (dd, 1H J=2.1, 8.7Hz), 7.97-8.17 (m,
6H, J=1.5Hz), 9.23 (s, 1H); Anal. (C22H28N2O4S)
C, H, N.
イシル−L−フェニルアラニナール ステップ1: tert−ロイシン(13.1g)を1
M水酸化ナトリウム水溶液100mlに溶解し、さらに
精製水200mlとテトラヒドロフラン100mlを加
え、氷冷下で撹拌しながら、1M水酸化ナトリウム水溶
液100mlと2−ナフタレンスルホニルクロリド(2
0.4g)のテトラヒドロフラン溶液100mlを同時
に滴下した。この溶液を室温で一昼夜撹拌し、反応させ
た。反応終了後、反応液をpH2〜3に調整して酢酸エチ
ルで抽出した。抽出液を希塩酸、飽和食塩水で洗浄後、
無水硫酸マグネシウムで脱水した。酢酸エチルを減圧留
去して、残渣をヘキサン−酢酸エチル混液で洗浄し、N
−(2−ナフタレンスルホニル)−L−tert−ロイ
シン16.5gを白色結晶として得た。
ホニル)−L−tert−ロイシン(16.0g)とN
−ヒドロキシコハク酸イミド(6.9g)をテトラヒド
ロフラン200mlに溶解し、氷冷下で撹拌しながら1
−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボ
ジイミド塩酸塩(11.5g)のジクロロメタン溶液2
00mlをゆっくりと加えた。この溶液を室温で約12
時間撹拌し、反応させた。反応終了後、溶媒を減圧留去
して残渣を酢酸エチルに溶解し、希塩酸、飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグ
ネシウムで脱水した。酢酸エチルを減圧留去して、残渣
をヘキサン−酢酸エチル混液で洗浄し、N−(2−ナフ
タレンスルホニル)−L−tert−ロイシンN−ヒド
ロキシコハク酸イミドエステル18.3gを白色結晶と
して得た。
ホニル)−L−tert−ロイシンN−ヒドロキシコハ
ク酸イミドエステル(1.8g)とフェニルアラニノー
ル(1.0g)をジクロロメタン50mlに加え、室温
で撹拌しながらトリエチルアミン(0.86g)を加え
た。この溶液を2時間撹拌し、反応させた。反応終了
後、希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩
水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。ジクロ
ロメタンを減圧留去して、残渣をヘキサン−酢酸エチル
混液で洗浄し、N−(2−ナフタレンスルホニル)−L
−tert−ロイシル−L−フェニルアラニノール1.
6gを白色結晶として得た。
ホニル)−L−tert−ロイシル−L−フェニルアラ
ニノール(1.6g)をジメチルスルホキシド20ml
とジクロロメタン10mlに溶解し、トリエチルアミン
(2.1g)を加え、室温で撹拌しながら三酸化硫黄ピ
リジン錯体(2.2g)のジメチルスルホキシド溶液1
5mlを加えた。この溶液を2時間撹拌し、反応させ
た。反応終了後、酢酸エチルを加え、希塩酸、飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸
マグネシウムで脱水した。溶媒を減圧留去して、残渣を
ヘキサン−酢酸エチル混液で洗浄し、N−(2−ナフタ
レンスルホニル)−L−tert−ロイシル−L−フェ
ニルアラニナール(化合物9)1.1gを白色結晶とし
て得た。1 H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.86 (s, 9H), 2.26-2.4
0 (m, 1H), 2.63-2.77(m, 1H), 3.56 (dd, 1H, J=6.8,
13.2Hz), 3.63-3.68 (m, 1H), 6.87-6.90 (m,1H), 6.99
-7.03 (m, 1H), 7.11-7.22 (m, 3H), 7.60-7.72 (m, 2
H), 7.80-7.87(m, 1H), 7.92-8.19 (m, 4H), 8.35 (d,
1H, J=6.8Hz), 8.40-8.43 (m, 1H), 8.63 (s, 1H).; An
al. (C25H28N2O4S) C, H, N.
−L−フェニルアラニナール 実施例10、ステップ1の2−ナフタレンスルホニルク
ロリドの代わりに4−フルオロベンゼンスルホニルクロ
リドを用い、tert−ロイシンの代わりにバリンを用
い、実施例10と同様の操作をしてN−(4−フルオロ
フェニルスルホニル)−L−バリル−L−フェニルアラ
ニナール(化合物10)を白色結晶として得た。1 H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.76 (d, 3H, J=6.4Hz),
0.77 (d, 3H, J=6.4Hz), 1.69-1.86 (m, 1H), 2.67 (d
d, 1H, J=8.8, 14.2Hz), 3.02 (dd, 1H, J=5.1, 14.2H
z), 3.56 (dd, 1H, J=6.4, 9.3Hz), 3.99-4.07 (m, 1
H), 7.12-7.29 (m,7H), 7.72-7.84 (m, 2H), 7.92 (d,
1H, J=9.3Hz), 8.44 (d, 1H, J=6.8Hz), 9.07 (s, 1
H).; Anal. (C20H23FN2O4S) C, H, N.
