JP3804198B2 - 顔料包装体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクや塗料等を製造する際の発塵による環境汚染や、顔料等を収納した袋を廃棄する際の多大な労力や費用をなくすことを達成した、新規且つ有用な顔料の包装体に関するものである。
【0002】
【従来技術】
インクや塗料の製造に使用されるカーボンブラックを初めとする顔料は、その製造工程における粉塵の発生による環境汚染や顔料を収納した袋の後処理に多大な労力と費用を割いてきた。これらの問題を解決しようとする試みはこれまでにもいくつか存在する。
【0003】
例えば、特公昭52−48138号公報には、酢酸ビニル含有量が10〜20重量%のエチレン・酢酸ビニル共重合体8〜19重量%とポリエチレン92〜81重量%との混合樹脂で作製した袋に道路標示材料を収納し、この道路標示材料包装体を加熱溶融した熱可塑性樹脂に投入、混練して粉塵汚染を防止することが記載されている。
【0004】
また、特公平7−111024号公報には、布帛を染色する装置において水溶性の袋に染料を封入し、布帛処理機へこの袋を投入する事により、溶解作業の削減、染料溶解時の汚染やロスの回避を図ることが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特公昭52−48138号公報に記載の技術は道路標示材料以外の分野への適用は困難である。また、特公平7−111024号公報に記載の技術は水溶性の染料以外への適用は困難である。すなわち工業的に大量に生産されているインクや塗料の分野に関しては、これらの技術の適用により問題を解決することはできない。なぜなら、以上説明した従来技術において使用される包装材料は、インクや塗料のビヒクルには溶解しない為である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決すべく、鋭意検討を重ねた。その結果、特定の密度を有するポリエチレンはインク組成物や塗料組成物へ極めて良く溶解すること、及びこのようなポリエチレンから成るフィルムを用いてカーボンブラックを初めとする各種の顔料を包装してなる包装体を、包装を剥がすことなくインク組成物や塗料組成物の製造時に使用する製造装置にそのまま投入することにより、発塵による環境汚染を顕著に防止するができることを見いだし、本発明に到達した。すなわち、本発明は、顔料が、メタロセン触媒あるいはカミンスキー触媒と称されている活性点が単一種の触媒を用いて製造された密度が0.900g/cc以下のポリエチレンフィルムで包装されてなり、包装を剥がすことなくそのままインク組成物や塗料組成物の製造に使用しうることを特徴とする顔料包装体に存する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の顔料包装体は各種の顔料を特定のポリエチレンで包装してなるものである。
本発明の顔料包装体における包装を構成するポリエチレンは、密度が0.900g/cc以下のものである。より好ましくは0.880g/cc以下が良い。ポリエチレンには一般に、高圧法低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンが有る。これらのポリエチレンの密度は、高圧法低密度ポリエチレンが0.91g/cc〜0.93g/cc、高密度ポリエチレンで0.94g/cc〜0.97g/cc、線状低密度ポリエチレンで0.91g/cc〜0.93g/ccである。しかし、これら従来より存在するポリエチレンは結晶性が高く各種試薬や食品の容器として一般に使用されているものの、インクや塗料のビヒクルに溶解させることは困難であることが本発明者らの検討により明らかとなった。一方、本発明で包装に用いられるポリエチレンは、これらのポリエチレンに比較して更に低密度のポリエチレンであり、近年の触媒技術の発達により、工業的に合成することが可能となったものである。このような超低密度ポリエチレンは、フィルムの透明度も高くすることができ、包装時の熱シール温度も低下することができ、引っ張り強度も高くすることができるといった利点も有する。発明者らは、この超低密度ポリエチレンの各種溶剤への溶解性を研究することのよって、驚くべきことにインクや塗料への溶解性が極めて高いことを見いだしたのである。本発明は、このような超低密度ポリエチレンをフィルムで顔料を包装してあるため、このポリエチレン包装を剥ぐことを要さずインクや塗料を製造する釜に投入することにより環境汚染の防止に極めて効果のある顔料を供することができるものである。
