JPH10140038A - インク用顔料及びその製造方法並びにこれを用いたインクの製造方法 - Google Patents

インク用顔料及びその製造方法並びにこれを用いたインクの製造方法

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JPH10140038A
JPH10140038A JP29530996A JP29530996A JPH10140038A JP H10140038 A JPH10140038 A JP H10140038A JP 29530996 A JP29530996 A JP 29530996A JP 29530996 A JP29530996 A JP 29530996A JP H10140038 A JPH10140038 A JP H10140038A
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carbon black
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pressure
molded
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JP29530996A
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Michihiro Ikeda
道弘 池田
Tadashi Hashiguchi
正 橋口
Yutaka Fukuyama
裕 福山
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】インク用顔料の基本特性を損なうことなく、コ
ンパクト性に優れ、取り扱いに適したインク用顔料を得
る。 【解決手段】 被覆されたカーボンブラック加圧成型体
からなるインク用顔料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カーボンブラック
を顔料として用いたインクの製造に関する。本発明によ
り特定のカーボンブラック成型体を顔料として用いてイ
ンクを製造すれば、インク製造時の顔料即ちカーボンブ
ラックの分散時間を大幅に短縮することができ、黒色度
を向上することができる。従って、本発明によりインク
製造における生産性を大幅に向上することができる。
【0002】
【従来技術】インクは顔料をビヒクル中に練り込み(分
散)、更に補助剤を加えて粘度や延びを調整したもので
ある。顔料がビヒクル中に充分に分散していなければイ
ンク本来の要求特性である着色力、隠蔽力、光沢を満足
することができない。また、インクの製造工程において
も、顔料であるカーボンブラックの分散性が悪ければ、
バタフライミキサー、プラネタリーミキサー、ニーダー
等でのプレミキシング後のストレーナーの目詰まり、3
本ロール機による分散練肉時におけるロールへの焼き付
きというトラブルが発生する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらのトラブルを回
避するためには、顔料であるカーボンブラックをビヒク
ルに分散するのに充分な分散時間が必要とされ、生産性
が低い操業条件の実施を強いられている。かかる問題点
を解決するために、従来から様々な取り組みがなされて
いる。
【0004】まず、顔料に表面処理を施して分散性を向
上させようという試みがある。例えば、特公昭51−4
5281号公報ではパラ-ターシャリーブチル安息香酸
と皮膜形成成分による顔料のコーティングが試みられ、
特公昭57−11340号公報ではアクリル系樹脂での
コーティングで被覆を試みている。その他、顔料をシラ
ンカップリング処理やグラフト処理することも提案され
ている。
【0005】また、分散剤を添加して分散性を向上させ
る試みもある。例えば、特開昭51−88523号公報
では顔料にアニオン性界面活性剤とカチオン性界面活性
剤を交互に混合して攪拌することが記載されている。特
公昭59−34738号公報では高級脂肪酸の金属塩と
メチレンビスステアロアミド又はエチレンビスステアロ
アミドの添加、特開昭61−25630号公報では脂肪
族多価アルコール、脂肪族モノカルボン酸及びα、ω−
ポリメチレンカルボン酸の反応物の添加が記載されてい
る。しかしながら、これら有機化合物の添加により分散
性の向上を図った場合、使用するワニスとの相性で分散
性向上の効果が得られなかったり、分散剤が高価であり
価格が高くなるという問題がある。
【0006】顔料の調製方法を工夫して分散性を向上さ
せるという試みもある。例えば、特開昭51−1530
号公報や特開昭52−103422号公報では、顔料、
樹脂、可塑剤等を溶媒中に分散させ凍結乾燥して、分散
性の良い顔料の調製を行うことが記載されている。ま
た、特開昭57−49664号公報では顔料に水溶性高
分子を添加したスラリーを作製し、このスラリーをスプ
レー乾燥する方法が記載されている。しかし、これらの
