JPH10140041A - 包装されたカーボンブラック成型体及びその製造方法 - Google Patents

包装されたカーボンブラック成型体及びその製造方法

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JPH10140041A
JPH10140041A JP8295312A JP29531296A JPH10140041A JP H10140041 A JPH10140041 A JP H10140041A JP 8295312 A JP8295312 A JP 8295312A JP 29531296 A JP29531296 A JP 29531296A JP H10140041 A JPH10140041 A JP H10140041A
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carbon black
packaging
molded body
film
molded
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JP8295312A
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Michihiro Ikeda
道弘 池田
Tadashi Hashiguchi
正 橋口
Shiyuuhei Taohata
修平 垰畑
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】カーボンブラックの基本特性を損なうことな
く、コンパクト性に優れ、取り扱いに適したカーボンブ
ラック加圧成型体を得る。 【解決手段】 二重に包装されていることを特徴とする
包装されたカーボンブラック成型体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、包装されたカーボ
ンブラック及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】カーボンブラックは通常嵩密度0.1g/
cc以下の粉末品(ルース品)又はこれを各種の造粒方
法で造粒してなる造粒物(ビーズ品、フレーク品)とし
て市場に流通している。現在、ファーネス法により製造
されたカーボンブラック(以下、「ファーネスブラッ
ク」という。)が、カーボンブラック市場における主流
として流通している。
【0003】カーボンブラックは歴史的にはランプブラ
ック、サーマルブラックが存在したが、現在では市場の
製品のほぼ大部分が、1942年にフィリップスが開発
したファーネス法、すなわち1300℃以上に加熱した
炉内に、原料油を噴霧してカーボンブラックを得る方法
によるものとなっている。これは、その収率の高さ等の
生産性に優れると同時に、ファーネスブラックの特性、
特にその粒子径及びストラクチャーの小さいものを得る
ことができ、インク、塗料の黒色度を高め優れた性能を
発揮することができることに起因していると考えられ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一方、上述のファーネ
スブラックは、その小粒子径、小ストラクチャー及び表
面吸着物質が少ないことに起因し、ビヒクルへの分散が
困難となる傾向にある。更に小粒子径であり嵩密度が低
いために、発塵性、汚染性等の問題があり、使用・輸送
に際して環境上の問題も大きい。すなわち、ファーネス
法で製造されたカーボンブラックは、通常、製造直後の
嵩密度が0.1g/cc前後という極めて低い値を示
す。この低い嵩密度の値が起因して、包装袋のコスト、
倉庫での保管費用、トラック・貨車、船舶での輸送コス
トが高く、流通・使用時の発塵も多く、環境を汚染しや
すい。
【0005】かかる問題を解決するために、通常、ビー
ズ品と呼ばれる乾式造粒品や湿式造粒品が用いられてい
る。ビーズ品は嵩密度が0.3〜0.5g/ccと未処
理のカーボンブラックに比較してかなり嵩密度が高い。
しかし、計量時における粉塵発生の抑制や輸送時の造粒
物の粉化の抑制は充分とは言えない。ビーズ品は嵩密度
が0.3〜0.5g/ccと未処理のカーボンブラック
に比較してかなり嵩密度が高い。しかし、計量時におけ
る粉塵発生の抑制や輸送時の造粒物の粉化の抑制は充分
とは言えない。
【0006】また、造粒によって塗料やインクの原料で
あるワニスや樹脂といったビヒクルへの分散性が悪くな
り、ビーズ品は使用できない場合がある。これに関して
本発明者らの知見によれば、ビース品はその造粒過程に
おいて、長いストラクチャー構造を有するカーボンブラ
ック粒子が相互に絡まりながら造粒されるため、分散性
が劣るものとなることも考えられる。
【0007】このように、カーボンブラック、特に小粒
径とすることができるファーネスブラックのハンドリン
グ性すなわち取り扱い時の容易さと、ビヒクルへの分散
性は、二律背反関係にあり、ハンドリング性と分散性と