フェニルアラニナール 実施例10、ステップ1のtert−ロイシンの代わり
にバリンを用い、実施例10と同様の操作をしてN−
(2−ナフタレンスルホニル)−L−バリル−L−フェ
ニルアラニナール(化合物11)を白色結晶として得
た。1 H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.63 (d, 3H, J=6.6Hz),
0.76 (d, 3H, J=6.6Hz), 1.68-1.82 (m, 1H,), 2.40-
2.92 (m, 1H), 3.64 (dd, 1H, J=6.6, 9.2Hz),3.97-3.8
7 (m, 1H), 6.95-7.02 (m, 2H), 7.10-7.23 (m, 3H),
7.62-7.82 (m, 3H), 7.94-8.10 (m, 4H), 8.36-8.43
(m, 2H), 8.86 (s, 1H).; Anal. (C24H26N2O4S) C, H,
N.
L−フェニルアラニナール 実施例10、ステップ1の2−ナフタレンスルホニルク
ロリドの代わりに4−クロロベンゼンスルホニルクロリ
ドを用い、tert−ロイシンの代わりにバリンを用
い、実施例10と同様の操作をしてN−(4−クロロフ
ェニルスルホニル)−L−バリル−L−フェニルアラニ
ナール(化合物12)を白色結晶として得た。1 H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.77 (d, 3H, J=6.8Hz),
0.79 (d, 3H, J=6.8Hz), 1.70-1.87 (m, 1H), 2.67 (d
d, 1H, J=8.8, 14.2Hz), 3.01 (dd, 1H, J=5.4, 14.2H
z), 3.60 (dd, 1H, J=6.4, 9.3Hz), 4.00-4.07 (m, 1
H), 7.12-7.32 (m,5H), 7.50-7.60 (m, 2H), 7.68-8.00
(m, 2H), 7.98 (d, 1H, J=9.3Hz), 8.44(d, 1H, J=6.8
Hz), 9.09 (s, 1H).; Anal. (C20H23ClN2O4S) C, H, N.
L−フェニルアラニナール 実施例10、ステップ1の2−ナフタレンスルホニルク
ロリドの代わりにp−トルエンスルホニルクロリドを用
い、tert−ロイシンの代わりにバリンを用い、実施
例10と同様の操作をしてN−(4−メチルフェニルス
ルホニル)−L−バリル−L−フェニルアラニナール
(化合物13)を白色結晶として得た。1 H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.74 (d, 6H, J=6.4Hz),
1.71-1.81 (m, 1H),2.33 (s, 3H), 2.65 (dd, 1H, J=
8.8, 14.2), 2.99 (dd, 1H, J=5.4, 14.2), 3.55 (dd,
1H, J=6.4, 9.3Hz), 3.97-4.05 (m, 1H), 7.11-7.37
(m, 7H), 7.59-7.66 (m, 2H), 7.73 (d, 1H, J=9.3Hz),
8.41 (d, 1H, J=6.8Hz), 8.99 (s, 1H).;Anal. (C21H
26N2O4S) C, H, N.
ンカルボニル−L−フェニルアラニナール 実施例10、ステップ1のtert−ロイシンの代わり
に1−アミノシクロヘキサンカルボン酸を用い、実施例
10と同様の操作をして1−(2−ナフタレンスルホニ
ルアミノ)シクロヘキサンカルボニル−L−フェニルア
ラニナール(化合物14)を白色結晶として得た。1 H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 1.12 (s br, 6H), 1.65
(s br, 4H), 2.28 (dd, 1H, J=8.6, 14.2Hz), 3.06 (d
d, 1H, J=5.3, 14.2Hz), 4.07-4.14 (m, 1H), 7.16-7.2
9(m, 5H), 7.63-7.72 (m, 2H), 7.86-7.72 (m, 2H), 7.
98-8.15 (m, 4H), 8.41 (s, 1H), 9.29 (s, 1H).; Ana
l. (C26H28N2O4S) C, H, N.
