JPH10128351A - アンモニア性窒素含有排水の処理方法 - Google Patents

アンモニア性窒素含有排水の処理方法

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JPH10128351A
JPH10128351A JP8285018A JP28501896A JPH10128351A JP H10128351 A JPH10128351 A JP H10128351A JP 8285018 A JP8285018 A JP 8285018A JP 28501896 A JP28501896 A JP 28501896A JP H10128351 A JPH10128351 A JP H10128351A
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JP
Japan
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gas
exhaust gas
bromine
ammonia nitrogen
ozone
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JP8285018A
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English (en)
Inventor
Satoshi Yo
敏 楊
Kazuya Uesugi
和也 上杉
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Organo Corp
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Organo Corp
Japan Organo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アンモニア性窒素含有排水に臭素イオンの存
在下でオゾンを添加することにより、アンモニア性窒素
含有排水中のアンモニア性窒素を除去する場合におい
て、アンモニア性窒素とオゾンとの反応を行う反応槽か
らの排ガス中の臭素ガス濃度が高くなったときでも、こ
の排ガス中の臭素ガスをほぼ完全に除去できるようにす
る。 【解決手段】 アンモニア性窒素とオゾンとの反応を行
う反応槽から排出された排ガスをアルカリ溶液と接触さ
せることにより、排ガス中に含まれる臭素ガスを除去す
る、例えば、反応槽2でアンモニア性窒素含有排水の処
理を行うとともに、反応槽2から排出された排ガスを排
ガス排出管16を通して充填塔型の気液接触槽30内に
導入し、この気液接触槽30内において気液向流方式で
排ガスとアルカリ溶液とを接触させる。排ガスと接触さ
せた後のアルカリ廃液48は、アンモニア性窒素含有排
水のpH調整剤として使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種産業排水等の
アンモニア性窒素含有排水に臭素イオンの存在下でオゾ
ンを添加することにより、該排水中のアンモニア性窒素
を除去する排水処理方法に関し、さらに詳述すると、ア
ンモニア性窒素とオゾンとの反応を行う反応槽から排出
される排ガスの処理技術に関する。
【0002】
【従来の技術】火力発電所排水等の産業排水中に含まれ
るアンモニア性窒素は、放流先で富栄養化の問題を引き
起こすため、その除去が求められている。これまで、排
水中のアンモニア性窒素の除去は、硝化、脱窒、BOD
酸化などの複数の単位操作を含む生物処理法によってな
されていたが、最近になって、臭素イオンの存在下にお
いてアンモニア性窒素含有排水にオゾンを添加すること
により、アンモニア性窒素を窒素ガスに酸化して除去で
きることが見い出され、これを利用した排水の処理方法
(臭素・オゾン法)が提案されている(特開平3−18
1390号、特開平7−195089号等)。
【0003】臭素・オゾン法によるアンモニア性窒素の
酸化、除去においては、まず排水中に存在する臭素イオ
ンと添加されたオゾンとが反応して次亜臭素酸イオンB
rO -(あるいは次亜臭素酸HBrO)が生成する(下