方法は処理費用が高価であり、工業的に有効な大量の処
理を実施することは困難である。
【0007】特にファーネス法で得られたファーネスブ
ラックは、その小粒子径、小ストラクチャー及び表面吸
着物質が少ないことに起因し、ビヒクルへの分散が困難
となる傾向が大きい。すなわち1942年にフィリップ
スが開発した、1300℃以上に加熱した炉内に原料油
を噴霧するファーネス法よるファーネスブラックは、そ
の収率の高さ等の生産性に優れると同時に粒子径及びス
トラクチャーの小さいものを得ることができ、インクの
黒色度を高め優れた性能を発揮するもので現在の市場の
カーボンブラックのほぼ大部分を占める一方、上述の分
散性に関する問題を有する。
【0008】一方、カーボンブラック全般についての問
題として、小粒子径であり嵩密度が低いために、発塵
性、汚染性等の問題があり、使用・輸送に際して環境上
の問題も大きい。特にファーネス法で製造されたファー
ネスブラックは、通常、製造直後の嵩密度が0.1g/
cc前後という極めて低い値を示す。この低い嵩密度の
値が起因して、包装袋のコスト、倉庫での保管費用、ト
ラック・貨車、船舶での輸送コストが高く、流通・使用
時の発塵も多く、環境を汚染しやすい。
【0009】かかる問題を解決するために、通常、ビー
ズ品と呼ばれる乾式造粒品や湿式造粒品が用いられてい
る。ビーズ品は嵩密度が0.3〜0.5g/ccと未処
理のカーボンブラックに比較してかなり嵩密度が高い。
しかし、計量時における粉塵発生の抑制や輸送時の造粒
物の粉化の抑制は充分とは言えない。また、造粒によっ
てインクにおけるビヒクルであるワニスへの分散性が悪
くなり、ビーズ品は使用できない場合がある。これに関
して本発明者らの知見によれば、ビース品はその造粒過
程において、長いストラクチャー構造を有するカーボン
ブラック粒子が相互に絡まりながら造粒されるため、分
散性が劣るものとなることも考えられる。
【0010】また、特開平2−142858号公報や特
開平3−193129号公報においては、ローラーコン
パクタによりフレーク状に圧縮造粒したカーボンブラッ
クを顔料として用いることにより、インクビヒクルへの
初期分散度の向上を図っている。しかしながら、こうし
て得られるフレーク状のカーボンブラック造粒品におい
ても、使用時の粉化、粉立ちの抑制は十分ではなく、ま
たカーボンブラック造粒物間の空隙が約40〜50%程
度残存することは避けられない。このため造粒物のみか
けの嵩密度を低くくしても、実際は造粒物自体の密度は
その1.8〜2倍程度となっている。それ故、嵩密度が
小さい割にインクへの分散性を充分に良好に保つことが
困難である。
【0011】このように、カーボンブラック、特に小粒
径とすることができるファーネスブラックのハンドリン
グ性すなわち取り扱い時の容易さと、ビヒクルへの分散
性は、二律背反関係にあり、ハンドリング性と分散性と
を同時に解決することは、極めて困難であると考えられ
てきた。例えば、カーボンブラック協会編「カーボンブ
ラック便覧<第三版>」(P.563)には、『汚染が
少なくハンドリング性の優れるカーボンブラック、イン
キの生産や品質を更に向上させる為の易分散性カーボン
ブラックの開発が大きなニーズとなって来るものと考え
られる。カーボンブラックのハンドリング性と分散性は
二律背反関係にあり、界面化学やレオロジー、カーボン
ブラック形態や包装、出荷形態等の垣根を越えた改善が
必要である。』と記載されていることからも判るよう
に、カーボンブラック業界において、ハンドリング性と
分散性を同時に解決することは極めて困難であると広く
認識されており、従来から様々な提案がなされている
が、この2つの問題を同時に解決した例は無い。
【0012】このため、依然として粉末状、又は粒状の
製品が流通し、粉塵等上述の問題を解決することはでき
なかった。すなわち、貯蔵・輸送コスト、ハンドリング
・環境の向上を図ることによってカーボンブラックをイ
ンキ用顔料として使用した際の基本特性を損なったので
は、製品として満足されるべきものとは認められず、市
場に受け入れられることはできない。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく、鋭意検討を重ねた。その結果、カーボンブ
ラックを特定圧力で加圧成型し、更に被覆したものをイ
ンク用顔料として用いることにより、嵩密度の向上及び
分散性を同時に満足しうるという驚くべき知見を得、本
発明に達した。更に、意外なことに、この成型体は、原
料であるカーボンブラツク粉末(ルース品)よりも、イ
ンクとした際の漆黒度(黒色度)を向上させることがで
きることをも見出した。すなわち本発明は、被覆された
カーボンブラック成型体からなるインク用顔料に存す
る。
【0014】かかる特定の形態のインク用顔料を用いる
ことにより、上述した従来技術におけるような高価な処
理も必要なく、また汎用性が高く、容易かつ効率的なイ
ンクの製造が可能となる。なお、本発明のインク用顔料
を用いると黒色度(漆黒度)が向上する機構は完全には