【0008】
本発明で用いられるこのような低密度のポリエチレンは、例えばメタロセン触媒あるいはカミンスキー触媒と呼ばれる触媒を用いて作製することができる。これらの触媒は、重合反応の活性点が単一種であることから、ポリマーの分子量や枝分かれといったポリマー構造を、従来のチーグラー・ナッタ触媒に比べて制御しやすい。その結果、超低密度ポリエチレンを合成することが可能となったものである。
【0009】
こうして得られるポリエチレンを包装材料として使用する為のフィルムに加工する方法は特に限定されないが、例えばインフレーション成型、Tダイ成型等が使用できる。また、フィルムの厚さも特に限定されないが、顔料を包装したり、運搬するのに支障のない強度を有していれば良く、通常10μm〜100μmの膜厚のものが使用できる。
【0010】
ポリエチレンをフィルムにする際、必要に応じて、アンチブロッキング剤、スリップ剤、酸化防止剤、中和剤を添加しても構わない。
なお、以上説明した超低密度ポリエチレン単独の包装であれば最も溶解しやすく、低温でも容易に各種のビヒクルに溶解して再析出の問題もなく好ましい。しかし、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体を主成分とする樹脂成分との共押出による積層体とすることにより、横方向の収縮性を持たせ、顔料のシュリンク包装を容易に行うこともできる等、目的及び使用形態に応じて他の包装材との併用を行うことも差し支えない。
【0011】
本発明で包装される顔料としては、酸化チタン(R形)、酸化チタン(A形)、亜鉛華、硫化亜鉛、リトボン、鉛白、硫酸鉛、塩基性硫酸鉛、ランプブラック、アセチレンブラック、カーボンブラック、黒鉛、ボーンブラック、鉄黒、べんがら、アンチモンレッド、カドミウムレッド、モリブデンレッド、銀朱、鉛丹、亜鉛化銅、黄鉛(赤口)、黄鉛(黄口)、カドミウムイエロー、亜鉛黄、ストロンチウムイエロー、バリウムイエロー、リサージ、黄土、黄色酸化鉄、ガンマヘマタイト、アンバー、シエナ、ギネーグリーン、酸化クロム、コバルトグリーン、フタロシアニングリーン、紺青、群青、コバルトブルー、フタロシアニンブルー、亜鉛末、アルミニウム粉、金粉、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、白亜、炭酸マグネシウム、セッコウ、アルミナホワイト、カオリンクレー、マイカ、タルク、シリカ、けいそう土、合成ダイヤモンド、パーマネントレッド4R、ウオッチングレッド、ファストイエロー10G、ジスアゾイエロー、ボルドー10B、トルイジンマルーン、ピーコックブルー、ナイロン粉体、ポリエチレン粉体等が使用できる。
【0012】
また、これらの顔料を各種の酸化剤等で後処理したものを使用することもできる。
一般に、顔料の粒子径が100μm以下の場合、発塵性が大きな問題となる。本発明における顔料の粒子径は特に限定されないが、本発明による操作環境改善の著しい粒子径としては、これら100μm以下の粒子径を有する顔料に対し、特に有効である。
【0013】
本発明においては、必要に応じて、これらの顔料を加圧して成型してなる加圧成型体を用いることができる。顔料を成型したものを包装することにより、顔料包装体の取扱いの容易さ、貯蔵・輸送コストの削減が図れる上、顔料の種類及び用途によっては加圧成型により脱気されていることからビヒクルへの濡れ性が向上し、速やかに分散するという効果も得られる。加圧成型に使用する型としては、成型時の印加圧力に耐えうる強度を有していれば如何なる材質の型を用いてもよい。具体的には、金属製、セラミックス製、樹脂製等が使用できる。
【0014】
