JP3999939B2 - ぺプチジルアルデヒド誘導体およびその用途 - Google Patents

ぺプチジルアルデヒド誘導体およびその用途 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ペプチジルアルデヒド誘導体を有効成分として含有してなるシステインプロテアーゼ阻害剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
生化学的研究により、システインプロテアーゼの異常亢進が種々の疾病に関与していることが判明してきた。たとえば、システインプロテアーゼの一つであるカルパインは生体内に広く分布する細胞質内のタンパク分解酵素の一つであり、カルシウムイオンで活性化される。現在では、このカルパインの異常な活性化が脳卒中、クモ膜下出血、アルツハイマー病、虚血性疾患、筋ジストロフィー、白内障、血小板凝集、関節炎などの種々の疾患に関与していることが明らかとなっている〔Trends in Pharmacological Sciences, 15巻, 412頁(1994年)〕。一方、カルパイン阻害剤は水晶体培養による実験的白内障モデルにおいて、水晶体の透明維持に効果があり〔Curr. Eye Res., 10巻, 657〜666頁(1994年)〕、白内障治療剤(WO93/23032)などとして有用であることが分ってきている。これまで報告されているシステインプロテアーゼ阻害剤としては、エポキシコハク酸ペプチド誘導体(特公平1−54348、特開昭55−153778など)、ペプチドハロメタン誘導体(特公平6−29229)、ペプチドジアゾメタン誘導体〔Biochem. J.,253巻, 751〜758頁(1988年)、J. Med.Chem.,35巻, 216〜220頁(1992年)〕、ペプチジルアルデヒド誘導体などが挙げられる。
【0003】
これらのうち、ペプチジルアルデヒド誘導体は、Streptomycesに属する菌の培養液からロイペプチンが単離されて以来、システインプロテアーゼ阻害活性が強いことなどから、種々のロイペプチン類似体が合成されてきた(特開平2−268145、特公昭45−17154、特公昭46−22012、特開平6−287167など)。しかし、上記ペプチジルアルデヒド誘導体は、いまだ実用化されておらず、さらに強い阻害活性を有する化合物が求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
強力なシステインプロテアーゼ阻害活性を有し、システインプロテアーゼに起因する種々の疾患に有用なペプチジルアルデヒド誘導体を開発することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を行った。その結果、下記一般式
【化2】
Figure 0003999939
【0006】
〔式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を示すか、または置換基を有してもよい炭素数6〜10のアリール基を示し、RとRは同一または異なって、水素、炭素数1〜4のアルキル基を示すか、または連結して炭素数3〜7の環を形成してもよく、Rはアリール基、シクロアルキル基または芳香族複素環残基で置換されていてもよい低級アルキル基を示す。〕で表される化合物またはその塩(ただし、4−(N−フルオロフェニルスルホニル)−L−バリル−L−ロシナールおよびその塩を除く。)が強いシステインプロテアーゼ阻害活性を有することを見出し本発明を完成した。なお、本発明で使用するアミノ酸に光学異性体が存在する場合、特に明示しなければL体を示すものとする。
【発明の実施の形態】
【0007】
上記一般式(I)中、Rで表される炭素数1〜4のアルキル基としては、たとえばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルなどが挙げられる。好ましくはメチルである。Rで表される炭素数6〜10のアリール基としては、たとえばフェニル、ナフチル、ペンタフェニル、インデニル、アズレニルなどが挙げられる。好ましくは、フェニル、ナフチルである。アリール基が有してもよい置換基としてはハロゲン原子(フッ素、塩素など)、炭素数1〜5のアルキル、トリフルオロメチル、炭素数1〜5のアルコキシ、ヒドロキシル、炭素数2〜5のアシルオキシ、カルボキシル及び炭素数2〜5のアシル基が挙げられる。好ましくはハロゲン原子および炭素数1〜5のアルキル基である。より好ましくは、フッ素、塩素、メチルである。Rで表される置換基を有してもよい炭素数6〜10のアリール基の好適な具体例としては、4−フルオロフェニル、4−クロロフェニル、p−トリル、2−ナフチルである。
【0008】
またはRで表される炭素数1〜4のアルキル基としては、たとえばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルなどが挙げられる。好ましくはプロピル、イソプロピル、tert−ブチルである。より好ましくはイソプロピルである。RとRは、好ましくはRまたはRの一方が水素であって、他方がプロピル、イソプロピル、イソブチルまたはtert−ブチルであり、より好ましくは、Rがプロピル、イソプロピル、イソブチルまたはtert−ブチルであって、Rが水素であり、さらに好ましくはRがイソプロピルであって、Rが水素である。RとRが連結して形成してもよい炭素数3〜7の環としては、たとえばシクロプロピリデン、シクロブチリデン、シクロペンチリデン、シクロヘキシリデン、シクロヘプチリデンなどが挙げられる。とりわけシクロペンチリデンおよびシクロヘキシリデンが好ましい。
【0009】
で表される低級アルキル基としては、直鎖状または分枝状の炭素数1〜6のもの、たとえばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチル、ヘキシル、4−メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、2−エチルブチル、などが挙げられる。好ましくはメチルおよびイソブチルである。Rで表される、該低級アルキル基が置換されていてもよいアリール基としては、たとえばフェニル、1−ナフチル、2−ナフチルなどが挙げられる。とりわけフェニルが好ましい。Rで表される、該低級アルキル基が置換されていてもよいシクロアルキル基としては、たとえばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。とりわけシクロヘキシルが好ましい。Rで表される、該低級アルキル基が置換されていてもよい芳香族複素環残基としては、酸素、窒素およびイオウ原子で置換された単環式複素環残基および縮合型複素環残基が挙げられる。単環式複素環残基としては、たとえばピロリル、フラニル、チオフェニル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジルなどが挙げられ、縮合型複素環残基としては、たとえばインドリル、キノリル、ベンゾチオフェニル、ベンゾフラニル、インダゾリル、キナゾリニル、フタラジニル、キノキサリニルなどが挙げられる。とりわけインドリルが好ましい。Rで表される、アリール基、シクロアルキル基または芳香族複素環残基で置換されていてもよい低級アルキル基の好適な具体例としては、イソブチル、ベンジル、シクロヘキシルメチル、インドール−3−イルメチルである。
【0010】
