JP2005298988A - 無機質板の製造方法および無機質化粧板 - Google Patents

無機質板の製造方法および無機質化粧板 Download PDF

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Abstract

【課題】 鉱物質繊維と無機質粉状体と結合剤とを必須成分として含む、化粧層との密着性が良いエンボス凹凸模様を有する無機質板を、生産性良く製造することができる無機質板の製造方法と、この無機質板を基板とする高意匠の無機質化粧板を提供する。
【解決手段】 鉱物質繊維と無機質粉状体と結合剤とを必須成分として含む原料を水中に混合分散させて調整したスラリーを湿式抄造してウェットマットに形成し、該ウェットマットを、含水率が10重量%未満となるように乾燥してドライボードに形成し、該ドライボードを、エンボス型を介して加熱圧縮して結合剤を硬化させる無機質板の製造方法である。これによって、化粧層との密着性に優れた、凹凸模様を有する無機質板を生産性よく形成することができる。また、この凹凸模様を有する無機質板の表面に化粧層を設けることにより、高意匠の無機質化粧板を得ることができる。


Description

本発明は、住宅等建築物の内装材、造作材、開口部材、家具等の化粧板の基板として用いるに好適な無機質板を、生産性良く製造することのできる無機質板の製造方法、および該無機質板を基板とする、化粧層との密着性の良い無機質化粧板に関する。
従来から、住宅等建築物の内装仕上げ材や家具等の化粧面材の基板として石膏ボードや合板が汎用されている。しかしながら、石膏ボードは重くて施工し難く、また水を吸収すると曲げ強度等の強度的性質が顕著に低下するため、キッチン等水回りに使用するには問題があった。一方、合板は、軽くて施工し易い反面、燃え易く、腐り易いという欠点を有していた。
このため、本出願人は、特許文献1に記載のあるように、表裏層の間に軽量な中層をサンドイッチ状に積層した積層体を、連続プレスで圧締して成形した後、乾燥により結合剤を硬化させる、軽量高強度な3層構成の無機質板の製造方法を提案した。しかしながら、上記方法では、特に厚さが10mm以下の薄い無機質板を製造する場合、薄い分軽量であるので、軽量な中層の必要性が低くなる上に、3層構成に形成するためには、製造装置が煩雑となり、生産性も悪くなるという欠点があった。
このため、湿式抄造した単層のウェットマットを熱風乾燥機で乾燥した後、得られたドライボードを加熱圧縮して、薄くて強度のある無機質板に形成することが考えられるが、乾燥後のドライボードの含水率が高い場合には、ドライボードが柔らかくなり、加熱圧縮のためにホットプレス等の熱圧装置に搬送或いはセットする際の取り扱い時において、ドライボードが破損し易くその取り扱いが難しいという問題があった。また、加熱圧縮時において、ドライボードに多く含まれる水分の急激な蒸発によってパンク現象を生じたり、側端部に湾曲状の変形現象を生じたりすることがあり、その生産性や生産歩留まりを低下させるという問題があった。
一方、ドライボードを十分に乾燥した場合には、上記問題は解決できるが、このドライボードを加熱圧縮して得た無機質板の表面に、塗装、印刷、化粧シートの貼着等により化粧層を設けると、加熱圧縮によって無機質板表面層に細かな破損等を生じて該表面層が脆弱になる結果、上記化粧層と無機質板との密着性が悪くなって、化粧層が剥がれ易くなるという問題を生じることがあった。
このため、本出願人は、特許文献2に示すように、結合剤に熱硬化性樹脂を使用し、ウェットマットを、熱硬化性樹脂結合剤が硬化しない状態で含水率が10重量%未満となるように乾燥してドライボードに形成し、このドライボードを加熱圧縮することで、上記問題が解決できること、また、その表面に良好に化粧層を設けることができることを提案した。
特開平5−50417 特願2003−363013
本発明は係る問題点や知見に基づき、上記特許文献2に記載された発明を更に改良するためになされたものであり、鉱物質繊維と無機質粉状体と結合剤とを必須成分として形成された無機質板、特に化粧層との密着性が良く、表面にエンボス型による凹凸模様が転刻された高意匠の化粧層を良好に形成することができる無機質板を生産性良く製造することができる無機質板の製造方法と、この無機質板を基板とする装飾性に優れた無機質化粧板を提供することを目的とする。
