JPH10265699A - 防湿性効果を有するカーボンブラック集合体 - Google Patents

防湿性効果を有するカーボンブラック集合体

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JPH10265699A
JPH10265699A JP9070301A JP7030197A JPH10265699A JP H10265699 A JPH10265699 A JP H10265699A JP 9070301 A JP9070301 A JP 9070301A JP 7030197 A JP7030197 A JP 7030197A JP H10265699 A JPH10265699 A JP H10265699A
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JP
Japan
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carbon black
aggregate
moisture
raw material
black aggregate
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Pending
Application number
JP9070301A
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English (en)
Inventor
Tadashi Hashiguchi
正 橋口
Michihiro Ikeda
道弘 池田
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】カーボンブラックの比表面積や表面酸化度等の
基本性状の変更なしに防湿効果のある形態のカーボンブ
ラック集合体を得る。 【解決手段】 平衡吸着水分量の50%迄の到達時間
が、原料の粉状カーボンブラック対比1.5倍を超える
ことを特徴とするカーボンブラック集合体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規かつ有用な形
態のカーボンブラックに関する。
【0002】
【従来技術】インク、塗料、ゴム、樹脂を製造する際に
使用されるカーボンブラックの水分は、カーボンブラッ
クの計量性や、カーボンブラックを各種媒体に配合した
場合、インキの流動性、塗料の塗膜状態、ゴムの加硫速
度、樹脂での分散等に影響があり、一般的には、水分の
少ないカーボンブラックが望ましい。カーボンブラック
の大気圧下、室温での吸湿特性は、雰囲気の相対湿度3
0%以下では表面酸素量に依存し、30%以上ではカー
ボンブラックの比表面積に影響される(カーボンブラッ
ク便覧)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、これらの比
表面積、表面性状といった基本性状をを変更すると、カ
ーボンブラックを各種媒体に混ぜた際の、黒度、分散等
がが大きく変化してしまい、本来の機能を満足する事が
困難である。このため現状では、1)カーボンブラック
を長期保管しない。2)防湿効果のある包材で包装す
る。例えば低密度ポリエチレン樹脂での包装や、低密度
ポリエチレン樹脂をラミネートしたクラフト紙袋での包
装などで対応している。
【0004】また、相対湿度90%以上の高湿度では、
吸湿性はカーボンブラックの嵩密度に影響されることが
知られている。しかしながら、圧縮造粒、撹拌造粒、転
動造粒などで得られる造粒カーボンブラックや、真空脱
気、圧縮脱気で得られる高嵩密度カーボンブラックは相
対湿度90%以下の通常の保管条件では、原料の粉状カ
ーボンブラックと比較し防湿効果はない。本発明は、カ
ーボンブラックの基本性状の変更なしに防湿効果のある
形態を付与することを目的とするものである。
【0005】
【問題を解決するための手段】本発明者らは、カーボン
ブラックの経時での吸着水分量増加の防止について鋭意
研究した結果、カーボンブラックを特定形状に集合させ
ることにより、カーボンブラックの基本特性を変化させ
ることなく、水分の吸着を防止することができることを
見いだし、本発明に到達した。すなわち、本発明は、平
衡吸着水分量の80%迄の到達時間が、原料の粉状カー
ボンブラック対比1.5倍を超えることを特徴とするカ
ーボンブラック集合体に存する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明のカーボンブラック集合体は、原料である
粉末状のカーボンブラックの粒子が多数集合して一体形
