JPH1014541A - 水産練り製品用品質改良剤および水産練り製品の製造方法 - Google Patents

水産練り製品用品質改良剤および水産練り製品の製造方法

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JPH1014541A
JPH1014541A JP8173581A JP17358196A JPH1014541A JP H1014541 A JPH1014541 A JP H1014541A JP 8173581 A JP8173581 A JP 8173581A JP 17358196 A JP17358196 A JP 17358196A JP H1014541 A JPH1014541 A JP H1014541A
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JP
Japan
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curdlan
paste product
improving agent
fishery
quality improving
Prior art date
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Pending
Application number
JP8173581A
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English (en)
Inventor
Akihiro Sakai
昭浩 坂井
Takaaki Ito
隆章 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Organo Corp
Original Assignee
Organo Corp
Japan Organo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水産練り製品の品質改良剤としてのカードラ
ンの効果を十分に発揮できる水産練り製品用品質改良剤
およびそれを用いた水産練り製品の製造方法を提供す
る。 【解決手段】 カードランをアルカリ水溶液で溶解また
は膨潤させたことを特徴とする水産練り製品用品質改良
剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水産練り製品の食
感を改良する品質改良剤およびそれを用いた水産練り製
品の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より蒲鉾等の水産練り製品におい
て、弾力感、硬さ、歯ごたえなどの食感の改良や製造歩
留まりの向上を目的として、魚肉すり身等の水産練り製
品原料に品質改良剤を添加して水産練り製品を成形加工
している。このような水産練り製品用品質改良剤として
は、例えば、卵白、プラズマパウダー、ラクトアルブミ
ン、ゼラチン等の動物性蛋白質や大豆分離蛋白質、大豆
濃縮蛋白質、小麦グルテン等の植物性蛋白質や澱粉等が
知られている。
【0003】近年になり、水産練り製品用品質改良剤と
して、カードランと加熱凝固性蛋白質および/またはコ
ラーゲンを用いた魚畜肉練り製品(特開平2−7996
0号)やカードランと大豆抽出残渣を用いた魚畜肉練り
製品(特開平5−23143号)が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】カードランは、水産練
り製品の食感の改善や歩留まりの向上に優れた効果を発
揮する。しかしながら、カードラン粉末を魚肉すり身等
の水産練り製品原料に添加して微視的に観察すると、カ
ードラン粉末が十分に分散していない。
【0005】従って、カードランを用いて水産練り製品
を製造しても、水産練り製品を微視的に観察すると製品
中におけるカードランの分散性と膨潤性が十分でなく、
カードランの品質改良効果が十分に発揮されていないの
が現状である。
【0006】本発明が解決しようとする課題は、水産練
り製品の品質改良剤としてのカードランの効果を十分に
発揮できる水産練り製品用品質改良剤およびそれを用い
た水産練り製品の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、カードランがアルカリに溶解もしくは膨
潤することに着目し、カードランをアルカリに一旦溶解
もしくは膨潤させたものを水産練り製品の品質改良剤と
することにより上記課題を解決できることを見出し、本
発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、カードランをアルカ
リ水溶液で溶解または膨潤させたことを特徴とする水産
練り製品用品質改良剤およびカードランをアルカリ水溶
液で溶解または膨潤させた品質改良剤を水産練り製品原
料に添加し加工することを特徴とする水産練り製品の製
