JPH10140037A - カーボンブラック成型体の投入方法並びにカーボンブラック加圧成型体及びこれを用いたカーボンブラック含有組成物の製造方法 - Google Patents

カーボンブラック成型体の投入方法並びにカーボンブラック加圧成型体及びこれを用いたカーボンブラック含有組成物の製造方法

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JPH10140037A
JPH10140037A JP29633996A JP29633996A JPH10140037A JP H10140037 A JPH10140037 A JP H10140037A JP 29633996 A JP29633996 A JP 29633996A JP 29633996 A JP29633996 A JP 29633996A JP H10140037 A JPH10140037 A JP H10140037A
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carbon black
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pressure
molded body
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JP29633996A
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Tadashi Hashiguchi
正 橋口
Takaharu Yamamoto
隆晴 山本
Michihiro Ikeda
道弘 池田
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】カーボンブラック加圧成型体の効率的な混合装
置への投入方法を得る。 【解決手段】 カーボンブラック成型体を混合装置へ投
入する前及び/又は投入時に解砕することを特徴とする
カーボンブラック成型体の混合装置への投入方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カーボンブラック
成型体の投入方法、小塊状のカーボンブラック加圧成型
体及びその用途に関する。
【0002】
【従来技術】カーボンブラックは、通常、製造直後の嵩
密度が0.1g/cc前後という極めて低い値を示す。この低
い嵩密度の値が起因して、包装袋にかなりのコストがか
かる、倉庫に於ける保管費用が高い、トラックや貨車、
船舶による輸送コストが高い、使用時に発塵し使用環境
を悪化させる等の問題がある。かかる問題を解決するた
めに、通常、ビーズ品と呼ばれる乾式造粒品や湿式造粒
品が用いられている。ビーズ品は嵩密度が0.3〜0.5
g/ccと未処理のカーボンブラックに比較してかなり嵩密
度が高い。しかし、計量時における粉塵発生の抑制や輸
送時の造粒物の粉化は充分と言えなかった。また、造粒
によって塗料やインクの原料であるワニスや樹脂への分
散性が悪くなり、ビーズ品は使用できない場合があっ
た。
【0003】特開平6−122111号公報では、カー
ボンブラック粉体を密閉型成型容器に仕込み、減圧処理
した後、該容器内の圧力を常圧に復元することにより成
型体を得ることを試みている。しかし、減圧により加え
られる成型圧力は大気圧(約1.03kg/cm2)以
下であり、輸送コストや倉庫費用を小さくするほど嵩密
度を大きくすることはできない。
【0004】一方、カーボンブラックを加圧成型するこ
とにより上記問題点の解決を試みたものとして、例え
ば、イギリス特許551862ではカーボンブラック、
ランプブラック等をプレス脱気することが、またドイツ
特許1302382ではプレスにより密度を高くする装
置が記載されているがハンドリング性及び分散性に優れ
たカーボンブラックを見いだしてはいない。そして現在
