JPH0370709B2 - - Google Patents
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- JPH0370709B2 JPH0370709B2 JP10673883A JP10673883A JPH0370709B2 JP H0370709 B2 JPH0370709 B2 JP H0370709B2 JP 10673883 A JP10673883 A JP 10673883A JP 10673883 A JP10673883 A JP 10673883A JP H0370709 B2 JPH0370709 B2 JP H0370709B2
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- halogenated phenyl
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Landscapes
- Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
本発明は、光学活性を有するスパルテインの製
法に関するものである。 光学活性スパルテイン、特にl−スパルテイン
は、種々ラセミ体の分割試薬剤として優れた作用
を有していることは、よく知られている。 またl−スパルテインは、マメ科のエニシダの
中など天然に存在することも知られている。その
天然産のl−スパルテインは、実験室的には分割
試薬剤として使用されている。しかし、その入手
が困難でしかも極めて高価であることから、工業
的に使用に供されていない。 スパルテインのラセミ体を有機合成により製造
することは、例えばJournal of Chemical
Socity72,1316−1323,1950に記述されているよ
うに古くから知られている。しかし、そのラセミ
体を光学分割する方法については全く提案がなさ
れていない。 本発明者らは、スパルテインのラセミ体を光学
分割する方法につき、鋭意研究を行つた。その結
果、分割試薬として光学活性1−ハロゲン化フエ
ニル−1−フエニルプロパルギルアルコールを用
いれば、dl−スパルテインの一方の対掌体のみが
そのプロパルギルアルコールに包接され工業的に
光学分割できることを見い出し、本発明を完成す
るに到つた。 本発明に従えば、dl−スパルテインと、光学活
性1−ハロゲン化フエニル−1−フエニルプロパ
ルギルアルコールを有機溶媒中で接触させ、得ら
れるdl−スパルテインの一方の対掌体のみを包接
した前記プロパルギルアルコールの錯体を分離し
た後、その包接錯体を分解することにより、光学
活性スパルテインを取得することができる。 本発明は、有機合成により安価に入手可能にな
つたスパルテインのラセミ体を、光学分割する方
法を提供するとともに、光学活性スパルテインの
分割試薬剤としての工業的利用を可能にしたもの
である。 本発明におけるdl−スパルテインは、次の構造
式を有している。 該dl−スパルテインは、例えば、前記文献に記
述されている方法によつて合成することができ
る。すなわち、2−ピリジルアセテートとパラホ
ルムアルデヒドおよびピペリジンとの反応によ
り、1−カルベトキシ−4−ケト−3−(α−ピ
リジル)−ピリドコリンを合成し、次いで該ピリ
ドコリンを有機溶媒中に溶解させ、加圧下に水素
化することによりdl−スパルテインを得ることが
できる。 本発明において分割試薬として用いる光学活性
1−ハロゲン化フエニル−1−フエニルプロパル
ギルアルコールの構造式は、次式で表わすことが
できる。 (ただし、式中Xはハロゲン原子を示す。) その具体例を、次表に示す。
法に関するものである。 光学活性スパルテイン、特にl−スパルテイン
は、種々ラセミ体の分割試薬剤として優れた作用
を有していることは、よく知られている。 またl−スパルテインは、マメ科のエニシダの
中など天然に存在することも知られている。その
天然産のl−スパルテインは、実験室的には分割
試薬剤として使用されている。しかし、その入手
が困難でしかも極めて高価であることから、工業
的に使用に供されていない。 スパルテインのラセミ体を有機合成により製造
することは、例えばJournal of Chemical
Socity72,1316−1323,1950に記述されているよ
うに古くから知られている。しかし、そのラセミ
体を光学分割する方法については全く提案がなさ
れていない。 本発明者らは、スパルテインのラセミ体を光学