記式1)。次に、生成したBrO-(あるいはHBr
O)とアンモニア性窒素とが反応して、アンモニア性窒
素が窒素ガス化される(下記式2)。そして、結果的に
は下記(3)の反応式にしたがってアンモニア性窒素の
酸化が行われる。 O3 + Br- → BrO- + O2 …(1) 2NH4 + + 3BrO- → N2 + 3Br- + 3H2O + 2H+ …(2) 2NH4 + + 3O3 → N2 + 3O2 + 3H2O + 2H+ …(3)
【0004】したがって、臭素・オゾン法によるアンモ
ニア性窒素含有排水の処理では、Br-がオゾンと反応
してBrO-になり、次いでNH4 +と反応してBr-に戻
り、さらにオゾンと反応してBrO-になるというサイ
クルを繰り返すもので、Br-は触媒的な作用を示す。
この臭素・オゾン法によるアンモニア性窒素の除去は、
単位操作が1つである上、反応速度が速いため、従来の
生物処理法に比べて設備容積を小さくすることができ、
また設備の維持管理が容易であるなどの利点があり、工
業的に注目されている。
【0005】臭素・オゾン法を用いた連続排水処理装置
は、例えば図2に示す構成のものである。図2におい
て、2はアンモニア性窒素とオゾンとの反応を行う反応
槽、4は反応槽2内の上部に設置された原水注入装置、
6は原水注入装置4に接続された原水導入管、8は原水
導入管6に連結された臭素イオン含有水導入管(臭素イ
オン添加機構)、10は反応槽2内の下部に設置された
散気装置、12は散気装置10に接続されたオゾン含有
ガス導入管、14はオゾン含有ガス導入管12に接続さ
れたオゾン含有ガス発生装置、16は反応槽2上部に連
結された排ガス排出管、18は排ガス排出管16に介装
されたオゾン分解器、20は反応槽2底部に連結された
処理水排出管を示す。
【0006】図2の装置で排水処理を行う場合、臭化ナ
トリウム等の臭素化合物を水に溶解した臭素イオン含有
水を臭素イオン含有水導入管8から原水導入管6を流れ
るアンモニア性窒素含有排水(原水)に添加し、この原
水を原水注入装置4から反応槽2内に導入する。そし
て、オゾン含有ガス発生装置14で発生させたオゾン含
有ガスをオゾン含有ガス導入管12を通して散気装置1
0から反応槽2内の原水に添加する。これにより、原水
中のアンモニア性窒素が窒素ガスに分解されて除去され
る。また、アンモニア性窒素が除去された処理水は処理
水排出管20から排出され、反応槽2内に生じた排ガス
はオゾン分解器18を通って排ガス排出管16から排出
される。
【0007】ところで、臭素・オゾン法において、アン
モニア性窒素とオゾンとの反応を行う反応槽内の水中で
は、下記式(4)、(5)に示す平衡関係が存在してい
る。 H+ + BrO- ⇔ HBrO …(4) H+ + Br- + HBrO ⇔ Br2 + H2O …(5)
【0008】そのうち、(5)式の平衡反応における臭
素ガス(Br2)の一部は、反応槽内で気相中に移行す
る。そのため、反応槽から排出される排ガス中には、反
応に使用されなかった未溶解のオゾン、アンモニア性窒
素の分解によって生じた窒素ガスに加え、有毒で腐食性
のある臭素ガスが含まれている。したがって、臭素・オ
ゾン法では、排ガスを放出前に原水(アンモニア性窒素
含有排水)と接触させ、排ガス中の臭素ガスを原水に吸
収させることにより、該排ガス中の臭素ガスを除去する
ことが検討されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、先に、
臭素・オゾン法においては、反応槽内の処理水出口近傍
の槽内水あるいは反応槽から流出する処理水のpHが酸
性側の所定値(pH3.0〜6.5程度)になるように
被処理水のpHを調整したときに、アンモニア性窒素の
除去効率が高くなることを見出した。この場合、アンモ
ニア性窒素を臭素イオンの存在下でオゾンにより分解除
去すると、反応に伴って酸が発生するため、pHを何ら
調整しないと槽内水あるいは処理水のpHが3以下に低
下してしまう。そこで、pHを上記pH範囲に調節すべ
く被処理水のpH調整剤としてアルカリ剤を使用し、こ
のアルカリ剤を反応槽の手前又は反応槽内の原水入口近
傍で被処理水に添加する。
【0010】しかし、前記(5)式の平衡反応はpHが