本発明における一般式(I)で表される化合物の塩としては生理学的に許容される塩が好ましく、たとえば無機塩基との塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩などが挙げられる。無機塩基との塩の好適な例としては、たとえばナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩、アンモニウム塩などが挙げられる。有機塩基との塩の好適な例としては、たとえばトリメチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N−ジベンジルエチレンジアミンなどとの塩が挙げられる。無機酸との塩の好適な例としては、たとえば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などとの塩が挙げられる。有機酸との塩の好適な例としては、たとえばギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマ−ル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などとの塩が挙げられる。塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、たとえばアルギニン、リジン、オルニチンなどとの塩が挙げられ、酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、たとえばアスパラギン酸、グルタミン酸などとの塩が挙げられる。
【0011】
本発明の化合物は、たとえば下記反応式
【化3】
Figure 0003999939
【0012】
(式中、各記号は前記と同意義を有する。)により製造することができる。一般式(II)で表されるスルホニルクロリド〔以下、化合物(II)と記載することもある。〕としては、たとえばナフタレンスルホニルクロリド、トルエンスルホニルクロリド、フルオロベンゼンスルホニルクロリド、クロロベンゼンスルホニルクロリド、メタンスルホニルクロリド、ブロモベンゼンスルホニルクロリド、ベンゼンスルホニルクロリドなどが挙げらる。
【0013】
一般式(III)で表される化合物〔以下、化合物(III)と記載することもある。〕としては、たとえばグリシン、アラニン、バリン、D−バリン、ノルバリン、ロイシン、イソロイシン、ノルロイシン、tert−ロイシン、1−アミノシクロプロパンカルボン酸、1−アミノシクロブタンカルボン酸、1−アミノシクロペンタンカルボン酸、1−アミノシクロヘキサンカルボン酸などが挙げらる。化合物(II)と化合物(III)の反応は、通常知られうる方法、たとえばショッテン−バウマン(Shotten−Baumann)反応などにより行なうことができる。
【0014】
一般式(IV)で表される化合物とN−ヒドロキシコハク酸イミドは、通常使用される有機溶媒(たとえば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルム、酢酸エチルなど)に溶解し、縮合剤で縮合させる。該縮合剤としては、たとえばN,N−ジシクロヘキシルカルボジイミドまたは1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩などが好適に使用される。一般式(VI)で表されるアミノアルコール〔以下、化合物(VI)と記載することもある。〕としては、たとえばバリノール、ロイシノール、D−ロイシノール、フェニルアラニノール、トリプトファノール、(s)−2−アミノ−3−シクロヘキシル−1−プロパノールなどが挙げられる。
【0015】
一般式(V)で表される化合物と化合物(VI)は、たとえばテトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルム、酢酸エチルなどの溶媒に溶解し、塩基(トリエチルアミン、ピリジンなど)の存在下で反応させる。さらに、一般式(VII)で表される化合物を酸化剤(三酸化硫黄ピリジン錯体、オキサリルクロリド、クロム酸−ピリジンなど)で酸化すると、(I)を製造することができる。反応温度は特に限定されないが、通常は、冷却下、室温または加温下に行われる。後述の実施例によって得られた化合物の構造式を下記に示す。
【0016】
【表1】
Figure 0003999939
【表2】
Figure 0003999939
【表3】
Figure 0003999939
【0017】
本発明の一般式(I)で表される化合物およびその塩は後記試験例に示すように優れたカルパイン阻害活性を有するため、カルパインが関与する種々の疾患、たとえば、哺乳類(例、マウス、ラット、ウサギ、イヌ、ネコ、ウシ、ブタ、ヒトなど)の虚血性疾患、炎症、筋ジストロフィー、白内障、網膜症、免疫疾患、本態性高血圧、アルツハイマー病、クモ膜下出血および骨粗鬆症などの予防または治療薬として有用である。
【0018】
本発明の一般式(I)で表される化合物およびその塩を含有する医薬は全身的または局所的に投与される。全身的には経口投与の他、静脈内注射、皮下注射、筋肉内注射などの非経口法で投与される。局所的には皮膚、粘膜、鼻内、眼内などに投与される。上記薬剤組成物の製剤形態のうち、ヒトに経口的に投与される組成物としては、たとえば粉末、顆粒、錠剤、カプセル剤、シロップ剤および液剤などが挙げられる。組成物が粉末、顆粒、錠剤などとして処方される場合、固形組成物を処方するのに好適な任意の製薬担体、たとえば賦形剤(澱粉、ブドウ糖、果糖、白糖など)、滑沢剤(ステアリン酸マグネシウムなど)、崩壊剤(澱粉、結晶セルロースなど)、結合剤(澱粉、アラビアゴムなど)などを用いることができ、コーティング剤(ゼラチン、白糖など)でコーティングされていてもよい。また、組成物がシロップや液剤として処方される場合、たとえば安定剤(エデト酸ナトリウムなど)、懸濁化剤(アラビアゴム、カルメロースなど)、矯味剤(単シロップ、ブドウ糖など)、芳香剤などを適宜に選択して使用することができる。非経口的に処方される組成物としては、注射剤、坐剤などが挙げられる。組成物が注射剤として処方される場合、たとえば溶剤(注射用蒸留水など)、安定化剤(エデト酸ナトリウムなど)、等張化剤(塩化ナトリウム、グリセリン、マンニトールなど)、pH調整剤(塩酸、クエン酸、水酸化ナトリウムなど)、懸濁化剤(メチルセルロースなど)を用いることができ、坐剤として処方される場合、たとえば坐剤基剤(カカオ脂、マクロゴールなど)などを適宜に選択して使用することができる。外用組成物としては、たとえば軟膏、クリーム剤、ローション剤、点鼻剤および点眼剤などが挙げられる。これら外用組成物には本発明の化合物(I)に加えて、たとえば軟膏基剤(ワセリン、ラノリンなど)、溶剤(生理食塩水、精製水など)、安定剤(エデト酸ナトリウム、クエン酸など)、湿潤剤(グリセリンなど)、乳化剤(ポリビニルピロリドンなど)、懸濁化剤(ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロースなど)、界面活性剤(ポリソルベート80、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油など)、保存剤(塩化ベンザルコニウム、パラベン類、クロロブタノールなど)、緩衝剤(ホウ酸、ホウ砂、酢酸ナトリウム、クエン酸緩衝剤、リン酸緩衝剤など)、等張化剤(塩化ナトリウム、グリセリン、マンニトールなど)、pH調整剤(塩酸、水酸化ナトリウムなど)などの公知の化合物を適宜に選択して使用することができる。
【0019】
本発明の一般式(I)で表される化合物およびその塩の投与量は対象となる疾患、症状、投与対象、投与方法などにより異なるが、白内障に使用する場合、一回あたりの投与量は、経口投与では通常1〜500mg、好ましくは10〜200mg、注射剤では通常0.1〜100mg、好ましくは1〜50mgである。また、局所的に使用する場合には、通常0.001〜1.0w/v%、好ましくは0.01〜0.5w/v%に調製した点眼液を、1回20〜50μl、1日5〜6回点眼するのがよい。
【0020】
【実施例】
本発明を以下の実施例、試験例、及び製剤例に従いさらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
【0021】
実施例1
N−(2−ナフタレンスルホニル)−L−バリル−L−ロイシナール
ステップ1: バリン(11.5g)を1M水酸化ナトリウム水溶液100mlに溶解し、さらに精製水200mlとテトラヒドロフラン100mlを加え、氷冷下で撹拌しながら、1M水酸化ナトリウム水溶液100mlと2−ナフタレンスルホニルクロリド(18.5g)のテトラヒドロフラン溶液100mlを同時に滴下した。この溶液を室温で一昼夜撹拌し、反応させた。反応終了後、反応液をpH2〜3に調整して酢酸エチルで抽出した。抽出液を希塩酸、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。酢酸エチルを減圧留去して、残渣をヘキサン−酢酸エチル混液(酢酸エチル1容量に対しヘキサンを約10〜20容量の割合で混合した溶液、以下ヘキサン−酢酸エチル混液というときは同様である。)で洗浄し、N−(2−ナフタレンスルホニル)−L−バリン12.8gを白色結晶として得た。