分割する方法につき、鋭意研究を行つた。その結
果、分割試薬として光学活性1−ハロゲン化フエ
ニル−1−フエニルプロパルギルアルコールを用
いれば、dl−スパルテインの一方の対掌体のみが
そのプロパルギルアルコールに包接され工業的に
光学分割できることを見い出し、本発明を完成す
るに到つた。 本発明に従えば、dl−スパルテインと、光学活
性1−ハロゲン化フエニル−1−フエニルプロパ
ルギルアルコールを有機溶媒中で接触させ、得ら
れるdl−スパルテインの一方の対掌体のみを包接
した前記プロパルギルアルコールの錯体を分離し
た後、その包接錯体を分解することにより、光学
活性スパルテインを取得することができる。 本発明は、有機合成により安価に入手可能にな
つたスパルテインのラセミ体を、光学分割する方
法を提供するとともに、光学活性スパルテインの
分割試薬剤としての工業的利用を可能にしたもの
である。 本発明におけるdl−スパルテインは、次の構造
式を有している。 該dl−スパルテインは、例えば、前記文献に記
述されている方法によつて合成することができ
る。すなわち、2−ピリジルアセテートとパラホ
ルムアルデヒドおよびピペリジンとの反応によ
り、1−カルベトキシ−4−ケト−3−(α−ピ
リジル)−ピリドコリンを合成し、次いで該ピリ
ドコリンを有機溶媒中に溶解させ、加圧下に水素
化することによりdl−スパルテインを得ることが
できる。 本発明において分割試薬として用いる光学活性
1−ハロゲン化フエニル−1−フエニルプロパル
ギルアルコールの構造式は、次式で表わすことが
できる。 (ただし、式中Xはハロゲン原子を示す。) その具体例を、次表に示す。
【表】
なお、本明細書において、1−ハロゲン化フエ
ニル−1−プロパルギルアルコールを、以下単に
プロパルギルアルコールと呼ぶことがある。 本発明においては、dl−スパルテインとほぼ等
モルの光学活性1−ハロゲン化フエニル−1−フ
エニルプロパルギルアルコールとを、有機溶媒中
で接触させる。 有機溶媒としては、dl−スパルテインおよび光
学活性1−ハロゲン化フエニル−1−フエニルプ
ロパルギルアルコールとを溶かすものであればい
ずれも有用であるが、なかでもアセトン、メタノ
ール、酢酸エチルなどを用いるのが好ましい。そ
の使用量は、dl−スパルテインおよび光学活性1
−ハロゲン化フエニル−1−フエニルプロパルギ
ルアルコールとを溶かすのに必要な量ないしその
量よりやや過剰用いれば十分である。 接触は、10〜50℃の温度、通常室温で1〜30時
間行うのがよい。 この接触によつて、光学活性プロパルギルアル
コールとしてl−体を用いた場合には、通常dl−
スパルテインのl−体のみが包接化され、その錯
体が晶析する。一方、光学活性プロパルギルアル
コールとしてd−体を用いた場合には、通常dl−
スパルテインのd−体のみが包接され、その錯体
が晶析する。 従つて、晶析した包接錯体は、例えば過、遠
心分離などの簡単操作により容易に分離、取得す
ることができる。 該分離、取得した包接錯体を、通常分割試薬を
脱離させる操作によつて分解することにより、光
学活性スパルテインを取得することができる。例
えば、包接錯体を塩酸、硝酸、硫酸などの鉱酸水
溶液と10〜50℃の温度で5〜60分間接触させるこ
とより、包接錯体は容易に分解され、目的物の光
学活性スパルテインと使用に供した光学活性プロ
パルギルアルコールの対掌体とに分離される。 なお、回収された光学活性プロパルギルアルコ
ールは、再び本発明における分割試薬として利用
することもできる。 次に、本発明におけるスパルテインのラセミ体
の合成例を示す。 合成例 2−ピリジルアセテート(25g)とパラホルム
アルデヒド(2.3g)、ピペリジン(0.4g)を混
合し80〜90℃でゆつくりと加温した後、120℃で
5分間加温した。次いで、25℃に冷却し24時間放
置した。反応後から水を除去し、更に残留物を減
圧下で分留し、まずbp200℃/1mmHg以下の留
分を除去した。残留物をベンゼンに溶解させ、活
性炭で処理した後、大過剰の石油エーテルを加え
て冷却し、mp130〜131℃の1−カルベトキシ−
4−ケト−3−(α−ピリジル)−ピリドコリンの
黄色の結晶を得た。 次いで、1−カルベトキシ−4−ケト−3−
(α−ピリジル)−ピリドコリン10gを、96mlのジ
オキサンに溶解させ、5gのCu−Cr触媒を添加
した後、オートクレーブ中約300気圧、250℃で水
素化反応を約2時間行つた。 反応終了後、ジオキサンを留去し、残留物から