低くなるほど右にかたより、臭素ガスの割合が増加す
る。したがって、アンモニア性窒素とオゾンとの反応を
前述した最適なpH条件であるpH3.0〜6.5程度
で行った場合、反応をpH7以上で行う場合に比べて反
応槽から排出される排ガス中の臭素ガス濃度が高くな
り、前述した排ガスとほぼ中性の原水とを接触させる方
法では排ガス中の臭素ガスを完全に除去することが難し
くなるものであった。
【0011】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、臭素・オゾン法によってアンモニア性窒素含有排水
を処理する場合において、反応槽からの排ガス中の臭素
ガス濃度が高くなったときでも、該排ガス中の臭素ガス
をほぼ完全に除去することが可能な手段を提供すること
を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意検討を行った結果、反応槽からの
排ガスをアルカリ溶液と接触させた場合、排ガス中の臭
素ガス濃度が高いときでも、該排ガス中の臭素ガスをほ
ぼ完全に除去できることを知見した。すなわち、前記
(5)式の平衡反応は、pHが高くなるほど左にかたよ
り、臭素ガスの割合が少なくなって水に吸収されやすい
イオン状のBr-やBrO-が増加するものであり、した
がって排ガスをアルカリ溶液と接触させることにより、
臭素ガスをBr-やBrO-に変換してアルカリ溶液に良
好に吸収させることができることを見出した。
【0013】したがって、本発明は、アンモニア性窒素
含有排水に臭素イオンの存在下でオゾンを添加すること
により、該排水中のアンモニア性窒素を除去する排水処
理方法において、アンモニア性窒素とオゾンとの反応を
行う反応槽から排出された排ガスをアルカリ溶液と接触
させることにより、該排ガス中に含まれる臭素ガスを除
去するアンモニア性窒素含有排水の処理方法を提供す
る。
【0014】また、臭素・オゾン法においては、前述し
たように、反応槽の手前又は反応槽内の原水入口近傍で
被処理水にアルカリ剤を添加することにより、反応槽内
の処理水出口近傍の槽内水のpHが所定値になるように
する。一方、反応槽からの排ガスと接触させたアルカリ
溶液は徐々に臭素ガスの除去能力が低下するため、アル
カリ溶液の一部又は全部を適当な時に交換するが、その
ときにアルカリ廃液が生じる。このアルカリ廃液中に
は、Br-やBrO-に加え、変異原性(発癌性)を有す
るとされる臭素酸イオン(BrO3 -)が含まれている。
このBrO3 -は、アルカリ廃液中で下記式(6)の平衡
関係が右にかたよるために生じると考えられる。 3BrO- ⇔ BrO3 - + 2Br- …(6)
【0015】本発明者らは、上記事情に鑑みて検討を行
った結果、反応槽からの排ガスと接触させた後のアルカ
リ廃液を反応槽の手前又は反応槽内の原水入口近傍で被
処理水に添加するアルカリ剤として使用することによ
り、アルカリ廃液の再利用及びその中に含まれるBr-
やBrO-のアンモニア性窒素除去のための再利用を図
ることができるとともに、アルカリ廃液中に含まれるB
rO3 -が系外に放出されることを防止できることを見出
した。
【0016】したがって、本発明は、アンモニア性窒素
含有排水に臭素イオンの存在下でオゾンを添加すること
により、該排水中のアンモニア性窒素を除去する排水処
理方法において、アンモニア性窒素とオゾンとの反応を
行う反応槽から排出された排ガスをアルカリ溶液と接触
させることにより、該排ガス中に含まれる臭素ガスを除
去するとともに、排ガスと接触させた後のアルカリ溶液
を、アンモニア性窒素含有排水のpH調整剤として使用
するアンモニア性窒素含有排水の処理方法を提供する。
【0017】なお、排ガスと接触させた後のアルカリ溶
液をアンモニア性窒素含有排水のpH調整剤として使用
し、アンモニア性窒素の除去を酸性側で行った場合、反
応槽内の水中では前記式(6)の平衡関係が左にかたよ
るため、BrO3 -が減少するという利点が得られる。
【0018】以下、本発明につきさらに詳しく説明す
る。本発明では、反応槽内においてアンモニア性窒素含
有排水に臭素イオンの存在下でオゾンを添加することに
より、該排水中のアンモニア性窒素を除去する。この場