に至るまで、工業的に利用されているカーボンブラック
の流通形態は、未造粒品、或いは乾式造粒、湿式造粒又
は油添加造粒による造粒品であり、加圧成型品は未だに
市場で受け入れられていない。
【0005】本発明者らは、これら従来存在した加圧成
型体の問題点を検討し、新規かつ実用に耐えうるカーボ
ンブラック成型体を開発した(特願平7−2443
0)。このカーボンブラック成型体のビヒクルへの分散
性テストを実施した結果、嵩密度を高めたにも関わら
ず、従来の製品分散性と比較すると優位な結果を得た
(特願平8−276300等)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このカ
ーボンブラック成型体を塗料、インキ、樹脂やゴム補強
用等に使用する際の混合槽、混合機、分散機、押出機、
混練機、撹拌機及びその前工程設備(貯槽設備、輸送装
置、計量装置、供給装置、プレ混合装置 分散機、押出
機、混練機、撹拌機など)への投入する際には、投入口
サイズやホッパー排出口サイズ、コンベア等の搬送機の
サイズや混合槽、混合機や攪拌翼等のサイズ等の設備的
条件から、おのずと成型体の寸法が制限される。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため各々のプロセス
に適したサイズの成型体が必要であるが、この成型体を
各種作製することは、生産性・輸送性等を考慮すると好
ましくない。本発明者らは、同一サイズのカーボンブラ
ック成型体から、各々用途に適合した寸法を得るための
方法を検討したところ、特定の方法で解砕を行うことに
より各種の混合装置への投入が容易となることを見出
し、本発明に到達した。すなわち、本発明は、カーボン
ブラック成型体を混合装置へ投入する前及び/又は投入
時に解砕することを特徴とするカーボンブラック成型体
の投入方法等に存する。
【0008】
【発明の実施の形態】まず、本発明ではカーボンブラッ
クを加圧して成型体とする。加圧されるカーボンブラッ
クは、ファーネス法で製造したファーネスブラック、ア
セチレンブラック等の微細な炭素粉末が特に制限されず
用いることができ、粉末状(いわゆるルース品)、顆粒
状(いわゆるビーズ品及びフレーク状造粒品をも含
む。)であるとを問わない。これらのうち特に、ファー
ネス法で製造したファーネスブラックを用いた場合、そ
の分散性の保持に極めて顕著な効果を発揮する。更に、
漆黒度向上の効果も大きなものとなる。
【0009】また、これらの方法により製造したカーボ
ンブラックを各種の酸化剤等で後処理したものを使用す
ることもできる。カーボンブラックの粒子径は、特に制
限されないが、特に1〜60nm、就中1〜50nmの
小粒子径の範囲で分散性、ハンドリング性向上の効果が
高く、また漆黒度の向上にも高い効果を発揮する。かか
る範囲の微細な粒子径を有するカーボンブラックは、カ
ーボンブラック同士の凝集性が強く、インク、塗料、着
色樹脂、ゴム等を製造する際に分散が特に困難であっ
た。これらの分散が困難なカーボンブラック程、本技術
の利点が大いに発揮できるという利点も挙げられる。
【0010】本発明においては、これらカーボンブラッ
クを加圧して成型する。この際使用する型としては、成
型時の印加圧力に耐えうる強度を有していれば如何なる
材質の型を用いてもよい。例えば金属製の型としてはS
US304、SUS316等のステンレス製金型、炭素
鋼製金型、タングステンカーバイド等の超鋼等が使用で
きる。又、樹脂製型としては、ポリ四フッ化エチレン
(PTFE)(商標:「テフロン」)、ポリ三フッ化塩
化エチレン(PCTFE)、ポリ四フッ化エチレン・六
フッ化プロピレン(FEP)等のフッ素系樹脂製型、ナ
イロン、ポリエチレン、ポリカーボネイト、フェノール
樹脂等のプラスチック類、更に複合材料としてCFR
P、GFRP等のFRP、セラミックス製型としては、
アルミナ、ジルコニア、ムライト等が挙げられる。
【0011】型の大きさは制限されないが、実用的には
