JPH10129342A - 車両の方向指示器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 交差点などの曲がり角で自動的に車両の曲が
る方向が外部へ表示されるようにすること。 【解決手段】 カーナビゲーションシステムから情報が
入力される情報手段ＰＵと、車両が右折又は左折するこ
とを外部へ表示する方向表示手段ＲＬ、ＬＬとで、方向
指示器１を構成する。情報書蟻手段ＰＵがカーナビゲー
ションシステムの情報から車両の右折又は左折を要する
地点への接近を検出したら、方向表示手段ＲＬ、ＬＬに
対応する方向の表示を行わせるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、車両が右折又は
左折する際に、その旨を外部へ表示する方向指示器に関
する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、このような車両の方向指示器
は、図２に示すように、車両のハンドルの脇に設けられ
てドライバーが右折又は左折時に操作し方向を指示する
ターンランプスイッチＳＷと、車両の前後端面に設けら
れて右折及び左折の表示を行う左右一対のターンランプ
ＲＬ、ＬＬと、このターンランプＲＬ、ＬＬをターンラ
ンプスイッチＳＷの指示に従って点滅させる駆動ユニッ
トＤＵとからなる。

【０００３】そして、ドライバーは、交差点などで右折
又は左折をしようとすると、まずターンランプスイッチ
ＳＷを操作して駆動ユニットＤＵにより曲がる方向に対
応するターンランプＲＬ、ＬＬを駆動し、そのターンラ
ンプＲＬ、ＬＬを点滅させて他の車両に右折又は左折を
行う旨を表示する。この後、ハンドルを切って交差点を
曲がり、ハンドルを元に戻すと、ターンランプスイッチ
ＳＷが自動的に切れてターンランプＲＬ、ＬＬが消灯す
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の方向
指示器は、ターンランプＲＬ、ＬＬを点灯させるために
必ずドライバーがターンランプスイッチＳＷを操作しな
ければならないため、車両の右折又は左折時における周
囲の状況把握に集中できず、安全性上問題があった。

【０００５】また、緩やかなカーブを曲がる場合は、ハ
ンドルの操作角度が充分でないためターンランプスイッ
チＳＷが自動的に切れず、ターンランプＲＬ、ＬＬを点
滅させたままひき続き車両を走行させてしまう虞れがあ
るので、道路安全上非常に問題であった。

【０００６】そこで、この発明は、車両を右折又は左折
させる場合に、ドライバーが特に操作しなくても曲がる
方向が表示されるようにすることを課題とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この発明は、車両に搭載されてカーナビゲーショ
ンシステムから情報が入力される情報処理手段と、上記
車両が右折又は左折することを外部へ表示する方向表示
手段とからなり、上記情報処理手段が、上記カーナビゲ
ーションシステムの情報から車両の右折又は左折を要す
る地点への接近を検出したら、上記方向表示手段に対応
する方向の表示を行わせるようにして、車両の方向指示
器を構成した。

【０００８】この発明の係る車両の方向指示器において
は、情報処理手段が、カーナビゲーションシステムから
の情報により車両の右折又は左折を要する地点への接近
を検出して、方向表示手段に方向表示を行わせるので、
ドライバーは特に何も操作する必要がなく、周囲の状況
把握に集中できる。

【０００９】また、車両が右折又は左折を要する地点を
通過したら、情報処理手段が方向表示手段の表示を止め
るようにしてもよい。このようにすると、右折又は左折
の完了後に自動的に表示が消えるので、特に緩やかなカ
ーブを曲がる場合に都合がよい。

【００１０】さらに、情報処理手段に左折又は右折の指
示を行うドライバー操作用の方向指示スイッチを設け、
この方向指示スイッチを操作することにより情報処理手
段による方向表示手段を制御できるようにしてもよい。
例えば、この方向指示スイッチをカーナビゲーションシ
ステムの誘導と逆方向に所定時間以上オンすることによ
り、情報処理手段の方向表示手段への表示指示が中断も
しくは中止するようにする。このようにすると、ドライ
バーが方向指示スイッチを操作することにより方向表示
手段での表示を中止又は中断できるので、例えば、カー
ナビゲーションシステムが交差点で右折又は左折するよ
う誘導しているにも拘らず車両を直進させる場合に都合
がよい。

