JPH10130218A - ベンゾフェノンイミン反応器流出液から水およびアンモニアを除去する方法 - Google Patents
ベンゾフェノンイミン反応器流出液から水およびアンモニアを除去する方法Info
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Abstract
ンゾフェノンイミンを得る。 【解決手段】 アンモニアを蒸留し、かつ水を留去する
かまたは非蒸留的に除去することによって特徴付けられ
る、次式I 【化1】 [式中、R1とR2は、独立して、 a) ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、アミノであり; b) アルキルまたはO−アルキルであり; c) アリールまたはO−アリールであり; d) ヘテロアルキルであり; e) ヘテロアリールであり;mとnは、独立に0〜5
の整数である]で表わされるベンゾフェノンとアンモニ
アの接触反応から生ずるベンゾフェノンイミン反応流出
液から水およびアンモニアを除去する方法。
Description
ミン反応器流出液から水およびアンモニアを除去する方
法に関する。
種々の合成方法が公知である。グリニヤール試薬とニト
リルを反応させ、次いでこの反応生成物を加水分解する
方法、またはgem−ジハライドと液体アンモニアの反
応の他にも、ベンゾフェノンとアンモニアの接触反応に
よりベンゾフェノンイミンと水を得ることが特に使用さ
れている。
交換体および塩化鉄(III)、塩化アンモニウムや塩
化亜鉛(II)のような塩化物のみならず、酸化トリウ
ム/二酸化珪素または元素の周期律表の第3から第5主
族の第2列から第5列の金属の酸化物のような金属酸化
物である。
て実施され、高収率を与える。
フェノンとアンモニアの反応は、等モル量のベンゾフェ
ノンイミンと水を与える。今日まで、この反応流出液は
一般には利用されていない。
細書には、生じる反応流出液がベンゼンで希釈されるベ
ンゾフェノンイミンの製造方法が記載されている。そこ
では、その後の処理は記載されていない。
niniは、SyntheticCommunicat
ions,18(13),(1988),1501〜1
511において、塩化アンモニウムが触媒として使用さ
れる、ケトンとアンモニアからのケトイミンの製造方法
を記載している。反応混合物は水およびエーテル中に注
いで後処理し、この場合、有機層は分離され、かつ硫酸
ナトリウム上で乾燥される。次に、無水エーテル中の塩
化水素溶液が投入され、沈澱したイミニウム塩が捕集さ
れる。この後処理方法は有機溶剤の使用を必要とするの
で、一般的に、工業的使用には不適当である。その上、
イミニウム塩、イミンではない、が分離される。
に適用可能な後処理方法は公知ではない。
解するとケトンを生じることは、文献から公知である。
イミン反応器流出液が貯蔵されると、ベンゾフェノンと
アンモニアを生じる逆反応がかなりの程度、これは40
℃で貯蔵すると、週約2%の量に達し得る、で生じるこ
とが見い出された。それゆえ、ベンゾフェノンイミンが
貯蔵時に十分の安定性を有するためには、反応流出液中
に含まれる水を分離する必要がある。
とが可能で、かつその間にベンゾフェノンを生ずる逆反
応が生じない、ベンゾフェノンイミン反応器流出液から
水およびアンモニアを除去する方法を提供することであ
る。
F、Cl、Brで置換されていてもよい、C−原子数1
〜12の直鎖状、分枝を有するまたは環式アルキルまた
はO−アルキルであり; c) それ自体がC−原子数1〜12のアルキルまたは
−O−アルキルで置換されていてもよい、C−原子数6
〜10のアリールまたはO−アリールであり; d) 上記のアルキル基がO、SおよびNから成る群よ
り選ばれる1以上の複素原子で中断されているヘテロア
ルキルであり; e) O、SおよびNから成る群より選ばれる1〜3個
の複素原子を含み、5〜10個の環原子を有するヘテロ
アリールであり;mおよびnは、独立に0〜5の整数で
ある]のベンゾフェノンとアンモニアの接触反応から生
ずるベンゾフェノンイミン反応器流出液から水およびア
ンモニアを除去する方法の場合に、アンモニアを留去
し、かつ水を留去するかまたは非蒸留的に、好ましくは
乾燥剤を使用して除去することによって特徴付けられる
方法により、達成されることが見い出された。
ンゾフェノンを与えるという逆反応を有意の程度に生じ