【0022】
ステップ2: N−(2−ナフタレンスルホニル)−L−バリン(12.0g)とN−ヒドロキシコハク酸イミド(5.4g)をテトラヒドロフラン200mlに溶解し、氷冷下で撹拌しながら1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(9.0g)のジクロロメタン溶液200mlをゆっくりと加えた。この溶液を室温で約4時間撹拌し、反応させた。反応終了後、溶媒を減圧留去して残渣を酢酸エチルに溶解し、希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。酢酸エチルを減圧留去して、残渣をヘキサン−酢酸エチル混液で洗浄し、N−(2−ナフタレンスルホニル)−L−バリンN−ヒドロキシコハク酸イミドエステル14.1gを白色結晶として得た。
【0023】
ステップ3: N−(2−ナフタレンスルホニル)−L−バリンN−ヒドロキシコハク酸イミドエステル(1.8g)とロイシノール(0.63g)をジクロロメタン100mlに加え、室温で撹拌しながらトリエチルアミン(0.68g)を加えた。この溶液を2時間撹拌し、反応させた。反応終了後、希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。ジクロロメタンを減圧留去して、残渣をヘキサン−酢酸エチル混液で洗浄し、N−(2−ナフタレンスルホニル)−L−バリル−L−ロイシノール1.3gを白色結晶として得た。
【0024】
ステップ4: N−(2−ナフタレンスルホニル)−L−バリル−L−ロイシノール(1.3g)をジメチルスルホキシド20mlとジクロロメタン10mlに溶解しトリエチルアミン(1.9g)を加えた。この溶液を室温で撹拌しながら三酸化硫黄ピリジン錯体(2.0g)のジメチルスルホキシド溶液20mlを加え、さらに2時間撹拌した。反応終了後、酢酸エチルを加え、希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。溶媒を減圧留去して、残渣をヘキサン−酢酸エチル混液で洗浄し、N−(2−ナフタレンスルホニル)−L−バリル−L−ロイシナール(化合物1)0.98gを白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.42 (d, 3H, J=6.3Hz), 0.55 (d, 3H, J=6.3Hz), 0.84 (d, 3H, J=6.6Hz), 0.88 (d, 3H, J=6.6Hz), 0.93-1.12 (m, 2H), 1.14-1.28 (m, 1H), 1.82-2.00 (m, 1H), 3.63-3.72 (m, 2H), 7.62-8.40 (m, 9H),9.02 (s, 1H).; Anal. (C21H28N2O4S) C, H, N.
【0025】
実施例2
N−(4−クロロフェニルスルホニル)−L−バリル−L−ロイシナール
実施例1、ステップ1の2−ナフタレンスルホニルクロリドの代わりに4−クロロベンゼンスルホニルクロリドを用い、実施例1と同様の操作をしてN−(4−クロロフェニルスルホニル)−L−バリル−L−ロイシナール(化合物2)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.74 (d, 3H, J=5.9Hz), 0.82 (d, 6H, J=6.8Hz), 0.88 (d, 3H, J=6.3Hz), 1.15-1.46 (m, 1H), 3.61 (dd, 1H, J=6.8, 9.3Hz), 3.82-3.90 (m, 1H), 7.56-7.63 (m, 2H), 7.44-7.79 (m, 2H), 8.03 (d, 1H,J=9.3Hz), 8.26 (d, 1H, J=7.3Hz), 9.15 (s, 1H).; Anal. (C17H25ClN2O4S) C, H, N.
【0026】
実施例3
N−(4−メチルフェニルスルホニル)−L−バリル−L−ロイシナール
実施例1、ステップ1の2−ナフタレンスルホニルクロリドの代わりにp−トルエンスルホニルクロリドを用い、実施例1と同様の操作をしてN−(4−メチルフェニルスルホニル)−L−バリル−L−ロイシナール(化合物3)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.72-0.90 (m, 12H), 1.18-1.45 (m, 3H), 1.79-1.91 (m, 1H), 2.36 (s, 3H), 3.57 (t, 1H, J=7.7Hz), 3.77-3.84 (m, 1H),7.32 (d, 2H), 7.62-7.70 (m, 2H), 7.76 (d, 1H, J=8.3Hz), 8.26 (d, 1H, J=6.8Hz), 9.07 (s, 1H).; Anal. (C18H28N2O4S) C, H, N.
【0027】
実施例4
N−(2−ナフタレンスルホニル)−L−tert−ロイシル−L−ロイシナール
実施例1、ステップ1のバリンの代わりにtert−ロイシンを用い、実施例1と同様の操作をしてN−(2−ナフタレンスルホニル)−L−tert−ロイシル−L−ロイシナール(化合物4)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.35 (d, 3H, J=6.4Hz), 0.46 (d, 3H, J=6.4Hz), 0.78-0.95 (m, 2H), 0.95 (s, 9H), 1.08-1.20 (m, 1H), 3.45-3.55 (m, 1H), 3.67 (d, 1H, J=10.3Hz), 7.62-7.72 (m, 2H), 7.82-7.86 (m, 1H), 7.97-8.10 (m, 4H), 8.17 (d, 1H, J=6.4Hz), 8.29 (m, 1H), 8.91 (s, 1H).; Anal. (C22H30N2O4S) C, H, N.
【0028】
実施例5
N−(4−フルオロフェニルスルホニル)−D−バリル−L−ロイシナール
実施例1、ステップ1の2−ナフタレンスルホニルクロリドの代わりに4−フルオロベンゼンスルホニルクロリドを用い、バリンの代わりにD−バリンを用い、実施例1と同様の操作をしてN−(4−フルオロフェニルスルホニル)−D−バリル−L−ロイシナール(化合物5)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.78 (d, 3H, J=6.3Hz), 0.82 (d, 3H, J=6.9Hz), 0.83 (d, 6H, J=6.3Hz), 1.24-1.50 (m, 3H), 1.80-1.92 (m, 1H), 3.62 (sbr, 1H), 3.84-3.92 (m, 1H), 7.32-7.41 (m, 2H), 7.79 (m, 3H), 8.33 (d, 1H, J=6.9Hz), 8.96 (s, 1H).; Anal. (C22H30N2O4S) C, H, N.
【0029】
実施例6
N−(4−フルオロフェニルスルホニル)−L−ノルロイシル−L−ロイシナール
実施例1、ステップ1の2−ナフタレンスルホニルクロリドの代わりに4−フルオロベンゼンスルホニルクロリドを用い、バリンの代わりにノルロイシンを用い、実施例1と同様の操作をしてN−(4−フルオロフェニルスルホニル)−L−ノルロイシル−L−ロイシナール(化合物7)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.74-0.90 (m, 9H), 1.07-1.59 (m, 9H), 3.76(t, 1H, J=5.4Hz), 3.84-3.91 (m, 1H), 7.34-7.45 (m, 2H), 7.79-8.07 (m, 3H), 8.29 (d, 1H, J=7.3Hz), 9.18 (s, 1H).; Anal. (C22H30N2O4S) C, H, N.