ンカルボニル−L−フェニルアラニナール 実施例10、ステップ1のtert−ロイシンの代わり
に1−アミノシクロヘキサンカルボン酸を用い、実施例
10と同様の操作をして1−(2−ナフタレンスルホニ
ルアミノ)シクロペンタンカルボニル−L−フェニルア
ラニナール(化合物25)を白色結晶として得た。1 H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 1.17-1.18 (m, 4H), 1.7
2-1.87 (m, 4H), 2.88(dd, 1H, J=8.4, 14.1Hz), 3.01
(dd, 1H, J=5.1, 13.8Hz), 4.24(m, 1H), 7.17-7.29(m,
5H), 7.63-7.73 (m, 2H), 7.86(dd, 1H, J=1.8, 8.9H
z), 8.02-8.16(m, 6H), 8.43 (d, 1H, J=1.8Hz), 9.38
(s, 1H).; Anal. (C25H26N2O4S) C, H,N.
L−トリプトファナール ステップ1: バリン(13.1g)を1M水酸化ナト
リウム水溶液100mlに溶解し、さらに精製水250
mlとテトラヒドロフラン100mlを加え、氷冷下で
撹拌しながら1M水酸化ナトリウム水溶液100mlと
4−クロロベンゼンスルホニルクロリド(19.0g)
のテトラヒドロフラン溶液100mlを5回に分けて交
互に加えた。この溶液を室温で一昼夜攪拌し、反応させ
た。反応終了後、反応液をpH2〜3に調整して酢酸エチ
ルで抽出した。抽出液を希塩酸、飽和食塩水で洗浄後、
無水硫酸マグネシウムで脱水した。酢酸エチルを減圧留
去して、残渣をヘキサン−酢酸エチル混液で洗浄し、N
−(4−クロロフェニルスルホニル)−L−バリン1
3.6gを白色結晶として得た。
スルホニル)−L−バリン(13.5g)とN−ヒドロ
キシコハク酸イミド(6.4g)をテトラヒドロフラン
200mlに溶解し、氷冷下で撹拌しながら1−エチル
−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド
塩酸塩(10.6g)のジクロロメタン溶液200ml
をゆっくりと加えた。この溶液を室温で約12時間撹拌
し、反応させた。反応終了後、溶媒を減圧留去して残渣
を酢酸エチルに溶解し、希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム
で脱水した。酢酸エチルを減圧留去して、残渣をヘキサ
ン−酢酸エチル混液で洗浄し、N−(4−クロロフェニ
ルスルホニル)−L−バリンN−ヒドロキシコハク酸イ
ミドエステル14.3gを白色結晶として得た。
スルホニル)−L−バリンN−ヒドロキシコハク酸イミ
ドエステル(1.5g)とL−トリプトファノール
(0.88g)をジクロロメタン100mlに加え、室
温で撹拌しながらトリエチルアミン(1.2g)を加え
た。この溶液を2時間撹拌し、反応させた。反応終了
後、溶媒を減圧留去し、残渣を酢酸エチルに溶解して、
希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で
洗浄後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。酢酸エチル
を減圧留去して、残渣をヘキサン−酢酸エチル混液で洗
浄し、N−(4−クロロフェニルスルホニル)−L−バ
リル−L−トリプトファノール1.6gを白色結晶とし
て得た。
スルホニル)−L−バリル−L−トリプトファノール
(1.5g)をジメチルスルホキシド20mlとジクロ
ロメタン15mlに溶解しトリエチルアミン(2.0
g)を加え、室温で撹拌しながら三酸化硫黄ピリジン錯
体(2.1g)のジメチルスルホキシド溶液20mlを
加え、さらに1時間撹拌した。反応終了後、酢酸エチル
を加え、希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和
食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。溶
媒を減圧留去して、残渣をTLCプレート〔展開溶媒:
ヘキサン−酢酸エチル(1:1)〕を用いて精製し、N
−(4−クロロフェニルスルホニル)−L−バリル−L
−トリプトファナール(化合物15)0.10gを白色
結晶として得た。1 H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.81 (d, 3H, J=6.8Hz),
0.82 (d, 3H, J=6.4Hz), 1.77-1.91(m, 1H), 2.82 (d
d, 1H, J=7.8, 15.1Hz), 3.07 (dd, 1H, J=5.9,15.1H
z), 3.65 (dd, 1H, J=6.8, 9.3Hz), 4.06-4.14 (m, 1
H), 6.96-7.69 (m,9H), 7.99 (d, 1H, J=9.8Hz), 8.41
(d, 1H, J=6.4Hz), 9.21 (s, 1H), 10.92 (s, 1H).; An
al. (C22H24ClN3O4S) C, H, N.