明らかではないが、一般にカーボンブラックがワニスに
分散する機構としては『空気・顔料界面→顔料・分散媒
界面という固体−気体界面から固体−液体界面への置換
工程であり、得られた固体−液体分散系では顔料と分散
媒の界面での相互作用と顔料固体表面の性質がその主役
を果たすものである。』(「最新顔料応用技術」p.137
株式会社CMC発行より)とされており、本発明にお
いては、顔料、即ちカーボンブラック中の空気が加圧成
型によって脱気されるため、固体−気体界面から固体−
液体界面への置換を容易にしていることが一因ではない
かと推測される。
【0015】本発明のインク用顔料を用いることによ
り、従来から使用されていたカーボンブラックの製品形
態である未造粒品や乾式造粒品、湿式造粒品、油添加造
粒品の嵩密度を約1.8〜3.2倍としても、ビヒクル
への分散性や、得られるインクの黒度、光沢等の特性を
高く維持できることもまた、本発明者らの検討により判
明したものである。従って、カーボンブラックの嵩密度
を向上することにより輸送や貯蔵に要する経費を大幅に
削減できる。また、顔料であるカーボンブラックが成型
体であり、更にその外郭を被覆しているので、使用時の
環境汚染も回避できる。特にカーボンブラックは最近I
RAC(国際ガン研究機構)による分類がグループ3か
ら2Bに変更された物質であり、かかる物質による環境
汚染を回避できる意義は非常に大きい。
【0016】以下、本発明を詳細に説明する。まず、本
発明で使用するカーボンブラックは、ファーネス法で製
造したファーネスブラック、アセチレンブラック等、イ
ンク用顔料として用いうるものであれば特に制限されず
用いることができる。粉末状(いわゆるルース品)、顆
粒状(いわゆるビーズ品及びフレーク状造粒品をも含
む。)であるとを問わない。これらのうち特に、ファー
ネス法で製造したファーネスブラックを用いた場合、そ
の分散性の保持に極めて顕著な効果を発揮する。更に、
漆黒度向上の効果も大きなものとなる。
【0017】また、これらの方法により製造したカーボ
ンブラックを各種の酸化剤等で後処理したものを使用す
ることもできる。カーボンブラックの粒子径は、特に制
限されないが、特に1〜60nm、就中1〜50nmの
小粒子径の範囲で分散性、ハンドリング性向上の効果が
高く、また漆黒度の向上にも高い効果を発揮する。かか
る範囲の微細な粒子径を有するカーボンブラックは、カ
ーボンブラック同士の凝集性が強く、インク、塗料、着
色樹脂、ゴム等を製造する際に分散が特に困難であっ
た。これらの分散が困難なカーボンブラック程、本技術
の利点が大いに発揮できるという利点も挙げられる。
【0018】本発明においては、これらカーボンブラッ
クを加圧して成型する。この際使用する型としては、成
型時の印加圧力に耐えうる強度を有していれば如何なる
材質の型を用いてもよい。例えば金属製の型としてはS
US304、SUS316等のステンレス製金型、炭素
鋼製金型、タングステンカーバイド等の超鋼等が使用で
きる。又、樹脂製型としては、ポリ四フッ化エチレン
(PTFE)(商標:「テフロン」)、ポリ三フッ化塩
化エチレン(PCTFE)、ポリ四フッ化エチレン・六
フッ化プロピレン(FEP)等のフッ素系樹脂製型、ナ
イロン、ポリエチレン、ポリカーボネイト、フェノール
樹脂等のプラスチック類、更に複合材料としてCFR
P、GFRP等のFRP、セラミックス製型としては、
アルミナ、ジルコニア、ムライト等が挙げられる。
【0019】型の大きさは制限されないが、実用的には
1cc以上、好ましくは100cc以上のものが挙げら
れる。1cc未満では輸送が煩雑となるためである。ま
た、必要に応じて、大型の成型体を作製し、これを適当
な大きさに切断し、その集合体として輸送・使用しても
よい。得られる成型体が1cc以上となるべく成型する
のが好ましい。なお、目的、使用状況に応じた成型体の
形状とするべく、各種形状の型を用いることができる。
例えば、大量を積載するのに適した角柱状の他、転がり
性、使用時の釜への投入の容易さを考慮した円柱状、ビ
ヒクルへの分散性を考慮して孔、切れ目等を入れてあっ
てもよい。
【0020】カーボンブラック成型体の形状を多角形の
断面を有する柱状体、特に直方体或いは立方体とすれ
ば、カーボンブラックを輸送するトラックや貨車或いは
倉庫が一般的に直方体であることから、これらの空間を
隙間無くカーボンブラック成型体で充填できるため、輸
送コストや倉庫保管費用の削減には特に好ましい。加圧
に使用するプレス機としては、油圧機械式プレス機、油
圧ハンドプレス機、機械式プレス機、エアーシリンダー
式プレス機等、加圧成型できるものであれば如何なるプ
レス成型機でもよい。
【0021】カーボンブラックを上述の型に入れ、加圧
することにより成型する。この際、得られる成型体の密
度を以下の特定値とするのが好ましい。すなわち、密度
ρ(g/cc)を、 ρ=8.190×10-3D−3.824×10-3L+
0.516 以上、 ρ=3.265×10-3D−3.334×10-3L+
