JPH10146943A - 表面凹凸基材に対する高意匠な加飾方式 - Google Patents

表面凹凸基材に対する高意匠な加飾方式

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JPH10146943A
JPH10146943A JP8340319A JP34031996A JPH10146943A JP H10146943 A JPH10146943 A JP H10146943A JP 8340319 A JP8340319 A JP 8340319A JP 34031996 A JP34031996 A JP 34031996A JP H10146943 A JPH10146943 A JP H10146943A
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film
compression
parts
pressure
indentation
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JP8340319A
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Hiroki Saito
浩喜 斉藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】樹脂フィルムを表面凹凸基材に圧着させるシス
テムについて、対応できる凹凸の限界を高くし、フィル
ムラミネートやフィルム転写を用い、凹凸の激しい基材
に高精細でリアルな意匠を付与する。 【解決手段】フィルム圧着システムの加圧媒体に、積層
させた粒体を用いた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、化粧板の製造方
法に関し、表面凹凸基材へ加飾し、意匠性の高い化粧板
を効率的に製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】今日、住宅の内装や外装に用いられる化
粧板は、高級指向の高まりとともに、表面に凹凸の入っ
たものが求められている。表面に高精細な絵柄加飾をす
る技術として、表面に印刷を施したフィルムをラミネー
トしたり、転写フィルムを用いて絵柄を転移させたりす
るものがある。ともに、柔軟な弾性ロールを用いた圧着
システムにより、ある程度の凹凸にも対応することがで
きた。このシステムは、曲面ラミネーターなどと呼ばれ
る。真空プレスなどによっても製造できるが、生産スピ
ードが遅く、高コストになる。ところが、弾性ロールを
用いたラミネートや転写には欠点があり、弾性ロールの
変形に限界があるため、(図3)の様に、間口が狭く深
い凹部には追随することができないのである。また、
(図4)のように間口が広くても凹部が90゜の入り隅
なっている時は隅の部分には圧がかからない。凹凸への
対応性を上げるためにゴム硬度を下げると今度は面圧が
上がらなくなってしまう。そのため対応できる凹凸に限
界があり、しかもちょとした窪みにも対応できないとい
うのが現実であった。しかも、弾性体を用いるため、ロ
ールの耐久性、耐熱性の問題が常につきまとう。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
問題に鑑みてなされたものであり、その課題とするとこ
ろは、表面が凸凹の基材にフィルムを圧着させる際、加
圧媒体の変形限界を高くし、凹凸面に対し凹部凸部の面
圧を一定にすることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、そのような欠
点を解決するために、積層させた粒体を加圧媒体に使用
した。基本的な構造は、基材の上に圧着すべきフィルム
を乗せその上に粒体を積層させ、圧胴ロールや加圧板な
どで粒体層の上から加圧し、フィルムを圧着させるもの
である。粒体に表面摩擦の低いものを使用すれば、流動
性のある液体のような作用をし、フィルムを凹部に追随
させ、フィルムが基材の凹部下部にまで密着した後は、
基材の表面形状に変形した固体のような作用をする。粒
体に強磁体を用いれば、電磁石を用いて粒体の供給と回
収を合理的に行うことができ、加熱方法に電磁誘導を用
いれば、フィルムに接する部分の粒体を合理的に加熱で
きる。
【0005】以下図面に沿って説明する。(図1)参
照。加飾基材1の上にフィルム2を乗せ、その上に流体
4を積層させ、圧胴ロール6にて加圧し、ラミネートな