ることなく、ベンゾフェノンイミン反応流出液からアン
モニアおよび水を蒸留により除去することが可能である
ことが見い出された。特に、この反応が高温にほとんど
さらされないで実施される場合には、逆反応、これは高
温で大いに生ずるものであるが、が回避され、または大
いに抑制される。
ゾフェノンとアンモニアの接触反応から生じる典型的な
反応流出液は、約82%のベンゾフェノンイミン、約4
%のベンゾフェノン、約9%の水および約5%のアンモ
ニアを含む。これは、特に、触媒としてのTiO2上で
ベンゾフェノンと液体アンモニアから合成する場合であ
る。
相を形成し、これは有機相から分離する。この水相は、
反応流出物の全量に基づいて、約7重量%の反応により
生じる水と約2重量%のアンモニアを含む。残りの約2
重量%の水と約3重量%のアンモニアは、ベンゾフェノ
ンイミンとベンゾフェノンから成る有機相中に溶解して
いる。
ンゾフェノンイミン反応流出液は直接蒸留において使用
される。
流出液はアンモニアを含有する水相および、依然として
水とアンモニアを含有している有機相に分離され、この
水相が除去される。生じた混合物、これは本質的にベン
ゾフェノンイミン、ベンゾフェノン、アンモニアおよび
水を含むが、これは次に蒸留に付される。
℃で、かつ1から1000ミリバールの圧力で実施され
る。
単純化し、そして高価な装置費用を回避するために、ア
ンモニアと水は同一の蒸留装置中で同時に蒸留される。
ベンゾフェノンイミンがベンゾフェノンを生じる逆反応
を防止するために、反応は、反応流出物をほとんど高温
にさらすことのないように実施される。特にこの理由の
ため、操作は減圧下で実施される。蒸留は好ましくは、
ストリッピングカラムまたはフィルム蒸発カン中で実施
される。
リッピングカラムを使用して実施される。水およびアン
モニアは、好ましくは20から200℃、特に好ましく
は50から100℃のカラム温度、好ましくは100か
ら1000ミリバール、特に好ましくは200から50
0ミリバールにおいて、不活性ガス、好ましくは窒素で
ストリッピングすると、頂部生成物として除去され、水
およびアンモニアを有しないベンゾフェノンイミンは底
部生成物として得られる。蒸留器中の滞留時間は秒のオ
ーダーである。ベンゾフェノンイミンの分解は何ら生じ
なかった。
はフィルム蒸発カン中で実施され、そして蒸発条件に依
存して、ベンゾフェノンイミンは底部生成物または留出
物として得ることができる。好ましくは80〜200
℃、特に好ましくは100〜160℃、特には100〜
130℃の出発油状物温度、および好ましくは5〜20
0ミリバール、特に好ましくは20〜100ミリバール
の圧力において、ベンゾフェノンイミンは高沸点または
底部生成物として得られる。ここで、フィルム蒸発カン
中での滞留時間は秒のオーダーであり、好ましくはカラ
ムをストリッピングするための場合よりも短い。好まし
くは150〜200℃、特に好ましくは160〜180
℃の出発油状物温度、および好ましくは1〜20ミリバ
ール、特に好ましくは5〜15ミリバールの圧力におい
て、ベンゾフェノンは頂部生成物として取り出される。
ここで得られたベンゾフェノンイミンは、水を含有して
いない。両方の方法において、水とアンモニアは真空系
を介して除去される。この際、フィルム蒸発カン中での
滞留時間は極めて短かい。
水は連続して除去される。最初にアンモニアを、次に水
を分離することが好ましく、アンモニアは好ましくは、
蒸留方法により分離され、かつ水は蒸留的または非蒸留
的方法により分離される。
れ、特にはアンモニアが蒸留された後で、乾燥剤を使用
して実施されている。
初に流下フィルム形蒸留カンを使用して反応混合物から
除去され、蒸発カンの油状物温度は好ましくは60〜2
00℃、特に好ましくは80〜140℃、特には80〜
120℃である。圧力は、好ましくは5〜200ミリバ
ール、特に好ましくは20〜100ミリバール、特には
20〜60ミリバールである。流下フィルム形蒸発カン
中での滞留時間は秒のオーダーである。
施される。水の非蒸留的除去のために、反応流出物、特
にベンゾフェノンイミンは好ましくは25℃または室温
で液状であるべきである。高融点のベンゾフェノンイミ
ンの場合には、これに対応して一層高い温度で操作する
ことが可能であるが、高温には極めて少時間さらすよう
にすべきである。
いベンゾフェノンイミン反応流出液は、乾燥剤で処理す
ることにより、非蒸留方法により水が除去される。ここ