1cc以上、好ましくは100cc以上のものが挙げら
れる。1cc未満では輸送が煩雑となるためである。ま
た、必要に応じて、大型の成型体を作製し、これを適当
な大きさに切断し、その集合体として輸送・使用しても
よい。得られる成型体が1cc以上となるべく成型する
のが好ましい。なお、目的、使用状況に応じた成型体の
形状とするべく、各種形状の型を用いることができる。
例えば、大量を積載するのに適した角柱状の他、転がり
性、使用時の釜への投入の容易さを考慮した円柱状、ビ
ヒクルへの分散性を考慮して孔、切れ目等を入れてあっ
てもよい。
【0012】カーボンブラック成型体の形状を多角形の
断面を有する柱状体、特に直方体或いは立方体とすれ
ば、カーボンブラックを輸送するトラックや貨車或いは
倉庫が一般的に直方体であることから、これらの空間を
隙間無くカーボンブラック成型体で充填できるため、輸
送コストや倉庫保管費用の削減には特に好ましい。加圧
に使用するプレス機としては、油圧機械式プレス機、油
圧ハンドプレス機、機械式プレス機、エアーシリンダー
式プレス機等、加圧成型できるものであれば如何なるプ
レス成型機でもよい。型の形状も特に制限されず、所望
の成型体の形状にしたがって、三角形あるいはその他の
多角形の断面を有する柱状体、特に立方体あるいは直方
体の成型体等、粉体を加圧成型することのできる形状で
あれば、特に制限されない。
【0013】カーボンブラックを上述の型に入れ、加圧
することにより成型する。この際、得られる成型体の密
度を以下の特定値とするのが好ましい。すなわち、密度
ρ(g/cc)を、 ρ=8.190×10-3D−3.824×10-3L+
0.516 以上、 ρ=3.265×10-3D−3.334×10-3L+
1.173 以下、とする。より好ましくは、 ρ=8.686×10-3D−4.031×10-3L+
0.543 以上、 ρ=3.123×10-3D−3.189×10-3L+
1.072 以下、がよい。なお、成型体の密度とは、成型体の質量
を成型体の体積で割って得た値である。
【0014】上記の各式において、D(nm)はカーボ
ンブラックの電子顕微鏡による算術平均粒子径、L(m
l/100g)とする)はDBP吸油量である。ここ
で、DBP吸油量は、JIS K6221−1982に
準拠した方法で測定した値である。また、カーボンブラ
ックの粒子径は、以下に示す方法による測定値である。
カーボンブラックをクロロホルムに投入し200KHz
の超音波を20分間照射し分散させた後、分散試料を支
持膜に固定する。これを透過型電子顕微鏡で写真撮影
し、写真上の直径と写真の拡大倍率により粒子径を計算
する。この操作を約1500回にわたって実施し、それ
らの値の算術平均により求める。
【0015】密度を上記の範囲とすることにより、ビヒ
クルへの分散性等カーボンブラックの基本特性を損なう
ことなく、取り扱い性に優れた成型体とすることができ
る。更に、インキに用いた際の漆黒度(黒色度)を原料
粉末に比べて向上させることができるという、意外な効
果をも発揮する。これらの効果は、上記のより好ましい
範囲として記載した範囲において、特に顕著に発現され
る。なお、本発明のカーボンブラック加圧成型体は、粉
化率が40%以下、より好ましくは20%以下としたも
のが特に好ましい。粉化率を40%以下となる程度にま
で加圧成型することによりカーボンブラック粒子間の気
体が好ましい程度にまで脱気されてビヒクルに分散した
際の分散性向上、黒色度向上に寄与していることが推定
される。
【0016】粉化率の測定方法を以下に記載する。カー
ボンブラック加圧成型体を25±1g(W)まで精秤
し、JIS K−6221に準拠した直径200mm、
目開き1mmの篩に入れる。この篩に受け皿と蓋を取り
付け、JIS K−6221に準拠した振とう機で20
秒間打撃を与えながら振とうする。振とう機から受け皿
を取り外し、受け皿中のカーボンブラックの重量を0.