らそのまま、転写なら基体フィルムをはがす。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は、以上のような構成であ
るから、凹部凸部に対する面圧を一定にする事ができる
のである。圧着開始時には、フィルムは凸部にのみ接し
て乗っている。(図5)の様に、圧を加えていくと基材
凹部の上にあるフィルムは、上からの圧を支え切れず
に、加圧が進に従い伸びてくる。粒体層は流動性を持っ
ているので、凸部上から凹部上に移動していく。フィル
ムの伸びが進んで凹部の内側に密着した時、(図6)の
様に、粒体は行き場を失い粒体層は変形しなくなる。こ
の状態で更に加圧を続けた時、凹部と凸部に対する面圧
は一定となるのである。凹凸の対応限界は、フィルムの
伸びの限界と等しくなり入り隅にも加圧できる。フィル
ムに、加熱しても伸びにくい材質を選択すれば、凸部の
みにも圧着できる。
【0007】
【実施例】(図1)、(図2)の様にシステムは少なく
とも2通り考えられるが、実施は(図2)のシステムに
より行った。加圧板を使用する方法である。 〈実施例1〉 外装用窯業サイディング板にフィルム転
写にて加飾を行った。レンガ積みを模した形状であり、
目地を表現するために、(図7)の様にワイピングにて
目地(凹部)にのみ黒色塗装をあらかじめ施した。この
板は、凸部にも微細な凹凸があり、ワイピングした後
も、微細な凹部には塗料が残っている。その上に(図
2)のシステムにて転写加工を行った。使用した転写フ
ィルムは、絵柄層が半透過性のものを使用した。ワイピ
ングにて塗料が残ったところは、他の部分よりも色が濃
くなり目地にコントラストをつけて表現できた。凸部に
わずかに残った塗料は面積が小さいために余り濃く表現
されないが、影として表現され、微細な凹凸を強調する
働きをした。転写であるから、基体フィルムをはがし、
最終的に表面物性を確保するために、クリヤートップコ
ートを塗装により施したが、(図8)の様に、転写シー
トの絵柄層表層部に、あらかじめコーティングによって
トップコート層を設けておいてもよい。なお、基体フィ
ルムには塩化ビニル樹脂を用い、剥離層、絵柄層、接着
層を持つ構成としたが、ポリプロピレンなど接着困難な
樹脂を用いれば、剥離層を不要にすることができる。製
品は、今までにない非常に意匠性の富んだものになっ
た。なお、転写フィルムは、接着層を持つものを使用し
た。エアーのかみ込みが問題になる時は、転写フィルム
に絵柄層側から空気抜き穴を開けてもよい。又、目地の
コントラスト付けは、ワイピングだけでなく、凸部の白
色ロールコーター塗装でもよい。 〈実施例2〉 (図9)の様な断面を持つキッチンの扉
に、フィルムラミネートを行った。(図2)のシステム
によってラミネートを行うと、表面が艶消しの状態にな
る。粒体により細かいエンボスが付与されるからであ
る。艷消しの製品が目標であればこのままで良いが、艷
有りの製品が目標であれば、ヒーターで表面を再加熱
し、溶融させることによって艶を出しても良い。今回
は、凸部分だけミラー仕上げするために、鏡面板を押し
当て加熱溶融させた。でき上がった製品は非常に意匠性
の高いものであった。また鏡面版を押し当て加熱溶融さ
せ、表面をミラー仕上げとする方法は、フラットな基材
に応用すれば、フィルムラミネートに有りがちな糊ダク
を解消する方法として使用できる。なお、今回フィルム
はアクリルを基体としたものに、裏面刷りしたものを使
用した。裏面刷りしたものをラミネートすると、基体フ
ィルムが一番外側に来るので、塗装感を表現でき、かつ
耐久性が上がる。 〈実施例3〉 外装用窯業サイディング板にフィルムラ
ミネートを行った。基材は実施例1と同じものを使用し
た。実施例1と同様に、目地の表現を行った。ただし、
今回はラミネートなので、塗料でなく着色接着剤を使用
した。セメント系材料は内部に水分を含むために、表面
加飾に塗装と同程度の透湿性を要求される。そのために
次のような仕様のフィルムを使用した。微細な穴が多数
開いたアクリルを基体とするフィルムにクリヤーコート
を施す。この時穴は塗膜によって塞がれる。その後、絵
柄層を印刷する。この時の印刷構成は裏面刷りとする。
(図10参照)穴の部分は塗料で塞がれているのでこの
部分は透湿性がある。また、(図2)のシステムによっ
て圧着されたものは、表面に微細なエンボスが施される
から、実際のレンガのように非常にリアルな意匠になっ
た。 〈実施例4〉 ALCに転写を行った。基材の表面がボ
ロボロの状態なので、転写の前工程で塗装の下地処理を
行い表面を強化した。塗料はアクリルエマルジョン系を