本発明の目的を達成するために、請求項1の発明に係る無機質板の製造方法は、
鉱物質繊維と無機質粉状体と結合剤とを必須成分として含む原料を水中に混合分散させて調整したスラリーを湿式抄造してウェットマットに形成し、該ウェットマットを、含水率が10重量%未満となるように乾燥してドライボードに形成し、該ドライボードを、エンボス型を介して加熱圧縮して結合剤を硬化させることを特徴とする。
請求項2の発明に係る無機質板の製造方法は、請求項1の発明において、結合剤が熱硬化性樹脂結合剤であり、乾燥後のドライボードの少なくとも表層の熱硬化性樹脂結合剤が未硬化の状態にあることを特徴とする。
請求項3の発明に係る無機質板の製造方法は、請求項1又は2の発明において、
加熱圧縮前のドライボードの少なくとも表面に、水又は樹脂水溶液を塗布することを特徴とする。
請求項4の発明に係る無機質板の製造方法は、請求項1乃至3のいずれか1つの発明において、ドライボードを、厚さ1.5mm以上10mm以下、比重0.4以上1.8以下になるように加熱圧縮することを特徴とする。
請求項5の発明に係る無機質板の製造方法は、請求項1乃至4のいずれか1つの発明に記載の無機質板の製造方法により得られる無機質板の表面に、化粧層を設けてなることを特徴とする。
請求項1の発明に係る無機質板の製造方法によれば、ウェットマットを、含水率が10重量%未満となるように乾燥して適度な強度を有するドライボードに形成しているので、乾燥装置から熱圧装置にドライボードを搬送し、或いは熱圧装置の熱盤間にセットする際に、破損を生じることはなく、取り扱い性が良い。また熱圧装置への持込水分量が少なくなるので、加熱圧縮時に発生し易いパンク現象や側端面の湾曲状の変形等を防止することができ、生産性と生産歩留まりを顕著に向上させることができる。
また、エンボス型を介した加熱圧縮により結合剤を硬化させているので、一旦硬化して鉱物質繊維や無機質粉状体を強固に結合した結合剤の結合力が、エンボス型を介しての加熱圧縮により潰れて弱まり、表層部或いは全体の無機質板の強度を低下させるということがない。このため得られた無機質板の表面に、塗装、印刷、化粧シート貼り等により化粧層を設けた場合、該化粧層を、基材剥離を生じることなく良好に密着させることができるとともに、該無機質板の表面に、細かな凹凸から深絞り形状まで任意の凹凸模様を、割れや亀裂等の不具合を生じることなく良好に形成することができる。
請求項2の発明に係る無機質板の製造方法によれば、熱硬化性樹脂結合剤を用い、ドライボードの少なくとも表層の熱硬化性樹脂結合剤が未硬化の状態にあるように乾燥しているので、上記請求項1の発明の効果に加え、より一層化粧層との密着性の良い無機質板を生産性良く製造することができ、また、無機質板の耐水性や耐水強度を向上させることができる。
請求項3の発明に係る無機質板の製造方法によれば、加熱圧縮前のドライボードの表面又は表裏面に水分を塗布して、加熱圧縮前のドライボードの表面を水分によって柔らかくしているので、請求項1乃至3の発明の効果に加えて、エンボス型を介しての加熱圧縮により、さらにシャープで装飾性の良い凹凸模様を、無機質板の表面に転刻することができる。
請求項4の発明に係る無機質板の製造方法によれば、請求項1乃至3のいずれか1つの発明において、ドライボードを、厚さ1.5mm以上10mm以下、比重0.4以上1.8以下に加熱圧縮しているので、請求項1乃至3のいずれか1つの発明の効果に加えて、薄くて、軽量で、曲げ強度や硬度等の強度的性質に優れた無機質板に形成することができる。
請求項5の発明に係る無機質化粧板によれば、請求項1乃至4のいずれか1つの発明に記載の無機質板の製造方法により得られた無機質板の表面に化粧層を設けているので、化粧層との密着性が良く、また、エンボス型による凹凸模様と化粧層とが挨まった装飾性に優れた無機質化粧板を得ることができる。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、例示であり、本発明がこの実施形態によって制限されることを意図するものでは全くない。