状を成すものである。大きさは肉眼で一定の形状を判別
できる程度のものを本発明における集合体とするが、好
ましくは1cc以上、更に好ましくは5cc以上であ
る。カーボンブラックの粒子が多数集合しているもので
あっても、例えば従来存在した湿式、乾式造粒品の場合
は本発明における如き多数の粒子が集合してはおらず、
集合の一単位である一粒一粒は、肉眼で形状を確認でき
る程度の大きさを有してはいない。このため、後述の比
較例より明らかなように、本発明における如き防湿効果
を発揮することはできない。
【0007】ここで用いることのできる原料の粉末状カ
ーボンブラックとしては特に限定されない。例えばアセ
チレンブラック、ファーネスブラック等が使用できる
が、現在汎用されているファーネスブラックは特に小粒
子径、小ストラクチャーとすることができ、またその表
面官能基等の特性に起因すると考えられるものであるが
各種の着色組成物とした際の特性の発現が優れている一
方、水分吸着の問題が大きかった。このためファーネス
ブラックに本発明を適用すれば工業的意義は大きい。
【0008】本発明のカーボンブラック集合体は、これ
ら各種のカーボンブラックの粒子を多数集合させて、平
衡吸着水分量の80%迄の到達時間が、原料の粉末状カ
ーボンブラック対比1.5倍以上、好ましくは2倍以上
とする。なお、原料の粉状カーボンブラックの平衡吸着
水分量の80%迄の到達時間としては、原料の粉末状態
で吸着水分量の測定を行っても良いが、カーボンブラッ
クが既に集合体となっている場合には、カーボンブラッ
ク集合体を粉砕して粒径100μm以下の粉末状とし、
これを用いて平衡吸着水分を測定し、原料粉状カーボン
ブラックにおける値とみなすものとする。平衡吸着水分
量の80%迄の到達時間が原料粉末との対比で1.5倍
未満では、防湿効果が十分でない。
【0009】本発明のカーボンブラック集合体を作製す
る方法は、特に限定されない。好ましくは例えば摺動可
能な型にカーボンブラックを入れ、加圧してカーボンブ
ラックを集合させる方法により容易にカーボンブラック
を一定形状の集合体とすることができ、好ましい。加圧
に用いる装置としては油圧プレス機、エアーシリンダー
式プレス機等、各種の加圧成型機を用いることができ
る。この際の加圧の程度は、加圧前の粉末状のカーボン
ブラックの嵩密度に対して2.5〜8倍、好ましくは
3.5〜7倍の密度(集合体の嵩密度は、集合体の質量
を体積で割った値である。)にまで圧縮するのがよい。
【0010】集合体の大きさは、一つの独立の形態を有
する集合体が、5g以上、好ましくは10g以上とす
る。5g未満では防湿効果が低下する傾向にある。集合
体の形状は特に制限されず、例えば三角形その他多角形
の断面を有する柱状体、長方体、立方体、円柱、球、あ
るいはこれらの形状の集合体を破砕した破砕形状とする
こともできる。なお、本発明のカーボンブラック集合体
中に、カーボンブラック以外に樹脂その他各種の添加剤
が添加されたものとすることもできる。この場合、添加
量としては、5重量%以下、好ましくは3重量%以下が
適当である。添加時期は特に制限されないが、例えば上
述の製造方法においてカーボンブラック粉末を型に入れ
て加圧する際に、添加剤を入れたものを加圧すれば、操
作が容易である。
【0011】また、本発明のカーボンブラック集合体
を、更に各種の包装材で包装することにより、運搬、貯
蔵、使用時の粉立ち、粉塵による汚染防止を徹底するこ
ともできる。包装材は特に限定されず、各種のフィルム
での包装、コーティングによる包装等が挙げられる。好
ましくはカーボンブラックが投入されるビヒクルに混和
・溶解して問題のない各種の材質とすれば、包装材を取
り除くことなく集合体を用いることができ、非常に好適
である。以上説明した本発明のカーボンブラック集合体
は、カーボンブラックを用いることのできるあらゆる用
途に好適に使用することができるものである。以下、本
発明を実施例により更に具体的に説明する。
【0012】実施例1 (1)集合体の作製 原料の三菱化学社製粉状カーボンブラック「H960」
を105℃、24Hrで乾燥した。乾燥後の水分は0.50
%であった。この「H960」0.5kgを油研株式会
社製油圧プレス機(型内法150mm×150mm、高さ3
50mm)に入れ、加圧して一個のカーボンブラック集合
体を作製した。集合体の密度を測定した所、0.590
g/ccであった。この成形物から10gのブロックを切
り出した。 (2)吸湿特性の測定 恒温恒湿器としてタバイエスペック社製小型環境試験器
SH-220を使用した。条件は温度25℃、相対湿度80%
で設定した。これから所定の間隔で、水分を測定した。
測定法方はJIS K 5101の21.で実施した。