を同時に解決することは、極めて困難であると考えられ
てきた。例えば、カーボンブラック協会編「カーボンブ
ラック便覧<第三版>」(P.563)には、『汚染が
少なくハンドリング性の優れるカーボンブラック、イン
キの生産や品質を更に向上させる為の易分散性カーボン
ブラックの開発が大きなニーズとなって来るものと考え
られる。カーボンブラックのハンドリング性と分散性は
二率背反関係にあり、界面化学やレオロジー、カーボン
ブラック形態や包装、出荷形態等の垣根を越えた改善が
必要である。』と記載されていることからも判るよう
に、カーボンブラック業界において、ハンドリング性と
分散性を同時に解決することは極めて困難であると広く
認識されており、従来から様々な提案がなされている
が、この2つの問題を同時に解決した例は無い。
【0008】一方、一般的に嵩高い粉体を、嵩密度を向
上させて粉塵飛散、輸送・貯蔵コストの低減を図るため
に粉体を包袋に充填して脱気、加圧を行うことが従来よ
り試みられている(特公昭55−44784号公報、特
公昭55−41269号公報、特開昭54−44995
号公報、特開昭54−146198号公報、特開平3−
199272号公報)。しかしながら、この場合、使用
時に包袋を開ければ、粉体の状態でむき出しになるた
め、粉塵発生を防ぐことはできない。特にファーネス法
で得られるファーネスブラックを始めとするカーボンブ
ラックのように嵩高く飛散しやすい粉体では、粉塵発生
による汚染が大きいことは上述のとおりでありこれらの
従来技術では解決策とはならない。また、上述したよう
にカーボンブラックでは分散性とハンドリング性とを同
時に解決することは極めて困難であると考えられてきた
ため、上記技術においてカーボンブラックが固化するま
で加圧することはむしろ望まれてはいなかったと考えら
れる。
【0009】ファーネスブラック登場以前に存在したラ
ンプブラック等のカーボンブラックについては、例えば
イギリス特許551,862号(1941年出願)では
ランプブラック等をプレス脱気して嵩密度を向上し、ハ
ンドリング性を向上することが試みられており、イギリ
ス特許618,955号(1946年出願)では、イギ
リス特許551,862号におけるプレス脱気を行うた
めの装置が提案されている。
【0010】また、ドイツ特許1302382号(19
66年出願)では、プレスにより密度を高くする装置に
より0.160〜0.480g/ccのランプブラック
成形体を得たと記載されている。また、ファーネスブラ
ックについても、例えば特開平3−259962号公報
ではカーボンブラックの水スラリーを吸引濾過後ブロッ
クのまま乾燥して、ブロックの表面にカゼイン・デンプ
ン・ポリビニルアルコール水溶液と、スチレン・ブタジ
エンラテックスまたはアクリル系ラテックスを塗布する
ことによりハンドリング性を向上することを試みてい
る。しかし、この方法では超微粉であるカーボンブラッ
クのスラリーを作製し、更にこのスラリーを濾過、乾燥
する必要があり、多大な労力及びコストを要する。しか
も得られるブロックは、分散性が大きく低下することが
考えられる。
【0011】また、特開平6−122111号公報では
カーボンブラック粉体を密閉型成形容器に仕込み、減圧
処理した後、該容器内の圧力を常圧に復元することによ
り成形体を得ている。しかし、減圧により加えられる成
形圧力は大気圧(約1.03kg/cm2)以下であり、
輸送コストや倉庫費用を小さくするほど嵩密度を大きく
することはできない。また、得られる成形体表面には大
きな凹凸が発生することが判った。これは、嵩高い粉で
あるカーボンブラックを気圧差により圧密するため、仕
込んだカーボンブラックの一部が吹き飛んだりするため
ではないかと考えられる。
【0012】このため、輸送中の粉化や破損が発生し、
ハンドリング性(コンパクト性)と分散性を同時に解決
してはいない。このように、ファーネスブラックについ
ては、従来一般的に認識されていたハンドリング性と分
散性の二律背反関係を解決し、これらを同時に満足する
技術は未だ見出されず、依然として粉末状、又は粒状の
製品が流通し、粉塵等上述の問題を解決することはでき
なかった。すなわち、貯蔵・輸送コスト、ハンドリング
・環境の向上を図ることによってカーボンブラックを塗
料、インキ、樹脂着色やゴム補強用等各用途に使用した
際の基本特性を損なったのでは、製品として満足される
べきものとは認められず、市場に受け入れられることは
できない。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく、鋭意検討を重ねた。その結果、カーボンブ
ラックを加圧成型して成型体とし、これを包装して包装
された成型体とし、更に二次包装を施し二重に包装され
た成型体とすることによって、上述したように従来二律
背反と認識されてきたハンドリング性及びビヒクルへの
分散性を同時に解決する、すなわちハンドリング性を大