先ず、鉱物質繊維と無機質粉状体と結合剤とを必須成分として含む原料を大量の水に混合してスラリーを調整し、このスラリーを丸網式湿式抄造装置、又は長網式湿式抄造装置を用いて湿式抄造し、含水率が約80重量%のウェットマットを形成する。
ここで用いる鉱物質繊維としては、ロックウール、スラッグウール、グラスウール等を挙げることができる。そして、これらの鉱物質繊維は、スラリー中の固形成分に対して、20〜80重量%加えられる。添加量が20重量%未満になると、鉱物質繊維同士の絡み合いが少なくなって曲げ強度が弱くなり、また80重量%を超えると無機質粉状体の添加割合が少なくなって、表面の緻密性が低くなり化粧性が損なわれるので好ましくない。
無機質粉状体としては、炭酸カルシウム、マイクロシリカ、水酸化アルミニウム、スラグ粉等を用いることができる。これら無機質粉状体は、スラリー中の固形成分に対して、10〜70重量%加えられる。添加量が10重量%未満になると、形成される無機質板表面の緻密性が低くなって化粧性が損なわれ、また70重量%を超えると鉱物質繊維の添加割合が少なくなって曲げ強度が弱くなるので好ましくない。
また、結合剤としては、フェノール樹脂、メラミン樹脂等の熱硬化性樹脂結合剤、又はポリビニルアルコール、スターチ類、ポリアクリルアミド、SBRラテックス、アクリル樹脂エマルジョン等の水溶性又は水分散性の高分子結合剤、或いはこれら結合剤を併用して用いることができる。特に熱硬化性樹脂結合剤は、得られる無機質化粧板の耐水性、耐水強度を向上させることができるので、キッチンや洗面所等水回り用の内装材に用いる場合に好適である。
このような結合剤は、スラリー中の固形成分に対して2〜20重量%、好ましくは7〜15重量%程度加えられる。結合剤の添加量が7重量%未満となると、曲げ強度等の強度的性質が低くなり、15重量%を超えると防火性が悪くなるためである。尚、本実施形態の説明では、以下、結合剤として熱硬化性樹脂結合剤を用いた場合について説明する。
この他に、必要に応じてスラリー中に添加することのできる固形成分として、ポリプロピレン、ポリエステル、ビニロン等の合成樹脂繊維、麻や木質繊維等の植物質繊維、凝集剤、サイズ剤、消泡剤等を挙げることができる。
次に、上記で湿式抄造されたウェットマットを、熱風循環式ドライヤーに搬入して、含水率が10重量%未満、好ましくは4重量%未満となるように乾燥し、ドライボードに形成する。このウェットマットの乾燥は、ウェットマット中に含まれる熱硬化性合成樹脂結合剤が未硬化の状態、好ましくはプレキュアーしていない状態になるように乾燥する。このような乾燥条件は、結合剤の種類によって、乾燥温度、乾燥時間、乾燥スケジュールを適宜設定して行うことができる。例えば結合剤としてフェノール樹脂粉末を用いた場合には、ウェットマットの表裏面層及び内部層の温度が60℃〜140℃の温度範囲となるように乾燥する。これにより、ウェットマット中のフェノール樹脂粉末がプレキュアーしていない状態の嵩高いドライボードに形成することができる。
このようにして得られたドライボードは、含水率が10重量%未満、好ましくは4重量%未満となるように乾燥されているので、熱硬化性樹脂結合剤が未硬化の状態にも拘らず、鉱物質繊維の絡み合い等により適度な曲げ強度等の強度的性質を備えたものとなり、後述する加熱圧縮工程への運搬や、熱圧装置へのセットなどの取り扱い時に破損することはない。即ち、ドライボードは含水率が10重量%を超えると、自重が増すとともに軟弱化し上記取り扱い時に破損し易くなるので、このような取り扱いに必要な強度的性質を得るために含水率を10重量%未満、好ましくは4重量%未満となるように乾燥することが必要となる。
次に、上記乾燥されたドライボードをホットプレス等の熱圧装置に搬送し、熱盤間にセットしてエンボス型を介して加熱圧縮するが、このエンボス型を介しての加熱圧縮に先立って、ドライボードの表裏面に水又は樹脂水溶液を塗布する。このような水分の塗布によりドライボードの表裏面だけを柔らかくすることができ、一層良好に亀裂や割れを生じることなくエンボス型による加熱圧縮を行うことができる。そして、エンボス型の凹凸模様をさらにシャープに転刻することができる。尚、このような水又は樹脂水溶液の塗布は、必要に応じて行えば良く、また表面に対してのみ行うこともできる。