1.173 以下、とする。より好ましくは、 ρ=8.686×10-3D−4.031×10-3L+
0.543 以上、 ρ=3.123×10-3D−3.189×10-3L+
1.072 以下、がよい。なお、成型体の密度とは、成型体の質量
を成型体の体積で割って得た値である。
【0022】上記の各式において、D(nm)はカーボ
ンブラックの電子顕微鏡による算術平均粒子径、L(m
l/100g)とする)はDBP吸油量である。ここ
で、DBP吸油量は、JIS K6221−1982に
準拠した方法で測定した値である。また、カーボンブラ
ックの粒子径は、以下に示す方法による測定値である。
カーボンブラックをクロロホルムに投入し200KHz
の超音波を20分間照射し分散させた後、分散試料を支
持膜に固定する。これを透過型電子顕微鏡で写真撮影
し、写真上の直径と写真の拡大倍率により粒子径を計算
する。この操作を約1500回にわたって実施し、それ
らの値の算術平均により求める。
【0023】密度を上記の範囲とすることにより、ビヒ
クルへの分散性等カーボンブラックの基本特性を損なう
ことなく、取り扱い性に優れた成型体とすることができ
る。更に、インキに用いた際の漆黒度(黒色度)を原料
粉末に比べて向上させることができるという、意外な効
果をも発揮する。これらの効果は、上記のより好ましい
範囲として記載した範囲において、特に顕著に発現され
る。
【0024】なお、本発明のインキ用顔料であるカーボ
ンブラック加圧成型体は、粉化率が40%以下、より好
ましくは20%以下としたものが特に好ましい。粉化率
を40%以下とすることにより、輸送中に成型体に加わ
る振動や摩擦等の外力による粉化を防止でき、ハンドリ
ング性が特に優れたものとなる。粉化率の測定方法を以
下に記載する。カーボンブラック加圧成型体を25±1
g(W)まで精秤し、JIS K−6221に準拠した
直径200mm、目開き1mmの篩に入れる。この篩に
受け皿と蓋を取り付け、JIS K−6221に準拠し
た振とう機で20秒間打撃を与えながら振とうする。振
とう機から受け皿を取り外し、受け皿中のカーボンブラ
ックの重量を0.01gまで精秤し、これを振とう後の
重量(WR)とし、次式によって粉化率を算出する。
【0025】粉化率(%) = (WR/W)×100 また、加圧成型前のカーボンブラツクの嵩密度とカーボ
ンブラツク成型体の密度との比(以下、「嵩密度比」と
もいう。)が2.5倍以上8倍以下、より好ましくは3
倍以上7倍以下とするのが良い。この嵩密度比が2.5
よりも低い場合、成型体のコンパクト性が低下する傾向
にある。一方、嵩密度比が8を超えると、分散性が低下
する傾向にある。嵩密度比が2.5以上8以下とすれ
ば、コンパクト性と分散性とが同時に極めて好ましい範
囲で満足される。
【0026】加圧成型時の圧力(成型圧力)は、2Kgf/
cm2以上500Kgf/cm2 以下、より好ましくは5Kgf/cm2
以上400Kgf/cm2以下とする。成型圧力が2Kgf/cm2
下回ると、コンパクト性が低下、粉化率が増加する。一
方、成型圧力が500Kgf/cm2よりも高い場合、通常の
インクの製造時に使用される分散機では、分散性が十分
でないことがある。一方、これ以上圧力を高くしてもコ
ンパクト性向上の効果は殆ど得ることができない。この
ため、インクを工業的に製造する際に使用するインク用
顔料としては、2Kgf/cm2以上500Kgf/cm2以下で加圧
成型する。
【0027】なお、加圧成型に際しては、予めカーボン
ブラック粒子間の気体を減圧チャンバーを用いて脱気し
た後、加圧成型する態様を採ることもできる。例えば図
1に示す装置を用いて説明すると、以下の如き方法を採
ることができる。まず、図1に本発明に用いることので
きる成型機及び一連の成型操作(充填・真空脱気・加圧
・終了)を示す。ここで図1中、1は油圧シリンダ
(上)、2はシリンダー、3は真空チャンバー、4は上
パンチ、5は下パンチ、6はダイ、7は油圧シリンダ
(下)である。図1に示すように、摺動可能なシリンダ
ーとピストンとを有する型に、成型しようとする原料で
あるカーボンブラック粉末を充填する。シリンダー上部
にセットした真空チャンバー内及びシリンダー内はガス
ケット材によりその外部と実質的に遮断される。次に、
真空チャンバーに接続した真空ポンプを機動させて真空
状態を保持したまま、ピストンを下降させシリンダー内
のカーボンブラックを加圧成型する。その後、真空ポン
プの運転を停止し、チャンバー及びシリンダー内の雰囲
気圧力を大気圧に戻す。その後、真空チャンバーとピス
トンを上昇させてカーボンブラック成型体を取り出すこ
とにより、減圧チャンバーによるカーボンブラック粒子
間の気体の脱気及びこれに引き続くカーボンブラックの
加圧成型を行うことができる。
【0028】この際、減圧時の圧力は、0.01〜50
0Torrで行うのが好ましい。500Torr以下に
おいて、粒子間の脱気が非常に容易であり、一方0.0
1Torr以下としても格別の優位性を示すことなく、