bp120〜126℃/1.25mmHgのdl−スパルテイン
2.3gを得た。 次に、本発明における実施例を挙げる。 実施例 1 アセトン50mlに、前記合成例に準じて合成した
dl−スパルテイン13.5gと、l−1−0−ブロモ
フエニル−1−フエニルプロパルギルアルコール
17gとを溶解させ、室温で12時間静置した。次い
で、晶出したl−スパルテインとl−1−0−ブ
ロモフエニル−1−フエニルプロパルギルアルコ
ールとの包接錯体7.2gを集した。この集し
た包接錯体に、希塩酸水溶液(濃度100g/)
30mlを加え室温5分間撹拌を行い包接錯体を分解
し、l−スパルテイン3.2gを取得した。なお、
そのl−スパルテインの比旋光度は、−16.1°(メ
タノール、c=0.1)であつた。 一方、dl−スパルテイン10.3gを含む液に、
d−1−0−ブロモフエニル−1−フエニルプロ
パルギルアルコール13gを加え、室温で12時間静
置した。 次いで、晶出したd−スパルテインとd−1−
0−ブロモフエニル−1−フエニルプロパルギル
アルコールとの包接錯体8.0gを集した。この
集した包接錯体につき、前記と同様の鉱酸水溶
液の処理を施し、比旋光度、+16.1°(メタノール、
c=0.1)のd−スパルテイン3.6gを得た。 実施例 2 分割試薬剤として、1−0−クロロフエニル−
1−フエニルプロパルギルアルコールのl−体
と、d−体を用いた他は、実施例1と同様の操作
で実験を行つた。 その結果、l−スパルテインが3.5g、またd
−スパルテインが3.3g取得された。 実施例 3 分割試薬剤として、1−0−クロロフエニル−
1−フエニルプロパルギルアルコールのl−体
と、d−体を用いた他は、実施例1と同様の操作
で実験を行つた。 その結果、l−スパルテインが3.1g、またd
−スパルテインが3.2g取得された。
ニル−1−プロパルギルアルコールを、以下単に
プロパルギルアルコールと呼ぶことがある。 本発明においては、dl−スパルテインとほぼ等
モルの光学活性1−ハロゲン化フエニル−1−フ
エニルプロパルギルアルコールとを、有機溶媒中
で接触させる。 有機溶媒としては、dl−スパルテインおよび光
学活性1−ハロゲン化フエニル−1−フエニルプ
ロパルギルアルコールとを溶かすものであればい
ずれも有用であるが、なかでもアセトン、メタノ
ール、酢酸エチルなどを用いるのが好ましい。そ
の使用量は、dl−スパルテインおよび光学活性1
−ハロゲン化フエニル−1−フエニルプロパルギ
ルアルコールとを溶かすのに必要な量ないしその
量よりやや過剰用いれば十分である。 接触は、10〜50℃の温度、通常室温で1〜30時
間行うのがよい。 この接触によつて、光学活性プロパルギルアル
コールとしてl−体を用いた場合には、通常dl−
スパルテインのl−体のみが包接化され、その錯
体が晶析する。一方、光学活性プロパルギルアル
コールとしてd−体を用いた場合には、通常dl−
スパルテインのd−体のみが包接され、その錯体
が晶析する。 従つて、晶析した包接錯体は、例えば過、遠
心分離などの簡単操作により容易に分離、取得す
ることができる。 該分離、取得した包接錯体を、通常分割試薬を
脱離させる操作によつて分解することにより、光
学活性スパルテインを取得することができる。例
えば、包接錯体を塩酸、硝酸、硫酸などの鉱酸水
溶液と10〜50℃の温度で5〜60分間接触させるこ
とより、包接錯体は容易に分解され、目的物の光
学活性スパルテインと使用に供した光学活性プロ
パルギルアルコールの対掌体とに分離される。 なお、回収された光学活性プロパルギルアルコ
ールは、再び本発明における分割試薬として利用
することもできる。 次に、本発明におけるスパルテインのラセミ体
の合成例を示す。 合成例 2−ピリジルアセテート(25g)とパラホルム
アルデヒド(2.3g)、ピペリジン(0.4g)を混
合し80〜90℃でゆつくりと加温した後、120℃で
5分間加温した。次いで、25℃に冷却し24時間放
置した。反応後から水を除去し、更に残留物を減
圧下で分留し、まずbp200℃/1mmHg以下の留
分を除去した。残留物をベンゼンに溶解させ、活
性炭で処理した後、大過剰の石油エーテルを加え
て冷却し、mp130〜131℃の1−カルベトキシ−
4−ケト−3−(α−ピリジル)−ピリドコリンの
黄色の結晶を得た。 次いで、1−カルベトキシ−4−ケト−3−
(α−ピリジル)−ピリドコリン10gを、96mlのジ
オキサンに溶解させ、5gのCu−Cr触媒を添加