次に、上記ドライボードを、多段式ホットプレス等の熱圧装置の熱盤間に挿入し、表面に適宜凹凸模様が刻設されたエンボス型を用いて、熱硬化性樹脂の硬化温度以上の温度で加熱圧縮して、熱硬化性樹脂結合剤を硬化させるとともに表面にエンボス型の凹凸模様が転刻された凹凸模様を有する無機質板に形成する。
この加熱圧縮は、加熱圧縮前のドライボードの熱硬化性樹脂結合剤がプレキュアーしていない状態にあるので、一旦硬化した熱硬化性樹脂結合剤が潰れたり、表面に亀裂や割れなどを生じたりすることなく、良好に行うことができる。そして、無機質板の表面にエンボス型の上記凹凸模様をシャープに転刻することができる。
尚、エンボス型に設ける凹凸模様の形状は、特に限定されるものではなく任意の凹凸模様を備えたものを用いることができ、例えば、タイルの目地溝模様を転刻するための凸部を備えたもの、幾何学模様、花模様、皺(しぼ)模様、その他適宜の模様を転刻するための凹凸模様を備えたもの等を用いることができる。
この加熱圧縮により、表面に適宜エンボス凹凸模様が転刻された、厚さ1.5mm以上10mm以下、比重0.4以上1.8以下の無機質板が形成される。尚、ここにおいて、上記無機質板の厚さが1.5mm未満となったり比重が0.4未満となると、曲げ破壊強度等の強度的性質が低下するので好ましくなく、また、これを補うために結合剤を多量に混合すると防火性が低下するので好ましくない。さらにまた、無機質板の厚さが10mmを超えたり、比重が1.8を超えると、重くなって施工性が悪くなりまた高価になるので好ましくない。
また、ドライボードの含水率を10重量%未満としているので、この加熱圧縮装置への持込水分量が少なくなり、パンク現象や、側端面の湾曲状の変形を生じることもなく、生産性や、生産歩留まりよく本実施形態に係る無機質板を製造することができる。
次に、上記で得られた凹凸模様が転刻された無機質板の表面に、塗装、又は/及び印刷等により化粧層を形成して、無機質化粧板に形成する。
上記化粧層を形成する手段としては、例えば塗装仕上げの場合、スプレーコーター、フローコーター等の非接触型塗装機を用いて行うことができるのは勿論のこと、ロールコーター等の接触型塗装機を用いても塗装することができる。
又印刷仕上げの場合も同様に、インクジェット印刷機等の非接触型印刷機を用いて行うことができるのは勿論のこと、グラビアオフセット印刷機、スクリーン印刷機等の接触型印刷機を用いて印刷することができる。
その他に、無機質板の表面に塗装した後の塗装面に印刷を施す場合のように塗装と印刷を組み合わせて行うこともできる。また、無機質板の表面に化粧紙等の化粧シートを貼着して化粧層とすることもできる。
更には、これら化粧層の表面に、アクリル系或いはウレタン系等の合成樹脂塗料からなるクリアー塗料又はカラークリアー塗料を塗布して、表面の保護性を更に高めた化粧層に形成しておくこともできる。
(実施例)
スラグウール50重量%、炭酸カルシウム39重量%、粉末フェノール樹脂6重量%、スターチ4重量%、熱融着繊維としてのポリエステル繊維1重量%、凝集剤とからなる原料を大量の水中に添加して攪拌し、固形分濃度3重量%のスラリーを得た。次いで、丸網式湿式抄造装置を用いてこのスラリーを抄造し、ウェットプレスで厚み調整を行って、厚さ10mm、含水率80重量%のウェットマットに形成した。
次いで、このウェットマットを、熱風循環式ドライヤーに搬入し、ウェットマットの表面層の温度が80℃〜135℃の温度範囲で20分間乾燥し、含水率が3重量%のドライボードに形成した。このドライボードは、少なくともその表面層の粉末フェノール樹脂が、プレキュアー状態にも至っていない未硬化の状態であった。
次いで、得られたドライボードを多段式ホットプレス装置に搬送し、その表裏面のそれぞれに片面100g/m2の水を均一に塗布した後、上記ホットプレスの熱盤間に挿入し、エンボス型を介して200℃の温度条件下で5分間加熱圧縮して粉末フェノール樹脂を充分硬化させた。