きく向上するとともに分散性も十分な成型体であって特
に搬送・貯蔵が極めて効率的に行うことができるものと
することができることを見出した。すなわち、本発明
は、二重に包装されていることを特徴とする包装された
カーボンブラック成型体に存する。
【0014】本発明は又、輸送・貯蔵コストを大幅に低
減すると同時に輸送時・使用時の環境汚染問題を解決す
る画期的なものである。更に、本発明によりカーボンブ
ラックを顔料として用いた際の黒色度が向上するという
効果も発揮される。こうして得られる本発明のカーボン
ブラック成型体は、非常に効率よく輸送することがで
き、使用に際しても簡単に二次包装を取り除くことがで
きるので、各用途に使用されるビヒクルに分散可能な材
質で一次包装を形成しておけば、一次包装ごとビヒクル
に投入することができ、粉立ちによる環境汚染やカーボ
ンブラックの無駄もなく非常に効率よく作業行うことが
できる。勿論二次包装もビヒクルに分散可能な材質とす
ることもできる。こうしておけば、例えば成型体一個を
単位量のカーボンブラック(例えば1kg)とし二次包
装を成型体ごとに分離しやすいものとしておくことによ
り、煩雑な計量作業を要することなく所望量のカーボン
ブラックを容易に取り出し、ビヒクルへ配合することも
可能となる。
【0015】あるいは二次包装の材質を、破りやすいも
のとすればカーボンブラック成型体の取り出し作業が容
易になる。このように、各用途及び作業環境応じて包装
材を適宜選択することにより、カーボンブラック使用環
境の大幅な効率化を図ることができる。こうして得られ
る本発明の被覆されたカーボンブラック加圧成型体は、
ハンドリング性、環境汚染防止効果が極めて優れてお
り、各種の用途における作業環境の効率化への寄与が著
しい。しかもカーボンブラック自体の特性は損なわれる
ことがなく、黒色度の向上さえ発揮するという画期的な
ものである。
【0016】例えば、そのままビヒクルに投入すれば、
使用時の粉塵発生をほぼゼロにすることができる。ま
た、カーボンブラックの部分の密度が十分に大きく、輸
送・貯蔵コスト削減の効果が著しいと同時に、粒子間の
脱気が十分に行われているので、ビヒクルへの分散性が
特に優れている。また、表面がコートされているので、
汚染防止効果が特に優れている。特にカーボンブラック
は最近IRAC(国際ガン研究機構)による分類がグル
ープ3から2Bに変更された物質であり、かかる物質に
よる環境汚染を回避できる意義は非常に大きい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明で使用するカーボンブラックは、ファーネ
ス法で製造したファーネスブラック、アセチレンブラッ
ク等、特に制限されず用いることができる。粉末状(い
わゆるルース品)、顆粒状(いわゆるビーズ品及びフレ
ーク状造粒品をも含む。)であるとを問わない。これら
のうち特に、ファーネス法で製造したファーネスブラッ
クを用いた場合、その分散性の保持に極めて顕著な効果
を発揮する。更に、漆黒度向上の効果も大きなものとな
る。
【0018】また、これらの方法により製造したカーボ
ンブラックを各種の酸化剤等で後処理したものを使用す
ることもできる。カーボンブラックの粒子径は、特に制
限されないが、特に1〜60nm、就中1〜50nmの
小粒子径の範囲で分散性、ハンドリング性向上の効果が
高く、また漆黒度の向上にも高い効果を発揮する。かか
る範囲の微細な粒子径を有するカーボンブラックは、カ
ーボンブラック同士の凝集性が強く、インク、塗料、着
色樹脂、ゴム等を製造する際に分散が特に困難であっ
た。これらの分散が困難なカーボンブラック程、本技術
の利点が大いに発揮できるという利点も挙げられる。
【0019】本発明においては、これらカーボンブラッ
クを加圧して成型する。この際使用する型としては、成
型時の印加圧力に耐えうる強度を有していれば如何なる
材質の型を用いてもよい。例えば金属製の型としてはS
US304、SUS316等のステンレス製金型、炭素
鋼製金型、タングステンカーバイド等の超鋼等が使用で
きる。又、樹脂製型としては、ポリ四フッ化エチレン
(PTFE)(商標:「テフロン」)、ポリ三フッ化塩
化エチレン(PCTFE)、ポリ四フッ化エチレン・六
フッ化プロピレン(FEP)等のフッ素系樹脂製型、ナ
イロン、ポリエチレン、ポリカーボネイト、フェノール
樹脂等のプラスチック類、更に複合材料としてCFR
P、GFRP等のFRP、セラミックス製型としては、
アルミナ、ジルコニア、ムライト等が挙げられる。
【0020】型の大きさは制限されないが、実用的には
1cc以上、好ましくは100cc以上のものが挙げら
れる。1cc未満では輸送が煩雑となるためである。ま
た、必要に応じて、大型の成型体を作製し、これを適当
な大きさに切断し、その集合体として輸送・使用しても
よい。得られる成型体が1cc以上となるべく成型する
のが好ましい。なお、目的、使用状況に応じた成型体の
形状とするべく、各種形状の型を用いることができる。