−L−トリプトファナール 実施例17、ステップ1の4−クロロベンゼンスルホニ
ルクロリドの代わりに4−フルオロベンゼンスルホニル
クロリドを用い、実施例17と同様の操作をしてN−
(4−フルオロフェニルスルホニル)−L−バリル−L
−トリプトファナール(化合物16)を白色結晶として
得た。1 H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.80 (d, 3H, J=6.8Hz),
0.81 (d, 3H, J=6.8Hz), 1.76-1.88 (m, 1H), 2.82 (d
d, 1H, J=8.1, 15.1Hz), 3.06 (dd, 1H, J=6.1, 15.1H
z), 3.63 (dd, 1H, J=6.8, 9.3Hz) 4.04-4.12 (m, 1H),
6.98-7.56 (m,7H), 7.68-7.76 (m, 2H), 7.93 (d, 1H,
J=9.3Hz), 8.41 (d, 1H, J=6.4Hz), 9.19 (s, 1H), 1
0.92 (s, 1H).; Anal. (C22H24FN3O4S) C, H, N.
ンカルボニル−L−トリプトファナール 実施例17、ステップ1の4−クロロベンゼンスルホニ
ルクロリドの代わりに2−ナフタレンスルホニルクロリ
ドを用い、バリンの代わりに1−アミノシクロヘキサン
カルボン酸を用い、実施例17と同様の操作をして1−
(2−ナフタレンスルホニルアミノ)シクロヘキサンカ
ルボニル−L−トリプトファナール(化合物17)を白
色結晶として得た。1 H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 1.17 (s br, 6H), 1.72
(s br, 4H), 2.97-3.16 (m, 2H), 4.10-4.17 (m, 1H),
6.95-7.22 (m, 3H), 7.33 (d, 1H, J=8.3Hz),7.48 (d,
1H, J=7.6Hz), 7.61-7.72 (m, 2H), 7.83-8.14 (m, 6
H), 8.41 (s, 1H), 10.89 (s, 1H).; Anal. (C28H29N3O
4S) C, H, N.
イシル−L−トリプトファナール 実施例17、ステップ1の4−クロロベンゼンスルホニ
ルクロリドの代わりに2−ナフタレンスルホニルクロリ
ドを用い、バリンの代わりにtert−ロイシンを用
い、実施例17と同様の操作をしてN−(2−ナフタレ
ンスルホニル)−L−tert−ロイシル−L−トリプ
トファナール(化合物18)を白色結晶として得た。1 H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.89 (s, 9H), 2.43 (d
d, 1H, J=6.8, 15.1Hz), 2.68 (dd, 1H, J=7.3, 15.1H
z), 3.64-3.75 (m, 2H), 6.93-7.16 (m, 3H), 7.19 (d,
1H, J=7.8Hz), 7.32 (d, 1H, J=8.3Hz), 7,58-7.67
(m, 2H), 7.76-7.80(m, 2H), 7.88-8.01 (m, 3H), 8.05
-8.09 (m, 1H), 8.37 (d, 1H, J=6.4Hz), 8.43 (m, 1
H), 8.83 (s, 1H), 10.80 (s, 1H).; Anal. (C27H29N3O
4S) C, H, N.
−L−シクロヘキシルアラニナール ステップ1: バリン(11.5g)を1M水酸化ナト
リウム水溶液100mlに溶解し、さらに精製水200
mlとテトラヒドロフラン100mlを加え、氷冷下で
撹拌しながら1M水酸化ナトリウム水溶液100mlと
4−フルオロベンゼンスルホニルクロリド(17.5
g)のテトラヒドロフラン溶液100mlを同時に滴下
した。この溶液を室温で一昼夜撹拌し、反応させた。反
応終了後、反応液をpH2〜3に調整して酢酸エチルで抽
出した。抽出液を希塩酸、飽和食塩水で洗浄後、無水硫
酸マグネシウムで脱水した。酢酸エチルを減圧留去し
て、残渣をヘキサン−酢酸エチル混液で洗浄し、N−
(4−フルオロフェニルスルホニル)−L−バリン1
5.5gを白色結晶として得た。
ルスルホニル)−L−バリン(12.0g)とN−ヒド
ロキシコハク酸イミド(7.6g)をテトラヒドロフラ
ン200mlに溶解し、氷冷下で撹拌しながら1−エチ
ル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミ
ド塩酸塩(12.6g)のジクロロメタン溶液200m
lをゆっくりと加えた。この溶液を室温で約4時間撹拌
し、反応させた。反応終了後、溶媒を減圧留去して残渣
を酢酸エチルに溶解し、希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム
で脱水した。酢酸エチルを減圧留去して、残渣をヘキサ
ン−酢酸エチル混液で洗浄し、N−(4−フルオロフェ
ニルスルホニル)−L−バリンN−ヒドロキシコハク酸
イミドエステル14.1gを白色結晶として得た。
ルスルホニル)−L−バリンN−ヒドロキシコハク酸イ
ミドエステル(1.5g)と(S)−2−アミノ−3−
シクロヘキシル−1−プロパノール塩酸塩(1.5g)
をジクロロメタン80mlに加え、室温で撹拌しながら
トリエチルアミン(2.0g)を加えた。この溶液を2
時間撹拌し、反応させた。反応終了後、溶媒を減圧留去
し、残渣を酢酸エチルに溶解して、希塩酸、飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マ
グネシウムで脱水した。酢酸エチルを減圧留去して、残
渣をヘキサン−酢酸エチル混液で洗浄し、N−(4−フ
ルオロフェニルスルホニル)−L−バリル−L−シクロ
ヘキシルアラニノール1.4gを白色結晶として得た。
ルスルホニル)−L−バリル−L−シクロヘキシルアラ
ニノール(1.3g)をジメチルスルホキシド20ml
溶液とジクロロメタン10mlに溶解しトリエチルアミ
ン(1.9g)を加えた。この溶液を室温で撹拌しなが
ら三酸化硫黄ピリジン錯体(2.0g)のジメチルスル
ホキシド溶液10mlを加え、さらに1時間撹拌を続け
た。反応終了後、酢酸エチルを加え、希塩酸、飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸
マグネシウムで脱水した。溶媒を減圧留去して、残渣を
TLCプレート〔展開溶媒:ヘキサン−酢酸エチル
(1:1)〕を用いて精製し、イソプロピルエーテルで
結晶化を行い、N−(4−フルオロフェニルスルホニ
ル)−L−バリル−L−シクロヘキシルアラニナール
(化合物19)0.37gを白色結晶として得た。1 H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.74-1.61 (m, 13H), 0.