【0030】
実施例7
N−(4−フルオロフェニルスルホニル)−L−ノルバリル−L−ロイシナール
実施例1、ステップ1の2−ナフタレンスルホニルクロリドの代わりに4−フルオロベンゼンスルホニルクロリドを用い、バリンの代わりにノルバリンを用い、実施例1と同様の操作をしてN−(4−フルオロフェニルスルホニル)−L−ノルバリル−L−ロイシナール(化合物7)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.69-0.85 (m, 9H), 1.14-1.66 (m, 7H), 3.78(t, 1H, J=6.3Hz), 3.84-3.92 (m, 1H), 7.34-7.42 (m, 2H), 7.79-8.02 (m, 3H), 8.28 (d, 1H, J=7.3Hz), 9.18 (s, 1H).; Anal. (C22H30N2O4S) C, H, N.
【0031】
実施例8
1−(2−ナフタレンスルホニルアミノ)シクロペンタンカルボニル−L−ロイシナール
実施例1、ステップ1のバリンの代わりに1−アミノシクロペンタンカルボン酸を用い、実施例1と同様の操作をして1−(2−ナフタレンスルホニルアミノ)シクロペンタンカルボニル−L−ロイシナール(化合物23)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.85 (m, 6H, J=6.5Hz), 1.24-1.99 (m, 11H),3.94-4.01 (m, 2H), 7.64-7.73 (m, 2H), 7.89 (dd, 1H J=2.1, 8.7Hz), 7.97-8.17 (m, 6H, J=1.5Hz), 9.23 (s, 1H); Anal. (C22H28N2O4S) C, H, N.
【0032】
実施例9
N−(2−ナフタレンスルホニル)−L−tert−ロイシル−L−フェニルアラニナール
ステップ1: tert−ロイシン(13.1g)を1M水酸化ナトリウム水溶液100mlに溶解し、さらに精製水200mlとテトラヒドロフラン100mlを加え、氷冷下で撹拌しながら、1M水酸化ナトリウム水溶液100mlと2−ナフタレンスルホニルクロリド(20.4g)のテトラヒドロフラン溶液100mlを同時に滴下した。この溶液を室温で一昼夜撹拌し、反応させた。反応終了後、反応液をpH2〜3に調整して酢酸エチルで抽出した。抽出液を希塩酸、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。酢酸エチルを減圧留去して、残渣をヘキサン−酢酸エチル混液で洗浄し、N−(2−ナフタレンスルホニル)−L−tert−ロイシン16.5gを白色結晶として得た。
【0033】
ステップ2: N−(2−ナフタレンスルホニル)−L−tert−ロイシン(16.0g)とN−ヒドロキシコハク酸イミド(6.9g)をテトラヒドロフラン200mlに溶解し、氷冷下で撹拌しながら1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(11.5g)のジクロロメタン溶液200mlをゆっくりと加えた。この溶液を室温で約12時間撹拌し、反応させた。反応終了後、溶媒を減圧留去して残渣を酢酸エチルに溶解し、希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。酢酸エチルを減圧留去して、残渣をヘキサン−酢酸エチル混液で洗浄し、N−(2−ナフタレンスルホニル)−L−tert−ロイシンN−ヒドロキシコハク酸イミドエステル18.3gを白色結晶として得た。
【0034】
ステップ3: N−(2−ナフタレンスルホニル)−L−tert−ロイシンN−ヒドロキシコハク酸イミドエステル(1.8g)とフェニルアラニノール(1.0g)をジクロロメタン50mlに加え、室温で撹拌しながらトリエチルアミン(0.86g)を加えた。この溶液を2時間撹拌し、反応させた。反応終了後、希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。ジクロロメタンを減圧留去して、残渣をヘキサン−酢酸エチル混液で洗浄し、N−(2−ナフタレンスルホニル)−L−tert−ロイシル−L−フェニルアラニノール1.6gを白色結晶として得た。
【0035】
ステップ4: N−(2−ナフタレンスルホニル)−L−tert−ロイシル−L−フェニルアラニノール(1.6g)をジメチルスルホキシド20mlとジクロロメタン10mlに溶解し、トリエチルアミン(2.1g)を加え、室温で撹拌しながら三酸化硫黄ピリジン錯体(2.2g)のジメチルスルホキシド溶液15mlを加えた。この溶液を2時間撹拌し、反応させた。反応終了後、酢酸エチルを加え、希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。溶媒を減圧留去して、残渣をヘキサン−酢酸エチル混液で洗浄し、N−(2−ナフタレンスルホニル)−L−tert−ロイシル−L−フェニルアラニナール(化合物8)1.1gを白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.86 (s, 9H), 2.26-2.40 (m, 1H), 2.63-2.77(m, 1H), 3.56 (dd, 1H, J=6.8, 13.2Hz), 3.63-3.68 (m, 1H), 6.87-6.90 (m,1H), 6.99-7.03 (m, 1H), 7.11-7.22 (m, 3H), 7.60-7.72 (m, 2H), 7.80-7.87(m, 1H), 7.92-8.19 (m, 4H), 8.35 (d, 1H, J=6.8Hz), 8.40-8.43 (m, 1H), 8.63 (s, 1H).; Anal. (C25H28N2O4S) C, H, N.
【0036】
実施例10
N−(4−フルオロフェニルスルホニル)−L−バリル−L−フェニルアラニナール
実施例9、ステップ1の2−ナフタレンスルホニルクロリドの代わりに4−フルオロベンゼンスルホニルクロリドを用い、tert−ロイシンの代わりにバリンを用い、実施例9と同様の操作をしてN−(4−フルオロフェニルスルホニル)−L−バリル−L−フェニルアラニナール(化合物9)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.76 (d, 3H, J=6.4Hz), 0.77 (d, 3H, J=6.4Hz), 1.69-1.86 (m, 1H), 2.67 (dd, 1H, J=8.8, 14.2Hz), 3.02 (dd, 1H, J=5.1, 14.2Hz), 3.56 (dd, 1H, J=6.4, 9.3Hz), 3.99-4.07 (m, 1H), 7.12-7.29 (m,7H), 7.72-7.84 (m, 2H), 7.92 (d, 1H, J=9.3Hz), 8.44 (d, 1H, J=6.8Hz), 9.07 (s, 1H).; Anal. (C20H23FN2O4S) C, H, N.
【0037】
実施例11
N−(2−ナフタレンスルホニル)−L−バリル−L−フェニルアラニナール実施例9、ステップ1のtert−ロイシンの代わりにバリンを用い、実施例9と同様の操作をしてN−(2−ナフタレンスルホニル)−L−バリル−L−フェニルアラニナール(化合物10)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.63 (d, 3H, J=6.6Hz), 0.76 (d, 3H, J=6.6Hz), 1.68-1.82 (m, 1H,), 2.40-2.92 (m, 1H), 3.64 (dd, 1H, J=6.6, 9.2Hz),3.97-3.87 (m, 1H), 6.95-7.02 (m, 2H), 7.10-7.23 (m, 3H), 7.62-7.82 (m, 3H), 7.94-8.10 (m, 4H), 8.36-8.43 (m, 2H), 8.86 (s, 1H).; Anal. (C24H26N2O4S) C, H, N.