ここにおいて、エンボス型として、平滑な矩形タイル面と該タイル面間に縦横に設ける目地溝部とを転刻するための、平滑タイル面形成用凹部と目地溝部形成用凸部とを備えたものを用いた。そして、このエンボス型を介した加熱圧縮により、厚さ5.0mm、比重1.0の、平滑タイル面凸部と該タイル面間に縦横に形成された目地溝凹部とを有する無機質板を得た。
尚、ドライボードのホットプレス装置への搬送やホットプレス装置の熱盤間への挿入等一連の取り扱いにおいて、ドライボードに破損は生じなかった。また、ホットプレス装置による加熱圧縮時において、パンク現象や側端部の湾曲状変形が生じることもなかった。更に、得られた無機質板の表面には割れや亀裂等の不具合の発生もなく、平滑タイル面凸部と目地溝凹部とがシャープに転刻された良好な外観を有していた。
次いで、上記で得られた無機質板の表面全面にスプレー塗装機によって白色塗装を施した後、平滑タイル面凸部をグラビアオフセット印刷機により所望の色柄に印刷し、さらにその表面にアクリルシリコン樹脂からなるクリアー塗料を固形分換算で、25g/m2塗布して、本実施例に係る無機質化粧板を得た。このようにして得られた無機質化粧板は、平滑タイル面凸部の鮮明な印刷柄と、白色の目地溝凹部とによる凹凸模様が形成された高意匠の外観を有していた。
また、この無機質化粧板について、JIS K 5600(塗料一般試験方法)に準じて碁盤目テスト(剥離試験)を行った結果、基材剥離を生じることはなく、無機質板と化粧層との密着性は良好であった。
(比較例1)
上記実施例で得られたものと同じウェットマットを、200℃のドライヤーで10分間乾燥して含水率15重量%のドライボードを得た。このドライボードを実施例と同様にしてエンボス型により加熱圧縮して、本比較例1に係る無機質板を得た。
この無機質板は、ホットプレスへの搬送等取り扱い時にその一部が破損し、また、加熱圧縮時に、その一部にパンク現象と側端部の曲面状の変形が発生し、生産性、生産歩留まりが悪いものであった。
(比較例2)
前記実施例で得られたものと同じウェットマットを、200℃のドライヤーで20分間乾燥して含水率が2重量%で、結合剤であるフェノール樹脂粉末が硬化したドライボードを得た。このドライボードを実施例と同様にしてエンボス型により加熱圧縮し、実施例と同様にして化粧層を形成して、本比較例2に係る無機質化粧板を得た。
この無機質化粧板には、ホットプレスへの搬送等の取り扱い時に破損は生ぜず、加熱圧縮時のパンク現象、側端部の変形も生じることはなかった。一方、実施例と同様の碁盤目テストを行った結果、化粧層の裏面に無機質板の表面層が付着した状態で剥離し、加熱圧縮に伴って無機質板の表面層が脆弱化し、基材剥離を生じ易くなっていることが判った。

Claims (5)

  1. 鉱物質繊維と無機質粉状体と結合剤とを必須成分として含む原料を水中に混合分散させて調整したスラリーを湿式抄造してウェットマットに形成し、該ウェットマットを、含水率が10重量%未満となるように乾燥してドライボードに形成し、
    該ドライボードを、エンボス型を介して加熱圧縮して結合剤を硬化させることを特徴とする無機質板の製造方法。
  2. 結合剤が熱硬化性樹脂結合剤であり、乾燥後のドライボードの少なくとも表層の熱硬化性樹脂結合剤が未硬化の状態にあることを特徴とする請求項1に記載の無機質板の製造方法。
  3. 加熱圧縮前のドライボードの少なくとも表面に、水又は樹脂水溶液を塗布することを特徴とする請求項1又は2に記載の無機質板の製造方法。
  4. ドライボードを、厚さ1.5mm以上10mm以下、比重0.4以上1.8以下になるように加熱圧縮することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の無機質板の製造方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1つに記載の無機質板の製造方法により得られる無機質板の表面に、化粧層を設けてなることを特徴とする無機質化粧板。
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