合、アンモニア性窒素含有排水中に臭素イオンを存在さ
せるためには、反応槽の手前又は反応槽内でアンモニア
性窒素含有排水に臭素イオン含有水を添加すればよい。
臭素イオン含有水としては、NaBr、KBr等の臭素
化合物の水溶液や、臭素イオンを比較的多量に含んでい
る海水などを用いることができる。また、オゾン添加時
における排水中の臭素イオン濃度及び排水中へのオゾン
添加量は、排水中のアンモニア性窒素濃度等に応じて適
宜選択されるが、通常、アンモニア性窒素含有量の1/
10〜2倍の臭素イオン濃度及びアンモニア性窒素含有
量の5〜15倍のオゾン添加量とするとよい。
【0019】本発明では、反応槽から排出された排ガス
をアルカリ溶液と接触させることにより、排ガス中に含
まれる臭素ガスを除去する。この場合、アルカリ溶液と
しては、例えば、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリ
ウム水溶液、炭酸ナトリウム水溶液等を使用することが
できる。また、アルカリ溶液の濃度に限定はなく、排ガ
ス中の臭素ガスを良好に除去できる濃度を適宜選択すれ
ばよいが、通常、水酸化ナトリウム水溶液であれば1w
t%以上、特に1〜25wt%とすることが適当であ
る。なお、水酸化ナトリウム濃度が1wt%より低い
と、高い臭素ガス除去効率を得るためには非常に高いL
/G(液気比、後述)が必要となる。ただし、排ガスと
接触させた後のアルカリ廃液を被処理水のpH調整剤と
して使用するためには、水酸化ナトリウム水溶液であれ
ば5wt%以上の濃度とすることが望ましい。これは、
アルカリ濃度が低くなりすぎると、pH調整剤としての
性能が不十分になるからである。なお、アルカリ溶液と
して水酸化ナトリウム水溶液を用いた場合、水酸化ナト
リウム濃度が1〜25wt%の範囲では、臭素ガス除去
効果の点で大きな差は生じない。
【0020】排ガスとアルカリ溶液との接触手段として
は、反応槽の外部に設けた気液接触槽に反応槽からの排
ガスを導入し、この気液接触槽内で排ガスとアルカリ溶
液とを接触させる手段が挙げられる。この場合、気液接
触槽としては、充填塔型、気泡塔型等の任意のものを用
いることができるが、充填塔型とすることが排ガス処理
における圧力損失を小さくする点で望ましい。充填塔型
の気液接触槽に用いる充填材としては、例えば、ポリ塩
化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン等のプラスチッ
ク類、ガラス類、セラミックス類等からなるオゾン、臭
素ガスにより腐食あるいは浸食されにくい材質からなる
ものを用いることが適当である。
【0021】上記充填材は、比表面積が100m2/m3
以上、特に200m2/m3以上、空間率が70%以上、
特に85%以上であることが、気液接触効率を向上させ
る点、圧力損失を小さくする点で好ましい。また、充填
塔型気液接触槽における液気比(L/G;Lはアルカリ
溶液の流量、Gは排ガスの流量である)は、1〜10と
することが好ましい。アルカリ溶液として1〜25wt
%の水酸化ナトリウム水溶液を用い、L/Gを1〜10
とすれば、排ガス中の臭素ガスの除去率を95%以上に
することが可能となる。なお、アルカリミストの排出を
防ぐために、気液接触槽内の上部又は気液接触槽の後段
にミストセーパレータを設置し、アルカリ溶液と接触さ
せた後の排ガスをミストセーパレータで処理することが
できる。
【0022】本発明では、アルカリ溶液で反応槽からの
排ガスを処理しているうちに、アルカリ溶液の臭素ガス
除去能力が低下する。例えば、前述した充填塔型の気液
接触槽ではアルカリ溶液を循環使用するため、アルカリ
溶液の臭素ガス除去能力が徐々に低下する。したがっ
て、アルカリ溶液の一部又は全部を適当なときに交換す
るが、そのときに排出されるアルカリ廃液をアンモニア
性窒素含有排水のpH調整剤として使用することが好ま
しい。これにより、前述したように、アルカリ廃液及び
その中に含まれるBr-やBrO-の再利用、アルカリ廃
液中に含まれるBrO3 -の排出防止を図ることができ
る。この場合、アルカリ廃液を反応槽の手前又は反応槽
内の原水入口近傍で被処理水に添加し、反応槽内の処理
水出口近傍の槽内水のpHが所定値(pH3.0〜6.