【0038】
実施例12
N−(4−クロロフェニルスルホニル)−L−バリル−L−フェニルアラニナール
実施例9、ステップ1の2−ナフタレンスルホニルクロリドの代わりに4−クロロベンゼンスルホニルクロリドを用い、tert−ロイシンの代わりにバリンを用い、実施例9と同様の操作をしてN−(4−クロロフェニルスルホニル)−L−バリル−L−フェニルアラニナール(化合物11)を白色結晶として得た。1H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.77 (d, 3H, J=6.8Hz), 0.79 (d, 3H, J=6.8Hz), 1.70-1.87 (m, 1H), 2.67 (dd, 1H, J=8.8, 14.2Hz), 3.01 (dd, 1H, J=5.4, 14.2Hz), 3.60 (dd, 1H, J=6.4, 9.3Hz), 4.00-4.07 (m, 1H), 7.12-7.32 (m,5H), 7.50-7.60 (m, 2H), 7.68-8.00 (m, 2H), 7.98 (d, 1H, J=9.3Hz), 8.44(d, 1H, J=6.8Hz), 9.09 (s, 1H).; Anal. (C20H23ClN2O4S) C, H, N.
【0039】
実施例13
N−(4−メチルフェニルスルホニル)−L−バリル−L−フェニルアラニナール
実施例9、ステップ1の2−ナフタレンスルホニルクロリドの代わりにp−トルエンスルホニルクロリドを用い、tert−ロイシンの代わりにバリンを用い、実施例9と同様の操作をしてN−(4−メチルフェニルスルホニル)−L−バリル−L−フェニルアラニナール(化合物12)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.74 (d, 6H, J=6.4Hz), 1.71-1.81 (m, 1H),2.33 (s, 3H), 2.65 (dd, 1H, J=8.8, 14.2), 2.99 (dd, 1H, J=5.4, 14.2), 3.55 (dd, 1H, J=6.4, 9.3Hz), 3.97-4.05 (m, 1H), 7.11-7.37 (m, 7H), 7.59-7.66 (m, 2H), 7.73 (d, 1H, J=9.3Hz), 8.41 (d, 1H, J=6.8Hz), 8.99 (s, 1H).;Anal. (C21H26N2O4S) C, H, N.
【0040】
実施例14
1−(2−ナフタレンスルホニルアミノ)シクロヘキサンカルボニル−L−フェニルアラニナール
実施例9、ステップ1のtert−ロイシンの代わりに1−アミノシクロヘキサンカルボン酸を用い、実施例9と同様の操作をして1−(2−ナフタレンスルホニルアミノ)シクロヘキサンカルボニル−L−フェニルアラニナール(化合物13)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 1.12 (s br, 6H), 1.65 (s br, 4H), 2.28 (dd, 1H, J=8.6, 14.2Hz), 3.06 (dd, 1H, J=5.3, 14.2Hz), 4.07-4.14 (m, 1H), 7.16-7.29(m, 5H), 7.63-7.72 (m, 2H), 7.86-7.72 (m, 2H), 7.98-8.15 (m, 4H), 8.41 (s, 1H), 9.29 (s, 1H).; Anal. (C26H28N2O4S) C, H, N.
【0041】
実施例15
1−(2−ナフタレンスルホニルアミノ)シクロペンタンカルボニル−L−フェニルアラニナール
実施例9、ステップ1のtert−ロイシンの代わりに1−アミノシクロヘキサンカルボン酸を用い、実施例9と同様の操作をして1−(2−ナフタレンスルホニルアミノ)シクロペンタンカルボニル−L−フェニルアラニナール(化合物24)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 1.17-1.18 (m, 4H), 1.72-1.87 (m, 4H), 2.88(dd, 1H, J=8.4, 14.1Hz), 3.01 (dd, 1H, J=5.1, 13.8Hz), 4.24(m, 1H), 7.17-7.29(m, 5H), 7.63-7.73 (m, 2H), 7.86(dd, 1H, J=1.8, 8.9Hz), 8.02-8.16(m, 6H), 8.43 (d, 1H, J=1.8Hz), 9.38 (s, 1H).; Anal. (C25H26N2O4S) C, H,N.
【0042】
実施例16
N−(4−クロロフェニルスルホニル)−L−バリル−L−トリプトファナール
ステップ1: バリン(13.1g)を1M水酸化ナトリウム水溶液100mlに溶解し、さらに精製水250mlとテトラヒドロフラン100mlを加え、氷冷下で撹拌しながら1M水酸化ナトリウム水溶液100mlと4−クロロベンゼンスルホニルクロリド(19.0g)のテトラヒドロフラン溶液100mlを5回に分けて交互に加えた。この溶液を室温で一昼夜攪拌し、反応させた。反応終了後、反応液をpH2〜3に調整して酢酸エチルで抽出した。抽出液を希塩酸、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。酢酸エチルを減圧留去して、残渣をヘキサン−酢酸エチル混液で洗浄し、N−(4−クロロフェニルスルホニル)−L−バリン13.6gを白色結晶として得た。
【0043】
ステップ2: N−(4−クロロフェニルスルホニル)−L−バリン(13.5g)とN−ヒドロキシコハク酸イミド(6.4g)をテトラヒドロフラン200mlに溶解し、氷冷下で撹拌しながら1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(10.6g)のジクロロメタン溶液200mlをゆっくりと加えた。この溶液を室温で約12時間撹拌し、反応させた。反応終了後、溶媒を減圧留去して残渣を酢酸エチルに溶解し、希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。酢酸エチルを減圧留去して、残渣をヘキサン−酢酸エチル混液で洗浄し、N−(4−クロロフェニルスルホニル)−L−バリンN−ヒドロキシコハク酸イミドエステル14.3gを白色結晶として得た。
【0044】
ステップ3: N−(4−クロロフェニルスルホニル)−L−バリンN−ヒドロキシコハク酸イミドエステル(1.5g)とL−トリプトファノール(0.88g)をジクロロメタン100mlに加え、室温で撹拌しながらトリエチルアミン(1.2g)を加えた。この溶液を2時間撹拌し、反応させた。反応終了後、溶媒を減圧留去し、残渣を酢酸エチルに溶解して、希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。酢酸エチルを減圧留去して、残渣をヘキサン−酢酸エチル混液で洗浄し、N−(4−クロロフェニルスルホニル)−L−バリル−L−トリプトファノール1.6gを白色結晶として得た。
【0045】
ステップ4: N−(4−クロロフェニルスルホニル)−L−バリル−L−トリプトファノール(1.5g)をジメチルスルホキシド20mlとジクロロメタン15mlに溶解しトリエチルアミン(2.0g)を加え、室温で撹拌しながら三酸化硫黄ピリジン錯体(2.1g)のジメチルスルホキシド溶液20mlを加え、さらに1時間撹拌した。反応終了後、酢酸エチルを加え、希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。溶媒を減圧留去して、残渣をTLCプレート〔展開溶媒:ヘキサン−酢酸エチル(1:1)〕を用いて精製し、N−(4−クロロフェニルスルホニル)−L−バリル−L−トリプトファナール(化合物14)0.10gを白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.81 (d, 3H, J=6.8Hz), 0.82 (d, 3H, J=6.4Hz), 1.77-1.91(m, 1H), 2.82 (dd, 1H, J=7.8, 15.1Hz), 3.07 (dd, 1H, J=5.9,15.1Hz), 3.65 (dd, 1H, J=6.8, 9.3Hz), 4.06-4.14 (m, 1H), 6.96-7.69 (m,9H), 7.99 (d, 1H, J=9.8Hz), 8.41 (d, 1H, J=6.4Hz), 9.21 (s, 1H), 10.92 (s, 1H).; Anal. (C22H24ClN3O4S) C, H, N.