【００１１】

【発明の実施の形態】この発明に係る車両の方向指示器
の実施の形態を、添付図面に基づいて説明する。

【００１２】図１に示す方向指示器１は、車両に搭載さ
れてカーナビゲーションシステムから所定のデータが入
力される情報処理ユニットＰＵと、この情報処理ユニッ
トＰＵへドライバーが右折又は左折の方向指示を入力す
るために車内のハンドルの脇に設置されたターンランプ
スイッチＳＷと、車両の前後端面に左右にそれぞれ設け
られて上記情報処理ユニットＰＵからそれぞれ駆動され
点滅する左右一対のターンランプＲＬ、ＬＬとからな
る。

【００１３】情報処理ユニットＰＵは、車両の現在位置
と目的地までの誘導経路とのデータがカーナビゲーショ
ンシステムから入力される。ここで、カーナビゲーショ
ンシステムは、図１に示すように、ＧＰＳアンテナで受
信した車両のポジショニングデータと、ドライバーが目
的地入力パネルを通して入力する目的地設定データと、
ＣＤ−ＲＯＭ等のマップデータベースからのマップデー
タとを、経路誘導プロセッサで統合処理して、液晶のモ
ニターに車両の現在地及びその周辺のマップと目的地へ
の誘導経路とを表示する。また、このカーナビゲーショ
ンシステムは、車両が右折又は左折する地点に接近する
と、右折又は左折が必要な旨をスピーカから音声でドラ
イバーに知らせる。そして、このカーナビゲーションシ
ステムは、上記の本来のナビゲーション機能と平行し
て、経路誘導プロセッサで計算処理した車両の現在位置
と目的地までの誘導経路とのデータを情報処理ユニット
ＰＵへ出力しているのである。

【００１４】情報処理ユニットＰＵは、カーナビゲーシ
ョンシステムからのデータとターンランプスイッチＳＷ
からの指示データを受けるインターフェースＩ／Ｆと、
このインターフェースＩ／Ｆで受信したデータを処理す
る処理部Ｐと、この処理部Ｐの処理結果に応じて適宜の
ターンランプＲＬ、ＬＬに給電する電流駆動部Ｄとから
なる。

【００１５】インターフェースＩ／Ｆは、カーナビゲー
ションシステムやターンランプスイッチＳＷからのデー
タ信号の電圧振幅を、処理部Ｐに入力可能な大きさにな
るように変換する。

【００１６】処理部Ｐは、カーナビゲーションシステム
から入力された車両の現在位置と目的地までの誘導経路
とのデータを処理して、車両が右折又は左折を要する地
点、即ち所定の曲がり角に接近したのを検出し、右折す
るときは右折用のターンランプＲＬを、左折するときは
左折用のターンランプＬＬを駆動するよう電流駆動部Ｄ
に指示する。

【００１７】そして、この処理部Ｐは、カーナビゲーシ
ョンシステムのデータから車両が右折又は左折を要する
地点を通過したことを確認したら、電流駆動部Ｄにター
ンランプＲＬ、ＬＬの駆動を止めさせる。

【００１８】このように、ドライバーは、時にターンラ
ンプスイッチＳＷを操作しなくても、適時に適切な方向
のターンランプＲＬ、ＬＬが点滅するので、右折時の対
向車の動きや左折時の自転車等の位置など周囲の状況の
把握に集中できることとなるし、緩やかなカーブを曲が
る場合にハンドルの操作角度が充分でなくても適時にタ
ーンランプＲＬ、ＬＬが消灯するので、ターンランプＲ
Ｌ、ＬＬの消し忘れがなく安全である。

【００１９】また、この処理部Ｐは、カーナビゲーショ
ンシステムからのデータにより車両が誘導経路から外れ
たのを検知すると、以下のような処理を行う。まず、カ
ーナビゲーションシステムが車両の現在位置から目的地
までの誘導経路を計算し直して再設定するようにした場
合は、再設定した旨が処理部Ｐに通知されて、この処理
部Ｐが再設定された誘導経路に従って電流駆動部にター
ンランプＲＬ、ＬＬを駆動させる。一方カーナビゲーシ
ョンシステムの誘導経路の再設定を行わなかった場合
は、処理部Ｐは、今までの誘導経路上に車両が戻るまで
電流駆動部ＤにターンランプＲＬ、ＬＬの駆動指示を与
えない。このときは、ドライバーによるターンランプス
イッチＳＷの操作に従って、処理部Ｐが電流駆動部Ｄを
駆動するのである。そして、誘導経路上に車両が戻った
ら、その誘導経路に従って再び電流駆動部Ｄにターンラ
ンプＲＬ、ＬＬを適時駆動させるのである。