造方法に関するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明における水産練り製品と
は、スケトウダラ、グチ、ハモ、エソ、ワラズカ、キン
キ、タチ、トビウオ、小サバ、イワシ、サメおよびホッ
ケ等の魚肉すり身、あるいはこれらの魚肉すり身にさら
にカニ肉やイカ等を混合したものを原料とする水産練り
製品であり、例えば、蒲鉾、はんぺん、ちくわ、魚肉ハ
ム・ソーセージ等を挙げることができる。
【0010】本発明の水産練り製品の品質改良剤として
用いるカードランとは、β−1,3−グルコシド結合を
主体とする加熱凝固性の多糖類であり、水に不溶性であ
る。カードランは、アルカリゲネス属またはアグロバク
テリウム属の微生物により生産される。より具体的に
は、カードランはアルカリゲネス・フェカリス・バール
ミクソゲネス(Alcaligenese faccalis var. myxogene
s)菌株10C3K[アグリカルチュラル・バイオロジ
カル・ケミストリー vol.30,p196(196
6)]、アルカリゲネス・フェカリス・バールミクソゲ
ネス(Alcaligenesefaccalis var. myxogenes)菌株1
0C3Kの変異株NKT−u(IFO 13140)、
アグロバクテリウム・ラジオバクター(IFO 131
27)およびその変異株U−19(IFO 1312
6)等により生産される多糖類である。本発明におい
て、カードランを溶解または膨潤させるアルカリ水溶液
に用いるアルカリは特に限定されないが、例えば、炭酸
ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム等を挙げ
ることができる。アルカリ水溶液の濃度も特に限定され
ないが、例えば、0.04〜6wt%でよい。アルカリ
水溶液におけるカードランの濃度も特に限定されない
が、例えば1〜4wt%でよい。
【0011】また、カードランをアルカリ水溶液に溶解
または膨潤させる際に、カードランに対し、例えば1〜
50wt%のグァガム、ローカストビーンガム等の増粘
多糖類等の助剤を、カードラントと共にアルカリ水溶液
に添加してもよい。
【0012】カードランをアルカリ水溶液に溶解または
膨潤させるには、アルカリを溶解した水にカードランを
加えて攪拌すればよいが、カードランが容易に溶解しな
いときは、カードランが熱凝固しないような温度(約4
0℃)までにアルカリ水溶液を加熱して溶解すればよ
い。
【0013】本発明の品質改良剤を用いて水産練り製品
を製造するには、水産練り製品原料に、水産練り製品に
常用されている添加剤とともにカードランアルカリ水溶
液を加えるか、または仕込み水にカードランのアルカリ
水溶液を加えて希釈した後加えてもよい。
【0014】水産練り製品に常用されている添加剤とし
ては、食塩、L−グルタミン酸ナトリウム等の調味料、
卵白、プラズマパウダー、ラクトアルブミン、ゼラチン
等の動物性蛋白質や大豆分離蛋白質、大豆濃縮蛋白質、
小麦グルテン等の植物性蛋白質や澱粉、香辛料等を挙げ
ることができる。
【0015】カードランのアルカリ水溶液を中和した本
発明の品質改良剤の添加量は、水産練り製品原料100
重量部に対してカードランの添加量が0.001〜2重
量部となるようにするのが好ましい。カードランの添加
量が0.001重量部未満では十分な品質改良効果が得
られないので好ましくなく、また2重量部を超えて添加
しても、添加量の増加に比例した食感の向上は期待でき
ず、コスト高となり好ましくない。
【0016】
【実施例】
実施例1 水98gにカードラン1.5gを分散した後、リン酸三
カリウム(K3 PO4)0.5gを溶解した。このカー
ドラン分散液を攪拌しながら、40℃まで加熱して、カ
ードランアルカリ水溶液を調製した。次いで、カードラ
ンアルカリ水溶液34gを、水366gと混合希釈して
仕込み水を調製し、冷蔵庫内で冷却した。
【0017】ステファンカッター(Stephan U
MC electronic 中村産業(株))にスケ
トウダラのすり身を1000重量部入れ、1500rp
mで60秒間荒ずりを行った。その後、澱粉100重量
部、食塩25重量部、グルタミン酸ナトリウム5重量
部、および先に調製した仕込み水400重量部を加え、
1500rpmで6分間塩ずりを行った(すり身100
重量部に対するカードランの添加量:0.05重量
部)。
【0018】塩ずり後の原料を、折径48mmの塩化ビ
ニリデンフィルムのチューブに詰め、両端を結さくし、
直ちに90℃の熱湯中で40分間加熱した。加熱終了
後、流水中に投入し、30分間冷却後、20℃の恒温槽
に一晩放置して蒲鉾を調製した。
【0019】実施例2 水98gにカードラン1.5gを分散した後、リン酸三
カリウム(K3 PO4)0.5gを溶解した。このカー
ドラン分散液を攪拌しながら、40℃まで加熱して、カ
ードランアルカリ水溶液を調製した。次いで、カードラ