【0046】
実施例17
N−(4−フルオロフェニルスルホニル)−L−バリル−L−トリプトファナール
実施例16、ステップ1の4−クロロベンゼンスルホニルクロリドの代わりに4−フルオロベンゼンスルホニルクロリドを用い、実施例16と同様の操作をしてN−(4−フルオロフェニルスルホニル)−L−バリル−L−トリプトファナール(化合物15)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.80 (d, 3H, J=6.8Hz), 0.81 (d, 3H, J=6.8Hz), 1.76-1.88 (m, 1H), 2.82 (dd, 1H, J=8.1, 15.1Hz), 3.06 (dd, 1H, J=6.1, 15.1Hz), 3.63 (dd, 1H, J=6.8, 9.3Hz) 4.04-4.12 (m, 1H), 6.98-7.56 (m,7H), 7.68-7.76 (m, 2H), 7.93 (d, 1H, J=9.3Hz), 8.41 (d, 1H, J=6.4Hz), 9.19 (s, 1H), 10.92 (s, 1H).; Anal. (C22H24FN3O4S) C, H, N.
【0047】
実施例18
1−(2−ナフタレンスルホニルアミノ)シクロヘキサンカルボニル−L−トリプトファナール
実施例16、ステップ1の4−クロロベンゼンスルホニルクロリドの代わりに2−ナフタレンスルホニルクロリドを用い、バリンの代わりに1−アミノシクロヘキサンカルボン酸を用い、実施例16と同様の操作をして1−(2−ナフタレンスルホニルアミノ)シクロヘキサンカルボニル−L−トリプトファナール(化合物16)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 1.17 (s br, 6H), 1.72 (s br, 4H), 2.97-3.16 (m, 2H), 4.10-4.17 (m, 1H), 6.95-7.22 (m, 3H), 7.33 (d, 1H, J=8.3Hz),7.48 (d, 1H, J=7.6Hz), 7.61-7.72 (m, 2H), 7.83-8.14 (m, 6H), 8.41 (s, 1H), 10.89 (s, 1H).; Anal. (C28H29N3O4S) C, H, N.
【0048】
実施例19
N−(2−ナフタレンスルホニル)−L−tert−ロイシル−L−トリプトファナール実施例16、ステップ1の4−クロロベンゼンスルホニルクロリドの代わりに2−ナフタレンスルホニルクロリドを用い、バリンの代わりにtert−ロイシンを用い、実施例16と同様の操作をしてN−(2−ナフタレンスルホニル)−L−tert−ロイシル−L−トリプトファナール(化合物17)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.89 (s, 9H), 2.43 (dd, 1H, J=6.8, 15.1Hz), 2.68 (dd, 1H, J=7.3, 15.1Hz), 3.64-3.75 (m, 2H), 6.93-7.16 (m, 3H), 7.19 (d, 1H, J=7.8Hz), 7.32 (d, 1H, J=8.3Hz), 7,58-7.67 (m, 2H), 7.76-7.80(m, 2H), 7.88-8.01 (m, 3H), 8.05-8.09 (m, 1H), 8.37 (d, 1H, J=6.4Hz), 8.43 (m, 1H), 8.83 (s, 1H), 10.80 (s, 1H).; Anal. (C27H29N3O4S) C, H, N.
【0049】
実施例20
N−(4−フルオロフェニルスルホニル)−L−バリル−L−シクロヘキシルアラニナール
ステップ1: バリン(11.5g)を1M水酸化ナトリウム水溶液100mlに溶解し、さらに精製水200mlとテトラヒドロフラン100mlを加え、氷冷下で撹拌しながら1M水酸化ナトリウム水溶液100mlと4−フルオロベンゼンスルホニルクロリド(17.5g)のテトラヒドロフラン溶液100mlを同時に滴下した。この溶液を室温で一昼夜撹拌し、反応させた。反応終了後、反応液をpH2〜3に調整して酢酸エチルで抽出した。抽出液を希塩酸、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。酢酸エチルを減圧留去して、残渣をヘキサン−酢酸エチル混液で洗浄し、N−(4−フルオロフェニルスルホニル)−L−バリン15.5gを白色結晶として得た。
【0050】
ステップ2: N−(4−フルオロフェニルスルホニル)−L−バリン(12.0g)とN−ヒドロキシコハク酸イミド(7.6g)をテトラヒドロフラン200mlに溶解し、氷冷下で撹拌しながら1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(12.6g)のジクロロメタン溶液200mlをゆっくりと加えた。この溶液を室温で約4時間撹拌し、反応させた。反応終了後、溶媒を減圧留去して残渣を酢酸エチルに溶解し、希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。酢酸エチルを減圧留去して、残渣をヘキサン−酢酸エチル混液で洗浄し、N−(4−フルオロフェニルスルホニル)−L−バリンN−ヒドロキシコハク酸イミドエステル14.1gを白色結晶として得た。
【0051】
ステップ3: N−(4−フルオロフェニルスルホニル)−L−バリンN−ヒドロキシコハク酸イミドエステル(1.5g)と(S)−2−アミノ−3−シクロヘキシル−1−プロパノール塩酸塩(1.5g)をジクロロメタン80mlに加え、室温で撹拌しながらトリエチルアミン(2.0g)を加えた。この溶液を2時間撹拌し、反応させた。反応終了後、溶媒を減圧留去し、残渣を酢酸エチルに溶解して、希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。酢酸エチルを減圧留去して、残渣をヘキサン−酢酸エチル混液で洗浄し、N−(4−フルオロフェニルスルホニル)−L−バリル−L−シクロヘキシルアラニノール1.4gを白色結晶として得た。
【0052】
ステップ4: N−(4−フルオロフェニルスルホニル)−L−バリル−L−シクロヘキシルアラニノール(1.3g)をジメチルスルホキシド20ml溶液とジクロロメタン10mlに溶解しトリエチルアミン(1.9g)を加えた。この溶液を室温で撹拌しながら三酸化硫黄ピリジン錯体(2.0g)のジメチルスルホキシド溶液10mlを加え、さらに1時間撹拌を続けた。反応終了後、酢酸エチルを加え、希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。溶媒を減圧留去して、残渣をTLCプレート〔展開溶媒:ヘキサン−酢酸エチル(1:1)〕を用いて精製し、イソプロピルエーテルで結晶化を行い、N−(4−フルオロフェニルスルホニル)−L−バリル−L−シクロヘキシルアラニナール(化合物18)0.37gを白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.74-1.61 (m, 13H), 0.82 (d, 3H, J=10.9Hz), 0.84 (d, 3H, J=10.9Hz), 1.80-1,93 (m, 1H), 3.53-3.66 (m, 1H), 3.77-3.85 (m, 1H), 7.32-7.42 (m, 2H), 7.79-7.87 (m, 2H), 7.96 (d, 1H, J=8.9Hz),8.29 (d, 1H, J=6.6Hz), 9.10 (s, 1H).; Anal. (C20H29FN2O4S) C, H, N.
