JPS6365053B2 - - Google Patents

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JPS6365053B2
JPS6365053B2 JP16496982A JP16496982A JPS6365053B2 JP S6365053 B2 JPS6365053 B2 JP S6365053B2 JP 16496982 A JP16496982 A JP 16496982A JP 16496982 A JP16496982 A JP 16496982A JP S6365053 B2 JPS6365053 B2 JP S6365053B2
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JP
Japan
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diastereomers
sparteine
propargyl alcohols
propargyl
optically active
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JP16496982A
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、光学活性を有するプロパルギルアル
コール類の製法に関するものである。 ラセミ体の分割は、工業的には光学活性な分割
試薬を用いるジアステレオマー法が一般的であ
る。しかし分割試薬の種類に応じて、ジアステレ
オマーを形成するラセミ体は限定されるため、
種々光学活性を有する分割試薬の開発が望まれ
る。 本発明者らの1部は、先に光学活性な新規化合
物を見い出すことを目的とし、研究を行つた結
果、次の一般式〔1〕で表わされる新規な光学活
性プロパルギルアルコール類が、そのラセミ体を
l−ブルシンと接触させれば光学分割され製造で
きることを知見し、該発明を特願昭57−33011号
(特開昭59−55840号)として先に特許出願した。 〔ただし式中Rは、炭素数3〜5のアルキル基ま
たはフエニル基(フエニル基の水素原子は、ハロ
ゲン原子で置換されていてもよい。)を示す。〕 本発明者らは、その後鋭意研究を続けた結果、
l−ブルシンに代えてl−スパルテインを分割試
薬として使用した場合にも、そのラセミ体を光学
分割できることを見い出し、本発明に到達した。 すなわち本発明は、前記一般式〔1〕で表わさ
れるプロパルギルアルコール類のラセミ体を、有
機溶媒中でl−スパルテインと接触させ、得られ
るジアステレオマーをその溶解度の差を利用して
分離した後、そのジアステレオマーを分解するこ
とによる、やはり前記一般式〔1〕で表わされる
光学活性プロパルギルアルコール類の製法を提供
するものである。 本発明によつて得られる光学活性プロパルギル
アルコール類か、種々ラセミ体の分割試薬、ある
いは医薬、農薬、香料などの出発原料など、多く
の用途を有している。 本発明における製法につき、詳述する。 分割試薬として用いるl−スパルテインは、例
えばマメ科のエニシダの中など天然に存在し、次
の構造式を有している。 l−スパルテインの構造式: まず、該l−スパルテインを有機溶媒に溶か
す。有機溶媒としては、l−スパルテインを溶か
すものであればいずれも有用であるが、なかでも
アセトン、メタノール、酢酸エチルなどを用いる
のが好ましい。その使用量は、l−スパルテイン
を溶かすに必要な量ないしその量よりやや過剰用
いれば十分である。 次いで、l−スパルテインの有機溶媒溶液中
に、l−スパルテインとほぼ等モルの前記一般式
〔1〕で表わされるプロパルギルアルコール類の
ラセミ体を加え、両者を接触させる。接触は、、
10〜50℃の温度、通常室温で1〜30時間行うのが
よい。 この接触によつてl−スパルテインとd−プロ
パルギルアルコール類とのジアステレオマー、お
よびl−スパルテインとl−プロパルギルアルコ
ール類とのジアステレオマーが形成される。この
二つのジアステレオマーは、有機溶媒に対する溶
解度の差が大きく、どちらか一方だけのジアステ
レオマーだけが晶出するため、例えば過、遠心
分離などの簡単な操作により両者を容易に分離す
ることができる。なお、有機溶媒に対する溶解度
が小さくて晶出してくるジアステレオマーは、使
用に供するラセミ体の種類に応じて、d−プロパ
ルギルアルコール類のジアステレオマーであつた
り、またはl−プロパルギルアルコール類のジア
ステレオマーであつたりする。 該分離された両ジアステレオマーを、通常の分
割試薬を離脱させる操作によつて分解することに
より、d−とl−のプロパルギルアルコール類を
別々に取得することができる。 例えば、集した一方のジアステレオマーを水
に不溶な溶媒に溶解させた後、鉱酸水溶液と接触
させることにより、ジアステレオマーを分解する
ことができる。また、他方のジアステレオマーを
含む液は、場合により有機溶媒をある程度蒸発
させ濃縮した後、水に不溶な溶媒を加え、次いで
鉱酸水溶液と接触させることにより、ジアステレ
オマーを分解することができる。 使用に供される水に不溶な溶媒としては、例え
ばベンゼン、トルエン、キシレンなどが挙げら
れ、これらは分解して得られる光学活性プロパル
ギルアルコール類を十分溶解させるに必要な量程
度用いればよい。 また使用に供される鉱酸水溶液としては、例え
ば塩酸、硝酸、硫酸などの水溶液が挙げられ、そ
の濃度には特別の規定はないが、通常1〜30wt
%の濃度で使用することができる。ジアステレオ
マーの鉱酸水溶液による分解は、通常10〜50℃の
温度で5〜60分間両者を接触させることによつて
行われる。 このようにしてジアステレオマーを分解した後
d−またはl−のプロパルギルアルコール類は水
に不溶な溶媒、すなわち有機層に移行し、l−ス
パルテインは鉱酸水溶液、すなわす水層に移行す