ンアルカリ水溶液67gを、水333gと混合して希釈
し、仕込み水を調製し、冷蔵庫内で冷却した(すり身1
00重量部に対するカードランの添加量:0.1重量
部)。
【0020】後は、実施例1に準じて、蒲鉾を調製し
た。
【0021】比較例1 ステファンカッター(Stephan UMC ele
ctronic 中村産業(株))にスケトウダラのす
り身を1000重量部入れ、1500rpmで60秒間
荒ずりを行った。その後、澱粉100重量部、食塩25
重量部、グルタミン酸ナトリウム5重量部、粉末のカー
ドラン2重量部、および予め冷蔵庫で冷却しておいた水
を仕込み水として400重量部加え、1500rpmで
6分間塩ずりを行った(すり身100重量部に対するカ
ードランの添加量:0.2重量部)。
【0022】後は実施例1に準じて、蒲鉾を調製した。
【0023】比較例2 ステファンカッター(Stephan UMC ele
ctronic 中村産業(株))にスケトウダラのす
り身を1000重量部入れ、1500rpmで60秒間
荒ずりを行った。その後、澱粉100重量部、食塩25
重量部、グルタミン酸ナトリウム5重量部、および予め
冷蔵庫で冷却しておいた水を仕込み水として400重量
部加え、1500rpmで6分間塩ずりを行った。
【0024】後は実施例1に準じて、蒲鉾を調製した。
【0025】次いで実施例1、2および比較例1、2で
調製した蒲鉾を評価するため、ゲル強度と凹みの測定に
よる物理的評価と、官能評価を行った。その結果を表1
に示す。
【0026】
【表1】
【0027】(ゲル強度、凹みの測定)レオメーター
(「CR−200D」、サン科学(株)製)を使用して
測定した。球形5mmのプランジャーを用い、テーブル
上昇速度6cm/minでゲル強度および凹みを測定し
た。測定する際、蒲鉾を2.5cmの厚さに切って、測
定した。測定値は、1テスト当たり10回行い、上下各
1点を除き残り8回の平均値とした。
【0028】(官能評価)熟練パネラー6名により、以
下の基準に従い比較例2のカードラン無添加品を基準と
して官能評価を行った。表中の数値は6名の平均値を表
す。
【0029】
【0030】表1に示した結果から明らかなように、カ
ードランのアルカリ水溶液を品質改良剤として添加した
実施例1および実施例2の蒲鉾は、カードラン無添加品
である比較例2の蒲鉾に比べて、物理的評価および官能
評価ともに優れている。
【0031】また、実施例2の蒲鉾は、粉末のカードラ
ンをそのまま添加した比較例1の蒲鉾に比べ、カードラ
ンの添加量は1/2であるにも関わらず、物理的評価お
よび官能評価ともに優れていることが分かる。
【0032】
【発明の効果】カードランをアルカリ水溶液で溶解また
は膨潤させた本発明の水産練り製品用品質改良剤は、粉
末状のカードランと比べて、より少ない添加量で水産練
り製品の食感の改良効果を向上させることができ、本発
明の製造方法により、食感に優れた水産練り製品を製造
することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カードランをアルカリ水溶液で溶解また
    は膨潤させたことを特徴とする水産練り製品用品質改良
    剤。
  2. 【請求項2】 カードランをアルカリ水溶液で溶解また
    は膨潤させた品質改良剤を水産練り製品原料に添加し加
    工することを特徴とする水産練り製品の製造方法。
  3. 【請求項3】 カードランの添加量が水産練り製品原料
    100重量部当たり0.001〜2重量部であることを
    特徴とする請求項2に記載の水産練り製品の製造方法。
JP8173581A 1996-07-03 1996-07-03 水産練り製品用品質改良剤および水産練り製品の製造方法 Pending JPH1014541A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000300192A (ja) * 1999-04-22 2000-10-31 Japan Organo Co Ltd 液状食品に含まれる具材の品質改良剤及び食品の製造方法
JP2016067338A (ja) * 2014-10-02 2016-05-09 オルガノフードテック株式会社 品質改良剤
JP2019083826A (ja) * 2019-03-15 2019-06-06 オルガノフードテック株式会社 品質改良剤

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000300192A (ja) * 1999-04-22 2000-10-31 Japan Organo Co Ltd 液状食品に含まれる具材の品質改良剤及び食品の製造方法
JP2016067338A (ja) * 2014-10-02 2016-05-09 オルガノフードテック株式会社 品質改良剤
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