01gまで精秤し、これを振とう後の重量(WR)とし、
次式によって粉化率を算出する。 粉化率(%) = (WR/W)×100
【0017】また、加圧成型前のカーボンブラツクの嵩
密度とカーボンブラツク成型体の密度との比(以下、
「嵩密度比」ともいう。)が2.5倍以上8倍以下、よ
り好ましくは3倍以上7倍以下とするのが良い。この嵩
密度比が2.5よりも低い場合、成型体のコンパクト性
が低下する傾向にある。また、成型体の強度も劣ること
がある。一方、嵩密度比が8を超えると、分散性が低下
する傾向にある。嵩密度比が2.5以上8以下とすれ
ば、コンパクト性と分散性とが同時に極めて好ましい範
囲で満足される。加圧成型時の圧力(成型圧力)は、2
Kgf/cm2以上500Kgf/cm2 以下、より好ましくは5Kgf
/cm2以上400Kgf/cm2以下とする。成型圧力が2Kgf/c
m2を下回ると、コンパクト性が低下、粉化率が増加す
る。
【0018】一方、成型圧力が500Kgf/cm2よりも高
い場合、通常のインクの製造時に使用される分散機で
は、分散性が十分でないことがある。一方、これ以上圧
力を高くしてもコンパクト性向上の効果は殆ど得ること
ができない。このため、インクを工業的に製造する際に
使用するインク用顔料としては、2Kgf/cm2以上500K
gf/cm2以下で加圧成型する。
【0019】なお、加圧成型に際しては、予めカーボン
ブラック粒子間の気体を減圧チャンバーを用いて脱気し
た後、加圧成型する態様を採ることもできる。例えば摺
動可能なシリンダーとピストンとを有する型に、成型し
ようとする原料であるカーボンブラック粉末を充填す
る。シリンダー上部にセットした真空チャンバー内及び
シリンダー内はガスケット材によりその外部と実質的に
遮断される。次に、真空チャンバーに接続した真空ポン
プを機動させて真空状態を保持したまま、ピストンを下
降させシリンダー内のカーボンブラックを加圧成型す
る。その後、真空ポンプの運転を停止し、チャンバー及
びシリンダー内の雰囲気圧力を大気圧に戻す。その後、
真空チャンバーとピストンを上昇させてカーボンブラッ
ク成型体を取り出すことにより、減圧チャンバーによる
カーボンブラック粒子間の気体の脱気及びこれに引き続
くカーボンブラックの加圧成型を行うことができる。
【0020】この際、減圧時の圧力は、0.01〜50
0Torrで行うのが好ましい。500Torr以下に
おいて、粒子間の脱気が非常に容易であり、一方0.0
1Torr以下としても格別の優位性を示すことなく、
高真空にする煩雑性が増すのみであるためである。本発
明では、こうして得られたカーボンブラック加圧成型体
を、混合装置へ投入する前及び/又は投入時に解砕する
ことを特徴とする。混合装置としてはカーボンブラック
をそれ以外の物質と混合する装置であれば特に制限され
ない。具体的には例えば各種の混合槽、混合機、分散
機、押出機、混練機、撹拌機と称されるものが相当す
る。
【0021】解砕の時期は、これら混合装置への投入
時、あるいは投入前であればよく、投入前としては、さ
らに混合工程の前工程設備、具体的には例えば貯槽設
備、輸送装置、計量装置、供給装置、プレ混合装置 分
散機、押出機、混練機、撹拌機等において前処理として
解砕することが挙げられる。勿論、混合の前工程設備へ
の投入時に解砕してもよい。混合装置への投入時に解砕
する方法としては、混合装置の入口部に解砕手段をを設
け、カーボンブラック成型体を解砕しつつ投入する方法
が挙げられる。
【0022】解砕の程度は、各々の用途に適合した寸法
であればよいが、用いられる混合装置あるいは混合の前
工程設備の要求によっても変わる。具体的にはこれら装
置の投入口の寸法、定量供給装置の定量能力、混合装置
の攪拌手段の強度、攪拌能力等である。また、ビヒクル
への分散性も考慮することもできる。これらの条件を勘
案して解砕物の寸法を決めればよい。従って場合によっ
ては加圧成型して型から取り出した大きさの成型体を単
に複数個に解砕すれば目的を達することもあるが、好ま
しくはカーボンブラック成型体を個体基準で100mmアン
ダーが10%以上の小塊状に解砕するのが望ましい。よ