水分の推移を表1及び図1に示す。
【0013】実施例2 加圧時の圧力を変え、集合体の密度が0.657g/cc
とした以外は実施例1同様の操作により集合体を得、同
様の方法で吸湿特性を測定した。水分の推移を表1及び
図1に示す。 比較例1 三菱化学社製粉状カーボンブラック「H960」(嵩密
度0.175g/cc)そのもので、実施例1同様の方法
で吸湿特性を測定した。水分の推移を表1及び図1に示
す。
【0014】比較例2 三菱化学社製粒状カーボンブラック「H960B」(嵩
密度0.393g/cc)で、比較例1同様の方法で吸湿
特性を測定した。水分の推移を表1及び図1に示す。 比較例3 三菱化学社製粉状カーボンブラック「H960」(嵩密
度0.175g/cc)をクラフト紙3重の袋に入れその
ほかは、比較例1同様の方法で吸湿特性を測定した。水
分の推移を表1及び図1に示す。
【0015】比較例4 実施例1の成型体をボールミルで粉砕した後、ロータッ
プ型篩器で100μm以下に篩い分けたサンプル10g
を用いて実施例1同様の方法で吸湿特性を測定した。水
分の推移を表1及び図1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】比較例1と比較例2から、造粒カーボンブ
ラックの吸湿特性は粉状カーボンブラックと差異がな
く、造粒によっては防湿効果は得られないことがわか
る。また、比較例1と比較例3から、クラフト紙袋包装
では吸湿特性に差異がなく、クラフト紙袋包装では防湿
効果は得られないことがわかる。さらに、比較例4と比
較例1から、一旦加圧により得られたカーボンブラック
集合体を、100μm以下に粉砕したものはは、原料の
粉状カーボンブラックと差異がないこともわかる。比較
例4の平衡吸着水分量(4.70%)の80%迄の到達
時間は10時間で、実施例1及び実施例2の加圧成型カ
ーボンブラック集合体は、平衡吸着水分量の80%迄の
到達時間は約35時間で、粒径100μm以下に粉砕し
た粉末状カーボンブラック集合体対比3.5倍である。
【0018】また比較例4の平衡吸着水分量(4.70
%)の50%迄の到達時間は5時間で、実施例1及び実
施例2の加圧成型カーボンブラック集合体は、平衡吸着
水分量の50%迄の到達時間は約10時間で、粒径10
0μm以下に粉砕した粉末状カーボンブラック集合体対
比2.0倍である。すなわち、許容水分濃度が平衡吸着
水分量の50%程度であれば、本発明の加圧成型カーボ
ンブラック集合体は、粉状や造粒またはしたカーボンブ
ラックの2倍の保管期間を設定できる。許容水分濃度が
上がればそれ以上に保管期間を設定できるため、好適で
ある。
【0019】
【発明の効果】本発明により、カーボンブラックの比表
面積や表面酸化度等の基本性状の変更なしに防湿効果の
ある形態のカーボンブラック集合体を得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例における各種カーボンブラックの水分吸
着の推移を示す図

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平衡吸着水分量の50%迄の到達時間が、
    原料の粉状カーボンブラック対比1.5倍を超えること
    を特徴とするカーボンブラック集合体。
  2. 【請求項2】平衡吸着水分量の80%迄の到達時間が、
    原料の粉状カーボンブラック対比2倍を超えることを特
    徴とする請求項1記載のカーボンブラック集合体。
  3. 【請求項3】密度が原料の粉状カーボンブラックの嵩密
    度の2.5〜8倍である請求項1又は2記載のカーボン
    ブラック集合体。
  4. 【請求項4】1個のカーボンブラック集合体の重量が5
    g以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    に記載のカーボンブラック集合体。
JP9070301A 1997-03-24 1997-03-24 防湿性効果を有するカーボンブラック集合体 Pending JPH10265699A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002182487A (ja) * 2000-12-14 2002-06-26 Fuji Xerox Co Ltd 半導電性部材、中間転写体及び画像形成装置
US7432643B2 (en) 2004-03-25 2008-10-07 Dialight Japan Co., Ltd. Lighting device

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