高真空にする煩雑性が増すのみであるためである。こう
して得られたカーボンブラック加圧成型体をさらに被覆
することにより、本発明のインク用顔料とする。上述の
カーボンブラック加圧成型体は、ビヒクルへの分散性等
カーボンブラックの基本特性を保持し、更に得られるイ
ンクの黒色度が向上したものとすることができると同時
に、ハンドリング性が極めて優れ、取り扱いに際しても
実質的に粉立ちの問題がなく、更にコンテナ等に充填し
て積載しても崩壊することなくその形状を保持しうる程
の十分な強度を有するものである。このため、かかるカ
ーボンブラック加圧成型体に以下に説明する被覆を設け
るのは容易であり、得られた被覆を有する塗料用顔料は
取り扱い性に特に優れる。
【0029】ここで被覆としては特に限定されず、カー
ボンブラック成型体表面に何らかの覆いが存在し、成型
体を外部と遮断していればよい。被覆の程度も限定され
ず、使用・輸送・貯蔵環境により適宜選択することがで
きる。例えば各種の膜形成樹脂、紙等を用いた被覆が代
表的であるがこれらに限定されず、各種の材質、例えば
多孔質体等でもよく、成型体の全表面を覆う必要はな
く、また成型体に密着している必要もない。
【0030】被覆を形成する手段も特に制限されない。
シート状の材質での包装・樹脂組成物等硬化性液状物で
のコーティングが代表的であるがこれらに制限されるも
のではない。また、写真フィルムの裏打紙、感光材料包
装紙、黒色ラシャ紙等の黒色紙を製造する場合には、カ
ーボンブラック成型体を紙で包装することもできる。
【0031】包装の形態としても特に限定されず、例え
ばシュリンク包装、真空包装の他、成型体を硬化性の液
状物でコーティングして成型体表面に被膜を形成し、こ
れを包装とすることもできる。包装は、必ずしも密閉し
ていなくともよい。使用目的、作業環境等に応じて、適
宜選択すればよい。
【0032】包装方法も特に限定されない。例えば縦ピ
ロー包装、横ピロー包装、上包み包装、真空包装、カー
トン包装、ブリスター包装、スキンパッカー、シュリン
ク包装等が使用できる。これらのうち特に真空包装、シ
ュリンク包装あるいは膜形成性を有する硬化性液状物で
のコーティングにより、実質的にカーボンブラック成型
体に密着させた被覆を形成するのが、成型体の表面から
の酸化等品質劣化防止、強度向上、ハンドリング性、輸
送・貯蔵費用削減の効果が大きく、しかも被覆の形成が
容易である。
【0033】こうしてカーボンブラック成型体に被覆を
設けることにより、カーボンブラックを使用する際に発
生する発塵による環境汚染を防止する効果が得られる。
本発明ではカーボンブラック成型体が十分な強度を有し
ていることから、これを被覆するにも様々な手段を採る
ことができる。しかも得られた被覆されたカーボンブラ
ック成型体も更に十分な強度を有し、型崩れすることも
ない。被覆を、カーボンブラック成型体に密着させて形
成されることも容易であるし、被覆の厚さもまた、任意
に調整できる。このため被覆材料を適宜選択することに
より強度を向上したり、衝撃を吸収しやすいものとする
こともでき、カーボンブラック成型体が輸送中に破損す
ることを防止する効果も大きい。
【0034】特に、適当な材質を被覆材料として選択し
て被覆することにより、カーボンブラックを使用する際
に被覆を剥がさずに使用でき、環境汚染に対してきわめ
て有効な防止策となる。例えばインクのビヒクルである
ワニスに溶解する材料である溶解性材料で被覆すれば、
包装を解く必要なくそのままビヒクルに投入することが
できる。ここでビヒクルへ「溶解」するとは、固形分を
全く残さない状態まで完全に溶解するものに限られず、
得られるインクの特性に悪影響を与えない程度にまで均
一に混合しうるものであればよく、また一旦溶解した成
分が析出等していても、得られるインクの特性に悪影響
を与えない程度にまで均一な状態となるものであればよ
い。
【0035】溶解性材料としては具体的には、ガムロジ
ン、ウッドロジン、トール油ロジン、ロジン変性マレイ
ン酸樹脂等のロジン樹脂類。100%フェノール樹脂、
変性フェノール樹脂等のフェノール樹脂類。脂肪酸変性
アルキド樹脂、ロジン変性アルキド樹脂、ロジン変性ア
ルキド樹脂、アマニ油変性アルキド樹脂、脱水ひまし油
変性アルキド樹脂、大豆油変性アクキド樹脂等の変性ア
ルキド樹脂。石油樹脂。環化ゴム。カゼイン。セラッ
ク。アルカリセルロース、セルロースエステル、アエル
ロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、
セルロースザンテート、セルロースニトレート、セルロ
ースエーテル、カルボキシメチルセルロール、セルロー
スエーテルエステル、メチルセルロース、エチルセルロ
ース、エチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシ
ポロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セ
ルロイド、ニトロセルロース等のセルロース類。ポリア