使用した。オーブンで半分ほど水分を飛ばし、ウエット
状態で転写フィルムを圧着した。この時塗料は更に奥に
押し込まれる。塗料中の水分を飛ばすために圧着時間を
20秒程とり、転写温度は120゜Cに設定した。転写
フィルムの接着層が接する部分の塗料中水分は殆どなく
なり、絵柄層と塗料は完全に熱融着した。なおALCは
非常に多孔質なので水分は基材側に難なく抜けた。でき
上がったものは非常に質感が高く美しいものであった。
なお、実際の生産では、現場での欠け補修を見込し、仕
上げは現場にて行う。基体フィルムははがさないで養生
フィルムとして使用するので、現場に着く間に塗料は硬
化する。現場での最終仕上げはトップクリヤー塗布であ
る。
【0008】
【発明の効果】内装用化粧板は既に様々な意匠が施され
て世の中に出回っているが、圧着できる凹凸の限界が高
まったことの効果は大きく、今まで真空プレスに頼って
いた領域に進出することができる。生産効率アップによ
るコストダウンと省エネの効果がある。外装用化粧板に
は特に効果が大きい。一般に外装用化粧板(窯業サイデ
ィングやALCパネル、凹凸コンクリートパネルなど)
の表面は、複雑で激しい凹凸のあるものが多い。天然石
を模したものが多いからである。これにフィルムラミネ
ートや転写を行う圧着システムは、ゴムローラー圧着で
は役不足である。ところが、このシステムによってフィ
ルムラミネートやフィルム転写を行うことができ、塗装
やダイレクト印刷と違って高精細でリアルな絵柄を作業
環境が良好なままで付与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】圧胴ロールと粒体を用いた圧着システムの基本
構成図である。
【図2】加圧板と粒体を用いた圧着システムの基本構成
図である。加圧板に電磁石が内蔵してあり、加圧板が上
昇すると、粒体(鉄)も上昇する。
【図3】弾性ロールを使用した圧着の説明図である。
【図4】弾性ロールを使用した圧着の説明図である。
【図5】粒体を用いた圧着の説明図である。
【図6】粒体を用いた圧着の説明図である。
【図7】目地のみに塗料を乗せるワイピング塗装の基本
構成図である。コーターの種類は限定しない。
【図8】トップクリヤー層を含む転写フィルムの構成図
である。
【図9】キッチン扉の断面図である。
【図10】基体フィルムに穴を開けて透湿性を確保した
印刷フィルムの構成図である。
【符号の説明】
図において 1:加飾基材、2:フィルム、3:弾性ロ
ール4:粒体(今回は鉄粉)、5:加圧板、6:圧胴ロ
ール、7:電磁加熱器8:フローコーター、9:ワイピ
ングナイフ、10:塗料、11:基体フィルム、12:
剥離層、13:トップクリヤー層、14:絵柄層、1
5:接着層、16:キッチン扉、17:穴あき基体フィ
ルム、
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年1月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面凹凸基材への高精細な加飾に際し
    て、フィルムラミネートもしくはフィルム転写を取り入
    れるが、フィルムの圧着に際して次の新手法を用いる方
    法。基材の上に圧着すべきフィルムをのせ、その上に積
    層させた粒体を、圧胴ロールもしくは加圧板にて加圧す
    ることにより、凹凸基材にフィルムを追随させ、加熱圧
    着させる。粒体は加熱しておき、フィルムには熱可塑性
    樹脂を用いる。
JP8340319A 1996-11-18 1996-11-18 表面凹凸基材に対する高意匠な加飾方式 Pending JPH10146943A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006510511A (ja) * 2002-12-18 2006-03-30 ジョンソンディバーシー・インコーポレーテッド 極薄表面改変システム
CN114871516A (zh) * 2022-06-15 2022-08-09 常州大学 一种基于电火花放电的植砂方法和装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7897002B2 (en) 2002-12-18 2011-03-01 Diversey, Inc. Method of modifying a surface
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