【００２０】さらに、この処理部Ｐは、ターンランプス
イッチＳＷがカーナビゲーションシステムの誘導と逆の
方向に所定時間以上オンされているのを検知すると、カ
ーナビゲーションシステムからのデータに基づく電流駆
動部ＤのターンランプＲＬ、ＬＬへの電流駆動を中止又
は中断する。このため、例えば、カーナビゲーションシ
ステムが右折を誘導しており、この誘導に基づいて右折
用のターンランプＲＬが点滅する手前あるいは点滅中に
ドライバーがターンランプスイッチＳＷを左折側に一定
時間（例えば２秒）以上オンにすると右折用のターンラ
ンプＲＬの点滅が行われないか、あるいは行われていた
のが中断されることとなる。したがってドライバーは、
ターンランプスイッチＳＷを操作することにより、右折
又は左折が誘導されている交差点で直進する場合に、タ
ーンランプＲＬ、ＬＬを点滅させないでおくことができ
る。

【００２１】また、カーナビゲーションシステムの誘導
を逆方向に曲がりたい場合は、一旦上記の要領でターン
ランプＲＬ、ＬＬの点滅を中止又は中断させてから、タ
ーンランプスイッチＳＷを所望の方向へオンにする。こ
のようにすると、処理部ＰがターンランプスイッチＳＷ
からの指示を優先して、電流駆動部Ｄに曲がる方向に対
応するターンランプＲＬ、ＬＬを点滅させる。したがっ
て、カーナビゲーションシステムが右折を誘導している
場合でも、安全に左折することができるのである。この
ように、ターンランプスイッチＳＷの操作により情報処
理ユニットＰＵによるターンランプＲＬ、ＬＬの点滅を
制御するようにしたので、ドライバーの裁量の余地が残
されている。

【００２２】なお、この実施の形態では、処理分Ｐがカ
ーナビゲーションシステムから車両の現在位置と目的地
までの誘導経路との情報を入力されるようにしたが、カ
ーナビゲーションシステムから右折又は左折を要する地
点に車両が接近した旨やその地点を車両が通過した旨を
入力されるようにしてもよい。また、処理部Ｐにカーナ
ビゲーションシステムからのデータを参酌しないように
設定して、マニュアルで方向指示をするようにすること
もできる。

【００２３】

【発明の効果】この発明に係る車両の方向指示器は、以
上のように構成されていることより、交差点などの曲が
り角で車両を右折又は左折させる場合に、ドライバーが
特に操作しても自動的に曲がる方向が適時に外部へ表示
されるので、ドライバーが交差点などで周囲の状況把握
に集中でき安全性が高まる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の方向指示器の実施の形態の説明図

【図２】従来の方向指示器の説明図

【符号の説明】

１ 方向指示器 ＳＷ ターンスイッチ ＰＵ 情報処理ユニット ＲＬ、ＬＬ ターンランプ Ｐ 処理部 Ｄ 電流駆動部 Ｉ／Ｆ インターフェース

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 車両に搭載されてカーナビゲーションシ
   ステムから情報が入力される情報処理手段と、上記車両
   が右折又は左折することを外部へ表示する方向表示手段
   とからなり、上記情報処理手段が、上記カーナビゲーシ
   ョンシステムの情報から車両の右折又は左折を要する地
   点への接近を検出したら、上記方向表示手段に対応する
   方向の表示を行わせるようにした車両の方向指示器。
2. 【請求項２】 車両が上記の右折又は左折を要する地点
   を通過したら、上記情報処理手段が上記方向表示手段の
   表示を止めるようにしたことを特徴とする請求項１に記
   載の車両の方向指示器。
3. 【請求項３】 カーナビゲーションシステムの誘導経路
   から車両が外れた場合に、カーナビゲーションシステム
   の誘導経路を再設定したときは、この経路に従って方向
   表示手段での表示を行い、再設定しなかったときは、誘
   導経路上に車両が戻るまでカーナビゲーションシステム
   の情報に基づく方向表示手段での表示を中止することを
   特徴とする請求項１又は２に記載の車両の方向指示器。
4. 【請求項４】 上記情報処理手段に右折又は左折の指示
   を行うドライバー操作用の方向指示スイッチを設け、こ
   の方向指示スイッチを操作することにより、上記情報処
   理手段による上記方向表示手段の表示を制御できるよう
   にしたことを特徴とする請求項１乃至３に記載の車両の
   方向指示器。
5. 【請求項５】 上記方向指示スイッチを上記カーナビゲ
   ーションシステムの誘導と逆方向に所定時間以上オンす
   ることにより、上記情報処理手段の方向表示手段への表
   示指示を中断もしくは中止するようにしたことを特徴と
   する請求項４に記載の車両の方向指示器。