例えば、大量を積載するのに適した角柱状の他、転がり
性、使用時の釜への投入の容易さを考慮した円柱状、ビ
ヒクルへの分散性を考慮して孔、切れ目等を入れてあっ
てもよい。
【0021】カーボンブラック成型体の形状を多角形の
断面を有する柱状体、特に直方体或いは立方体とすれ
ば、カーボンブラックを輸送するトラックや貨車或いは
倉庫が一般的に直方体であることから、これらの空間を
隙間無くカーボンブラック成型体で充填できるため、輸
送コストや倉庫保管費用の削減には特に好ましい。加圧
に使用するプレス機としては、油圧機械式プレス機、油
圧ハンドプレス機、機械式プレス機、エアーシリンダー
式プレス機等、加圧成型できるものであれば如何なるプ
レス成型機でもよい。
【0022】型の形状も特に制限されず、所望の成型体
の形状にしたがって、三角形あるいはその他の多角形の
断面を有する柱状体、特に立方体あるいは直方体の成型
体等、粉体を加圧成型することのできる形状であれば、
特に制限されない。カーボンブラックを上述の型に入
れ、加圧することにより成型する。この際、得られる成
型体の密度を以下の特定値とするのが好ましい。
【0023】すなわち、密度ρ(g/cc)を、 ρ=8.190×10-3D−3.824×10-3L+
0.516 以上、 ρ=3.265×10-3D−3.334×10-3L+
1.173 以下、とする。より好ましくは、 ρ=8.686×10-3D−4.031×10-3L+
0.543 以上、 ρ=3.123×10-3D−3.189×10-3L+
1.072 以下、がよい。なお、成型体の密度とは、成型体の質量
を成型体の体積で割って得た値である。
【0024】上記の各式において、D(nm)はカーボ
ンブラックの電子顕微鏡による算術平均粒子径、L(m
l/100g)とする)はDBP吸油量である。ここ
で、DBP吸油量は、JIS K6221−1982に
準拠した方法で測定した値である。また、カーボンブラ
ックの粒子径は、以下に示す方法による測定値である。
カーボンブラックをクロロホルムに投入し200KHz
の超音波を20分間照射し分散させた後、分散試料を支
持膜に固定する。これを透過型電子顕微鏡で写真撮影
し、写真上の直径と写真の拡大倍率により粒子径を計算
する。この操作を約1500回にわたって実施し、それ
らの値の算術平均により求める。
【0025】密度を上記の範囲とすることにより、ビヒ
クルへの分散性等カーボンブラックの基本特性を損なう
ことなく、取り扱い性に優れた成型体とすることができ
る。更に、インキに用いた際の漆黒度(黒色度)を原料
粉末に比べて向上させることができるという、意外な効
果をも発揮する。これらの効果は、上記のより好ましい
範囲として記載した範囲において、特に顕著に発現され
る。なお、本発明のカーボンブラック加圧成型体は、粉
化率が40%以下、より好ましくは20%以下としたも
のが特に好ましい。粉化率を40%以下とすることによ
り、輸送中に成型体に加わる振動や摩擦等の外力による
粉化を防止でき、ハンドリング性が特に優れたものとな
る。
【0026】粉化率の測定方法を以下に記載する。カー
ボンブラック加圧成型体を25±1g(W)まで精秤
し、JIS K−6221に準拠した直径200mm、
目開き1mmの篩に入れる。この篩に受け皿と蓋を取り
付け、JIS K−6221に準拠した振とう機で20
秒間打撃を与えながら振とうする。振とう機から受け皿
を取り外し、受け皿中のカーボンブラックの重量を0.
01gまで精秤し、これを振とう後の重量(WR)とし、
次式によって粉化率を算出する。 粉化率(%) = (WR/W)×100
【0027】また、加圧成型前のカーボンブラツクの嵩
密度とカーボンブラツク成型体の密度との比(以下、
「嵩密度比」ともいう。)が2.5倍以上8倍以下、よ
り好ましくは3倍以上7倍以下とするのが良い。この嵩
密度比が2.5よりも低い場合、成型体のコンパクト性
が低下する傾向にある。また、成型体の強度も劣ること
がある。一方、嵩密度比が8を超えると、分散性が低下
する傾向にある。嵩密度比が2.5以上8以下とすれ
ば、コンパクト性と分散性とが同時に極めて好ましい範
囲で満足される。
【0028】加圧成型時の圧力(成型圧力)は、2Kgf/
cm2以上500Kgf/cm2 以下、より好ましくは5Kgf/cm2
以上400Kgf/cm2以下とする。成型圧力が2Kgf/cm2
下回ると、コンパクト性が低下、粉化率が増加する。一
方、成型圧力が500Kgf/cm2よりも高い場合、通常の
インクの製造時に使用される分散機では、分散性が十分
でないことがある。一方、これ以上圧力を高くしてもコ
ンパクト性向上の効果は殆ど得ることができない。この
ため、インクを工業的に製造する際に使用するインク用
顔料としては、2Kgf/cm2以上500Kgf/cm2以下で加圧
成型する。
【0029】なお、加圧成型に際しては、予めカーボン
ブラック粒子間の気体を減圧チャンバーを用いて脱気し