成型体の大きさは制限されないが、実用的には1cc以上、好ましくは100cc以上に成型し、包装したものが良い。あまり小さいと取り扱いに不便な場合があるためである。
【0015】
加圧に使用するプレス機としては、油圧機械式プレス機、油圧ハンドプレス機、機械式プレス機、エアーシリンダー式プレス機等、加圧成型できるものであれば如何なるプレス成型機でもよく、特に制限されない。
型の形状も特に制限されず、所望の成型体の形状にしたがって、三角形あるいはその他の多角形の断面を有する柱状体、特に立方体あるいは直方体の成型体とすることができ、形の取り扱い及び得られる顔料成型体の包装のしやすさ、顔料包装体の取り扱いの点からも好適である。
【0016】
加圧成型時に印加される圧力は、2〜500Kgf/cm2 以下、より好ましくは5〜400Kgf/cm2以下とするのがよい。更に、これらの成型体をポリエチレンフィルムで包装した後、超音波や振動等によりフィルム内部の成型体にヒビを入れたり、解砕したりすれば顔料の分散性は一段と向上し、より好適である。
本発明の顔料包装体を製造する方法は特に制限されず、以上説明したように顔料を予め加圧等の手段により一定の形状に成型し、これをシュリンク包装、真空包装等により緊密に包装するのが簡便な上、得られる顔料包装体も取り扱いの容易な優れた形態である。もちろんこれ以外の方法例えば上記のポリエチレンで包装袋を作製し、顔料を袋詰めする等の方法を取っても差し支えない。
【0017】
また、顔料と共に、各種の添加剤、特に粉末状であって粉塵、汚染の問題を有するものを包装することも差し支えない。尚、本発明における包装の形態も特に制限されず、所望の程度にまで顔料と外部とを隔て、粉塵、汚染を防止しうるものであれば足る。
【0018】
本発明の顔料包装体を適用できるインキとしては特に制限はなく、油性インキ、樹脂型インキ、アマニ油インキ、ワックスインキ、顔料インキに使用できる。これらのインキに使用されるパラフィン系炭化水素を主成分とする溶剤、ナフテン系炭化水素を主成分とする溶剤、鉱物油を主成分とする溶剤等に密度0.900g/cc以下のポリエチレンフィルムは溶解し、問題なく使用することができるので、本発明の顔料包装体を溶剤と混合することにより各種のインク組成物を調製することができる。
【0019】
また、本発明の顔料包装体を使用できる塗料としても特に制限はなく、油ペイント、油エナメル、フェノール樹脂塗料、マレイン酸樹脂塗料、アルキド樹脂塗料、アミノアルキド樹脂塗料、尿素樹脂塗料、酒精塗料、ラッカー、ビニル樹脂塗料、アクリル酸樹脂塗料、ポリエステル樹脂塗料、エポキシ樹脂塗料、ポリウレタン樹脂塗料等に使用することができる。これらの塗料に使用されるトルエン、キシレン、シンナー等の溶剤に密度0.900g/cc以下のポリエチレンフィルムは溶解し、問題なく使用することができるので、本発明の顔料包装体と樹脂成分と溶剤とを混合することにより各種の塗料組成物を調製することができる。
【0020】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。
(参考例1)
(A)ダウケミカル(株)製超低密度ポリエチレン「EG8200」(密度0.870g/cc、以下「PE(A)」と記載する)、日本ポリケム(株)製超低密度ポリエチレン「Kernel」(密度0.880g/cc、以下「PE(B)」と記載する)、日本ポリケム(株)製低密度ポリエチレン「LH100N」(密度0.921g/cc、以下「PE(C)」と記載する)、日本ポリケム(株)製高密度ポリエチレン「HB430」(密度0.958g/cc、以下「PE(D)」と記載する)の4種類のポリエチレンを膜厚30μmのフィルムにし、各フィルムから0.5gを切り出した。印刷インク用溶剤である日本石油(株)製「6号ソルベント」50gを容量100ccの三角フラスコ4個にそれぞれ計量して入れ、前記4種類のポリエチレンフィルムを各三角フラスコに入れた。この三角フラスコをウォーターバスに入れ、水温を40℃に設定した。1時間攪拌し、三角フラスコ内部のフィルムの溶解を確認した。4種類のフィルムとも溶解しなかった。次に温度を45℃に設定し、1時間攪拌した後同様の観察をした。PE(A)が溶解し、他は溶解しなかった。更に同様の操作を繰り返し、溶解温度を確認した。PE(B)は55℃で溶解し、(C)と(D)のポリエチレンは80℃でも溶解しなかった。この結果を表1に記した。