82 (d, 3H, J=10.9Hz), 0.84 (d, 3H, J=10.9Hz), 1.80
-1,93 (m, 1H), 3.53-3.66 (m, 1H), 3.77-3.85 (m, 1
H), 7.32-7.42 (m, 2H), 7.79-7.87 (m, 2H), 7.96 (d,
1H, J=8.9Hz),8.29 (d, 1H, J=6.6Hz), 9.10 (s, 1
H).; Anal. (C20H29FN2O4S) C, H, N.
シクロヘキシルアラニナール 実施例21、ステップ1の4−フルオロベンゼンスルホ
ニルクロリドの代わりに2−ナフタレンスルホニルクロ
リドを用い、実施例21と同様の操作をしてN−(2−
ナフタレンスルホニル)−L−バリル−L−シクロヘキ
シルアラニナール(化合物20)を白色結晶として得
た。1 H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.52-0.82 (m, 13H), 0.
82 (d, 3H, J=6.6Hz),0.84 (d, 3H, J=5.6Hz), 1.81-1.
99 (m, 1H), 3.63-3.69 (m, 2H), 7.80 (dd,1H, J=1.9,
8.8Hz), 8.00-8.11(m, 4H), 8.26 (d, 1H, J=6.6Hz),
8.39 (m, 1H), 8.96 (s, 1H).; Anal. (C24H32N2O4S)
C, H, N.
L−シクロヘキシルアラニナール 実施例21、ステップ1の4−フルオロベンゼンスルホ
ニルクロリドの代わりに4−クロロフェニルスルホニル
クロリドを用い、実施例21と同様の操作をしてN−
(4−クロロフェニルスルホニル)−L−バリル−L−
シクロヘキシルアラニナール(化合物21)を白色結晶
として得た。1 H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.74-1.61 (m, 13H), 0.
82 (d, 3H, J=10.2Hz), 0.85 (d, 3H, J=10.5Hz), 1.89
-1.93 (m, 1H), 3.58-3.63 (m, 1H), 3.77-3.85 (m, 1
H), 7.58-7.63 (m, 2H), 7.75-7.80 (m, 2H), 8.05 (d,
1H, J=7.3Hz),8.40 (d, 1H, J=6.6Hz), 9.11 (s, 1
H).; Anal. (C20H29ClN2O4S) C, H, N.