した後、オートクレーブ中約300気圧、250℃で水
素化反応を約2時間行つた。 反応終了後、ジオキサンを留去し、残留物から
bp120〜126℃/1.25mmHgのdl−スパルテイン
2.3gを得た。 次に、本発明における実施例を挙げる。 実施例 1 アセトン50mlに、前記合成例に準じて合成した
dl−スパルテイン13.5gと、l−1−0−ブロモ
フエニル−1−フエニルプロパルギルアルコール
17gとを溶解させ、室温で12時間静置した。次い
で、晶出したl−スパルテインとl−1−0−ブ
ロモフエニル−1−フエニルプロパルギルアルコ
ールとの包接錯体7.2gを集した。この集し
た包接錯体に、希塩酸水溶液(濃度100g/)
30mlを加え室温5分間撹拌を行い包接錯体を分解
し、l−スパルテイン3.2gを取得した。なお、
そのl−スパルテインの比旋光度は、−16.1°(メ
タノール、c=0.1)であつた。 一方、dl−スパルテイン10.3gを含む液に、
d−1−0−ブロモフエニル−1−フエニルプロ
パルギルアルコール13gを加え、室温で12時間静
置した。 次いで、晶出したd−スパルテインとd−1−
0−ブロモフエニル−1−フエニルプロパルギル
アルコールとの包接錯体8.0gを集した。この
集した包接錯体につき、前記と同様の鉱酸水溶
液の処理を施し、比旋光度、+16.1°(メタノール、
c=0.1)のd−スパルテイン3.6gを得た。 実施例 2 分割試薬剤として、1−0−クロロフエニル−
1−フエニルプロパルギルアルコールのl−体
と、d−体を用いた他は、実施例1と同様の操作
で実験を行つた。 その結果、l−スパルテインが3.5g、またd
−スパルテインが3.3g取得された。 実施例 3 分割試薬剤として、1−0−クロロフエニル−
1−フエニルプロパルギルアルコールのl−体
と、d−体を用いた他は、実施例1と同様の操作
で実験を行つた。 その結果、l−スパルテインが3.1g、またd
−スパルテインが3.2g取得された。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 dl−スパルテインと、光学活性1−ハロゲン
化フエニル−1−フエニルプロパルギルアルコー
ルを有機溶媒中で接触させ、得られるdl−スパル
テインの一方の対掌体のみを包接した前記プロパ
ルギルアルコールの錯体を分離した後、その包接
錯体を分解することを特徴とする光学活性スパル
テインの製法。 2 l−体の1−ハロゲン化フエニル−1−フエ
ニルプロパルギルアルコールを用いる、特許請求
の範囲第1項記載のl−スパルテインの製法。 3 d−体の1−ハロゲン化フエニル−1−フエ
ニルプロパルギルアルコールを用いる、特許請求
の範囲第1項記載のd−スパルテインの製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10673883A JPS601183A (ja) | 1983-06-16 | 1983-06-16 | 光学活性スパルテインの製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10673883A JPS601183A (ja) | 1983-06-16 | 1983-06-16 | 光学活性スパルテインの製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS601183A JPS601183A (ja) | 1985-01-07 |
JPH0370709B2 true JPH0370709B2 (ja) | 1991-11-08 |
Family
ID=14441261
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10673883A Granted JPS601183A (ja) | 1983-06-16 | 1983-06-16 | 光学活性スパルテインの製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS601183A (ja) |
-
1983
- 1983-06-16 JP JP10673883A patent/JPS601183A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS601183A (ja) | 1985-01-07 |
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