(参考例2)
参考例1の操作において、溶剤6号ソルベントを塗料用溶剤である関西ペイント(株)製「焼き付け塗料用シンナーNO.3」に代えた以外は全く同様の操作を実施した。PE(A)は40℃で溶解し、PE(B)は50℃で溶解した。しかし、PE(C)とPE(D)は70℃迄温度を上げても溶解しなかった。この結果を表2に記した。
(実施例1)
(1)顔料成型体の作製
油研(株)製炭素鋼金型(内法150mm×150mm、高さ360mm)に三菱化学(株)製カーボンブラック「MA7」を0.5Kg入れ、油研(株)製油圧プレスにセットした。圧力22.2Kgf/cm2を印加して加圧成型してカーボンブラック成型体を得た。成型体の密度を測定した所0.579g/ccであった。
(2)熱収縮包装体の作製
インフレーション成型により厚さ30μmのフィルムとしたPE(B)上に上記のカーボンブラック成型体から114gのカーボンブラック成型体を切り出して包み、180℃で2秒間熱溶断シールを実施して製袋した。このカーボンブラック成型体を入れたフィルムを150℃に設定したニッサンキコー社製シュリンクトンネル(型式;「NS−450」)に入れ、カーボンブラック成型体をシュリンク包装した。
(3)インクの作製
昭和ワニス(株)製ワニス「MS−800」を380g、昭和ワニス(株)製ワニス「F104」を20g、日本石油(株)製「6号ソルベント」を57g秤り取り、ベッセル(直径11cm、高さ18.5cm)に入れた。このワニスを特殊理化工業(株)製ホモミキサー(型式:「TK AUTO HOMOMIXER SL-10A」)を用いて5000r.p.m.にて1時間攪拌し、商業オフセット用のワニスを調製した。ベッセルを加温し、ワニスの温度を80℃とした。上記の調製した商業オフセット用ワニスに、上記のシュリンク包装されたカーボンブラック成型体114gを投入し、5000r.p.m.で120分間攪拌して、インクを作製した。
【0021】
この時、カーボンブラックの発塵は発生しなかった。
(4)練肉
こうして作製されたインクを浅田鉄工所(株)株式会社製ロールミル機(型式:「BR−500」)で練肉し、グラインドゲージによる未分散塊の大きさが10μm以下であることを確認した。このインクを1週間熟成して試験用のインクとした。
(5)展色試験
この熟成したインクを0.6cc分取して東洋精機製枚葉式オフセット印刷機にセットした。A4版の更紙をこの印刷機に仕込んで展色した。インクを自然乾燥させた後、印刷面をスガ試験機製SMカラーコンピュータで色差測定を実施した。その結果、L値(明度)は27.6であった。このL値は成型、包装されていない粉末状態のカーボンブラック「MA7」を用いて製造したインクと同等であった。
(実施例2)
包装フィルムとしてPE(A)のフィルムを用いて包装した以外は実施例1と全く同様の操作を実施した。
【0022】
インク製造時の発塵は無かった。また、展色試験の結果、L値(明度)は27.5であった。このL値は成型、包装がされていない粉末状態のカーボンブラック「MA7」を使用して製造したインクと同等であった。
(実施例3)
(1)顔料成型体の作製
油研(株)製炭素鋼金型(内法150mm×150mm、高さ360mm)に三菱化学(株)製カーボンブラック「#2650」を0.5Kg入れ、油研(株)製油圧プレスにセットした。圧力22.2Kgf/cm2を印加して加圧成型してカーボンブラック成型体を得た。得られた成型体の密度を測定した所0.491g/ccであった。
(2)熱収縮包装体の作製
PE(A)を用いて実施例1同様の方法により5cm×5cmのポリエチレン袋を作製した。
【0023】
上記のカーボンブラック成型体から3gのカーボンブラック成型体を切り出し、上記ポリエチレン袋に入れ、投入口を封した。
(3)塗料の作製