り好ましくは、100mmアンダーが90%以上であ
る。なお、ここでいう粒径はJISの標準篩で分級する
ことにより求められるもので、粒子の平面図について輪
郭に接する最短間隔の二つの平行線間の距離で規定され
る短径である。
【0023】好ましい解砕の程度は例えばインキ用途で
ロール分散する場合には比較的小さめの解砕物とするの
がよく、樹脂組成物用途では空気を抱き込むのを防ぐた
め比較的大きな塊状物、例えば粒径10〜20mm程度
が好ましい。ゴム用途等比較的大きな力をかけて混合さ
れるものであれば塊状物の大きさの制限は少なく、主に
装置への供給を容易としたり、装置の破損を防止する観
点から考慮すれば足る。いずれにしても、上述のカーボ
ンブラック成型体はビヒクルへの分散性が非常に優れて
いるため、微細な粉末、顆粒にまで粉砕する必要はな
い。むしろ、空気を抱き込み分散性が低下するためか、
4mmアンダーが90%以下とするのが分散性向上の為望
ましい。解砕手段としては、所望の寸法に解砕可能なも
のであれば特に限定されず用いることができる。具体的
には、例えば以下のような解砕機が挙げられる。
【0024】ジョークラッシャー、ジャイレトリクラッ
シャ、コーンクラッシャ等の圧縮破砕機、カッタミル、
シュレッダ等の剪断粗砕機、ハンマミル、シュレッダ等
の剪断衝撃解砕機、ハンマークラッシャ等の衝撃破砕
機、ロールクラッシャ、ロール機等 のロール回転型解
砕機、ディスクインテグレータ等の衝撃剪断解砕機、ス
クリューミル等の圧縮剪断摩擦解砕機、エッジランナ等
のロール転動型解砕機、スタンプミル等の粉体層打槌式
粉砕機、ディスクミル、ピンミル、スクリーンミル、遠
心分級型ミル等の高速回転式粉砕機、ローラミル等のロ
ール転動型粉砕機、エローフォールミル等の自生粉砕
機、ボールミル、振動ボールミル、遊星型粉砕機等のボ
ール媒体ミル、攪拌槽型、流通管型、アニュラ型等の媒
体攪拌式粉砕機、気流吸い込み型、ノズル内通過型、衝突
型、複合型等のジェット粉砕機、コロイドミル等の湿式
高速回転ミル、塔式粉砕機等の如何なる解砕機でも構わ
ない。
【0025】また解砕用の重力落下衝撃を利用した衝突
板)、羽、翼、刃、ハンマー、振動体等を具備した簡単
なもので、所定寸法の解砕ができるものなら如何なる方
法でも使用できる。これら各種の粉砕機、粗砕機、解砕
機、破砕機を用い所望の解砕を実施するが、数cmオー
ダーであれば粗砕機、解砕機、破砕機が適している。数
十μmオーダーであれば中砕機と称されるものを用いる
こともできる。数μmオーダーへ解砕するには粉砕機が
適している。
【0026】上述したカーボンブラック加圧成型体は、
実質的に粉立ちがなく、ハンドリング性に優れ、コンテ
ナ等に多数積載してもほとんど型崩れしない程の強度を
有するものとすることができるものであるが、一方各種
のビヒクルへの分散性に優れている。このことからもわ
かるように、各種の解砕機、破砕機を用いて容易に所望
の解砕物を得ることができるものであり、解砕に特殊な
機械を用いる必要もない。
【0027】以上説明した小塊状のカーボンブラック成
型体を、各種のビヒクルに分散してカーボンブラック含
有組成物とする。具体的には、インク、塗料、樹脂組成
物、ゴム組成物が代表的である。本発明によりカーボン
ブラック加圧成型体を解砕したものを用いて混合装置に
投入すれば、カーボンブラック成型体を形成するカーボ
ンブラック粒子間の脱気が十分にされているのでビヒク
ルへの分散性に優れ、カーボンブラックの各種の特性が
十分に発揮される。
【0028】
【実施例】次に、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例
に限定されるものではない。実施例及び比較例の評価方
法としては、カーボンブラック成型体を用いたインキを
作製し、その分散指標としてゲラインドゲージを用い
た。グラインドゲージの測定は以下の方法でおこなっ
た。『グラインドゲージとは、鋼の盤に深さ0〜25×
10-6mまで変化している2本の溝を刻んだもので、最
深部にインキを置き、スクレーパーで浅い方に引き伸ば
し、粗粒子の直径より浅い所にできるすじの位置の目盛
りから粒度を求める。(「色材工学ハンドブック」 P.