る。従つて、両層を例えば分液によつて分離した
後、有機層を蒸留することにより、目的物のd−
とl−のプロパルギルアルコール類を各々取得す
ることができる。一方、水層にはアルカリ物質を
加えて処理することによりl−スパルテインを析
出させ、これを回収し、再び本発明における分割
試薬として利用することもできる。 なお、本発明における出発原料として用いるプ
ロパルギルアルコール類のラセミ体は、例えば次
式に示す反応に従つて、容易に合成することがで
きる。 〔ただし式中Rは、前記と同じ意味を有す。〕 すなわち、ケトン類とナトリウムアセチリドを
液体アンモニア中、常圧下に反応させた後、反応
系を常温に保持することによつてアンモニアを気
散させ、次いで得られるラセミ体であるプロパル
ギルアルコール類のナトリウム塩を加水分解する
ことによつて得ることができる。なおナトリウム
アセチリドは、通常ナトリウムアミドの液体アン
モニア溶液中に、アセチレンを通ずることによつ
て合成されるので、この反応系にケトン類を加え
前記処理を施すこともできる。 次に、その合成例を示す。 合成例 1 約−65℃に保持した液体アンモニア1500ml中
に、ナトリウムアミド80gを加えた後、アセチレ
ンガスを1000ml/minの速度で120分間吹き込ん
だ。得られたナトリウムアセチリド含有液体アン
モニア溶液に、t−ブチルフエニルケトン500g
を加え、約−65℃で120分間反応を行つた後、反
応液を室温に放置してアンモニアガスを気散させ
た。次いで加水分解処理を行つた後、蒸留し沸点
112℃(8mmHg)を有する1−t−ブチル−1−
フエニルプロパルギルアルコールのラセミ体505
gを得た。 合成例 2−4 t−ブチルフエニルケトン500gの代りに、第
1表に示す各種フエニルケトン類500gを用いた
他は、合成例1の操作に準じて各種プロパルギル
アルコール類のラセミ体を合成した。 合成例1〜4の結果を、第1表に示す。
【表】 次に、本発明における実施例を挙げる。 実施例 1 アセトン150mlに、l−スパルテイン48.2g
(0.21モル)と、前記合成例3によつて取得した
1−o−クロロフエニル−1−フエニルプロパル
ギルアルコールのラセミ体50g(0.21モル)とを
溶かし、室温で24時間静置した。 次いで、晶出したl−スパルテインとl−1−
o−クロロフエニル−1−フエニルプロパルギル
アルコールとのジアステレオマー(mp.123〜124
℃)63.5gを集した。この集物をベンゼン30
mlに溶解させ、希塩酸水溶液(濃度100g/)
30mlを加え室温で5分間撹拌を行いジアステレオ
マーを分解した後、分液によつて得たベンゼン層
を蒸留し、l−1−o−クロロフエニル−1−フ
エニルプロパルギルアルコール24.2gを得た。 一方、l−スパルテインとd−1−o−クロロ
フエニル−1−フエニルプロパルギルアルコール
とのジアステレオマーを含む液に、ベンゼン30
mlおよび希塩酸水溶液(濃度100g/)30mlを
加え、室温で5分間撹拌を行いジアステレオマー
を分解した後、分液によつて得たベンゼン層を蒸
留し、d−1−o−クロロフエニル−1−フエニ
ルプロパルギルアルコール24.7gを得た。 実施例 2〜4 1−o−クロロフエニル−1−フエニルプロパ
ルギルアルコールのラセミ体に代えて、前記合成
例によつて取得した各種ラセミ体を所定量(第2
表参照)用いた他は、実施例1の操作に準じてl
−スパルテインとのジアステレオマーを得、次い
で各種光学活性プロパルギルアルコール類を得
た。 実施例1〜4の結果を、第2表に示す。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 〔ただし式中Rは、炭素数3〜5のアルキル基ま
    たはフエニル基(フエニル基の水素原子は、ハロ
    ゲン原子で置換されていてもよい。)を示す。〕 で表わされるプロパルギルアルコール類のラセミ
    体を、有機溶媒中でl−スパルテインと接触さ
    せ、得られるジアステレオマーをその溶解度の差
    を利用して分離した後、そのジアステレオマーを
    分解することを特徴とする、前記一般式で表わさ
    れる光学活性プロパルギルアルコール類の製法。
JP16496982A 1982-09-24 1982-09-24 光学活性プロパルギルアルコ−ル類の製法 Granted JPS5955840A (ja)

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JP16496982A JPS5955840A (ja) 1982-09-24 1982-09-24 光学活性プロパルギルアルコ−ル類の製法

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JP16496982A JPS5955840A (ja) 1982-09-24 1982-09-24 光学活性プロパルギルアルコ−ル類の製法

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JPS5955840A JPS5955840A (ja) 1984-03-31
JPS6365053B2 true JPS6365053B2 (ja) 1988-12-14

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JPH0212847U (ja) * 1988-07-08 1990-01-26
JPH03501000A (ja) * 1988-09-02 1991-03-07 イーストマン・コダック・カンパニー 線形プリントヘッド印刷機組立体及びその取付体
JPH0489356U (ja) * 1990-12-14 1992-08-04

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