た後、加圧成型する態様を採ることもできる。例えば図
1に示す装置を用いて説明すると、以下の如き方法を採
ることができる。まず、図1に示す、摺動可能なシリン
ダーとピストンとを有する型に、成型しようとする原料
であるカーボンブラック粉末を充填する。シリンダー上
部にセットした真空チャンバー内及びシリンダー内はガ
スケット材によりその外部と実質的に遮断される。次
に、真空チャンバーに接続した真空ポンプを機動させて
真空状態を保持したまま、ピストンを下降させシリンダ
ー内のカーボンブラックを加圧成型する。その後、真空
ポンプの運転を停止し、チャンバー及びシリンダー内の
雰囲気圧力を大気圧に戻す。その後、真空チャンバーと
ピストンを上昇させてカーボンブラック成型体を取り出
すことにより、減圧チャンバーによるカーボンブラック
粒子間の気体の脱気及びこれに引き続くカーボンブラッ
クの加圧成型を行うことができる。
【0030】この際、減圧時の圧力は、0.01〜50
0Torrで行うのが好ましい。500Torr以下に
おいて、粒子間の脱気が非常に容易であり、一方0.0
1Torr以下としても格別の優位性を示すことなく、
高真空にする煩雑性が増すのみであるためである。こう
して得られたカーボンブラック成型体を、本発明におい
てはまず一次包装する。ここで一次包装とは、成型体を
直接包装しているものである。包装としては特に限定さ
れず、カーボンブラック成型体表面に何らかの覆いが存
在し、成型体を外部と遮断していればよい。具体的には
包装の程度も限定されず、使用・輸送・貯蔵環境等によ
り適宜選択することができる。
【0031】材質は、樹脂、紙等、成型体を包装しうる
ものであれば特に限定されない。例えば各種の膜形成樹
脂、紙等を用いた被覆による包装が代表的であるがこれ
らに限定されず、各種の材質、例えば多孔質体等でもよ
く、成型体の全表面を覆う必要はなく、また成型体に密
着している必要もない。被覆の厚みは特に制限されず通
常5〜500μm程度が適当である。シート状の材質で
包装する場合には10〜50μm程度、硬化性の材質で
コーティングを施す場合には50〜100μm程度が適
当であるが、これらの範囲に限定されるものではなく、
所望の目的を達成しうる被覆を有していればよい。
【0032】こうしてカーボンブラック成型体に一次包
装を設けることにより、カーボンブラックを使用する際
に発生する発塵による環境汚染を防止する効果が得られ
る。本発明ではカーボンブラック成型体が十分な強度を
有していることから、これを包装するにも様々な手段を
採ることができる。しかも得られた被覆されたカーボン
ブラック成型体も更に十分な強度を有し、型崩れするこ
ともない。包装を、カーボンブラック成型体に密着させ
て形成させることも容易であるし、包装の厚さもまた、
任意に調整できる。このため包装材料を適宜選択するこ
とにより強度を向上したり、衝撃を吸収しやすいものと
することもでき、カーボンブラック成型体が輸送中に破
損することを防止する効果も大きい。
【0033】特に、適当な材質を包装材料として選択し
て被覆することにより、カーボンブラックを使用する際
に一次包装を剥がさずに使用でき、環境汚染に対してき
わめて有効な防止策となる。例えばカーボンブラックを
分散するビヒクルに溶解、あるいは分散しても問題ない
材質(以下、「溶解性の材質」ともいう)で包装してお
けば、一次包装を取り除くことなくそのままビヒクルに
投入することができるので、作業効率上も非常に好まし
い。具体的には、各種の熱可塑性樹脂あるいは熱硬化性
樹脂が挙げられ、各用途毎に適宜選択すれよい。
【0034】一次包装の形成方法も特に限定されず、例
えばフィルムで真空包装、シュリンクパックするのが好
適であるが、その他キャラメル包装、ピロー包装、スキ
ン包装、ストレッチ包装、折り畳み包装等の如くシート
状のフィルムを成型体外面に沿わせるべく折り曲げる方
法、予め成型体の形状にほぼ一致する形態としたフィル
ムに成型体を入れる方法も挙げられる。またカートン包
装、上包み包装、ポーションパック等の箱詰め包装、ブ
リスター包装、スキンパッカー等も挙げられる。あるい
はフィルム形成性樹脂等の硬化性の物質で成型体をコー
ティングして形成された被膜であってもよい。コーティ
ングする場合にも、被覆材料を溶剤で溶かしたり熱溶融
したりして液状化したものを用いて成型体をコーティン
グすることもできる。コーティングを形成する方法も限
定されず、例えばスプレー、エアドクタコーター、ブレ
ードコータ、ロッドコータ、ナイフコータ、含浸コータ
等のコーティング等の手段も挙げられる。
【0035】これらのうち特に真空包装、シュリンク包
装あるいは膜形成性を有する硬化性液状物でのコーティ
ングにより、実質的にカーボンブラック成型体に密着さ
せた被覆を形成することにより一次包装を形成するの
が、成型体の表面からの酸化等品質劣化防止、強度向
上、ハンドリング性、輸送・貯蔵費用削減の効果が大き