−D−ロイシナール ステップ1: D−バリン(6.6g)を1M水酸化ナ
トリウム水溶液50mlに溶解し、さらに精製水200
mlとテトラヒドロフラン100mlを加え、氷冷下で
撹拌しながら1M水酸化ナトリウム水溶液100mlと
4−フルオロベンゼンスルホニルクロリド(9.7g)
のテトラヒドロフラン溶液50mlを同時に滴下した。
この溶液を室温で一昼夜撹拌し、反応させた。反応終了
後、反応液をpH2〜3に調整して酢酸エチルで抽出し
た。抽出液を希塩酸、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マ
グネシウムで脱水した。酢酸エチルを減圧留去して、残
渣をヘキサン−酢酸エチル混液で洗浄し、N−(4−フ
ルオロフェニルスルホニル)−L−バリン8.3gを白
色結晶として得た。
ルスルホニル)−L−バリン(8.0g)とN−ヒドロ
キシコハク酸イミド(4.4g)をテトラヒドロフラン
150mlに溶解し、氷冷下で撹拌しながら1−エチル
−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド
塩酸塩(7.3g)のジクロロメタン溶液150mlを
ゆっくりと加えた。この溶液を室温で約12時間撹拌
し、反応させた。反応終了後、溶媒を減圧留去して残渣
を酢酸エチルに溶解し、希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム
で脱水した。酢酸エチルを減圧留去して、残渣をヘキサ
ン−酢酸エチル混液で洗浄し、N−(4−フルオロフェ
ニルスルホニル)−D−バリンN−ヒドロキシコハク酸
イミドエステル9.6gを白色結晶として得た。
ルスルホニル)−D−バリンN−ヒドロキシコハク酸イ
ミドエステル(1.8g)とD−ロイシノール(0.7
4g)をジクロロメタン80mlに加え、室温で撹拌し
ながらトリエチルアミン(1.5g)を加えた。この溶
液を2時間撹拌し、反応させた。反応終了後、溶媒を減
圧留去し、残渣を酢酸エチルに溶解して、希塩酸、飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水
硫酸マグネシウムで脱水した。酢酸エチルを減圧留去し
て、残渣をヘキサン−酢酸エチル混液で洗浄し、N−
(4−フルオロフェニルスルホニル)−D−バリル−D
−ロイシノール1.6gを白色結晶として得た。
ルスルホニル)−D−バリル−D−ロイシノール(1.
5g)をジメチルスルホキシド溶液20mlとジクロロ
メタン10mlに溶解し、トリエチルアミン(2.4
g)を加え、室温で撹拌しながら三酸化硫黄ピリジン錯
体(2.6g)のジメチルスルホキシド20mlを加
え、さらに1時間撹拌し、反応させた。反応終了後、酢
酸エチルを加え、希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで脱水
した。溶媒を減圧留去して、残渣をTLCプレート〔展
開溶媒:ヘキサン−酢酸エチル(1:1)〕を用いて精
製し、N−(4−フルオロフェニルスルホニル)−D−
バリル−D−ロイシナール(化合物22)1.0gを白
色結晶として得た。1 H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.74 (d, 3H, J=6.3Hz),
0.82 (d, 6H, J=6.3Hz), 0.87 (d, 3H, J=6.9Hz), 1.1
5-1.45 (m, 3H), 1.81-1.93 (m, 1H), 3.59 (t, 1H, J=
6.8Hz), 3.80-3.88 (m, 1H), 7.33-7.42 (m, 2H), 7.79
-7.86 (m, 2H),7.95 (d, 1H, J=6.9Hz), 8.26 (d, 1H,
J=6.9Hz), 9.14 (s, 1H).; Anal. (C22H30N2O4S) C, H,
N.
−D−ロイシナール 実施例24、ステップ1のD−バリンの代わりにバリン
を用い、実施例24と同様の操作をしてN−(4−フル
オロフェニルスルホニル)−L−バリル−D−ロイシナ
ール(化合物23)を白色結晶として得た。1 H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.78 (d, 3H, J=6.3Hz),
0.82 (d, 3H, J=6.6Hz), 0.83 (d, 6H, J=6.3Hz), 1.1
8-1.50 (m, 3H), 1.79-1.92 (m, 1H), 3.61-3.63 (m, 1
H), 3.84-3.92 (m, 1H), 7.33-7.44 (m, 2H), 7.80-7.9
6 (m, 3H), 8.22 (d, 1H, J=6.9Hz), 8.96 (s, 1H).; A
nal. (C20H29FN2O4S) C, H, N.
−L−アラニナール 実施例21のステップ1および2と同じ操作をして得
た、N−(4−フルオロフェニルスルホニル)−L−バ
リンN−ヒドロキシコハク酸イミドエステル(2.6
g)とL−アラニノール(0.69g)をジクロロメタ
ン150mlに加え、室温で撹拌しながらトリエチルア
ミン(2.1g)を加えた。この溶液を一昼夜撹拌し、
反応させた。反応終了後、希塩酸、飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウ
ムで脱水した。酢酸エチルを減圧留去して、残渣をイソ
プロピルエーテル−酢酸エチル混液で洗浄し、N−(4
−フルオロフェニルスルホニル)−L−バリル−L−ア
ラニノール1.2gを白色結晶として得た。
ホニル)−L−バリル−L−アラニノール(1.1g)
をジメチルスルホキシド20mlとジクロロメタン10
mlに溶解しトリエチルアミン(1.9g)を加えた。
室温で撹拌しながら、三酸化硫黄ピリジン錯体(2.2
g)のジメチルスルホキシド溶液10mlを加え、さら
に30分撹拌した。反応終了後、酢酸エチルを加え、希
塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗
浄後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。酢酸エチルを
減圧留去して、残渣をTLCプレート〔展開溶媒:ヘキ
サン−酢酸エチル(1:1)〕を用いて精製し、N−
(4−フルオロフェニルスルホニル)−L−バリル−L
−アラニナール(化合物26)65mgを白色結晶とし
て得た。 1H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.84 (d, 3H, J=6.6Hz),
0.85 (d, 3H, J=6.6Hz), 0.99 (d, 3H, J=7.2Hz), 1.7
6-1.88 (m, 1H), 3.48-3.56 (m, 1H), 3.70-3.80(m, 1
H), 7.35-7.43 (m, 2H), 7.79-7.85 (m, 2H), 8.00 (s,
1H), 8.39 (d, 1H, J=6.3Hz), 9.10 (s, 1H).; Anal.