ミド樹脂。塩素化ポリプロピレン。ウレタン樹脂。エポ
キシ樹脂。アクリル樹脂。塩化ビニル。塩化ビニルー酢
酸ビニル共重合体。ブチラール樹脂。塩化ビニリデン樹
脂。低分子量ポリエチレン、低密度ポリエチレン、高密
度ポリエチレン、低分子量ポリエチレンホモポリマータ
イプ、低分子量ポリエチレン/アクリル酸コポリマータ
イプ、低分子量ポリエチレン/酢酸ビニルコポリマータ
イプ、ポリエチレン/酢酸ビニル共重合体、低分子量ポ
リプロピレン等のポリオレフィン等が好ましい。
【0036】こうして得られる本発明のインク用顔料
は、ハンドリング性、環境汚染防止効果が特に優れてい
る。例えば、そのままビヒクルに投入すれば、使用時の
粉塵発生をほぼゼロにすることができる。また、カーボ
ンブラックの部分の密度が十分に大きく、輸送・貯蔵コ
スト削減の効果が著しいと同時に、粒子間の脱気が十分
に行われているので、ビヒクルへの分散性が特に優れて
いる。例えば包袋に粉体を充填して脱気する方法では十
分に粒子間の空気を抜き、更に成型体を形成するほどに
カーボンブラック粒子同士を結合させるのは困難であ
り、たとえ包袋ごと加圧してもカーボンブラックを成型
体とするに至るのは容易ではないため、従来より包装を
有するカーボンブラック成型体、就中良好な特性を発現
するものは存在しなかったのである。これに対して本発
明の包装されたカーボンブラック加圧成型体からなるイ
ンク用顔料は、上述の方法により容易に製造することが
できるのである。
【0037】以上説明した本発明のインク用顔料を用い
てインクを調製する。これにより、漆黒度、光沢に優れ
たインクを得ることができる。この場合、インク用顔料
として上述のカーボンブラック加圧成型体を用いる以外
は、公知の方法を採用することができる。具体的には上
記カーボンブラック成型体を、ビヒクルであるワニスに
配合する等、公知の方法が採用できる。また、分散工程
も、カーボンブラック成型体を用いる以外は、特に制限
されず公知の方法をいずれも採用することができる。
【0038】使用するワニス(ビヒクル)としても、イ
ンクに用いられるものであれば特に制限されず用いるこ
とができ、例えば印刷用に使用されるものとして、平版
印刷で使用されるロジン変性フェノール樹脂、アルキド
樹脂、乾性油の混合物がある。また凸版印刷で使用され
るギルソナイト、ロジン等の天然樹脂、ロジン変性フェ
ノール樹脂、マレイン酸樹脂、石油樹脂、アルキド樹
脂、エステルガム等の合成樹脂、アマニ油、きり油等の
植物油、インキオイル類、ソルベント類等の鉱物油等の
混合物がある。また新聞オフ輪インキで用いられるギル
ソナイト、ロジン変性フェノール樹脂、ロジンエステル
樹脂、マレイン酸樹脂、アルキド樹脂等の樹脂、アマニ
油、キリ油等の乾性油、インキオイル、インキソルベン
ト、スピンドル油、マシン油等の鉱物油の混合物があ
る。またグラビアインキで用いられるロジン変性樹脂、
マレイン酸樹脂、ギルソナイト等の樹脂、トルエン、n
−ヘキサン、シクロヘキサン等の溶剤等の混合物があ
る。水性グラビアインキで用いられるポリビニルアルコ
ール、でんぷん、等の樹脂と各種アルコールの混合物が
ある。フレキソインキで使用されるロジン変性マレイン
酸樹脂、スチレンアクリル酸樹脂、スチレンマレイン酸
樹脂、スチレンメタクリル酸樹脂、アクリル酸エステル
アクリル酸樹脂、メタクリル酸エステルアクリル酸樹脂
等の樹脂とグリコール、アルコール、エステル、脂肪族
炭化水素等の溶媒の混合物がある。またスクリーンイン
キとして使用されるアクリル樹脂、塩ビ・酢ビコポリマ
ー、ポリエステル樹脂、セルロース系樹脂、エポキシ樹
脂、メラニン樹脂、各種ポリオール、アルキド樹脂、各
種アクリル酸エステル等の樹脂、各種アルコール、各種
エーテル、各種ケトン、各種芳香族炭化水素、各種脂肪
族炭化水素、各種ハロゲン系溶剤からなる溶剤の混合物
等がある。
【0039】対象となるインキも特に限定されることは
なく、例えば、凸版インキとして、新聞インキ、輪転イ
ンキ、写真版墨インキ等、平版インキとして、オフセッ
トインキ、ドライオフセットインキ、コロタイプインキ
等、凹版インキとしては彫刻凹版インキ、グラビアイン
キ、クイックセットインキ、グロスインキ、耐摩擦性イ
ンキ、ヒートセットインキ、スチームセットインキ、プ
レッスアセットインキ、プラスチゾルインキ、バランス
トインキ、コールドセットインキ、ラセットインキ等、
その他ゴム版インキ、アニリンインキ、ブリキ印刷イン
キ、プラスチックフィルム用インキ、スクリーンイン
キ、水性インキ、墨、墨汁等のインディアンインキ、着
色紙製造用顔料インキ等が挙げられ、これらのいずれの
インキの製造に際しても本発明のインク用顔料を採用す
ることができる。
【0040】本発明のインク用顔料のベヒクルへの分散
に際しては、その分散方法は特に限定されず、成型に使
用した型から取り出したままの大きさで使用しても、混
練機の投入口の大きさ以下とするために直径0.1mm
〜1cmに解砕したものを混練機に投入して分散しても
よい。解砕したものを用いても、漆黒度向上の効果は発