く、しかも被覆の形成が容易である。また、包装は必ず
しも密封する必要はなく、例えば多孔質フィルム、メッ
シュ等による包装であってもよい。開口部を設けていて
もよい。カーボンブラックの用途、使用環境等に応じて
一次包装の形態及び材質を適宜選択すればよい。
【0036】以上の包装方法は、いずれも特に制限なく
用いることができるが、これらのうち特に真空包装、シ
ュリンク包装によれば、包装材が最小限で済み、且つ操
作が簡便であるため、好適である。包装材がフィルムを
形成するのが困難なものである場合には、コーティング
等の手段をとるのが好適な場合もある。こうして一次包
装を施したカーボンブラック成型体を、更に二次包装す
る。
【0037】二次包装とは、一次包装を施した成型体を
更に包装することをいう。通常は複数個の一次包装体を
二次包装することにより、輸送コストを低減する効果が
大きい。また、溶解性の材質を用いた1次包装体を包装
材料を剥がす事無く使用する場合において、輸送や保管
中に1次包装袋に付着する埃や汚れが有れば、作製する
インクや塗料に埃が混入してしまうため、二次包装体の
一つの効果として、溶解性の材質を用いた1次包装体を
包装材料を剥がす事無く使用する場合において、輸送や
保管中に1次包装体に付着する埃や汚れ防止効果も挙げ
られる。二次包装も、材質、包装方法いずれも特に限定
されず、上述した一次包装されたカーボンブラック成型
体を更に包装することができる手段であればいずれも採
用することができ、一般的な各種の包装方法が採用でき
る。具体的には、パレットストレッチ包装、パレットシ
ュリンク包装等のストレッチ包装、シュリンク包装が代
表的である。
【0038】パレットストレッチ包装に使用されるスト
レッチフィルムあるいはプレストレッチフィルム(図2
参照)が挙げられ、ストレッチフィルムによるストレッ
チ包装では一次包装された成型体の角でフィルムを延伸
し、プレストレッチフィルムによるプレストレッチ包装
では、予めローラーA及びBの回転スピード差でフィル
ムを延伸して一次包装された成型体に巻き付ける。プレ
ストレッチ包装によれば、包装材の大幅な節約が可能と
なる。フィルムの材質としては、ストレッチフィルムと
してはローデンシティポリエチレン(LDPE)の片面
粘着性2層のブロー(インフレーション)フィルムが挙
げられる。プレストレッチフィルムとしてはリニヤロー
デンシティポリエチレン(LLDPE)多層フィルム、
リニヤローデン(LLDRE)多層キャスト(T−ダイ
製膜法)フィルムがある。包装装置としてはフルウェブ
ストレッチ包装機、スパイラルストレッチ包装機、コブ
ラタイプストレッチ包装機、ロボット回転タイプストレ
ッチ包装機といったパレットストレッチ包装機が代表的
である。
【0039】パレットシュリンク包装には、ポリ塩化ビ
ニ、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン等の
プラスチックフィルムによるものが一般的である。これ
らシュリンクフィルムはフィルム製造時、フィルムを適
当な温度に保ちながら延伸して、急冷することによりフ
ィルムの分子が引っ張り方向に配向して固定され、応力
状態のままで不安定な状態となっており、再加熱により
分子配向に基づく応力が緩和され、延伸前の寸法に収縮
しようとする性質が働くもので、この性質を生かして包
装を行うものであり、フィルム製造時に加熱状態で引っ
張り、冷却されたフィルムがシュリンクフィルムであ
る。1軸延伸、2軸延伸フィルムに大別されるが、パレ
ットシュリンク包装には溶融状態のフィルム材料をダイ
からチューブ状にふくらませ、フィルム巻き取り部で巻
き取るインフレーション方式による2軸延伸フィルムを
用いるのが一般的である。これらの延伸フィルムを用
い、パレットシュリンク包装機で包装する。包装機とし
てはガセットチューブラップ方式、フルウェーブラップ
方式が代表的である。ガセットチューブラップ方式は、
平面パレット寸法が一定の包装に適しており、フルウェ
ーブラップ方式はパレット平面寸法の異なる包装に適し
ているが、いずれもパレット製品にフィルムをかぶせ、
収縮トンネルでパレット荷全体を加熱し、冷却すること
により包装を完了するものである。
【0040】以上説明したパレットストレッチ包装、パ
レットシュリンク包装によれば二次包装を容易に形成す
ることができるが、勿論本発明における二次包装はこれ
らに限定されるものではない。例えば最近ではガセット
チューブ状のストレッチ的な特殊フィルムを利用してパ
レット包装する、パレットシュリンク包装とパレットス
トレッチ包装の折衷型の包装形態も実用化されている。
これによれば、シュリンク包装のように大きな熱エネル
ギーをかけて収縮する必要がなく、シュリンクトンネル
は不要となる。また、ノーパレットシュリンク包装とい
う包装形態も存在する。これはパレットを使用せず、フ
ォークリフト車のフォークの差し込み部を製品荷の積み
パターンで設け、ユニットロード全体をシュリンク包装