(C14H19FN2O4S) C, H, N.
リウム水溶液120mlに溶解し、さらに精製水240
mlとテトラヒドロフラン120mlを加え、氷冷下で
撹拌しながら1M水酸化ナトリウム水溶液120mlと
メタンスルホニルクロリド(14.0g)のテトラヒド
ロフラン溶液120mlを同時に滴下した。撹拌を室温
で一昼夜続けた。反応終了後、反応液をpH2〜3にして
酢酸エチルで抽出した。抽出液を希塩酸、飽和食塩水で
洗浄後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。有機層を減
圧留去して、残渣をヘキサン−酢酸エチル混液で加熱洗
浄し、N−メチルスルホニル−L−バリン9.1gを白
色結晶として得た。
−バリン(9.1g)とN−ヒドロキシコハク酸イミド
(6.9g)をテトラヒドロフラン150mlに溶解
し、氷冷下で撹拌しながら1−エチル−3−(3−ジメ
チルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(11.5
g)のジクロロメタン190ml溶液をゆっくりと加え
た。この溶液を室温で一昼夜撹拌し、反応させた。反応
終了後、溶媒を減圧留去して残渣を酢酸エチルに溶解
し、希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩
水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。酢酸エ
チルを減圧留去して、残渣をイソプロピルエーテル−酢
酸エチル混液で加熱洗浄し、N−メチルスルホニル−L
−バリンN−ヒドロキシコハク酸イミドエステル6.6
gを白色結晶として得た。
−バリンN−ヒドロキシコハク酸イミドエステル(2.
9g)とL−ロイシノール(1.5g)をジクロロメタ
ン120mlに加え、室温で撹拌しながらトリエチルア
ミン(3.0g)を加えた。この溶液を一昼夜撹拌し、
反応させた。反応終了後、希塩酸、飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウ
ムで脱水した。酢酸エチルを減圧留去して、残渣をイソ
プロピルエーテル−酢酸エチル混液で洗浄し、N−メチ
ルスルホニル−L−バリル−L−ロイシノール1.0g
を白色結晶として得た。
−バリル−L−ロイシノール(0.89g)をジメチル
スルホキシド20mlとジクロロメタン10mlに溶解
しトリエチルアミン(1.8g)を加えた。室温、撹拌
下、ここへ三酸化硫黄ピリジン錯体(2.2g)のジメ
チルスルホキシド溶液10mlを加え、さらに30分撹
拌した。反応終了後、酢酸エチルを加え、希塩酸、飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水
硫酸マグネシウムで脱水した。酢酸エチルを減圧留去し
て、残渣をヘキサン−酢酸エチル混液で洗浄後、さらに
イソプロピルアルコールで再結晶してN−メチルスルホ
ニル−L−バリル−L−ロイシナール(化合物27)3
0mgを白色結晶として得た。 1H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.85-0.94 (m, 12H), 1.
39-1.69 (m, 3H), 1.88-1.99 (m, 1H), 2.83 (s, 3H),
3.65 (t, 1H, J=7.5Hz), 4.15-4.22 (m, 1H), 7.32 (d,
1H, J=8.7Hz), 8.47 (d, 1H, J=7.2Hz), 9.43 (s, 1
H).; Anal. (C12H24N2O4S) C, H, N.