5程度)になるようにすればよい。
【0023】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る排水処理方
法の実施に用いる連続排水処理装置の一例を示すフロー
図である。本装置は、図2の装置において、反応槽2か
ら排出される排ガス中に含まれる臭素ガスを除去する臭
素ガス除去手段を設けたものである。なお、図1におい
て、図2の装置と同一構成の部分には同一参照符号を付
してその説明を省略する。
【0024】本装置において、30は反応槽2からの排
ガス排出管16が下部に連結された気液向流方式の充填
塔型気液接触槽、32は気液接触槽30内に充填された
充填材層、34は気液接触槽30内の下部に設けられた
アルカリ溶液貯留部、36は気液接触槽30内の上部に
設置されたアルカリ溶液注入装置、38はアルカリ溶液
貯留部34とアルカリ溶液注入装置36との間に設けら
れたアルカリ溶液循環ライン、40はアルカリ溶液循環
ラインに介装された循環ポンプ、42は気液接触槽30
の上部に連結された洗浄ガス排出ライン、44はアルカ
リ溶液補給槽、46はアルカリ溶液補給槽44とアルカ
リ溶液貯留部34との間に設けられたアルカリ溶液補給
ライン、48はアルカリ廃液貯槽、50はアルカリ溶液
貯留部34とアルカリ廃液貯槽48との間に設けられた
アルカリ溶液排出ライン、52はアルカリ廃液排出ライ
ン50に介装された弁、54はアルカリ廃液貯槽48と
原水導入管6との間に設けられたアルカリ廃液添加ライ
ン、56はアルカリ廃液添加ライン54に介装されたポ
ンプを示す。
【0025】本装置においては、図2の装置と同様にし
て反応槽2でアンモニア性窒素含有排水の処理が行われ
る。また、反応槽2から排出された排ガスは排ガス排出
管16を通って気液接触槽30内にその下部から導入さ
れる。気液接触槽30では、循環ポンプ40の作動によ
り、アルカリ溶液貯留部34内のアルカリ溶液がアルカ
リ溶液注入装置36から充填材層32上に注入され、こ
のアルカリ溶液が充填材層32内を落下してアルカリ溶
液貯留部34に貯留されるという循環を繰り返してい
る。したがって、反応槽2から排出された排ガスは、気
液接触槽30内において気液向流方式でアルカリ溶液と
接触し、これにより臭素ガスが除去された後、洗浄ガス
排出ライン42から排出される。なお、排ガスとアルカ
リ溶液とが接触したときに、排ガス中のオゾンもその一
部が分解する。
【0026】また、本装置において、気液接触槽30内
で循環しているアルカリ溶液は、徐々に臭素ガスの除去
能力が低下する。そのため、定期的あるいはアルカリ溶
液の臭素ガス除去能力がある程度低下したときに、気液
接触槽30内のアルカリ溶液の一部又は全部を交換す
る。この場合、弁52を開いて、アルカリ溶液貯留部3
4内のアルカリ溶液の一部又は全部をアルカリ溶液排出
ライン50を通してアルカリ廃液貯槽48に移す。そし
て、新しいアルカリ溶液をアルカリ溶液補給槽44から
アルカリ溶液補給管46を通してアルカリ溶液貯留部3
4に補給する。このようにしてアルカリ廃液貯槽48に
貯留したアルカリ廃液は、常時は、弁52を閉じてポン
プ56を作動させることにより、原水導入管6を流れる
原水に少量ずつ添加され、原水のpH調整剤として使用
されるものである。
【0027】
【実施例】次の実験を行って本発明の効果を調べた。比
表面積300m2/m3、空隙率95%のポリテトラフル
オロエチレン製充填材を直径0.4m、高さ1.2mの
円筒形の容器に充填することにより、充填塔型の気液接