する方法である。これら各種の二次包装形態を、用途、
貯蔵・搬送形態により適宜選択することができる。
【0041】本発明のカーボンブラック成型体は、こう
して二次包装を施しているので、成型体の輸送、貯蔵が
極めて簡便である。また、使用に際して二次包装を取り
除いても、一次包装を有しているので作業環境を汚染す
ることもなく、取り扱いが非常に簡便となる。また、一
次包装はビヒクルに混入しても問題とならない材質とす
ることができるので、一次包装を有したままの成型体を
ビヒクルに投入すれば、更に作業が効率化できる。
【0042】また、二次包装を取り除くために全自動フ
ィルムはぎ取り装置(商標:「カバトル」等)を用いる
こともできる。これによれば、シュリンク包装、ストレ
ッチ包装のいずれもが容易にはぎ取られ、はぎ取られた
フィルムはほぼ一定の大きさにプレス処理され、後処理
も容易である。上述のとおり、本発明により、従来より
粉塵の発生が避けられず、作業上問題が大きかったカー
ボンブラック使用分野において、著しく作業環境を改善
することができ、画期的な発明であるということができ
る。同時に、カーボンブラックの特性を低下することな
く保持するのみならず、例えば粒子間の脱気の程度を調
整することによりビヒクルに分散して顔料とした際の黒
色度を向上させることができるという効果さえ発揮する
ことができる。
【0043】さらに、二次包装を有しているので、搬送
が極めて簡便となる。特に二次包装の材質を適宜選択
し、ビヒクルへの混入が問題とならない材質とすれば、
二次包装を有したままでビヒクルに投入することもで
き、また要するカーボンブラックの量に応じて二次包装
を有する成型体を分割して投入することができる。例え
ばカーボンブラック成型体の一次包装を単位質量として
形成しておき、必要に応じて板チョコレートのように分
割して使用すれば、作業の効率化が更に大きい。こうし
て得られる本発明のカーボンブラック成型体は、ハンド
リング性、環境汚染防止効果が特に優れている。例え
ば、そのままビヒクルに投入すれば、使用時の粉塵発生
をほぼゼロにすることができる。
【0044】また、カーボンブラックの部分の密度が十
分に大きく、輸送・貯蔵コスト削減の効果が著しいと同
時に、粒子間の脱気が十分に行われているので、ビヒク
ルへの分散性が特に優れている。例えば包袋に粉体を充
填して脱気する方法では十分に粒子間の空気を抜き、更
に成型体を形成するほどにカーボンブラック粒子同士を
結合させるのは困難であり、たとえ包袋ごと加圧しても
カーボンブラックを成型体とするに至るのは容易ではな
いため、従来より包装を有するカーボンブラック成型
体、就中良好な特性を発現するものは存在しなかったの
である。これに対して本発明の包装されたカーボンブラ
ック加圧成型体は、上述の方法により容易に製造するこ
とができるのである。
【0045】以上説明した本発明の包装を有するカーボ
ンブラック加圧成型体は、インク、塗料、樹脂組成物の
顔料等、従来一般的にカーボンブラックが用いられてき
た用途には制限なく用いることができる。本発明のカー
ボンブラック加圧成型体を用いることにより漆黒度、光
沢に優れたものを得ることができる。インク、塗料、樹
脂組成物等の調製は、本発明のカーボンブラック加圧成
型体を用いる以外は、公知の方法を採用することができ
る。
【0046】インクの顔料としての使用に際しては、具
体的には上記カーボンブラック成型体を、ビヒクルであ
るワニスに配合する等、公知の方法が採用できる。ま
た、分散工程も、カーボンブラック成型体を用いる以外
は、特に制限されず公知の方法をいずれも採用すること
ができる。この際、一次包装あるいは二次包装を適宜選
択することにより包装のはぎ取り工程を省略することが
できることは上述のとおりである。
【0047】本発明のカーボンブラック加圧成型体のベ
ヒクルへの分散に際しては、その分散方法は特に限定さ
れず、成型に使用した型から取り出したままの大きさで
使用しても、混練機の投入口の大きさ以下とするために
直径0.1mm〜1cmに解砕したものを混練機に投入
して分散してもよい。解砕したものを用いても、漆黒度
向上の効果は発揮することができる。ここで解砕方法も
特に限定されないが、例えば、カッティングミル、ロー
タリークラッシャー、剪断ロールミル等の剪断粉砕型粉
砕機を使用すれば、粉砕時に粒子の密度が圧密されるこ
とがないので、好適である。
【0048】また、本発明のカーボンブラック加圧成型
体を、天然ゴム及び合成ゴムの一種以上と配合して、ゴ
ム組成物を得ることもできる。この際、配合量は、ゴム
100重量部に対して30〜150重量部が適当であ
る。これにより、損失係数や発熱量の少ないゴムとする
ことが可能である。
【0049】実施例 以下に、本発明を実施例により更に詳細に説明する。 (実施例1) (1) 成型体の作製 油研株式会社製炭素鋼金型(内法350mm×350mm、
高さ500mm)に三菱化学(株)製カーボンブラック