で使用し得る乾燥剤の例は、硫酸アルカリ金属塩および
硫酸アルカリ土類金属塩、特に硫酸マグネシウムまたは
硫酸ナトリウムであり、ならびに分子篩である。
Å型のものを使用することである。
が除かれたベンゾフェノンイミン反応器流出液(粗製ベ
ンゾフェノンイミン)は、2個の分子篩カラムを交互に
操作することにより連続的方法により水が除去される。
流出液は分子篩を充填した第1のカラムを通して連続的
に通過させ、滞留時間は水が完全に除去しうるように選
択される。カラムからのベンゾフェノンイミン流出液中
に水が検出されるや否や、即ち、分子篩の容量が消耗さ
れるや否や、反応流出液を第2の分子篩カラム中を通過
させる。この間に、第1のカラム中で使用されかつ水が
負荷された分子篩は、例えば加熱により再生することが
できる。2個のカラムの操作を交換することにより、こ
の操作を連続的に実施することが可能である。
アンモニアを除去するための新規方法は、如何なる所望
の水およびアンモニアの含量のベンゾフェノンイミン反
応流出液に対しても適している。ベンゾフェノンとアン
モニアの接触反応によりベンゾフェノンイミンを製造す
るためのすべての既知の合成方法からの如何なる反応流
出液も使用することが可能である。
ンまたはベンゾフェノンイミン/ベンゾフェノン混合物
は本質的にはアンモニアおよび水を含有しない。生成し
たベンゾフェノンイミンの含水量は、全混合物に基づい
て、好ましくは0.07重量%以下、特に好ましくは
0.03重量%以下である。こうして得られるベンゾフ
ェノンイミンまたはベンゾフェノンイミン/ベンゾフェ
ノン混合物は、この結果、貯蔵時に安定である。こうし
て得られる本質的に水不含のベンゾフェノンイミンの室
温安定性についての検討によれば、クロマトグラフィー
的に検出し得る逆反応またはベンゾフェノンイミンの分
解は全く示されない。
ゾフェノンイミン/ベンゾフェノン混合物は、これは本
質的に水およびアンモニアを有しないものである、本質
的に無色である。APHA(American Pub
lic Health Association)色番
号は、一般にDIN ISO 6271により測定する
とき、20から50ハーゼン(Hazen)の範囲にあ
る。
理において、高温への露出は、無色のベンゾフェノンイ
ミンを与えるのに十分に低く維持されることが好まし
い。
ェノンイミン反応器流出液は、次式(I)
Cl、Brで置換されていてもよい、C−原子数1〜1
2の直鎖状、分枝を有するまたは環式アルキルまたはO
−アルキルであり; c) それ自体がC−原子数1〜12のアルキルまたは
−O−アルキルで置換されていてもよい、C−原子数6
〜10のアリールまたはO−アリールであり; d) 上記のアルキル基がO、SおよびNから成る群よ
り選ばれる1以上の複素原子で中断されているヘテロア
ルキルであり; e) O、SおよびNから成る群から選ばれる1〜3個
の複素原子を含み、5〜10個の環原子を有するヘテロ
アリールであり;mとnは、独立に0〜5の整数であ
る]のベンゾフェノンとアンモニアの接触反応により製
造される式(II)
ヒドロキシ、ニトロ、直鎖状または分枝を有するC−原
子数1〜4のアルキルまたはO−アルキル、またはフェ
ニルまたはO−フェニル、これは未置換またはC−原子
数1〜4のアルキルまたはC−原子数1〜4のO−アル
キルで置換されていてもよい、である。
特に好ましくは0または1の整数である。
がアンモニアとの反応のために使用され、ベンゾフェノ
ンイミンを生じる。
れる。
ンイミン反応器流出液は、以下の方法により得られた。
ミリの押出し成形の形状の60mlの二酸化チタンを充
填した管状反応器を通して、1時間当たり、ベンゾフェ
ノン180gおよびアンモニア720gを通過させた。
次いで、反応器流出液から水相を分離し、かつ有機相を
以下の実施例において使用した。この有機相は、ベンゾ
フェノンイミン89.8重量%、ベンゾフェノン5.2
8重量%、水1.82重量%およびアンモニア3.10
重量%から構成されていた。
℃の油状物温度および9ミリバールの圧力で、フィルム
蒸発カンに連続的にポンプで供給した。これにより、ベ
ンゾフェノンイミン94.3重量%およびベンゾフェノ
ン5.68重量%を有する無水の無色ベンゾフェノンイ
ミン混合物が底部生成物として合計441g得られた。
この生成物は、35ハーゼンのAPHA色番号を有して
いた。カールフィッシャー法により測定した水含量(D