1052〜1053 朝倉書店)
【0029】[実施例1] ・成型体の作製 油研株式会社製炭素鋼金型(内法150mm×150m
m、高さ100mm)に三菱化学(株)製カーボンブラ
ック「MA7」(嵩密度0.200g/cm3)を700
g入れ、油研株式会社製20ton油圧プレスにセット
した。成型圧力44kgf/cm2で加圧成型し、成型
密度を測定した所、厚さは47.8mmで成型密度は、
0.651g/cm3であった。
【0030】・評価用インキの作製 昭和ワニス社製ワニス「MS−800」を46.66k
g、昭和ワニス社ワニス製F104を2.46kg、日
本石油製「6号ソルベント」を7kg秤取り、SUS3
04製攪拌槽(直径55cm、高さ1m)に入れた。こ
の攪拌槽(2)には、図2で示すように(20cm、2
8cm)のSUS304製衝突板(1)が攪拌槽壁より
45度の角度で取り付けてある。このワニスを電動機付
き攪拌翼(4)で2000r.p.m.にて1時間攪拌
し、商業オフセット用のワニスを調製した。
【0031】調製した商業オフセット用ワニスにカーボ
ンブラック成型体700gを図1に示す攪拌装置のカー
ボンブラック投入口(6)から、衝突板から投入位置ま
での高さが1.5mになる位置から、20個(14k
g)を順次投入した。図1中、1は衝突板、2は攪拌
槽、3は電動機、4は攪拌翼、5は攪拌軸、6は攪拌槽
カーボンブラック投入口、7は攪拌槽液体投入口であ
る。衝突板(1)で重力衝撃にて解砕後、商業オフセッ
ト用ワニスに浸るようにした。これを2000r.p.
m.で120分間攪拌して、商業オフセット用インクを
作製した。この新聞用インクを浅田鉄工所株式会社製ロ
ールミル機(型式:「BR−500」)で練肉した。
【0032】・成型体解砕品の状況 この重力衝撃の解砕を行った際の、カーボンブラック成
型体解砕品の状況を確認すると、もとの1/10以上の
大きさを持つ片が3つ程度(もとの成型体に対する重量
比で約50%)、1/20以上の大きさを持つ片が先の
を除いて3つ程度(もとの成型体に対する重量比で約1
5%)であった。粒度を確認するため150μm、25
0μm、1mm、4mm、16mm、31.5mmの標
準ふるいで分級した。粒度分布は31.5mm以上が7
9.5%、16mm以上31.5mm未満が3.8%、
4mm以上16mm未満が7.5%、1mm以上4mm
未満が4.5%、250μm以上1mm未満が3.3
%、150μm以上250μm未満が0.6%、150
μm未満が0.8%であった。
【0033】・インキの評価 インキの練肉後、東洋精機製作所製グラインドゲージ
(型式:「SKS−3」)で50〜100μmの範囲の
また、株式会社上島製作所製グラインドゲージ(型式:
「R1110」)で0〜50μmの範囲の未分散塊カー
ボンブラックの大きさを測定した。未分散塊カーボンブ
ラックの大きさが10μmよりも大きい場合は、再度ロ
ールミル機を通した。その結果、1回目の測定結果は、
28μm、2回目の測定結果は15μm、3回目の測定
結果は8μmであった。
【0034】[実施例2]三菱化学(株)製カーボンブ
ラック「MA7」の成型体を攪拌槽に投入する前に、予
め図2に示すSUS304製ロールクラッシャー型解砕
機にて解砕した。図2中、8は押さえ板、9はロール、
10は重し、11はカーボンブラック成型体である。解
砕条件は、ロール径48.6mm、ロール間距離37.