「MA7」(粒子径24nm、DBP吸油量65cc/100
gカーボンブラック、嵩密度0.220g/cc)を5Kg
入れ、油研株式会社製20ton油圧プレスにセットし
た。成型圧力7.4〓f/cm2で加圧成型し、成型密
度を測定した所0.518g/ccであった。
【0050】(2) 熱収縮包装体の作製 厚さ16μmの二軸延伸ポリスチレンフィルムをセット
した共和機械製ユニバーサルシーラー(型式;「T−6
00」)に上記記載のカーボンブラック成型体をセット
し180℃で2秒間熱溶断シールを実施して製袋した。
このカーボンブラック成型体を入れたポリスチレンフィ
ルムを150℃に設定した共和機械製ウニバーサルシュ
リンクトンネル(型式;「NS−450」)に入れ、1
0秒間で熱収縮させた。この包装されたカーボンブラッ
ク成型体を36個準備した。
【0051】(3) 二次包装 縦1150mm、横1450mmの輸送用木製パレットに段
ボールを敷き、その上に上記の包装された成型体を1段
に12個、高さ3段で積載した。図2に示す王子製袋株
式会社製パレットストレッチ包装機(型式;「PSー1
G」)を用いて直鎖状低密度ポリエチレン(LLDP
E)により二次包装を形成した。この二次包装体を、5
tトラックに積載して10km搬送したが、二次包装体
は外観上変化は見られなかった。ここで二次包装を取り
除いて一次包装体を取り出したところ、一次包装体は型
くずれもなく、良好な外観を保っていた。この一次包装
体を以下の方法でインクの作成に用いた。
【0052】(4) インクの作製 昭和ワニス(株)製ワニス「MS−800」を380
g、昭和ワニス(株)製ワニス「F104」を20g、
日本石油(株)製「6号ソルベント」を57g秤り取
り、ベッセル(直径11cm、高さ18.5cm)に入
れた。このワニスを特殊理化工業(株)製ホモミキサー
(型式:「TK AUTO HOMOMIXER SL-10A」)を用いて5
000r.p.m.にて1時間攪拌し、商業オフセット用
のワニスを調整した。上記の調製した新聞インキ用ワニ
スに、上記のカーボンブラック成型体の一次包装体から
切り出した114gを投入し、5000r.p.m.で1
20分間攪拌して、新聞用インクを作製した。
【0053】(5) 3本ロールミルによる分散性評価 この新聞用インクを浅田鉄工所(株)株式会社製ロール
ミル機(型式:「BR−500」)で練肉した。練肉
後、東洋精機製作所製グラインドゲージ(型式:「SK
S−3」)で50〜100μmの範囲のまた、株式会社
(株)上島製作所製グラインドゲージ(型式:「R11
10」)で0〜50μmの範囲の未分散塊カーボンブラ
ックの大きさを測定した。未分散塊カーボンブラックの
大きさが10μmよりも大きい場合は、再度ロールミル
機を通した。その結果、最大粒子径は、1回目の測定結
果は18μm、2回目の測定結果は15μm、3回目の
測定結果は7μmであった。表1に結果を記載した。
【0054】
【表1】 表1 実施例 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ カーボンブラック インク分散性 環境汚染 ──────────────────────────────────── 実施例1 包装されたカーボンブラック成型体 3回(7.0μm) 無し ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0055】
【発明の効果】本発明により、取り扱い、輸送・貯蔵が
非常に効率的に行うことができ、しかもカーボンブラッ
クの基本特性に優れ、各種用途に用いて好適な形態のカ
ーボンブラックを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加圧成型体の製造に用いることのでき
る加圧成型装置及び加圧成型操作の一例を示す図
【図2】本発明の二次包装を形成する方法の一例を示す
【符号の説明】
1 油圧シリンダ(上) 2 シリンダー 3 真空チャンバー 4 上パンチ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】二重に包装されていることを特徴とする包
    装されたカーボンブラック成型体。
  2. 【請求項2】一次包装及び二次包装を有し、二次包装が
    シュリンク包装又はストレッチ包装であることを特徴と
    する請求項1記載の包装されたカーボンブラック成型
    体。
  3. 【請求項3】カーボンブラックを加圧成型し、得られた
    成型体を一次包装し、更に二次包装することを特徴とす
    る包装されたカーボンブラック成型体の製造方法。
JP8295312A 1996-11-07 1996-11-07 包装されたカーボンブラック成型体及びその製造方法 Pending JPH10140041A (ja)

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