触槽を作製した。また、液体臭素を用いて臭素ガス濃度
が8mg/Lの模擬排ガスを調製した。次に、アルカリ
溶液(水酸化ナトリウム水溶液)を上記気液接触槽内に
上方から連続的に注入するとともに、上記模擬排ガスを
ガス流量400m3/H、空塔速度0.9m/sで気液
接触槽内に下方から連続的に導入することにより、気液
接触槽内において気液向流方式で模擬排ガスとアルカリ
溶液とを接触させた。このとき、表1に示す液気比(L
/G)及びアルカリ溶液濃度で実験を行い、気液接触後
の排ガス中の臭素ガス濃度を調べた。結果を表1に示
す。
【0028】
【表1】
【0029】表1より、臭素ガスを含む排ガスとアルカ
リ溶液と接触させることにより、排ガス中に含まれる臭
素ガスが良好に除去されることが確認された。また、L
/Gを1以上、NaOH濃度を1wt%以上とすること
により、臭素ガスをほぼ完全に除去できることがわかっ
た。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、臭素・オゾン法によっ
てアンモニア性窒素含有排水を処理する場合において、
反応槽からの排ガス中の臭素ガス濃度が高くなったとき
でも、排ガス中の臭素ガスをほぼ完全に除去することが
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアンモニア性窒素含有排水の処理
方法の実施に用いる連続排水処理装置の一例を示すフロ
ー図である。
【図2】従来のアンモニア性窒素含有排水処理装置の一
例を示すフロー図である。
【符号の説明】
2 反応槽 6 原水導入管 8 臭素イオン添加機構 12 オゾン含有ガス導入管 16 排ガス排出管 30 充填塔型気液接触槽 32 充填材層 34 アルカリ溶液貯留部 36 アルカリ溶液注入装置 38 アルカリ溶液循環ライン 42 洗浄ガス排出ライン 48 アルカリ廃液貯槽 50 アルカリ溶液排出ライン 54 アルカリ廃液添加ライン 56 ポンプ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アンモニア性窒素含有排水に臭素イオン
    の存在下でオゾンを添加することにより、該排水中のア
    ンモニア性窒素を除去する排水処理方法において、アン
    モニア性窒素とオゾンとの反応を行う反応槽から排出さ
    れた排ガスをアルカリ溶液と接触させることにより、該
    排ガス中に含まれる臭素ガスを除去することを特徴とす
    るアンモニア性窒素含有排水の処理方法。
  2. 【請求項2】 排ガスと接触させた後のアルカリ溶液
    を、アンモニア性窒素含有排水のpH調整剤として使用
    する請求項1に記載の処理方法。
JP8285018A 1996-10-28 1996-10-28 アンモニア性窒素含有排水の処理方法 Pending JPH10128351A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20000025341A (ko) * 1998-10-10 2000-05-06 이구택 오존 및 암모니아를 이용한 질소 산화물 제거방법

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KR20000025341A (ko) * 1998-10-10 2000-05-06 이구택 오존 및 암모니아를 이용한 질소 산화물 제거방법

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