揮することができる。
【0041】ここで解砕方法も特に限定されないが、例
えば、カッティングミル、ロータリークラッシャー、剪
断ロールミル等の剪断粉砕型粉砕機を使用すれば、粉砕
時に粒子の密度が圧密されることがないので、好適であ
る。なお、本発明のインク用顔料は被覆の材質を適宜選
択して被覆を取り除くことなくビヒクルへの分散を行う
ことができ、これにより作業環境向上、操作効率の向上
が大きいことは上述のとおりであるが、被覆を取り除い
て用いることも勿論可能である。この場合、作業工程は
増えるものの被覆材質の選択の幅は広がることになる。
【0042】(実施例1) (1) 成型体の作製 油研株式会社製炭素鋼金型(内法350mm×350mm、
高さ500mm)に三菱化学(株)製カーボンブラック
「MA7」(粒子径24nm、DBP吸油量65cc/100
gカーボンブラック、嵩密度0.220g/cc)を4Kg
入れ、油研株式会社製20ton油圧プレスにセットし
た。成型圧力7.4〓f/cm2で加圧成型し、成型密
度を測定した所0.518g/ccであった。
【0043】(2) 熱収縮包装体の作製 厚さ30μmのブロー成型した三菱化学(株)製エチレ
ンー酢酸ビニル共重合体(以後EVAと表記)(型式;
「LV440」、酢酸ビニル含有率15重量%)をセッ
トした共和機械製ユニバーサルシーラー(型式;「T−
600」)に上記記載のカーボンブラック成型体から切
り出したカーボンブラック成型体114gをセットし1
80℃で2秒間熱溶断シールを実施して製袋した。この
カーボンブラック成型体を入れたEVAフィルムを15
0℃に設定した共和機械製ウニバーサルシュリンクトン
ネル(型式;「NS−450」)に入れ、10秒間で熱
収縮させた。
【0044】(3) インクの作製 昭和ワニス(株)製ワニス「MS−800」を380
g、昭和ワニス(株)製ワニス「F104」を20g、
日本石油(株)製「6号ソルベント」を57g秤り取
り、ベッセル(直径11cm、高さ18.5cm)に入
れた。このワニスを特殊理化工業(株)製ホモミキサー
(型式:「TK AUTO HOMOMIXER SL-10A」)を用いて5
000r.p.m.にて1時間攪拌し、商業オフセット用
のワニスを調整した。上記の調製した商業オフセット用
ワニスに、上記の包装されたカーボンブラック成型体1
14gを投入し、5000r.p.m.で120分間攪拌
して、インクを作製した。
【0045】(4) 3本ロールミルによる分散性評価 このインクを浅田鉄工所(株)株式会社製ロールミル機
(型式:「BR−500」)で練肉した。練肉後、
(株)上島製作所製グラインドゲージ(型式:「R11
10」)で0〜50μmの範囲の未分散塊カーボンブラ
ックの大きさを測定した。未分散塊カーボンブラックの
大きさが10μmよりも大きい場合は、再度ロールミル
機を通した。その結果、最大粒子径は、1回目の測定結
果は18μm、2回目の測定結果は15μm、3回目の
測定結果は7μmであった。表1に結果を記載した。
【0046】(実施例2) (1) 成型体の作製 実施例1で作製したカーボンブラック成型体を使用し
た。 (2) 塗布 容量500mlのステンレス製ビーカーにハリマ化成株
式会社製ロジン樹脂(商品名;「ハートール R−X」
軟化点;79℃)を200g入れた。このビーカーを
160℃に設定したBUCHI社製オイルバス(型式;
「471」)に漬けてロジン樹脂を溶解した。上記カー
ボンブラック成型体から114gをブロック状に切り出
し、刷毛を用いて溶解したロジン樹脂を塗った。ロシン
樹脂で被覆したカーボンブラック成型体表面を触れても
汚染される事は無かった。
【0047】(3) インクの作製 実施例1と同様の方法でインクを作製した。 (4) 3本ロールミルによる分散性評価 実施例1と同様の方法で分散性を評価した。その結果、
最大粒子径は、1回目の測定結果は19μm、2回目の
測定結果は14μm、3回目の測定結果は7μmであっ
た。表1に結果を記載した。
【0048】(比較例1)三菱化学(株)製カーボンブ
ラックパウダー「MA7」(嵩密度0.220g/c
c)を成型することなくそのまま使用した以外は実施例
1と同様の方法でインキを作製し、実験をおこなった。
その結果、グラインドゲージの測定結果は、1回目が3
3μm、2回目が25μm、3回目が22μm、4回目
が16μm、5回目10μm、6回目8μmであった。
実施例5が3回目で10μm以下になったのに比べて、
8回の練肉が必要であった。
【0049】(比較例2)カーボンブラック成型体を包
装する事無く使用する以外は実施例1と全く同様の操作
をおこなった。その結果、カーボンブラックの未分散粒
子塊の大きさを10μm以下にする為に必要な3本ロー
ルミルの通過回数は3回であり、その時の未分散粒子塊
の大きさは7.5μmであった。また、カーボンブラッ
ク成型体は原料パウダーと比較して粉立ちは大幅に低下
したものの、実施例1及び実施例2で使用した被覆され
たカーボンブラック成型体と比較して、環境汚染対策は