8mmで、押さえ板への荷重は20kgでおこなった。
それ以外は実施例1と同様の方法で実験をおこなった。
【0035】このロール回転解砕を行った際の、カーボ
ンブラック成型体解砕品の状況を確認すると、もとの1
/20以上の大きさを持つ片は無かった。粒度分布は3
1.5mm以上が8.3%、16mm以上31.5mm
未満が17.2%、4mm以上16mm未満が39.6
%、1mm以上4mm未満が18.4%、250μm以
上1mm未満が12.5%、150μm以上250μm
未満が1.9%、150μm未満が2.1%であった。
【0036】その結果、グラインドゲージの測定結果
は、1回目が19μm、2回目が13μm、3回目が7
μmであった。
【0037】[比較例1]三菱化学(株)製カーボンブ
ラック未造粒品「MA7」(嵩密度0.220g/c
3)を使用した以外は実施例1と同様の方法で実験を
おこなった。その結果、グラインドゲージの測定結果
は、1回目が33μm、2回目が25μm、3回目が2
2μm、4回目が16μm、5回目10μm、6回目8
μmであった。実施例1、2が3回目で10μm以下に
なったのに比べて、6回の練肉が必要であった。
【0038】[比較例2]三菱化学(株)カーボンブラ
ック造粒品「MA7B」(嵩密度0.400g/cm3
を使用した以外は実施例1と同様の方法で実験をおこな
った。その結果、グラインドゲージの測定結果は、1回
目が100μm、2回目が68μm、3回目が18μ
m、4回目が15μm、5回目10μm、6回目7μm
であった。実施例1、2が2回目で10μm以下になっ
たのに比べて、6回の練肉が必要であった。
【0039】[比較例3]三菱化学(株)製カーボンブ
ラック「MA7」の成型体を攪拌槽に投入する際に、図
1の投入口7より商業オフセット用ワニスに浸る前に解
砕しないようにした。それ以外は実施例1と同様の方法
で実験をおこなった。その結果、グラインドゲージの測
定結果は、1回目が33μm、2回目が16μm、3回
目が8μmであった。実施例の結果を表1に、比較例の
結果を表2に記した。
【0040】
【表1】 銘柄 「MA7」 成型圧力44kgf/cm2
【0041】
【表2】 銘柄 「MA7」 成型体の成型圧力44kgf/cm2
【0042】
【発明の効果】本発明により、カーボンブラック成型体
を混合槽及び混合機等や計量等の前工程設備の設備的条
件から、制限された成型体の寸法が、簡略な方法で、生
産性の効率、輸送や貯蔵に係わる経費の大幅な削減に適
した同一サイズのカーボンブラック成型体から作製でき
る。このカーボンブラック加圧成型体解砕品を用いる事
により、インク製造における分散機の通過回数や処理時
間は、カーボンブラック加圧成型体に比べて長くなる事
は無く、従来の粉状品や乾式造粒品にくらべると大幅に
短縮する事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で用いた攪拌装置を示す図
【図2】実施例2で用いたロールクラッシャー型解砕機
【符号の説明】
1 衝突板 2 攪拌槽 3 電動機 4 攪拌翼 5 攪拌軸 6 攪拌槽カーボンブラック投入口 7 攪拌槽液体投入口 8 押さえ板 9 ロール 10 重し 11 カーボンブラック成型体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カーボンブラック成型体を混合装置へ投入
    する前及び/又は投入時に解砕することを特徴とするカ
    ーボンブラック成型体の混合装置への投入方法。
  2. 【請求項2】カーボンブラック成型体を個体基準で100m
    mアンダーが10%以上の小塊状に解砕することを特徴
    とする請求項1記載のカーボンブラック成型体の混合装
    置への投入方法。
  3. 【請求項3】混合装置が混合槽、混合機、分散機、押出
    機、混練機、撹拌機のうち一種以上を含むものであるこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載のカーボンブラッ
    ク加圧成型体の混合装置への投入方法。
  4. 【請求項4】カーボンブラックを型に入れて加圧成型し
    てなるカーボンブラック加圧成型体を、解砕してなる小
    塊状のカーボンブラック加圧成型体。
  5. 【請求項5】請求項3記載の小塊状のカーボンブラック
    加圧成型体をビヒクルに分散することを特徴とするカー
    ボンブラック含有組成物の製造方法。
JP29633996A 1996-11-08 1996-11-08 カーボンブラック成型体の投入方法並びにカーボンブラック加圧成型体及びこれを用いたカーボンブラック含有組成物の製造方法 Pending JPH10140037A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006274189A (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Tokai Rubber Ind Ltd カーボンブラックの製造方法

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