【0053】
実施例21
N−(2−ナフタレンスルホニル)−L−バリル−L−シクロヘキシルアラニナール
実施例20、ステップ1の4−フルオロベンゼンスルホニルクロリドの代わりに2−ナフタレンスルホニルクロリドを用い、実施例20と同様の操作をしてN−(2−ナフタレンスルホニル)−L−バリル−L−シクロヘキシルアラニナール(化合物19)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.52-0.82 (m, 13H), 0.82 (d, 3H, J=6.6Hz),0.84 (d, 3H, J=5.6Hz), 1.81-1.99 (m, 1H), 3.63-3.69 (m, 2H), 7.80 (dd,1H, J=1.9, 8.8Hz), 8.00-8.11(m, 4H), 8.26 (d, 1H, J=6.6Hz), 8.39 (m, 1H), 8.96 (s, 1H).; Anal. (C24H32N2O4S) C, H, N.
【0054】
実施例22
N−(4−クロロフェニルスルホニル)−L−バリル−L−シクロヘキシルアラニナール
実施例20、ステップ1の4−フルオロベンゼンスルホニルクロリドの代わりに4−クロロフェニルスルホニルクロリドを用い、実施例20と同様の操作をしてN−(4−クロロフェニルスルホニル)−L−バリル−L−シクロヘキシルアラニナール(化合物20)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.74-1.61 (m, 13H), 0.82 (d, 3H, J=10.2Hz), 0.85 (d, 3H, J=10.5Hz), 1.89-1.93 (m, 1H), 3.58-3.63 (m, 1H), 3.77-3.85 (m, 1H), 7.58-7.63 (m, 2H), 7.75-7.80 (m, 2H), 8.05 (d, 1H, J=7.3Hz),8.40 (d, 1H, J=6.6Hz), 9.11 (s, 1H).; Anal. (C20H29ClN2O4S) C, H, N.
【0055】
実施例23
N−(4−フルオロフェニルスルホニル)−D−バリル−D−ロイシナール
ステップ1: D−バリン(6.6g)を1M水酸化ナトリウム水溶液50mlに溶解し、さらに精製水200mlとテトラヒドロフラン100mlを加え、氷冷下で撹拌しながら1M水酸化ナトリウム水溶液100mlと4−フルオロベンゼンスルホニルクロリド(9.7g)のテトラヒドロフラン溶液50mlを同時に滴下した。この溶液を室温で一昼夜撹拌し、反応させた。反応終了後、反応液をpH2〜3に調整して酢酸エチルで抽出した。抽出液を希塩酸、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。酢酸エチルを減圧留去して、残渣をヘキサン−酢酸エチル混液で洗浄し、N−(4−フルオロフェニルスルホニル)−L−バリン8.3gを白色結晶として得た。
【0056】
ステップ2: N−(4−フルオロフェニルスルホニル)−L−バリン(8.0g)とN−ヒドロキシコハク酸イミド(4.4g)をテトラヒドロフラン150mlに溶解し、氷冷下で撹拌しながら1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(7.3g)のジクロロメタン溶液150mlをゆっくりと加えた。この溶液を室温で約12時間撹拌し、反応させた。反応終了後、溶媒を減圧留去して残渣を酢酸エチルに溶解し、希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。酢酸エチルを減圧留去して、残渣をヘキサン−酢酸エチル混液で洗浄し、N−(4−フルオロフェニルスルホニル)−D−バリンN−ヒドロキシコハク酸イミドエステル9.6gを白色結晶として得た。
【0057】
ステップ3: N−(4−フルオロフェニルスルホニル)−D−バリンN−ヒドロキシコハク酸イミドエステル(1.8g)とD−ロイシノール(0.74g)をジクロロメタン80mlに加え、室温で撹拌しながらトリエチルアミン(1.5g)を加えた。この溶液を2時間撹拌し、反応させた。反応終了後、溶媒を減圧留去し、残渣を酢酸エチルに溶解して、希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。酢酸エチルを減圧留去して、残渣をヘキサン−酢酸エチル混液で洗浄し、N−(4−フルオロフェニルスルホニル)−D−バリル−D−ロイシノール1.6gを白色結晶として得た。
【0058】
ステップ4: N−(4−フルオロフェニルスルホニル)−D−バリル−D−ロイシノール(1.5g)をジメチルスルホキシド溶液20mlとジクロロメタン10mlに溶解し、トリエチルアミン(2.4g)を加え、室温で撹拌しながら三酸化硫黄ピリジン錯体(2.6g)のジメチルスルホキシド20mlを加え、さらに1時間撹拌し、反応させた。反応終了後、酢酸エチルを加え、希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。溶媒を減圧留去して、残渣をTLCプレート〔展開溶媒:ヘキサン−酢酸エチル(1:1)〕を用いて精製し、N−(4−フルオロフェニルスルホニル)−D−バリル−D−ロイシナール(化合物21)1.0gを白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.74 (d, 3H, J=6.3Hz), 0.82 (d, 6H, J=6.3Hz), 0.87 (d, 3H, J=6.9Hz), 1.15-1.45 (m, 3H), 1.81-1.93 (m, 1H), 3.59 (t, 1H, J=6.8Hz), 3.80-3.88 (m, 1H), 7.33-7.42 (m, 2H), 7.79-7.86 (m, 2H),7.95 (d, 1H, J=6.9Hz), 8.26 (d, 1H, J=6.9Hz), 9.14 (s, 1H).; Anal. (C22H30N2O4S) C, H, N.
【0059】
実施例24
N−(4−フルオロフェニルスルホニル)−L−バリル−D−ロイシナール
実施例23、ステップ1のD−バリンの代わりにバリンを用い、実施例23と同様の操作をしてN−(4−フルオロフェニルスルホニル)−L−バリル−D−ロイシナール(化合物22)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.78 (d, 3H, J=6.3Hz), 0.82 (d, 3H, J=6.6Hz), 0.83 (d, 6H, J=6.3Hz), 1.18-1.50 (m, 3H), 1.79-1.92 (m, 1H), 3.61-3.63 (m, 1H), 3.84-3.92 (m, 1H), 7.33-7.44 (m, 2H), 7.80-7.96 (m, 3H), 8.22 (d, 1H, J=6.9Hz), 8.96 (s, 1H).; Anal. (C20H29FN2O4S) C, H, N.
【0060】
実施例25
N−(4−フルオロフェニルスルホニル)−L−バリル−L−アラニナール
実施例20のステップ1および2と同じ操作をして得た、N−(4−フルオロフェニルスルホニル)−L−バリンN−ヒドロキシコハク酸イミドエステル(2.6g)とL−アラニノール(0.69g)をジクロロメタン150mlに加え、室温で撹拌しながらトリエチルアミン(2.1g)を加えた。この溶液を一昼夜撹拌し、反応させた。反応終了後、希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。酢酸エチルを減圧留去して、残渣をイソプロピルエーテル−酢酸エチル混液で洗浄し、N−(4−フルオロフェニルスルホニル)−L−バリル−L−アラニノール1.2gを白色結晶として得た。
【0061】
次いで、N−(4−フルオロフェニルスルホニル)−L−バリル−L−アラニノール(1.1g)をジメチルスルホキシド20mlとジクロロメタン10mlに溶解しトリエチルアミン(1.9g)を加えた。室温で撹拌しながら、三酸化硫黄ピリジン錯体(2.2g)のジメチルスルホキシド溶液10mlを加え、さらに30分撹拌した。反応終了後、酢酸エチルを加え、希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。酢酸エチルを減圧留去して、残渣をTLCプレート〔展開溶媒:ヘキサン−酢酸エチル(1:1)〕を用いて精製し、N−(4−フルオロフェニルスルホニル)−L−バリル−L−アラニナール(化合物25)65mgを白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.84 (d, 3H, J=6.6Hz), 0.85 (d, 3H, J=6.6Hz), 0.99 (d, 3H, J=7.2Hz), 1.76-1.88 (m, 1H), 3.48-3.56 (m, 1H), 3.70-3.80(m, 1H), 7.35-7.43 (m, 2H), 7.79-7.85 (m, 2H), 8.00 (s, 1H), 8.39 (d, 1H, J=6.3Hz), 9.10 (s, 1H).; Anal. (C14H19FN2O4S) C, H, N.