充分ではなかった。表1に結果を記載した。
【0050】
【表1】 表1 実施例及び比較例 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ カーボンブラック インク分散性 環境汚染 ─────────────────────────────────── 実施例1 包装されたカーボンブラック成型体 3回(7.0μm) 無し 実施例2 塗布されたカーボンブラック成型体 3回(7.0μm) 無し 比較例1 カーボンブラックパウダー 6回(8.0μm) 有り 比較例2 カーボンブラック成型体 3回(7.5μm) 有り ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0051】
【発明の効果】本発明により、包装されたカーボンブラ
ック成型体を用いてインキを作製することにより、イン
ク製造における分散機の通過回数や処理時間を大幅に短
縮することができる。また、本発明によりカーボンブラ
ック成型体を顔料として使用したインクは、従来品であ
る粉状、粒状品を用いたものに比べて基本的なインクの
性能(黒度や光沢)が低下することは無かった。また、
顔料であるカーボンブラックは粉化率の非常に小さい成
型体を形成し、更に被覆されているので粉塵汚染ははぼ
ゼロとすることができ、作業環境が著しく向上する。更
に、本発明により、輸送や貯蔵に係わる経費の大幅な削
減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いることのできる成型機及び一連の
成型操作を示す図
【符号の説明】
1 油圧シリンダ(上) 2 シリンダー 3 真空チャンバー 4 上パンチ

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被覆されたカーボンブラック加圧成型体か
    らなるインク用顔料。
  2. 【請求項2】被覆が熱収縮性材料からなる請求項1記載
    のインク用顔料。
  3. 【請求項3】被覆がインクに溶解する材料からなる請求
    項1又は2記載のインク用顔料。
  4. 【請求項4】体積が1cc以上である請求項1〜3のい
    ずれかに記載のインク用顔料。
  5. 【請求項5】密度ρ(g/cc)が、 ρ=8.190×10-3D−3.824×10-3L+
    0.516 以上、 ρ=3.265×10-3D−3.334×10-3L+
    1.173 以下(ただしカーボンブラックの電子顕微鏡による算術
    平均粒子径をD(nm)、DBP吸油量をL(ml/1
    00g)とする)で表される請求項1〜4のいずれかに
    記載のインク用顔料。
  6. 【請求項6】密度ρ(g/cc)が、 ρ=8.686×10-3D−4.031×10-3L+
    0.543 以上、 ρ=3.123×10-3D−3.189×10-3L+
    1.072 以下(ただしカーボンブラックの電子顕微鏡による算術
    平均粒子径をD(nm)、DBP吸油量をL(ml/1
    00g)とする)で表される請求項5記載のインク用顔
    料。
  7. 【請求項7】カーボンブラックがファーネス法により得
    られたものである請求項1〜6のいずれかに記載のイン
    ク用顔料。
  8. 【請求項8】カーボンブラックのDBP吸油量が40〜
    150ml/100g、粒子径が1〜80nmである請
    求項1〜7のいずれかに記載のインク用顔料。
  9. 【請求項9】カーボンブラックの粒子径が1〜60nm
    である請求項1〜8のいずれかに記載のインク用顔料。
  10. 【請求項10】粉化率が40%以下である請求項1〜9
    のいずれかに記載のインク用顔料。
  11. 【請求項11】加圧成型して得られた成型体の密度が加
    圧成型前のカーボンブラックの嵩密度の2.5〜8倍で
    ある請求項1〜10のいずれかに記載のインク用顔料。
  12. 【請求項12】加圧成型して得られた成型体の形状が三
    角形あるいはその他の多角形の断面を有する柱状体であ
    る請求項1〜11のいずれかに記載のインク用顔料。
  13. 【請求項13】加圧成型して得られた成型体の形状が立
    方体あるいは直方体である請求項12記載のインク用顔
    料。
  14. 【請求項14】請求項1〜13のいずれかに記載のイン
    ク用顔料を顔料として用いることを特徴とするインクの
    製造方法。
  15. 【請求項15】カーボンブラックを2〜500Kgf/
    cm2で加圧成型し、更に包装することを特徴とする請
    求項1〜13のいずれかに記載のインク用顔料の製造方
    法。
  16. 【請求項16】摺動可能な型を用いてカーボンブラック
    を加圧成型することを特徴とする請求項15記載のイン
    ク用顔料の製造方法。
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