al. Biochem. vol. 208, 387-392 (1993)〕に記載され
た方法に準じて測定した。即ち、0.5mg/mlカゼ
イン、50mMTris−HCl(pH7.4)、20
mMジチオスレイトール、0.03酵素単位μ−カルパ
インを含む反応液200μlに種々の濃度の被験薬を含
むジメチルスルホキシド溶液2.5μlと20mM C
aCl2水溶液50μlを添加し、反応を開始した。3
0℃、60分間反応させた後、反応液100μlを別の
容器に移し、精製水50μlと50%クマシーブリリア
ントブルー溶液100μlを加えて室温で15分間放置
した後、595nmで吸光度を測定した。被験薬を含ま
ないジメチルスルホキシド溶液2.5μlを添加し、同
様に処理した後測定したものをコントロール値、20m
M CaCl2 の代わりに1mM−EDTAを添加した
ものをブランク値とし、以下の式により阻害率を計算
し、50%阻害に必要な量(IC50)を求めた。 阻害率={1-(測定値−ブランク値)/(コントロール値−
ブランク値) }×100 その結果を表4に示した。本願の化合物は、優れたカル
パイン阻害活性を示すことが判った。
分け以下のように培養した。(1)ノーマル群は実験期
間中を通じ、基本培養液〔10%ウシ胎児血清(GIB
CO BRL社製)を含むイーグルMEM(GIBCO
BRL社製)〕で培養した。(2)コントロール群は
基本培養液で培養した。(3)薬物群は基本培養液にエ
タノールまたは精製水で溶解した被験薬を添加した培養
液で培養した(被験薬の濃度:100μM、エタノール
の濃度 0.5%)。被験薬は化合物2とロイペプチン
を使用した。コントロール群と薬物群には培養2時間後
にカルシウムイオノフォア(A23187;Calbi
ochem−Novabiochem社製)のエタノー
ル溶液(カルシウムイオノフォア 1mgをエタノール
955μlに溶解)をカルシウムイオノフォア 10
μMになるよう培養液に添加した。24時間後、薬物群
は(3)の培養液、コントロール群は(2)の培養液に
交換した。さらに4日間培養後、実体顕微鏡下で観察を
行ない、水晶体の白濁度(ピクセル)をコンピューター
を用いた画像解析装置(Image 1.31 sof
tware,twilight clone BBC,
Silver Springs,MD)により測定し
た。その結果を表5に示す。ノーマル群の水晶体は透明
であった。コントロール群の水晶体は中央部が強く白濁
した。化合物2およびロイペプチンを添加した群では、
水晶体は混濁したが、コントロール群に比較してその混
濁の程度は少なく曇りガラス状態であった。また、その
水晶体の白濁を抑制する効果は化合物2の方がロイペプ
チンより強かった。
白内障を抑制することが判った。
形する。必要に応じて糖衣を付してもよい。
は、優れたカルパイン阻害活性を有しているため、筋ジ
ストロフィー、筋萎縮症、心筋梗塞、脳卒中、アルツハ
イマー病、頭部外傷時の意識障害や運動障害、多発性硬
化症、末梢神経のニューロパシー、白内障、炎症、アレ
ルギー、劇症肝炎、高カルシウム血症、乳癌、前立腺
癌、前立腺肥大、骨粗鬆症などの治療薬として、あるい
は癌の増殖抑制、転移予防薬、血小板の凝集阻害薬とし
て用いることができる。
Claims (11)
- 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 〔式中、R1 は炭素数1〜4のアルキル基を示すか、ま
たは置換基を有してもよい炭素数6〜10のアリール基
を示し、R2 とR3 は同一または異なって、水素、炭素
数1〜4のアルキル基を示すか、または連結して炭素数
3〜7の環を形成してもよく、R4 はアリール基、シク
ロアルキル基または芳香族複素環残基で置換されていて
もよい低級アルキル基を示す。〕で表される化合物また
はその塩。 - 【請求項2】 R1 がフッ素、塩素もしくはメチル基で
置換されていてもよいフェニルまたはナフチルである請
求項1記載の化合物またはその塩。 - 【請求項3】 R1 がメチル、4−フルオロフェニル、
4−クロロフェニル、p−トリルまたは2−ナフチルか
ら選ばれる基である請求項1記載の化合物またはその
塩。 - 【請求項4】 R2 がプロピル、イソプロピル、ter
t−ブチルであって、R3 が水素である請求項1記載の
化合物またはその塩。 - 【請求項5】 R2 がイソプロピルであって、R3 が水
素である請求項1記載の化合物またはその塩。 - 【請求項6】 R2 とR3 が連結して形成する環がシク
ロペンチリデンまたはシクロヘキシリデンである請求項
1記載の化合物またはその塩。 - 【請求項7】 R4 がイソブチル、ベンジル、シクロヘ
キシルメチルまたはインドール−3−イルメチルから選
ばれる基である請求項1記載の化合物またはその塩。 - 【請求項8】 請求項1記載の化合物またはその塩を含
有してなる医薬。 - 【請求項9】 システインプロテアーゼ阻害剤である請
求項8記載の医薬。 - 【請求項10】 システインプロテアーゼ阻害剤がカル
パイン阻害剤である請求項9記載の医薬。 - 【請求項11】 白内障の予防・治療剤である請求項8
記載の医薬。
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-
1997
- 1997-02-27 JP JP04346497A patent/JP3185700B2/ja not_active Expired - Fee Related
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