【0062】
実施例26
N−メチルスルホニル−L−バリル−L−ロイシナール
ステップ1: バリン(14.1g)を1M水酸化ナトリウム水溶液120mlに溶解し、さらに精製水240mlとテトラヒドロフラン120mlを加え、氷冷下で撹拌しながら1M水酸化ナトリウム水溶液120mlとメタンスルホニルクロリド(14.0g)のテトラヒドロフラン溶液120mlを同時に滴下した。撹拌を室温で一昼夜続けた。反応終了後、反応液をpH2〜3にして酢酸エチルで抽出した。抽出液を希塩酸、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。有機層を減圧留去して、残渣をヘキサン−酢酸エチル混液で加熱洗浄し、N−メチルスルホニル−L−バリン9.1gを白色結晶として得た。
【0063】
ステップ2: N−メチルスルホニル−L−バリン(9.1g)とN−ヒドロキシコハク酸イミド(6.9g)をテトラヒドロフラン150mlに溶解し、氷冷下で撹拌しながら1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(11.5g)のジクロロメタン190ml溶液をゆっくりと加えた。この溶液を室温で一昼夜撹拌し、反応させた。反応終了後、溶媒を減圧留去して残渣を酢酸エチルに溶解し、希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。酢酸エチルを減圧留去して、残渣をイソプロピルエーテル−酢酸エチル混液で加熱洗浄し、N−メチルスルホニル−L−バリンN−ヒドロキシコハク酸イミドエステル6.6gを白色結晶として得た。
【0064】
ステップ3: N−メチルスルホニル−L−バリンN−ヒドロキシコハク酸イミドエステル(2.9g)とL−ロイシノール(1.5g)をジクロロメタン120mlに加え、室温で撹拌しながらトリエチルアミン(3.0g)を加えた。この溶液を一昼夜撹拌し、反応させた。反応終了後、希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。酢酸エチルを減圧留去して、残渣をイソプロピルエーテル−酢酸エチル混液で洗浄し、N−メチルスルホニル−L−バリル−L−ロイシノール1.0gを白色結晶として得た。
【0065】
ステップ4: N−メチルスルホニル−L−バリル−L−ロイシノール(0.89g)をジメチルスルホキシド20mlとジクロロメタン10mlに溶解しトリエチルアミン(1.8g)を加えた。室温、撹拌下、ここへ三酸化硫黄ピリジン錯体(2.2g)のジメチルスルホキシド溶液10mlを加え、さらに30分撹拌した。反応終了後、酢酸エチルを加え、希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。酢酸エチルを減圧留去して、残渣をヘキサン−酢酸エチル混液で洗浄後、さらにイソプロピルアルコールで再結晶してN−メチルスルホニル−L−バリル−L−ロイシナール(化合物26)30mgを白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6 270MHz) δ: 0.85-0.94 (m, 12H), 1.39-1.69 (m, 3H), 1.88-1.99 (m, 1H), 2.83 (s, 3H), 3.65 (t, 1H, J=7.5Hz), 4.15-4.22 (m, 1H), 7.32 (d, 1H, J=8.7Hz), 8.47 (d, 1H, J=7.2Hz), 9.43 (s, 1H).; Anal. (C12H24N2O4S) C, H, N.
【0066】
(試験例1)
カルパイン阻害活性の測定
μーカルパイン(ナカライテスク社)の活性は文献〔Anal. Biochem. vol. 208, 387-392 (1993)〕に記載された方法に準じて測定した。即ち、0.5mg/mlカゼイン、50mMTris−HCl(pH7.4)、20mMジチオスレイトール、0.03酵素単位μ−カルパインを含む反応液200μlに種々の濃度の被験薬を含むジメチルスルホキシド溶液2.5μlと20mM CaCl2水溶液50μlを添加し、反応を開始した。30℃、60分間反応させた後、反応液100μlを別の容器に移し、精製水50μlと50%クマシーブリリアントブルー溶液100μlを加えて室温で15分間放置した後、595nmで吸光度を測定した。被験薬を含まないジメチルスルホキシド溶液2.5μlを添加し、同様に処理した後測定したものをコントロール値、20mM CaCl2 の代わりに1mM−EDTAを添加したものをブランク値とし、以下の式により阻害率を計算し、50%阻害に必要な量(IC50)を求めた。
阻害率={1-(測定値−ブランク値)/(コントロール値−ブランク値) }×100その結果を表4に示した。本願の化合物は、優れたカルパイン阻害活性を示すことが分かった。
【0067】
【表4】
Figure 0003999939
【0068】
(製剤例1)
錠剤
化合物1 30mg
乳糖 80mg
デンプン 17mgステアリン酸マグネシウム 3mg以上の成分を1錠分の材料として、常法により錠剤を成形する。必要に応じて糖衣を付してもよい。
【0069】
(製剤例2)
注射剤
化合物14 2.5mg
塩化ナトリウム 900mg
1N水酸化ナトリウム 適量
注射用蒸留水 全量 100ml
以上の成分を常法により混和して注射剤とする。
【0070】
【発明の効果】
本発明の一般式(I)で表される化合物は、優れたカルパイン阻害活性を有しているため、筋ジストロフィー、筋萎縮症、心筋梗塞、脳卒中、アルツハイマー病、頭部外傷時の意識障害や運動障害、多発性硬化症、末梢神経のニューロパシー、白内障、炎症、アレルギー、劇症肝炎、高カルシウム血症、乳癌、前立腺癌、前立腺肥大、骨粗鬆症などの治療薬として、あるいは癌の増殖抑制、転移予防薬、血小板の凝集阻害薬として用いることができる。

Claims (5)

  1. 一般式(I)
    Figure 0003999939
    〔式中、Rはメチル、4−フルオロフェニル、4−クロロフェニル、p−トリルまたは2−ナフチルから選ばれる基を示し、 はプロピル、イソプロピルまたはtert−ブチルを、R は水素を示すか、またはR とR は連結して環を形成してシクロペンチリデンまたはシクロヘキシリデンを示し、はイソブチル、ベンジル、シクロヘキシルメチルまたはインドール−3−イルメチルから選ばれる基を示す。〕で表される化合物またはその塩(ただし、4−(N−フルオロフェニルスルホニル)−L−バリル−L−ロイシナールおよびその塩を除く)。
  2. がイソプロピルであって、Rが水素である請求項1記載の化合物またはその塩。
  3. が4−フルオロフェニル、4−クロロフェニル、p−トリルまたは2−ナフチルである請求項1記載の化合物またはその塩。
  4. 請求項1記載の化合物またはその塩を含有してなる医薬。
  5. カルパイン阻害剤である請求項記載の医薬。
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