IN 51777,第一部を参照)は、0.03重量%
であった。
下で、ベンゾフェノンイミン流出液500gをフィルム
蒸発カンを通して連続的に蒸留した。こうすると、ベン
ゾフェノンイミン含量94.3重量%およびベンゾフェ
ノン含量5.56重量%を有する全量422gの無水の
無色ベンゾフェノンイミン混合物がカラムの頂部生成物
として得られた。この生成物は、28ハーゼンのAPH
A色番号を有していた。カールフィッシャー法で測定す
ると、含水量は0.02重量%であった。
去するために、ベンゾフェノンイミン流出液250gを
流下フィルム形蒸発カン中に連続的にポンプ供給した。
こうすると、アンモニアを含有しない粗製ベンゾフェノ
ンイミン228gが底部生成物として得られた。この生
成物は、約1.6重量%の含水量を有しており、分子篩
(514.4Å型)47gと混合し、次いで室温で撹拌
した。4時間後に分子篩を濾別すると、ベンゾフェノン
イミン含量が94.1重量%で、ベンゾフェノン含量が
5.79重量%である無色のベンゾフェノンイミン混合
物214gが得られた。このAPHA色番号は22ハー
ゼンであり、カールフィッシャー法で測定した水分含量
は0.6重量%であった。
ミンに対するベンゾフェノンの割合は、使用した反応流
出液中での割合に等しく、例3においては、それは僅か
に高いものであった。このことは、処理の間に、逆反応
またはベンゾフェノンイミンの分解は生じないか、また
は極めて少量であることを示している。それゆえ、この
新規な方法は、貯蔵可能な生成物を得るためにベンゾフ
ェノンイミン反応流出液を精製するのに、好都合に使用
し得る。
ための生成物に対する出発化合物として産業上利用され
る。
Claims (10)
- 【請求項1】 次式I 【化1】 [式中、 R1およびR2は、独立して、 a) ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、アミノであり; b) それ自体がC−原子数6〜10のアリール、F、
Cl、Brで置換されていてもよい、C−原子数1〜1
2の直鎖状、分枝を有するまたは環式アルキルまたはO
−アルキルであり; c) それ自体がC−原子数1〜12のアルキルまたは
−O−アルキルで置換されていてもよい、C−原子数6
〜10のアリールまたはO−アリールであり; d) 上記のアルキル基がO、SおよびNから成る群よ
り選ばれる1以上の複素原子で中断されているヘテロア
ルキルであり; e) O、SおよびNから成る群より選ばれる1〜3個
の複素原子を含み、5〜10個の環原子を有するヘテロ
アリールであり;mおよびnは、独立に0〜5の整数で
ある]のベンゾフェノンとアンモニアの接触反応から生
ずるベンゾフェノンイミン反応器流出液から水およびア
ンモニアを除去する方法において、アンモニアを留去
し、かつ水を留去するかまたは非蒸留的に除去すること
を特徴とする、ベンゾフェノンイミン反応器流出液から
水およびアンモニアを除去する方法。 - 【請求項2】 アンモニアおよび水を同時に留去する、
請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 最初にアンモニアが反応流出液から留去
し、次いで水を留去するかまたは非蒸留的な方法により
除去する、請求項1に記載の方法。 - 【請求項4】 水の非蒸留的除去を乾燥剤を用いて実施
する、請求項3に記載の方法。 - 【請求項5】 蒸留の前に、反応流出液をアンモニア含
有水相と有機相、これは依然として水とアンモニアを含
有している、に相分離し、かつこの水相を除去する、請
求項1から4のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項6】 蒸留をストリッピングカラム中でかまた
はフィルム蒸発カン中で実施する、請求項1から5のい
ずれか1項に記載の方法。 - 【請求項7】 アンモニアを流下フィルム形蒸発カンを
使用して蒸留する、請求項3に記載の方法。 - 【請求項8】 水をフィルム蒸発カン中で蒸留する、請
求項7に記載の方法。 - 【請求項9】 水を分子篩を使用して除去する、請求項
7に記載の方法。 - 【請求項10】 蒸留または複数の蒸留を20から20
0℃、1から1000ミリバールの圧力で実施する、請
求項1から9のいずれか1項に記載の方法。
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