140ccのマヨネーズ瓶に直径2.5〜3.5mmの東京ガラス(株)製ガラスビーズを90g入れた。メラミンアルキド樹脂ワニス(「アミラック1026」関西ペイント(株)製)を16gとアミラックシンナー10g(関西ペイント(株)製)と上記の包装したカーボンブラック成型体を入れた。
【0024】
このマヨネーズ瓶をレッドデビル(株)製シングルタイプペイントシェイカー「RC−5000A」にセットして15分間振とうした。この黒色ワニスを室温まで冷却した後、(株)上島製作所製グラインドゲージ(型式:「R1110」)で0〜50μmの範囲の未分散塊カーボンブラックの大きさを測定した。グラインドゲージの測定結果は7μmであった。
【0025】
更にこのマヨネーズ瓶に「アミラック1026クリアー」を50g入れペイントシェイカーで10分間混合し黒色塗料を作製した。
(4)黒色度評価
黒色塗料の一部を分取して(約1cc)、富士フィルム(株)製PETフィルム(「トランシーG」 厚さ180μm)に乗せ、東洋精機(株)製バーコーター(No.24番)で展色した。この展色したPETフィルムを120℃に設定した池田理化(株)製通風乾燥機(「Automatic Drying Oven SS-200N」)に20分間入れ焼き付けを実施した。この焼き付けした黒色塗膜のL値を日本電色(株)製色差計(「Spectro Color Meter SE-2000」)で測定した。L値は4.23であった。このL値は成型、包装を施していない粉末状態のカーボンブラック「#2650」を使用して製造した塗料と同等であった。
(実施例4)
実施例3において、カーボンブラックを包装したフィルムを実施例2のポリエチレン製フィルムとした以外は、全く同様の操作で塗料を作製した。この塗料を実施例3と全く同様の操作で黒色度の評価をおこなった所、L値は4.22であった。このL値は成型、包装していない粉末状態のカーボンブラック「#2650」を使用して製造した塗料と同等であった。
(比較例1)
実施例1で使用した超低密度ポリエチレンの代わりに、PE(C)を用いて製造したフィルムで包装した以外は実施例1と全く同様の操作でインクの作製を試みた。しかし、包装フィルムは溶解せずインクは作製できなかった。
(比較例2)
実施例3で使用した超低密度ポリエチレンの代わりに、PE(D)で製造したフィルムで包装した以外は実施例3と全く同様の操作で塗料の作製を試みた。しかし、包装フィルムは溶解せずインクは作製できなかった。
【0026】
【表1】
Figure 0003804198
【0027】
【表2】
Figure 0003804198
【0028】
【表3】
Figure 0003804198
【0029】
【発明の効果】
本発明により、密度0.900g/cc以下のポリエチレンフィルムはインクや塗料に溶解するので、このフィルムで包装した顔料をインクや塗料の製造釜に包装フィルムを取り除くことなくそのまま投入することができ、環境汚染が発生することなくインクや塗料を作製することができる。しかも、顔料を包装していた包装材料の後処理の労力やコストも不要になる。

Claims (5)

  1. 顔料が、メタロセン触媒あるいはカミンスキー触媒と称されている活性点が単一種の触媒を用いて製造された密度が0.900g/cc以下のポリエチレンフィルムで包装されてなり、包装を剥がすことなくそのままインク組成物や塗料組成物の製造に使用しうることを特徴とする顔料包装体。
  2. 顔料がカーボンブラックである請求項1記載の顔料包装体。
  3. カーボンブラックが、2〜500kgf/cm2で加圧して成型されたものである請求項2記載の顔料包装体。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の顔料包装体を溶剤と混合して、包材のフィルムを生成するインク組成物に溶解させることを特徴とするインク組成物の製造方法。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載の顔料包装体と溶剤と樹脂成分とを混合して、包材のフィルムを生成する塗料組成物に溶解させることを特徴とする塗料組成物の製造方法。
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